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2014.10.11

 ノーベル賞:マララさん、前進の励みに / 子供たちの栄誉  

カテゴリ国連 国際機関出典 毎日新聞 10月11日 朝刊  
記事の概要
ノーベル平和賞の受賞が決まったマララさんは10日、滞在先の英バーミンガムで「私は勇気づけられ、より強い力を与えられた。これから前進する励みになる」との声明を発表した。

世界で教育を受けられていない児童の教育の機会の拡大を訴え、「これは終わりでなく始まりだ」と述べた。

また、インドのサティヤルティさんと同時受賞したことについて「パキスタンとインドの人々に互いを愛し合うようにメッセージを与えた」と語った。

一方、サティヤルティさんも10日、インドの首都ニューデリーで毎日新聞などの取材に応じ、「たいへん驚いた。苦しんでいる子供たちにとって栄誉なことだ」と喜びを語った。

さらに「私は全世界の子供を尊敬している。平和賞は私だけのものではなく、すべての子供のものだ」と語った。

 ◇マララさん声明要旨

 マララさんが10日の会見で発表した声明要旨は次の通り。

パキスタン人として初めて最年少での平和賞受賞を名誉に思う。インドのサティヤルティさんと賞を共有できてうれしい。

彼が子供の権利のために闘ってきたことを知り、感銘を受けた。私一人ではないことが分かり、うれしい。

インドとパキスタンから、ヒンズー教徒とイスラム教徒が選ばれたのは、愛のメッセージが込められている。

私たちは宗教や肌の色が違っても、互いに助け合い、人間として尊敬し合うことができるということだ。

私は勇気づけられ、より強い力を与えられた。これから前進する励みになる。これが終わりではなく始まりに過ぎない。

全ての子供には教育を受ける権利がある。私には二つの選択肢があった。(一つは)声を上げないことで、(もう一つは)殺されてもかまわないということだった。私は声を上げるべきだと思った。

世界の子供たちに権利のために立ち上がろうと呼びかけたい。

この賞は子供たちに夢を与えるものだ。インドのモディ、パキスタンのシャリフ両首相にノーベル賞を見せたい。
コメント
日本のテレビドラマの「おしん」が、今でも世界中で共感をもって見られている。いうまでもなく、子供が過酷な労働環境の中で、必死に生きる姿に世界中が感動しているのだ。

日本でも、幼い子供が必死に働いて、やっと生きていく時代があった。当時はそれが当然だと思われていた。

そんな社会環境だからこそ、生命(いのち)を重視しない軍部が強硬になり、日本が戦争に向かって暴走をした、という指摘も間違いではない。

国や社会が子供や女性を大切に守り、だれでも教育を受けて仕事が出来るようにし、多くの国民が自身の能力で判断と行動が出来る人間が育てば、国家が戦争を決意することは難しいと思う。

例えば中国である。一人っ子政策によって、大切に育てられた子供を軍隊に集めて、中国に攻めても来ない戦争を始めることが出来るだろうか。いくら13億人の人口でも、自分の子供を喜んで戦地に送る親がいるだろうか。

韓国政府も同じである。北朝鮮が攻めて来ないのに、韓国軍から北に攻め込んで始める戦争を国民は支持しないと思う。大切な子供が犠牲になる可能性があるからだ。

さらにこの原則を応用すれば、親が敵対する子供たちを親しく交流させる活動も有効になる。例えば、イスラエルとパレスチナの子供たちを日本で交流させる運動である。(確か、実際に行われている)

世界の戦争をテーマにした子供向けの本を作ることも、これからの戦争を防ぐために有効かもしれない。

これは面白い。今回のノーベル平和賞を参考に、何か自分でも出来ることを考えてみたい。




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