最新記事へリンク

所長
神浦元彰
軍事ジャーナリスト
Director
Kamiura Motoaki
Military Analyst

English Column of This Month!VOICE OF Mr.KAMIURA

What's new

日本や世界で現在進行形の最新の軍事情報を選別して、誰にでもわかるような文章で解説します。ホットな事件や紛争の背景や、将来の展開を予測したり、その問題の重要性を指摘します。J-rcomでは、日本で最も熱い軍事情報の発信基地にしたいと頑張ります。(1999年11月)

2015.05.07

 オスプレイ17機を日本に売却へ 総額3600億円 米政府 

カテゴリ自衛隊政策出典 時事通信 5月7日 電子版 
記事の概要
米政府は5日、垂直離着陸輸送機V22オスプレイ17機と関連装備を日本に売却する方針を決め、議会に通知した。売却総額は推定で計30億ドル(3600億円)。

米政府によると、日本はオスプレイ本体のほか、代替部品、エンジン40基、赤外線前方監視装置40基などの売却を求めてきた。

米政府は「強力で即応性に富んだ自衛隊の能力を維持、向上させるための支援は、米国の国益にとって極めて重要だ」と表明。

オスプレイは陸上自衛隊の人道支援・災害救助能力を大幅に高め、水陸両用作戦も支えると指摘し、売却について「同盟国との負担の分担を促進し、相互運用性を高める」と説明した。

また、地域の基本的軍事バランスを変えるものではないと強調した。

日本政府は2018年度までにオスプレイ17機を陸自に配備する計画。
コメント
陸自のオスプレイは朝鮮半島と南西諸島の両方を向いた佐賀空港に配備が予定されている。

佐賀空港には西部方面の航空隊も移動してくるので、ここが第一ヘリ団(千葉県・木更津)に次いで、事実上の第2ヘリ団を置くことになる。

佐世保の西方普通科連隊(水陸両用戦闘団)は海自の「いずも」(ヘリ空母)などヘリ搭載艦に重い装備を持って出撃し、洋上で追いかけてきた佐賀空港の「オスプレイ」が合流する。

さらには北海道などの地対艦ミサイル部隊や対空ミサイル部隊も合流して、旅団規模の戦闘力を構成して離島防衛にあたることになる。

それ以上の規模の戦略ではないし、それ以下の戦略でもない。

自衛隊がまもる離島は宮古島か石垣島である。むろん、島の周辺海域や上空の制海権や制空権は日米両軍が固めている。

これによって中国軍が東シナ海を抜けて太平洋に展開することを阻止することになる。

今でも疑問に思うのは、この戦略にオスプレイ輸送機は本当に必要かという点である。大規模災害への対応を考えるなら、大型輸送ヘリの方が効率的と思うからである。大型輸送ヘリでも南西諸島防衛作戦はできる。

しかし4月に日米が合意したガイドラインだが、これから日米安保が地球規模の軍事同盟を目指すなら、自衛隊にオスプレイは必要になる。

であればオスプレイどころか、米軍の大型輸送機C−17も自衛隊に必要になるだろう。

どこまで日本の軍事力を増強するのだろうか。防衛予算増額、自衛隊の定員増、有事法制の整備など、安倍政権には地球規模の自衛隊という姿が見えているのだろうか。




関連記事