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| タイトル | 本 文 |
| タイトル メディア 日付 |
この情報の最も新しい更新日は8月31日(火)です。 |
| イラク 学者・医師ら暗殺多数 戦後251人、復興妨害狙う? (朝日 8月31日 朝刊) |
[概要]イラクで学者や医師の暗殺が続いている。地元紙はイラク戦争後の昨年5月からこれまでに251人が暗殺され、千人以上が海外に逃れたと報じた。誘拐した学者や医師に、国外に出ることを条件に解放する例も多い。これは暫定政府を「占領軍の傀儡(かいらい)」と見るグループが、復興事業を妨害しているためと考えられる。バグダッド大学には講義をやめろという落書きが現れ、暗殺が始まった。内務省は6月に、医師誘拐を専門とする「秘密警察」を立ち上げ、医師の自宅や病院を警戒している。 [コメント]これはあらたなテロの手口である。イラクでは外国人を誘拐して外国部隊の撤退を要求する手口や、外国人(ジャーナリストや傭兵など)を殺害したり、誘拐した外国人人質(労務者)を残忍な方法で殺害し、インターネットで画像を公開する手口が生まれた。 さらにイラク人の医師や学者がテロのターゲットにされている。要は社会不安を増大させ、イラク社会を混乱させれことを狙っている。すでにイラクでは石油パイプラインの破壊が相次ぎ、イラク南部石油からの輸出は完全に停止したという情報(AP通信 8/30付け)がある。もはやベトナム戦争よりも状況が悪い。 ブッシュ政権はイラク戦争を始める時、米軍が独裁者フセインを倒し、イラク国民を解放すれば、米軍はイラクに熱狂的な歓迎されると考えていた。フセインに抑圧されてきた多数派のシーア派住民は、米軍の治安回復と復興事業に協力し、その資金に潤沢な石油輸出資金が使えると考えていた。またイラクの復興事業を受注することで、米国は莫大な利益を得られると予測していた。 しかし現実は違った。米軍の占領支配にイラクの国民は反発を強め、シーア派でさえ反米闘争を開始した。またイラク各地で石油パイプラインが破壊され、石油の輸出さえ満足にできない状況が生まれている。その間に米兵はイラク各地で襲撃され、すでに千人(イラク戦争を含む)を越える戦死者を出している。それ以上に、イラク人が治安回復作戦のもとに米兵に殺され、その犠牲者は子供や老人を含む一万人以上が犠牲になった。ファルージャ、ナジャフでは数千人が治安作戦のために殺された。 ニューヨークで開かれる共和党大会では、イラクにはさらに強硬な占領政策を掲げると報じられている。戦時大統領となったブッシュは、強い大統領を演じることで再選を目指しているからだ。アメリカ人やイラク人にとってこれ以上の不幸はない。日本でもブッシュ大統領のイラク政策に追随する小泉政権に、大々的な反対運動を起こす時が来たと考えるようになった。 |
| 押し寄せる中国産品 「占領されてしまう」 警戒心強めるタイ 中国は企業進出も着々 (毎日 8月30日 朝刊) |
[概要]タイと中国が自由貿易協定(FTA)を結んで10ヶ月が経過する。メコン川流域のゴールデントライアングルに近い小さなチェンセン国際港には、小型船舶に満載された中国産品が怒濤のように押し寄せている。近くには中国企業向けの工業団地建設の計画がある。すでに中国の電子機器など十数社が進出を表明している。しかし安い中国製が押し寄せ、タイの企業(農産物を含む)は競争力が不足していることが顕著になった。中国はチェンセンをASEANや欧米の輸出中継基地にする構想がある。一方、タイは人口12億の中国市場に期待するが、中国の複雑な課税制度で競争力を失っているという不満がある。これに対しワタナー・タイ商業相は3,4年で解決する問題と語った。この問題は日本とタイの間で協議されているFTA交渉に影響を与え始めている。 [コメント]このホームページを始めた頃(4年前)、海軍力の弱い中国はメコン川を通じて東南アジアに経済進出をしてくると書いた。その頃はそのような話が珍しかった。中国は海軍力を強化して、海から東南アジアに進出してくると語られていたからだ。それからメコン川の整備が行われ、川にある岩礁は爆破されて除去された。急流や急な曲がりも川を拡張して中型船の航行が可能になった。さらに港や陸路も整備され交易がメコンを中心に広い地域に拡大している。ミャンマー、中国、ラオス、ベトナム、カンボジア、タイと流れるメコン川は、ASEAN経済の動脈になろうとしている。そしてそれを裏で支えているのが東南アジアの華僑経済界である。インドネシアやマレーシア、タイなどに拠点を築いた裕福な華僑たちは、メコン川の発展に熱いまなざしで見つめている。 カンボジアの首都プノンペンには華僑系の銀行が増えている。カンボジアで活況なカジノ産業も華僑が経営するものが少なくない。ともすれば中国の軍事力強化に目を奪われやすいが、中国のアジア戦略はメコン川開発のような形で進出してくる。カンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオスはすでに中国の強い影響下に入っている。中国の当面の攻略地域はタイである。タイの首都バンコクに中国人があふれ、漢字の看板を掲げた中国の銀行が並ぶ日が近いうちにやってくる。その中国の最大のライバルが日本である。 |
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「米軍再編」 日米局長級協議 三沢基地(青森県)のF−16戦闘機 嘉手納に 政府、次回協議に対案検討 (産経 8月29日 朝刊) |
[概要]米軍の再編問題で、日本政府は地元負担を軽減するために、沖縄の海兵隊の一部を韓国に移転させる案と、三沢のF−16を嘉手納かグアムに移転させる案を検討している。韓国ではすでに在韓米軍の12500人を削減する案が公表されているが、そこに沖縄の海兵隊を受け入れさせるという考えである。また三沢のF−16は北の脅威に対応するためであるが、「もはやそれはない」(防衛庁高官)という考えがある。そこでF−16部隊を嘉手納かグアム移転が浮かび上がった。これに対しホワイトハウスの高官は、「日本では大規模な削減はない」として、在韓米軍の削減と切り離して考えるべきと語っている。 [コメント]在日米軍の配置で最も理解に苦しむのが三沢のF−16戦闘機部隊(第35戦闘航空団)である。冷戦期のソ連時代には、約50機のF−16戦闘機で、極東ロシアの航空機部隊を阻止する任務があった。しかし冷戦終結で極東ロシア空軍が消えた。これで三沢のF−16の制空戦闘機部隊は撤退(半減)した。次の任務は北朝鮮に対する対地攻撃任務だった。とくに水力ダムなど破壊して北朝鮮のインフラを破壊する任務が重視された。しかしそれも北朝鮮軍の衰退と精密誘導爆弾などの登場で、もう三沢にわざわざF−16部隊を置く必要はない。なぜ今も三沢にF−16戦闘機部隊(24機)を配備するのか不思議でならない。90年代中期から三沢のF−16はイラクの監視飛行に出撃していた。最近の主要な任務はイラクである。だから本籍は三沢、現住所は中東である。 というわけで三沢のF−16部隊が動くのは時間の問題だった。そこで嘉手納基地への移転が浮かび上がるが、それはないというのが私の考えである。嘉手納では台湾に近すぎるからである。もしF−16部隊を嘉手納に移せば、中国の反発は必至である。それは旧ソ連、北朝鮮に向けられた米軍の航空戦力が、対中国にシフトしたことを示す初めての動きとなるからだ。それならグアムという可能性はあるが、グアムにはB−2爆撃機やF−22戦闘機を配備することが検討されている。さらにF−16部隊を配備する必然性を感じない。インドネシアやマレーシアのイスラムゲリラにF−16戦闘機は柔軟性に欠ける。となると、米本土に引き上げるか、中東に近い基地に移転する可能性が高いと思う。 米軍の再編(トランスフォーメーション)を考えると、最大の謎は三沢のF−16をなぜ移さないかということだった。米軍もそのことに気が付いていたが、トランスフォーメーションで日本側の要求を聞くというために残していたとも考えられる。日本政府の要求に応じたと見せかけて、日本人に自己満足を与えるためである。 とにかく三沢にF−16部隊は必要ないことは確かである。 |
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ロシア機同時墜落 不審女性 両機に搭乗 安否紹介なく身元確認急ぐ (産経 8月27日 朝刊) |
[概要]ロシア国内で旅客機2機が同時に墜落した事故で、南部チェチェン共和国などカフカス地方独特の名前の女性が、それぞれ一人登場していたことがわかった。二人のうち一人からは誰からも安否の問い合わせがなく、捜査当局はこの女性の身元確認を急いでいる。二人はともに墜落した航空機が離陸する1時間〜1時間半前に空港で航空券を購入した。このモスクワ・ドモジェドボ空港は金属探知器はあるが、プラスチック爆弾を探知できるものはなかった。チェチェンでは紛争で夫を失った女性の自爆テロが増大している。 [コメント]どうやらプーチン大統領は今回の墜落事故を、チェチェン武装勢力のテロに結びつけたくないようだ。いくらテロに強い大統領を演じても、モスクワなどでテロ攻撃が収束しないことに国民の不満が高まることを心配しているからだ。 先日やっと、「攻撃計画(ブッシュのイラク戦争)」(ボブ・ウッドワード著 日本経済新聞刊)を読んだ。その本の中でラムズフェルド国防長官が私と同じ考えをしていることを知った。それはテロは決して防げないという強い認識である。私もテロは攻撃方法、場所、時間をテロリストが決定できるので、治安機関がテロを完全に予防することは不可能と考えている。問題はその次である。だから私はテロの温床となる貧困や差別を解消し、教育や医療を向上すべきと主張している。しかしラムズフェルドは違っていた。どうしてもテロが防げないなら、テロリストに先制攻撃すべきと主張しているのである。これがアメリカと日本の考えの違いである。軍事超大国のアメリカは先制攻撃でテロが予防できると考える。しかし日本のように軍事力で世界に君臨する意志も能力もなければ、テロの温床を改善することの重要性を考える。この違いを自覚しなければ日米関係は不安定さを増す。 ロシアのプーチン大統領も、ロシア軍とチェチェン武装勢力の軍事力を比較すれば、徹底的に戦うことでテロ(チェチェン武装勢力)を抑えることができると誤認したのではないか。 これこそがテロを激化させる根本原因である。もともとテロ攻撃は弱者が強い敵と戦う場合や、市民や農民が国家の正規軍と戦うために考え出された戦法である。力で押さえつけられた者が、敵の非軍事的な部分さえも攻撃するために生まれた。 プーチン大統領もラムズフェルド国防長官も、決してテロリストに勝つことはできない。これこそが戦いの原則である。その証明がイラクとロシアで行われているのだ。 |
| ロシア機同時爆発 2機とも空中爆発か 死者89人 飛行記録分析いそぐ (毎日 8月26日 朝刊) |
[概要]ともにモスクワ発の旅客機2機が、同時刻に墜落した事故で、乗客・乗員89名の死亡が確認された。機体の残骸が広範囲に散乱していることから、2機は空中で爆発して墜落したと思われる。ロシア連邦保安局(FSB)はテロの可能性を含めて捜査を開始した。このうちの一機からはハイジャック信号を送っていたことがわかった。しかしまだ墜落の原因を断定できる形跡は見つかっていない。捜査当局は現場で回収したフライトレコーダーなどの分析を急いでいる。 [コメント]朝刊各紙がテロの可能性として、チェチェン武装勢力の関与を強く示唆している。そこで機体の残骸から使われた爆発物の特定や、フライトレコーダーなどの分析が重要になることはわかる。しかしテロを扱う軍事知識としては、乗客名簿も重要な原因究明の要素になることを知る必要がある。もしチェチェンの武装勢力なら、自らの犯行を示す証拠を残すことが重要であるからだ。テロリストは政治的なメッセージを伝えたいからである。愉快犯や爆弾マニアの犯行と間違えられないためである。そのためには事前に収録したビデオでの犯行声明という方法もあるが、明らかにチェチェン過激派を予測させる者を実名で旅客機に乗せる方法もある。チェチェンでロシア軍に殺されたゲリラの未亡人が、実名で爆弾を持参して搭乗するのだ。捜査当局が墜落した2機の乗客名簿を一人ずつあたっていくと、そのような可能性のあるものが浮上してくる仕掛けである。 実は9・11ではその手が使われた。アルカイダのハイジャックグループの主犯は、空港の駐車場に実名で借りたレンタカーを放置し、車内にコーランとジャンボ機の操縦マニュアルを置いている。この同時テロがアルカイダによって行われことを証明するためである。 テロにはそのような政治的なメッセージが含まれるのである。爆弾マニアや自殺願望者とは違うことの証明である。そのように考えると、北朝鮮の工作員が日本で原発を攻撃するということの無意味さがわかる。北朝鮮が自らの犯行であることを明らかにし、日本の原発を破壊して何を要求するのか。もし北朝鮮が日本の原発を破壊して得るものと、逆に失うものを考えると、日本へのテロは割にあわないことがわかるだろう。まあ、どこかの官庁が北朝鮮脅威を利用して、予算を分捕る言い訳ぐらいには使えるだろう。 同じようなことは、80年代にソ連軍の北海道侵攻説でも話した。ソ連が北海道に侵攻して何が得られるか。そしてソ連が失うものは何か。当時はソ連が北海道に攻めてくれば、自衛隊や米軍がどのように戦かうかという話が盛り上がっていた時代である。そのとき、ソ連はなぜ北海道に攻めてくるかという説明はなかった。ちょうど今の北朝鮮・武装工作員が原発を襲うという話と同じである。 |
| 民主党の「国連待機部隊」構想 岡田氏、議論見守る 小沢氏、浸透に躍起 (読売 8月25日 朝刊) |
[概要]民主党の小沢氏が提唱する自衛隊とは別組織の「国連待機部隊」構想について、党首の岡田氏は「別組織にすれば憲法の問題がなくなるというのではなく、自衛隊が良いか国連待機軍が良いかといったベター論議だ」と、賛否を明らかにせず、党内の議論を見守る姿勢を見せた。しかし小沢氏は横路氏や鳩山氏と同構想に関する同意書をかわすなど、党内への浸透に躍起となっている。小沢氏は国連決議に従うなら、現憲法下でも自衛隊の武力行使が可能としている。しかし民主党の議員の中には、国連決議があっても自衛隊の武力行使に慎重な意見と、自衛隊と別組織を作ることの無駄を指摘する声がある。 [コメント]小沢氏の構想は旧社会党系の横路氏の理想路線と、旧自民党の現実路線をたして2で割ったような気がする。まあ党内の多数派工作の産物か。また岡田氏のコメントも、党首 選に立候補するならベター論ではなく、ベスト論を提示すべきと思う。 私は自衛隊と別組織にする案に反対である。それより自衛隊が国連決議に基づいて活動できるようにすべきである。またその際に武力行使が必要なら、堂々と憲法を改正して国連決議で認められた国連平和維持活動ならば、必要に応じて自衛隊は交戦権を認めるべきと改正すればいい。もうこの問題で妥協したり、逃げてはいけないのだ。 最大の問題はアメリカとの関係である。自衛隊がアメリカ軍の付属部隊や支援部隊になってはいけない。小泉流にアメリカに追随するだけで、交戦権を禁じられた自衛隊を戦地のイラクに送り出してはいけない。 この問題をあくまで小沢さんが固守すれば、民主党は分裂するし、小沢氏の政治力も低下するだろう。岡田氏は原則をきちんと整理して主張すべきだ。論理は単純であれば単純であるほどいい。 |
| サドル派100人集結の情報 サマワ、治安に懸念 盗撮されていた陸自宿営地 (朝日 8月24日 朝刊) |
[概要]自衛隊が駐屯するサマワの治安が急速に悪化している。現地で拘束された武装イラク人4人が陸自を詳細に撮影したビデオのほか、自衛隊襲撃を宣言するビデオを持っていたという情報がある。またサドル派がサマワで行動を活発化しているという見方が強まっている。サマワを管轄するムサンナ州警察のカムーリ・アルザヤディ本部長は、8月に入って陸自を狙った迫撃砲攻撃が3度あったという。そのほとんどはサドル派の「マフディ軍」で、すでに50人を拘束し、100人が潜入していると見ている。サマワではサドル派に蜂起が呼びかけられ、治安が急速に悪化している。 [コメント]今朝のNHKニュースでは、サマワで最大の有力部族の7人が、自衛隊を攻撃した容疑で警察に拘束されたと報じていた。昨夜も宿営地の数百メートルそばで数発の爆発音が聞こえたという。自衛隊を砲撃するのはサドル派か、地元部族か、いずれにしてもこの動きは嫌な感じである。 本来なら、宿営地周辺を監視できる対人レーダーを設置し、暗視装置を持った夜間パトロール部隊を出し、各所に狙撃手を配置するなど、夜間のロケット弾攻撃や迫撃砲弾対策を行うべきである。しかし自衛隊にはそれが許されていない。ただ天井に砂袋を積み上げたコンテナに隠れ、近くに直撃弾が落ちてこないのを祈るしかない。 サマワでは8月になって、オランダ軍がイラク人と銃撃戦を行う事件が発生している。オランダ兵士1名が死亡し、イラク人にも死者が出ている。もはやサマワは戦場であることを疑うことすらできない。それなのに日本政府はサマワは安全という虚構を変えようとしない。ただただ政府は責任をとりたくないだけの話である。 今日、午後から「華氏911」を見に行く。サマワの状況を考えると、ますます腹が立つような気がする。小泉、サマワで自衛隊員が死んだら、お前に責任だということを忘れるな。 |
| 自衛隊 サマワの宿営地 南2キロに着弾か (毎日 8月23日 朝刊) |
[概要]陸自が駐屯するサマワの宿営地で、午後11時35分(現地時間)ころ、宿営地上空を砲弾が通過し、南2キロの地点に落下して爆発した。陸自に被害はなかった。(サマワ時事) [コメント]新聞には砲弾と書いてあるが、これは明らかにロケット弾である。ゲリラが使うロケット弾は、簡単な筒にロケット弾を仕込み、電流を流してロケットに点火する方法をとっている。距離や方位は筒の角度や向きで決まる。だから2キロという大きな誤差がでたのだ。これをバグダッドで使われている発射方法をあてはめると、ロケット弾の入った20〜30発の筒を3段や4段にまとめ、地上に設置して一斉に発射する。するとロケット弾はある面に向かって降り注いだり、大きなホテルの窓などを直撃することになる。 ゲリラが使うロケット弾では、宿営地の2キロ南に着弾させることは難しいから、宿営地外に着弾したことは幸いであった。運がよかったという意味である。 ところで政府は自衛隊がどの程度被害を受ければサマワから撤退させるのか。宿営地内に砲弾が着弾すれば、人的な被害が出なくても一時撤退させるのか。それとも自衛官に犠牲者が出るまで待つのか。あるいは二桁以上の犠牲者が出るまで待つのか。 すでにイラク特措法で派遣を決めた環境にないことは一目瞭然である。与党や野党もあえて自衛隊員に犠牲者が出て、小泉首相の責任を追及するために、サマワの自衛隊員を危険な環境にさらしていないか。まさに自衛隊員の生命が政争の具に使われているような気がする。 ところで昨日、写真展あとの飲み会をやりました。上野駅近くのビヤホールで18人が参加しました。この日は特別に写真展をボランティアで手伝っている人も参加し、軍事知識があれば世界を見る目が確かになるとか、軍事を知ることの面白さや難しさを語り合いました。 その際、10月頃にオフ会を開催することを提案しました。こんどのオフ会は私が話すのではなく、テーマを決めて参加者で討論をすることにしました。そのテーマはこれから考えます。ちょっとエキサイティグすると思いますが、考えが違う人の話もよく聞くという経験にはなると思います。 仮のテーマとして候補になるのは、 1,21世紀の自衛隊の役割とは、 2,イラクの治安回復と復興支援に日本はどうかかわるか 3,北朝鮮と日本の国交正常化は必要か 4,憲法を改正して何を変えるか などなどです。皆さんも議論したいテーマがあればお知らせ下さい。 |
| 中国の専門誌 北朝鮮を批判 「支持する必要なし」「大々的な政治迫害」 論文掲載 (読売 8月20日 朝刊) |
[概要]中国の戦略問題専門誌「戦略と管理」(最新号)は、北朝鮮の中国に対する背信的行為を厳しく批判し、「中国には北朝鮮を全面的に支持する道義的責任はない」と断じた論文を掲載した。これは6カ国協議で北朝鮮がホスト国の中国に硬直した姿勢を示したため、中国で北朝鮮への不信感が高まっているとして注目される。著者は政府系シンクタンクの天津社会科学院対外経済研究所の王忠文氏。論文で北朝鮮の近況について、「近年の自然災害で人民の生活は困窮を極めているが、金総書記は世襲統治を維持するため、極左政治と政治迫害を大々的に行っている」と真正面から体制を批判している。また北朝鮮は身勝手な行動で米中関係の改善を妨げていると非難している。これは中国政府内で北朝鮮戦略の見直しが行われる機運を反映している可能性がある。 [コメント]旅行中、たまった3日間の新聞を、昨夜、帰宅後に読んで最も驚いた記事がこれである。いよいよ中国が北朝鮮援助のパイプ(生命維持装置)を絞り始める兆候と見た。これは脅しや警告の範囲を超えていると思った。 いうまでもなく今まで北朝鮮の面倒を見てきたのは中国である。なぜ北朝鮮の面倒を見たかと言えば、北朝鮮カードとしてアメリカに高く売りたいからである。しかし北朝鮮はアメリカから核開発と引き替えに、大量の援助が来なければ存続はできない状態になっている。そのために核開発の脅しをやめるわけにはいかない。しかし、それでは中国の面目は丸つぶれである。中国は一貫して朝鮮半島の非核化を支持してきた。単に脅すことにも批判的だった。 とうとう北朝鮮も中国も行き詰まってしまった。他に手の打ちようがないのである。かつて中国の要人がアメリカ政府の高官に言った。米高官、「もし、北朝鮮が本当に核兵器を開発したらどうする」。中国の要人は、「ならば暗殺する」と言ったそうである。これは3年前の話である。 北朝鮮を生かすも殺すも中国のさじ加減である。北朝鮮をとりまく国際環境はさらに悪化するだろう。北朝鮮の支配体制を潰すなら冬よりも夏のほうがいい。 |
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更新お休みのお知らせ。 8月19日(木)〜21日(土)までの3日間、更新をお休みします。 |
[コメント]沖縄のヘリ事故が気になりますが、前からの約束で8月19日(木)〜21日(土)の3日間、東北に行ってきます。携帯電話を持参しています。自宅への電話は自動的に携帯電話に転送するようにしています。緊急の場合は電話でご連絡をお願いします。この間はメールも読めませんのでご了承下さい。 22日(日)の写真展と飲み会には予定通り参加します。 |
| 首相、イラク訪問へ地ならし サマワ雇用策を指示 関係省庁、チームを作り検討 (産経 8月19日 朝刊版) |
[概要]小泉首相は自衛隊が駐屯するサマワ周辺に、雇用拡大を早期にまとめるように指示をした。これは下降気味の支持率をアップさせるために、自らのサマワ訪問を目指しているためだ。サマワでは日本に対して雇用拡大の期待が大きい。サマワの陸自は現在、学校や道路の復旧工事に500人〜600人(1日平均)を雇用しているが、現地の期待とはほど遠い。日本は昨年イラクに50億ドルのODAを表明しているが、イラクの治安が回復しないので文民派遣ができず、大型のインフラ整備はできない。それでも首相の指示で、内閣官房、外務省、防衛庁などは知恵を絞っている。 [コメント]結局、イラク復興支援は自衛隊ではなく、ODAを中心としたインフラ整備が最も効果的と現状を認識したことになる。それにしても自らの支持率低下の対策として、ODA50億ドルを活用して、サマワ周辺に投入するとした考え方の浅ましさである。やはり小泉首相は器の小さな利己主義的な人間であった。むなしさを通り越して、悲しささえ感じてしまう。 それにしても陸自のサマワ派遣は何あったのか。小泉のブッシュ・ゴマすりに活用しただけの話なのか。最近はアミテージにも腹がたってきた。何が親日家だといいたくなる。親日家の顔をして、米国への貢献を押しつけてくるだけではないか。 今、私の世界観、政治観が変化している。これから9月までに整理して、新しい動きを考えてみたい。 |
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沖縄ヘリ墜落 政府、米に原因究明を促す (読売 8月18日 朝刊) |
[コメント]先ほど、届いたメールを読んだら、墜落したヘリを回収する米兵が防護マスクや防護服を着ているということが書かれていた。まさかそんなことはないと思って返事を書き、そして読売新聞を見ると黄色の防護服を着た米兵が写っていた。すぐに「メールにお返事」に急いで追加の返事を書いた。その驚いた写真がこれである。(読売新聞 8月18日 朝刊より) 箱に入った劣化ウラン弾か。その可能性が高いとは思う。あるいはオレンジ色の袋に入っているので、極めて危険な物であることは容易に想像がつく。この荷物があるので米軍は沖縄県警との合同現場検証を拒否したのだ。脇の米兵がマスクだけなので、化学兵器(毒ガス)ではなさそうである。それにしても不気味な写真である。この写真1枚が普天間基地が激動を開始する出発点になるような気がする。 ただし、この写真を日本で鑑定することは絶対に無理である。いい加減な軍事評論家の無責任な評論をマスコミに掲載してはいけない。アメリカにいる特派員が元米軍人(専門職)などをまわって取材する以外に真相は究明できない。私はこの写真が意味することはわからない。わかることは極めて危険な物を扱っているということだけだ。 |
| 在外7万人を撤退 米大統領 軍再編を宣言 反テロ機動力型 (産経 8月17日 朝刊) |
[概要]ブッシュ大統領は16日、オハイオ州で行われた「海外戦争退役軍人会」(会員260万人)で演説し、アジアと欧州に展開する米軍20数万人のうち、今後10年間で、6〜7万人を撤退させ帰国させる基本計画を発表した。家族や関連職員を含めると10万人にのぼる。今の配備は米ソ冷戦時代のもので、新たな計画では新兵器技術の活用やテロなどの柔軟な対応を図るとしている。細部は国防省が発表するとしているが、ラムズフェルド国防長官は、?ドイツから陸軍2個師団の撤退(5万六千人)、?韓国から1万2500人などの撤退が行われる見通し。米軍は再編成でテロなどへの素早い対応をとれるようにするとともに、アフガンやイラクといった駐留負担を軽減する目的があると考えられる。 [コメント]冷戦終結後、ドイツへの米軍駐留はNATO軍への睨みがあった。NATO軍は米軍が主役という意味ある。しかし最近は米軍抜きで欧州即応部隊が作られるなど、欧州では米軍離れが起きている。それではドイツに5万六千人の米兵を配備する意味がなくなった。 その上、湾岸戦争(91年)でも見られたように、中東地域での戦争にドイツから兵器や兵員が移送される事態が生まれている。もはやドイツの駐留米軍は中東の後方基地としての意味しかなくなった。この米軍削減にドイツを始めヨーロッパから反対はおきないだろう。 韓国についても、韓国軍の一部に不安を感じるものがいても、それで北朝鮮が攻めてくると考える者はいない。むしろ不安なのは中国やロシアの影響拡大である。米軍が韓国から撤退を始めたことで、中国やロシアの影響が拡大してくる不安を感じるのだ。しかし中国やロシアには戦略核ミサイルがある。アメリカにもモスクワや北京に向けた戦略核ミサイルがある。だから朝鮮半島で軍事的な緊張が高まることはない。むしろ韓国の経済が影響を受ける。中国と台湾のように政治的に対立しながら、経済的には依存し合う関係が強まるだろう。 ところで普天間のヘリ墜落事故だが、墜落した機体がCHー53Dと聞いて驚いた。あの旧式なD型が現役であったからだ。調べてみると、D型は30年以上前の機体ではないか。E型でさえも30年前(86年頃)に配備されている。おそらくD型はパラシュートの降下訓練ぐらいにしか使えないのではないか。そんな古い機体を市街地に囲まれた普天間基地で使う米軍の感覚が信じられない。 米軍が同型機の使用を中止したのは当然である。これでSACOと切り離して普天間基地問題が動き出す可能性がでてきた。当然と言えば当然の話である。遅い、遅い、遅すぎる。 |
| アテネ・オリンピック 英紙が潜入ルポ 「ビンラディン」 名乗り会場入り (朝日 8月16日 朝刊) |
[概要]英大衆紙サンデー・ミラーのボブ・グラハム記者は、ビンラディンと書いた偽の身分証で五輪開会式に潜入したり、偽の爆弾を持ち込むことに成功したルポを、15日付け記事で掲載した。ボブ・グラハム記者は競技場に氷を納入する業者の運転手に応募。正式な面接を受けないまま、「ロバート・ビンラディン」と書いた偽の身分証で会場に出入りし、開会式ではブレア首相ら英国要人の20メートルまで接近した。また開幕式前には電池や粘土を詰めた偽の爆弾箱をスタジアム敷地内に置いたが、警備スタッフが調べることもなかったという。これに対し、ギリシア政府は「責任ある報道に携わるべきジャーナリズムに関する屈辱行為」とかんかんである。 [コメント]先日は英国のBBC放送が、国際オリンピック委員に開催主催地決定の買収に応じるかどうかの「おとり取材」を行い、多くの委員が買収される可能性があることを報じていた。このような「おとり取材」は、悪徳商法や歌舞伎町(新宿)のぼったくりバーの取材といったもの以外、日本ではまだまだ市民権を得ていない。とくにテロ関連などで同様の取材を日本で行えば、賛否両論の評価がでると思う。というより、日本では警備が甘すぎて、とても潜入取材ができない状況なのである。私がそれをやれば弱い者いじめの感すらあるだろう。 先月もある雑誌が、こうすれば「テロは防げる」という企画で相談にきた。しかしテロは防げないというのが私の結論である。その理由は、テロを起こす場合、いつ(時間)、どこで(場所)、どんなやり方で(方法)は、すべてテロリスト側に選択・決定権があり、その可能性のすべてに警備側が対応するのは無理だという理由からである。 もう20年も前のことだが、私はある政党関係の雑誌に署名原稿を書いたことがある。するとその雑誌関係者は原稿料が少ないからと、ある労働組合の顔写真入りの組合員証をくれたことがある。何に使うかといえば、これで都内の乗り物がほとんど無料になった。ワンマンバスに乗車する際、会社に関係なくこの組合証を見せるとKOなのである。というより運転手も組合証をよく見ていなかった。これは半年使ったが、気持ちが悪くなって捨てた。これほどニセの身分証明書や制服といったものが、日本で簡単に正体を偽装させることができるのかと驚いた。(名刺もそうである) 日本ばかりではない。タイのバンコクの路上に行けば、自分の写真付きの国際ジャーナリス協会の記者証(英文)が数ドルで手に入る。本当かウソか知らないが、記者証にはロンドンの協会本部の住所や電話番号まで記入されている。もちろん会長のサインまで偽造してくれる。このニセ記者証を持ってある国に行けば、その国の情報省で本物のプレスカードを発行してくれる。これでその国の国会やプレスクラブに入ることもできる。まあ、そんな話を聞いて経験がない人がやれば、待遇が最悪の刑務所に行くようになるので安易にしないことを勧める。 とにかく日本やサマワでテロが起きないと信じないことである。これでテロや攻撃が防げると思ったとき、それが最も危ない段階に事態が始まったことになる。 昨日、サマワのオランダ軍が銃撃戦で兵士1名が死んだ。サマワの自衛隊が襲撃されるのは時間の問題である。 |
| 被災地の情報キャッチ 小型センサーをヘリから散布 開発に官民連携 (朝日 8月15日 朝刊) |
[概要]官民が07年度の実用化を目指し、ヘリから被災地に散布する小型の情報センサーを開発する。構想では小型センサーは1〜2センチ角の大きさで、ガス濃度や温度、振動や音など複数を検知できる。またセンサーに無線機も内蔵し、周囲の小型センサーと情報をやりとりできる。この小型センサーが期待される分野は大規模災害対策で、センサーと自治体を結び被害の状況を確認し、復旧や救援活動などに活用できる。また遠隔地医療にも活用が期待され、血圧などのデータを病院に送り、早期の異常発見に役立てることもできる。この構想を進めているのは、総務省の外郭団体や家電メーカーで構成する「ユビキタネネットワーキングフォラム」。9月に検討チームを発足させ、小型センサーの小型化や性能向上、またセンサー間の無線干渉防止などに取り組む。将来は国連の国際電気通信連合(ITU)などに提案し、世界標準規格にすることを狙う。 [コメント]最近、日本の財界や防衛庁あたりから「武器輸出3原則の見直し」を要求し始めている。急な動きに何か変だぞと思っていた。きっと何か裏にあると考えていた。こちらはMD問題で騙されるほど無邪気ではない。そうかあの見直しの目的はこの監視ネットワークの開発があったのか。 これはベトナム戦場で生まれた監視センサーの民生版である。ベトナム戦争当時、米軍はベトナムの山間部や農村でサーチ・アンド・デストロイ作戦を行っていた。サーチとは捜索、デストロイとは破壊や殲滅を意味する。少数の米兵がヘリで山間部や農村に運ばれ、サーチ・アンド・デストロイ作戦を開始する。ベトコンが潜んでいそうな場所を歩いてパトロールを開始する。するとパトロール部隊は村やジャングルに潜んだベトコンと戦闘になる。次に無線で応援に呼んだ攻撃機や砲兵が、ベトコンの頭上に爆弾や砲弾の雨を降らせる戦法である。 しかしこの戦法の欠点は米兵の犠牲が多いということである。いわば敵の待ち伏せに飛び込んでやり、それを餌にして引っ掛かったベトコンを攻撃するというものだからだ。この犠牲の多さに米軍は悲鳴をあげた。そこで考え出されたのが戦場無人化計画と小型センサーネットワークの開発である。 米軍はベトコンが潜んだり、物資の輸送ルート(ホーチミンルートなど)に空から小型センサーを大量に散布する。このセンサーの形は木の枝、動物の糞、石ころ、葉っぱなど自然にある物に似せてある。探知するのは人(車両)の体温、足音、地面の振動、人の体臭(車の排気ガス)、話し声(車両のエンジン音)などである。異常を探知したセンサーは内蔵されている無線機で近くの中継基地に通報する。無人の中継基地から送られてきた情報を分析して、米軍は待ち伏せしたり、空から爆弾や砲弾の雨を降らすのである。これが戦場無人化計画の始まりである。 となれば、同時多発テロ以降に起きたアフガンやイラク戦争で、今、話題のRMA(軍事革命)の生みの親ということになる。 ベトナム戦争後に日本で広まったホームセキリティは、ベトナム戦争で開発されたセンサー技術で可能になった。 面白かったのは、そのような軍事技術(兵器活用)を開発するのに、また大規模災害対策が出てきたことだ。確か、偵察衛星を導入するときも大災害での活用が強調された。大規模災害で役に立つと言えば、それで何でも片づくと思っている役人の発想が悲しい。大規模災害なら小型のセンサーを散布しなくとも、無人ヘリとか、無人のロボットを活用できる。わざわざ1〜2センチ角と小型にする必要はない。また遠隔地医療ならすでにインターネットなどが活用されて効果を上げている。画像が送れない情報ネットなど時代遅れである。 しかしいくら立派なものを作っても、自衛隊が使う量はしれている。そこで将来は戦場監視センサーとして輸出をしたいと武器輸出3原則の見直しを求めているのだ。 開発をするなとは言わないが、やるならコソコソと国民を騙しながらやらないで、堂々と開発目的を公開してやってほしい。まあ、軍事的に言えば、このような小型センサーとロボットような作業や移動できるもの、それに従来の武器(銃やミサイル)を組み合わせるとRMA時代を担うハイテク兵器が誕生する。 |
| イランとイスラエル ミサイル競争に拍車 弾道、迎撃それぞれに成功 (毎日 8月14日 朝刊) |
[概要]潜在的な敵国関係にあるイスラエルとイランが、ともに新型ミサイルの競争に拍車をかけている。イランは11日に「シャハブ3」の改良型ミサイルの実験に成功したと発表した。この弾道ミサイルは北朝鮮の「ノドン1」を応用したもので、射程はイスラエル全域がはいる1300キロと見られる。イランのハファビ革命防衛隊司令官は発射実験直後に、「イスラエルがイランの権益を攻撃すれば彼らの頭に鉄槌を下し骨を砕く」と語り、イスラエルがイランの核施設を攻撃しないように牽制した。またイスラエルは7月20日に、米国のカリフォルニア州で行った迎撃ミサイル「アロー2」で、弾道ミサイル「スッカド」の迎撃実験に成功したと発表している。「アロー2」はイスラエル主導で開発されたが、研究開発費の半分は米国が拠出している。イスラエルの情報当局はイランが07年にも核兵器を配備する可能性があると警告している。 [コメント]まるで矛盾論である。>武器商人が、私の矛は何でも突き通すことができる。この盾はすべての矛を防ぐことができる。すると客から、ならばその矛でその盾を突き刺せば如何になる。>という、あの有名な矛盾論を連想させる。 しかし本当は矛も盾も信頼していないから、より多くの兵器や兵員を抱え込むのである。その行き着く先は、核戦略の確証破壊戦略に似ている。核戦略の確証破壊戦略とは、相手を確実に全滅できる破壊力で威嚇できる力を誇示し、それを互いに認め合って戦争の抑止力にするという核戦略論理である。実例としては、米ソ冷戦時代の核兵器競争を考えればいい。 そのために常に互いは、怯えながら相手の奇襲に備える体制をとる。確証破壊戦略には国家の莫大な資金や人材を、核攻撃警戒システムと核攻撃システムにつぎ込まなくてはいけない。イスラエルが核武装を決めたときから、イスラエルは中東に確証破壊戦略の幕を開いたことになる。常にイスラエルだけが核兵器を保有し、周囲の国に報復力を認めないことなど出来ないからだ。イスラエルやイランは、そのような不安を矛盾論で避けたいだけである。北朝鮮の核武装やMD(ミサイルデフェンス)も同じ矛盾論の世界である。 イランの隣国は今なお政情不安なアフガンで、その隣は繰り返される大統領暗殺未遂に悩むパキスタンである。そのパキスタンは核実験したイスラム国家だ。そのようなイスラエルの不安がネオコンを生み、今のイラク戦争を始めたとみることもできる。 中東問題とは石油の富の分配を巡る社会問題もあるが、イスラエルが軍事力に依存しすぎて生まれた国際問題でもある。 イスラエルやイランが抱えた深刻な問題は、「新型シャハブ3弾道ミサイル」や「アロー対弾道ミサイル」で解決できないことに気が付かなくてはいけない。とにかく戦争学ばかり研究するより、平和学を研究する必要性を感じて欲しい。 |
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ナジャフ 米が大規模攻撃 中心部掌握 サドル派を包囲 イラク全土で死者172人 (読売 8月13日 朝刊) |
[概要]米軍は海兵隊2000人とイラク治安部隊1800人で、ナジャフでサドル派民兵組織「マフディ軍」に大規模攻撃を開始した。米軍は攻撃ヘリや戦車などで、すでに市の中心部を掌握し、民兵が立てこもるシーア派の聖地イマーム・アリー廟(びょう)を包囲した。今月5日に始まった米軍とマフディー軍との戦闘は新たな局面を迎えた。この攻撃に抗議するシーア派のデモがバグダッドやバスラで起き、イラク全土の治安が悪化する可能性が高まった。イラク保健省によると、11日から12日の24時間で、ナジャフで民兵24人が死亡、クートでは米軍の空爆で75人、バグダッドでは25人が死亡し、イラク全体では172人が戦闘で死亡したという。 [コメント]今回のナジャフでの戦闘は米海兵隊にとって教科書的な戦術となるだろう。まず機動力でナジャフ周辺の幹線道路を包囲し、その後、一気に戦車や装甲車を使って、攻撃ヘリの援護とともに市の中心部に突入させ、その中枢(マフディ軍本部)を占領する作戦である。これは昨年4月に行われたバグダッド市攻撃と同じ戦法(電撃戦)である。違うのはイラク軍治安部隊が参加していることで、これは米海兵隊とともにナジャフで戦闘はしない。ナジャフの包囲部隊として米海兵隊を助けている補助部隊だ。この速攻に対しマフディ軍は市街地から撤退し、避難地になっているイマーム・アリー廟に立てこもっている。 ここでさらに米軍が攻撃を続行させれば、聖地アリー廟は米軍に破壊されシーア派の心に大きな憎しみを刻む。そこで米海兵隊はアリー廟の包囲を完了して、マフディ軍の降伏を待つのである。すでにアラブ連盟はナジャフでの戦闘中止を求める声明を出した。またシーア派の最高指導者シスターニ師も、すべての者が戦いを止めるように声明を出している。また隣国イラン外務省も、聖地での戦いを非難する声明を出した。戦力が勝る米軍が、これ以上マフディ軍を攻撃することは難しい。それは聖地の破壊とともに、虐殺という意味にもなるからだ。 今後の問題はサドル師の扱いである。いったんは米軍に降伏しても、「恩赦」をもらえば、今までのような反米カリスマ性はなくなる。といって自ら戦死(殉教)する気はなさそうだ。米軍もサドル師射殺(暗殺)は微妙に避けたいと思っているだろう。 今回のナジャフ攻撃は米海兵隊1個MEU(1個大隊+混成ヘリ部隊の合計2000人)が投入された。海兵隊の使い方としては教科書的に順調にいった作戦の実例になる。海兵隊の今後の教育や訓練に生かされ、ナジャフ市街戦は米海兵隊の戦史に残る戦いとなる。 ただし今の段階までの話である。これが長い期間の話となれば、ナジャフ市街戦は米軍兵士を苦しめ続ける要因になるだろう。これでイラクの治安が改善されるとは思わない。さらに多くの米軍兵士やイラク市民が犠牲になるからだ。 |
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サマワ陸自砲撃 2発は宿営地内に ともに不発弾 テントから50メートル (朝日 8月11日 夕刊) 防衛庁は朝日の記事に抗議 「全く事実ではない」 (読売 8月12日 朝刊) |
[概要]まずは朝日の記事である。サマワの自衛隊宿営地で10日未明に迫撃砲弾の攻撃を受けた事件で、サマワの宿営地に詳しい筋の話として、このうちの二発が宿営地内に着弾したことがわかった。しかし不発弾で被害はでなかった。防衛庁は着弾は宿営地外と公表していた。着弾した場所は隊員たちが寝ているテントから50メートルしか離れていなかった。自衛隊幹部はイラク警察に対して、宿営地付近の警備について不満を述べたという。・・・これが昨日の朝日の夕刊である。 しかし本日の読売・朝刊を読むと、防衛庁幹部は「三発ともに宿営地の外に弾着痕を見つけた」と言い、「朝日に抗議するとともに、訂正記事を求める」と語ったという。 [コメント]これが単に宿営地の境界線をめぐる認識の違いだけなのか。それとも防衛庁が事実を隠しているのか、それとも朝日が不正確な記事を掲載したのか。とにかく確認しようとも、現地には話のわかる者がいない。ただ朝日の記事を読むと、サマワの警察関係者から情報を得ていることがわかる。防衛庁の発表だけを記事にしてもしかたないから、現地の警察が現場を確認したなら話を聞くことも重要な取材活動である。 それにしてもイラクに復興支援に行った自衛隊が、宿営地に迫撃砲弾を撃ち込まれ、その着弾した場所が「外だ、内だ」と言い争いっているように見える。それなら防衛庁に聞くが、宿営地の中に砲弾を撃ち込まれたら、隊員に死傷者が出なくともサマワから退避させることが出来るのか。一体、派遣された自衛隊員にとって、柵の外50メートルと柵の内50メートルでどう違うのか教えて欲しい。 政府や防衛庁は、サマワは安全な場所を選んだ。サマワ市民は歓迎している。自衛隊が攻撃されることはない。と、繰り返し説明してきた経緯がある。さらに、サマワの自衛隊員が危険な目にあえば、クエートなどに退避させると明言していた。あの言葉は国民や自衛隊員を騙すための言葉だったのか。何度も言うが、自衛隊は各国の軍隊とは違うのである。自衛隊員は明らかに片手を縛られている。 防衛庁は内だ、外だと言う前に、サマワの自衛隊員が安全かどうかを考えて欲しい。 |
| 今日から2日間 更新、休みのお知らせ!(8月9日) |
[コメント]急に友人からヨットのクルージングに誘われました。これから相模湾の初島に向かいます。すでに友人は初島にいるので、昼過ぎに熱海に迎えにきてもらいます。今年の夏は暑かったので、ヨットに行けない日が続きました。ちょっとイライラしていました。でも2日間、存分にヨットと海を楽しんできます。まあ前半の夏休みです。 そしてストレスを発散してきます。携帯電話は持参しますので、緊急の用のある方はお電話ください。でも陸地から10?ぐらい離れると通じない可能性もあります。 |
| 計画数到達前に F2戦闘機 調達中止 2,3年以内に 効果で性能不足 (読売 8月8日 朝刊) |
[概要]防衛庁は今年末までに策定する「中期防衛力整備計画」に、F−2戦闘機の調達(予定では130機)を中止することを決めた。その理由は高価(当初の予定は1機80億円が120億円になった)である上、小型で性能を向上させる余裕がないことがある。またミサイルの搭載量も不足している。F−2戦闘機は現在76機が配備され、来年度以降に10機から20機の調達をして、その後の調達計画を中断させる。F−2戦闘機は米国の企業も生産に関与していることから、米国企業への影響がでることが予測され反発が出ると予想される。これに対して防衛庁関係者は、米企業とは新戦闘機の機種選定や無人偵察機などの導入と関連して調整するという。 [コメント]無人偵察機の導入は既定の方針だが、価格を比較するとF−2戦闘機の代替えにはならない。そこでF−2にかわる新型戦闘機の導入が浮上してくる。となれば米海軍仕様のF−18は考えられないので、米海軍が決めた新型・開発中のの垂直/短距離離発着機(F−35C戦闘機)に決まる可能性が高い。ハリアーのように狭い甲板でも離発着が可能な新型・戦闘攻撃機である。海自もF−35が運用できる全通飛行甲板を持つ1万3500トンクラスのヘリ空母を建造する。これと抱き合わせれば、通常はF−35を陸上基地で訓練を行いながら、有事にはヘリ空母で運用することが可能になる。 それにしてもF−1戦闘機の能力不足で泣いたパイロットが、エンジンに余裕のあるFー2戦闘機を絶賛していた。そのF−2を能力不足で調達を中止するというのは裏に何かある。まあ防衛庁長官が訪米した折、親米派と言われる国務副長官あたりから、F−2戦闘機の調達を打ち切ってF−35に切り替えろと言われた可能性が高い。限界の見えるF−2戦闘機を130機配備するより、F−35戦闘機を40機程度配備する方が効率的と口説かれたたのだろう。なぜアメリカは日本にF−35戦闘機を勧めるのか。・・・・自衛隊を使いたいのと、F−35のコストを下げるためである。 |
| 駐イラク米軍 ナジャフでサドル派300人を殺害 停戦合意は崩壊 (NHK 8月7日 朝のニュース) |
[概要]イラク中部の聖地ナジャフで米海兵隊とサドル派民兵が戦闘し、米軍は2日間で300人を殺害したと発表した。これで6月に合意した停戦協定は崩壊した。しかしサドル派は死者は36人と語るなど情報が交錯している。米軍は空爆の他に攻撃ヘリや戦車を投入した模様。サドル師は金曜礼拝で「アメリカは敵だ」とする声明を発表した。イラクではバスラやナーシリアなど全土に衝突が広がっている。 [コメント]米軍はあくまでサドル師の拘束もしくは暗殺を狙っている。そして反米的なサドル派民兵を壊滅させる作戦である。なぜならサドル師の背後にイランの陰を感じているからである。サドル氏とサドル派が健在なら、アメリカはイランに対して強硬な姿勢にでられない。将来、アメリカとイランとの対立が高まれば、イラクの米軍拠点がサドル派に脅かされることになるからだ。まずイランと同盟関係にあるサドル師を攻撃する。停戦協定が結ばれた2ヶ月間、アメリカはナジャフでの情報を集め、サドル派民兵の攻撃方法を準備していたようだ。2日間で相手に300人の死者という数字は、周到に準備された作戦であることがわかる。 またこれでイラク全土に戦闘の嵐が吹き出すだろう。 |
| 韓国・外務省局長 急きょ訪中 高句麗の歴史めぐり韓国 「わい曲是正」要求へ (毎日 8月6日 朝刊) |
[概要]古代の東北アジアを支配した高句麗(紀元前1世紀〜668年)の歴史をめぐり、中国が自国の一部といった位置づけを行っていると韓国が反発し、アジア太平洋局長が抗議のために訪中した。中国外務のホームページで高句麗、新羅、百済が抗争した三国時代を説明した部分から、4月に高句麗という文字が消滅したことに韓国が気が付いた。これに抗議した韓国メディアに対し、中国は高句麗の文字を復活させることにしたが、大韓民国樹立以前の歴史をすべて削除した。逆にこれが韓国のさらなる反発を招いた。韓国政府はこの問題を外交問題に発展させないことを確信したが、中国の政府関係者に歴史認識の是正をはかるために朴アジア太平洋局長を訪中させた。 [コメント]『中国は北朝鮮が崩壊すれば、朝鮮半島の北部を自国の領土とする野心を持っているようだ。その布石として、かつて朝鮮半島の一部を高句麗ではなく、朝鮮族ではない中国系の民族が支配していたという歴史を作ろうとしている』。・・・・・・と、韓国は警戒している。 しかし三国時代は歴史的な事実として国際的に認識されている。中国の主張に無理があるのは一目瞭然である。これが中韓の外交問題に発展することはないが、中国の朝鮮半島に対する考えを知る上で参考になる。 韓国のとるべき道は、学術的(歴史)な解決以外に、このように中国に特使を派遣する話し合い方法と、日米韓の軍事同盟を強化して対抗する方法がある。中国もそのあたりのことを考慮しないと、自らが中国東北部に爆弾を抱え込むことになる。それにしても、この説はこのホームページでも取り上げたことがあるが、最近になって中国が言い出した新説である。あきらかに中国の最大の弱点は、このような歴史的な論理武装に劣る点である。要するにいい加減なのである。しかしその反面で老獪な部分もあるので油断はできない。 これからもこの問題は注目していこう。もし中国が日本を攻めるなる、必ず朝鮮半島を軍事支配して攻めてくる。 |
| フランクス前中央軍司令官 米国防次官を「地球上で最低野郎」 自伝で痛烈批判 (朝日 8月5日 朝刊) |
[概要]アフガン戦争やイラク戦争を指揮したフランクス前中央軍司令官の自伝「アメリカン・ソルジャー」が、3日に発売された。その中に、ブッシュ政権きってのネオコン(新保守主義)で知られるファイス国防次官を「実践的ではない」「地球上で最低のクソ野郎という評判」と痛烈に批判した。またラムズフェルド国防長官とパウエル国務長官が密接に連携して欲しかったと対立を悔やんだ。特にファイス国防次官に対する批判が際立っている。 [コメント]アンチ・ネオコン派の自分としては、フランクス将軍の怒りの気持ちがわかるような気がする。ネオコンの連中は軍人を戦争屋と思っているのではないか。政治家が軍人に戦争を命じれば、軍人はつべこべ言わずに相手を殲滅するのに全力を尽くせばいいのだと考えているのだ。とにかく戦争に勝っても、その後の問題など知らん顔である。ファイス国防次官はイラクの戦後統治がうまくいかないことを指摘されて、この戦争に関する見通しが甘かったと語ったことがある。だからといって責任をとるわけではない。その責任はイラクの治安を担当する軍人のせいにしてしまう。だからファイスは最低のクソ野郎なのである。 最近、私はネオコンがかつてのナチスように思えてきた。もし今度の大統領選挙でブッシュ大統領が再選されれば、ネオコンはさらに勢いづいてイスラムとの戦争を拡大するだろう。次はシリアとイランである。地中海からインド洋に至るベルト地帯を、米軍が軍事占領するのが目的の戦争である。しかしこれほど無謀な戦争はない。かつてヒットラーのナチス軍がモスクワを攻めたとの同じである。今度はロシアの冬の寒さではなく、中東の砂漠の暑さと砂が米軍を襲う。どうして人間は同じ過ちを何度も繰り返すのか。アメリカには戦史を学ぶものはいないのか。 |
| 米議会調査局報告書 北朝鮮、麻薬5億ドル密輸 年間外貨の7割 軍事費に転用 (産経 8月4日 朝刊) |
[概要]米国議会調査局の報告書「麻薬取引と北朝鮮」で、北朝鮮が国家ぐるみで続けてきた麻薬の生産と密輸は、一般の輸出額全体の7割を占める5億ドルの外貨を得ていることがわかった。獲得した外貨は軍事費などに転用していると書かれている。 北朝鮮は70年代半ばからアヘンの原料であるケシを国家政策として栽培し、80年代に組織的に輸出するようになった。しかし水害や取り締まりで麻薬取引にダメージを受け、最近はロシア、中国、日本、韓国などの犯罪組織と共謀することになっている。それによって利益は犯罪組織と折半となったが、外貨収入額は年間1億ドル規模から5億ドル規模に拡大している。 こうして得た麻薬資金で、?党や軍のエリートに対する忠誠心獲得。?在外公館の経費。?軍や諜報機関への経費。?大量破壊兵器の部品購入などに充てられている。このように分析して、同報告書は北朝鮮の麻薬取り締まり強化の必要性を勧告している。 [コメント]日本で北朝鮮の麻薬に手を出した犯罪組織は、公安当局が徹底的に捜査して必ずその組織を壊滅させる作戦が有効である。北朝鮮製の麻薬は純度の高さでわざわざ袋に刻印が打ってあるという。だから捜査当局が押収した麻薬が北朝鮮製とわかる場合が多い。そこで各国の犯罪組織には、北朝鮮製と聞けば逃げ出すほどの恐怖を与えることが有効だ。 数年前には、山陰の日本海に面した小さな漁港から、暴力団関係者が中型のプレジャーボートで沖合に出て、北朝鮮の貨物船から麻薬を受け取っていると聞いたことがある。そのような犯罪を防止するには、小さな漁船やプレジャーボートを含むすべての船に、自動応答無線装置を搭載させるのだ。軍事でいう敵味方識別装置(IFF)である。そして上空をヘリや哨戒機が飛行して、海上の船にIFFで所属を自動応答させるのである。あらかじめ犯罪性のある船は追跡し、帰港したところを逮捕する。このIFF装置は携帯電話の端末を活用すれば、意外なほど安い経費で設置が可能である。日本の近海を犯罪の空白区域にしないのである。 日本では潜水艦「なだしお」の衝突事件以降に導入されたマリンVHF無線機では、あらかじめ無線機に固有のチップが埋め込まれ、ヨットなどが他船や陸上と交信した場合は、どの無線機から発信されたか自動的にわかるようなシステムが取り入れられている。だから船舶のIFF化は難しい問題ではない。また輸入されてくる貨物に関しても、このIFFシステムを活用し、北朝鮮製の麻薬がまぎれ込むことを防ぐこともできる。 それにしても麻薬密輸で外貨の7割を得ている国と、日本が国交を正常化させる必要があるのか。小泉首相は先日の参議院選挙でジェンキンス効果を提供してくれた金正日に恩義を感じているかも知れないが、いくら自らの権力を維持させたいと思っても、やっていいことと悪いことがある。小泉政権はその区別がつかないような感覚に陥っている気がする。 |
| 米大統領表明 米「情報長官」を新設 15機関統括、組織を抜本改革 (読売 8月3日 朝刊) |
[概要]ブッシュ大統領は同時多発テロについて最終報告をまとめた独立調査委員会の報告を受け、米国の情報関連15機関を統轄する閣僚級の「国家情報長官」の新設を初めとする改革を発表した。同長官は大統領によって指名され、閣僚と同様に上院の承認を受ける。また大統領は内外の情報を総合的に分析するため、「国際テロ対策センター」を新設すると表明した。また核兵器などの大量破壊兵器に関する専門の情報機関を新設するとした。国家情報長官は政治的な干渉をさけるため、ホワイトハウスに設置しないことを決めた。 [コメント]日本人の多くはアメリカの情報機関といえばCIAを連想する。しかし私はCIAの能力は意外と低いと思っている。特に北朝鮮に関する情報は程度が低く質も悪い。それを補って余るのがNSA(国家安全保障庁)である。盗聴専門のこの機関はエシュロンを運営していることでも知られている。9・11同時多発テロのときも、空港の駐車場に残されたレンタカーから、数日のうちにハイジャック犯全員を割り出したのはNSAである。犯人の一人が残した通話記録から割り出した。スペインの列車爆破テロもNSAが捜査に協力し、電話記録から犯人グループを追いつめ、アジトで自爆に追いつめることに成功した。 これらに関して、日本の情報機関はどのように評価するのか。残念だが評価の対象にさえならない。一部に米情報機関と連動している部分があるが、その情報は米側が分析するまで評価する能力が不足している。要するにアメリカ頼みである。 もし日本に防衛庁を昇格させて国防省が出来たら、政府に閣僚級の国家情報庁長官を新設する必要がある。しかし防衛省なら情報は米国頼みの体質は変わらないから、国家情報庁を新設させる必要はない。 昔(20年以上前)、内調OBの偉い人にかわいがってもらったことがある。すでに故人なので話すが、その方から私はシベリア鉄道の輸送力調査の資料を頂いたことがある。私がひとりで軍事を勉強しているのを知って、同情されたからだと思う。その資料の数字はシベリア鉄道が日本にとって脅威にならないことを示していた。だがその資料は日本人のスパイがソ連に潜入して調べたものではない。数人の日本人学者や研究者が多くの情報を収集し、そこから有用な情報を選び出して分析したものだった。私にはその数字より、情報を収集し、分析することに関心があった。 逆に日本政府の情報収集能力の限界を知ったのはカンボジアPKOの時だった。日本政府はカンボジア大使にノンキャリアのカンボジア通を赴任させたが、この大使は外務省では最高のカンボジア通で有名だが、軍事知識やポル・ポト派情報は乏しかった。だからカンボジア総選挙時の混乱を見抜くことができなかった。 もし情報を取るなら、なにも身分を偽装するスパイである必要はない。現地の人と信頼関係を築けばいいのである。日本にはアメリカとは違ったタイプの国家情報機関を設立する必要がある。なんでもアメリカのマネをしたり、アメリカの下部組織になる必要はない。 |
| 防衛庁検討会議 冷戦型から脱却 「新防衛大綱」中間案 護衛艦や戦車削減 予算1兆円 ミサイル防衛へ (毎日 8月2日 朝刊) |
[概要]今年末の「防衛計画の大綱」改定に向け、防衛庁の「防衛力のあり方検討会議」は、海上自衛隊の護衛艦や固定翼哨戒機などを1割削減、航空自衛隊は主要装備を1割削減、陸上自衛隊は現大綱で示した目標数値から2〜3割削減することをまとめた。これは冷戦型の装備から脱却し、テロ、大量破壊兵器やMD(ミサイル・デフェンス)などの防衛体制を重視するため。中間報告では、海自は護衛艦は現行の54隻から48隻に、固定翼哨戒機は80機から72機にする。しかし潜水艦16隻、補給艦5隻は維持する。空自はF−15戦闘機、F−2戦闘機の2種類とし、作戦機400機体制を1割削減する。陸自は戦車900両体制を600体制に、火砲は900門から700門に削減し、16万人体制を維持して、機動運用や特殊作戦を想定して「中央即応集団」を創立する。またPKO活動や多国籍軍参加を念頭に国際貢献を本来任務に格上げする方針だ。 [コメント]冷戦が終了して14年が経過しようとしている。その間、何ら改革を行わなかった防衛庁や自衛隊は怠慢の一言につきる。ペルシャ湾の機雷掃海、カンボジアPKO派遣、ゴラン高原派遣、ザイール派遣、東チモール派遣、インド洋派遣、イラク派遣と、その場その場で政治や国際紛争に振り回され、国家としての主体的な新戦略を示すことも、冷戦型体制を改革することもできなかった。また、この14年間に無駄に使われた防衛予算は国民に大損害を与えた。これは国民にとって年金問題と同程度の大損害である。 不要になった戦闘機、護衛艦、戦車といった正面装備になぜメスをいれなかったのか。この責任は野党にもある。怠慢を放置した責任である。その足元をすくうように小泉首相のような姑息な政治家に平和国家戦略をズタズタにされ、日本が世界から得ていた信頼を失ったのは、新国家戦略を描き出せなかった防衛当局の責任重大である。 しかしこれで日本の新防衛戦略が示されたわけではない。まだまだ場当たり的な防衛大綱になっている。RMA(軍事革命)に向けた過渡期的な変革といえば言い訳が立つが、これではまだ日本の国家戦略が見えてこない。ただアメリカのテロ戦争(中東の石油戦略)に歩調を合わせただけのようなものである。 それでは日本は新国家戦略で何が必要なのか。まず大型の病院船である。大規模災害が起きた地域(国)に急行し、搭載したヘリや車両(救急車)などで負傷者を収容して、船内の手術室などで治療が行える病院船である。また大量の援助支援物資を空輸できるC−17大型輸送機があってもいい。鮮やかに日の丸を描いた大型輸送機で、被災地に緊急援助物資を届けるのである。そうなれば日の丸は赤十字のマークのように人道支援の象徴になることができる。日本の国際任務部隊は迷彩などはいらない。航空機も車両も白い塗色で日の丸か国連を示すUNだけでいい。さらに民間ボランテアと組み合わせて活動する方法も考えられる。 そのように考えていくと、日本の国家戦略の姿が見えてくると思う。自衛隊員はアメリカの戦争で血を流し、死んでいくことを望んではいない。しかし天災や人災で苦しむ人々を、国や人種や宗教に関係なく助けられるなら、喜んで苦難の道を歩くことができる。そのように国民や自衛隊員に希望を与える国家戦略を創立して欲しい。まだまだ新防衛大綱はそのような誇りと希望のもてる国家戦略になっていない。 |
| 自衛隊 海外派遣強化 国際待機部隊を新設 18年度めど 2カ所同時も想定 (産経 8月1日 朝刊) |
[概要]自衛隊は海外派遣体制を強化するために、「PKOセンター」と国連平和維持部隊の本隊業務を行う「普通科大隊」などで構成する「国際任務待機部隊」を18年度にも編成する。再編が実現すれば1300人規模の部隊を同時に2カ所に派遣することが可能になる。これで自衛隊の海外派遣活動は格段に強化されることになる。この部隊は長官直轄の中央即応集団に置かれる。PKF大隊は900人規模で、治安維持や停戦監視などこれまでに手がけてこなかった業務を行う。また施設や給水などの後方支援部隊のほかヘリ部隊も保有する。新部隊は北富士駐屯地に置かれる予定。任務や規模が治安維持活動や2000人を越えて拡大することで、新たな法整備が必要になる。 [コメント]これで自衛隊の本来活動は「侵略阻止」「治安維持」「大規模災害派遣」と、それに4番目の「海外派遣活動」の4本柱となる。米ソ冷戦期、自衛隊は本来業務に大規模災害派遣を加えることに拒絶反応があった。しかし冷戦の終結と阪神大地震の救援経験で、大規模災害を本来任務にすることを承知した。しかし海外派遣についてはまだ基本戦略が固まっていない。あくまで国連と共同でやるのか、米軍支援だけでもやるかの問題である。今の段階ではどちらの道が決まっても、両方に対応できるシステムになっている。さて、それを決めるのは国民であり、日本の政治である。 これからはこの部分の論議が高まることを期待したい。もう自衛隊を絶対に海外に出さないという政策は通用しない。どのように自衛隊を海外で使うかの問題である。それでも選択を誤れば、日本の将来を危うくする大問題である。 |