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タイトル 本     文
タイトル メディア 日付 この情報の最も新しい更新日は4月30日です。
 連休は休みます。気分転換して、新しい夏に向かいたいと思います。(4月30日)    今年は母の病気や手術など、精神的にきついことが続きました。そこで今年の連休はゆっくり休みます。5月1日は友人のクルーザーで、おいしい魚を求めて館山方面に出かけます。5月3日はお台場のホテルで、Jウィング編集部の矢田さんの結婚式です。スピーチを頼まれています。6日から入院中の母を見舞いに広島に行きます。連休明けの5月9日はフレッシュな気持ちでむかえたいと思っています。

 それでは皆さんもご機嫌なゴールデンウィークを! 

 今日はこれから一人で、バイク(250CC・スクーター)にのって日帰り温泉に行ってきます。行き先は不明ですが、群馬県方向に走らせたいと思います。新緑が楽しみです。

 EUの対中武器輸出禁止 早期解除を断念 ユンカーEU議長 中国の人権状況改善が前提 (読売 4月28日 朝刊)

[概要]EU首脳会議のユンカー議長(ルクセンブルグ首相)は、読売新聞の鶴原記者のインタビューに応じ、今年6月にも解除決定と思われていた対中武器禁輸について、早期解除は不可能であると発言した。EUは禁輸解除が中国への武器輸出増に結びつかないように、武器輸出行動規範強化と輸出実態監視制度導入の準備を終えている。しかし日米が中台情勢の影響を懸念して解除に反対した。またEU内にも、中国国内の人権状況が改善していないという意見が多い。EU各国は中国問題だけではなく、EUの新基本条約であるEU憲法批准を巡り、各国間で不一致が拡大している。ユンカー議長は9月の国連首脳会合までに、EUや日本など裕福な国々は歩調を合わせるべきと語った。

[コメント]中国では先の反日デモで、日本料理店などを破壊した者を写真付きで指名手配した。それをTVなどで報じるので、「愛国無罪」を叫んだ者たちは震え上がっているだろう。また警察はインターネットで反日デモを呼びかける者を逮捕している。これは言うまでもなく、5月1日のメーデーと54運動記念日に、反日デモを封じる強圧的な治安作戦である。しかし平穏なデモまでも抑え込むと、こんどは中国の人権が問われることになる。そのような未熟な国家が、爆発的な経済発展を行っている。それも人口が13億人を越え、戦略核兵器さえ保有しているから不気味なのである。その不気味さが中国への慎重姿勢になったと思う。しかし、だから私は中国が面白い国と思っている。

 先日、中国に進出した日本の製紙会社が、「法整備など制度の不備を理由に撤退する」と語っていた。中国では商法で定められた契約書や事業報告書などが不備と嘆いていた。しかし要は中国が木材の伐採を禁止したからである。

 しかし今朝のNHKニュースでは、ロシア国境(黒竜江省)の街で一人の中国人が、シベリアから木材を輸入して、3年間で数千人を雇用する大会社に成長させたと報じられていた。3年前に事務所は狭いアパートの一室から始めたそうである。中国で木材の伐採が禁じられたことが幸いしたという。シベリアで伐採された木材はトラックで中国側に運び込まれ、その街で製材されて付加価値が着けられる。そして列車で建設ラッシュが続く広州などに運ばれていく。それほど単純なビジネスである。しかし裏では莫大なワイロが飛び交ったと想像した。

 この2例の差は、ワイロは悪の日本人と、ワイロは便利の中国人の差であると思う。同じように、戦争は悪の日本人と、戦争は便利のアメリカ人の意識の差がある。中国人にワイロは悪と教えることと、アメリカ人に戦争は悪と教えることの難しさは同じと思う。

 EUが中国の人権問題を禁輸解除断念の理由に上げていたら、それこそ永遠に中国武器禁輸を解除することはできない。だから早期解除を断念した本当の理由は他にある。EU憲法批准を巡る交渉の道具に使われているのだ。EUの中でも中国に武器を売りたい国と、中国に売る武器がない国とがある。

 レバノン シリア軍完全撤退 ベカー高原で記念式典 「真の独立」課題 (産経 4月27日 朝刊)

[概要]レバノンに駐留していたシリア軍と同情報機関の完全撤退が完了した。シリア軍は平和維持を目的に76年以降、29年間にわたってレバノンに駐留した。しかし昨年9月、国連安保理がシリア軍の即時完全撤退を求める決議を採択。2月中旬のハリリ元首相の暗殺事件をきっかけに、国際的なシリア軍撤退の圧力が強まっていた。レバノンからシリア軍が完全撤退したことで、宗教や宗派が複雑なモザイク国家といわれるレバノンで、再び社会が不安定化することも懸念されている。シリアは今後もレバノン政界と緊密な関係を維持するとしているが、レバノンの野党勢力は今後もシリアの内政干渉を受ける可能性があると指摘する。今後、レバノンの政治指導者が育たない場合は、再びレバノンで宗教間紛争が再燃する可能性がある。

[コメント]シリア軍撤退の次は、レバノンで人気の高いヒズボラ(神の党)の武装勢力を排除(武装解除)することと、シリア軍の撤退で生じた力の空白をどのように埋めるかである。最もベストな方策としては、レバノン軍が自前で治安を行うことだが、それを期待する方が無理である。しかしアメリカやイスラエルはヒズボラを排除することを絶対に譲らない。となればレバノン内戦の再燃である。レバノンに力のある政治指導者がいなく、レバノン治安部隊も弱体ならマッチ1本で火がつく。そしてその混乱を理由に米軍やフランス軍が平和維持を目的にレバノンに進駐してくる。フランスは中東産油地の政治拠点を確保し、アメリカはイラクへの陸路(補給路)を開くことを狙っている。だからシリア軍撤退にアメリカとフランスは共闘したのである。

 ヒズボラはレバノン南部に拠点を築いている。そして南部はイスラエル北部と接している。イスラエル軍が北部に集結すれば、ヒズボラはレバノン南部地域から動くことは出来ない。そこでイスラエルはパレスチナ(PLO)政府と出来るだけ早く和平合意を結びたいと願っている。イスラエル北部に軍の主力を集結させたいからである。

 そのような新しい軍事情勢を受けたシリアは、東には米軍が駐留するイラク、北にはEU加盟を目前したトルコ、南には強行派イスラエルと親米的なヨルダン、そして西のレバノンには米仏軍を主体とした平和維持部隊と、地中海に展開する米海軍とNATO海軍に囲まれる。まさに四面楚歌である。これで大シリア主義は終わった。

 そこで気になるサウジだが、ブッシュ大統領の要請を受けて、産油量の大幅増産に合意した。今は高値の石油価格だがサウジの増産で価格低下に動くだろう。これらを一見すると、まさにネオコンが描く大中東主義に向かって動いているように思える。しかし国際情勢はそれほど甘くない。核爆弾のテロ1発で吹き飛ぶ脆さも見えている。

 そこで私が得ている歴史の教訓では、”最も順調と思えるときに、次の大きな失敗の原因が作られる”である。正直言って、今の中東情勢は非常に恐い。

 米韓 「6カ国以外の方策」協議 訪韓の米次官補 北の核、安保理定義など 「宣戦布告だ」北は反発 (読売 4月26日 朝刊)

[概要]訪韓中のクリストファー・ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は25日に、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議が再開できる見通しが立たないことから、外交通商省の宋次官補やバン外相や李国家安全保障会議(NSC)事務次長らと相次いで会談し、「6カ国協議以外の方策」について突っ込んだ意見交換を行った。米側としては、北朝鮮に大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の参加を求めるとともに、国連安保理で協議し、経済制裁など行う圧力案を説明した模様。しかし韓国は北朝鮮への圧力行使に慎重な対応を堅持している。ヒル次官補は、26日に訪中、27日に訪日、28日から再び訪韓する予定。

 このような動きを受け、北朝鮮はライス国務長官がTVインタビューで、北朝鮮の核問題を国連安保理に付託する可能性に示唆したことに関し、「我々への経済制裁は宣戦布告と見なす」と朝鮮中央通信が報じた。

[コメント]さて中国がこのようなアメリカの動きにどのように対応するか。もともと中国は6カ国協議を主導することで、日米韓への信頼向上を通じて、国際的な影響力を増したいという目的があった。そのため中国は北朝鮮に圧力を加える目的で、中朝友好条約を変更する案を示したり、3日間ほど北朝鮮への燃料輸送管を止めたりした。しかし北朝鮮はロシアとの関係を深めるフリをしたり、逆に北朝鮮が中国に圧力回避の交渉を行っている。

 最近の反日デモ騒動で気がついたのだが、胡錦涛主席はまだ中国の実権を握っていないのではないだろうか。長老といわれる権力者たちから、北朝鮮を追いつめないようにクギを刺されているのではないか。というのは、ジャカルタで小泉首相と会談した際、「両国の先輩指導者に申し訳ない」という言葉で、中国にいる長老格の権力を利用したような気がした。これは配慮といういうより、利用という意味の使い方を感じた。だから北朝鮮にシンパシーを感じる長老格が気になって、北朝鮮にさらなる圧力を加えることができないのではないか。

 しかし北朝鮮が存在すれば、中国東北部の経済開発は難しい。日米韓の投資や人材が投入できないからだ。そのような資本の論理を中国の長老に説明しても、北朝鮮という朝鮮半島からの堤防を失う不安の方が気になるのだろう。まあ、長老問題は時間と共に消える存在である。そこまで待つか、それとも指導力を発揮して片を付けるか。それも含めて、54運動記念日に反日デモが起きるかどうかが、まずは当面の試金石となる。

 日中首脳会談 「両国の先輩指導者に申し訳ない」 胡主席、発言踏み込む (朝日 4月25日 朝刊)

[概要]ジャカルタで23日に行われた日中首脳会談で、胡錦涛主席が日米関係の悪化について、「両国の先輩指導者に申し訳ない」と異例と思われる踏み込んだ言葉を使い、改善に強い意欲を示した。また、「日中関係がうまくいかなければ、日中両国人民の根本的利益を損なう」とも語った。しかしこれは国内で胡錦涛主席の「弱腰」批判を招きかねない。さらに胡錦涛主席の責任を追及する動きに結びつく可能性がある。このため、24日の中国国内のメディア報道は、小泉首相に中国側の立場を強く主張したことを印象づけた。

[コメント]日本側としては、これから新しい日中関係を築く上で、これくらいのことを言ってもらわなければ親しい付き合いはできない。しかしこの情報が中国のインターネットで、「胡錦涛主席が日本に謝罪した」と流されれば事態はどのように動くか。その判定は5月4日の「54運動記念日」に出ると思う。

 しかし私は54記念日に大規模な反日デモは起きないと思う。というのは昨日(日曜日)の動きを見ると、逮捕されても反日デモを行うというムードではないように感じた。

 今年になって地方の農民が公務員への抗議行動を活発化させていた。理由は公務員がワイロを要求したり、利益を独占することへの反発だった。それが都市部に波及して、最近の反日デモに変化したと思う。そのことに中国政府は気がついている。だから繰り返すが、中国都市部の反日騒動は、反政府騒動に直結している。

 中国の指導者層もそのことで胡錦涛主席を攻撃するより、まずは事態の沈静化を考えるのではないか。北京で反日デモが荒れて、日本大使館が投石された頃、その数日前に北京で軍隊退職者のデモが暴徒化し、大きな騒動が起きたという報道があった。私はその事件を受けて、最近の中国人民解放軍を調べている。

 すると中国人民軍を軍閥から中央集権化することと、ハイテク化することで、今も兵士の大規模な合理化(首切り)がおこなわれていることを知った。さらに軍隊では副業を禁じられ、技術専門家集団に変化することを急いでいる。それに取り残された上に、軍から捨てられた兵士の不満が暴動化したようだ。

 この元兵士たちが反日騒動と合流するすれば、北京に戒厳令が出される可能性もある。中国政府はそのような事態を絶対に避けたいと願っている。カントリーリスクが高いとして、海外から中国への投資や企業進出が止まるからだ。それこそ中国にとって致命的な悪化である。

 今回の中国政府の沈静化を求めるメディア報道で、中国の人たちも海外投資の重要性に気がつきだしたのではないか。もう反日や嫌米を理由に、社会の秩序が維持できないのは許されないことを。 

 日本政府、打開図る 「ガス田」共同開発 協議へ 中国提案に応じる方針 (読売 4月22日 朝刊)

[概要]政府は東シナ海の天然ガス田開発で、中国が提案する共同開発の協議について、対象海域を東シナ海全域にすることで応じることを決めた。これは膠着状態になっているガス田問題で、今までの中国の一方的な開発を中止させる方針から、日中共同開発で事態を打開する狙いがある。22日に開かれるインドネシアでの日中首脳会談で、小泉首相が胡錦涛主席にこの問題を話し合いによって解決することを確認する。日本側は中国政府が反日デモの規制に乗り出したことから、ガス田問題で双方が歩み寄る環境が整いつつあるとみた。採掘したガスの輸送コストを考えると、日本が単独で開発するよりも、共同開発して中国にパイプラインでガスを運ぶ方が効率的だ。しかし利益の配分や、共同開発する海域など、今後の話し合いで決裂する可能性もある。

[コメント]こんなことをいうと自慢するなと言われるかもしれないが、私は反日デモが荒れたときに、今こそ日中間との難問を解決するチャンスと書いた。中国政府が反日デモをコントロール出来なかったことで、中国政府が弱点を露出させたと見たからだ。中国政府は国内では反日デモを規制し、日本に対しては関係改善を迫られるという読みがあった。その結果がこれなのである。

 80年代のことである。私は海自の対潜作戦を取材したことがある。当時の対潜作戦も秘密の厚い壁に囲まれ、取材に苦労した思い出がある。それでも取材でソ連の潜水艦を調べていくうちに、日本海から対馬海峡を抜けたソ連の潜水艦が、浅い東シナ海を避けて、九州寄りの深い海をほぼ南下することを知った。そして奄美諸島や沖縄に沿った海域から、さらに深い西太平洋に進出していくのである。その理由を調べると、浅い東シナ海では夏など上空から海中の潜水艦を目視できる危険があるからだ。(そのため米海軍は対潜作戦用の光学センサーを開発中)。だからソ連の潜水艦は探知されやすい東シナ海を避けた。

 そうなら東シナ海の中間で海底開発したガス田から、浅い東シナ海にパイプラインを施設して中国側に輸送したほうが効率的なことがわかる。しかしそれがわかっていても、一方的にガス田開発を進める中国に、日本から共同提案をすることは出来ない。そこで反日デモが荒れたときに、これは日中間の難問解決のチャンスと考えたわけである。

 じつは浅い東シナ海を考えて、ちょっとした難題を解決するアイデアを出したこともある。奄美大島沖で起きた北朝鮮の不審船自爆事件の時である。あの事件は現場を奄美大島沖というが、実は東シナ海の公海上で起きた事件なのである。そしてあの不審船は日本の領海を侵犯したわけではない。それを海保は停船命令に従わないという理由で銃撃した。その後は接近した巡視船に不審船からも銃撃を行った。しかし先に巡視船が撃ったのは問題だった。もし違法行為をしていない漁船を、ただ停船命令に従わないという理由で銃撃できるだろうか。警察のパトカーが軽トラを追跡して、停車命令に従わないからと銃撃できるか。

 もし北朝鮮が不審船との関係を否定し、不審船がサルベージ不可の深い海底に沈んだ場合は、海保の立場は苦しかった。そこで私は不審船が自爆して沈没した時、あそこは水深が浅いから引き上げるべきと主張した。海底から沈船を引き揚げ、明らかに北朝鮮の不審船であり、自爆したことを証明して、海保が公海上で漁船(偽装漁船)に行った銃撃を正当化する必要があると考えた。ということは、あの不審船は必ず引き上げる必要があったのである。

 以前、不審船見学とオフ会を行ったときに、そのことを言葉で説明した記憶がある。

 このように東シナ海は、浅いがゆえに日本の役に立ったと考えることができる。中国やロシアの潜水艦や、北朝鮮の不審船にとっては苦手な海で、海底開発にとっては有利な海なのである。

 軍事知識という視点からも、東シナ海の新しい姿が見えてくることに気がついて欲しい。

※ 採掘された天然ガスは、海底のパイプラインで中国沿岸の加工施設(工場)に送られ、そこで不純物を取り除き、液化する作業が行われる。その液化された天然ガスが、日本などに液化天然ガス運搬船を使って運ばれることになる。

※ 追加情報を本日の「メールにお返事」に書き込んでいます。浅い東シナ海の海底ケーブルや液化天然ガス運搬船は、テロなどの破壊工作に非常に弱い一面を持っています。

 29日に連氏、胡総書記と  60年ぶり国共会談へ  陳政権は警戒 (産経 4月21日 朝刊)

[概要]台湾の最大野党である国民党党首の連戦主席が、29日に北京で、中国共産党の胡錦涛総書記と会談することが決まった。国民党と共産党トップが会談を行うのは、1945年に重慶で蒋介石と毛沢東の会談が行われて以来、60年ぶりである。台湾の第2野党である親民党の宋主席も、中国政府の招待で来月訪中する。台湾国民党筋の話しでは、今回の会談で「台湾独立反対」を確認するほか、中国側が台湾海峡に配置した弾道ミサイルの一部撤去を表明する可能性があるという。なお連戦氏は台湾人に必要な「台湾同胞ビザ」を不要とし、「中華民国」のパスポートだけで中国に入国する。またブッシュ大統領などと同様に、北京大学での講演を認め、”元首級”の手厚い歓迎をする。これに対し台湾の陳政権は、「当局の授権なしに中国と協定を結ぶことは違法」として、野党の独断専行を牽制している。

[コメント]中国政府は反国家分裂法の制定で、軍部に対して台湾独立に武力行使の法的な根拠を与えた。その次の段階で、台湾の野党指導者を中国に招くというから、反国家分裂法を制定する際に、中国政府は台湾野党と話し合っていた可能性がある。いや可能性というよりは、中国は反国家分裂法案では台湾野党に説明し、了承を求めていたという情報は正しかったようだ。最近の中国人民解放軍には、台湾出身者で中国に帰化したものを積極的に入隊させているという。また反日デモが起きた上海では、繁華街の最も目立つところにある看板は台湾企業のものだという。

 台湾では国共内戦で中国大陸から逃れてきた者を外省人という。外省人はもともと中国人であるという意識が強い。これに対して台湾出身者は本省人で、中国大陸人とは別人という意識である。中国政府はそのあたりの事情を知って、台湾政界を分断する作戦である。これが老獪な中国流の外交戦術なのだ。

 そこで台湾海峡に配備された中国軍の弾道ミサイルの一部撤去だが、そのようなことが本当にあり得るのか。答えはイエスである。台湾に向けられた弾道ミサイルはすでに750基を越えたといわれている。これが年間70〜90基の割合で増加している。さらに弾道ミサイルの性能が向上して、従来の短距離射程から新型は中距離射程に伸びている。これで弾道ミサイルの陣地を、台湾海峡の沿海部から生存性の高い内陸部に移すことができる。だから台湾海峡に配備されたミサイルの一部を撤去できるのである。これは中台の関係改善を示す兆候ではなく、軍事技術上の配置転換を意味することである。それを中国政府は連戦氏へのお土産に使うつもりのようだ。

 問題は撤去した短距離弾道ミサイルがどこに再配備されるかである。まさかと思うが、朝鮮半島を威嚇できる場所に配備されると、朝鮮半島は一気に軍事緊張を高めることになる。そのようなバカなことをしないことを中国政府に求めることは重要だ。

 韓国軍は射程300キロの地対地ミサイルの開発を終了している。今は開発実験のみの終了段階だが、台湾海峡の短距離ミサイルが朝鮮半島に向かえば、韓国はこの新型ミサイルの製造・配備を始めることになる。これは日本にとっても軍拡を意識させる新たな事態となる。

 3500人党大会 中国、デモ不参加訴え (産経 4月20日 朝刊)

[概要]中国で報道などを統括する共産党中央宣伝部は、19日、北京で政府、軍、マスコミ、大学生などの代表3500人を集め、李外相を報告者として「中日関係報告会」を開催した。李外相は中日関係の重要性を強調し、反日デモなどの未許可デモに参加しないように求めた。李外相は報告で、中日関係が複雑な局面に陥ったのは日本側に責任があるとしながら、中国は経済発展の重要な時期にあり、高度な戦略的判断で中日関係を処理する必要があると強調した。反日デモで社会の安定を損なわないように強く求めた。

[コメント]これまでの激しい反日デモは、中国政府が対日交渉の一環として、背後で操っていると分析したものがいた。あるいは中国政府が民衆不満のガス抜きとして、事態を放置していると分析したものもいた。しかし私はそのような政府関与の見方をしていない。むしろ今回の反日騒動は、中国政府がコントロールできない事態が起きたと分析している。その中国政府の危機感がこのような中央政治集会に表れている。

 この次の段階として、5月4日の「54運動・記念日」に無許可の反日デモが起きるかということに焦点が移る。もし全国で大規模な反日デモが起きれば、中国共産党(政府)は大きな危機に直面するだろう。となれば中国政府は、天安門事件に匹敵するほど深刻な対応を取ることになる。また地方で小規模な反日デモがあっても、取り締まれば逮捕者が出すことは政治的に打撃である。中国に公然と政府の方針に反対するものがいることを証明することになるからだ。そして54記念日に何も起こらなければ、中国政府は民衆の不満を抑え込んだとなる。

 それなら多くの人は、抑え込むのが最善の策と考えるかもしれないが、そのことも危険な爆弾を抱え込むことに変わりない。

 結局、最善の解決策は国内経済の格差を改善することである。地方の経済開発を加速させることが重要である。日本の国連・常任理事国入りに反対することや、日本の首相の靖国参拝に反対することではない。自分も豊かになれるチャンスを手にすることなのである。中国で経済発展から取り残された地方はあまりにも貧しすぎる。また地の利を生かしただけで、不動産投資に数千万円を平然と投資する裕福層もいるのだ。中国の不幸はこの格差である。

 中国は軍備の強化を急ぐ必要はない。それよりも国内経済の格差是正に全力を注ぐべきだ。今、中国経済が大混乱を起こせば、日本経済は大激震に襲われる。そのことも重要な日中関係なのである。

 中国のネット検閲 11機関で徹底規制 「民主化促進の妨げにも」 活動家ら、監視逃れに躍起 (読売 4月19日 朝刊)

[概要]中国政府は世界で最も進歩したネット検閲体制を築き上げ、年々手の込んだ進化したものにしていることが、ハーバード大(米)、ケンブリッジ大(英)、トロント大(加)の合同チーム「オープンネット・イニシアチブ」の調べでわかった。アクセスを規制しているのはポルノや宗教のサイトの他、台湾、チベット、法輪功、ダライ・ラマ、天安門事件など当局が政治的に神経をとがらせている問題を扱うサイト。欧米のメディアも対象で、BBCにもアクセスができない。具体的にはネットカフェでの利用者の記録を60日間保存したり、「天安門」「法輪功」などの言葉をキーワードにして、その言葉で検閲できるようにしている。そのようなネット検閲に11の政府機関が関与し、官民合わせて数千人が従事している。ただし当局は反日言論は対日外交カードになると、ネット世論を厳しく取り締まっていなかった。しかし最近の反日デモの動きから、過激な暴力行為に歯止めをかける規制をとっている。これに対して活動家は、文字の間隔を空けるなどの作戦で検閲に対抗している。

[コメント]中国のネット検閲のお手本は米NSAの「エシュロン」である。ただし規模から見てエシュロン中国版はネットだけを取り締まり、電話やFAXは検閲していないようだ。また対象地域も中国国内に限定し、エシュロンのように世界展開していない。しかし中国でのコンピューターの進歩とネット社会の拡大を考えると、ネット検閲の失敗が中国共産党の統治を終わらせる危険があることは先日書いた。

 さてネットの政府・検閲側とそれを破る活動家側の攻防だが、長い目で見れば活動家側が有利である。それは中国のネット人口の爆発的な増加と、ネット世界が持つ匿名性が活動家を有利にさせる。例えば、活動家側は文字間隔を空けるなど検閲ソフトにヒットしない方法を考えるほか、発信先を無関係の他人に偽装することができる。

 エシュロンの盗聴監視に反対する市民運動では、エシュロンがヒットする言葉を公開し、わざとメールなどにその言葉を使ってヒットさせ、エシュロンが大量のゴミを拾うように仕掛けている。

 しかし短期的に見れば、中国版エシュロンの検閲効果は高い成功を収めると思う。これから活動家の携帯電話やPCに、警告のメールが大量に届くはずである。「この情報端末は我々が常に監視しています。00市公安局」という警告メールである。

 日中外相会議 デモ被害 謝罪応じず 首脳会談開催で調整 ガス田問題 局長級協議を検討 (朝日 4月18日 朝刊)

[概要]中国では17日に各地で反日デモが行われた。北京市や前日に数万人規模のデモがあった上海市では、厳重な警備が行われ混乱は見られなかった。しかし週末の反日デモは各地に広がり、今のところ収まる気配はない。中国訪問中の町村外相は中国の李外相と3時間半にわたり会談した。その際、町村外相は反日デモで邦人にけが人が出たり、在外公館に被害が出ていることに抗議し、謝罪や賠償を求めたが、李外相は「私は過激な行動は賛成しないが、日本は歴史問題などで中国人の感情を傷つけている。日本は関係改善に誠意を持って欲しい」と述べ、謝罪はしなかった。しかし22日から始まるアジア・アフリカ会議(バンドン会議)には、日中の首脳会談を開催するように調整することが一致した。また東シナ海の石油・ガス油田については、5月中に局長級協議を開くことも検討すると決まった。

[コメント]私は中国の反日デモが、中国政府を批判する反体制的なスローガンに変わるかどうかに注目している。まだ今の段階では、民衆不満のガス抜きや、警備当局が反日に誘導する面が強いと思う。ともすれば我々は、街頭の投石や車への暴行に目が向きやすいが、石や卵やインク瓶ではそれほど驚いてはいない。これが市内各所にバリケードが築かれ、火炎瓶が飛ぶようになると危険である。また武装警官隊の阻止線に、トラックなどが突っ込んでくると危険度があがる。今のところ、反日暴動という表現は適切ではない。あくまで警備当局の指揮が及ぶ範囲で反日行動が行われている。

 そのような間にも、日中間の政治交渉が行われていることに注目したい。特に難題の東シナ海のガス田問題で、5月には局長級の協議が行われる見通しである。中国は一貫して日中共同開発を提案している。確か、1年前に合意した中ロ国境問題(河川の中州)も、共同開発で合意していたと記憶している。その島をめぐって極東ソ連軍と戦闘を交えたこともあった。

 日本が共同開発に応じるかわからないが、中国政府は最大の妥協をしてでも共同開発で対立を避けたいと思うはずだ。これ以上、中国国内の反日デモに火に油を注ぎたくないからだ。

 軍事を考える者は、目の前の騒動に心を奪われてはならない。その次、そのまた次を考えて事態を見る必要がある。銃弾の飛び交う戦争(内戦を含む)と比べれば、卵やインク瓶などの投石は休日のピクニックみたいなものである。

※ これは軍事的謀略の参考例として書くが、先日、警察と防衛庁のホームページに大量のメールを送りつける嫌がらせが行われた。犯人は中国の若者といわれている。これを逆に行い、大量のメールを日本から中国に送信することもできる。それは中国語書かれたメールで、中国人を装って、中国での反政府闘争を呼びかける内容とする。日本政府に甘い対応を許さないとか、警察が反日デモを規制するのは反愛国的行為と、国民を扇動するメールである。中国での反日デモが反政府に結びつくことに中国政府は恐れている。そのようなメールが大量に中国国内に広まると、中国の反日デモは一気に危険域に突入する。中国はそれが怖くて日本に最大限の妥協をして治安回復を目指さすのである。これはあくまで軍事謀略の一例である。今の中国は弱点をさらけ出している。

米軍の「北朝鮮崩壊シナリオ」 韓国、計画に「待った」 有事解釈で相違 「主権に制約きたす」 (毎日 4月16日 朝刊)

[概要]韓国の国家安全保障会議(NSC)は15日、昨年12月に在韓米軍・司令部が作成した「作戦計画5029」を中止するように伝えた。これは北朝鮮の崩壊を想定したもので、▽北朝鮮内部の混乱、▽政権崩壊、▽大量脱北者が発生、という異常事態に備えた作戦計画。これに対し米軍は、北朝鮮政権の統制が崩れた場合、大量破壊兵器が海外に流出する危険があるので、早期に軍事作戦を取るべきと要求している。しかし韓国のNSCは北朝鮮の異変段階で刺激すれば戦争を招くと懸念し、この作戦の作成中止を求めた。米韓連合軍司令部は平時では韓国軍が指揮権を持つが、有事には在韓米軍司令官が兼務する在韓国連軍司令官が指揮権を持つことは決められている。北朝鮮の混乱を有事と見るか平時と見るかで、米韓双方の認識が違うことが背景にある。

[コメント]これは非武装地帯に沿って配備された北朝鮮の生物・化学兵器をどうするかの問題である。北朝鮮は米韓軍が38度線を越えて攻め込んで来るのを警戒し、非武装地帯に沿い、短距離ミサイル、化学砲弾などを配備して抑止している。米軍としてはこれを一刻も早く取り除きたいというのが本音である。しかし韓国政府は、そんなことをすればソウルなどが攻撃を受け、生物・化学兵器でおおきな被害を受けると心配している。そのような認識の違いである。さらに言えば、化学防護服を持った在韓米軍と、化学防護服を持たないソウル市民の違いでもある。

 北朝鮮の生物・化学兵器はいつでも発射可能な状態に維持されている。ボタンひとつで発射される。先日、防衛庁が北朝鮮の弾道ミサイル発射基地を攻撃する検討を行ったと報じられた。しかし発射前に自衛隊が北朝鮮を攻撃することはできない。それは38度線に配備された北朝鮮軍の生物・化学兵器を刺激するからである。

 というように考えればこの「作戦5029」は、韓国が言うように北朝鮮の崩壊と混乱が安定するまで待つのが良策である。北朝鮮の体制崩壊でパニックになった兵士が、ボタンを押さないように細心の注意が必要だ。なぜなら米韓軍の大量報復の抑止効果が効いていないからだ。

 日本では北朝鮮の弾道ミサイルや核兵器開発が注目されているが、韓国や在韓米軍は非武装地帯に沿って配備された生物・化学兵器のことが最も深刻な脅威なのである。しかしこれは北朝鮮にとってあくまで防衛的な兵器で、もし攻撃用に使えば耐え難い大報復を受ける兵器でもある。

 本日、健康診断のため更新休止します。 (4月15日)  今日はメディカル定期検診のため更新を休みます。午前中はメディァル・チェックで、午後は体力測定です。この日に備え、この前の土曜日は20キロ、日曜日は25キロを歩きました。そして昨夜は、お酒をやめて10時に就寝しましたが、なかなか眠れず、寝たのは1時過ぎでした。これからは健康第一を心がけます。でも明日(16日)は友人の出版記念パーティーで、そのあと別件で結婚披露パーティーです。飲む機会が多いですね。
 対中武器禁輸 日中緊張で解除困難 きょうEU代表来日 (読売 4月14日 朝刊)

[概要]欧州連合(EU)はアナリサ・ジャネッラ共通外交・安保上級代表個人代表(不拡散担当)を日本に派遣する。EUの対中国向け武器禁輸解除を日本の外務省に説明し理解を得るためだ。しかしEUには中国が先月施行した反国家分裂法に加え、中国の反日デモを受けた日中緊張で、EUの早期禁輸解除は困難とのいう見方が出ている。オランダのボット外相は武器禁輸解除の条件として、「中国は国際人権B規約(自由権規約)の批准など、人権改善への明確な合図が必要」と述べた。

[コメント]中国政府の規制を受けるメディアと違い、政府はインターネットで伝わる情報を規制することはできない。その分、ネットにはいい加減な情報(風評)が広がる危険がある。もし中国のネットで政治家や公務員のワイロを告発する情報が広がれば、それは反日デモとは比較にならないほどの大衆騒動が起きる可能性がある。ネット社会は同時に内部告発社会でもあるのだ。

 しかしネット人口が1億人を越えた中国では、もう政府がネットを禁止することも、厳しく取り締まることも出来ない。もし中国でこれから政変が起きれば、それは「ネット革命」と呼ばれるだろう。あの天安門事件が起きた時代に、ネットが今のように広まっていれば、中国政府はあれほどの武力弾圧を行えただろうか。北京の騒乱(天安門事件)は全国に伝わり、全国で武力鎮圧が難しい広がりを見せたと思う。

 そのような視点で見ると、今の中国は明らかに過渡期である。ネットという壁新聞と、大容量通信手段を得た市民が、中国が抱える内部矛盾を告発するネット革命が始まる。反日デモはそのスタートライン程度でしかない。

 

 普天間移転 「嘉手納」への統合検討 政府、米に非公式打診へ (産経 4月13日 朝刊)

 

 米第1軍団司令部移転 政府、座間受け入れへ 米「極東限定」と説明 (朝日 4月13日 朝刊)

[概要]政府は普天間基地の移転を、嘉手納基地に統合する案を軸に検討を進める方針を決定した。普天間の嘉手納基地への移転は、平成8年の普天間返還協議で検討されたこともあるが、海兵隊のヘリ部隊が空軍の航空機部隊と共同で管制・運行する危険を指摘して反対した。そのため政府は今回の案では嘉手納に隣接する弾薬庫地区(22万平方メートル)を整理して、海兵隊のヘリ飛行場を移転する可能性を検討している。なお、普天間の空中給油機の拠点については岩国基地(山口県)へ、有事での人員や物資の集積拠点は築城基地(福岡県)に分散移転する案も検討されている。(以上、産経新聞)

[概要]政府は座間基地に米陸軍第1軍団司令部を受け入れる方針を固め、米側に非公式に伝えた。米側は司令部の機能を縮小し、指揮権も「極東」に限定すると説明した。米軍は組織改編で、指揮系統を従来の軍ー軍団ー師団という3段階から、広域司令部(UEY)と作戦運用司令部(UEX)の2段階に再編し、実際の戦闘部隊(UA)を割り当てる構想を持っている。現在の第1軍団司令部はUEYだが、座間移転によってUEXに改編し、太平洋軍司令部(UEY)の下に置かれることになる。米軍が座間司令部にこだわるのは、日本周辺で朝鮮半島や台湾有事という不安要因を抱えているからだ。新第1軍団司令部は陸軍や海軍や空軍の他、海兵隊も統合して指揮にあたる。しかし座間移転には地元自治体が反対していたり、本当に指揮権が「極東」に留まるのか不明な要素もある。(以上、朝日新聞)

[コメント]4月9日は毎日新聞が空自の横田基地統合を書いた。3月29日は読売新聞が厚木のNLP岩国移転を報じている。まるで政府は各紙を使って「米軍再編」の地ならしを行っているようである。当然ながら政府がこれらの情報をリークしているのだが、これほどまで情報が整理・分担されていると、そこに政府の情報操作のテクニックを感じてしまう。

 このホームページを読んでいる人は、そのような動きや背景を知っているので驚かないと思うが、背景を知らない人は何が始まったか驚くだろう。まあ、多少はこのホームページが役に立っていると感じている。と、言いつつも、実際に動き出すのは、いよいよこれからである。

 ところで今朝のNHKニュースで、「浮上式防波堤」が研究されているのを見た方がいると思う。普段は港湾などの入り口に沈んでいて、ボタンを押せば空気が送り込まれ、数分で海上に浮かび上がって鉄柱の壁(防波堤)が出来るというものである。今朝のNHKテレビでは大津波などから港湾を守るためと説明されていた。失礼ながら、思わず笑ってしまいました。

 以前、開発中のメガフロートを大災害時に海上の臨時物資集積用に使うと説明していたのを思い出した。しかしあのメガフロートは海上に浮かべて、普天間基地の代替え用の浮体式海上基地や、NLP(夜間離発着訓練)用の浮上式滑走路して研究された。しかし研究・開発資金を得るために、メガフロートは大災害用として説明されたのだ。それとまったく同じ説明に苦笑した。

 それでは浮上式防波堤は何に使うのか。それは横須賀などの軍港を、タンカーや大型貨物船の自爆テロなどから守るために使うのだ。あれを大津波対策として各地の港に設置すると、費用対効果(コストパフォーマンス)が莫大なものになる。とても実用的に設置できるような代物ではない。

 そこで具体的な例を考えてみよう。まずは埋め立て建設が進む岩国基地(山口県)である。この新基地には堤防で囲まれた岸壁が建設される。岸壁といっても空母が接岸できる規模である。その入り口に「浮上式防波堤」を設置する。すると空母が接岸中は、入り口の浮上式堤防を浮上させ、外部からタンカーなどの自爆テロを防ぐのである。

http://www.rimpeace.or.jp/jrp/iwakuni/040808atagoyamatop.html

 横須賀基地の米軍関係者は、空母が接岸中に2つの脅威に怯えている。ひとつは沖合の浦賀水道で大型タンカーなどが乗っ取られ、自爆テロのために突っ込んでくる脅威である。もうひとつは羽田空港を離陸した旅客機がハイジャックされ、空母に自爆してくるケースである。そのような脅威を新岩国基地と浮上式防波堤は解消してくれるのだ。

 ところで、もう、防災、防災と言い訳して、軍事活用を隠すような「セコイやり方」はやめよう。軍事は本音で語らないと歪んでしまう。

 中国の反日デモ 拡大の特徴 (4月12日)  中国で起きている反日デモの発生過程を探ると、まず中国各地の都市からインターネットで反日集会が提案される。この段階で警備当局にはデモの届けが出されていない。この反日デモの目的だが、?教科書問題、?尖閣諸島の問題、?日本の国連安保理常任理事国入り問題、?靖国問題の4点が上げられ、そこには中国政府に対する反政府的な内容は含まれていない。

 反日デモの当日、まずインターネットで知った数百人規模の人が集まる。それから携帯電話のチェーンメールを使い、デモをしながら参加を呼びかけるメールが大量に流される。こうして一気に数千、数万の人に膨れあがるのである。こうして警察などの警備当局が対応できない形で反日デモが行われる。

 事前に4点の反日スローガンが伝えられたことで、プラカードなどのデモ用具が焦点を絞って準備される。

 これは中国の警備当局を無力化する新しいデモのやり方で、天安門事件で強圧的に弾圧した反社会的な集会やデモを可能にするやり方である。しかし今は反日デモだが、近い将来、中国の反政府(反体制)運動に転化する可能性が高い。中国・市民側の「扇動の技術」が向上している。

 中国政府もこれ以上反日デモが広がり、より過激になると、その鎮圧が反体制運動に発展するのが怖いと感じている。そこで国内のメディア情報を統制したり、小さい集会の段階で強制解散させるなどの方法を考えている。これから中国当局は反日デモの沈静化に動く。

 中国への日本からの投資や日本市場を考えると、これ以上、中国政府として反日デモを放置することができない。

 このように分析して、今の中国の状況を危機的な段階と考えないで、中国にはこの機会に日本側の要求を飲ませる事が大事である。その条件を日本側が公開する必要はない。今は日本にとって中国首脳と外交交渉を行う絶好のチャンスである。 と、軍事知識は分析する。 

 情報機関の幹部ら証言 南ア、小型核数十発製造 「80年代までに」 現状は不明 (朝日 4月11日 朝刊)

[概要]93年に核兵器の破棄を宣言した南アフリカだが、破棄した6発(別に製造中が1発)の核兵器以外にも、80年代に数十発の小型核兵器を保有していたと、同国の核開発や軍関係者が明らかにした。当時、破棄されたのは重さ1トンで、広島型原爆(神浦・・・ウラン弾)であった。しかし朝日新聞の取材に応じた国家情報機関幹部は、「保有していた核弾頭の中には、巡航ミサイルや長距離砲に使える小さいものがあった」と明らかにした。核兵器を管理していた軍の元幹部は、「サッカーボールほどの核兵器があった」と述べた。南アは70〜80年代にアンゴラに駐留していたキューバ軍が侵攻してくることを恐れ、抑止力のために核兵器を開発したという。

 しかし93年に南アの核兵器廃棄宣言を受けて国際原子力機関(IAEA)が査察し、核兵器に使われていた高濃縮ウランは研究用原子炉の燃料に転用され、核開発施設も閉鎖されたことを確認した。しかし当時の関連資料などがすべて破棄され、全体の核兵器を再調査するのは難しいという。南アの白人右翼たちには、求心力のあるマンデラ大統領がいなくなれば、隣国ジンバブエのように黒人が白人を追い出すことを警戒している。そこで白人の右翼組織と軍・情報機関がつながっていれば、核兵器の再保有が可能という考えがある。これが南アの未来と核拡散のあり方に影を落としている。

[コメント]すでにこのホームページでは南アとイスラエルが共同で、1979年9月22日に小型核砲弾を南ア近くの洋上で核実験したと書いている。1977年8月には南アのカラハリ砂漠で核実験を試みた時は、広島型のウラン型原爆を櫓(やぐら)の上で爆発させる計画だった。しかしこの櫓をソ連の偵察衛星が探知してアメリカに通報した。それでアメリカが南アを説得して核実験を中止させるという経緯があった。

 しかし広島型のウラン核爆弾は核実験が必要ない。構造が単純で複雑な起爆装置を必要としないからだ。事実、広島に投下されたウラン原爆は核実験なしで投下されている。しかし小型化できる長崎型のプルトニューム原爆は、起爆装置が精密・複雑で核実験なしに核保有はできない。だから長崎に原爆が投下される前に、プルトニューム型原爆はアメリカの砂漠で核実験されている。このプルトニューム核実験を南アは1979年9月に洋上で行ったのである。使われたのは核砲弾だった。当時のアメリカはカーター大統領の時代であるが、あわててこの核実験を隠蔽する米政府の工作が面白い。南アが行った核実験の1ヶ月後にアメリカのマスコミが知ると、米政府は洋上の大爆発(核実験)を隕石が原因と公表したのである。

 ところが南アに初の黒人政権(マンデラ大統領)が誕生する94年の前年(93年)に、白人の南ア政府は世界に向けて核兵器の破棄を宣言した。黒人政権に核兵器が渡ることを恐れたのである。そして原爆の核弾頭は実験用原子炉の燃料などに再使用された。

 そこでこの記事の目的である。今の南アの白人右翼組織は、マンデラ大統領の死後に強い危機感を持っているのだ。マンデラ大統領が老齢で死ぬような事になれば、彼ほどカリスマを持っている政治家は存在しない。最悪の場合、ジンバブエのように白人追放政策を主張するものが出てくる可能性がある。そのような極端な動きを、白人右翼は核兵器で威嚇しているのではないか。「もし我々を南アから追放すれば、核兵器で攻撃する」という追放抑止論である。そのことを主張するために、朝日新聞の記者に白人右翼は核能力を誇示して見せたと思う。

 しかし93年当時、IAEAが徹底して南アの核開発施設を解体・封印した。また小型核兵器もすべて破棄されたと見て良いのではないか。当時の白人右翼組織は、マンデラ新大統領の死後を恐れたのではなく、あくまで黒人政権が核兵器を持つことを恐れていた。もし隠した小型核兵器が発見され、黒人政権に渡ることを恐れたはずである。ましてそれが核兵器の闇市場に出ることなど想像外である。これはハリウッド映画のストーリーとしては面白いかもしれないが、それが現実になると悪夢以上のものがある。

 だがこれは新しいタイプの核兵器の抑止効果を考えた謀略になるのは間違いない。

※南アとイスラエルの核実験については、私が書いた軍事小説「北朝鮮 最後の謀略」(二見書房 1994年刊 52ページ)にさりげなく書いてあります。

 日米政府 横田基地共用で合意 空自司令部を移転 航空管制権 日本側に返還 (毎日 4月9日 朝刊)

[概要]日米両政府は米軍横田基地に(東京都福生市)に航空総隊司令部(東京都府中市)を移転させ、同基地を日米共同使用することに合意していた。また横田基地の管理権を日本に返還させることで調整している。これで横田基地の米第5空軍司令部とグアムの米第13空軍司令部の統合はなくなった。グアムの第13空軍司令部はハワイの司令部に統合されることになった。しかし石原都知事が求めている横田基地の軍民共有化は、騒音拡大などを懸念する地元の反対で継続を検討することになった。

[コメント]これらのことは、すでにこのホームページで指摘してきたので、この記事に特別に付け加えることはない。が、今の若い人にはある事実を知っていて欲しいことがある。それはなぜ空自が、横田基地と目と鼻の位置にある府中基地に、空自の航空総隊司令部を置いたかということである。空自の重要な総隊司令部の基地とすれば、滑走路のある横田基地に司令部を置くのが軍事常識である。しかし当時の空自関係者は、それでは空自が米軍空軍と一体化し、日本の独自性が失われるのを警戒したのである。そこで府中に空自の総隊司令部を設置したのだ。

 今回の横田移転は空自側が米軍に提案したと報じられている。空自の総隊司令部を横田に移転さすかわりに、米軍は横田の第5空軍司令部を海外に移転させないという共同戦略である。あくまで自衛隊と米軍の関係を強化する一環のなのである。これは現代のすう勢から見ると、大きな流れかもしれないが、空自の先輩があえて府中に総隊司令部を設置した精神を忘れないで欲しい。

 アメリカあっての日本ではないことが重要である。自国の独立を他国の戦力に依存すると、日本の独立精神まで他国に依存する卑しい思想になってしまう。そうならないためには、長期的に日本から米軍の存在感を薄くすることが大切である。

 そのカギはこれから日本の対中国戦略にかかっている。もはや米ソ冷戦のような封じ込めを中国にはできない。日本の最大貿易相手国として、日本が描く中国の戦略を構築することが重要である。今の日本で論じられているのは、米ソ冷戦時代の対中国戦略論である。まったく使い物にならない。これから日本が描く対中国戦略に日本の独立性が問われている。

 

 英総選挙 来月5日投票 ブレア首相 厳しい戦い イラク戦批判 保守党が追い上げ (産経 4月7日 朝刊)

[概要]英国のブレア首相は総選挙を5月5日に行うと発表した。しかしブレア首相の労働党はイラク戦争参戦で支持を落とし、最大野党の保守党に追い上げられている。英スカイテレビが報じた最新の世論調査では、労働党、保守党がともに36パーセント支持で肩を並べた。労働党は昨年6月の地方選挙では、イラク戦争批判票で歴史的な大敗を喫した。ブレア首相は3期連続の政権維持を狙うが、今度の総選挙は最も厳しい選挙戦になりそうだ。また労働党の中でも、ブレア派候補は首相の「信頼低下」の影響を受けることが懸念されている。

[コメント]今回のイギリスの総選挙は、今後のイラク戦争を予測する上で重要な試験紙になることは間違いない。もしブレア首相の労働党が大敗すれば、イラクから英軍が撤退する可能性が出てくる。それはイラク情勢が好転しないブッシュ大統領にとって悪夢になる。英軍が警備するサマワの自衛隊も、英軍撤退とともに自衛隊撤退が現実の課題になるだろう。

 ところでそのサマワだが、最近の英紙によれば、英軍駐留とともに英国の石油掘削会社がサマワに来て、油田の試掘をしていると書かれていた。もしサマワで石油が出れば、サマワの情勢は一変するだろう。地元のイラク人たちは英国がイラクの石油を盗みに来たと思うからだ。といっても誰がサマワの石油を所有しているのか曖昧である。さらにサマワの部族長間で石油の所有権をめぐって戦いが起こる可能性もある。もしサマワで石油が出れば、日本政府は想定外の危機を再び迎えることになる。

 そろそろ日本は、本気で自衛隊のイラク派遣の出口を検討する時期がきたようだ。

 北京 北朝鮮高官が極秘訪問 6者協議再開で意見交換か (朝日 4月4日 夕刊)

[概要]北京の外交筋は4日、2日から北朝鮮の姜錫柱第1外務次官が極秘に北京入りし、温家宝首相や呉邦国全国人民代表会議常任委員長と協議していることを明らかにした。4日には胡錦涛主席とも会談する予定という。姜錫柱次官には李根外務省米州副局長も同行している。北朝鮮・外務省報道官は3月31日に談話を発表し、「我が国が核兵器保有国になった現在、6者協議は軍縮会談になるべきだ」と主張している。北朝鮮のこの提案は、6者協議で米国と対等な立場を獲得する狙いがある。今回の極秘訪中の目的は、北朝鮮のこの立場を説明し、中国の理解を得るためと考えられる。

[コメント]なんとも馬鹿げた北朝鮮の説得工作である。これは北朝鮮の国際感覚と核戦略の無知を証明するものと思う。これまでに中国は何度も、朝鮮半島の非核化支持を表明している。そのための6カ国協議で、危険な北朝鮮の核武装化を阻止する国際会議を主催しているのだ。中国にとって北朝鮮の核兵器保有宣言など絶対に認められない。中国の拒絶は明らかである。それが証拠に北朝鮮首脳の極秘訪中のはずだが、昨日の夕刊各紙に詳しい行動が掲載されている。これは中国側が日米に怪しまれたくないという姿勢の表れである。もはや北朝鮮の意味不明な行動は限度を越えた。中国がそのように断定しても不思議はない。

 しかし、それほどまでに明確な事実を考えると、3月31日の北朝鮮・外務省報道局長の談話は、アメリカや6カ国協議に向けたものではなく、中国から食糧援助を得るための手段だったと考えることが出来る。これから北朝鮮は核兵器保有を主張しない代わりに、中国から食糧を得るという援助獲得作戦である。そのために今回の姜錫柱次官の訪中である。今、北朝鮮が緊急に必要なのは食糧援助である。食らべれない核兵器保有ではない。このように軍事を知ると、北朝鮮分析が根本的に違ってくる。これが軍事知識の醍醐味である。

 この機会に言っておきたいのは、米CIAが北朝鮮の核兵器保有を口にするのは、中国を通じて北朝鮮を追いつめる心理戦術なのである。アメリカのCIAが言うから、北朝鮮が核兵器を保有していると断定してはいけない。CIAは心理戦を含めたアメリカの情報機関である。日本はそのあたりの事情を正しく把握しておく必要がある。

 いつも言うが、北朝鮮は昨年秋に収穫した保存食料を食べ尽くし、厳しい寒気が緩む4月、5月、6月が最も体制崩壊の危険な時期を迎える。北朝鮮国内で食糧を求めて人の移動が活発化するからである。ちょうどその時期にあたる日本と北朝鮮のワールドカップ予選(平壌・金日成競技場 6月8日)には十分な準備が必要である。


※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。