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2009.06.13

北朝鮮 3度目核実験準備か 2回目の核実験、確認できず 

カテゴリ北朝鮮出典 産経新聞 6月13日 朝刊
記事の概要
複数の米メディアは11日、北朝鮮が国連安保理での対北朝鮮制裁決議に反発し、5月下旬に続いて3度目の核実験を行う可能性があると一斉に報じた。

FOXテレビによると、CIAは今週に入って北朝鮮の情報源を通じ、安保理決議の制裁案採択の対抗措置よって、@核実験を実施する A使用済み燃料棒の再処理を通じ、プルトニュームを抽出する Bウラン濃縮計画を拡大する Cテポドン2を発射する  など4つの計画を進めているという。

同テレビによると、米政府は5月25日の実験後、沖縄・嘉手納基地から大気中のチリを集める気象観測機WC135Cを飛ばし、放射性物質の採取、測定活動を行っているが、核実験だったとの結論には達していない。

北朝鮮が核実験後に短距離ミサイル発射を繰り返したために、採取作業の障害になった可能性が指摘されている。
コメント
この記事は昨日の朝刊だが、昨日は朝からネットへの接続障害が発生して、更新できない状態だった。昨夜、その障害が回復したので、1日遅れになったがこの記事を更新項目にした。

やっとアメリカでも5月25日の核実験の異常さを指摘し始めた。北朝鮮は核実験直後に6発の短距離ミサイルを発射したが、これは以前(06年7月)のような弾道ミサイル(スカッド、ノドン)ではなく、通常の地対空ミサイルや地対艦ミサイルである。すなわち核実験場の近くの空域や海域に近づいてくる他国の航空機や艦船の接近を阻止したのである。

他国の航空機や艦船が核実験場にギリギリ近づくのは、風下にまわって核実験場から流れてくる大気中のチリを採取するためである。

そのことをこの記事は指摘している。私が北朝鮮の2回目の核実験を最初に疑ったのは、まずこの短距離ミサイルの発射がきっかけだった。以前(06年10月)の核実験には見られなかった対応であった。

日本のNHK衛星第一によれば、韓国でもこの点が指摘されているという。韓国のテレビがCGで核実験場から放射性物質が地下から漏れる様子を放送していた。しかし韓国も放射性物質を採取できていないようである。

北朝鮮が第2回目の地下核実験を通常火薬で偽装していたら、朝鮮人民軍の恥を世界にさらすことになる。偽札作りやニセ煙草作りを国家の主要産業にする国らしい軍隊である。



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