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| タイトル | 本 文 |
| タイトル メディア 日付 | この情報の最も新しい更新日は6月30日です。 |
| 沖縄海兵隊 戦闘部隊は移転困難 米伝達「中台有事の抑止力」 (読売 6月30日 朝刊) |
[概要]米政府は在日米軍基地再編協議で、中国軍が台湾を急襲する現実的な事態を説明し、「在沖縄海兵隊の戦闘部隊は、中台有事の抑止力として不可欠であり、削減や本土移転は困難だ」と日本政府に伝えたことがわかった。この現実的な事態(シナリオ)とは、中国軍が特殊部隊だけを台湾に派遣し、数日間で台湾の政権中枢を制圧し、台湾に親中政権を樹立して支配下に置くと想定している。米海兵隊はその数日間に沖縄から台湾に急派し、中国による支配の既成事実化を防ぐ必要があるという。中国が台湾に特殊部隊だけを派遣するのは、大規模な戦闘を避けることで、米軍の対応を困難にし、短期間に実効支配を実現する狙いがあると米側は分析している。 [コメント]この侵略シナリオはまるで3流の軍事小説である。軽武装で補給や援軍を持たない特殊部隊なら、今の台湾軍(常備軍)で簡単に始末できる。いつも言うが、特殊部隊が強いのは、特殊部隊が忍者だからだ。敵の忍者が一人でもお城に忍び込めば、昼間は倉庫の隅で寝ていても、夜になると城内の井戸に毒を入れたり、お城の天守閣や米倉に放火したり、お殿様の寝室に忍び込んで暗殺を企てる危険がある。だから城内を厳重に警戒して、忍者が忍び込んだり、忍者が勝手に動き回らないようにすることになる。でも忍者が城の侍に見つかれば、忍者が持っているのは刀と手裏剣ぐらいだから、鉄砲や槍や弓で簡単に討ち取られてしまう。忍者は見つかれば「弱い」ということを忘れてはいけない。 どれほど忍者が強くとも、配下の忍者軍団を関ヶ原の合戦で、敵陣の騎馬隊と正面で戦わせるような間抜けはいないだろう。このように中国軍の特殊部隊は、台湾に潜入して台湾軍を混乱させることはできても、台湾に親中政権を樹立させるような任務を遂行できない。台湾とアフリカの独裁国とは明らかに違う。 それに沖縄には台湾有事に急派される米海兵隊が居れば、台湾侵攻の前に中国の地対地ミサイルが沖縄の米軍基地を襲うだろう。すなわち中国とアメリカの全面戦争は避けられないことになる。このことは米中が互いに戦略核兵器で威嚇している間柄なので、米中全面戦争が起きることはないと考えていい。アメリカとしても台湾有事が米中の全面戦争に拡大する防止策として、沖縄の海兵隊をグアムなどに後退させる必要があるのだ。 低級なシナリオを考えて、それで「沖縄から海兵隊は動かない」というのは明らかに別の目的がある。日本政府と何かの交渉材料(取引)を考えているか、中国に対してアメリカが嫌がらせ(威嚇)をしている。 沖縄から必ず米海兵隊は撤退する。米軍としては沖縄から海兵隊を撤退しなければならない理由が山ほどある。しかし米側は沖縄からの海兵隊撤退を、日本政府に高く買ってもらうために「撤退できない」と言い出したのだ。あるいは北朝鮮に甘い中国の対応にイライラしたアメリカが、これで中国を威圧しだしたと考えられる。 アメリカは早く沖縄から撤退したいが、北朝鮮が存在していれば沖縄から撤退できない。そのイライラがこの仮想シナリオを生んだようだ。アメリカの事情としては沖縄からの早期撤退と、在沖縄部隊の中東地域などへの戦地投入である。 それから台湾有事に単独で米海兵隊を投入するようなことは考えられない。米軍と中国軍が戦うのは関ヶ原のような全面戦争である。陸軍、空軍、海軍、それに海兵隊が参戦する全面戦争である。桶狭間のような局地戦争を戦う目的の海兵隊だけでは使い物にならない。 沖縄の皆さん、ご心配なく。米海兵隊は北朝鮮が片づけば、さっさと沖縄からグアムやオーストラリアに移動します。軍事戦略でそのように動き出すしかないのである。米国政府の低級な駆け引きに驚くことはありません。 ※昨日は、神栖に行こうと思ったが、途中で天候悪化を心配して引き返した。しかし今朝の朝刊各紙やTVのニュースで大きく扱っていた。これからの問題は、?誰が日本軍の毒ガス成分をコンクリートに詰めて投棄したのか。(しかし時効が成立)。?地下水汚染の被害者を誰が救済するのか。の2点だと思います。 |
| サマワ デモ隊と警察 サマワで衝突 発砲、市民一人死亡 (読売 6月29日 朝刊) |
[概要]自衛隊が駐留するサマワで28日に失業者のデモが発生した。このデモが暴徒化し、イラク警察がデモ隊に向け発砲した。地元の病院関係者によれば少なくとも10名が負傷(うち警察官が6名)し、頭を撃たれたデモの一人が死亡した。自衛隊員に被害はない。 [コメント]今朝は4時に起床した。午前6時からニッポン放送(ラジオ)の「森永卓郎 朝はニッポン・一番ノリ」に出演するためだ。起床して熱めのシャワーを浴びて、ガンガンに冷やした書斎で朝刊を読んだ。前日、ニッポン放送の報道部デスクからの電話で、明日はどこかの朝刊1面の記事をテーマにトークをしたいと打ち合わせがあった。そこで私は今日の産経新聞にあった「旧日本軍 遺棄化学兵器 移動式施設で処理」をテーマにすることにした。急いでこのホームページを見て遺棄ガス弾のメモを作る。マンション前には5時半に迎えの車が到着した。5時45分には有楽町のニッポン放送に到着。すぐに報道部の担当記者と打ち合わせに入る。 この報道部の記者が選んだのも産経の「遺棄化学砲弾」だった。6時台の朝刊チェックはこれで決まり。 さらに放送枠が全国ネットに広がる7時台の打ち合わせが続く。7時10分からの「なるほど!ニュースネットワーク」はこの番組の看板コーナーである。そこで今朝は何をテーマにするか決めるのである。すでに生放送は5時から始まっているので、森永さんは打ち合わせに参加できない。 報道部担当記者が選んだのは、?新潟県豪雨 合わせて4500世帯に避難勧告! ?サマワで失業者のデモ 警察の銃撃を受け一人死亡 ?自民の郵政民営化 異例の多数決で了承 の3本だった。 私が話す内容は、?では自衛隊の災害派遣を解説する。?ではサマワの市民と自衛隊の関係を解説する。?は解散・選挙を恐れる政治家のふがいなさを話す と、いうことに決めた。 ここで意外なことが起きた。生放送中に、?のテーマを話したとき、「これは日本政府の無償援助(サマワの復興支援金)を配分する上で、サマワの地元の部族達が争っているために発生した事件です」と話すと、森永さんの表情が一変した。「それでは自衛隊はODAをやるためにサマワに居るのですか」と質問した。「そうですよ。給水業務はODAでサマワに浄化装置を建設したので終了しました。今までは道路や橋や病院の修理でしたが、これからは火力発電所など規模が大きくなります」と話すと森永さんが驚いていた。 この11分のコーナーが終わると、次のコーナーを担当するためにスタジオに入ってきた垣花アナが、「神浦さん、今のサマワの話しは面白かった。あれは最高の話題です」と感想を言う。さらに生放送のスタジオから出ると、担当のディレクターが「サマワの話しは驚きました。ありがとうございます」と言う。さらに報道部の担当記者が飛んで来て、「もの凄い話しを聞きました。ありがとうございます。ラジオのリスナーもサマワの話しに驚いていると思います。私も今までの疑問が解消しました」とベタ褒めだった。 このホームページを読んでいる人は当たり前の話しでも、多くの人はサマワの実情を知らされていないことに驚いた。まあ、褒められて悪い気はしない。 今日はこれから少し寝て、午後は先日購入した本を読書して、夕方、雨が降っていなければバイクで神栖(茨城県)の「地下水汚染の説明会」に向かう予定。雨が上がるといいのだが、夜間に雨天で高速道路をバイクで走るのは危険すぎる。私は車は持っていない。中距離移動の頼りは250ccのバイクである。 |
| イラク サマワ自衛隊 駐留延長論浮上 政府内 多国籍軍動向にらみ なお慎重論も (読売 6月28日 朝刊) |
[概要]サマワで活動する陸自のイラク派遣隊を、今年12月14日の派遣期限を延長する議論が出ている。米軍を中心とした多国籍軍は来年以降も駐留を続けると見られ、「日本だけが撤退するわけにはいかない」(外務省筋)という。イラクでは米軍への攻撃が続き、ラムズフェルド国防長官は米軍撤退の時期を示せない。 昨年以来、スペイン、オランダなどが撤退し、イラク多国籍軍は40カ国から28カ国に減った。それだけに「自衛隊はイラクに旗を掲げて欲しい」(日米関係筋)という声もある。 自衛隊がサマワで行う任務は、サマワに日本のODAで浄水器が供与され、自衛隊の給水支援を終了し、今は学校や道路や病院の復旧を行っている。しかし自衛隊でなければできないというものではない。しかし仮に延長した場合、規模を縮小すると地元の雇用を減少して反発を受けるという慎重論がある。与党での自衛隊の派遣延長問題は、大詰めを迎えた郵政関連法案の審議のため、8月以降になると見られている。 [コメント]今の情勢ではサマワから撤退させることは非常に難しい。もはや郵政民営化しか頭にない小泉首相にイラク派遣撤退を決断する指導力はない。最初から国民を騙し、騙し、サマワに自衛隊を派遣し、派遣した後は一切知らぬの無関心である。自衛隊のイラク派遣は、小泉首相が政権維持のためにブッシュ大統領に献げた貢ぎ物である。そう簡単に引きあげることが出来ないのだ。さらに自衛隊のイラク撤退を困難にしているのは、アメリカ国内で高まってきたイラク戦争を非難する声である。窮地に立ったブッシュ政権にとって、自衛隊をイラクから撤退させる訳にはいかないのである。 幸い、陸自のサマワ派遣部隊はサマワ市民から8割の支持を得ている。今月23日の車列攻撃も「復興事業の分配」をめぐる一部部族の不満である可能性が高い。緊急にサマワ撤退を検討するような状況ではない。しかし、だから今の段階で撤退を慎重に準備して、窮地で逃げ出すような撤退をしないことが重要である。 今はともかく、自衛隊は今年12月撤退の線は維持しておく。それを前提に米側と調整を開始すべきである。そこで米側が自衛隊の撤退にあくまで反対するなら、それからは先は外交交渉である。日本がブッシュ政権に気を使って、先に派遣延長を言うべきでない。ブッシュ政権に売るものは売り、貸せるものは貸すのである。 先の国連常任理事国入り問題で、日本の外務省はブッシュ政権にいいようにあしらわれて醜態をさらした。ここはサマワからの12月撤退ぐらいは言うべきである。ともあれ軍隊は派遣(攻める)するより撤退をするのが難しい。ぜひ日本は国際社会と日本国民を唸らせるような鮮やかな自衛隊撤退を見せて欲しい。 |
| イラク北部・警官けが 爆弾犬 自爆攻撃も3件、25人が死亡 (朝日 6月27日 朝刊) |
[概要]イラク北部のキルクーク近くのダクークでは、パトロールの車列の脇で、犬の体に着けられた爆弾が爆発。警官1人がケガをした。現場周辺では1ヶ月前にも犬に仕掛けた爆弾が爆発したが、負傷者はなく犬が死んだだけだった。26日だけでも、イラク北部ではモスル周辺で自爆テロが相次ぎ、ロイター通信によるとイラク兵や警官ら25人が死亡した。 バグダッドでは以前、ロバにロケット砲を積んだ荷車を引かせて発射している。 [コメント]イラクでは動物の死体を使って路肩で仕掛け爆弾(IED)を爆発させる手口は有名だ。しかし爆破に犬を使うというやり方を聞くのはベトナム戦争以来である。ベトナム戦争では犬に爆薬を背負わせ、半地下式の野戦指揮所に突入させると聞いたことがある。(離れた場所でゲリラがリモコン爆発) もっと驚いたのは、カンボジアのシェムリアップで個人で地雷博物館を運営する「アキラ」が描いた絵だった。彼はポル・ポト派を離れてベトナム軍と一緒に戦った経験がある。アキラの話しでは、あるベトナム軍の指揮官が服の下に爆弾を持った兵士に両手を上げさせ、降伏するように見せかけて敵の陣地に向かわせ、兵士が敵陣についたところで爆薬と結んだコードに電流を流して爆発させたという。この指揮官は兵士に麻薬でも使っていたのだろうか。 このアキラの話しでは、攻撃を受けて撤退するときは、わざと銃弾を放置して逃げるという。お互いにAKー47小銃を使っているので、敵は地面に放置されている銃弾を拾って撃つ。すると発射薬の中に毒ガスの成分が仕込まれて、しばらくして陣地に帰ると敵兵が毒ガスで死んでいたという。 テロリストが旅客機を飛行中に爆破する方法だが、麻酔で眠らせた赤ちゃんの腹を開き、爆薬を仕込む方法を警備当局は警戒していた。もし起爆装置などに金属を使っていなければ、空港の金属探知をパスするからだ。まさか生きた赤ちゃんの体に爆弾が仕掛けられているとは考えない。そのような油断を利用するのである。 そのような原始的な戦争が最も怖い。兵器が高度にハイテクされたアメリカ軍はそのような敵と戦っているのだ。 |
| サマワ 陸自車列脇で爆発 車両損傷 狙われた可能性 遠隔操作の爆弾か (朝日 6月24日 朝刊) |
[概要]23日午前9時頃(現地時間)、サマワで陸自の車列(4台)の近くで爆発が起き、3番目の高機動車が軽い損傷を受けた。乗員にケガはなかった。爆発物は道路脇に仕掛けられ、遠隔操作で爆発した模様。現場は陸自の宿営地から約5キロ付近で、一般車の交通量の多いことから、自衛隊を狙った可能性が高いという。サマワの自衛隊が攻撃を受けたのは、今年1月に宿営地内にロケット弾が撃ち込まれて以来で、宿営地以外では初めて。 [コメント]以前にも信管が抜かれたロケット弾が宿営地に撃ち込まれたり、自衛隊が使う宿営地近くの道路に露出した対戦車地雷が置かれたこともあった。そのたびに「これは警告」だと書いた。すると次は信管付きのロケット弾が撃ち込まれたりした。そのような経緯を考えると、今回も警告の意味が強いと考える。現場には別の爆発物が仕掛けられ、それが不発だったり、今回は爆発力の弱い火薬(量が少ない)ものが仕掛けられたからだ。 もし自衛隊員の殺傷を目的とするなら、殺傷・破壊効果の高い砲弾(IED)などを仕掛けるだろう。しかし被害車両には石が飛んで出来たような損傷しか見られない。そのような理由から、やはり警告という意味が適当と考えられる。この程度の仕事なら、旧イラク軍の関係者に頼むと、わずかなお金で引き受ける。 それなら何を警告しているのかと言えば、自衛隊のイラク撤退を求めているのではなく、現地で工事を発注する分配を求めて警告しているようだ。もし警告で自衛隊に死者が出れば、自衛隊はイラクから撤退することになる。そのことを知っている者が、わざと少ない量の爆薬を仕掛けたような気がする。 一日の労賃が数百円(数ドル)のイラクで、日本がサマワの復興支援に使う数億ドルの無償援助は、莫大な富をもたらす「宝の小槌」である。その富の分配を巡って、サマワの有力者と自衛隊に対して行われた警告である。「俺たちを無視すると自衛隊員を殺すぞ」という意味である。 サマワでお金(復興支援金)をばらまけば、自衛隊の安全は現地の部族が守ってくれるという日本式の考えが通用しなくなってきた。今後、ますます日本が地元に渡す復興支援金が多くなる。イラクの反米武装勢力とは違った対応が日本に求められてくる。 |
| 陸自 指揮統制デジタル化 19年度にも部隊実験 (産経 6月23日 朝刊) |
[概要]陸自は平成19年度にも、RMA(軍事革命)で特化した実験部隊を始動することになった。まず実験部隊に指定されるのは、第2師団(北海道 旭川市)と第6師団(山形県東根市)の各1個普通科連隊(定数千〜千二百人)。指定された実験連隊は、小銃や対戦車は迫撃砲の各小隊をデジタル・ネットワークで結び、小隊長が携帯端末を持ち、軽装甲機動車などの車両にはラップトップのパソコンを置き、連隊本部と情報の送受信を行う。前線の兵士は赤外線やレーダーで探知した情報を連隊本部に送る一方で、本部からは集約された敵や味方の情報を受信する。 将来は戦車や特科(砲兵)部隊ともシステムを繋ぎ、戦車砲やミサイルの精度を向上させる。第2師団は着上陸侵攻のような「総合近代化師団」を想定し、第6師団は首都圏などのテロ・ゲリラ戦・対処能力を高め「即応近代化師団」のシステム化を目指す。これはRMAで世界最先端の米軍と共同作戦を円滑にする措置である。 [コメント]もしこの記事が正確とするなら、この程度の実験は数年で終了させる水準でしかない。すなわち高度にRMA化された部隊なら、これは小学生低学年程度の内容なのである。さらにレベルが高度になれば、偵察ヘリや無人偵察機、それに味方が敵をロックオンした状態までネット化される。例えば丘の上に現れた戦車を、対戦車ロケット小隊や攻撃ヘリ、それに味方の複数の戦車が競って攻撃するような無駄なことはしない。誰かが狙ってロックオンすれば、その情報は前線の各部隊に送信され、指定された以外は別の目標を探すことになる。むろん探す敵も味方のネットワークが指示してくれる。高々度を飛行する偵察機や無人偵察機の情報は、レンジ(攻撃距離)の長い攻撃機や多連装ロケットが片づける。 RMAで問題なのは市街戦だが、陸自のように日本領土で戦うことを限定していれば、ゲリラ(敵)と市民(味方)の区別ができなくて苦労することはない。すなわち日本のような国こそ、RMAで陸自は無類の強さを発揮できるのだ。 とにかくこれで、日本のRMA元年は2007年(平成19年)と決まったことになる。 |
| 米大統領 駐留兵士死者急増 イラク政策で防戦 党内批判ぼつ発 (毎日 6月23日 朝刊9 |
[概要]28日のイラクへの政権移譲1周年を前に、ブッシュ大統領がイラク政策を巡って防戦に立たされている。イラク情勢の見通しがつかない中、ブッシュ大統領は20日の記者会見でイラク情勢の悪化を認め、焦燥感を募らせている。 イラクでの戦死者も1700人を超え、5月以降でも130人以上の米兵が自爆攻撃などで戦死している。今月のギャップ調査では米国民の撤退支持が過去最高の6割に上った。さらにグアンタナモ基地の収容所問題でも、カーター元大統領に続き、クリントン元大統領も英フィナンシャル・タイムス紙(20日付け)で「閉鎖し、解体すべきだ」と閉鎖論に拍車をかけた。ブッシュ大統領はこれらの批判を沈静化させることに躍起となっている。 [コメント]ここでブッシュ大統領が起死回生の策に出るとすれば何があるか。ビンラディン氏を捕らえるか、殺すか。あるいは北朝鮮に対し強行策に出て崩壊を誘うか。それともベトナム戦争時代のカンボジアのように、イラクからシリアに戦争を拡大させる方法もある。しかしどの方法も決定打に欠けるし、あまりにもその後の予測が困難であり、逆にアメリカが泥沼に引き込まれる危険が高くなる。 そうモタモタしているうちにも、イラクで反米武装闘争がより激しくなる。米兵の戦死者が増えて、米国内での戦争支持率が高まり、各地で反戦運動が激化する。まさにブッシュ大統領の焦燥感である。 これこそが予測通りの展開なのである。アメリカはイラク戦争では短期間に勝利しても、中・長期的なイラク統治で失敗するという予測である。さらに嫌な予測を行えは、アメリカ軍がなりふり構わずイラクから撤退する。しかしそれをやれば、サウジはもちろんだが、ロシアや中国も震え上がることになる。まさに世界が危うくなる。 そろそろネオコンの末路が見えてきた。もし10年後に、ネオコンの失敗研究という本が出れば、「ネオコンはイスラム社会がDNAのように内包するキリスト教徒への憎悪を読めなかった」ということになるだろう。 最近、私は中国の軍事思想と軍事制度を本気で勉強して、これほどまで軍事の価値観(基礎認識)が違う隣国があったことに驚いている。 24日には、イランで大統領選決選投票がある。保守強硬派でテヘラン市長のアフマディネジャド氏に対し、穏健現実派のラフサンジャニ前大統領かを選ぶ選挙である。ブッシュ大統領は保守強硬派が当選すれば米国民の危機感が高まり、自分の支持率が向上すると喜ぶかもしれない。しかし私はこれ以上の戦争を防ぐ意味から、現実派のラフサンジャニ氏の当選を願っている。 |
| 遺棄化学兵器処理 施設 分散を要求、膨張 中国案では1兆円超 責任・使途不透明 禍根残す恐れ (産経 6月22日 朝刊) |
[概要]旧日本軍が中国に遺棄した化学砲弾(毒ガス弾)の廃棄処理で、中国側の要求を受け入れた場合、日本側の非公式な試算は拠出金が1兆円を超える見通しとなった。 日本側は化学砲弾の9割が埋まるハルパ嶺に処理施設を作り、集中して工場処理(プラント)をするという方法を想定していた。しかし中国側は中国各地の化学砲弾をハルパ領に移送する危険から、一時保管所がある北京など5カ所にもサブプラントの設置を求めて概算金額が増加した。 また日本側が化学砲弾の数を約70万発としているのに対し、中国側は200万発を主張している。70万発でも3年間(毎時120発を処理)を必要とするが、200万発では07年4月までの期限内に処理することは難しい。 日本軍が中国に遺棄した化学砲弾は97年の化学兵器禁止条約で、日本が07年までに全面廃棄の義務を負った。日中両国は99年、日本が破棄に必要な費用や要員を全面的に負担する覚え書きに調印した。 しかし費用の使途をめぐっても、不明瞭な使い方をされる危険がある。中国では1979年から始まった日本の対中ODAでは、総額で3兆三千億円が使われたが、遺棄化学兵器処理ではわずか数年間で一兆円規模の「無償援助に近い」拠出を迫られる。日本の責任と義務はわかるが、中国側に誠意と透明性を求めていく必要がある。 [コメント]なぜ中国が戦後に各地の化学砲弾をハルパ領に集めたかといえば、あの付近一帯は湿地帯で人口密度が低く、農業や牧畜などの開発に適していなかったからだ。そこで日本軍が撤退し遺棄した化学砲弾を、人民解放軍はハルパ領に集めた。現地の老農民に聞けば、最初にやってきた人民解放軍兵士は、靴も満足に履いていなかったという。それが間もなく靴や制服が届き、急に人民解放軍らしくなっと話していた。だから中国がいう全体で200万発という数字に根拠はない。そのような統計できる基礎数字がないのだ。 また日本がいう約70万発も、戦争末期や終戦時の混乱で、これも根拠がない数字である。日本軍が川や井戸に捨てたり、密かに埋めたものも多い。とても07年4月までに全面処理が確証できるものではない。 そこで日本があくまで70万発にこだわれば、中国は07年4月までにサブプラントを作ってでもやれと嫌がらせをする。次に日本は、だったら中国はお金の使い方を透明にしろと反論する。これは最近、日中関係が悪化しているからと見ることもできる。日中双方が不信感を高め、今までのイライラや不満が噴火しているのだ。 このような場合、我々貧乏ジャーナリストは如何に問題を解決してきたかと言えば、相手の窓口を1カ所にするのである。甘い汁を求めて集まってきたもの達に向かい、「Only One!」と叫ぶのである。日本と違い中国では多少のワイロは機械の潤滑油みたいなものである。潤滑油のない機械は動かないしすぐに故障する。そこで窓口を1カ所にしてワイロの垂れ流しを防ぎ、同時に相手との信頼感を増すような作戦をとる。文化の違いを認めることも必要である。 中国で遺棄化学弾の処理に人民解放軍の協力(誠意)は欠かせない。そこで中国人民解放軍の中に、専門の「日本軍・遺棄化学弾の処理支援窓口」を作ってもらう。日本の交渉はその窓口のみを通して行い、その代表には人徳の高い人を選んでもらうのだ。 もしそのような希望が無理なら、ジュネーブから第3当事国の専門家(化学兵器処理)に仲介を頼むという方法もある。これは中国が嫌うだろうが、日本政府のお金を使う以上は資金の透明性が欠かせないと主張し、中国流のワイロ攻勢を封じるのである。 おそらく中国が主張する200万発という数字は、私が日本で初めて使った数字だと思う。私が中国の専門家に「推定遺棄数(砲弾)」を質問すると、そんなことがわかるわけがないだろうという顔をして、しばらくして「200万発」と言った数字を記事に書いたからだ。 最初にハルパ嶺を取材したときから、これは将来、1兆円規模の処理費用と聞いていた。それで日本の商社や外国の企業が動いたのも事実である。いよいよ1兆円事業が動き出す。甘い汁を求めてどのような人物が集まるか。 とにかくハルパ領での処理作業は過酷な労働になることは確かである。現地に飛行場を建設して、独自で交通を確保するぐらいの覚悟が必要である。 中国各地にサブプラントは作る必要はないと思う。それこそ日本の武器輸出3原則に違反する可能性が高い。そのように主張すべきである。 |
| 「長距離ミサイル放棄」 金総書記の発言 米の敵視政策変更へ誘い水 米「圧政の前線基地」表現 1ヶ月不使用なら「6カ国」復帰も (読売 6月21日 朝刊) |
[概要]韓国の鄭統一相が北朝鮮の金正日総書記と会談した際、米国が友好国になるなら「大陸間長距離ミサイルをすべて廃棄する用意がある」と発言し、7月中にも6カ国協議に復帰することを言明した。この大陸間長距離ミサイルが何を指すか不明だが、北朝鮮は米本土に到達する「テポドン2」(射程6000キロ)を開発中とされている。さらに北朝鮮の国連代表部高官は、米国が「圧政の前線基地」と北朝鮮を非難していることに関して、「今後、1ヶ月間だけでも(その言葉)使用しなければ、7月中にも6カ国協議が開かれる」と語った。 [コメント]もしテポドン2の射程6000キロならアラスカどころかハワイにも届かない。嘘つきCIAのテネット前長官でさえ、北朝鮮からサンフランシスコに到達するミサイルは、射程が1万キロ以上を越えると証言している。まあ、この程度の間違いは記者の誤認で済まされる。 ところで焦点のテポドン2こそが、CIAが生み出した幻の北朝鮮・弾道ミサイルなのである。北朝鮮は98年8月に人工衛星の打ちあげに失敗した。これで日本はテポドン騒動となったわけである。翌年、北朝鮮は突然、同じ場所に高さ33メートルの発射台を建造した。98年のテポドン発射台が高さ22メートルだから、11メートルも大型になった。しかし北朝鮮はそこにミサイルを運び込むことなく、間もなく、その33メートル発射台を解体した。 それだけを根拠にCIAが幻のテポドン2弾道ミサイルを生み出したのだ。CIAが発射台の高さから出した試算では、テポドン2の射程は1万2000キロ程度と推測した。それならハワイやアラスカが射程内に入ることになるからだ。それが最近(昨年)は射程1万4000キロに伸び、サンフランシスコやロサンゼルスを射程に入ると言い出した。さらにポーター・ゴス新CIA長官は議会(今春)で、北朝鮮製ミサイルの弾頭には1トンの核弾頭が搭載可能とまで証言した。さすがにこの部分は米政府がその後に訂正している。「北朝鮮にそんな能力はない」と。 今までに北朝鮮はテポドン2を持っていると言ったことはないし、そのような証拠が示されたことはないのである。むろんCIAも証拠を示していない。 無いもので破棄すると交換取引をする。これが伝統的な北朝鮮流だが、今回はCIAが生み出した架空の兵器ということを忘れている。きっとCIAの連中は大笑いをしていると思う。 日本の若い記者諸君、ネットで情報検索ばかりしていないで、ちゃんと自分で資料を揃えたり、多くの人に会って取材をしなさい。そうしないと簡単にCIAのウソに騙されてしまう。「ネットでそのように書いてありました」では済まない。 この前、あるミサイル関連の本を読んだら、テポドン2の実写イラスト(?)なるものが載っていた。世の中、不思議なことが起きるものである。何を実写しているのか。 もう北朝鮮は6カ国協議に参加したくてたまらないようである。平壌でも不穏な動きを警戒しだした。北朝鮮の軍隊内でも飢餓か広がっている。アメリカ相手に瀬戸際外交ごっこをしているような状況ではなくなってきたのだ。 ※ 日韓首脳会談は日本というより韓国の事情が影響している。小泉首相は靖国神社に参拝しないことは、先の硫黄島での慰霊祭参拝で確約済みである。広島、長崎での原爆慰霊祭出席と、沖縄での慰霊祭参列、それに8月15日の全国戦没者慰霊祭(東京 8月15日)、新しく硫黄島慰霊祭で戦争関連慰霊祭の行事で終了である。安倍副幹事長も靖国参拝と言わなくなるだろう。もう靖国問題は峠を越えている。靖国問題も元はといえば、小泉首相が日本遺族会の票がほしかっただけの話しだ。その日本遺族会の票が激減しているから終わりなのである。しかし小泉首相の靖国参拝中止を自分の手柄として、中国や韓国に売りこむものが出てくると思う。(沖縄と東京の慰霊祭参列は、あとで追加記入しました) |
| 中央アジア きしむ反テロ同盟 ウズベク、米軍基地使用 制限 (産経 6月20日 朝刊) |
[概要]ウズベク東部のアンディジャンで起きた反政府暴動の武力鎮圧で、多くの市民が犠牲になったと言われるが、このことで米国とウズベクの反テロ同盟にきしみが生じている。この武力鎮圧では中ロが「軍の反テロ作戦は当然」とカリモフ政権支持を打ち出したが、アメリカは調査団の受け入れを要求し、ウズベクの民主派野党「エルク」の指導者とワシントンで公式に接触するという。これに対しカリモフ政権はウズベクのカルシ・ハナバッド基地に展開する米軍に夜間飛行禁止制限を課した。これを米国のメディアは「米国への報復」と伝えた。米国防省報道官はカルシ・ハナバッド基地の戦闘機や輸送機を、隣国のキリギスやアフガニスタンに移動したことを明らかにした。ロシアは今後もウズベクとアメリカの関係が悪化すれば、ウズベクにおける中国の影響力が高まると警戒している。 [コメント]アメリカが反テロと言えば、何でもOKの時代は終わった。今年になって、アメリカではイラクから軍の撤退を求める声が高まっている。先日、日本の衛星放送で英国BBCのドキュメント番組を見た。確か3夜連続であったが、その構成の中心は「アルカイダ軍」は存在しなかったというものだった。アルカイダというのはビンラディンを中心とする緩やかな連合体(幻想に近い)で、各国のイスラム教徒が反キリストという思想で結びついただけであるという。だからアルカイダ軍(組織)というのはネオコンが生み出した架空の世界テロ軍団という内容である。アフガンでビンラディン氏らと行動を共にしたタリバンの幹部が証言したり、イスラム原理主義過激派を追ってきた元CIAの関係者がインタビューに答えていた。ビンラディンが多くのアルカイダ兵士に守られて、山岳地帯を移動する有名なシーンも、臨時のエキストラを雇って撮影された宣伝ビデオだという。そのドキュメント番組の内容にも驚いたが、今もイラクに戦闘部隊を派遣している国のBBCが制作して放送したことにも驚いた。 我々はアルカイダという怪物を無条件に信じたが、アルカイダはネオコンが創造した架空の国際テロ組織となれば話しがまったく違ってくる。9・11同時多発テロは確かにあった。アフガンのアルカイダで軍事訓練を受けたものもいた。しかし外国の武力勢力に軍事訓練を行う国は多い。シリア、リビア、北朝鮮などだが、その最大トップはアメリカである。アメリカは同時多発テロを受けて、アルカイダを敵役に育てあげたのではないか。そしてアルカイダとは何の関係のないイラクに攻め込んだのである。 アメリカは盛んにアルカイダ追跡の情報を流す。しかしアルカイダ軍が壊滅した話しはきかない。英国の国際戦略研究所が最近の年次報告で、アルカイダ勢力が息を吹き返し、中東各地で勢力を拡大していると報じている。何を根拠にアルカイダと分類したのか気にかかる。 世界にはビジネスとして、理由はどうでもいいから、戦争を必要としてる人もいるのである。 |
| 北朝鮮の6カ国復帰 金総書記「来月にも可能」 「非核化宣言は遺訓 有効」 韓国統一相と会談 (産経 6月18日 朝刊) |
[概要]平壌を訪れている韓国の鄭統一相は金正日総書記と会談し、金総書記は「米国が北朝鮮を尊重する」との条件つきで、7月中にも6カ国協議に復帰する用意があると表明した。また核問題が解決後には、核拡散防止条約(NPT)の復帰や査察の全面受け入れに前向きの姿勢を見せた。だがそのために米朝の直接交渉が必要で、米国の敵対的な政策の転換を強く求めている。 また金総書記は朝鮮半島の非核化を金日成主席の遺訓として「南北非核化宣言(91年)は有効」と述べた。 しかし北朝鮮の核放棄は、米国の譲歩が前提条件になっているため、「戦略的決断」を意味するかは不明。今回の会談には国際的な対北包囲網が強まる中、「南北共助」をテコにしながら対米協議を始動する思惑も強く感じられる。 [コメント]ここでいう金日成の遺訓について、興味深いエピソードがある。それはカーター元大統領が仲介して北朝鮮危機(94年)が回避され、KEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)が誕生した時(95年)である。このときアメリカは中国にもKEDO参加を呼びかけた。すると中国は、「我が国の指導者と北朝鮮の指導者は、北朝鮮が核武装をしないことを確認している。それゆえ、北朝鮮の核武装を阻止するためのKEDOには参加しない」と断ったのである。 この指導者とは中国のトウ小平氏と北朝鮮の金日成主席である。中国を訪問した金日成主席にトウ小平氏は、「北朝鮮は核武装する意図を持っているのか」と直球で質問した。すると金日成主席は「北朝鮮は核武装しない」と明確に答えたという。これが中朝のトップが北朝鮮の非核武装を確認した遺訓になったというものである。 そして91年の朝鮮半島非核化宣言は、ブッシュ大統領(父)が在韓米軍の核ミサイルを撤去したからというが、その背後で中国の強い後押しがあったことは言うまでもない。そのようなエピソードを知るか、知らないかで、北朝鮮の核武装話しの正体が見えてくるはずだ。北朝鮮は核兵器を作るフリをしたり、作ったフリをしているだけだ。とにかく中国が北朝鮮の核武装を断固許さないのだ。 もう北朝鮮の対米交渉術は丸見えなのである。ありもしない核兵器を交渉の材料(カード)にしても、背後で中国が「北朝鮮は非核武装です!」というプラカードを掲げていることになる。とにかく北朝鮮はアメリカが怖くてたまらないのである。アメリカに北朝鮮の体制存続保証と、経済や食糧や燃料などの支援を得たいと切望している。しかしアメリカには北朝鮮支援を行う気持ちは全くない。 ところで1ヶ月前に北朝鮮が核実験を行う可能性が高い。あるいは米軍が北朝鮮の核施設を空爆する可能性が高いと騒いだ人はどうしたのか。そのような指摘をしたから、北朝鮮は核実験を中止したし、米軍は北朝鮮空爆を中止したというのだろうか。 もし7月の6カ国協議に北朝鮮が復帰すれば、北朝鮮外交の完全な敗北である。この1年間の瀬戸際外交で北朝鮮が得たものは、ブッシュ大統領から金正日と呼び捨てにされていたのが、最近はミスターと敬称を付けてもらっただけである。これではとても外交的な成果にはならない。しかし7月にも6カ国協議に復帰しなければ、北朝鮮の立場はさらに悪化することは間違いない。さあ、北朝鮮がどう出るか。これが最終幕の始まりになるのだろうか。 |
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カンボジア学校人質 観光地の裕福層標的? 貧国撲滅 進まず アンコール遺跡玄関口 復興「光と影」 (読売 6月17日 朝刊) |
[概要]カンボジアのアンコールワット遺跡で有名な観光地シェムリアプで、地元の子供が通うインターナショナル・スクールで人質事件が起きた。武装した4人の犯人は子供を人質にして身代金1000ドル(10万円)を要求した。しかし突入した警官隊に間もなく制圧された。その際、カナダ国籍の子供一人が死亡した。このインターナショナル・スクールの年間授業料は2500ドル(25万円)で、カンボジア公務員の平均年間収入の約10倍にあたる。同校は地元のホテル経営者や観光業に従事する外国人などの裕福層が子供を通わす学校である。カンボジアでは銃器が氾濫しており、貧しさが犯罪と結びつく可能性が高く、貧困撲滅が政府の重要課題になっている。(神浦・・・・カンボジアの平均公務員の年間収入は約2万円(200ドル)です) [コメント]このニュースを聞いた中3の娘が、身代金10万円という額に驚いていた。そこで私が今まで見てきたシェムリアプやカンボジアの話しをした。いつもなら反抗期真っ盛りの娘は、「お父さんの話しは自慢が多すぎる」と聞きたがらないが、昨日は文句を言わないで聞いてくれた。 15年前のことである。カンボジアでボロボロの車を持つサムという男と1週間のチャーター契約をした。サムは片言の英語を話せた。車、ドライバー(サムさん)、燃料代を合わせて一日100ドルの1週間(700ドル)である。サムに聞くと、プノンペンにあるベトナム系旅行社は80ドルで旅行者と契約し、半分(40ドル)を手数料として差し引いて渡すそうだ。だから差し引き無しで100ドルは驚く額なのである。さらに40ドルの仕事は1ヵ月に数回しかない。(あればいい方) そしてサムとカンボジア各地を旅行(取材)した。夜は当然ながら地方の街で、シャワーのあるホテル(最高級)に泊まった。一部屋10〜20ドル程度である。私は当たり前のようにサムの部屋を取り、夕食や朝食は近くの食堂(ちょっとレストランとは呼べない)にサムを誘った。このことにサムは驚いていた。聞けば欧米のお客(主にジャーナリスト)は、車がホテルに着くとチェックインして、明日の出発時間を告げて部屋に消えるという。ホテルにサムの部屋はなく、サムは車に寝ることになる。またサムは夕食、朝食を自前で食べる。だから客(私)と同じレベルでドライバー(サム)の部屋をとり、私と同じものを自分が食べることに驚いたのだ。私はサムが驚いたことに驚いた。 それから難しい取材や危ない取材も、サムが必死になって助けてくれたことはいうまでもない。行けないところにも行け、撮れない写真も撮れ、会えない人とも会えた。最後の日にサムに700ドルの現金を渡すとき、サムの手が震えていたのを覚えている。そしてお金を受け取ると最高の笑顔を見せていた。もしかしらたこの日が、サムの人生で最高の日だったかもしれない。そんな気がした笑顔だった。 3ヶ月後に再びカンボジアに行くと、プノンペン空港の出口でサムが待っていた。私は連絡していないのだが、サムは私が再びカンボジアに来ると言ったので、毎日、空港で待っていたのだという。これはウソでも嬉しい言葉だった。そして空港からホテルまでのタクシー代(10ドル)はサービス(無料)だと言い、「こんどは1日70ドルのチャーター代でいい」という。前回は700ドルをもらったので罪悪感に苦しんだという。 カンボジアとはそんな国なのである。そのことを娘に話した。少しカンボジアに興味を持ってくれたような気がした。 |
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北東アジアはいま 特集「核を追う」 韓国くすぶる不満 米圧力で極秘計画中止 「対北」認識、日米とズレ (朝日 6月16日 朝刊) |
[概要]03年6月、韓国の青瓦台(大統領府)に日本の情報担当者が訪ね、韓国政府の高官と北朝鮮の核能力について意見交換した。日本側は「核兵器6,7個で、ミサイル搭載も可能」と主張し、韓国側は「1,2個で。ミサイル搭載は不可能」と互いに譲らなかった。盧武鉉政権になると韓国は北の核より、米国の対北朝鮮攻撃を警戒するようになった。「韓国の若い世代(20代〜40代)は、北朝鮮の核兵器は統一後に韓国の財産になると考えている」(韓国の核問題専門家)という。また盧武鉉政権にはアメリカに対する不信感から、米国の情報を信頼しないという思いが根強い。今月10日の米韓首脳会談でも互いの不信感は解消されなかった。 韓国は70年代の朴大統領時代に、核兵器開発を進めた歴史がある。仏企業と組んでプルトニュームを生産する契約段階で、74年のインド核実験を受けて核兵器拡散の危機を感じたアメリカが、韓国の核開発に強い圧力をかけて中止に追い込んだ。それでもカーター米大統領は韓国の核開発を厳しく監視し続けた。結局、79年に朴大統領が暗殺されて核開発は止まった。91年12月に韓国は北朝鮮と朝鮮半島非核化宣言したことで、アメリカの主張は明文化されたことになった。韓国内ではアメリカが韓国の核武装を否定するあまり、韓国の平和利用の燃料棒再処理まで封印したことに強い反発がある。90年代に、韓国ではIAEA(国際原子力機関)に申告しないで、小規模な濃縮や再処理の実験が繰り返された。それが昨年夏に表面化した。これに対し日本のメディアでは、「疑念」「不信」「深刻な憂慮」と報じた。しかし韓国の科学者は「日本では許されているのに、国際社会は何も言わない。韓国は小規模な実験を行っただけ。日本は批判の声を小さくすべきだった」と不満を語る。 [コメント]日本の北朝鮮核情報は米CIAの受け売りである。そのCIA情報がデタラメであることはすでに何度も書いた。しかし日本政府としてはデタラメと薄々わかっていても代わるべき情報がないのである。アメリカからイラクに大量破壊兵器があると言われれば、それを信じるしかないのが現状である。だから韓国を説得できるような新情報は日本にない。 とにかくCIAは北朝鮮の国際的なイメージが悪くなればOKなのである。それが真実か、ウソなのかは別の問題である。それが心理戦というものなのだ。軍事では謀略は立派な軍事作戦のひとつである。もし謀略で勝てれば言うことはない。謀略に惑わされる者がバカを見るのである。 日本で一流の情報機関を作るという話しがあるが、情報機関は真実を必死で探るだけでは三流である。明確にウソと真実を見分けて活用するのが二流、一流の情報機関は堂々とウソ(意図的な虚報)の情報を流す技量が必要なのである。そのために強い国家の意思(国家戦略)と、それを裏付ける強い力(軍事力)が必要になる。その2つが日本はない。 例えば金正日を極秘に診察したロシアの医師を買収して、金正日が深刻な病に取り付かれ、あと数年の命でしかないと証言されるというようなウソの謀略である。それが後継者問題で北朝鮮内部の権力闘争を激化させるのだ。日本にはそのような謀略を主張する政治家がいないし、それが露見しても無視できる軍事力がない。 以前、このホームページで日本には一流の情報機関は出来ないと書いた。すると、「なぜ出来ないのか?」というメールが届いた。その理由は、「日本人はあまりにも勤勉で優しく善良すぎるからである」と答えるしかない。だから謀略を罪悪と考える傾向が強い。 ジェンキンスさんがアメリカに着いた一声は、「私は一週間アメリカにいるだけだ。母に会ったら、すぐに佐渡に帰る」と叫んだのは、自分が「祖国を裏切った脱走兵」であることを自覚しているからだ。あの人間味あふれるコメントは、日本ではなくアメリカ人に向かって叫んだ言葉だ。曽我さんとの愛情を表現したのではない。 なんでも美談に作り上げるメディアの世界と、情報機関が行う憎しみが支配する謀略の世界とは違いすぎると感じた。 |
| 東アジア新潮流 歴史対立 民族問題恐れる中国 高句麗で綱引き (毎日 6月15日 朝刊) |
[概要]中国吉林省集安市の博物館の入り口には、「高句麗は中国東北地方の少数民族であり地方政権の一つである」という碑文がある。高句麗を朝鮮民族の古代政権と考える韓国から、集安市のこの博物館には多くの観光客が訪れる場所である。古代、高句麗は中国遼寧省恒仁県に建国後、一時、この集安に都を置いたのち、北朝鮮の平壌に移した。ここの朝鮮族ガイドは訪れた韓国人に碑文を見る前、「碑文を見ても決して怒って声を荒げないで下さい」といって案内するという。中国が高句麗を中国の少数民族というのは、中国の朝鮮族がウイグル族のように分離独立運動を起こすと大変という危機感がある。そのため中国には朝鮮族も中華民族の一員という民族観を植え付ける狙いがある。これに対し韓国人観光客の抗議に、集安の博物館ガイドは「私は中国に住む朝鮮族なので『ここは昔の中国だ』と伝えるしかないが、皆さんは外国人だから、心の中で好きなように考えて下さい」と模範解答をするという。 [コメント]朝鮮半島では南北共同宣言五周年を記念して、平壌で開かれる「民族統一大祝典」が行われ、韓国から政府代表40人、民間人代表295人が平壌入りをした。すでに韓国から北朝鮮を訪問した韓国客(金剛山韓国を除く)は2万6000人を越えたという。これは00年の3倍以上である。(読売 6/15 朝刊) このように高まる朝鮮半島の南北交流を見て、最近、私は韓国の太陽政策が別の目的を持っているのではないかと考えだした。それは韓国の太陽政策は中国の朝鮮半島政策に対抗しているのではということだ。 もし私が次に北朝鮮を舞台にした近未来小説を書くなら、北朝鮮の特殊部隊が日本に攻めて来ると想定しない。そんな荒唐無稽な話しではなく、中国が人道目的で北朝鮮に大量の軍隊を進駐させることを想定する。 北朝鮮と中国は友好条約を締結している。もし北朝鮮が崩壊直前に、中国政府に公式な緊急援助を要請したらどうか。そこで中国軍が武装することなく、トッラクに食糧や医薬品を積み、北朝鮮に数十万人規模が入っても国際社会は非難できない。 その後、各地で武装した北朝鮮の不良兵士達が中国軍の輸送車列を襲撃する事件が続発する。そこで中国軍は自衛のためと称して、軽武装の警備部隊を北朝鮮各地に展開させる。これで北朝鮮の治安はすぐに回復する。その次に北朝鮮に入ってくるのは中国の朝鮮族である。朝鮮族は北朝鮮各地で、「朝鮮人は中国人の一部です」と宣言活動を始める。ここで高句麗の歴史観が最大限に活用される。 まずは最優先に食糧と医薬品の援助で、つぎに圧倒的な治安力の誇示、それから洗脳による歴史認識(中国サイド)の宣伝である。これは中国が最も得意とする併呑戦略である。 その場合、中国を嫌う金正日は真っ先に始末されるだろう。北朝鮮の親中派が先導の役割を果たす。そして新しい北朝鮮の暫定政権が、中国政府に公式に緊急援助を依頼することになるだろう。さらに暫定政権が中国との関係強化を表明し、中国軍の長期駐留を要望する声明を出す。こうなれば韓国でも北朝鮮に対する政治的な影響力は限界がある。また国際社会も中国の隠された野望(謀略)を押しとどめることはできない。 そこで今は、韓国政府が必死になって、北朝鮮との関係強化を国際社会にアピールしているのが太陽政策なのである・・・と。韓国が太陽政策を行う本当の目的は、中国が北朝鮮に併呑戦略を行うことを阻止するためだ。そのことが最近、私の頭の中から抜けないのだ。今まで言われたような、太陽政策は急激な北朝鮮の崩壊を防ぎ、韓国の経済負担の少ないように統一をコントロールするためだけではなかったのだ。 中国が北朝鮮を併呑すれば、次に中国の防波堤になるのは韓国である。韓国は日本やアメリカが中国(大陸)に進出する際の防波堤に位置づけられる。そして東アジアで新たな冷戦が始まる。 軍事を考える者は、太陽政策がこのように中国への対抗策に見えてくる。皆さんはこのような考えをどう思うだろうか。これは荒唐無稽な話しなのだろうか。 |
| 本日と明日は更新を休止します。(6月13日) | [コメント]本日は新聞休刊日であるので、この機会に書斎を引っ越します。今より広い別の部屋に移るのですが、ネットやTVそれにCATVなどの配線を張り直します。そのため、本日と明日の更新を休止します。半日ほどメールも届かなくなります。ご了承下さい。 |
| ウゾベク暴動後 中央アジア専門サイト 「けが人多数 消えた」 病院搬送後、粛清か (読売 6月10日 朝刊) |
[概要]ウズベク東部で起きた暴動事件で、鎮圧部隊の銃撃で負傷した多数の市民が、搬送された病院から次々と消息を絶っている。これは中央アジア情報専門サイトの「フェルガナRu」が伝えたもので、収容された負傷者は当局から「イスラム過激派分子」として粛清される恐れを警告している。負傷者が収容された病院は軍の厳重な警護下におかれ、関係者によると多くの負傷者が病院から姿を消しているという。今回の暴動では最大1500人の死者、数百人の負傷者がでたという非公式の情報が流れているが、カリモフ政権は「一般市民は撃っていない」と強弁している。この論理に従えば、負傷した者はすべてイスラム過激派となる。ウズベクでは拷問が多用され、過激派との関係を認めれば投獄される恐れがある。 [コメント]ウズベクのカリモフ大統領と治安当局は、1500人無差別虐殺の証言を恐れているのではないか。ということは、負傷不明者は投獄ではなく虐殺される危険が高い。このようなことが21世紀でも起こることに怒りを感じる。 アメリカやロシアが国益で動けないなら、国連は直ちに調査を開始すべきである。日本が国連安保理の常任理事国入りを目指すなら、このような非人道事件で率先して調査団を送るように提案すべきだ。今の国連で出来ないことを可能にする力が日本にあることを示して欲しい。そんな気はさらさら無いのに、名誉だけは下さいでは卑劣である。 そしてこれは独裁政権とインターネットとの戦いでもある。イラクの反米武装勢力は断首のシーンを流すなど、すでにインターネットを駆使して情報戦を行っている。しかし人間の性善説を信じるなら、このような非人道的な独裁者と戦うものこそインターネットを最大限に活用すべきである。ウズベクでカリモフ政権が倒れると、イスラム過激派が支配するテロの温床になるというのは悪宣伝である。逆に圧政こそがテロの温床を生むのである。 この問題が間もなく国際的な大問題に発展することをひしひしと感じる。 |
| 04年推計 世界の軍事費1兆350億ドル 米が5割占める (毎日 6月9日 朝刊) |
[概要]スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は7日、05年の年鑑を発表し、04年の世界の軍事費が推計で前年比実質5パーセント増の1兆350億ドル(約110兆円)と報じた。1兆円ドルを越えたのは冷戦後、初めて。これは冷戦期の最高額から6パーセント少ない額と指摘した。国別では米国が突出して全体の47パーセント、それに続く英国とフランスが各5パーセントだった。日本は4番目で4パーセント、中国が5番目で3パーセントで、この上位5カ国が全体の64パーセントを占めている。国際的な武器移転では、00年〜04年の5年間で、ロシアが米国を抑えて最大の供給国となった。 [コメント]この軍事費を見ると、まるで米国は戦争国家そのものである。戦争中毒症国家と呼んでもいい。これほど軍事費の額が多くなると、アメリカの経済はもちろんだが、政治や外交も戦争抜きに考えられないと思う。アメリカとしては対テロ戦争のためと弁明するかもしれないが、対テロ戦争に莫大な軍事費を投入し、戦争を拡大すればするほどアメリカにテロの脅威は拡大している。それは戦争で弱者側がテロを使うという根本原則があるからだ。 もうこれは不治のアメリカ病で直しようがないのかと不安になる。しかし絶望してはいけない。戦争大好きのブッシュ政権は2期目に入ったが、2回の大統領選挙とも際どい選挙結果だった。2回の大統領選挙では政策よりも、キリスト教保守層(原理主義)を取り込んで、勝てる(数の勝利)選挙戦に徹したためだ。すなわち政策よりも選挙戦術で勝利した。 歴史の教訓に学ばなければ、アメリカはイラクなどの中東で手痛い敗北を被ることになる。ちょうどベトナム戦争で手痛い敗北を被ったのと同じである。 日本人はアメリカの軍事政策から、”軍事費の拡大は平和をもたらさない”ということを生きた教訓にするべきである。 |
| 韓国紙報道 「北が事実上の戦時体制」 情報流出恐れ国際電話遮断・携帯没収 (産経 6月8日 朝刊) |
[概要]韓国の中央日報(7日付け)は、北朝鮮が今年4月から国際電話の9割を遮断し、約2万台の携帯電話を没収して、事実上の戦時体制(情報統制)を取っていると報じた。また金正日総書記は最側近を使い、労働党と軍部を分断統制しているという。インターネットも統制を強化され、労働党中央委員会書記室と統一戦線部しか使えず、金日成総合大学、金策工業総合大、人民大学習堂、国家科学技術委員会をつなぐ内部インターネットも3月に閉鎖された。専門家は、「金正日体制の対米危機感をを反映したもの」と分析している。 [コメント]毎年、昨年秋に収穫した穀物(保存食料)を食べ尽くし、冬の寒さが弱まる春から初夏にかけて、北朝鮮では大暴動が発生する可能性が高くなる。食糧を求めて人々の移動が頻繁になるからである。 そのため、今までは春になると全軍に非常警戒命令を発令して、地方規模での暴動を鎮圧できる体制を取るのが常であった。しかし今では最も安全なはずの平壌での暴動も想定する事態に追い込まれたようだ。その証明が今回の情報統制処置なのである。 こんな危険な状態なのに、仮に今夜、平壌で日本と北朝鮮のワールドカップ予選のサッカー試合が行われ、北朝鮮が負ければ大暴動が発生したと考えるべきなのだ。それこそ北朝鮮の金正日体制が崩壊する引き金になる。 ワールドカップ予選で、「どうして北朝鮮は自国での試合にこだわらなかったのか?」という質問には、「大暴動が発生するのを恐れた」という答えが正解なのである。軍事知識ならそこまで読めるのだ。北朝鮮では今夜のワールドカップ予選を中継放送しない。暴動発生が恐くてできないのだ。 今夜、日本がバンコクで勝ってドイツ一番乗りを決めても、皆さんは軍事を知るものとして「北朝鮮の指導者が震え上がっている」ことを忘れないで頂きたい。さあ、今夜が楽しみである。日本を応援するのはもちろんだが、正直言って大差で勝てばちょっと怖い。 |
| 下段の続き 「新世代のMD開発」は中国に対する威嚇の可能性 (6月7日) |
[コメント]下段の続きであるが、新世代のMD開発とは現在進行中のMD計画であるところの、?イージス艦搭載のスタンダード・ミサイル3(SM3)と、?地上発射のパトリオットPAC3とはまったく別のものである。 次世代対弾道ミサイルはイージス艦に搭載できるのもで、SM3が直径34センチだが新世代では1,5倍の53センチに拡大する。これによって射程はSM3の数百キロから2倍以上に伸びるという。また敵の「オトリ」ミサイルに対応できようになるという。 話しがこのようになってくると、だんだんと嘘くさくなってくる。どうして「オトリ」ミサイルに対応するのか。オトリをオトリと識別できる技術とは何なのか。またオトリではなく多弾頭の場合はどのようにするのか。 政府は次世代ミサイルの開発で射程が伸び、それまではイージス艦2〜3隻で防衛していた海域が、1隻のイージス艦で防衛が可能になるというが、だとすればそのような欠陥SM3(現行)に1兆円を使う必要はない。 これはあくまでアメリカが中国に仕掛けた威嚇なのである。北朝鮮の弾道ミサイルは低い弾道で飛来する。そこで迎撃するのがSM3なのである。しかしSM3では高い弾道の中国軍の中距離弾ミサイルを迎撃することは出来ない。そこで次世代のMDとして、中国軍の中距離弾道ミサイル用に新世代ミサイルを開発すると打ち出したのである。 それでは現実に次世代MDは、中国軍の中距離弾道ミサイルを確実に迎撃できるのか。それはわからない。しかしアメリカにはレーガン大統領時代に、スターウォーズ計画(SDI)は成功しなったが、その威嚇(威光だけ)でソ連を崩壊に導いたという神話がある。この神話の再現をブッシュ政権は期待しているのではないだろうか。 先の在韓米軍、在日米軍、自衛隊、韓国軍のレーダー情報を常時共有する協議といい、韓国に15機のF−117・ステレス戦闘機を配備することも、表向きは北朝鮮の脅威で正当化しているが、中国に相当の軍事圧力を加えているのとは間違いない。 中国が北朝鮮問題で煮え切らない態度を取っているので、アメリカがガンガンと中国に軍事的な圧力を加えている。これに対して、日本はホイホイと安易に乗ることは得策でない。まあ、形程度のお付き合いはしていますでいいのだ。次世代のMD日米共同開発に数十億円の研究費というのは、まさに形程度のお付き合いなのである。 |
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ミサイル防衛 次世代「日米で共同開発」 防衛庁長官 来年度に予算化 (朝日 6月6日 朝刊) |
[概要]大野防衛庁長官は訪問先のシンガポールで、「06年度からミサイル防衛で米国と次世代型迎撃ミサイルの共同開発に入りたい」と述べた。次世代型の対弾道ミサイルは、現在開発中のイージス艦搭載のSM3が射程数百キロに対し、2倍以上の射程があり。攪乱を狙う「おとり弾」などにも対応できるという。日米の防衛装備の共同開発が実現すれば、自衛隊の支援戦闘機「F−2」についで2例目となる。 [コメント]ちょっと時間がないので、あとで詳しく書きますが、これは中国を威嚇するものである。SM3は北朝鮮の弾道ミサイルに対応しているが、中国の中距離弾道ミサイルには対応できない。そのため射程を伸ばして、高い弾道を飛ぶ中国の弾道ミサイルに対応出来るようにする。これは中国が北朝鮮の核開発に甘いので、逆に中国に対して威嚇しているのである。これからイラクで見つかった巨大地下陣地の件で日テレに行きます。 |
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ミサイル防衛 レーダー情報 常時共有 日米、システム構築検討 (産経 6月3日 朝刊) |
[概要]週明けに米国国防省のミサイル防衛局長のオベリング局長が協議のために訪日する。テーマは弾道ミサイルを探知・迎撃できる日米情報共有の本格協議を開始することである。 現在、海上自衛隊と米海軍のイージス艦同士は「リンク16」で結び、レーダー情報をリアルタイムで共有している。しかし空自の地上レーダーや空中警戒管制機などの「バッジ・システム(自動警戒管制組織)」とは「平時」に限り連結されていない。 空自はこれから弾道ミサイル対策で新型の地上レーダーFPSーXXを全国4カ所に建設することを決めている。海自もイージス艦に高性能レーダーSPY1で警戒している。これらを空・海のレーダー情報を常時連結して、さらに米国の偵察衛星が捉える弾道ミサイル発射の赤外線情報ともリンクさせることを検討するという。 米空軍は横田基地に移転してくる空自の総隊司令部と、「統合作戦センター」を設置する意向を示している。オベリング局長との協議では、そのような日米レーダー情報常時共有化が協議される。 [コメント]この話しでは意図的に1カ所ほど重要な問題が隠されている。隠れん坊の子供を見つける訳ではないが、その子とは「韓国の警戒レーダー情報」が隠れているのだ。在日米軍司令部のレーダー情報は韓国軍の地上レーダー情報と完全に一体化している。(もちろん空自のバッジ・システムとも一体化している)。そのために空自は府中に総隊司令部を置いて、横田基地の在日米軍司令部と一線を喫したのである。空自が韓国の軍事情報とコミットしていれば政治問題化する。しかし総隊司令部が横田に移転することで、在日米軍は日本・韓国・日本海・東シナ海などのレーダー情報を一体化したいと考えている。 かすかだが、日本海は海自のイージス艦が担当で、東シナ海(北部海域)は統一国コリアのイージス艦が担当する構図も見えてくる。このためにアメリカは韓国がイージス艦を購入することを認めたのである。だからオベリング局長の真の訪日目的は、東アジア・レーダー情報網の構築にあると見るべきである。 だとすれば、これは集団的自衛権で問題にならないかとか、日本と韓国が軍事一体化する危険はないか気にする人もいるだろう。特に中国あたりから強烈な非難が起こる可能性がある。(日本の政治家に気が付く人がいるだろうか。まず無理だと思う) さあ、これからが見ものである。中国が北朝鮮を潰して東アジアで進むミサイル防衛構想を失速させる動きにでるか。もし北朝鮮が消滅すれば、東アジアでミサイル防衛構想は追い風を失うからである。これはアメリカと中国の心理戦のひとつである。 どうです。皆さん、軍事って本当に面白いでしょう。我々はそんな時代に生きているのです。 |
| 4日、日米協議 普天間の米軍ヘリ部隊 嘉手納移転固まる 辺野古案白紙に 厚木の艦載機は岩国へ (毎日 6月2日 朝刊) |
[概要]日本政府は4日にシンガポールで開く日米防衛首脳会談で、在日米軍の統合・移転などの再編案が固めた。普天間基地のヘリ部隊は嘉手納基地に移転させ、空中給油機は岩国基地に移転させる。また厚木基地の空母艦載機は岩国基地に移転させる。これで普天間基地の返還に見通しがついた。しかし辺野古沖移転は白紙となることから、経済効果を期待していた地元自治体の反発が予想される。また嘉手納基地や岩国基地の周辺では、基地強化になることから強い反発がでることが考えられる。このほかにも米陸軍第1軍団司令部を座間基地に移転させることや、府中の航空自衛隊・総隊司令部を横田に移転させる方針も固まった。これらの再編案は、今秋をメドに日米首脳会談での合意を目指す。 [コメント]ほぼ予想通りの展開になった。というより、軍事を知ればこのような展開は確実に読める。しかし軍事では読めないこともある。それは地元の反応(期待と反発)である。この毎日の記事でも書いているが、それなら厚木でやっている夜間発着訓練(NLP)をどうするのかという点である。記事で政府は地元(岩国周辺)の反発を考え、NLPを硫黄島でおこなう案を検討しているとある。これは政府のウソである。ウソという言い方がきついなら、先延ばしとか、煙幕で隠す策略と言える。もともと岩国基地の拡張工事(沖合1キロに移転)は、厚木のNLPを移転させるために着工された。米軍も岩国でNLPが出来ことで岩国移転に同意するのだ。 辺野古沖の埋め立て案は、土木利権を期待する橋本元首相や野中元幹事長の主導で決められた。しかし軍事が欠落していた。それで大混乱を経て白紙に戻ってしまった。もし岩国基地ではNLPをさせないという約束をすれば、それは辺野古沖と同じ大混乱の前兆になることは間違いない。政治家や官僚の苦し紛れの一言で、多くの人が大変な不利益を受ける実例である。 最近、中国が北朝鮮を説得できないことから、米軍の東アジアにおける再編(トランス・フォーメーション)が変化し始めてきた。アメリカが朝鮮半島を対中国戦略の最前線に位置づけようと変化してきたように思う。もしアメリカが朝鮮半島を最前線にする気なら、日本から在日米軍が大幅に削減されることはない。 と見せかけて、これは北朝鮮問題で中国に対する圧力なのかとも思う。しかし軍事では見せかけで始まったものが、結局、厳しい現実になった例は多々ある。 そのような閉塞感を打ち消したい日本政府の在日米軍再編案の大筋合意だと考えられる。しかしもう一ひねりの知恵が足りないと思う。それは米中の冷戦を防ぐためのアイデアである。その隠し味が含まれていないのだ。日本の国益に対する独自戦略が感じられない。 |
| モロ解放戦線ナンバー2 「聞いたことない」 元日本兵生存情報に否定的 (毎日 6月1日 朝刊) |
[概要]元日本兵がゲリラと一緒に暮らしているという情報に、ミンダナオ島にいるモロ解放戦線の政治担当副議長(組織のナンバー2)であるガザリ・ジャファール氏(57)は、「元日本兵に関する情報は聞いたことがない」と話し、信ぴょう性に疑問を投げかけた。今回の日本人仲介者が日本兵が住むというコロンビオ地区はモロ解放戦線の勢力範囲。仲介者が「ゲリラが身代金を2500万円につり上げた」などと話したことについて、「そんなあり得ない話しをしているのは誰だ」と怒りをあらわにした。さらに「日本政府から公式な要請はないが、もしあれば情報収集など協力する準備はある」と述べた。 [コメント]今日の朝刊各紙(全国紙)では、今回の元日本兵騒動に巻き込まれた顛末を特集している。しかしどれを読んでも、「僕には責任ないよ。いろいろな情報があったし、日本大使館も動いたから本当と思ったんだ」と、言い訳しているように感じた。唯一、毎日だけが記事で元日本兵騒動を追いかけている。その記事がこれである。・・・・合格・・・・・ いろいろ言い訳を考える前に、新聞記者なら取材と記事でやることがあるだろうと思っていた。いい加減な仲介者に責任を押しつけるなど記者として恥の上塗りである。 この議長が知らないといっているのは本当である。しかし元日本兵がいたことも確かである。それほど元日本兵はフィリピンで現地化しているということだ。日本兵とわかれば迫害を受けたからである。迫害といっても殴られたり悪口を言われることではない。それは殺されることを意味していた。それほどまでに日本人がフィリピンで憎まれていた時代があったのだ。 この関連を今日の「メールにお返事!」に書いています。 ちょっとエピソードを紹介する。この署名記事を書いたのは毎日のS記者(O記者と連名記事)であるが、彼とはちょっと面識がある。イラクのサマワに自衛隊を派遣する前に、札幌で「これでいいのか自衛隊イラク派遣」というテーマでオフ会(講演会)をやった。その時に顔を出したのがS記者である。ビヤホールで行ったオフ会後の飲み会にも参加していた。それから数回、S記者からメールを頂いたことがある。東京本社の外報部に転属したことも知らせて頂いた。そして今回の元日本兵騒動で、モロ民族解放戦線の幹部にインタビューを行った。 おそらくS記者はミンダナオ島でこのHPを読んでいると思う。そこで言いたい。「いい記事だと思いました。やったね。帰国したらビールホールに行こう。現地のことをいろいろ教えてください」。 読者諸君! このホームページを読んでも損はしないだろう。 |
※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。