最新記事へリンク

所長
神浦元彰
軍事ジャーナリスト
Director
Kamiura Motoaki
Military Analyst

English Column of This Month!VOICE OF Mr.KAMIURA

What's new

日本や世界で現在進行形の最新の軍事情報を選別して、誰にでもわかるような文章で解説します。ホットな事件や紛争の背景や、将来の展開を予測したり、その問題の重要性を指摘します。J-rcomでは、日本で最も熱い軍事情報の発信基地にしたいと頑張ります。(1999年11月)

2015.04.14

 尖閣念頭、離島防衛を指針に明記…日米最終調整 

カテゴリ自衛隊政策出典 読売新聞 4月14日 朝刊 
記事の概要
日米両政府は、今月末にまとめる新たな日米防衛協力の指針(ガイドライン)に、日本の「島嶼(とうしょ)」防衛のための協力を明記する方向で最終調整に入った。

中国公船の領海侵入が続く沖縄県・尖閣諸島を念頭に、離島有事の際の日米連携を明確に打ち出すことで、中国への抑止力を高める狙いがある。複数の日米関係筋が13日、明らかにした。

両政府は27日にも、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を米国で開き、新ガイドラインを決定する。

「島嶼」の防衛は、日本への武力攻撃(有事)が起きた際の日米協力の一環として明記する方向だ。尖閣諸島を巡っては、オバマ米大統領が昨年4月の来日時に、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条の適用対象であることを明言しているが、実際に日中間で紛争が起きた際に米軍がどこまで関与するかは見通せないとの見方がある。

自衛隊と米軍の役割分担を具体的に定めたガイドラインに島嶼防衛が盛り込まれれば、米軍の関与がより明確になるため、日本側が明記を求めていた。

1997年にに改定された現行のガイドラインは、朝鮮半島有事を想定し、自衛隊による米軍への後方支援を詳しく定めている一方、日本の島嶼防衛に関する具体的な言及はない。

新ガイドラインでは、尖閣諸島などを念頭に、有事に発展する前の緊迫した状況(グレーゾーン事態)への対応も強化する。

現行のガイドラインにはない「アセット(装備品)防護」や「共同警戒監視」、「弾道ミサイル防衛」といった分野に、平素から取り組む。

アセット防護は、共同訓練や警戒監視中の最中に不測の攻撃などを受けるなどした米軍を自衛隊が守れるようにするものだ。

平素から切れ目のない対応がとれるよう、現在は有事の際に設置することになっている日米間の協議機関を常設することも明記する。

一方、新ガイドラインには、日本の新たな安全保障法制も反映させる方針だ。
コメント
読売新聞は本当に「尖閣防衛(戦争)」が好きである。日米が島嶼防衛といえば、それは尖閣だと断言するような乱暴さである。なぜ南西諸島の島嶼とは尖閣諸島でなけれればならないのか。

いつも中国海軍の艦隊や航空機が太平洋に出る際に通過する宮古島や石垣島の方が重要と思うが、どうしても尖閣である必要があるのか。

太平洋戦争で米軍が日本軍と南方の島で激突したのは、日本の防衛戦略(絶対防衛圏)で南の島に港湾と滑走路を整備し、さらに日本軍の機動艦隊と潜水艦部隊で、米軍の日本本土侵攻を防衛したからで、尖閣の様な無人島で滑走路や港もない島が戦場になった例はない。

いくら中国の海軍が未熟でも、尖閣に奇襲をかけて上陸する利点はない。中国海軍の陸戦隊が、漁船の乗って尖閣に偽装上陸し、軍事占領するなどという話は程度の低い架空戦争小説にもならない。

南西諸島の重要戦略の島嶼とは、沖縄本島のほかに、奄美大島、宮古島、石垣島である。この島を中国軍に奪われないようにすることが重要で、そのために自衛隊は警備隊(550人規模)を配置し、12式地対艦ミサイルを配備するのである。

その際、島の上空の航空優勢(制空権)や周辺の海上優勢(制海権)を維持することが大事である。

それがなぜ尖閣になるのか、もう一度、説明して頂きたい。中国海軍の将官が述べたなどという馬鹿な話につきあう必要はない。

こんな話を作るから、日本の安全保障がねじ曲がるのである。「アセット防護」など平時から考えることで、どんどんと新しい造語を作って危機感を煽ることはやめて頂きたい。




関連記事