files(情報保管庫)
New File Sep 2005
このファイルには2005年9月分のWhat New!を保管しています。
| タイトル | 本 文 |
| タイトル メディア 日付 | この情報の最も新しい更新日は9月30日です。 |
| 明日(1日)と明後日(2日)、 横須賀の少年工科学校に 行きます。 (9月30日) |
[コメント]明日、横須賀の武山駐屯地では少年工科学校の開校50周年の記念祭が行われます。お昼には、生徒による模擬戦や武器展示が行われます。 私も午前中に自宅を出発して、午後には後輩の活躍を見たいと予定しています。私一人でカメラを片手に校内をブラブラしていますので、もし私を見たら声をかけて下さい。 昼飯は校内のPX(売店)で、思い出の「カツ丼」を食べるのを楽しみにしています。少年工科学校のPXで生まれて初めてカツ丼を食べたとき、世の中にはこんなうまい物があるのかと感動した記憶があります。明日のカツ丼が楽しみです。 |
| イラク陸自 来年前半の撤収検討 米英豪と協議へ 基本計画は延長 (読売 9月29日 朝刊) |
[概要]政府はイラクのサマワで活動する陸上自衛隊を、来年前半に撤収を開始する方向で調整に入った。これは今年末にイラクの本格政権が発足する予定で、サマワの治安を担当する豪・英軍がイラク南部から撤退を検討していることを踏まえたものだ。ただし12月14日に期限が切れる派遣期間は1年ほど延長する予定。これはイラク情勢が悪化して、米軍を置いて撤退出来ない場合に、延長できるようにする措置である。日米英豪4カ国は29日から10月3日まで、ロンドンで外務・防衛担当者の会議を開き、今後の活動を協議する。なお、自衛隊がサマワから撤退するとなると、3ヶ月程度の期間が必要で、これから陸自は詳細な撤収計画の立案に入る。 サマワの情勢は他のイラク地区と比べ安定しているが、昨年4月から自衛隊は11回の攻撃(迫撃砲やロケット弾など)を受けている。撤収といっても、イラク全域でのODAは活動する予定で、サマワなどでの雇用もODAを通じて行う予定。 [コメント]これで自衛隊のイラク撤退が、来年の前半から開始されることがほぼ確実になったと見ていい。軍隊は攻めるよりも、撤退するほうが難しい。撤退で段々と兵力が少なくなっていくところを、敵に襲撃される危険が高まるからである。しかしサマワでは英軍や豪軍との関係がある。夜が明ければ、陸自のサマワ砦には1名の兵士も姿を消していたという訳にはいかない。イラク南部で力の空白を生まないように、米軍や新生イラク軍と調整しながら撤収を行うようになる。サマワで暴動や略奪を防ぐ意味もある。 米軍はこれからイラク軍に治安作戦を移譲しながら、イラク国内の数カ所(3〜4カ所)のみに駐留拠点を構える作戦のようである。 そこで重要なのは、果たして新生イラク軍に米英軍の治安移譲が成功するかという点である。中東やイスラムの専門家は絶対無理と言うとだろう。米軍はイラク軍に治安作戦を押しつけたくとも、イラクの部族間や宗派の違いからイラク内戦を誘発する危険で、米軍はイラク駐留軍規模を縮小出来ないし、それに伴って英豪軍も自衛隊もイラクから撤退できないというような推測である。 これが軍事的な視点で考えると、英豪軍のイラク撤退も可能で、米軍のイラク駐留規模の縮小も可能になる。なぜかというと、米軍がイラクに残す4万人の兵力の任務である。いわゆる街中のパトロールや、泥棒や強盗の対策はイラク軍に任すのである。主要な建物の警備もイラク軍に移譲する。米軍が担当する新しい任務は、犠牲の少ない空(航空機や無人機)からの偵察や攻撃と、地上では戦車や装甲車を使ってのゲリラの拠点掃討作戦に限定する。すなわち自爆テロなどの犠牲が少なくて済む分野に限定する。逆にイラク軍は米軍と離れることで、自爆テロなどの攻撃を受けにくくなり、外国人武装勢力(アルカイダ系)の情報も取りやすくなる。 はっきり言えば、そのようにすることしかブッシュ大統領やブレア首相は自国民の支持が得られないからである。米軍が現在の13万5千人から来年末までに4万人規模に縮小すれば、英・豪軍や自衛隊にとっても最適な撤収のチャンスになる。このように中東専門家も軍事的な視点でイラクの将来を分析して欲しいところだ。軍事作戦の種類と特徴を知る必要がある。 これでイラク情勢の展開を推測するには、中東情勢だけでなく軍事的な視点が欠かせない理由が理解できたと思う。 もはやイラクはアルカイダなど、イスラム原理主義過激派の象徴的な戦場で、新人テロリストを養成する訓練所と化している。アメリカ軍やイギリス軍が大勢力でイラクに駐留することの方が危険なのである。 米軍は自爆テロであれほどの犠牲を出しながら、イラク軍やイラク警察に志願してくるイラク人に驚いていると思う。他に家族を養う方法がないと言えばその通りだが、イラク人自身が自分の国を自らの手で立て直したいという気持ちがあると信じる。 とにかく来年のクリスマスまでには、イラクから自衛隊が姿を消していることは間違いない。小泉首相が首相を降板する前には、何としてもイラク撤収を完了して欲しいと願っている。 |
ザルカウィ派に地元部族 が反発 イラク武装勢力「内紛」 米軍、機とらえ攻勢 (朝日 9月29日 朝刊) |
[概要]イラクで武装抵抗を続けるスンニ派武装組織内で対立が表面化している。これは外国人戦士が多数合流し、市民の犠牲もいとわないテロを続けるザルカウィ幹部の「イラク・アルカイダ機構」に対し、シーア派ばかりかスンニ派内でも市民の反発が強まっているためと見られる。 イラク西部のスンニ派支配地区のラマディでも、宗教、部族、政治指導者が憲法起草への参加をモスクで話し合った際も、ザルカウィ派と見られる集団に攻撃を受けた。ザルカウィ勢力は憲法の国民投票で「ノー」と投票しても、政治プロセスへの参加として殺すと脅している。またシリア国境のカムイでも、ザルカウィ勢力と地元スンニ派部族が衝突し、多数の死傷者が出たという。 背景にはザルカウィ勢力の過激化があるという。ザルカウィ派は9月14日に「対シーア派全面戦争」を宣言したが、イラクのスンニ派内には仕事や婚姻などでシーア派住民と親しい関係の者も多いので、ザルカウィ派の無差別テロに反発が高まっている。 米軍はこの機をとらえザルカウィ派に攻勢を強める一方で、アルカイダ系とその他を分裂させる世論誘導を熱心に行っている。 [コメント]今月14日にバグダッド北部のカドミヤ地区で、日雇い労働者を集める市場で自爆テロが起き、貧しいシーア派市民に114名の死者が出た。あの自爆テロでザルカウィ派の非情さに怒りがわいた。これは宗教とか人種とは関係なく、人として本性の「怒り」の気持ちと思う。すなわちシーア派とかスンニ派に関係なく、無差別テロは人として許せない行為なのである。だから、いずれはスンニ派内にもザルカウィ派に対する反発や離反が起きると考えた。 さらにその気持ちを高揚させるのが、心理戦を学んだ軍事専門家の仕事になる。橋から川に落ちた多くのシーア派の人を助けるために、スンニ派の若者が救助のために川に飛び込み、数人を助けた後で水死したような話しをイラクのテレビで積極的に報道するのである。このような仕事は心理戦部隊の者たちが行う。 日本では情報収集部隊の充実が話題になるが、情報収集は入り口の話しで、情報の出口として心理戦部隊の充実も必要である。心理戦とは爆弾や銃弾やミサイルは使わないが、紙(印刷物)や電波(テレビ、ラジオ)や噂(伝聞情報)を使って行う戦争である。そして標的になるのは人々の心である。日本は平時や有事に関係なく、心理戦を展開すべききなのである。その効果であるが、今回の総選挙で小泉首相が大勝したことで理解できるはずだ。小泉首相が行ったのは、劇場型選挙という生やさしいものではなく、軍事でいう心理戦の中でも「扇動」という世論操作テクニックのの応用である。これを「ケンカ上手」というような低次元の分析では語れない高度な心理操作の話しである。 よく選挙戦のプロとか、広報(宣伝)のプロという者がいるが、所詮は心理戦の基本部分を多少知っているに過ぎない。また戦場で行う心理戦は、兵士の命から国家の存亡まで強く影響するので、ウソも許されるという過酷さがある。これを機会に日本でも本格的な心理戦(現代的な心理学)の研究が起こることを期待したい。北朝鮮の日本人拉致者奪還に使えば、心理戦こそが最高の戦術テクニックになる。 |
| 普天間移転 名護市長 「シュワブ沿岸」容認示唆 日米協議に影響も (毎日 9月28日 朝刊) |
[概要]沖縄県名護市の岸本建男市長は、普天間基地の移転先として新たに浮上した辺野古の陸上部沿岸(米軍キャンプ・シュワブ基地)を一部埋め立て、1500メートル滑走路を建設する案を容認する可能性を示唆した。米側も地元受け入れが可能な辺野古縮小案か関心を示しているが、日本政府はサンゴ礁など環境破壊の少ないシュワブ沿岸案を調整する構え。 [コメント]辺野古沖の海上埋め立て案(滑走路2500メートル)が動きが取れないまま膠着状態が続いている。そこで地元建設業者が海岸の一部を埋め立てて、1500メール滑走路を新たに建設する案を考え出した。それを地元建設業界の後押しで市長に選ばれた岸本市長が支持したという構図になっている。米側が興味を示しているのは、膠着状態から脱し、市街地上空を飛行する必要のない海岸埋め立ての利点を考えているからだと思う。米軍は近い将来の沖縄から海兵隊撤退に備え、できるだけフリーハンドで使える基地の獲得を目指している。この案が海上基地の代替えとして浮上してきた。 このような軍事上の知恵を出すのは地元建設業者ではない。日本には防衛利権をどん欲にあさっている者がいるのだ。例えば沖縄の下地島空港に自衛隊を誘致するように地元に働きかける者たちである。下地島空港に自衛隊が来れば、基地対策費で島が潤うと地元を誘う者たちである。しかし下地島に新たに自衛隊を配備すれば、それは尖閣列島に対する軍事的な緊張を高める危険がある。そのような軍事的な危険こそが、防衛利権を拡大させる栄養素になってしまうと考えている。さらに悪いことに、そのような行為が愛国心だと勘違いしているのだ。要するにお金儲けのためなら、平気で戦争を起こすし、軍事的な緊張が高まる方がいいと考える連中である。それを愛国心という言葉で隠している。 日本にもいるそのような戦争屋に、名護周辺の市民と建設業者が悪用されないことを祈るばかりだ。 |
| 車に発砲 埼玉でも 和歌山の自動車道 2台に走行中発砲 シルバーか白の乗用車 (産経 9月27日 朝刊) |
[概要]26日の未明に和歌山県の阪和自動車道と、接近する湯浅御坊 道路で後ろから来た乗用車に発砲される事件が起きた。ともに後部から発射され、後ろの窓ガラスが割れたが、車内に人にケガなどの負傷はなかった。また26日の午後7時25分頃に、埼玉県戸田市の国道17号線で、信号待ちをしていた乗用車が左に停車した車から2発の発砲を受けた。しかし近くのマンションでは誰も発射音を聞いていない。 [コメント]これは拳銃(実銃)というより、改造アエガン(モデルガン)である可能性が高い。弾をプラスチックのBB弾から金属のベアリングに換え、空気圧やバネを改造するのだ。むろん改造は殺傷能力を高めるので銃刀法違反になる。(部品販売は同法ほう助罪) 撃たれた人が発射光を見ていないことや、発射音を聞いていないことから推測した。改造銃でも缶ビールの缶(スチール缶も)は貫通するし、車の金属ドアを撃ち抜く威力がある。改造ガンでも非常に危険な凶器となる。 ここで電話が入ってTV局にいきます。この件で解説してくれとのことです。 |
| イラク駐留 「英、来年5月から撤退」 英紙報道「来月公表」 (朝日 9月26日 朝刊) |
[概要]英紙オブザーバーの26日付けは、米英両国が立案した駐留イラク軍の「段階的撤退計画」が来月、イラク議会に提出されると報じた。英軍の撤退は来年5月よりイラク南部から始め、サマワからの撤退も日本側に非公式に伝えたという。この記事で英軍高官によれば、撤退の第1段階は、今年12月に予定されているイラク総選挙後から実施される可能性がある。全体の撤退には1年程度かかるとみられる。イラク南部のバスラでは地元住民と英軍の衝突が激化し、英国内では早期撤退を求める世論が強まっている。 [コメント]イラクから米軍が撤退するのは意外と早くやってくる。そんな予感がする記事である。形式的には、イラクで総選挙が行われ、イラクに議会が誕生する。そしてイラクの治安を新生イラク軍・警察に委譲して、米軍は主役からサポート側にまわる。駐留米軍はイラク数カ所に分散して駐留し、航空戦力や地上での機動打撃力を提供するということになる。米軍はその駐留サポート戦力を、約4万人程度と見積もっているようだ。 まあ、昔の西部劇に出る騎兵隊の砦で、インデアンが暴れるのを防ぐ作戦と同じだ。しかし騎兵隊は砦に立てこもっては戦えない。インデアンを追って外に出たときが危ない。反米武装勢力は待ち伏せ攻撃の練度を高めている。 今やイラクはイスラム原理主義過激派の訓練場(兼)戦場になっている。異教徒が力で支配するイラクで、若者に米軍打倒の教えを植え込むのに苦労は必要ない。またシーア派とスンニ派の対立も、アルカイダ系テログループの襲撃で憎しみが増している。将来、米軍がサポート側にまわっても、イラク兵や米兵の犠牲者が少なくなるとは思えない。 ベトナム戦争のように、なりふり構わず米軍が撤退すれば、北ベトナム政府のような受け皿が無いからイラクは大混乱する。 ブッシュ大統領というか、ネオコンの連中たちは危ない沼に入り込んでしまった。自衛隊もイラク撤退準備を急がなくてはいけない。 |
在日米軍再編 首相、調整加速を指示 防衛庁長官、外相らに 普天間移設に複数案 (朝日 9月23日 朝刊) |
[概要]小泉首相は22日、首相官邸で細田官房長官や大野防衛庁長官や町村外相と会い、米軍再編で最大の焦点である普天間飛行場移転問題を、地元自治体や米軍と調整を急ぎ、年内の最終報告を目指す方針を確認した。 大野長官は防衛庁がキャンプ・シュワブ(米海兵隊基地)内に移す「シュワブ陸上案」を検討していることを説明した。しかし米側は現在計画されている辺野古沖の規模を縮小し、陸地近くの浅瀬にヘリポートを造る「辺野古沖縮小案」を主張している。辺野古沖縮小案には、防衛庁が難色を示しているが、地元市長は容認している他に、外務省にも賛成する声がある。沖縄県の稲嶺知事は、日米両政府が中間報告をとりまとめる前に、地元に説明するように求めた。 [コメント]在日米軍再編で、米陸軍第1軍団司令部の座間移転と、厚木基地の空母艦載機を岩国基地に移転させることと、普天間基地の移転は最重要な3本柱になった。 その普天間基地移転だが、従来の海上埋め立て方式は環境破壊や莫大な工費の問題で消えた。現実的と思われた嘉手納基への一部地移転は、地元の強い反対で消えそうになっている。そこで残ったのは防衛庁のシュワブ陸上案と、外務省の辺野古沖縮小案である。 防衛庁案にはシュワブに那覇基地から自衛隊を移転させ、日米共同使用したい考えがあるようだ。平時には自衛隊がシュワブ基地を維持するが、有事には米軍が飛来するような管理・使用方法である。しかしシュワブには騒音問題という新しい課題が発生する。 これに対して、外務省案はあいかわらず土木利権を重視しているようにみえる。米軍は土木利権ではなく、基地を反対住民に関係なく使用できる自由さを重視しているように思う。しかし海上近くの土木工事であれば、珊瑚などの自然破壊は深刻になる。 こうなればまるで三竦み(さんすくみ)である。互いににらみ合ったまま、動けない状態がこれからも続くことになる。 |
| 本日の更新は休載します。 (9月22日) |
本日は娘の中学の高校説明会です。私はPTAの卒対委員として準備にいきます。そこで本日はこの欄は休載にさせてください。 しかしメールにお返事に貴重な情報が届いています。そちらを読まれることをお勧めします。書かれたのは、社会経験のある大学院生(博士課程)の方です。いい加減な情報ではありません。 |
| イラク南部 危うさ露呈 英に反発 サドル派関与? 刑務所突入後英兵一時不明 (読売 9月21日 朝刊) |
[概要]イラク南部のバスラで、私服の英兵2名(特殊部隊)が拘束されていたという刑務所に、英軍が装甲車で突入した事件は、イラク南部の危うさを露呈したことになった。英国防省の声明によると、拘束された英兵2名は刑務所ではなく、シーア派民兵の施設から発見された。「この民兵とはシーア派のサドル派民兵組織『マラディ軍』の可能性が高い」(旧フセイン政権の情報機関幹部)と見る。 バスラでは17日に、「多国籍軍へのテロの関与」の疑いで、地元幹部が数人が英軍に逮捕された。18日には抗議のデモが起き、移行政府に近い知事宅が迫撃砲攻撃を受けている。バスラではマファディ軍の他、移行政府に近いシーア派のイスラム革命評議会(SCIRI)という2大政党が警察内で勢力争いを起こしている。 [コメント]昨日のTVニュースで、火炎瓶を浴びて炎上する英軍装甲車を見た。少量に火炎瓶なら、新型装甲車なら恐くはないが、群衆に囲まれて視界を奪われ、つぎから次と火炎瓶を浴びると恐いと感じた。すなわち火炎瓶は攻撃の主体にならないが、補助的な使い方をされると侮れないないのである。例えば対戦車壕(落とし穴)に中にガソリンを入れたドラム缶を仕掛け、戦車の前部が落ちれば、ドラム缶のガソリンに引火させるなどの攻撃方である。 これからは市街地で、戦闘装甲車を使った戦闘が多くなる。米英軍は障害物とガソリン(可燃物)を使った攻撃で、どのように対処するかを研究する必要に迫られることにあった。 それにしてもバスラ駐留の英軍は、地元のイラク警察と銃撃戦を演じるという最悪の選択をしたようだ。軍隊なら味方救出のために、刑務所の壁を壊し、銃撃戦を行っても作戦を行うことが常識である。しかしイラク警察は捕らえられた英兵を、興奮したイラク人から隔離するために、一時的に刑務所か宗教施設に隔離した場合もある。 このような場合、英軍はまず英軍の憲兵隊をイラク警察に派遣する必要があった。そして英兵が捕らえられた状況と、現在地を確認して次の行動を行うべきなのだ。英軍の特殊部隊出身あたりの現地司令官が、まず装甲車と攻撃ヘリの出動を命じ、救出を試みなたのなら司令官失格である。 この事件が、自衛隊のサマワ撤退に結びつく可能性は決して小さくない。サマワのような場所に派遣する英軍司令官は、頭に血が昇ったような戦争狂いは派遣してはだめだ。 |
| 北朝鮮 核放棄は軽水炉提供後 NPT復帰、査察受け入れも (毎日 9月20日 夕刊) |
[概要]19日に共同声明を採択した6カ国協議について、北朝鮮外務省のスポークマンは協議後初の談話を発表した。その中で北朝鮮がNPTへの加盟やIAEAの査察受け入れは、軽水炉提供後に行うと表明した。もし米国が今回の合意を破棄した場合は、北朝鮮の象徴である軍事優先路線を揺るぎなく進むという。これに対して米国務省の報道官は、「明らかに共同声明に反するもので、軽水炉提供はIAEAの査察とNPTの復帰が行われた後」という、ヒル国務次官補(米国の6カ国協議代表)の見解を説明した。 [コメント]北朝鮮の言い分はまったく評価に値しない。北朝鮮は自分で自分の首を絞めるようなものである。軽水炉の提供が先に行われるとは、他の5カ国すべてが認めていないことは明白である。これは北朝鮮の不誠実というより、幼稚な我田引水で勝手な言い分である。 それならいい。北朝鮮は中国政府の顔に泥を塗り、だれも同意しない勝手な解釈を振り回すといい。それなら国連安保理に北朝鮮制裁を付託すればいいのである。中国も拒否権を行使しないと思う。まあ中国としては、棄権がやっとということだ。 おそらくこの程度の幼稚な反発は、アメリカや中国も読み込んでいたと思う。しかしあまりにも幼稚すぎて、このような北朝鮮の勝手な解釈が通用しないことを判断しての共同声明だった。 もし日本でこのような事態を本気で心配していたら、今後、北朝鮮に限らず外交交渉は何もできないと考えるべきだ。日本は北朝鮮の幼稚な態度に付き合う必要はない。 もはや日本は北朝鮮よりも、中国が朝鮮半島に非軍事的な手段で進出(併呑)してくることに備える段階だ。朝鮮半島が中国の政治的・経済的な支配下に入れば、日本の柔らかい脇腹にナイフが突きつけられる事態が考えられる。そこで日本が朝鮮半島を攻撃できる軍事力を備えても、朝鮮半島の背後に広がる中国東北部を攻撃できる軍事力にはほど遠い。すなわち中国と日本の非対称が日本の弱点になる。 この点を重視して、日本の政界は改革・再編を行うべきだ。日本の政治力の低下は中国の台頭に対応できない。 ※ 本日更新した英文コラム VOICE of Mr.KAMIURA をご参照下さい。 |
| 6カ国協議 初の共同声明採択 北朝鮮、核放棄確約 北に対する不信感残る まだ、「出口」への道見えず (各紙 9月20日 朝刊) |
[概要]北朝鮮の核問題を話し合う第4回6各国協議は、19日正午(日本時間午後1時)から全体会議を開き、NPTへの早期復帰やIAEAの査察受け入れなど6項目を共同声明として採択し閉会した。北朝鮮が強く求めていた軽水炉建設に関する議論や、北朝鮮への核査察の方法については先送りになった。 これに対し各紙は、6カ国協議初の共同宣言採択と、北朝鮮の核放棄を評価したが、時期や方法など具体的な事項が先送りなったことから、将来の展開に不安視する記事も多くあった。 [コメント]今日の朝刊が届くのが待ち遠しく、朝刊が届く午前4時半には起きて読んだ。昨夜は最終のTVニュースまでチェックしていたので、就寝したのは深夜の12時をすぎてある。やはり北朝鮮が核兵器開発を公式に放棄して、NPT復帰やIAEA査察を受け入れたことが嬉しかった。 しかし今日の朝刊には、今までの北朝鮮の不誠実さから、共同宣言の実効を警戒する記事が多いのに驚いた。 しかしである。アメリカは6カ国協議の決裂を予測し、代表団を昨日の午後にも、北京から引き上がる航空機を予約していた。そのような緊迫した中で、ギリギリの合意がまとまったのである。この場で査察の開始時期や方法を共同声明に織り込む方が無理である。北朝鮮が核武装を放棄し、NPTに復帰することを確約し、IAEAの査察を受け入れると表明しただけで90点以上の成功だと思う。これからはNPTやIAEAに期待してもいいと思う。北朝鮮もIAEAの厳しい査察が怖いから、03年にIAEAの査察官を国外に追放したのだ。 軽水炉建設に関しては、北朝鮮がNPTに復帰し、IAEAの厳しい査察を受け入れ、国際的に信頼を回復させてからの話しである。その信頼回復が行われなければ、軽水炉建設は白紙のままであることは言うまでもない。 先日も寧辺の黒鉛減速炉施設から、水蒸気が出ているという衛星写真が公表されていた。しかしあれは北朝鮮がいつも行う欺瞞で、原子炉を稼働させたのではなく、6カ国協議に脅しをかけるために北朝鮮が水蒸気だけを放出させたと思っている。すなわち北朝鮮には我々が考えているほど、核施設や核技術は発達(あるいは完成)していないと推測している。 しかし推測はあくまで推測で、北朝鮮の核施設を検証しなければ真実はわからない。しかし昨日の6カ国合意で、これで北朝鮮の核施設が検証できるとなったから嬉しい。 もう北朝鮮は核開発という脅しで、アメリカに高く売ることが出来なくなったことを悟ったまでのことである。私は今でも北朝鮮の専門家たちが、北朝鮮が数発の核兵器(原爆)を製造していると信じていることが不思議でならない。例えばウラン濃縮である。ウラン濃縮に必要な特殊パイプはどうして調達したのか。またウラン濃縮に必要な大電力はどこから送電したのか。北朝鮮に核技術やウラン濃縮器を提供したパキスタンのカーン博士は、75年からCIAの監視下にあったことがわかっている。すなわち西側の情報機関に監視され、泳がされていたのだ。(毎日新聞 05年8月11日 朝刊)。そのように考えていくと、北朝鮮がウラン型原爆の製造に成功していたとはとても思えない。 ともかく、これからIAEAの査察で北朝鮮の欺瞞工作は化けの皮を剥がされていく。そして私自身の推測が正しいかったか、間違っていたかが証明される。それを思うと楽しいし、ちょっと怖いような気もする。 |
| 6カ国協議 きょうの合意の可能性 中国6次草案 日米評価 (読売 9月19日 朝刊) |
[概要]中国で開催中の6カ国協議で、議長国の中国は第6次草案を提示した。第6次草案は@北朝鮮は「すべての核兵器、核計画の廃棄」や核拡散防止条約(NPT)の復帰、IAEAの査察協定の履行などを実施する手順を明確化する。A軽水炉は将来、相互の信頼が醸成された場合に建設を検討するとした。これによって日米はこの6次案に賛意を表明した。合意の成否は北朝鮮側の対応にかかってきた。 [コメント]6次案と5次案の違いだが、5次案では北朝鮮の核施設査察体制に詳しく言及していなかったが、6次案では北朝鮮のNPTへの復帰や、IAEAの核査察受け入れを明示している。北朝鮮は7月下旬に始まった第4回6カ国協議の開催時にも、核兵器開発の放棄を代償に軽水炉建設を求めたいた。ということで、この中国の6次案によって、北朝鮮はもう逃げられない場所に追い込まれたといえる。(すでにアメリカは今回の6カ国協議の前に、@北朝鮮を主権国家として認める。A先制的に軍事攻撃をしない。の旨を北朝鮮に伝えている) 北朝鮮に残された道は2つしかない。この6次案に合意するか、あるいは蹴飛ばすかである。しかし蹴飛ばすことは中国の顔に泥を塗ることになる。食糧、燃料などを中国に依存しているアジアの最貧国である北朝鮮にそんな力はない。 いろいろなゴタゴタあったが、北朝鮮の核兵器開発危機はこれを持って一件落着となる。6各国協議は本日合意の可能性が極めて高い。 やはり中国の外交交渉力には驚いた。今回の6カ国協議で、中国の並々ならぬ決意を感じたのは、先日、胡錦涛主席が訪米してブッシュ大統領と会談したときである。その共同声明には「米中は朝鮮半島の非核宣言」を支持するとあった。「ああ、中国は今回の六カ国協議でやる気だな」と本気を感じた。 中国を研究している人は、今回の5次案から6次案に移る課程で、中国の外交交渉のテクニックを知ることができる。しょせん北朝鮮は、中国の手のひらで踊る駒でしかなかった。これで朝鮮半島の政治問題は、北朝鮮の核兵器問題から次の問題に移る。 |
| 6カ国協議 軽水炉問題で平行線 日本「妥協見通し低い」 「軽水炉あれば抑止力になる」 北朝鮮が説明 (毎日 9月16日 朝刊) |
[概要]北京で再開された第4回6カ国協議は、北朝鮮が要求した「軽水炉原発の建設」で集中協議した。しかし北朝鮮の要求は米中の立場が違いすぎ、交渉妥結の見通しは立たない模様。ヒル米国主席代表は「北朝鮮がNPT(核拡散防止条約)に加盟していないので、どの国も北朝鮮に核技術を提供できない」と語った。 これに対して北朝鮮側は日本代表筋に、「他国からの攻撃を防ぐ抑止力になる」と説明したことが明らかになった。 [コメント]北朝鮮は勝手にNPTから脱退し、IAEA(国際原子力機関)の職員を追放した。また原子炉施設に取り付けられたIAEAの監視カメラを撤去している。そこで北朝鮮の核兵器開発に危機感を高めた5カ国が6カ国協議を始めたのである。その根本を忘れている。 北朝鮮が核兵器と結びつきにくい軽水炉原発といえども、NPTを脱退しているのに核施設を建設することはできない。 それよれも気になるのは、「軽水炉があれば抑止力になる」と語った部分だ。この意味は完成した軽水炉原発に大量の爆薬を仕掛け、もし他国が攻撃をしてくれば自爆して、巨大なダーティーボムとして使う(抑止力)という意味である。ちょうど非武装地帯に沿って配備された化学砲弾を装填した長距離砲や多連装ロケットと同じ発想である。 そのような無茶な要求にアメリカはもちろん、北朝鮮の近隣諸国の中国やロシアも支持するわけがない。ダーティーボムの被害は地球的であるが、近隣諸国の不安は非常に大きい。北朝鮮代表が日本代表に語った言葉は、北朝鮮では普通の発想でも、日本やアメリカ、韓国では決して許せない自滅的弱者の発想である。 自殺するからピストルを貸してくれ、貸すなら出来るだけ貫通した流れ弾で多くの人が死ねる威力の強いものをくれというようなものである。 さあ、また中国がこのような北朝鮮のバカ論をどうたしなめるか。もう北朝鮮の論理は完全に破綻して修復不可能である。 |
| バグダッド 自爆テロ114人死亡 バス爆発 シーア派標的か (毎日 9月15日 朝刊) |
[概要]バグダッドの北部カドミヤ地区で、労働者を集めるミニバスが爆発し、仕事を求める114人の日雇い労働者が犠牲になった。バグダッドでは今年2月に起きたヒッツラで125人が死亡した自爆テロに次ぐ規模になった。さらにバグダッドでは3件の爆発が起き、家庭用ガスを充填する場所での自爆テロでは11人が犠牲になった。またバグダッド北部のタジでは軍服姿の集団が民家を襲い、17人を引きずり出して手錠や目隠しをして射殺した。 イラク軍と米軍は先週から北部シリア国境地帯で掃討作戦を行い、武装勢力200人を殺し、数百人を拘束したという。米空軍は空爆も行っている模様。バグダッド周辺での自爆テロは米軍の掃討作戦に対する報復の可能性がある。 [コメント]いくら米軍に抵抗しないシーア派が憎いといっても、仕事を求めて集まった日雇い労働者の中で、ミニバスに爆薬を積んで自爆テロをする精神が理解できない。また家庭用のガスを充填する場所を選んでの自爆も同様である。ガスを充填しに集まったのは、女性や子供である可能性が高い。兵士や警官が集まるような場所ではないのだ。 いくら警戒の薄い場所をテロリストが標的にするといっても、この無差別残忍さには心の底から怒りがわいてくる。これではあらゆる平和を求める気持ちが広まらない。自分の無力さを感じるだけである。 ただ私が思うのは、ブッシュ政権が行っているイラク戦争では、テロをなくすことは出来ないということである。しかしイラクのテロを沈静化させる方法も考えつかなくなった。絶望的という言葉で悲観している。 |
| 韓国軍 2020年までの改革案発表 5年間で15万人削減 最新装備へ財源確保 (朝日 9月14日 朝日) |
[概要]韓国国防省は2020年までに兵力15万人を削減して、50万人体制にすることを公表した。陸軍は32パーセント減の37万人、海軍は6パーセント減の6万4千人、空軍は現状維持の6万5千人人とする。予備兵漁も300万人から150万人に半減させる。海軍ではイージス艦を導入するほかに、空軍では無人偵察機(UAV)の導入を検討している。新隊員へのいじめなどの問題を扱うために、人権担当法務官を新たに設ける。
[コメント]選挙結果が頭に来たせいで、昨日は朝から不機嫌だった。自民党が大勝ちしたから腹が立ったわけではない。野党がだらしないから腹がたったわけでもない。日本の軍事がまったく議論されなかった腹をたえったのだ。日本はイラクで何をするのか。ミサイル防衛(MD)が日本に有効なのか、次期戦闘機を何にするのか。中国の台頭(非軍事)にいかに備えるのか・・・・・・・・政治家に軍事で語ってもらいたいことは山ほどある。郵政を民営化すれば、軍事も外交も解決すると信じているのか。 というわけで、昨日は二日酔いを覚悟でやけ酒を飲んでしました。(反省)。でも私のやけ酒は外で飲むわけではありません。冷蔵庫のビールを数がばれないように追加しながら飲みます。それでもばれて、カミさんに昼間から飲んでいたでしょうと叱られてお仕舞い。 それはそれで、韓国軍が15万人削減計画を公表した。理由はハイテク兵器を購入する資金を確保するためと思うが、なかなか斬新な削減案であると思う。北朝鮮が崩壊すれば38度線(非武装地帯)に貼り付ける警備が必要なくなるので、徴兵制を廃することも可能になる。大規模兵力の削減化と、徴兵制を廃止して専門性の高いベテラン兵士を育てること、この2つがハイテク化を可能にする軍事改革の重要課題である。 ※ コメント中の次期戦闘機は、次期支援戦闘機としていたのを読者の方のご指摘で訂正しました。FSXではなく、FXです。 |
| 自民圧勝 単独296議席確保 与党327議席 2/3 (各紙 9月12日 朝刊) |
[コメント]民主が64議席減に対して、自民は単独多数(269議席)を大きく越える296議席の圧勝となった。これで小泉首相の政権基盤は強まり、自民と民主の2大政党論は消えることになる。小泉首相は古い自民党も壊したが、古い野党も壊したようだ。労働組合などの組織票が働かず、浮動票が劇場型選挙で動いたからだ。 これから日本はどのように変化するか。特に軍事や外交で大変化が起きるのだろうか。もし起きるなら、小泉首相が意図しない方向に激動する可能性が高い。 昨夜は、ほとんど寝ないでテレビのニュース速報を見た。そして新しい時代の息吹を感じた。 |
中国発表 6者協議13日 再開 核の「平和利用」焦点 (朝日 9月9日 朝刊) |
[概要]中国外務省の泰副報道局長は、第4回の6者協議を13日に再開すると発表した。北朝鮮は核の放棄を表明する一方で、「平和利用」の権利を主張している。これに対し日米は平和利用を含めたすべての核の破棄を迫っている。議長国の中国は協議期間を限定しないで、合意文書の作成に意欲を見せている。 [コメント]北朝鮮があくまで核の平和利用を求めているのは、94年に米朝が合意した軽水炉型原発の建設再開(KEDO)を求めているようだ。しかし北朝鮮は核兵器開発の放棄で提供された軽水炉建設中に、核兵器を密かに開発していたという重大な背信が行われた。これは今のイランでも問題になっているが、核の平和利用という隠れ蓑で核開発を行い、核兵器完成直前に核拡散防止条約(NPT)を脱退して核実験を行うというやり方を警戒している。だから日米は北朝鮮でKEDOを再開することに慎重である。 ならば韓国は北朝鮮に電力を送る提案をしている。送電線の建設などで送電は5年後になるが、KEDOの建設再開をしても、実際に電力が提供できるのは5年以降になる。 わたしは北朝鮮の誠意ない対応を見ると、ここで軽水炉原発の建設を再開するのは反対である。KEDOは平和のシンボルだったが、ここで再開しても北朝鮮の背信と自由勝手なシンボルでしかない。 「日本や米国は我が将軍様の威光にひれ伏し、軽水炉原発の完成を申し出たのである」という政治宣伝にやられるだけだ。もうKEDOは終わった。北朝鮮の背信と核兵器開発を防ぐことは出来なかった。 そのような心構えがないと、次の6カ国協議に堂々と臨むことができない。 |
| マッラカ海峡 沿岸3国
領海越えて追跡容認 マレーシアなど 海賊対策 強化 (読売 9月8日 朝刊) |
[概要]マラッカ海峡の沿岸国であるマレーシア、インドネシア、シンガポールの海軍は、海賊などの不審船を追跡する際、互いの領海線を越えて5マイル以内まで追跡を続けられるよう合意した。3カ国は昨年7月から連携パトロールを開始していたが、互いに領海内への立ち入りは認めておらず、効果が疑問視されていた。また3カ国は9月17日から、航空機による海峡監視作戦である「空の目」を開始することで合意した。 [コメント]領海内たった5マイルだけかと思うかも知れないが、海賊が潜む小さな島が点在する海域では、この5マイルだけでも追跡効果は飛躍的に向上する。また国境に関係なく空からの監視や追跡に航空機が使えるようになると、海賊に対する威圧効果は大きい。航空機に武器を搭載しなくと、着色剤を投下してマーキングすることは可能だ。 さらにマラッカ海峡で漁をする漁船や、小型の荷物運搬船など、海賊に使われやすい船に、無線式の自動応答識別装置を設置すれば、ほぼマラッカ海峡の海賊は封じ込めることができる。そのようなシステムに日本のODAが使われ、海保のOB達が現地で指導すれば、日本の貢献が国際的に認められる。 そのようなハイテクは軍事の世界では常識で、今は兵士が体に着けるIFF(敵味方識別装置)さえ研究されている。これは上空の偵察ヘリが地上に潜む兵士を赤外線で見つけて、自動的に敵兵か見方かを識別できる装置である。IFFが電波で自動的にやり取りを行うのだ。もし見方の兵士と識別したなら、別の陣地から砲弾や対地ミサイルが飛んでくることはない。しかし暗号化されたIFF信号に反応がなければ、観測ヘリが敵兵と判断して、砲弾やミサイルの雨にさらされることになる。これでもハイテクと呼ぶには恥ずかしいような古い自動識別システムである。 最近はIFFとGPSと組み合わせることで、さらに多様な利用が可能である。それは数ヶ月にわたる船の航跡を記録したり、その間のスピードや停泊時間を残すこともできる。 「えぇ、今でも海賊いるの?」と子供が聞くように、マラッカ海峡の海賊が消える日は遠くない。 |
| 欧州「中国詣で」加速
経済重視 米に対抗 中国 対EU順調にア ピール 武器禁輸解除継続協議に (読売 9月7日 朝刊) |
[概要]急成長する中国経済がEUに影響を拡大し始めている。英国やドイツやフランスは中国に急接近し、政府高官などによる大幅な貿易額増加交渉を加速させている。 英国は過去1年間に14回の閣僚訪中を行い、英財界も来年1年間に100回の貿易交渉団を訪中させる計画だ。英国は2010年までに対中貿易額を総額400億ドル(約4兆3680億円)まで引き上げる目標を掲げ、欧州で1番の対中国貿易相手国を目指している。 これに対しフランスは、米国や日本が反対している対中武器禁輸の解禁を掲げて、中国と親密な関係を築いている。ドイツもシェレーダー首相が98年の就任以来、6回の訪中実績を上げ、独中双方の貿易額は中・欧貿易額の1/3を占めている。 中国は欧州連合との首脳会談で、5日に公表された共同声明では、EUが進める全地球測位システム(ガリレオ)計画や、北京空港拡張計画への協力を確信するとしながら、対中武器禁輸解除に向けて引き続き努力すると明記した。 [コメント]日本では古い中国研究は通用しなくなった。例えば、中国は共産党支配の閉塞感から一気に分裂するとか、経済はバブルがはじけて経済は大恐慌に見舞われるとか、都市部と農村部の格差、南北での格差などで地方の大反乱が発生するなどという分析である。今までは中国のことといえば、それらのことを書き込めばもっともらしい原稿になった。しかしそれでは急成長を維持し続ける中国が見えてこない。 中国軍の軍事についても同様である。アメリカやロシア的な軍事思考では中国軍の実態が見えてこない。最大の原因はあまりにも非対称であるからだ。あまりにも中国軍が独自すぎて、従来の軍事思考では分析できないのだ。これをなんというのだろうか。東洋的というか、中国的というのだろうか。米ソ冷戦でアメリカがソ連を包囲封鎖したようなことを中国にはできない。中国はEUや日本のような先進的な資本主義国と、経済関係を強化するシステムで自国の経済成長を行っているから、人権問題があっても経済制裁を受ける危険は低い。緊急に必要なハイテク兵器も、EUとロシアを競合させる方法で、効率よくハイテク兵器を導入する体制を築こうとしている。もはや兵器の自国生産にこだわらないのだ。 そのように経済を開放する1方で、中央アジアや東南アジア、それに朝鮮半島まで、最小限の軍事力しか使わないで覇権を強化している。 このような中国のやり方に、アメリカの軍事政策では対抗できない。日米安保体制は中国によって急速に無力化される可能性が高い。今の日米安保はソ連邦を相手に、米ソ冷戦を戦うための軍事同盟に過ぎなかったように思えてきた。 私はこれから中国が朝鮮半島を併呑すると予測した雑誌記事を書くことにしている。中国が軍事力を使わず、韓国の反発もなく、アメリカの軍事的な抵抗を受けることなく、朝鮮半島全域を併呑するという予測分析である。その場合、最も中国の脅威を受けるのは日本である。しかしその日本でさえ、カビ臭い古い中国の脅威論しか語られていない。 中国には米国一辺倒ではだめで、古い中国脅威論でも日本は中国に勝てない。新しい時代の日本の国家戦略を作る時代(とき)がきた。 |
| 在韓米軍 対火力戦任務を移管 韓国「自主防衛力強化 (産経 9月6日 朝刊) |
[概要]北朝鮮が軍事境界線沿いに約千門ほど配備している170ミリ長距離砲や240ミリ多連装ロケット砲陣地で、発射の兆候を発見し、これを破壊する対火力戦任務が、10月より在韓米軍から韓国軍に移管されることになった。米韓軍は先に行われた指揮所演習の「乙支(ウルチ)フォーカスレンジ」で対火力戦の評価を行い、韓国軍への任務移管を決めた。これは対北朝鮮戦でも最も重要な作戦と言われ、在韓米軍から韓国軍に移管される任務の中でも「最重要」とされている。しかし発射の兆候は米軍の軍事偵察衛星などが探知し、有事の際の指揮権は在韓米軍が有しているので、韓国軍は火力制圧という任務遂行に限られる。ブッシュ政権は在外米軍の再配置をを進め、2008年末までに1万2500人の縮小が決まっている。 それにともない在韓米軍は、前方展開のソウル以北の基地から撤退し、ソウルの南に移転する。すでに昨年11月、板門店の共同警備区域(JSA)任務も韓国軍に移管されている。 今後の任務移管は、海上特殊部隊遮断任務(移管は06年8月)や、近接航空支援統制任務(同)が予定されている。 韓国内では「独自の防衛能力の向上」と歓迎する一方で、在韓米軍への大幅縮小に安保上の不安を訴える声もある。 [コメント]米軍が進めるトランスフォーメーションで、在韓米軍の大幅撤退や沖縄からの在日米軍の撤退だが、これが今年になって緊密化を強めてきた中ロ両国の軍事強化が影響するかという点が重要である。結論を先に言えば、それが影響することはまずない。 中国とロシアが東アジアで軍事力の同盟強化を急いでいるとき、東アジアからの米軍撤退計画とは関連しないと断言できるのだ。これは意外と思うかも知れないが、その理由を知って欲しい。まず米軍が韓国や沖縄に置いている部隊だが、北朝鮮軍を敵に想定する部隊は局地戦を戦う部隊である。あくまで朝鮮半島という戦域を限定している。これが在韓米軍の一部や沖縄の海兵隊であり、三沢の空軍部隊である。韓国や日本から撤退していくのは、あくまで北朝鮮との戦闘を想定していた局地戦部隊なのである。 しかし相手が中国軍やロシア軍となれば、海兵隊や特殊部隊などの局地戦用部隊は役にたたない。軍団規模の陸軍や空軍、海軍が総がかりで行う戦争形態となる。だから日米韓の軍事組織は、中ロ軍の台頭といった大型の軍事脅威に備え、軍港を整備し、弾薬庫を強固にし、航空基地の拡充を図るのである。大規模な軍団が広範囲に展開して、真正面から戦えるような配置を作ることになる。これこそ米軍が進めるトランスポーメーションの正体なのである。 だから中ロが東アジアで軍事的な膨張を起こせば、在韓米軍の撤退が遅れたり、沖縄から米海兵隊の撤退が遅れることはない。 米軍が北朝鮮軍と戦うことと、中ロ軍と戦うこととはまったく異質の戦略や部隊で、大兵力の正規軍同士が戦う戦争なのである。 ※9月に更新を再開してから、重要なニュースが毎日のように報じられています。そのようなニュースを読んで、軽い眠りから目覚め、段々と集中力を高める日々をすごしています。 台風14号は奄美から九州に上陸しました。今後、日本海に抜けて「りんご台風」に似たコースをとり始めています。通過コースに近い方は十分な警戒と準備で最小の被害で収まることを祈っています。 |
| 中露印、合同演習構想
米の1極支配けん制 (読売 9月5日 朝刊) |
[概要]極東で行われた中国とロシアの大規模合同軍事演習に続いて、インドを加えた中露印の3カ国による合同演習を来年中に実施する案が明らかになった。これはロシア軍の高官が8月に地元通信社に明らかにして波紋を生んだ。またクレムリンの安保政策に影響力を持つアンドレイ・ココシン下院議員も9月1日の講演で、「3国が協力体制を取ることが具体化している」と強調した。3国の協力体制構想は7年前にプリマコフ首相(当時)が訪印時に提唱した。その後、中ロ、印露の「戦略パートナー」合意が成立し、今年に入って中印で同様の合意が成立した。その際、中国の温家宝首相は初めて3国戦略協力の重要性を強調した。中国軍の輸入兵器の70パーセントがロシア製で、インド軍の輸入兵器の60〜80パーセントがロシア製であることが3国の関係を緊密化する要因になる。 核武装した3国が軍事緊密化を図るのは、共通の国内問題であるイスラム過激派に共同対処するというほか、アメリカの1極支配をけん制したいという目的もあるようだ。 [コメント]6月下旬から7月上旬の期間に、ロシアと中国は両国の軍事的な関係と、エネルギー供給などに重大な転換を行っている。戦略的パートナーといえば「仲好しこよし」というイメージだが、軍事となると運命共同体のように固い関係を想像してしまう。軍事同盟とまではいかないが、緩やかなる軍事同盟が戦略的なパートナーと意味だろう。日本と韓国はともに米国と軍事同盟を結んでいるが、日本と韓国は公然と戦略的パートナーとはいわない。 中国はキロ級潜水艦をロシアから続々と輸入するようだが、ロシアの可変翼超音速爆撃機のTu−22(バックパファイヤー)の購入を希望しているようである。Tu−22は機体そのものは古いが、推力を向上させた新型エンジンに換え、新型のミサイルや火器管制装置(FCS)を発展させれば、アメリカの空母に脅威を与えることができる機体である。 中国とロシアが組めば、もっとも脅威を感じるのは日本である。朝鮮半島は中ロの脅威を感じる前に呑み込まれる。もはや古いタイプの中国脅威論は通用しない。中国東北部の工業開発を、ロシアと中国が行えば朝鮮半島は呑み込まれるだろう。 |
|
イラク占領 「日本の教訓」なく (毎日 9月1日 朝刊) |
[概要]ブッシュ大統領はイラク戦争(03年3月)で、第2次大戦後の日本占領をイラクの民主化モデルと言及している。しかし日本の民主化と異なりイラクは泥沼化している。その点を米プリンストン大学のジョン・アイケンベリー教授(国際関係)は、「第2次大戦は伝統的な戦争で勝者と敗者が新たな関係や再建に向けた課題を理解し、占領にも正当性があった。しかしイラク戦争は米国の侵攻だった。それまでもイラクは分断された国家で、少数派(スンニ派)の独裁者に統治されていたため、戦後も人為的な国家建設が必要とされたことが原因」と分析した。日本に対する占領統治も、敗者や周辺諸国に受け入れやすい秩序の構築に努めた。また世界が米ソ2極体制であったため、米国は穏やかな覇権を形成したという。だがブッシュ大統領の1国主義は、各国の協力を得られず、イラクの状況を悪化させていると語る。 さらに細部を見ていくと違いは鮮明となる。米アリゾナ大学のマイケル・シャラー教授は「日本はすでに工業化に成功し、官僚制、税制、教育、選挙制度が存在し、地方レベルまで米軍占領を支えた。しかしイラクでは戦後にほとんどの政府機構が崩壊した」と、占領を受ける側の社会資本の違いを指摘する。また日本には天皇制があり、武装解除などの改革が安定して行われた。しかしイラクにはフセイン大統領に代わるものはいない。米国も真珠湾攻撃を受けた段階で、日本占領統治の研究を開始し、詳細な占領政策を決定している。 ブッシュ政権はイラク占領統治を楽観視し、困難な問題に立ち入ることは障害になると思った。結局、歴史の教訓を省みずに突入したイラク戦争の大きな代償を払うことになった。 [コメント]このコメントを書いた記憶があるのだが、どこかに消えてしまったようだ。私が書いたコメント文は、このような日本とイラクの占領統治の分析を、自分(私)が行わなかったことが恥ずかしいという感想である。日本では占領統治の研究は数多くなされているが、イラクの占領統治と日本との比較を行い、ブッシュ大統領の誤った認識に警鐘を鳴らすべきだったと反省した。 |
|
ベトナム戦争の支出上回る 米のイラク経費、月単位で (8月31日 ワシントン共同) |
[概要]米国のリベラル系シンクタンク「政策調査研究所」などによれば、イラクでの軍事作戦に費やす費用(月単位)が、泥沼化したベトナム戦争時の平均支出を上回るとの報告書をまとめた。03年3月以降に使ったイラクでの戦費は、月平均で52億ドル(5800億円)になり、これはベトナム戦争時の51億ドルを超えることになった。ベトナム戦争の最盛期には50万人を超える兵士が派兵されていたが、イラクでは現況の1/3程度でも戦争コストが高く付いたことになる。これは高価な米軍装備などが原因と考えられる。 [コメント]7月下旬に発売された米国のニューズウィーク誌で、イラク駐留軍のケーシー司令官のコメントで、米国防省がイラク撤退計画を立案していると語っている。それのよれば現在の13万5千人の駐留兵力を、来年半ばまでに8万人までに削減し、来年末までに4〜6万人体制に縮小するという。しかしあくまでカッコつきで、育成中のイラク軍やイラク警察が治安を回復できる力を持つことを前提にしている。だからケーシー司令官の撤退計画は非常に困難であることは疑いない。 さてここでイラクで費やされる1ヶ月で52億ドルという軍事費だが、これを駐留米兵の13万5千人で割ってみると、兵士一人は約430万円という金額が出てくる。今のままの情勢が続けば、アメリカは毎月430万円×兵士の人数という戦費が必要になる。意外と高いと思う人がいると思うが、米軍のような最先端兵器で武装し、徴兵制のない軍隊はこの程度の戦費は軍事常識である。 今から30年も前になるが、ベトナム戦争時の戦費を計算したことがある。その時の数字では米兵は月に150万円程度を費やしていたという記憶がある。当時の自衛隊が月に40〜50万円程度で、イスラエル軍は月に90万円程度だったと思う。近代的な軍隊が戦争を行うことは大変な戦費がかかるものと驚いた。このような軍事力の比較方法は元調査学校(陸自)の副校長から教えて頂いた。 イラクでの月に一人430万円というのは、全兵士のことで戦闘員ばかりではなく、輸送部隊などの後方支援要員も含んだ金額である。 だからイラクの反米武装勢力は、米軍をイラクから撤退させることなく、イラクに釘付けにして、長期間にわたってアメリカに戦費の負担を強いることも作戦のひとつである。その間にイラク国内はイスラム原理主義過激化派の訓練所とすることもできる。生きた米兵を相手に、テロやゲリラの訓練を行うことができる。また米兵に厭戦気分を広め、米国内においてはイラク反戦の世論を高めることが可能なのだ。 戦争や占領統治はとは、そこまで読んで行うものなのである。ブッシュ政権にはそのような分析が不足していた。イラクでフセイン政権を倒せば米軍は解放軍となる。そしてイラクに親米政権をうち立てて、周囲の反米的なイスラム国を屈服させるという楽観論だけだった。その結果が今のイラクの現状である。米軍は完全にイラクの泥沼に足を奪われた。あとは”もがけばもがくほど”腰から胸まで沈んでいく。 |
※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。