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米空軍、サウジから全面撤退 司令部はカタールに移転 (朝日 4月30日 朝刊) [要約]サウジを訪問中のラムズフェルド国防長官は、プリンス・スルタン空軍基地で同行の記者団に対し、「米軍(4500人、作戦機約100機)はサウジから全面撤退する」ことを明らかにした。新たな中東軍司令部はカタールのウデイド空軍基地に移すという。これはイラクのフセイン政権の崩壊で、イラクへの監視飛行を行なう必要がなくなったことと、イスラムの聖地であるサウジに駐屯することへの反発を回避したいという理由がある。

[コメント]サウジの米軍が駐留する目的は、サウジの民主化(反王族)に対する擁護の意味もあった。しかし逆にサウジ王家への反発が強まり、ここ数年はサウジ王家では米軍のサウジ撤退を希望していた。そこで今回の駐留米軍の全面撤退である。しかしこれには裏がありそうである。今回のイラク攻撃で明らかになったように、サウジが秘密裏に米軍に協力するという関係は存続しそうだからだ。すなわちサウジ王家は米軍の支援なしに存続はできない。また米軍はサウジの基地と援助がなければ中東政策はなりたたない。
 すなわち今回、米軍がサウジから撤退するのは「擬装離婚」という意味である。これからは米国との軍事関係では、世界各地でこの「擬装離婚」というのが流行するかもしれない。
欧州防衛首脳会議 反戦四カ国のみ出席 EU内部分裂 露呈 (サンケイ 4月30日 朝刊) [要約]EU加盟国のうちイラク戦争に反対した仏独ベルギー、ルクセンブルグの4カ国は、ブリュッセルで欧州防衛に関する首脳会議を開いた。4カ国は会議終了後に共同声明を発表し、「欧州軍司令部を創設して、あらたな軍事共同作戦を行なう必要性を提案した。しかし英国のブレアー首相はNATOを侵食する行為と非難している。欧州共通防衛は1999年12月に人道的支援の安全確保活動に対し、欧州緊急対応部隊(6万人規模)の創立を決めている。

[コメント]もともと欧州共通防衛はEUの欧州連合条約(92年に調印)に明記されていた。それがユーゴやコソボ危機を通じて欧州緊急対応部隊として具体化してきた。ところが今回のイラク戦争で反米英という色彩を濃くして発足することになりそうだ。早ければ、来年夏にも新司令部が発足することになりそうだ。東欧などの新NATO加盟国はアメリカ向きである。しかし古いNATO軍である仏独などは反米英に向いている。そこでNATO軍の分裂が現実の問題として浮上してきた。
 そもそもは米・欧が旧ソ連圏に対抗して、米ソ冷戦のために作られたNATOはその使命を終えている。今に思えば、何のためのNATOかという疑問にすべての加盟国が納得できる理由がない。今回の動きは、NATO同盟が解体に向かって動きは始めた兆候として見たほうが確かなようである。
英紙報道 対北朝鮮 米、海上封鎖を検討 (読売 4月28日 朝刊)  [要約]英紙「サンデー・テレグラフ」は米国防省高官の話として、米国が北朝鮮の核輸出を阻止するため「選択的な」海上封鎖を検討していると報じた。この選択的な意味とは、核物質を積載した疑惑がある貨物船のみということで、同高官は米軍は北朝鮮のすべての船舶を追跡する能力があると語った。

[コメント]この高官の意味の中には、北朝鮮の不審船(武装工作船)も含まれている。また昨年11月に北朝鮮の南浦港からスカッド・ミサイルを積載して出港し、イエメン沖で米軍・特殊部隊の臨検を受けた擬装貨物船まで含まれている。そろそろ北朝鮮は、自国の港や貨物船が米軍や自衛隊の厳重な監視下にあることに気がつくことである。
 よく考えて頂きたい。すでに極東の海からロシアの潜水艦は姿を消している。それなのに日米両海軍(自衛隊)は、対潜部隊として攻撃型潜水艦やP3C哨戒機を大量に配備している。この部隊が北朝鮮船舶の監視を行なっているんだ。主要な軍港の近くには、日米の潜水艦が潜んで、出入りの船舶を見張っていると考えていい。
 新華社電によると26日、中国の胡錦濤主席とブッシュ大統領の電話会談が行なわれ、北朝鮮の核開発問題では米中が連絡を取り合い、今後も外交手段と対話で解決していくことで一致したと報じた。
 北朝鮮とアメリカが間もなく戦争をするとか、北朝鮮からミサイルが日本に飛んできるといったり、北朝鮮の核施設を米軍が攻撃すると思っている人は、ちょっとここらで軌道修正をしたほうがいいと思う。日本が北朝鮮を無意味に恐がる必要はまったくない。でしょう。
初島の送電ケーブル(海底)切断の怪 誰が何のために (毎日 4月27日 朝刊) [要約]静岡県の熱海と初島を結ぶ海底ケーブル(電力)が切れた問題で、切断には高度な潜水技術や大掛かりな施設が必要な上、感電などの危険から停電して行なう必要がある。しかしそのような痕跡がない。どのようにして電線を切断したのか、またその目的はなになのか。謎は深まっている。

[コメント]よく新幹線がテロに襲われるという話を聞く。しかし新幹線を襲うテロとは何の目的のために、だれが行うかといういう問題が浮上する。同じ犯罪行為であってもテロと愉快犯は違うからだ。そのようなことを考える意味で、この事件は最適である。これを某国のテロ(小型潜航艇)として見れないか?といった質問がメールで届き始めている。しかし今の段階なら答えはノーである。電線切断の目的が解明できないし、それを行なった実行犯の犯行宣言もない。
 被害にあった初島の人には申し訳ないが、これは非常に面白い事件である。それに必ず数日で原因が究明される事件でもある。どうして海底ケーブルは切断したのか。犯罪性が存在するのか。熱海港にはヨットハーバーがある。私も以前に何度か停泊して、市内の温泉に入ったことがある。また海の仲間と、初島のリゾート施設に泊まったこともある。あの付近の海は良く知っている。付近の海を知っているだけに、事件(事故)への興味がどんどんとわいてくる。
 北朝鮮のウソ800の核兵器保有宣言より、はるかにミステリアスな事件である。皆さんはどんな推理をしていますか。
北朝鮮が牽制 核兵器の「使用・輸出は米次第」 米朝中3カ国協議 (サンケイ 4月26日 朝刊) [要約]北京で行なわれた3カ国協議で、北朝鮮の李根・外務省米州局副局長は、ケリー米国務次官補に、「核兵器の使用、輸出は今後の米国次第だ」と語り、米国を牽制した。また北朝鮮はKEDOに合意した1994年の核兵器開発凍結を再構築することを提案してきた。ブッシュ大統領は、「北朝鮮はかつての脅迫ゲームに戻ろうとしている」と、厳しく北朝鮮を非難した。

[コメント]昨日の夕刊や今朝の朝刊を見て、日本の新聞各紙が冷静に対応してことで少しはホッとした。もっと激しく北朝鮮を非難したり、核戦争の恐怖に怯える記事を書くのかと思ったからだ。私が新聞を見た感じでは、今回の北朝鮮が行なった核保有宣言は、あくまで脅しの可能性が高く、なにも北朝鮮の核保有を証明できる証拠がないとわかったからだろう。
 国家が核武装宣言を行なうには核実験は欠かせないのだ。それを行なっていないのに、北朝鮮の発言にビクビクしていては相手の思うツボなのである。
 私はまだ北朝鮮は核兵器を手にしていないと信じている。というより、北朝鮮が核武装(保有)しているという確証がないからだ。今回の北京での発言は、ついに北朝鮮が墓穴を掘ったと思った。正直な気持ちを言うなら、なんとも「馬鹿なやつ」である。
 これで北朝鮮はアメリカと決定的に決別した。そして日本とも関係を遮断した。中国との関係もさらに悪化することになった。北朝鮮が計算した効果とは逆の反応が出て、ただ国際的な北朝鮮・非難を高めただけだったのだ。北朝鮮が得をしたことは何もない。
 本日は夜、アジアをテーマにしているフリーのライター(記者)たちに招かれて講演する。テーマは北朝鮮の軍事情勢である。もちろん講演内容に先日の核保有宣言も含まれる。参加費は500円だという。どんな質問が出るか楽しみだ。
北朝鮮 核保有を表明 (読売 4月25日 朝刊)

北朝鮮 「ノドン」200基を配備 (朝日 4月25日 朝刊)
[要約]米CNNテレビは米当局者の話として、北京の3カ国協議に出席した北朝鮮の李根・外務省米州副局長が、核兵器の保有を表明したと報じた。同副局長はさらに、近く核実験を行なう意向であると述べたという。CIAは90年代に北朝鮮がプルトニュームを使って、1〜2個の核爆弾を製造したことがあると指摘していた。
 また本日の朝日新聞によれば、在韓米軍の当局者が北朝鮮は最大200基のノドンミサイルを保有していると明らかにした。ノドンミサイルは射程1300キロでほぼ日本全土を射程におさめている。また韓国に向けらられたスカッドC(射程500〜600キロ)は650〜800基があり、北朝鮮国内にある1万1千個所の地下軍事施設に保管してあるという。この情報に関して在韓米軍当局者は、偵察衛星などの情報を総合的に判断した結果で、詳しい根拠は言えないと話したと報じている。

[コメント]これらの報道が真実だとすると、朝鮮半島は核武装化に向け、1歩進んだと判断することになる。更に北朝鮮が核実験を行なえば2歩進んだことになる。さらに弾道ミサイル実験を再開すると、核武装化はさらに3歩進んで、北朝鮮の核武装宣言は完了する。
 これはアメリカにとってはたいした問題ではないかもしれないが、日本にとては深刻な軍事脅威になる。日本は軍事的な対抗手段を検討し、北朝鮮の核攻撃を抑止する戦略を構築する必要に迫られる。
 ともあれ日本は、もし北朝鮮が核実験を行なえば、直ちに全面的(可能なかぎり)な制裁を加えることを宣言する必要がある。そして脅しではなく、確実に実行するのである。日朝間貿易の禁止、送金の停止、空路・海路の閉鎖、それこそあらゆる手段を使って核実験を阻止する。日本がとりうるあらゆる制裁よりも、北朝鮮が核武装するほうが日本にとって脅威なのである。北朝鮮の核武装宣言は、日本に対する(準)宣戦布告と受け取るべきことなのである。
  しかしこれらの情報が意図的に日本や韓国を、対北朝鮮の世論操作するために流された偽情報なら、米国は東アジアにおける深刻な責任を課せられることになる。日本政府はこの情報の真偽をすぐに中国当局に確認すること。中国当局は日本政府の問い合わせにイエスかノーで答え、ノーコメントはイエスと判断されることをあらかじめ知る必要がある。今回は中国が加わった3ヶ国協議で出た発言なので、今までにない重さがある。 
 我々日本人は、北朝鮮の核武装に驚き、恐怖して、慄(おのの)き、ひれ伏して、貢物(支援・援助)を申し出るような国家ではない。
高濃縮ウラン 北朝鮮、有無あいまい 3者協議 米と隔たり大 (朝日 4月24日 朝刊) [要約]23日から北京で始まった3カ国協議で、北朝鮮は米国の高濃縮ウラン計画について問いただしたことについて、「あるともないとも言えない」と答えたことがわかった。あくまで北朝鮮は金正日体制の存続保証を要求し、双方の主張には大きな隔たりがあった。協議は25日までとされている。

[コメント]北朝鮮も苦しい対応を迫られている。なにしろ中国が同席している。中国は朝鮮半島の非核宣言を支持している。その上、北朝鮮は中国から大量の燃料や食糧の援助を受けている。その中国(アジア局長)の前で、「もっている」とは言えないし、アメリカ(ケリー国務次官補)には交渉カードを「持っていない」とは言えない。
 北朝鮮の核武装計画とはその程度の話なのである。この問題に中国が出てくれば、簡単に話がつくことなのである。
 米軍のイラク攻撃で圧倒的な軍事力を見て驚いたのは、北朝鮮ではなく本当は中国なのである。北朝鮮をアメリカから軍事攻撃させないために、中国が今回の3者協議を仕掛けたのである。北朝鮮が断われるような状況ではない。当然ながら北朝鮮は、次回の開催も中国の圧力で合意させられる。朝鮮半島の専門家は、もっと中国の影響を重視して頂きたい。
PKO武器使用 「国際基準並み緩和」 民主、公明、自由 3幹事長表明 (読売 4月22日 朝刊) [要約]読売新聞社が主催した「憲法改正に関する4党幹事長座談会」で、民主・岡田、公明・柴崎、自由・藤井の3幹事長は、PKOに派遣する自衛官の武器使用基準を「国際基準」並みに緩和すべきと見解を表明した。自民党の山崎幹事長は直接言及はしなかったが、武器使用の緩和に前向きである。今後のイラク復興支援における自衛隊の活用に関して、武器使用の緩和がひとつの論点になった。

[コメント]ここで気になるのは、最後の1行である。いつ、どこで、だれが、イラクの復興支援に自衛官を派遣することを主張しているのか。読売だけが、自衛官をイラクの復興支援に出せと言っているだけではないか。先日の日曜日の午前、NHKの政治討論を見たが、だれも自衛官の派遣など出来ないと言っていた。国連・安保理の議決が得られなかったので、イラクの戦後復興に自衛官を出すことは出来ないと言っていた。それが読売新聞になると、どうしてイラクの復興支援に自衛官の活用になのか不思議だ。
 先日も社説で、北朝鮮のノドンが日本を狙っているのは間違いないと断定していたが、その断定した根拠を示していなかった。確かに北朝鮮がノドンを日本に向け配備している事実を示して欲しい。
 また最近、北朝鮮が使用済み核燃料棒の再処理をめぐる声明で、英文を訂正したことがあったが、その例でわかるように北朝鮮は再処理(プルトニュームの生成)を行っていないことを示している。日本の新聞社は北朝鮮が使用済み燃料棒を再処理し、すでにプルトニュームを生成していると思っているのか。そのあたりのことも各社で明らかにしてもらいたい。どうも日本の新聞社は軍事情報の事実の重さより、想像の重さを重視しているように感じる。
 そのために、多くの国民が明日にも北朝鮮からミサイルが飛来し、大都市の上空で大量破壊兵器が炸裂する恐怖にとらわれている。日本の新聞各社はそのあたりの責任を痛感して頂きたい。 
苦悩深めるサウジ 空港各地に米軍機飛来 アラル空港 タブーク空港ルポ (毎日 4月21日 朝刊) [要約]イラク国境に接するサウジ北部の民間空港は、イラク戦開始(3月20日)直前の3月6日に閉鎖され米軍機が姿を見せた。アラル空港は厳しい検査で入域が許され、空港の入り口には機関銃を構えた兵士が配備され、内側では装甲車が配備されていた。駐機場にはブラックホーク(特殊部隊用ヘリらしい?)5機と、Cー130輸送機4機が見えたという。イラクで負傷した兵士をここの病院に運ぶのが目的という。このアラル空港からさらに650キロ西のタブーク空港にも、イラク開戦とともに米軍機が飛来した。駐機場には20機のC−130輸送機3機のF−15戦闘機が米軍機がいた。ここにも最高レベルの軍病院があり、イラク戦線で負傷した米兵を治療していたという。消息筋によると、アラル基地には800人〜1000人、タブークで数千人の米兵が駐留していたという。

[コメント]このふたつのサウジ領の空港は、イラク戦争で最も注目していた空港だった。それは開戦前に多くの米軍機が目撃されたほか、空港の管制を米軍が行い、サウジも公式に米軍が使用していることを公表していたからだ。この記事で感じたのは、アラル空港はバグダッドに近いので、特殊部隊やコンバット・レスキュー(墜落機のパイロット救出)の出撃基地であるような気がする。ブラックホークもMH−60タイプのもので、輸送機もMC−130特殊作戦用ではなかったか。タブーク空軍基地はヨルダンからイスラエルに向いた空軍基地である。サウジにはこの他にキング・スルタンという大規模な米軍飛行場がある。
 さらに本日のサンケイによれば、米軍はイラク国内に4ヶ所飛行場を確保し、継続して使用する方針であるという。その空港は西部のH−1軍用空港、北部クルド人自治区のバシュル軍用飛行場、南部ナシリアに近いタリル空軍基地、それにバグダッド国際空港(旧サダム国際空港)の4ヶ所である。またすでに米軍はトルコにも米軍の空軍基地を確保している。このことを考えると、米軍はトルコ、イラク、サウジというように、中東を縦断する形で主要な空軍基地を確保したことになる。
 これでシリアは米空軍に包囲されたことになる。ヨルダンも完全に周囲を米軍勢力に包囲された。(ただしヨルダンはすでに親米政権)。イランもアフガンの米軍基地の存在を考えれば、すでにイラク領土の東西を押さえられたことになる。
 米軍の中東配備計画はまず飛行場の確保から始まった。これが米国の中東軍事支配の根幹となる。米軍が中東に米兵20万人を配備するという計画は、この空軍基地の基幹ラインに沿って、総計で20万人のような気がする。イラク国内だけで20万人は多すぎるような気がしていた。米国は本気でイスラム社会にアラブ世界を支配する気でいる。(毎日にはアラル基地をアラール基地と書いていましたが、このホームページではアラル基地と書いていましたので、そのように表記を直しました) ここに掲載した地図の上部は毎日新聞、下部はサンケイ新聞に掲載されていたものです。ともに4月21日付け。
空自 クラスター爆弾 「非公開、責任思い」 (毎日 4月18日 朝刊) [要約]「第2の対人地雷」と非難されているクラスター爆弾を、航空自衛隊が87年度から16年間にわたり、総額で148億円分購入していた問題で、野党は「国会への報告がなかった」として追及する構えだ。

[コメント]昨日、毎日新聞が1面トップで「空自のクラスター爆弾だ。大変だ、大変だ」と書いていた記事の続報である。昨日の夕刊で朝日も、「予算書に明記していないのはけしからん」と書いていた。
 しかしこの記事は、公正に判断すると毎日のほうに無理がある。空自のクラスター爆弾など秘密ではない。なにも軍事マニアでなくとも、航空祭や基地祭などでは、多くの人にクラスター爆弾は何度も公開されていた。私自身も見たことがあるし、その写真を撮ることも制限されていなかった。私は今回のイラク戦争のテレビ解説でも、クラスター爆弾は空自も配備していますと何度も話している。そのことを知らなかった記者のほうが問題なのだ。知っていたのは軍事マニアだけとか、マニア向けの雑誌だけとか、記者の方は、なにか軍事知識を持つことを悪いことのように感じているのではないか。
 それからまだ気がついていないようだが、陸自の多連装ロケットシステム(MLRS)は多目的弾と称して、クラスター弾頭を装備していたことを記事は指摘していない。記事で空自のクラスター爆弾を問題にするなら、陸自のMLRSの多目的弾も取り上げる必要があった。
 それで何が問題の本質なのかである。空自がクラスター爆弾を予算書の項目に書き込まなかったことが問題なのか。それともクラスター爆弾が残忍な兵器だから、人道上、国際的に問題のある兵器なのか。あるには不発弾が出て対人地雷のように、市民や子供たちに危険なので問題がある兵器なのか。
 そのあたりをきちんと整理しないと、無理やり都合のいいコメントを載せただけで、本質の問題部分をぼやかしてしまうことになる。福田官房長官のように、「どこが悪い、なにも違反していない。日本の防衛に必要な兵器だ」と言われると、何も反論できなくなる。
 多くの人を殺し、施設を破壊する兵器は、皆、残忍なものなのです。(写真は陸自の多連装ロケットシステム(MLRS)。このロケット弾1基に644個の子弾頭を装着している。ロケットは12基セット。これもクラスター兵器なのです)
北朝鮮の核 米中朝協議23−25日に北京で (読売 4月17日 朝刊)  [要約]北朝鮮の核問題を話し合う3カ国協議が、23日から25日まで北京で開催されることが明らかになった。米国からはジェームズ・ケリー国務次官補が出席することが確定している。

[コメント]この北京の3カ国協議に日本が参加しないことが、日本政府の一部に不満があるようだ。私から言わせて頂くなら、こんな北朝鮮の核兵器問題に日本が参加する必要はまったくない。本来なら、昔も今も北朝鮮の面倒を見ている中国が、北朝鮮をビシッと押さえる必要がある問題だけなのだ。もともと中国は北朝鮮が核武装しないことをよく知っている。あくまで核問題は北朝鮮の対米交渉術で、架空の脅威を作り出してアメリカから援助を得ようとしているだけであることを知っていた。だから中国は陰で笑いながら、北朝鮮のアメリカ挑発外交を放置していた。
 しかしいくら北朝鮮の架空の核挑発でも、イラク戦争で朝鮮半島が危険な状態に向かっていることを中国は知った。そこで中国は面倒を見ているバカ息子(北朝鮮)をアメリカの前に連れて行って、きちんと詫びさせることにしたまでのことである。北朝鮮の核武装計画など最初からなかったのだ。
 北朝鮮が核武装して最も困るのは中国である。朝鮮半島の核武装化は絶対に防ぐというのが、中国で最も重要な東アジア戦略の基本中の基本である。
 北朝鮮の核武装問題を話し合う3カ国協議など、日本はほっとけばいい。
 ところで最近、北朝鮮にノドンが多数配備され、その弾頭に生物・化学弾頭が装備され、日本を射程に治めているということが当たり前のように語られている。これはまったく根拠のない話なのである。韓国の国防白書にそのような記述があっても、その国防白書にも証拠は何も示されていない。韓国は日本にも北朝鮮の生物・化学兵器ミサイルの脅威に怯え、韓国と一緒に『太陽政策』を採用して欲しいだけの話なのである。すなわち北朝鮮を日本に援助して欲しがっているだけの話なのだ。先日、北朝鮮が「わが国のミサイルは日本を射程に収めている」とラジオ放送していたが、「ふざけるな。だったら証拠を見せろ。1300キロの日本海に標的船を出してやるから、そこに向かって撃ってみろ」と言えばいい。
 それだけの話しなのに、日本では明日にでもノドンが日本に落下してくるような話が飛び交っている。軍事を知らないからそんな想像をしてしまうのだ。ノドンはパキスタンのガウリ・ミサイルで、輸出して外貨を稼ぐために開発された弾道ミサイルなのだ。もう北朝鮮が弾道ミサイルの輸出で外貨を稼ぐ時代は終わった。日本人は北朝鮮を怯え過ぎている。
北朝鮮核問題 多国間協議 月内にも (朝日 4月16日 朝刊) [要約]北朝鮮が核開発問題を多国間で話し合うことを了承したことで、関係国の間で調整が進んでいる。しかし多国間が米・韓・中・北朝鮮の4カ国なのか、それに日本とロシアを加えた6ヶ国にするのか決まっていない。水面下で各国の調整が続いているが、イラク情勢を受けて北朝鮮の対応が変化した最初の兆候として、今後の展開に注目が集まっている。

[コメント]あれほど米国との二国間交渉を要求してきた北朝鮮が、多国間協議を受け入れたことは、今までの瀬戸際外交や崖っぷち外交の危険に気がついたからだろう。もはやKEDOのように軍事危機を演出して、そこから援助を引き出す交渉術は使えないのだ。
 北朝鮮は多国間協議で体制存続の保証を米国に求めるが、その証拠として食糧や燃料の援助を求めてくるだろう。はたして米国がそれに応じるだろうか。私はここ数ヶ月、北朝鮮は核兵器の再開発をしていなかったと考えている。使用済み燃料棒を取り出したとか、再処理工場(放射化学実験場)を稼動し始めたというのはお芝居だと思っている。なぜなら中国が絶対に北朝鮮の核武装を許さないからだ。
 今まで北朝鮮はアメリカに心理戦争で揺さぶりをかけていた。それに対して、日本は北朝鮮の本質を見抜けなくて大騒ぎをしていた。日本はもっと北朝鮮を甘く見ていいと思う。過大に評価しすぎではないか。北朝鮮に対しては特に特に冷静で正確な評価を行なう必要がある。でなければ、北朝鮮の心理戦に負けてしまう。最近の自衛隊や米軍は、北朝鮮を過大評価してしていない。
イラク軍と北朝鮮軍の比較 (4月15日) [コメント]数日前から、私のところにマスコミ各社から、「イラク軍と北朝鮮軍を比較してくれ」「もし米軍と北朝鮮軍が戦ったら、どんな戦争になるか教えてくれ」「米軍が5月にも北朝鮮攻撃を始めるという情報があるが」といった問い合わせの電話が殺到しています。
 そこにはイラクの次は北朝鮮という認識があるようです。しかしアメリカ軍は北朝鮮を攻めることはありません。私は断言します。米軍は北朝鮮を攻めることができないのです。第一の理由は、北朝鮮は中国と軍事同盟を結んでいます。北朝鮮を攻撃することは中国との戦争を覚悟しなくてはいけません。そんな危険なことをアメリカはやりません。次に北朝鮮は生物・化学兵器を搭載したミサイル(フロッグ7とスカッドC)を38度線近くに配備(地下陣地)しています。それもいつでも発射できる状態で維持しています。これを使えば、ソウルや在韓米軍を含む韓国の南部は生物・化学兵器の脅威に曝されています。ですから韓国は、北朝鮮を追い詰める政策をとることができないのです。太陽政策はそのための対北朝鮮政策です。
 北朝鮮が軍事暴走を始めることもないでしょう。イラク軍の兵器は80年代の最新兵器です。80年代に戦ったイラン・イラク戦争で、アメリカやサウジの援助で配備した兵器です。しかし北朝鮮軍は60年代の兵器と言っていいと思います。ごく一部にMIGー29戦闘機が配備していますが、パイロットの訓練飛行時間は通常の飛行訓練が出来ぬほど短時間です。北朝鮮軍では米軍のGPS爆弾(JDAM)やバンカーバスターに対抗することはできません。
 北朝鮮が「米軍と戦争だ」と言っているのは、あくまで国内に向けた心理戦で、国民の緊張を高め、自壊しないようにしているのです。
 それから米軍が北朝鮮の核施設を空爆することはありません。稼動中の核施設の攻撃は人類に対する犯罪行為で、いくらアメリカであっても正当化はできません。今までに稼動中の核施設が軍事攻撃された例は存在しません。イラクで行なった99年の「砂漠のキツネ作戦」のときも、アメリカ軍はIAEAと緊密に連絡をとり、空爆の対象に核施設がないか厳密な調査をして空爆を行なっています。
 また独裁者の金正日が自暴自棄になって、米韓軍に大量破壊兵器を使用する可能性ですが、歴史的に見て使えないことが2例存在します。ひとつはヒットラーです。彼はノルマンジー上陸作戦やベルリン攻防戦でも、サリンやVXを使わないで自殺しました。もうひとつはイラクのフセイン大統領です。彼も支配体制が自壊させられるとき、大量破壊兵器を使用しませんでした。この例からいえることは、大量破壊兵器の使用は敵が自分より強く、相手が大報復手段を持っている場合は使えないということです。北朝鮮の金正日が自暴自棄で大量破壊兵器を使わないという論理は、イラクのフセインの実例でより確証が高くなりました。
 そのあたりの話を、自著 「北朝鮮 消滅」に詳しく書いています。
 ここで結論を言えば、だから北朝鮮とアメリカ軍が戦争を始めるとか、米軍が北朝鮮を間もなく攻撃するなんて話を考えないでください。
米軍 ティクリート制圧へ 全土確保近づく (サンケイ 4月14日 朝刊) [要約] 米軍地上部隊はバグダッドの北150キロのティクリートに、戦車や装甲車250両と攻撃ヘリで進攻し、一両日中にも制圧する勢いだ。チィクリートでは共和国防衛隊が激しく抵抗すると見られていたが、連日の空爆で軍事施設が破壊され、イラク軍は戦意を失ったと見られ、大きな抵抗は起きていない。

[コメント]いやー、寝ました、寝ました。すごく寝ました。昨夜は9時前に眠り、今朝は7時頃に起きました。途中で夜中の3時頃に目が覚めましたが、近くに飲みかけの缶ビールがあったので飲んだら、そのまま7時まで眠りました。おかげで気分が壮快です。
 心配していたティクリートの戦闘も、どうやら大したことはなさそうです。これからフセイン大統領の身柄確保と、大量破壊兵器の発見に焦点が移っていきます。
 今日はこれから近くの公園(片道1時間)まで歩いて行きます。少し体を動かさないと、体の芯にたまったストレスが抜けないと思うからです。それから前々から食べたかった「さぬきうどん」の店に行きます。今日の昼食はさぬきうどんです。それから神田・神保町に行って書店を回ります。今回のイラク戦争で使われた兵器や戦術の写真を集めて、講演用のスライドを作るためです。ロサンゼルスに住んでいる友人の東さんから、イラク戦争関連の新聞や雑誌など多くの資料が届きました。できればこのホームページに掲載して公開したいのですが、ちょっと著作権の関係で難しいと思います。そこでこれらの資料をスライドにして、講演会(オフ会)などで使うことを考えたのです。そのための資料がないか神保町の書店街に行くのです。
 イラク戦争が始まって多くの人から励ましやアドバイスのメールを頂きました。本当にありがとうございました。なんとか乗り切れたようです。今は充実感でいっぱいです。応援ありがとうございました。
 またこのホームページで軍事の勉強をいっしょにやりましょうね。私もこのホームページで成長します。皆さんもいっしょに軍事知識を成長させてください。なかなかいい感じになってきました。
(こんなに落ち着いている時に限って、突然、携帯電話が鳴って、緊急の呼び出しを受けることがあります。でも、髭も剃っていないし、着ている服もトレーナーです。どうか今日は大事件が起きませんように。でもイラクで生物・化学兵器が使用されたら・・・・・。そんなことはないと思います。)
イラク軍ティクリート放棄か 偵察映像に略奪行為 (朝日 4月12日 夕刊) [要約]米軍はイラク北部のティクリートで空爆を続けているが、イラク軍は周囲の橋を壊しつつ市内に集結している。しかし無人偵察機が市内の様子を探ったところ、イラク軍が戦闘体制を放棄し、市内で略奪行為が起きた可能性が見られたという。

[コメント]私はティクリートでの戦闘はほとんどないと思う。もはやイラク軍には抵抗する気力はないと思う。猛烈な空爆を体験した兵士は、米軍と戦っても勝てる見込みがないことを知っているからだ。イラク兵の忠誠心や郷土愛など、1発の銃弾や砲弾で簡単に打ち砕ける。圧倒的な米軍を前に、死ぬことが前提の戦いはできない。
 しかしそれでもイラク北部に展開するために、クエートに到着した第4師団の投入は不可避である。それは特殊部隊だけでは、地域の支配や制圧に不向きであるからだ。北の要衝であるモスルやキルクークなどを支配するには、戦車や装甲車で編成された第4師団の戦力が必要になる。また油田の確保にも第4師団の戦力は欠かせない。さらにクルド人問題を複雑にしないためにも、第4師団がイラク北部に展開することがトルコを安心させる。
 もしトルコから第4師団が入っていれば、この戦争はもっと早く終わったかもしれないという意見もあるが、戦争とはそのようなもので終わってみなければわからない。
 米軍はティクリートの制圧をもって、この戦争の「勝利宣言」を行なうようである。しかしこの戦争は、本当は何だったのか。大量破壊兵器の破棄、フセイン体制の崩壊とイラクの解放、親米的な政権の樹立、・・・・・・・。
 しかし多くの人が指摘するように、これからの中東情勢に大きな不安要因が生まれたことは確かである。
北部 油田都市キルクーク制圧 クルド勢力が進撃 トルコとの緊張高まる (毎日 4月11日 朝刊) [要約]イラク北部のクルド人勢力は、米軍の支援を受けて北部の主要都市キルクークを制圧した。イラク第3の都市モスルも陥落は時間の問題となっている。クルド人支配地区のアルビルなどから、クルド人30万人がキルクークへ移動を開始したという情報もある。米政府はキルクークを米軍が統治する声明し、クルド人の統治に反対の意向を明確にした。しかしクルド人独立運動に危機感を持つトルコは、キルクークがクルド人の支配地になると、石油収入で独立機運が高まるとして軍事侵攻を行なう可能性がある。

[コメント]本日、お昼のニュースではモスルでも、イラク軍との間で降伏交渉が行なわれていると報じていた。モスル市街での戦闘は回避される見通しとなっている。これでバグダッドから北西150キロのティクリート攻防戦が最後の戦線の可能性が高まった。これに対し、米軍はクエートで出撃準備を急ぐ第4歩兵師団を投入すると思う。第3歩兵師団や第1海兵遠征隊はバグダッドとイラク南部を担当させ、新しく第4師団をイラク北部に投入してキルクークやモスルを統治したいからだ。むろん、ティクリートは猛爆のあと第4師団が制圧し、ここで米軍はイラク戦争の勝利宣言を行なうことになる。
 ところで日本には軍事専門家は軍事のことはわかるが、政治や外交の分野は無知ではという認識はないだろうか。これは偏見である。まさに軍事は政治を理解しなければ、戦況を正しく分析することはできない。また政治や外交の分野でも、軍事を理解していなければ分析することはできないのだ。まさに軍事と政治は車の両輪なのである。これからクルド人、トルコ政府、南部シーア派、米政府と米軍というように、いくつもの勢力がイラクをめぐって覇権を競う。このような時にこそ、いかに政治で軍事的な視点が重要なのか、皆さんにはその目撃者になって頂きたい。すなわちこのホームページで今後のイラク情勢を、政治や経済の分野まで踏み込んで分析します。そしてその正確さを見て頂きたいのです。
 また政治や経済を勉強している人は、そのような軍事知識の重要性を認識してください。でも私が間違ったらごめんなさい。
バグダッド陥落 フセイン政権 崩壊状態 (各紙 4月10日 朝刊) [コメント]これで戦争による犠牲者を更に増加させることはなくなったと安心しました。米軍がサダム国際空港を押さえ、大統領宮殿に戦車部隊を駐留させ、さらに東のラシード空軍基地を支配下に置き、サダム空港近くには砲兵隊の陣地も築かれました。さらにバグダッド周囲の幹線道路を封鎖したことで、完璧なバグダッド包囲網が完成したのです。市街地ではフセイン政権の関連施設に絶え間なく空爆が行なわれ、停電も続いているような状態でした。これでフセイン大統領に不満な市民が蜂起したのです。
 蜂起した市民は、警察署を襲って武器を略奪していました。これは危険です。今は主に官庁から略奪していますが、これから市内の高級商店を襲ったり、報復のための虐殺が行なわれる可能性があります。米軍はすぐに市民の略奪や虐殺を止めないと思います。そのような光景を作り出すことで、今のフセインに忠実な一部の者に強い恐怖心を与えたいからです。そして次の段階で、米軍が治安回復をはかる作戦にでます。このことによって、今はフセインに忠誠心が残っている人にも、米軍に市民の虐殺から助けてもらったという依存心を起こさせるためです。軍事作戦はこれほどまでも冷徹な判断で行なわれます。
 ところで今日はテレビ局で多くの人から、「市街戦がなくてよかったね」という言葉をかけてもらいました。本当にほっとしました。かなり米軍がイライラしていたので、商店街や住宅地などの市街に砲弾を打ち込むことを心配していました。
 米軍の勝利宣言は出身地のチクリットを制圧してからだと思います。それから大量破壊兵器が発見されることが重要です。ある意味では、フセイン大統領を確保(あるいは死亡確認)するより、先に大量破壊兵器の発見が重要です。この戦争の正当性が証明されないからです。
 正直な気持ちですが、やっと乗り切れたという気分です。体力的というのではなく、軍事知識的に状況の変化に対応することができたという満足感です。
 また暇になったら、このホームページで毎日コツコツと、軍事情報と軍事知識を更新していきます。そして次の戦争に備えようと思います。
 そう思っていたら、もう北朝鮮情勢に注目が集まっています。次は北朝鮮が動きます。しかしバグダッドで市街戦が行なわれななったと同様に、北朝鮮に米軍や韓国軍が侵攻することはないと思います。また北朝鮮が韓国や米国(日本)を相手に戦争を仕掛けることもできません。またこれからの新しい展開と、私の軍事分析を参考にしてください。
 多くの市民と兵士が死ぬバグダッド市街戦が行なわれなくてよかった。でもこの戦争で多くの人が亡くなったことは事実です。そのひとつひとつの重さを考えたいと思います。
米軍 アラブ系テレビメディア攻撃 ロイター通信を砲撃 認める (4月9日) [コメント]昨日、日本テレビの夕方のニュース番組「ニュース プラス ワン」に出演中に、パレスチナホテルの15階にあったロイター通信社が攻撃を受けるという場面に遭遇しました。現地から情報を送る佐藤さんが話す事柄に驚いているうちに事態の深刻さがわかってきました。
 そして本日(9日)、詳しく現場の状況をVTRテープで見ることができました。その結果、砲撃は20ミリか25ミリの機関砲で行なわれたと確証しました。20ミリなら空を飛んでいた攻撃ヘリです。海兵隊のAH−1コブラと陸軍のアパッチが飛んでいたそうです。この2機の攻撃ヘリはともに20ミリの機関砲を搭載しています。また上空にはA−10攻撃機も姿を見せていました。A−10なら30ミリの機関砲を搭載しています。
 また近くにはM−2ブラットレー戦闘装甲車がいました。これには25ミリの機関砲が搭載していいます。しかし壁に残った弾痕の方向から、ホテルへの攻撃は空から行なわれたような気がします。
 これは米兵が周囲の状況を詳しく把握しておらず、テレビカメラを携帯式の対戦車ミサイルと誤認した可能性があると思います。まったく理解できないのは、アルジャジーラなどアラブ系メディアの建物を攻撃したことです。同じ時間に2つのアラブ系メディアが攻撃されたことで、これは誤爆や誤砲ではなく、なにか意図的なものを感じます。しかしそれを説明することはできません。あまりにも馬鹿馬鹿しいか、凶暴的なことを感じるからです。いくらなんでも、アメリカ軍がそんなことを意図的にやるとは思えません。
 今後のこの戦争の行方が、さらに暗雲が広がったような嫌な気持ちになります。アメリカは急ぎすぎています。大統領宮殿の警戒が甘いと知って、一気に戦車部隊を突っ込ませたことは成功しても、現場の兵士に周囲の状況を詳しく教えている暇がなかったようです。まもなく第4師団がクエートからバグダッドに進撃してきます。アメリカ軍は少し落ち着いて、作戦全般を点検した方がいいのでは。単純に「進め」、「進め」では、この戦争に勝てても、その後の展開が苦しくなります。昨日の1日だけでも、アラブの人に反米の意識を強めたことは確かです。アメリカ軍には、とにかく落ち着きなさいと言いたい。
 本日、出演した「情報ツウ」(日テレ)で司会をされている麻木さんから、「最近、更新が遅れていますね。忙しいのですか」と突然言われました。かなり以前から、このホームページを見ていくださっているようです。このホームページに書いた昔の記事のことも話されていました。意外なところに読者がいたのでびっくりしました。
 というわけで、忙しさに負けないで、ホームページを更新を頑張ります。これからラジオのニッポン放送に行きます。4月から毎週水曜日の3時半ころから5時頃まで、レギラーで出演して、ニュースの解説などをすることになりました。その仕事が終われば、スーパーで買い物をして夕食を作ります。
 昨日は娘の中学入学式でした。セーラー服が似合って、すごく嬉しくなりました。入学式にはズームイン・・・が終わってすぐに駆けつけましたので、当然ながら父兄では1番目に登校しました。担任の先生(男)は、初めて担任クラスを持つそうで、すごく張り切っていました。
米軍 首都を包囲 主要道路を制圧 (各紙 4月7日 朝刊) [要約]米軍はバグダッドと郊外を結ぶ主要道路を制圧し、首都の包囲体制を固めた模様である。また迫撃砲や空爆でバグダッド中心部への攻撃を強め、共和国防衛隊などへの攻撃を強めている。サダム国際空港を拠点とする第3歩兵師団は、首都外縁を西回りで北上した。南東から進撃してきた米軍海兵隊は東回りで北上している。こうしてバグダッドから郊外に延びる幹線道路はすべて封鎖したと米軍・広報部は語った。

[コメント]この情報で本日の新聞は、すべて米軍勝利の予感で満ちている。しかし、これが米軍の心理戦なのである。米軍は航空偵察から、バクダッド北部にイラク軍がいなく、強固な防衛線が築かれていないことに気がついた。そこで一気に戦車で奇襲をかけたのである。そして確かに主要な道路に戦車・装甲車でチェックポイントを築いた。しかしそれは弱い布陣でしかないのだ。イラク軍が反撃すれば、すぐに崩される布陣である。そもそも第3師団のどこに、そのような強力な予備戦力があるのか。この奇襲攻撃は、サダム国際空港方面にイラク軍を集中させないために、そのイラク軍の背後に奇襲をかけたのである。イラク軍が混乱しているスキを突いた攻撃である。もしイラク軍が落ち着けば、あくまでサダム国際空港を奪還する作戦を強化するだろう。ここ数日間、サダム空港の米軍は極めて弱い存在である。空港に米兵7000人を投入したという話も疑問符がつく。米軍にとってイラク軍のサダム空港奪還は絶対に阻止しなくてはならない。
 だから、サダム国際空港をイラク軍の集中攻撃に曝さないために、5日には市街地に戦車部隊を突入させたり、昨日は北部の道路封鎖に奇襲をかけた。そして大々的にこの情報を宣伝することで、イラク軍の敗走が近いと米軍は情戦戦を行なっている。本格的なバグダッド包囲網には、クエートで編成中の第4師団の到着は不可避である。
 あくまで言うが、今の米軍にはバグダッド市街戦を始めるほどの戦力はない。これは本格的な市街戦の始まりではなく、あくまで米軍の心理戦を意識した示威攻撃なのである。うろたえてはいけない。今は第3師団があくまでサダム空港を確保できるか、あるいはイラク軍がどのように空港奪還を行なうか、その1点に集中して見守る必要がある。
米軍 バグダッド市街地に侵攻(進攻) 首都攻略を開始 (各紙 4月6日 朝刊)  [要約]昨日、米軍の第3歩兵師団に所属する戦車など40両がバグダッド市内を進撃した。この部隊は市内中心部にあるチグリス川が蛇行する地区まで進み、そこから西方のサダム国際空港に向かい、空港を制圧している第3師団の第1歩兵旅団に合流した。この戦闘で米軍のM1A2戦車1両が攻撃を受けて破損した。

[コメント]昨日は過労のためか、横になったままテレビのニュースを見ていました。このニュースが流れたとき、すぐにホームページの更新をやろうとしましたが、なかなか元気がでてきませんでした。金曜の夜はもうクタクタ状態でしたから、やはり原因は過労かと思います。しかし昨日休んだせいで、今日はなんとか元気がでてきました。
 ところでこの行動ですが、明らかに米軍の示威行為です。空や陸からバグダッド市内を偵察した結果、イラク軍の防衛ラインが設定されていないので、一気に戦車部隊が首都中心に進撃し、米軍の「バグダッド参上」を宣言したのです。ですから威力偵察というより、示威行動という見方が正しいと思います。威力偵察は本格的な攻撃開始前に行なうもので、今の段階で本格的なバグダッド攻撃は考えていないからです。今、バクダッド市内は上空から米軍のP3C偵察機(オライオン)や無人偵察機で厳重に監視されています。市内にひそむ戦車の配置や、機関銃座の配置など、イラク軍の配置を監視しています。P3Cや偵察機で監視できないのは、室内など建物の中だけです。
 今回は奇襲的な効果で成功しましたが、米軍はいつもこの作戦が成功するとは考えていないと思います。当然、イラク軍もそれなりの対応をしてくるでしょう。
 とにかく今、イラク軍はサダム国際空港奪還に向け、共和国防衛隊の兵力を西に移しています。それを狙って、米軍は空爆を強化し奪還阻止を行なっています。イラク軍は空港を米軍に奪われ、そこに攻撃拠点を作らせると、バクダッド市街ばかりか、バクダッドとチクリット(フセインの生地)を結ぶ線を攻撃され、この地域の連系を断たれることになります。チクリットを航空地図で見ると、何本もの滑走路が整備され、バクダッドが落とされてもチクリットで立てこめるように設計されています。戦略的な要衝です。最近は米英軍の特殊部隊がバクダッド北部で活動し、バクダッドとチクリットの線を遮断していますが、もしイラク軍の戦車が進出してくると、特殊部隊と空爆だけでは阻止することが難しいと思います。
 米軍はサダム国際空港をエサにして、それでイラク軍をひきつけ、そこを空爆で始末する作戦を考えています。思い出しませんか。アフガニスタンの戦争のとき、カンダハル郊外の空港を米軍海兵隊が占領し、そこを奪還しに押しかけるタリバンに、何度も何度もミンチ機にかけるように攻撃したことを。航空戦力に勝っている米軍だから、このような作戦が可能なのです。バグダッド市内を空爆で壊滅させるより、サダム空港に招き寄せて壊滅させる作戦のようです。
 まだまだ米軍はバグダッド市街戦を行なわないと断言できます。イラク軍はこれからも米軍の仕掛ける心理戦の恐怖に怯える日が続くと思います。
昨日は更新できなくてごめんなさい。(4月3日) [コメント]米軍の第4師団がクエートに到着したようです。トルコから海路でまわってきた16000人、テキサスから緊急増派された14000人、合計3万人が戦車や攻撃ヘリを大型貨物船から降ろし、イラク南部からバクダッドに向けた攻撃態勢をとりはじめます。昨日の報道では、バグダッド南部の共和国防衛隊であるバクダッド師団が壊滅し、米軍海兵隊がクートを包囲し、その一部はバグダッドに向かったというのがありました。しかしバクダッドに向かったというのは、イラク軍の反撃を押さえるために、クート北部のイラク軍を追い払っただけで、バグダッドに向かったわけではありません。このあたりは、陸上自衛隊の経験がある人ならすぐに理解できることなのですが、軍隊の経験がなければまさにバクダッドに進撃したと思うでしょうね。
 さらにカルバラ方面のメディア機甲師団も、連日の空爆で戦力が半分程度に低下したと報じられています。もしそれが本当なら、これからA−10攻撃機やアパッチ攻撃ヘリから低空での攻撃を受けることになります。するとメディア師団の損害は一気に拡大します。
 私は米軍がカルバラ、クート、ヒッラなどの南部都市を確保すると、一旦戦線を強化して反撃に備える体制を強化する考えています。そして第4師団のクエートからの北上を待って、一気にバクダッド北部を制圧する作戦を開始して、バクダッド包囲網を固める次の作戦に移ると分析しています。
 昨日は朝4時に起きて書斎に入ると、カミさんがすでに早起きで仕事を始めていました。カミさんの仕事は本の編集者なので、原稿の締め切りが過ぎると早朝から仕事をすることが多くなります。で、パソコンが使えなかったので、更新することができませんでした。
 昨日から、ラジオのニッポン放送で初のレギュラー番組が始まりました。毎週水曜日の3時半頃から5時頃まで、ニュースの解説を行うという仕事です。初めてで緊張しましたが、面白そうな仕事だと実感しました。新しい私の世界が広がったような気がします。放送は関東エリアだけですが、関心がある方は水曜日の4時頃にニッポン放送を聞いてください。
 きょうも朝にズームイン・・・・と、夕方のニュースプラスワンに出演します。でもニュース+ワンは関東エリアの放送枠だけかもしれません。それではこれから着替えて、行ってきます。テレビの生出演はまだ緊張して、終わると手のひらが汗で濡れています。テレビの生放送ですが、はやり恐いですよ。何万人の人が見ているかと思うと、最初はひざが震えていたのを覚えています。最近はひざが震えることはなくなりました。
イラク攻撃と孫子の兵法が強く関連しています。(4月1日) [コメント]私がバクダッド市街戦はありません。アメリカ軍はバクダッド市街に突入しませんというと、それでイラク戦争が終わるのか? そんなに長期戦になっていいのか? 市街に突入しないで勝利が得られるのか?といった質問を受けます。その答えは孫子の兵法にあります。というのは、今回のイラク戦争でアメリカ軍は孫子の兵法を強く意識していると感じています。皆さんも、図書館にいけば「孫子の兵法」を解説した本があります。ぜひ、この機会に一度読むことをお勧めします。なぜ市街地に突入しないで、包囲網を築いて、フセイン体制が降伏するのを待つのか。その意味を中国の古典から学んでください。これからの人生でも、きっと参考になると思います。(このホームページでも解説したような記憶があります。サイト内検索で調べてみてください。もし書いていなければ、本日にも軍事常識のABCに書き込んでおきます)
 本日はこれから日テレに行きます。今週はすべてズームイン・・・に出演します。あと10分で家を出ます。イラク戦争で緊張しているせいか、それほど眠いとは感じません。それでは背広に着替えて、行ってきます。