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| 正論 浅薄な「小泉はブッシュの言いなり」論 国益合致すればこその日米同盟 (「産経 9月30日 朝刊) |
[要約]ジェームス・アワー氏の寄稿記事。01年9月11日の米中枢同時テロ以降、米国はアフガン、イラクと対テロの戦いとして軍事行動を行った。これに自衛隊はインド洋へイージス艦や補給艦を派遣して支援した。またイラクに自衛隊を派遣しようとしている。これを指して小泉首相はブッシュ大統領の言いなりと批判する意見が日本にある。しかし日本にはノドンミサイルなど北朝鮮の脅威がある。米国はこのことを理解して日本に軍事貢献している。だから米国が必要としているイラクに自衛隊を派遣すべきだ。そのことが日米軍事同盟の確かな進展である。 [コメント]ジェームス・アワー氏は海自のCGS(指揮・幕僚課程)に留学している頃から知っている(直接会話したことはない)が、最近の論調は一段と直球になってきた。この寄稿記事を読むと、「アメリカの国益は日本の国益だ。だから自衛隊はだまって米軍について来い」と強行的である。日本通を自称するなら、日本人や自衛隊員の苦しみを理解しなければならないのに、日本人は強い口調で脅せばすぐに従う式の強硬姿勢を感じる。 ジェームズ・アワー氏は米海軍出身である。海上自衛隊はその米海軍が親方である。しかし陸自と海自は米軍に対する感覚が違う。いつも海自に言うように、陸自を怒鳴りつけても反発されることを知らないようだ。しかしブッシュ政権の本音を知る上で、この記事を読む価値はある。 これにまったく逆な論調が、朝日新聞(本日 9/30)のポリティカにっぽん「自衛隊イラク派遣の大義とは」(早野 透氏 本社コラムニスト)である。これと読み比べてみるとおもしろい。元衆議員の加藤紘一氏はCSテレビ朝日の番組で、、「大胆に言えば、ブッシュ再選はないんじゃないか。民主党からヒラリー・クリントンが出て来れば『イラクとの戦争は間違いだった』と宣言するのではないか」と述べたという。自衛隊のイラク派遣には、「(自衛隊派遣は)すべきでない。大義がない」と語った。そのようなエピソードを紹介して、アメリカは国連を軽んじてイラク戦争を始めたことを、はっきりとわびるべきだと主張している。その上で、イラクに主権を返し、国連の旗のもとでイラク復興の仕組みを作れ。日本に自衛隊派遣の大義があるとすれば、それからだと述べている。 本日の産経と朝日だが、読み比べるてみるとイラク派遣の内情がわかりやすい記事を掲載した。これらの記事のように、どうやら今度の総選挙では、自衛隊のイラク派遣をめぐる論争が重要な争点になってきたようだ。 それにしても、このホームページに自衛隊をイラクに派遣すべきというメールが来ない。イラク特措法という法律が出来ているのに、まだ自衛隊をイラクに派遣する目処さえできない現状とは何か。 先日、イラクから帰国した岡本首相補佐官が、またイラクに調査に出かけるという。8月から3度目の現地調査ではなかったか。前回(9月)の調査から帰国後、「北部は安全」と言ったら米兵襲撃事件が北部で続発した。こんどは帰国して何と発表するのだろうか。ブッシュ大統領が訪日した際、自衛隊のイラク派遣という手土産を準備したいのだろう。 |
| イラク統治評議長 米軍撤退「来年中に」 アラブ紙に答える (朝日 9月29日 朝刊) | [要約]イラク統治評議会のチャラビ議長は、27日付、アラブ圏の有力紙「アルハヤト」のインタビュー記事で、米国はイラク駐留軍を来年中に撤退させる意向だと話した。訪米中の同議長に米高官が非公式に伝えたという。「米軍は多国籍軍が駐留すれば、速やかに撤退したがっている。駐留の長期化や増派は望んでいない」と述べた。 [コメント]ウソだろう・・・と単純に片付けられない何かがある。しかし米軍は、「帰りたい、帰れない・・・」というのが本当の気持ちではないか。まあ、アラブ人であればこのインタビュー記事に好感を持つだろう。また来年の米大統領選挙を考えれば、ブッシュ大統領はすぐにでも駐留米軍を返したい気持ちもわかる。しかし例え多国籍軍がイラクに来ても、イラクから米軍が全面撤退すれば、石油利権などをフランスやロシアに「漁夫の利」で持っていかれる。それ以前に頼みの多国籍軍もそう簡単に来そうもない。・・・・。 やはりこの情報は、多国籍軍をイラクに呼び寄せる謀略のような気がする。多国籍軍を編成するための国際的な動きが遅いので、米軍が全面撤退するというエサ(疑似餌)をまいたというわけだ。するとイラクの石油利権に飛びつく国が、これはチャンスと多国籍軍参加を急ぐという策略である。そういえば、イギリスのブレア首相がいよいよ窮地に立った。06年までの次期総選挙を待たずに、首相を辞任する可能性が高まった。イラク戦争の失敗が国民のブレア離れに直結した。 |
| 北朝鮮軍 兵士1万5千人が軍隊から逃亡 韓国の政府系シンクタンクが発表 (産経 9月27日 朝刊) | [要約]韓国政府系のシンクタンク「統一研究院」は、26日、北朝鮮では深刻な食糧不足のため、01〜02年の間に、兵士約1万5千人が軍部隊から逃亡したと推論する論文を発表した。この情報は韓国の連合ニュースが報じたものを、ソウルの共同が伝えた。同日の共同電では、在韓米軍は38度線の非武装地帯上空で、新型無人偵察機「シャドー200」が偵察飛行を開始したと報じた。 [コメント]北朝鮮が崩壊する最後の兆候として、平壌に住む高階層(エリート)の脱北者が増加すると分析していた。更に付け加えていたのが、軍隊内から大量の逃亡者がでることである。2年間で1万5千人というのは異常である。だったら、今年、03年はすでに1万人以上が逃亡した可能性もある。最近の朝鮮労働党のスローガンに、「国家の義務を果たそう」というのがでてきた。これは徴兵制の義務を果たすという意味である。このスローガンを掲げなければいけないほど、北朝鮮の軍の権威が失われたことになる。その最大の原因は飢餓である。兵士に十分な食糧が配給できないからである。そのような北朝鮮軍の現状を探る為に、無人偵察機シャドー200は偵察を開始したのである。 |
| 政府方針 自衛隊 年内にイラク派遣 米要請に応え転換 (朝日 9月26日 朝刊) | [要約]政府は年内にも自衛隊をイラクに派遣する方針を固めた。一時は現地の治安悪化で年明け以降に先送りする方針だったが、米国の強い要請で自衛隊の早期派遣へと方針を転換した。小泉首相は10月17日に来日するブッシュ大統領に、自衛隊の派遣と復興支援資金の提供を表明するという。ただし大規模な部隊派遣は行わず、米軍の警備が厳重な施設や地域に限って行い、水や食糧の輸送を行うことを検討している。11月9日の総選挙後に正式発表するという。 [コメント]小泉さんをタカ派と称する人がいるが、軍事的に見ると決してタカ派ではない。むしろ軍事音痴で、アメリカの言いなりになるだけの政治家である。困るのはその音痴の方である。派遣先は米軍が厳重に管理する部隊や施設で、やることは米軍支援のみで、米軍が使う水や食糧の輸送なら大丈夫というその感覚である。大丈夫ではない。 すでにイラクでは、昨日、米TV局が入ったビルが爆破テロで狙われた。米軍の占領に関するものがすべて攻撃目標になった。単に親フセインの残党との戦いではないのだ。イラク(イスラム国)に駐留する米軍に関するものすべてが攻撃目標なのである。 ゲリラとってバグダッドの国連ビルやTV局は警備が甘い。だから攻撃されるのだ。自衛隊員が応戦することを限定されていると知れば、ゲリラにとって自衛隊は格好の攻撃目標となる。さらにイラク復興支援金として日本が米国に大金を貢いでいるとなれば、軍事的にも、政治的にも自衛隊を攻撃する価値は高くなる。付け加えるなら、軍事常識では少ないから安全というのではなく、大部隊なら安全なのである。だから一度イラクの泥沼にはまると、どんどんと兵力を増強するのである。 一昨日、アメリカの上院でラムズフェルド国防長官が痛烈に叱られていたが、小泉首相を痛烈に叱る政治家はいないのか。ブレア首相はそろそろ正気に戻りつつあるが、今度は小泉首相がブレア首相の役割を肩代わりする気なのか。 |
| 韓国民間人ら1000人 来月北朝鮮入り (読売 9月26日 朝刊) | [要約]韓国の丁統一相は、平壌で10月6日から4日間行われる「体育館・開館式典」に、韓国の民間人ら1000人が南北鉄道・京義線わきの臨時道路を通って出席すると発表した。この体育館は現代グループの故鄭周永名誉会長が4700万ドルを寄付して建設したもので、観客を1万2千人以上収容できる。参加者1000人のうちわけは、民間人500人、バスケットボール選手団、政財界関係者、報道陣という。 [コメント]この記事を読んでひらめいた。これが南北統一をソフト・ランデング(軟着陸)させる戦略だと。先日、TVのニュースで北朝鮮が初めて韓国からの観光客を平壌に受け入れたと報じていた。今までは北朝鮮のクンガンサンだけが、限定的に韓国の観光客に開放されていた。それが平壌まで拡大したとなれば大ニュースである。さらに今度は1000人の韓国人が平壌を訪問するという。閉鎖国家・北朝鮮が韓国だけには小窓を開こうとしているのだ。 北朝鮮が米国から経済・食糧支援を得ることは核やミサイル問題で絶望的である。日本とも拉致問題で当分は支援を得ることは難しい。中国とも核開発をめぐる問題で中朝関係が冷却化している。(下段の呉邦国氏の訪朝は無期延期になった)。 となれば、北朝鮮が頼れる国は隣国の韓国しかない。北朝鮮は韓国からの観光客誘致で外貨を稼ぐ方法を選択した。それしか方法がないのである。しかし韓国から大挙して韓国客が平壌に押し寄せれば、「韓国民は米軍のために、奴隷のような生活を強いられている」という今までのウソ(洗脳教育)がばれてしまう。北朝鮮の支配体制への信頼が揺らぐことになる。まさに韓国からの観光客受け入れは、北朝鮮・支配体制のとって「痛し痒し」の選択なのである。 これを韓国、日本、米国、それに中国も含んで、新しい対北朝鮮戦略の可能性はないだろうか。たとえば警察の取調室で、どなる刑事と優しい刑事が連携し、犯人を自供に追い詰めていくやり方である。どなる刑事は米国と日本、優しい刑事は韓国である。弁護士役の中国は見捨てて行ってしまった。 韓国から観光客が大挙して平壌に押し寄せるようになれば、北朝鮮の恐怖的な独裁体制は持たない。まさにこれがソフト・ランデング(軟着陸)なのである。金正日は自分のカリスマ性にまだ自信を持っているようだが、だれも大河の流れを止めることはできない。 |
| 中朝条約 軍事同盟部分 削除を 中国研究機関 核放棄に圧力 (産経 9月25日 朝刊) | [要約]中国の社会科学院(政府直属)の有力研究員が、中朝で結んでいる中朝友好協力相互援助条約の一部を改正し、軍事同盟の部分を削除する論文を発表した。これを掲載したのは、中国社会科学院「世界経済と政治研究所」の月刊機関紙。論文では軍事同盟の部分を破棄することで、北朝鮮に対して核兵器開発を中止させるシグナルになるという。また北朝鮮・核兵器問題で、国連が解決に動けば阻止すべきでないと延べ、経済制裁や武力行使の可能性も言及している。この論文に対し、北朝鮮は強く反発しているという。20日頃に訪朝を予定していた中国NO2の呉邦国氏はまだ訪朝しておらず、この問題で調整が続いていると考えられる。 [コメント]もはやこの中朝同盟条約は絵に書いた餅だが、北朝鮮が米国などに強い対応に出れる保証書にもなっている。特に第2条では、自動的に中国が軍事介入ができるようになっているから厄介でもある。だが、この論理を北朝鮮が認めれば、金正日体制は最大の支柱を失うことになるだろう。すなわち死刑宣告に近いシグナルとなる。訪朝する呉邦国氏がどのように北朝鮮と話すか興味がある。たびたび言って申し訳ないが、中国はやるときには徹底してやる。まさに老獪外交の典型を見ているようだ。一方、日本の政治を見ていると、隣国に中国がいることを忘れているような幼稚さである。大丈夫なのだろうか。 |
| イラク・米軍 取材TV記者の死亡 米兵に問題なしと判断 (毎日 9月24日 朝刊) | [要約]バグダッド郊外で8月、ロイター通信のTVカメラマンが米軍の戦車に銃撃されて死亡した事件で、米軍当局は22日、米軍兵士は交戦規定(ROE)に基いて行動しており、問題はなかったとの結論に達したと述べた。 [コメント]ロイター通信のカメラマンが最後に撮影(銃撃時)したVTRを見たが、周囲は平地で広く見渡せる地形であり、戦車との距離もそれほど遠いと思えなかった。米軍がTVカメラを対戦車ロケット砲と誤認すると判断するには無理があると思った。しかし米軍当局はこれをROEに基いた行動で、米兵に過失なしという判断をした。もし兵士に過失ありと判断すれば、多くの米兵が不満の声を上げるだろう。これが戦争という異常な世界の常識なのである。日本政府(特に防衛庁)にはまったくこのあたりの感覚がない。 バグダッドの戦闘時、ホテルのTVカメラマン(ロイター通信)が米軍の戦車に砲撃され、2名の記者が死亡する事件が起きた。私が誤射の原因に、「TVカメラを対戦車ミサイルと見誤る可能性がある」とコメントしたからだ。このときの戦車とホテルとの距離を計り、TVカメラが戦車内側の兵士からどのように見えるか実験をしたことがある。この実験を行ったのはニュースプラス1(日テレ)の取材チームである。戦車から外部を見る照準鏡の倍率を8〜10倍に設定した。この実験画面(放映済み)を見ると、私の目には、「やはり対戦車ロケットに見え易い」という感想だった。しかし8月に戦車がTVカメラマンを誤射(この事件)したときは、先の実験からも誤認とするには無理と考えた。 私の友人に絶対にTVカメラは持たないという戦場カメラマンがいる。いつも35ミリのスチールカメラと、片手で撮れる小型VTRカメラだけだった。やはり肩に担ぐ業務用のTVカメラは対戦車ミサイル(ロケット)に間違われ、誤射される危険があるからという理由からだ。 最近は片手で撮れる高性能VTRカメラが販売されている。軽量で、高画質である。それで十分に取材可能である。もしTV局の特派員など、業務用のVTRカメラを使う人は、絶対に緑色系の服や帽子など着ないで、白や黄色など目立つ服装を勧める。特に白色は夜間でも目立つ。未熟な兵士に誤射で殺され、それでもROEに従っており過失はないと言われないためである。 もしこれが自衛隊なら、どうのように判断するのか。やはりROEに基いており、隊員に過失はないという以外に方法はない。それを日本の世論は許すだろうか。その前に、政府は世論の反発を恐れて逃げ出すのではないか。 |
| 小泉新内閣 外交・安保は継続性重視 (朝日 9月23日 朝刊) | [要約]小泉新内閣は新しい閣僚を発表した。それによれば石破防衛庁長官、川口外務大臣は留任で、これはイラク復興への貢献問題や北朝鮮問題を抱える外交・安保分野で政策の継続性を重視した。 [コメント]私の考えは違う。この二人が留任したのは、あれだけデタラメ(整合性がない)のイラク特措法を作ったので、別の人ではこれからの事態悪化に対応できないと判断したためと思う。すなわち自衛隊をイラクに出す為に、これからも政府はさらに詭弁を使う必要がある。さらなる詭弁を使えるのは、いままでに詭弁を使い重ねてきた二人しかいないからだ。 そこで私の提案だが、もしイラクで派遣された自衛官がバタバタと死ぬようなら、小泉首相は首相辞任で済ますつもりらしいが、石破長官には腹を切ってきちんと責任をとって頂きたい。それくらいの覚悟でイラク派兵を行うことが必要だ。もし腹を切る覚悟がないなら自衛隊を出すな。 バグダッドの国連事務所爆破で国連職員が大幅に撤退すると、アミテージ国務副長官から「日本よ逃げるな」と恫喝され、あわてて岡本氏をイラク調査に派遣した。岡本氏は帰国後、イラク北部に自衛隊が派遣できる平和な地域があると発表した。すると待っていたようにイラク北部の米軍が襲撃された。さらに北部のクルド人とトルコ系住民の対立が高まってきだした。たとえイラク北部であっても、片手を縛られた自衛隊が安全に活動できるところなど存在しない。 政府はイラク情勢の見積りを誤った。自衛隊が外国の戦場で活動できるようにできていないことに無知であった。この二つの要因で、自衛隊のイラク派遣は失敗する。もし石破氏が応じるなら、いつでもイラク派遣問題で石破長官と対談する用意がある。私に国会で通じる詭弁が通じるかどうか試してみるといい。 |
| イラク 刑務所にまた迫撃砲弾 米兵2名死亡 治安悪化の一途 (産経 9月22日 朝刊) | [要約]バグダッド西方20キロにあるアブグレイブ刑務所に、20日夜、迫撃砲弾が撃ち込まれた。この攻撃で警備の米兵2名が死亡、13名が負傷した。同刑務所では8月半ばにも迫撃砲弾が撃ち込まれ、イラク人6人が死亡、約60人が負傷する事件が起きている。この刑務所には旧フセイン政権の支持者を収容している。20日には、北部モスルでも米軍車両がロケット弾を撃ち込まれる事件が起き、3名の米兵が負傷している。またバグダッドの西100キロのラマディで米軍車両を狙った爆発で米兵1名が死亡した。 [コメント]前回(8月半ば)の刑務所への迫撃弾攻撃で、イラク人だけが死亡や負傷と報じられていたので、だれが、何の目的で、この刑務所に迫撃砲弾を撃ち込んだか理解できなかった。しかし刑務所襲撃の目的は警備のアメリカ兵にあったようだ。ということは、前回は誤射で仲間(収容者)を殺したという説明になる。迫撃砲は操作が簡単で、それなりの射程(数キロ)もある。着弾を正確に観測し照準を修正すれば、短時間でもかなりの命中弾数を撃ち込める。観測者と砲操作者は無線ではなく、有線か手信号で弾道修正を行ったのだろう。となれば犯人は、旧フセイン政権時代の複数の軍人である可能性が高い。 例えば、ゲリラは現場到着後5分間で迫撃砲をセットし発射開始、3分間で砲弾15〜20発を発射し、そのうちの5発程度が米軍の警備所に命中。その後2分間で撤収し、米軍ヘリが現場上空に到着する前に逃走。これが推測できる基本的な攻撃パターンである。 また米軍車両への爆弾攻撃は、対戦車地雷を使って行う。これは地面に穴を掘って地雷を設置するのではなく、路肩に停車中の車内にセットする。対戦車地雷は指向性爆薬(一定の方向にだけ爆発ガスが噴出する)なので、地雷を立てて車内に固定し、道路上に爆発した火薬ガスが向くようにセットする。そしてリモコンで操作して、米軍車両が近づけば地雷に点火する。戦車や装甲車は無理でも、軍用トラックなどは十分に破壊できる。また路上の米軍警備ポイントの近くに車(地雷をセット)を停車できれば、一度に多くの米兵を殺傷でき威力がある。対戦車地雷は指向性地雷なので、小型の遠隔操作装置(リモコン)を付け加えるだけで指令爆発できる。対戦車地雷はRPG−7対戦車ロケット砲とともに、イラクには山ほどある兵器のひとつである。 |
| イラク戦争 開戦きょう半年 戦後コスト、米を圧迫 兵十数万長期駐留 政界戦略に影響 (読売 9月20日 朝刊) | [要約]イラク戦争が開戦した3月20日から半年が経過した。米軍は3週間でバグダッドを陥落させたが、戦後のイラク統治には問題が山済みのままだ。特にイラクの治安回復に苦しんでいる。5月1日のブッシュ大統領の大規模戦闘終結宣言以降も、多くの米兵がゲリラの襲撃で死亡している。ブッシュ政権はついに国連で多国籍軍の創設を求めるなど、米軍の負担を減らすなどの政策変更にでてきた。しかし各国の反応は鈍い。さらに長期化に伴って駐留戦費の負担も重く圧し掛かってきた。ブッシュ大統領は来月(10月)1日から始まる2004年会計年度予算で、870億ドル(約10兆円)の戦費追加予算を求めている。今年4月には2003年度補正予算でイラク戦費792億ドル(約9兆1千億円)の追加支出を求めたばかりである。(当初、国防省はイラク戦費を200億ドルと予測)。このような重圧にブッシュ政権は苦しんでいる。その苦しんだ分だけ、日本への期待が高まりそうだ。 [コメント]昨日の昼間、アメリカのABCテレビ放送を見ていて驚いた。ABCが夜のニュースで日本が10億ドルのイラク支援資金の供出同意したと報じていたからだ。ところが昨日の夕刊にも、本日の朝刊にもそのような記事はない。10億ドルといえば1100億円である。これは日本人全員が1人千円を出して、アメリカ軍のイラク駐留経費を差し出すことになる。もちろ今回は序盤にすぎない。4〜5年間で日本は数百億ドル程度(数兆円の資金援助は確実という見方もでている。小泉さんは気前がいいから、これからもアメリカにドンドン貢ぐだろう。 そのお金が我々の税金から支払われ、日本の経済再建に役に立たないという感覚はないようだ。「対テロ戦争を我々のかわりに戦っているアメリカが困っている。それを日本が助けなくていいんですか。お金で済むことですから」そんな論理を国民に説くだろう。本当にそんな論理でいいんですか。段々と小泉首相のいい加減さに腹が立ってきた。本日、小泉首相が圧倒的多数の支持で自民党の総裁に再選するという。ふと、イラクから帰国の目処もたたない米兵は困っていると思ってしまった。 |
| 中国 自治州 朝鮮族に思想教育 帰属巡る紛争に備え (毎日 9月19日 朝刊) | [要約]中国は昨年から東北部・延辺朝鮮族自治区で、「朝鮮族の祖国は中国だ」という思想教育を始め、朝鮮族の中国への帰属意識を高める思想教育に乗り出していた。これは韓国での民族主義の高まりと、将来の南北統一後に自治州の帰属をめぐる紛争が起きることへの警戒からだという。この延辺自治州には中国の200万人朝鮮族のうち約80万人が生活している。中国は社会科学院傘下の研究機関の「東北工程」で5年計画プロジェクトを組み、中国東北部と朝鮮半島北部が同一国家(高句麗)から発生したいう歴史研究に着手した。 [コメント]中国の朝鮮族は日本の併合を嫌い、朝鮮半島から避難した人が住んだのが初めと聞いた。中国の社会科学院の人の話だから、当時(10年前)、それほど間違っているとは思わなかった。しかし南北朝鮮が統一し、朝鮮民族の統一意識が芽生えたら、延辺自治州の中で統一朝鮮に帰属すべきという動きが出るかもしれない。そこで中国は元々朝鮮族は、中国にあった古代の高句麗国家の末裔で、それは中国でひとつの辺境国家であったと定義づけたいのだろう。しかしそれを行えば、今の韓国ももとは高句麗国家の末裔で、もともとは中国の一部になってしまう。これは中国の朝鮮半島併合への論理となりかわる危険がある。両刃の剣の危険性を指摘する。しかし中国としては、それくらい朝鮮半島に危機意識を持たなさなければ、朝鮮族自治州の統一意識が押さえられないという判断かもしれない。もし勝手に自治州で帰属を言い出せば、朝鮮半島全体を併合できる論理があるという脅しである。これで統一朝鮮国の延辺自治州の併合は潰された。 中国はそのような国なのである。北朝鮮の脅迫外交とは脅迫の質が違う。本当は日本や米国との関係を考えれば、中国が朝鮮半島を併合できるわけがない。それを承知で朝鮮半島を「併合で脅す」のである。3歩も4歩も読んだ1手なのだ。そういえば戦前の日本も、そんな手を使って朝鮮半島を植民地化したことがあった。 |
| 中国ナンバー2、訪朝へ 呉邦国氏 6者協議参加を説得か (朝日 9月18日 朝刊) | [要約]中国のナンバー2にあたる呉邦国全人代常任委員長(日本の国会議長に相当)が20日頃に北朝鮮を訪問する予定だという。中国から国家指導者級の要人が訪朝するのは01年の江沢民主席(当時)以来でする。呉邦国氏は9月上旬に日本や韓国を訪れ、北朝鮮の核問題などを対話によって解決する必要性を訴えた。中国は呉邦国氏が金正日に働きかけることで、6カ国協議を軌道に乗せたい狙いがある。 [コメント]6カ国協議を嫌がる金正日に、呉邦国氏が説得にあたれば文句はいえない。金正日が拒否をすれば、即、中国は北朝鮮に大打撃を与える制裁を行う。そのあたりの外交交渉術は中国がもっとも得意とする伝統芸である。この6カ国協議の経緯を見ていると、中国の強引さが凄まじい。北朝鮮はアメリカに対する核カードばかりか、軍事カード(ミサイルなど)も封じられてしまった。9月9日の建国55周年記念日で、100万人祝賀パレードをやったことで「オレたちを舐めるな」と叫んだ程度だ。逆に車両部隊、航空機部隊が登場しなかったので国際的には大恥をかいてしまった。再度言うが、あれは北朝鮮が厳しい対応を控えたわけではない。ガソリンがなくてやりたくても出来なかったのだ。建国記念日の軍事パレードに車両部隊や航空機部隊が参加しても、そのことが激しい対立を表明することにならない。 今、注目するのは北朝鮮の狼狽振りではなく、中国が6カ国協議で見せた老獪外交の真髄である。これほどの外交を決めることができる中国人の凄さである。日本人は好むと好まざるに関係なく、このような中国と国家の存亡を賭けて外交を競うことになる。 |
| 韓国大統領 イラク追加派兵で苦慮 米が要請 世論の反発強く (毎日 9月18日 朝刊9 | [要約]米国のローレンス米国防次官補代理が、韓国政府にイラクへの追加派兵を求めた問題で、韓国では3千人以上の治安回復部隊(戦闘可能部隊)と考える見方が有力だ。韓国はすでにイラクに医療部隊など700人を派遣している。韓国紙・中央日報の世論調査(16日に報じた)では、今回の派遣(増派)反対が56.1パーセント、賛成が35.5パーセントだという。国連軍なら賛成というのは58.6パーセントだが、それでもダメが40パーセントに達した。ノムヒョウン大統領の支持層は派兵反対論が強いことから大統領は対応に苦慮している。 [コメント]自衛隊のイラク派兵人数を約1000人とした理由は、韓国軍が700人を出しているので日本はそれ以上でなければまずいという判断からだった。その韓国が総計で5000人を出せば、日本はどのように判断するのだろうか。日本の自衛隊イラク派兵は、8月のバグダッド国連事務所爆破を受け、アミテージ氏が「日本は逃げるな」と怒鳴って再び動き出した。今、日本政府は必死でイラクの安全地帯を探している。しかしそのような対応こそが自衛隊の隊員を危険にさせることになる。戦場に自衛隊を出すのに、戦場ではないと詭弁を使うから現状に適応できなくなる。そのように自衛隊を弱腰にさせておいて派遣する。これこそ軍事を知らない日本政治の典型ではないか。 アメリカは韓国政府が反米になれば、38度線に展開している米陸軍第2師団をイラクに転用させると言うだろう。韓国にとってそれはもっとも危険な選択である。絶対に同意できない配置転換である。アメリカは韓国にイラク派兵を要請して、北朝鮮に強硬姿勢をとらない韓国政府を揺さぶっている。 来月にはブッシュ大統領が来日する。ブッシュ大統領はイラクに自衛隊をすぐに送れと迫り、イラク占領に必要な資金の提供を求める。今日の韓国は明日の日本である。 |
| イラク駐留経費など870億ドル補正予算 米国民の51パーセントが反対 (朝日 9月15日 朝刊) | [要約]ブッシュ大統領が表明したイラクやアフガンでの駐留・復興支援の870億ドル(10兆2千億円)の補正予算に、米国内で51パーセントの人々が反対していた。「賛成」は42パーセントだった。こうした膨大な戦後経費をブッシュ政権が「十分に準備していたか?」という質問に、55パーセントの人が「していなかった」と回答した。この世論調査はニューズウィーク誌が行い、15日に発表される同誌に掲載される。 [コメント]この反対の51パーセントという数字だが、現在のアフガンやイラクの状況を見ると、これからブッシュ大統領に有利に好転する気配はない。すなわち今後もドンドンと数字が悪化していくということである。そろそろアメリカ国民は対テロ戦争という言葉に疑問を感じ始め、過去に苦しんだベトナム戦争のトラウマを思い出してきたようである。 数年前、北朝鮮のおコメを送る際にある政治家が、「北朝鮮に飢えて苦しむ人がいます。これは人道支援です。北朝鮮で飢えた人が餓死していいのですか」と語ったことがある。北朝鮮であっても人道支援と言えば、どのような支援でも行えた時代だった。しかし日本から送ったコメは餓死者を救うどころか、ただ独裁者の権力を支えただけだった。そんな時代があったことがウソのように今は変わった。その政治家は引退を表明して小泉再選を阻止するという。その小泉さんは、「これはテロとの戦いです。テロとの戦いに日本が何もしなくていいのですか」と語った。つい数ヶ月前まで、日本でもテロとの戦いといえば、だれも何も文句が言えない時代だった。しかし今のイラクに自衛隊を派遣することに多くの国民が反対している。 その本家本元であるアメリカで、テロとの戦いに国民が疑問や反対の声を上げ始めた。テロとの戦いなら何でも許されるべきではないと考え出したのだ。そこでブッシュ大統領は日本に経済援助を請う為に来日することになった。 明らかにブッシュ大統領はテロとの戦争に失敗した。まさにテロリストの罠にはまり、テロリストの森にひきずり込まれてしまった。その森には底なし沼もあるという。そのことにアメリカ国民が気がつけば、ブッシュ大統領が再選される可能性はない。 |
| IAEA決議採択 核計画全容開示迫る 10月末期限 (読売 9月13日 朝刊) | [要約]ウィーンで開催中のIAEA(国際原子力機関)の定例理事会(理事国35カ国で構成)は、最終日の12日、イランに対し10月末までに核開発計画の全容を開示するように求める決議を採択した。イランはIAEAの核査察に協力姿勢を示しているが、イラン核開発の全容を知るには不十分としている。具体的には、濃縮ウランが付着していた輸入機器の輸入先や時期などを明らかにするなどである。この決議には核研究(ウランの濃縮や再処理)の停止も含まれ、イラン側の猛反発も予測されている。この問題の軟着陸を目指してしたイランのハタミ大統領は苦しい立場に追い込まれた。 [コメント]イランは北朝鮮と関係が強い国であった。北朝鮮の弾道ミサイルを輸入し、代わりに石油を提供する相互依存の時代が長かった。また権力を握っている保守派に対し、民衆は民主化を進めるハタミ大統領を支持するムードが高まっていた。しかし同時多発テロでイランをとりまく国際環境は一気に変化した。その急激な変化にイランは対応できなかったのである。これで濃縮ウランが付着していた機器の輸入先が、北朝鮮となるとさらに対応が難しくなる。これでイラン情勢はIAEAへの対応をめぐって緊迫度を増してくる。 北朝鮮情勢、イラン情勢、パレスチナ情勢、まるでパンドラの箱が開かれたように、まさに一気に不安定になってきた。私はハタミ大統領の民主化を心では応援してきたつもりだ。今後、どのようにこの問題が動き出すか。注目していきたい。 |
| イスラエル政府 アラファト議長を武力追放決める パレスチナが猛反発すると予測 (NHK 9月12日 朝のニュース) | [要約]イスラエルのシャロン首相は11日午後、緊急治安会議を招集し、15人が犠牲になった9日の連続自爆テロの対応を協議した。イスラエル軍は11日午前からアラファト議長府に近いラマッラ中心部にある文化情報省の建物を占領し、議長府の監視を強化している。(以上は読売新聞 9/12 朝刊) シャロン首相は緊急治安会議で、アラファト議長を武力でパレスチナから追放することを決定した。追放の時期は明言していない。しかしこれでパレスチナ側の反発が強まり、双方の対立はさらに激化することが予測される。(以上、NHK 9/12 朝のニュース) [コメント]これで中東和平のロードマップは完全に無効になった。それどころか、イスラエルがアラファト議長を武力で追放すれば、パレスチナばかりか中東全体で緊張が高まっていくことは必至だ。報復が報復を呼び、憎しみが新たな憎しみを生んでいる。もはやパレスチナ問題で冷静な対応はできないのか。 昔、冷戦時代に多くの人が右とか左と呼んで政治的・社会的な区別した。今の時代は力(軍事・経済)を背景にした関係を重視すのか、それとも力に頼らない友好的な関係を重視するかの2つに分類できるような気がする。といっても金正日のような非人道的な独裁者と友好的な関係を重視するわけではない。金正日のような独裁者でも、軍事力を使わないで打倒する方法は必ずある。それが正常な国際世論である。イラク戦争で泥沼にはまり込んだブッシュ大統領、強硬対応しかないシャロン首相、自爆テロを取り締まれないアラファト議長、核やミサイルで恫喝するしか外交手段を持たない金正日、力だけを重視する政治達がすべて行き詰まっている。 力を背景とする政治や外交を続ける国は自滅する。そんな新しい時代が見えてきたような気がする。 |
| 北朝鮮 寧辺核施設 米「休止の可能性」 国務省が議会説明 挑発抑制か (朝日 9月11日 朝刊) | [要約]北朝鮮の核関連施設がある寧辺地区で、人の出入りがなく、稼動に伴って上昇する建物の温度変化や、水蒸気の発生がないことがわかった。これは国務省が米議会筋に非公式の審議をしたときに説明したという。北朝鮮は6カ国協議の結果を踏まえ、挑発的な行動を控えている可能性がある。しかし北朝鮮が交渉のために擬装工作をしている可能性も指摘されている。 [コメント]北京での6カ国協議で中国は、北朝鮮に危険な核開発をカードにした米朝交渉を禁じた。これからもそのような対応すれば、北朝鮮は中国から重大な打撃を受けると警告している。これで寧辺の活動は停止した。私は北朝鮮がもともと核兵器開発をする能力や意志もなく、ただ脅しのために建物の温度を上げたり、わざと水蒸気を発生させてみたり、トラックの車列を移動させていると推測していた。それを無責任なCIAが北朝鮮に騙されたふりをしていただけである。日本ではそれを真に受けて、北朝鮮が核兵器を保持していると無責任な推測が飛び交っていた。 さてこれからである。北朝鮮の核カードは中国よって封じられた。昨年の日朝合意で弾道ミサイルの発射実験も禁じられている。軍事パレードも建国55周年記念日(9/9)では航空機部隊どころか、車両部隊も登場させれないような極貧ぶりである。あとにどんな交渉カードが残っているのだろうか。 本日は朝8時半から約15分間、FM東京の「モーニング・フリーウェー」に出演した。テーマは9・11テロから2年目を迎えて、世界はどのようになったか。そしてどのようになろうとしているか、という内容だった。アフガンもイラクも米国が対テロで戦争した国は、まだまだ安定と平和という言葉とほど遠い。皆さんも、世界は今、どのように変わろうとしているか考えてみてください。2年前の9・11同時テロから何が変わったのか。 |
| 北朝鮮軍 建国55周年軍事パレード、ミサイル、車両部隊 航空機部隊 登場せず (各紙 9月10日 朝刊) | [要約]昨日、平壌で行われた建国55周年記念パレードで、参加したのは北朝鮮軍は徒歩部隊のみで、車両部隊(戦車・装甲車・自走砲など)は登場せず、またヘリを含む航空機部隊も参加しなかった。また新型ミサイル(射程3000〜4000キロ)も登場しなかった。これに対し、北朝鮮が軍事的な刺激を避けたことが要因と考えられている。 [コメント]昨日は3時から始まった朝鮮中央放送の軍事パレードを、在京のテレビ局の外報部で放送を見た。ところが観閲行進が始まっても、車両部隊がまったく登場しないことに驚いた。さらに航空機部隊も現れなかった。即、なんだこれはと思った。これで北朝鮮が軍事的な刺激と避けたというのは誤解である。軍事常識では、軍事パレードに車両部隊や航空機が登場しても軍事的な刺激にはならない。むしろ北朝鮮は古い兵器を動かせる整備(保存)能力に感嘆するだけである。この軍事パレードに車両や航空機が登場しなかったのは、あくまでも燃料や部品が不足し、参加させたくとも出来なかったと分析するのが筋である。 それから異常を感じたのは、銃を持っていない兵士が行進していたことだ。銃は武士の刀と同じである。晴れの舞台に、刀を腰にささないでパレードさせる非常識にあきれた。その丸腰の部隊が観閲台の正面に並んだ。武器を持った部隊は右側の端や、後方の部隊に並んでいた。これは明らかに狙撃や暗殺、クーデターを防ぐ防波堤の配備である。 すでにこのホームページで報じたことがあるが、脱北した人民軍の中佐によれば、金正日が部隊視察に訪れるときは、事前に保衛部(秘密警察)がやってきて、兵士全員の銃から撃鉄(撃針)を抜き、銃を撃てなくするすると聞いた。暗殺を恐れているのである。パレードに参加し、銃を持った兵士も同じように撃鉄を抜き取っているいる可能性が高い。 また新型ミサイルの登場だが、これはテポドン2の一段目と予測されていた。噂されているテポドン2が射程13000キロの2段式である。これの一段目なら3000キロ〜4000キロは飛ぶだろうという仮説である。なぜ3000キロかというとグアムの米軍基地が狙えるからである。射程1300キロのノドンでは日本全周で、アメリカ軍の脅威にならない。すなわちアメリカと直接交渉し、北朝鮮の体制存続の保障や経済支援のカードにならない。そこでグアムまで飛ぶ新型ミサイルになったのだろう。かわいそうなウソである。 北朝鮮の核開発は北京での6カ国協議で封じられた。ミサイル発射実験は昨年の日朝合意で封じられている。そこで軍事パレードで新型ミサイルの公開と考えたが、どうせ中身のない殻だけの偽物である。ミエミエのウソなのである。もう北朝鮮は体制存続や経済・食糧・燃料支援の道はすべて封じられた。 これで北朝鮮の支配体制(独裁制)は末期を迎えたことを、自らが証明してしまったのが昨日の軍事パレードである。 昨日、あるTVのベテラン・デレクタ―が、「神浦さんの主張はずーと一貫している。いっさいブレていない。そして言った通りになっている。そこが素晴らしい」と誉めてくれた。うれしかった。 |
| 韓国紙報道 北朝鮮 新ミサイル開発? 射程4千キロ、配備目前 (朝日 9月8日 朝刊) | [要約]韓国の朝鮮日報が8日付けで報じた。北朝鮮は既存のスカッド、ノドン、テポドン1や、開発中のテポドン2とは待ったく別のミサイルの開発を終えたという。この新ミサイルの射程は4千〜6千キロで、日本ばかりかグアムまで射程(攻撃範囲)に入る。北朝鮮はミサイルを9日の建国55周年記念日のパレードに登場させる可能性がある。 [コメント]昨日は深夜まで仕事(書き物)をして、寝る前に一杯やったら実にこれがうまい。ついついベランダで夜景を眺めながら1人で飲んでいたら夜が明けた。しまったと思ったがあとの祭り。結局、昼のラジオ出演(ニッポン放送・「ニュースわかんない」)で出かける午後1時まで寝込んでしまった。そこで昨日は更新ができませんでした。ごめんなさい。 さて本日(9日)である。北朝鮮は建国55周年の軍事パレードを行うために、平壌の近くに部隊を集結させている。そこで目玉になっているのがこのミサイルの登場である。この情報を正確に読むためには北朝鮮のミサイル開発の経緯を知らなくてはいけない。そこで当ホームページの軍事常識のABC「北朝鮮・ミサイル開発の経緯」を参照してください。 要するに簡単に言えば、このミサイルが2段式か、単弾式かで特徴が決まる。単弾式なら開発が予測されている2段式のテポドン2(射程6千キロ)の前弾部分(単弾)という可能性がある。2段式ならテポドン1で、これはパキスタンのガウリ・ミサイルと同じ。ガウリは北朝鮮が開発した。しかし射程は1千から1300キロ程度でグアムには届かない。 さて北朝鮮が今日の軍事パレードに新型弾道ミサイルを登場させる理由だが、アメリカへの脅迫外交で核開発という手段を、先の6カ国協議で中国に封じられた。そこで弾道ミサイル脅迫する手段をとったと思える。そこでアメリカが本当は恐いから、グアムにかつかつ届くミサイルとなったのだろう。 しかし弾道ミサイルは発射実験をしなければ意味がない。軍事パレードなど中身が空っぽのミサイルを参加させることもできるからだ。それでは北朝鮮が近々、新型ミサイルの発射実験を行うか。もしそれを強硬すれば、自ら弾道ミサイルの発射凍結を宣言したことへの違反(約束破るり)になる。もう北朝鮮は軍事パレードに張子のミサイルを登場させるしか方法がなくなったのである。 そのような事情を考えて、日本の一部の人が北朝鮮の脅威を煽って、無用な騒動を起こすことを警戒しよう。いよいよ本日は日本の軍事常識の水準が試される。 |
| ロシア軍、北朝鮮難民脱出想定の訓練実施 (毎日 9月7日 ホームページ) | [ホームページより転載]朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)住民のロシア領内への脱出を想定した、ロシア軍の演習風景を撮影した写真を毎日新聞が6日までに入手した。演習は8月22日に北朝鮮に近いロシア沿海地方のバラバシュ地区で行われ
た。演習には、大量破壊兵器による戦闘などで住民らが放射線や生物兵器による汚染被害を受けた場合の対策も取り入れられた。関係筋によると、演習はロシアの内務省、非常事態省、国境警備隊などから200〜300人が参加して初めて行われた。仮設テントには難民受け入れの際の査証検査などの事務手続きや医療コーナーが設けられ、放射線の被ばく検査や細菌などの被害を予想した訓練もあった。各種情報を総合すると、ロシア側は、北朝鮮の混乱でロシア領内に脱出してくる住民の数を10万〜20万人と予想している。ロシア当局はその際、難民キャンプを露朝国境周辺に設ける考えだという。 [コメント]この写真を公開したのは、ロシアが北朝鮮に圧力をかけるためと、もうひとつの目的が隠されている。それはロシアが中国と同様に、北朝鮮のSARS感染者が難民としてロシアに流入してくることへの警戒準備である。核兵器や生物・化学兵器の汚染ではない。あくまでもっとも警戒しているのは、北朝鮮からのSARS感染者の流入である。 日本政府も今の自衛隊と警察の難民対策から、医療関係者を含めた生物・化学防護としての、北朝鮮SRAS感染者を扱う訓練を行う必要がある。化学防護服に身を固めた日本側係官が、北朝鮮難民の中からSRAS感染者を識別し、その感染者を隔離する訓練である。 このあたりの対応を真剣に考えている者が日本に何人いるだろうか。日本の政治家はゼロで、警察や自衛隊や海上保安庁もゼロで、旧厚生省もゼロなら、日本の国は滅びてしまう。 |
| 「北」にトレーラー輸出図る ノドン発射台 転用可能 福岡の会社 中国経由で 外為法違反容疑 (読売 9月6日 朝刊) | [要約]福岡県の自動車販売会社が、国内最大級(30トン)の大型トレーラーを北朝鮮に不正輸出しようとしていたことがわかった。この大型トレーラーは弾道ミサイルのノドンの移動発射台に転用が可能。経済産業省は税関の報告を受け、「キャッチオール規制」でトレーラーの輸出を禁じる処置をとった。経産省が中国経由で北朝鮮に不正輸出を告発したのは初めて。 [コメント]詳しいことは調べていないが、今まではこのような輸出を黙認していたのではないか。今までは中国を経由すれば、まあり厳しく取り締まれないというのが本音だろう。しかし北朝鮮をとりまく環境は激変している。これまでのような「ぬるま湯」は期待できなくなった。ところで北朝鮮が日本から大型トレーラーを輸入する目的だが、これはノドンの移動発射台を作るというより、弾道ミサイル・スカッドCの移動発射台に改造し、中東の国に輸出して外貨を稼ぐためのほうが可能性が高い。中東の国はスカッドBやCを配備している国は多い。それらが古くなって耐用年数が過ぎたものがある。そこでこれを中東に輸出して、外貨を稼ぐことが考えられる。 これでまた北朝鮮の外貨獲得の道が断たれた。北朝鮮の焦りはどんどんと高まっていく。その北朝鮮の不安感を裏付けるように、9月9日の建国55周年記念日は、久しぶりに軍事パレードを行うようである。車両部隊も参加させるようである。 ロウソクの炎は消える時に大きく燃え上がる。どうやら今度のパレードが北朝鮮人民軍の最後の軍事パレードのような気がする。 |
| 沖縄 空曹長爆死 自宅からロケット弾・発射装置を発見 (朝日 9月5日 朝刊) | [コメント]この発射筒(ランチャー)は懐かしい気がする。オウムの地下鉄サリン事件が起きた直後、静岡県のオウム教団の駐車場を掘り起こしたら、このM72ロケット・ランチャー(発射筒)が出てきたことがある。そこで都内のミリタリー・ショップからこのM72のランチャー(実物)を取り寄せ、その使い方をTVで解説したことがあるからだ。 この筒の中に66ミリの対戦車(HEAT)ロケット弾が入っている。使う時はまず筒をスライドさせて伸ばす。筒が延びると、照準器やスイッチ(トリガー)が出てくる。そして肩に担いで照準し、スイッチを押せばロケット弾は飛び出していく。M72ロケット弾(発射筒を含む)は、1発1発が使い捨ての兵器なのである。この軽くて使い易さが、今も特殊部隊の兵士などに好まれる。 対戦車ロケットは加速するG(重力)で安全装置が解除される。使い終わった発射筒(写真)はどうするか。そのままゴミとして捨てるのである。それ(発射筒)がミリタリー・ショップに商品として出回る。そのことについては違法性はない。 問題は飛んでいったロケット弾である。推進薬に点火して、加速したので安全装置は解除されている。目標に命中して爆発すれば問題はない。しかしロケット弾は目標に当たったのに、弾頭部だけ壊れて信管や装薬は爆発しなかった。HEAT弾の先端部分は空洞(モンロー効果)だから、壊れたり損失しても不思議はない。しかし火薬と信管は生きているのだ。これがロケット弾の不発弾で、極めて危険である。この不発弾は持ち運ぶどころか、動かしても危険である。そこで通常は演習場でTNT火薬を抱かせ、その場で爆砕処理をすることになる。米軍はそのことが面倒なので不発弾を演習場に放置したと考えられる。それを何も知らない者が使用済み(爆発済み)と考えて持ち帰った。すると車の中でドカンときたことが推測できる。 問題はM-16自動小銃やM-1カービン銃と実弾である。もし米軍から流出したなら、銃にナンバーが刻印されているから追跡できる。しかし東南アジアから米軍基地を通じて流入したなら追跡は難しい。東南アジアのある国では、軍用銃や拳銃を買うことは、コーラを買うのと同じぐらい簡単な国がある。私自身がなんども買わないかと、その国の兵士や警官に勧められた。M-16で150ドル、マカロフ拳銃で200ドル、手榴弾で50ドル、しかし日本人なら絶対に手を出してはいけない。空港や自宅で見つかれば、嫌々ながら何年間も臭い飯を食うことになる。もう休みの日や夜間に、自衛隊や米軍の演習場に入ってゴミを拾うのはやめよう。あまりにも危険すぎる。 |
| 国連に多国籍軍要請 米、イラク新決議案 指揮権は米に (朝日 9月3日 夕刊) | [要約]米国は国連の承認を受けた形で、イラクに多国籍軍を展開させる方針を固めた。ブッシュ大統領はイラクの安全を保障を強化するため、イラク占領下に米主導の多国籍軍を派兵させるを承認する案に署名した。イラク派兵については、パキスタン、インド、トルコ、ロシアが派兵を求める国連決議の採択が必要としてきた。米国はそのような国が派兵に必要な国連決議について水面下の調整を行う予定。しかし全軍の指揮権は米国が握るとしている。この国連決議でどこまで派兵増加が行われるかは未知数である。(以上、朝日新聞) パウエル国務長官はロシア、フランス、ドイツと電話でこの問題を話し合い、よい感触を得ていることを表明した。(この部分、4日朝のNHKニュース) [コメント]国連の新決議と国連多国籍軍が派遣されることは間違いない。しかし問題になるのはアメリカ軍が指揮権を握ることである。また14万人を越えるイラク駐留米軍の存在である。新たな国連決議を得て派兵される部隊はブルーのヘルメット、車体は白で側面にUNの文字を描く。同じようにイラク駐留の米軍も、ブルーのヘルメットに白い車体にUNと塗り替えるのか。さらに国連参加で月40億ドルの戦費を負担させるのか。 ここで思い出すのは、ベトナム戦争が重い負担になった米軍は、南ベトナム軍を強化するとともに、友好国にベトナム参戦を要求した。米国の強い影響下にあった国々は次々とベトナムに派兵した。韓国は勇猛果敢な派兵部隊として有名になったが、今は当時の住民虐殺が社会問題化している。日本は自衛隊の派兵はしなかったが、沖縄はベトナム戦争の出撃基地となった。 今回の米国の対応だが、なんとも虫のいい話のような気がする。アメリカとイギリスが勝手に始めた戦争で、その結果がうまくいかなくなると国連に多国籍軍の派兵を要求する。しかし指揮権は米軍が握るというのはおかしな話だ。そう簡単にアメリカの言いなりに各国はならないだろう。それほど国際関係はお人好しではない。このアメリカの動きにフランス、ドイツ、ロシア、中国がどのように出るか。まあ中国は北朝鮮問題でアメリカの動きを封じているので、イラク問題に積極的にでてこないだろう。 これは明らかにアメリカのイラク政策が失敗したことを表明したことになる。国連多国籍軍の指揮権をアメリカから奪い、国連軍指揮官が多国籍軍を指揮する攻防戦が始まる。ただし最終的には、国連多国籍軍の指揮官に米軍人が国連から任命される可能性はある。しかし国連軍の指揮官はあくまで国連軍兵士である原則は貫く。そのあたりが落しどころか。 |
| 中国軍削減 対象は後方部門 実戦部隊の精鋭化目指す (毎日 9月3日 朝刊) | [要約]中国の江沢民・中央軍事委員会主席が発表した兵員20万人削減は、対象が各部隊にある歌舞伎団や病院など、後方支援関連が全削減の8割とわかった。2日付の「解放軍報」では、「20万員削減は精鋭化を目指すためで、軍隊の近代化、特にハイテク化を進めるため」と目的を示した。北京の軍事筋によると、中国軍227万人のうち実戦部隊が100万人以下に対し、後方勤務部隊は100万人以上と半数以上を占めている。 [コメント]人民解放軍は駐屯地内に豚や鶏や牛を飼ったり、自分達が食べるための野菜や穀物を栽培していた。さらに軍が経営するホテルや銀行、道路工事や電話線架設の工事を行ってお金を稼いでいた。中にはお菓子工場を持っている部隊もあった。さらに歌舞伎団の慰問活動や薬草を栽培して病院経営までしていたから軍の近代化は難しかった。だから中国軍は近代化より、お金が稼げるサイドビジネスが大切な軍隊と思っていた。 ところが湾岸戦争(91年)でアメリカ軍のハイテク兵器が、高い効率でイラク軍を撃破することに中国首脳は驚いた。それから一気に軍の近代化に猛烈に突き進んだ。とりあえずは450万人を数えた兵員数の削減である。次に軍のサイドビジネスを部隊から分離させた。また外国の最新兵器を購入してレベルアップを行った。徴兵制も見直している。そのような猛烈な軍制改革も、すでに効果を出しているかは不明である。いや私は、まだ改革効果は出ていないと見る。しかし総兵員が200万人を切れば、兵員数だけは理想の形に近づいてきた。これからが中国軍は正念場である。お金(兵器購入)もかかるが、汗(演習)もかかなくてはいけない。台湾だけを考える時代が長すぎた。 |
| 中国 北朝鮮国境の警備強化 正規軍10万人以上 核問題で圧力狙う (毎日 9月2日 朝刊) | [要約]ソウルで中朝関係に詳しい筋は、中国が最近、中朝国境の警備をこれまでの武装警官から正規軍に置き換え、10万人以上の兵力を投入したことを明らかにした。この部隊は野戦軍3個軍団で、野戦軍は1個軍団5万人で、3個歩兵師団と、1個戦車師団と1個砲兵師団で構成されている。その配置転換の目的は、北朝鮮からの難民を防ぐとともに、米軍と北朝鮮が軍事衝突を起こしたときの混乱に備えるという。しかし北朝鮮軍と米軍が戦っても、中国軍は参戦しない方針で、むしろ国境を封鎖する構えを見せるという。そのことで北朝鮮に圧力を加え、核問題での対応をとるとソウルの情報筋は語った。なお正規軍が配備された時期は8月中旬から下旬である。 [コメント]昨日の時事(北京発)の記事(下段)と同じであると思う。そうか約15万人が中朝国境に展開したのか。中国もやるときはやるもんだ。今まで私は中国に、「お前が面倒見ている隣のバカ息子が、核兵器がおもちゃに欲しいと暴言を吐いている。なんとかしろ」と言ってきた。ついに中国もやっと重い腰を上げたようだ。胡錦濤主席もこの春のSRAS問題を片付けて、北朝鮮が内包しているとてつもない危険性に目覚めたのだろう。もし中国のSARSが北朝鮮に入って感染が広がり、それが中朝国境を通じて大量難民で逆流すれば、中国は未曾有の大打撃を受けることになる。北朝鮮の情報閉鎖社会、体力の衰えた国民、壊滅的な医療施設、絶対的に不足している医薬品、これで北朝鮮はSRASの感染拡大を防止することはできない。この冬にも再び中国でSRASが発生することが予測されている。胡錦濤主席の対朝鮮政策転換はSRASによって一気に早まった。なおこの記事で、米軍との戦争という記述があるが、そのことについては米軍が中国軍の動きにまったく不信感を持っていない。仮にも米軍が北朝鮮を攻撃することはないし、中国軍が北朝鮮を軍事支援することはない。バカ息子のために自国の兵士を1名たりとも死なすことはない。 |
| 航空自衛隊 JDAM導入 5年後の配備目指して予算処置 (NHK 9月2日 朝のニュース) | [ |