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所長
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2013.12.07

 特定秘密保護法が成立…参院、賛成多数で可決 

カテゴリ安倍政権出典 読売新聞 12月7日 電子版 
記事の概要
安全保障にかかわる機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法は、6日夜の参院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、成立した。

投票結果は賛成130票、反対82票だった。

みんなの党と日本維新の会は採決を退席した。

民主党は採決に反発し、安倍内閣の不信任決議案を衆院に、同法を担当する森消費者相の問責決議案を参院にそれぞれ提出したが、いずれも否決された。

同法は今月中に公布され、公布から1年以内に施行される。

特定秘密保護法は、防衛や外交など4分野の機密情報のうち、特に漏えい防止が必要なものを閣僚らが「特定秘密」に指定する。

これを外部に漏えいした公務員らの罰則を最長懲役10年とし、現在の国家公務員法などの罰則より重くする。
コメント
安倍政権は先日の日本版NSCの強行採決に次いで、今日は特定防衛秘密保護法を制定させた。次は今月(12月)中に防衛大綱の見直しと、武器輸出3原則を解禁をするだろう。

さらには集団的自衛権の容認に転換させて、自衛隊が世界で米軍の戦争に参戦できる体制作りを行うことは必至だ。

安倍背首相にとって都合がいいことに、武器輸出3原則の破棄と集団的自衛権容認は国会の法律策定は必要ない。安倍首相は愚策を用いてやすやすと閣議決定で済ませる気であろう。

これは憲法を変えることに国民の反発が強いことから、憲法改正に触れずに平和憲法を”なし崩す”道を選択したと思っている。

これが安倍首相のいう「積極的平和戦略」の形であるといえる。なんだか昔の古い政治が復活したような印象である。「平和とは戦争に勝つことによって得られる一時的な平静である」とでも思っているのか。

しかし特定秘密保護法が防衛、外交、テロ、スパイに関する秘密情報の一部を特定秘密に指定し、漏らした公務員や漏らすことやそそのかす者を厳重に処罰する法律でも、国民の知る権利と政治のやり方を批判する権利を奪うことはできないと思う。

国民が正しい軍事知識を持てば、ネットなどで簡単に海外の軍事重要情報が入手できる時代である。

むしろ、これからは日本政府(特に日本版NSC)の防衛・外交政策がより厳しく国民に監視されることになる。

また、日本が軍国主義に暴走を始めれば、アメリカなど諸外国から正しい軍事情報が一般的に国際公開される時代である。

むしろこれからは、日本政府の暴走を誤った軍事知識や情報で扇動し、国民に誤った認識を与える政党やメディアの活動が危険である。

安倍政権は何としても、国民が正しい軍事知識に基づいた認識が出来る前に、今回の特定秘密保護法で国民の目と耳を塞ぎたかったようだ。

しかし中国のように、いくら政府や政権に都合の悪い情報を国家統制しても、国民のネットや携帯電話で国家統制の壁を崩すことはできる。

私は、そのように考えてこれからの行動をすることにした。この日本軍事情報センターの役割の重さが増してきたことを実感している。




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