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2015.05.18

 橋下氏、政界引退 安倍首相 戦略見直し 安保法制・憲法改正に影響 

カテゴリ安倍政権出典 読売新聞 5月18日 朝刊 
記事の概要
維新の党最高顧問の橋下大阪市長が推進する「大阪都構想」の住民投票は反対がわずかに上回った。

維新を率いてきた橋下氏は政界引退を明言し、維新は大きな岐路に立たされた。

安倍首相は憲法改正などを巡り、関係が良好な橋下氏を通じて維新との連携を模索したが、戦略の練り直しが必要になりそうだ。

都構想を巡っては、自民党の地元・大阪府連が反対を掲げていたにもかかわらず、首相は「二重行政をなくし、住民自治を拡大する意義はある」と理解を示す発言を繰り返し、橋下氏を後押ししてきた。

首相の狙いについて、「憲法改正で橋下氏とタッグを組むつもりだろう」(自民党幹部)との声が強かった。

憲法改正の国会発議には衆参両院の3分の2以上の賛成が必要だが、自民、公明両党は参院では議席数が足りず、維新が重要なカギを握っているためだ。

橋下氏も、憲法改正で道州制を導入して政治機構改革を実現させると繰り返し訴えてきた。

だが、橋下氏が国政に対する発言力を失うことで、自民党内には「憲法改正の発議に向けた機運が後退するだろう」と落胆が広がった。

都構想が頓挫した影響は、憲法改正にとどまらない。

首相は、今国会で成立を目指す安全保障関連法案についても、維新と連携して野党を分断することで、国会審議を優位に進める戦略を描いていた。

だが、維新は民主党との「野党連携」路線にかじを切る可能性が出てきた。

民主党と維新が足並みをそろえて関連法案に反対すれば、国会審議が難航することは避けられない。

与野党対決型の労働者派遣法改正案など、今回の重要法案でも、野党が足並みをそろえて反対する可能性がでてきた。

政府・与党は苦しい立場に立たされることになりそうだ。

自民党内には、橋下氏について「ポピュリズム(大衆迎合)的な政治手法は危うさを感じる」などと反発する向きがあったのも事実だ。

都構想の失敗で、橋下氏や維新との連携路線を突き進んできた首相官邸の姿勢に対して、党内から批判の声が強まる可能性がある。
コメント
ーーーーー以下、引用ーーーーーーー

「大阪都構想」を巡る住民法票は憲法改正の国民投票のあり方を占うものになった。

住民投票と国民投票は、一般の選挙に比べて運動の自由度が高い点が似ているためだ。

(略)

今回は、維新だけで1200枚以上のビラを配布。互いに相手陣営を中傷しあうビラも飛び交った。維新は今回の運動に5億円超を投じたという。

(略)

国民投票もビラ枚数や資金に制限がない。国民投票では、中身の議論より、資金力を背景としたイメージ戦略が繰り広げられる可能性もありそうだ。

ーーーー以上、引用 読売新聞 5月18日 朝刊 「憲法国民投票」に類似 TCCM合戦 費用・ビラ無制限」−−−−−−−−

私が関心があるのは、橋下氏の政界引退で、維新の党がどのように変化するかである。

自民党の安倍首相の他にも、民主党の前原氏など橋下氏との連携で野党再編を模索する人もいたからだ。

昨夜、橋下氏が「権力者は使い捨てがよい」と話した言葉が忘れられない。同じ橋下氏が以前「今は独裁者が必要」と話す映像をテレビのニュースで今朝見た。

私は独裁者も嫌いだが、使い捨てにされる政治家も嫌いである。今朝のこの記事を読んで、つくづく使い捨てにされる政治家の実像を見た気がした。




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