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2015.05.23

 集団的自衛権 新3要件 「他国領で武力行使可能」 菅官房長官が首相答弁補足 

カテゴリ安倍政権出典 読売新聞 5月23日 朝刊 
記事の概要
安倍首相が今国会で成立を目指す安全保障関連法案に関連し、菅官房長官は22日の記者会見で、集団的自衛権行使の「新3原則」に当てはまれば、他国領域で武力行使は憲法上可能との見解を改めて示した。

首相は20日の党主討論で、集団的自衛権の行使について、「一般的に海外派兵は行わない」述べた。

これに対し、野党から「海外での武力行使はできないと明記し、法案を出し直すべきだ」との声が上がったため、菅氏が首相発言を補って火消しを図った形だ。

菅氏は、自衛隊による他国領内での武力行使について、「憲法の理論上も、そのような行動を取ることが許されないわけではない」と指摘。

「国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から履される明白な危険」があるなら、「新3要件」に該当すれば、他国の領土、領海、領空で武力行使ができるとの認識を示した。

その上で、「武力行使を目的として、敵を撃破するために大規模な空爆や攻撃を加え、敵の領土に攻め入るような行為に参加することはない」と述べ、イラク戦争や湾岸戦争のような戦闘に参加できないと強調した。

菅氏は首相発言との整合性に関しては「まったく矛盾していない」と語った。
コメント
20日の党首討論で、岡田氏の追及に答えて、「一般的に海外派兵を行わない」と答弁した時、ずいぶんと好戦的な姿勢が後退したと感じた。

しかし、菅氏の訂正発言で、あれは安倍氏の答弁ミスであったようである。

というよりも、安倍氏は今国会に提出した安保関連法制案の本質的なことを誤解しているか、見えていないのではないか。

「日本が戦争をしないために、日本が戦争がいつでも出来るように法整備する」という論法の間違いに気がついていないのではないか。

今回の安倍首相の発言と、菅氏の発言には明らかに整合性はない。菅氏が「まったく矛盾していない」といっても、それを評価するのは国民である。

詐欺師が「私がウソをつくわけがないでしょう」というのと同じ言葉の使い方である。




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