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2014.06.17

 サウジアラビア 過激派侵攻問題で「外国の干渉断固反対」 

カテゴリ 中東、ペルシャ湾出典 毎日新聞 6月17日 電子版 
記事の概要
サウジアラビアは16日、イスラム教スンニ派の過激派組織「イラク・レバント・イスラム国(ISIL)」の侵攻が続くイラクに関して、「外国の干渉には断固反対する」との声明を発表した。

国営通信が報じた。

サウジはスンニ派を国教としており、シーア派主導のマリキ政権への支援に前向きなイランをけん制したとみられる。

サウジは声明で「過去数年間にわたり、(シーア派中心の)イラク政府が異なる宗派(スンニ派)を排除するような姿勢をとったことが、過激派の勢力拡大を招いた」とマリキ政権を非難。

「国家の統一性を保つため、挙国一致型の政府を樹立しなければならない」として、宗派・民族対立の解消を求めた。

ISILの支配地域に隣接するヨルダンやトルコなどスンニ派諸国は、既存の国家を否定し、イスラム主義に基づく新国家建設を目指すISILを危険視している。

一方、サウジなどはシーア派国家イランの影響力が強まるのも懸念しており、宗教指導者の一部にはISILの侵攻を「スンニ派による革命」と前向きに評価する動きもある。

イラクでは16日も中部サマラ周辺などで政府側とISILとの戦闘が続いた。

政府側は首都バグダッドへの侵攻を阻止しながら、ISILが支配するティクリートの奪還に向けて、補給路を固めている。
コメント
毎日新聞は武装組織「イラク・シリアイスラム国(ISIS)」名前を「イラク・レバノン・イスラム国(ISIL)」と呼称している。

とにかくISILはイラク国内でスンニ派とシーア派の宗派対立を煽り、内戦によってスンニ派の支持を得て勢力を拡大する作戦である。

それを防ぎたいのがアメリカの戦略である。

だからアメリカにはイスラム教同士を戦わせ、互いに消耗させればいいという考えの人もいる。

しかし、それこそが大規模な中東戦争の始まりで、それが第3次世界大戦になるという人もいる。

大規模な戦争になれば、砂漠の石油輸送パイプは次々と爆破され、油田地帯の石油施設も攻撃を受けることになる。

ホルムズ海峡の機雷封鎖どころではなくなる。ISILが巨大な石油タンカーを沈めて、ホルムズ海峡を封鎖することも不可能ではない。日本にとって機雷で封鎖するよりも厄介なことになる。

とにかく、残忍な手段を使うISILが勢力を拡大する前に、イラクから追い出す必要がある。もしイラクで内戦が起これば、中東大戦争に拡大する可能性が高い。




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