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2015.02.09

 北朝鮮、「海上長距離砲」初公開…韓国哨戒艦に致命的  

カテゴリ北朝鮮出典 東亜日報・日本語 2月9日 電子版 
記事の概要
北朝鮮が、韓国海軍の艦艇に致命打を与えることができる新型艦対艦ミサイルを公開した。

北朝鮮の朝鮮中央通信と労働新聞は7日、金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が視察した中、北朝鮮の艦艇が発射したミサイルが海上に浮いているターゲットを撃破する訓練の全過程を公開した。

北朝鮮が艦対艦ミサイル発射の様子を公開したのは初めて。

両メディアは、「最高司令官・金正恩同志の意志を高く崇め、力強く立ち上がった国防科学部門の科学者、技術者、軍需労働階級は、新型対艦ミサイルを最先端のレベルで開発する成果をあげた」と報じた。

そして、「近く実践配備し、我々に対して軍事的攻撃を企てる敵の艦船集団との接触戦、非接触戦のいずれにおいても強硬に対応できるようになった」と明らかにした。

試験発射は、北朝鮮海軍第155部隊がチン・チョルス東海艦隊長(少将)の指揮の下で行われた。

金第1書記は、新型ミサイル開発のレベルに満足し、「現代戦のいかなる作戦、戦闘でも主導権を確実に握ることができる高度で精密化・知能化された戦術誘導兵器を多く製造せよ」と注文した。

韓国軍関係者はこの訓練について、「北朝鮮が6日、元山(ウォンサン)沖合で試験発射を行った。ミサイルは約100キロ飛んだ」と明らかにした。北朝鮮の新型ミサイルは、ロシアが1990年代に開発したKh35対艦ミサイルを模倣したKN系ミサイルと推定される。

Kh35は最大音速の0.8倍で、電波かく乱もほとんど受けず、最大130キロ離れた艦艇を追跡して破壊することができる。

最大射程もスティックス艦対艦ミサイル(最大射程80キロ)より50キロ長い。

特に、海上15メートルの超低高度で飛行し、ターゲットに近づけば高度をさらに下げて攻撃するため、レーダーで探知して迎撃することは難しい。

北朝鮮の新型ミサイルは、西海(ソヘ・黄海)上の北方限界線(NLL)を守る韓国海軍の艦艇に大きな脅威となる。

韓国型駆逐艦(KDX)と新型護衛艦は、ミサイル「ラム(RAM)」やゴールキーパーなどの迎撃手段を備えているが、旧型の哨戒艦と護衛艦はチャフ(敵レーダーの信号をかく乱する金属箔片)しかない。

西海NLL最前方に配備された海軍の高速艇は対応手段が全くない状態だ。

北朝鮮は、地上の長距離砲のように海でも射程の長い対艦ミサイルで韓国海軍に対する質的劣勢を挽回しようと「非対称戦術」を駆使しているとみえる。

同日、ミサイルを発射した北朝鮮の新型艦艇(300トン級・推定)も初めて公開された。

この艦艇は最大時速90キロで航海でき、レーダーが捉えにくいステルスの形状で設計されている。

4機の新型艦対艦ミサイルと高速近接防空機関砲を装着している。

軍は、北朝鮮の新型ミサイルと艦艇の公開を来月の韓米合同演習を狙った武力示威と見ている。

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北朝鮮がミサイル5発発射   (共同通信 2月8日 電子版)

韓国軍合同参謀本部は8日、北朝鮮南東部の元山付近から同日午後4時20分ごろ(日本時間同)から同5時10分ごろにかけ、短距離ミサイルとみられる物体計5発が北東方向の日本海に向け発射されたと明らかにした。

物体は約200キロ飛び、日本海に落下したもよう。

米韓両軍は警戒を強めている。

北朝鮮メディアは7日、金正恩第1書記が実戦配備を控えた新型艦対艦ミサイルの試験発射を視察したと報道。

視察は最近行われたとみられ、8日の発射は今年2回目の試験発射だった可能性がある。

コメント
韓国メディアの北朝鮮軍の評価は誇大化する傾向が強いと思っていたが、今回の評価もオーバーな気がしてならない。

もし対艦ミサイルの試射を公開する映像は、海上の標的(廃船)に命中する寸前の終末飛翔段階と、破壊力を示す爆発時の映像は欠かせない。

今回はこれがないのである。だから”花火の打ち上げ”と”対艦ミサイル”は違うのである。

またステルス艦といっても、艦の形だけステルス艦に似せ、砲や対艦ミサイルを露出させているスタイルは感心しない。

そんな指摘を無視して、北朝鮮軍が凄い新兵器を開発し、そのため韓国軍は太刀打ちできないと報じている。

記事では発表した新型艦艇(300トン)が時速90キロで航行というが、その機関や推進システムに触れていない。当然、推進はウォーター・ジェットと思うが、北朝鮮軍はどこから輸入したのか。

300トンのミサイル艇が90キロで航行している姿を見たいものである。

ラジコン飛行機にニコンのカメラを搭載して、北朝鮮の無人偵察機と報じた同じレベルの記事である。

だから北朝鮮になめられる。




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