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2013.04.14

 F35、1機189億円 米国防予算案で判明 日本は財源難題 

カテゴリ自衛隊FX出典 産経新聞 4月14日 朝刊 
記事の概要
米国防総省が発表した2014会計年度(13年10月〜14年9月)国防予算案で、日本の航空自衛隊が調達を決めた最新鋭ステルス戦闘機F35Aの価格が、1機当たり約1・9億ドル(約189億円)であることが明らかになった。

日本政府は12年度予算で最初の4機を1機当たり102億円で計上しており、90億円近い差額を米側から請求されるのは必至。

価格高騰分の財源をどう捻出するのか、新たな難題を抱えた形だ。

F35は、部品の共同生産をめぐり、安倍政権下で武器輸出3原則の適用外とするなど、国際社会で兵器開発の主流となっている共同開発に道を開く効果をもたらした。

一方で、開発遅れと価格高騰で、日本の調達計画への悪影響が懸念される事態となっている。

国防総省が予算計上した29機のF35のうち、米空軍が調達するF35Aは計19機で35億8200万ドル(約3564億円)。

1機当たり約1・9億ドルの計算だ。

国防総省は13〜17年度までの5年間で179機の調達先送りを決め、前年度は当初調達計画の42機より13機少なく、14年度と同数の29機に減らしている。

カナダやオーストラリアなど同盟国が軒並み、調達の白紙化や見送りを決めている中、日本政府は日本の会計年度で12年度に1機102億円で計4機、13年度は1機約150億円で2機調達する方針だ。

最初に調達する4機のF35Aは、米国の14会計年度で計上された機体に該当するため、1機当たりの価格は約189億円。13年度予算で1機約150億円を計上した価格は、米国の15会計年度に計上される機体に該当するため、さらに高騰する可能性がある。

国防総省は昨年5月の年次報告書で、開発の遅れと価格高騰が不可避と指摘した。だが、民主党の野田政権は同年7月、「防衛省の要求する期限までに、同省の要求する性能を備えた機体が納入される」と強気の政府答弁書を策定した。

実際には、最新ソフトウエア「ブロック3F」を搭載したF35Aの米軍への納入は17年8月だが、これ以前の同年3月までにF型を日本に引き渡すのは米軍の規定で原則、不可能だ。

武器輸出3原則の足かせははずしたものの、価格高騰と開発の遅れで財源問題と防空網に穴が空きかねない懸念は払拭できず、防衛戦略上の本質的な欠陥が見えにくくなっている
コメント
F35戦闘機に関しては韓国が導入方針を決めるなど、意外な展開を示し始めている。その一方でカナダやオーストラリアが導入機数を白紙化したり、削減する方向で調整を始めている。

結局は中国軍とどう対峙するかの問題のようだ。カナダやオーストラリアには中国軍と対峙する必要はなく、そこまで高額な戦闘機の必要性を感じていない。(現有機で満足)

しかし日本や韓国は中国軍と接する国として、中国軍機よりも圧倒的に高性能な戦闘機で中国軍の拡大を抑止したい気持ちがある。

米軍もF35に関して、まずは嘉手納基地(沖縄県)に配備して、中国軍をけん制する配備計画のようである。

要は、中国軍の拡大戦略に対する抑止効果がF35戦闘機に期待されている。

それ以外には、高価な割には今の現有戦闘機で敵対する戦闘機はないから、多くの国でF35の必要性は感じていない。

将来、中国がF35に対抗できるシステムを作っても、次にアメリカはF22で対抗するから中国軍は挫折を感じることに。

それにしても日本では、F35戦闘機が1機200億円オーバーという凄い数字が現実的になってきた。しかし日本なら、1機250億円以上でも購入すると思う。他に防衛費を戦略的に使う方法がないからである。

日本には防衛費以外に国家戦略がないことの証明でもある。




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