files(情報保管庫)
New Files Mar 2000
| 陸自 東北総監 妻同伴で出張スキー (朝日 読売 3月24日 朝刊) | [要約]洗東北総監らが、岩手駐屯地での師団長等会議に出張した際に、3名の者が会議終了後にスキー場のホテルに妻と宿泊し、翌日、公用車の運転手(3人)たちとスキーを楽しんだという。スキーの費用と妻の宿泊代は各自が負担した。 [コメント]私がこの記事を読んでダメだと思ったのは、出張に妻を同伴させたり、翌日にスキーを楽しんだことではない。そんなことは個人負担の範囲で、公務に支障がなければ行なっても問題ない。総監であっても、スキーを楽しんだり、家族サービスでホテルで食事をする機会はあってもよい。しかし公用車の運転手とスキーを楽しんだという点がダメだと思った。運転手といってもれっきとした自衛官である。もし東北地方で何かが起これば、直ちに総監に伝えるとともに、とともに部隊に戻らなければならない任務がある。公用車に無線機(車載電話も含む)があれば、その場を離れずに総監と総監部を常に連絡をとれるようにしなくてはいけない。あるいはスキー中の総監に小型無線機を持たせ、自分はホテルのフロントで待機することも必要なことなのだ。それは携帯電話ではダメなのである。その指示を総監が運転手にしていなかった点が問題なのである。総監は会議が終われば公務の終了ではない。「会議終了、これより総監はホテルに移動」「ホテル到着、緊急連絡は有線(電話)に変更」「総監は携帯無線を持ってスキー場にあり、斎藤1尉はホテルフロントにて待機」「総監、これよりホテルを出発、帰路は00号線を使用、帰宅予定時間は0時00分」というように、総監部は総監の細かい動きを、24時間中運転手か副官の連絡で把握しておく必要があったのだ。もし総監が部隊から帰宅する際に、昔の友人と途中の酒場で飲むような場合も、副官や運転手は車の無線機の前で待機しておく必要がある。そして総監部は総監が,どこの店で飲んでいるかということを正確に把握しておくのだ。これはいざとなれば、総監の命令で火の中にも飛び込んでいく部下達のための心構えである。運転手に「君も一緒に滑れよ。たまには息抜きをしなさい」では、総監の任務を果たしていることにはならない。危機管理意識の欠落である。 |
| プーチン政権 非常事態省に精鋭部隊 治安回復をテコに権力固め (読売 3月23日 朝刊) | [要約]露日刊紙「MK」はプーチン大統領代行が、非常事態省を精鋭部隊を擁する強権機関に変質させる報じた。非常事態省は過去2年間に要員2万2千から7万の組織に変貌した。その要員は特殊部隊から選りすぐった精鋭で、プーチンの盟友のショイグ非常事態相が指揮をしている。この部隊は反クーデター部隊として使えるが、プーチンの親衛隊的な政治性を持っており、今後は権力の拡大などでプーチンの実権拡大に直結するだろう。しかし国民の大部分が治安の回復を求めており、プーチンが強権で治安を回復させれば、それがさらにプーチン人気を高める皮肉な効果になるという。 [コメント]プーチン大統領代行がエリツィンの汚職捜査を進める検事総長を追放したやり方がすごい。検事総長が売春婦とベッドですごすビデオをテレビに流させたのだ。まさにKGB流のやり方ズバリ。それがKGB時代の同僚であるショイグ非常事態相に特別に選りすぐった精鋭部隊を持たせたのだ。これで自分に反抗するものは、武力で弾圧する体制が整ったことになる。国家が弱体化すれば、独裁は政治手段として効果的な方法である。戦後の弱体化した日本で、マッカーサーが独裁者として君臨し,日本を統治したのと同じことである。しかし国民の生活が安定し、生活が向上し、さらに教育水準が高まれば、独裁は否定される運命になる。なぜなら、独裁政権は必ず腐敗を生むからである。先の台湾総選挙のように、国民党が完敗した原因には,国民が腐敗や汚職を嫌ったことも重要な項目である。例えばある人が一生懸命勉強して成人した。そして苦しい労働に耐えて金を貯め、それから新しい事業を始めようとした。しかしその事業は、いつも遊んでばかりで、馬鹿としか言い様がない男に横取りされた。その理由は、その男が有名な政治家の親戚だという理由だとすれば、こんなに腹の立つことは無い。まさに台湾の国民党が行なってきた腐敗政治に、国民の生活や教育水準が追い越したことを、総選挙の敗北が示している。プーチンの非常事態省を使った独裁政治も,最初はそれなりの効果を上げるだろう。しかし効果があがって、世の中が落ち着けば否定される政治手段なのである。 |
| 普天間代替 「使用15年限り」 未解決なら白紙 名護市長 (読売 3月22日 朝刊) | [要約]名護市の岸本市長は21日の定例市議会で、稲垣知事が15年限定使用を強く求めているのに対して、もしこの問題が解決しないなら、受け入れを白紙撤回することを明らかにした。 [コメント]これは大変なことである。沖縄サミットを前にして、地元と政府が普天間代替で大きな対立に発展する危険が高まった。政府は昨年のペリー報告で、アメリカは北朝鮮の現体制の存続を許すと決めたことを知った。それなら沖縄の米軍は絶対に撤退しない。15年制限なんてとうてい無理である。しかし稲垣知事は選挙の公約として15年制限使用を掲げ、政府もそれを承知で稲垣氏を支援した。その根本部分が崩れてきた。今月末に小渕首相が沖縄入りする予定である。しかし解決するめどはたっていない。沖縄の空に暗雲が立ち込めてきたような気がする。(この部分の詳細な説明は、今月末に発売される雑誌「丸」に拙稿の記事で説明をしている。普天間代替えに賛成な人も、反対な人も、軍事問題の原点を知る上で読むことをお勧めする) |
| 旧東独秘密警察 反体制派監視に放射性物質使う (毎日 3月20日 朝刊) | [要約]旧東ドイツの秘密警察(シュタージ)が、反体制派の追跡に放射能をしみ込ませた衣類や、お札、針などを対象者に持たせ、その放射能の追跡で行動を追っていた。その対象の反体制活動家が白血病で死亡していたことから、このような手口が浮上した。 [コメント]時々、小説を書く作家達から、秘密工作者の暗殺のテクニックを聞かれることがる。それも殺人の痕跡を残さない方法である。それで有名なのは、ガラスの粉を飲み物に混ぜて、長い間飲ませるという方法がある。これは本人の自覚がないまま、胃壁が荒れて潰瘍にするという方法である。噛む食べ物に混ぜないのがコツだと聞いた。殺人のテクニックではないが、チリ紙一枚で自殺する方法は、丸めたチリ紙を一気に飲み込んで気管に詰まらせる方法である。そのような物騒なやり方に、放射能物質を対象者のそばに置いて、白血病にして殺すというやり方もある。シュタージは対象者の使う便箋に放射能をしみ込ませ、手紙の行く先を追っていたそうである。その便箋で対象者は白血病で死んだ。あなたが使うベッドの下や椅子の下に、怪しげなものがあれば、放射能を測定することをお勧めする。そんなやばいビジネスに関わっていれば,これは当然の常識なのである。 |
| 幹部の違法射撃 陸自、組織的に隠蔽 (朝日 3月16日 朝刊) | [要約]秀島1佐の違法射撃事件で、当時の警務隊が捜査をしなかったと報道されていたが、実は捜査が行なわれ、その報告を受けながら方面総監や陸幕長が隠ぺいを指示していたことがわかった。これは神奈川県警が行なった隠ぺい工作と同じで、今後は当時の関係者数十人ぐらいが処分されることになる模様。 [コメント]今日の朝日は驚いた。1面トップにこの記事が掲載されたからだ。昨日までは、事実を知りながら無視した警務隊はけしからんから、警務隊が適切な捜査を行なったのに、握り潰した上官はけしからんに風向きがかわった。これはまったく神奈川県警の隠ぺい事件と同じ構図である。自衛隊の評価が下がるから発表を差し控えたというのは、ウソ,ウソだということは自衛官なら誰でも知っている。自分に害が及ぼささないように始末しただけの話しだ。同じような話しは山ほどある。そうゆう事件を、すべて自衛隊の評価が下がるで片付けて隠ぺいしたら、それこそ自衛隊は自浄作用は出来ない組織になってしまう。今後、この事件を徹底的に究明していくことを自衛隊に求めたい。それにしても、最初は警務隊に罪をかぶせ、逃げようとした連中の卑劣さは、秀島1佐以上の重罪である。自衛隊の指揮官たる資格はない。即刻、自衛隊を去れ。俺は本気で怒っている。 |
| IMF専務理事 独・ケーラー氏で決着 米が支持 (読売 3月14日 夕刊) | [要約]国際通過基金(IMF)は次期の総裁に、EUが決めたホルスト・ケーラー欧州復興開発銀行(EBRD)を米国も支持することが決定した。これで日本の榊原英資氏は立候補を取りやめ、ケーラー氏の次期総裁が決定したことになる。 [コメント]えっ、なぜIMFと軍事問題が関係あるの? と多くの人が考えるだろう。実は大有りなのだ。アメリカはアジア・アフリカなどの発展途上国には、直接の軍事力でなく、IMFを使った経済力で支配する方法を重視してきたからだ。例えば、インドシナの紛争に再び介入するのを嫌うアメリカは、カンボジア政府にIMFの職員を送り込み、その資金の運営を牛耳って支配権を確立しようとしきた。いくらベトナムが秘密工作員をカンボジアに送って、フン・セン首相を自由に操っても、肝心の国家の財布はアメリカが握っているというやり方である。だから今までは、IMFはアメリカの言いなりで動く国際通貨基金といわれてきた。そこにEUから次期の総裁としてケーラー氏が立候補してきた。アメリカの抵抗と危機感は激しかった。そこでケーラー氏の当て馬に、日本から榊原氏が総裁に立候補をしたという事情があった。だがアメリカがケーラー氏の就任を認めたことで、榊原氏の立候補は中止となったわけである。これはEUがアメリカのドルの支配を嫌いユーロー(通貨)を作ったり、NATOの軍事支配を嫌って、兵員5〜六万人規模のEU緊急展開部隊を2003年に創立さすことと同じくらいの政治的な意味がある。ヨーロッパでは着々とアメリカ離れが加速している。 |
| 陸自1佐 友人に小銃撃たす (各紙 3月13日 夕刊) | [要約]六年前の94年に、当時、空挺団の普通科群長だった秀島1佐が、友人3人に89式小銃(のちに62式機関銃)を富士の演習場で試射させたことがわかり、この1佐と友人が銃刀法違反で逮捕された。当時の警務隊はその情報を受けたにもかかわらず、調査をしなかったことが判明した。 [コメント]自衛隊では演習で空砲の薬きょうが一個でも紛失したら、演習を中止して全員で探すという世界である。それほど弾の管理が徹底しているのに、機関銃まで民間人が演習場で撃ったという話に驚いた。秀島という人は、部隊指揮官として人格も見識も優秀だったらしい。この事件を昼のテレビのニュースで見たという元自衛官から、すぐに私のところにそんな電話がかかってきた。彼の話では、演習場の射撃場で撃ったのだから、それほど問題にする必要がないという。ライフル銃と軍用銃を比較した銃器の研究だと考えればいい話していた。彼と秀島1佐とは、互いが1尉の頃から親しくしているそうだ。しかし翌日になって、機関銃も撃たせたというニュースが流れ、なにもそこまでやる必要はなかったということになった。昔、三島由紀夫の盾の会が、滝が原の演習場で、キャリバー50(重機関銃)を撃ってから問題になった。やはり日本では、民間人が軍用銃を撃つのは問題が大きい。私は子供の頃から、家に本物の拳銃(父が警官)があったし、軍用銃は15歳から撃っているが、それでも戦場や危険な地区にいくときは絶対に銃を持たない。銃は時には身を守ってくれるが、あるときは銃弾を呼ぶ怖さもあるのを知っているからだ。秀島秀島1佐の銃は、まさに銃弾を呼んでしまった。日本でよかった。もしこれが戦場なら、頭蓋骨を打ち砕いた1発だったかもしれない。私は昔の文芸誌に書いたことがあるが、作家・三島由紀夫も自分が試射した軍用銃の弾丸に撃ち殺されたのかもしれないと思った。銃には日本刀にはない魔力がある。当時の東部方面総監部の警務隊長は14日付けで更迭された。当時の適切な捜査を行なわなかったという理由である。 |
| 新石垣空港 「カラ岳陸上」に建設候補地に (各紙 3月12日 夕刊) | [要約]沖縄県の石垣島に新空港建設する計画は、以前の白保地区のさんご礁を埋めたてて建設する案は地元や、世界の自然保護運動家たちの反対でつぶれた。こんどはカラ岳の陸上部分に建設することを建設位置選定委員会が最終答申した。これで現在の1500メートル滑走路が2千メートルの飛行場になる。 [コメント]新空港はカラ岳になりましたか。カラ岳といっても小さな小山で、歩いて登っても15分くらいの高さしかなかったと記憶しています。新空港が建設されれば、当然ながら削られて消滅する小山です。白保の近くにあって、山頂で昼寝をした思い出がありますね。ところであのカラ岳の周囲は、白保新空港が発表される前に、対空ミサイルの陣地に都合のいいように、大手のゴルフ場業者が事前に買っていましたが、いまでも所有しているのでしょうか。こんどはそのゴルフ場予定地だったところが新空港になるわけですね。石垣島の人はご存知ないかも知りませんが、石垣島の戦略的な価値は計り知れないものがあります。これから台湾問題が深刻になってると、石垣島の新空港は空母一隻の価値より大きなものがあります。こんどゆっくり解説しましょう。ところで新聞には、カラ岳と書いてありましたが、私の地図ではカーラ岳にっています。どちらの呼び名が正しいのでしょうか。 |
| イスラエル 弾道弾迎撃ミサイルを新配備 TMDの一種 (読売 3月11日 朝刊) | [要約]イスラエルが米国と共同で開発中の弾道弾迎撃ミサイル『アロー2」(TMD)が14日から実戦配備される。開発したのはテルアビブ近郊のIAI社(イスラエル航空産業)で、昨年11月にイスラエル沖の地中海上で数万メートルでの迎撃実験に成功した。 [コメント]アメリカがNDMの実験に失敗して、TMD開発にも暗い影を落としている。その時期での、実戦配備の開始である。ちょっと臭うね。IHI社のケレット社長が、『今のところ最も成功した防衛システムだ」とコメントしているけど、そう簡単に信じることはできない。やはり公開の迎撃実験や、オトリなどの対抗手段に適切に対応できるか、それをIAI社は証明する必要がある。まあ、今のところは???ぐらいのもの。 |
| 韓国 北朝鮮に肥料十万トン 無条件で支援 (読売 3月11日 朝刊) | [要約]韓国政府は今まで「相互主義の原則」に基づき、離散家族問題を討議する交換に、昨年は十万トンの肥料を北に送った。しかし黄海での銃撃戦以降は途絶えていた。だが3月9日のベルリンでの対北朝鮮政策「ベルリン宣言」(金大中大統領)を受けて、今回は無条件で北朝鮮の農業支援として肥料10万トンとすることを決めた。これは冷却化している南北関係を打開する目的がある。 [コメント]日本が米十万トンに続いて、今度は韓国が肥料十万トンの北朝鮮援助である。これらはすべて昨年公表された「ペリー報告(東アジアの安全保障と北朝鮮への対応)」に基づいて、北朝鮮の現体制を存続させるというアメリカの外交政策によって行なわれている。なぜアメリカは北朝鮮の体制を維持させるのか、それは今後も日本の手厚い「思いやり予算」の保護のもとに、10万の米軍を東アジアに駐留させ、対中国の勢力拡大に備えたいからである。北朝鮮という小さな脅威を失えば、米軍は韓国から撤退しなければならない。また沖縄からも米海兵隊が撤退することになる。それでは台湾問題で中国に対して台湾カードを使えなくなる。アメリカはそのような東アジアでのプレゼンスを失いたくない。それで北朝鮮の金正日体制の存続を決めたのである。これは韓国の太陽政策とも矛盾しないし、日本政府が求める日米安保体制強化に答えることになる。しかし沖縄県への過剰な米軍基地の負担は続くことになる。そのような情勢の中で、7月の沖縄サミットを迎えようとしている。政府は2万人の警官を沖縄に送って、島全体を戒厳令下におく作戦らしい。 |
| これより以下は3月10日(金)以前の情報を掲載しています。 | |
| 米国の一極支配に対抗 多極化を目指す露中欧 (毎日 3月9日 朝刊 見開き特集) | [要約]強大なアメリカ・パワーの分析と、それに抵抗するロシア・中国・ヨーロッパの現状を具体例であげている。また、その問題点や将来的な特徴も分析している。あまりに内容が豊富なので、簡単に要約をするのは難しい。1時間ぐらいかけて、精読する気持ちが必要である。 [コメント]堂々の見開き特集である。それに記事の中味が濃く、程度も高い。それにわかりやすくていい。外報面としては最高級の記事ある。毎日にはこのような特集記事をやれる力があるから凄いと思う。ただひとつだけ注文すれば、もっとビジュアルな面にしてほしかった。今の若い世代には、このような活字主体の記事では読みきれないだろう。せっかくいい記事なのに、若い人に読んでもらえなくては何にもならない。 |
| 北朝鮮支援(米 十万トン) 戦略的な外交を展開せよ (毎日 3月8日 朝刊) | [要約]日本政府は北朝鮮に米十万トンを人道的支援を行なうとにした。これは170億円の税金を使ったという価値があり、その行き先を政府は確認するべきである。米を受け取った個人の署名を条件にすべきという。また今回の米支援は、拉致日本人の救出、ミサイル拡散の防止、核・生物兵器などの拡散防止、朝鮮半島での軍事衝突の防止、南北対話の促進といった目的が上げられる。日本政府はそれに沿った外交を行なっていない。日本の外交が敗北しないように、国民にきちんと米援助の説明を求めたい。(社説) [コメント]日本が人道援助で送った米が、一部の裕福な階層だけに配られたり、軍隊の備蓄米に転用されていないか、北朝鮮に確認を求めるのは当然の要求である。できれば、援助米に日本人が付き添って行き、配給の現場を確認するぐらいの要求はすべきであった。ただ日朝交渉を再開したいだけの餌として、十万トンを送っても効果は期待できない。日本政府が過去の償いに、どうしても米を受け取ってくれと土下座したので、しかたなく受け取ってやったまでのことだ。といった前回の同様の話として北朝鮮国内で伝えられる可能性が高い。本当に日本人は外交が下手だ。日本は極東の端の島国として、歴史で外国にもまれていないから、外交交渉のやり方がわかっていないのだと思う。これでは日本は滅びることになるよ。 |
| 思いやり予算 削減論に反発 米が巻き返し (読売 3月6日 朝刊) | [要約]いわゆる在日米軍への『思いやり予算」の削減を、大蔵省が経費削減のために米側に見直しを求めたら、アメリカ側の強い反発を招いたとし、サミット前の解決をはかって削減案を葬る動きがあるという。特にアメリカ側がサミット前の決着としたところに、サミットが人質に取られたような感じがすると分析している。 [コメント]思いやり予算は、米軍の駐留コストを日本側が負担するために生まれた制度である。その当時の背景には、ベトナム戦争の後遺症で軍事費削減に苦しむ米軍の事情があった。しかし現在は日米が逆の立場になった。アメリカは好景気で軍事費は潤沢である。しかし日本側は不況で国家経済は極めて苦しい。ただそれだけのことである。それでも構わないから、米側が今まで通りの金(思いやり予算)を出せというならいえ。日本国民はアメリカの態度を注意深く見つめていることだけははっきりしている。 |
| 沖縄サミット 首相と中国の非常識 (毎日 3月5日 朝刊) | [要約]沖縄サミットをめぐって、小渕首相は中国の首脳を呼ぶと言う非常識に出た。しかしこの非常識は正しい。中国は決して貧しい国ではなく、国内総生産(GDP)はカナダより上で、外貨準備高は日本に次いで世界2位である。もう立派に経済大国ななのだから、沖縄サミットに参加する非常識に期待するという記事である。(論説委員 玉置和弘氏 署名記事) [コメント]沖縄サミットを中国の軍事的な視点で見れば、アメリカがアジアのために巨大な軍事力を沖縄に駐留させ、アジアの安定に貢献しているという主張を認めることになる。もしサミットの会場が九州に限定されていたなら、中国が今度のサミットに参加する可能性があったかもしれない。要するに、中国はアメリカの軍事力が沖縄に駐留していることを認めたくないのだ。またそのような思考からすれば、日本は中国にアメリカの沖縄駐留を認めさせたという意味にとられる。日本政府や小渕首相が軍事的な常識に疎いことを知っているので、中国政府は日本の沖縄サミット招請にそれほど目くじらを立てていない。今回の沖縄サミットは沖縄の人には残念だと思うが、沖縄の米軍駐留はアジア安定への貢献をアピールする絶好なチャンスなのである。沖縄の基地問題がサミットで議論されることは絶対無い。それでは中国が沖縄サミットに参加して、沖縄県民の立場に立って基地問題で発言すれば、それこそ中国はアメリカの強い怒りを買うことになるだろう。そのあたりを天秤にかけて、中国は沖縄サミットに参加する意志がないことを伝えてきたことも考えられる。 |
| 「中国軍事演習情報入手」 台湾の元スパイが暴露 (読売 3月4日 朝刊) | [要約]中国大陸で情報活動を行なっていた台湾の張志鵬(77)氏が、96年の中国軍のミサイル演習では、中国軍の情報を伝えていた中国人民解放軍の少将たちが、昨年八月にスパイ罪で処刑されたとき、台湾当局は何も報いなかったと記者会見で批判した。 [コメント]これはすでにアメリカの新聞などが報じたことだが、96年の演習の際に、中国人民解放軍はミサイル演習を行なった。しかしこのミサイルの弾頭には、火薬が入っていなかったことを台湾当局は掴んでいたのだ。台湾政府がミサイル演習に動揺しないことを不審に思った中国が、この調査を行なってこのスパイ網を摘発し処刑を行なったという情報である。処刑された人民解放軍の者は、はたして本当に台湾側のスパイだったのか。私の経験からすると、むしろ処刑された者たちは中国軍の許可を得て、台湾情報部にコンタクトを許されていた可能性が高い。しかし何かの行き違いがあって、スパイ罪で処刑されたと見るのが軍事的常識である。かつて起きた宮永スパイ事件を取材して、情報機関の複雑な関係と背景、それに陰湿な人間関係を知ったからだ。 |
| 主張・解説 中国、動き出す西部開発 (朝日 3月3日 朝刊) | [要約]中国が5日に開幕する全人大で21世紀の課題として中国の西部開発を提案する。これは沿海州開発が一応の成果を収めたので、これからは開発が遅れ、地域格差が広がる西部の開発を積極的に行なうというものである。しかしこの記事では、そのための資金や技術者の不足、インフラの未整備や少数民族問題などによって、必ずしも楽観しできなとしている。 [コメント]私はこれを中国の大アジア計画と位置付けている。海軍力や空軍力の弱い中国が、巨大なアメリカの軍事力(特に海軍力)に対抗するには、地の利と、莫大な人口を活用する方法しかない。ラオス・カンボジア・ベトナムから東南アジアに進出するメコン川ルート。ミヤンマーからインド洋に抜けるミャンマールート。パキスタンを経てイランや中東に至る西アジアルート。いずれも中国が21世紀の大事業と掲げる大アジア計画である。いまのところ可能性の問題として考えれば、決して成功率が高いものではない。しかしこの20年間の中国の開発(変化)を知れば、簡単に実行不可能と片付けられるものではない。 |
| オウム企業 防衛庁など6官庁にソフトを納入 (各紙 3月1日 朝刊) | [要約]警視庁公安部の調べによれば、オウム教団関連のソフト開発会社が、防衛庁の陸上自衛隊師団司令部などのネットワークシステムに使うソフトを納入していることがわかった。教団関連会社「ソル・システム」「トラステック」など5社が納入したもので、その中には不正アクセスを防ぐファイヤーウォールに関するものが含まれており、サーバーに侵入される危険もあった。オウム関連企業は人件費が安いので、大手の下請けとして受注していた。防衛庁は3月1日からの運用開始を中止して、ネットワークの総点検を行なうことにした。 [コメント]ハッカーは昼間は企業などでシステムを作り、夜になるとそのシステムを破るソフトを作ると言われる通りの事件が起きた。(この記事に注目 「AERA 緊急指令サイバー戦争」を参照)防衛庁や自衛隊は、「当方のネットワークは独立しているので侵入不可能だ」と豪語していたが、そのファイヤーウォールをオウムに作らせていたのなら、銀行の頑丈な地下金庫を泥棒に作らせていたようなものだ。金庫の壁の一部を薄くしておくこともでき、あとでゆっくり隣のビルの地下から侵入するのだ。とにかく日本政府の対応は遅れている。防衛庁の独立しファイヤーウォールされた機密性の高いネットワークでも、その端末のひとつに小型の箱に仕込んだ携帯電話を組み込めば、ハッカーはいつでもネットワークに侵入し、機密情報を覗いたり、偽の情報を流して混乱させたり、情報そのものを書き換えてしまうこともできる。それどころかサイバーテロならシステム自体を破壊することも可能なのだ。携帯電話の電源をコンピューターに接続すれば、半永久的に接続してネットワークに侵入が可能になる。まだ今の段階で済んでいるうちはいいが、情報・通信・指揮のコンピューターがよりネットワークすれば、同時にリスクはさらに高まるし、サイバーテロで受けるダメージもはかりしれないものになる。 |
| 盗聴システム「エシュロン」 産業スパイ疑惑で大揺れ (毎日 3月1日 朝刊) | [要約]2月25日のJ−rcomニュースで書いた記事(読売)の続報である。こちらの方がより詳細に書いている。米CBSテレビのニュース番組が、カナだの元情報機関員マイク・フロスト氏が「エシュロン」について証言している。エシュロン・システムは一分間に300万の通話を傍受できると言う。欧州企業の6割が米国側の盗聴を受け、年間数十億ユーロの被害を受けているてと証言した。電話、ファックス、Eメールが盗聴の対象である。 [コメント]一分間に300万と言うのは、ちょっと表現が適当でないのでは。戦闘機一機でロールスロイスが500台、カローラなら1万台が買えるという比喩に似ている。300万回線の処理能力があっても、実際にすべての市民を盗聴しているのではない。NSA(米国国家安全保障局)はあらかじめマークした重要人物や企業の通信を盗聴しているのだ。もし盗聴をされていると思ったら、危ない話は電話でしないことである。それでも聞かれていると思ったら、うその会話(ミス・インフォメーション)をして相手の思考を狂わせる手がある。以前にサンフランシスコ郊外に住むある重要人物にインタビュー(TV)をした時、事前の打ち合わせは庭に停めてある彼のスポーツカーの座席でやった。それもカーラジオをガンガンと鳴らしてである。彼は以前に盗聴行為で米政府を告訴し、その裁判で勝訴していた。TVのインタビューは彼の居間でやったが、そのときは雑談は一切無しである。重要人物になれば、それくらいのライフスタイルを考えなくてはi けない。ちなみに彼はハーバード大を卒業し、米国務省にエリートとして勤務した経歴がある。彼の名前を言えば、日本人でもベトナム戦争世代なら割によく知られてっている人物である。 |
| ここより上は、3月1日以降の情報を掲載しています。 |