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韓露首脳会談 半島安定に存在感誇示 ロシア8億5000万ドルの兵器を韓国に提供 (各紙 2月28日 朝刊) [要約]韓国を訪問中のプーチン大統領は、金大中大統領との会談で「太陽政策」を支持すると述べた。また北朝鮮が孤立から抜け出すことを支持する旨の考えを示した。また、共同声明には盛り込まなかったが、ロシアの対韓債務17億ドルのうち、8億5000万ドルに相当する武器や武器技術を韓国に供与することを合意した模様。

[コメント]今回の会談前に、ロシア側は朝鮮半島の鉄道整備のために、数億ドルの援助を決めている。これでシベリア鉄道と朝鮮半島が太く結ばれる。(中国と北朝鮮はすでに結ばれている)。4月には北朝鮮の金正日総書記が鉄路でモスクワ訪問が予定されている。こうなれば金正日総書記のソウル訪問の下準備はすべて整うことになる。そこで気になるのはロシアが供与する武器の中身である。近い将来に韓国軍の脅威対象が北朝鮮ではなくなるで、武器によっては日本に向かう可能性が高くなるものもある。韓国はすでにロシアからT−80戦車80両を輸入している。この戦車にロシア製戦車(T−72など)に乗りなれた北朝鮮の兵士が乗れば、T−80の性能を存分に発揮するだろう。南北が統一されれば、そんな不思議な事態も現実化する。これからロシアから供与される兵器で一番考えられるのは戦闘攻撃機である。統一後を考え、旧式化した北朝鮮軍の兵器を更新するための導入である。同時に航空自衛隊のF-15戦闘機の戦力を相殺する軍事力に期待するからだ。おそらく100万人を越える北朝鮮軍のリストラ計画はすでに考案されているのだろう。軍事常識では、双方が段階的に大規模なリストラをすることになる。現在の韓国軍56万規模は、徴兵をやめて20万人規模にする。そして北朝鮮軍は90万人をリストラさせて10万人規模にする。そして合計約30万程度の軍事力が、この地域の安定化に適量である。もちろん当分は韓国から米軍は撤退をしないから、極東の米軍と自衛隊の兵力をあわせると約30万人規模になる。この数字の中には、当然ながら沖縄の米海兵隊は入っていない。これが軍事常識である。しかし今後の展開いかんによっては、この軍事力の数字をめぐって、各国の攻め合い押し合いになる。自国の影響力を東アジアで少しでも強めたいからだ。朝鮮半島情勢の専門家といわれる人は、このような軍事常識があることを参考にされるといい。このことは日本が朝鮮半島の国(新国家)と戦争を始めるということではない。あくまで地域の軍事バランスの話である。くれぐれも誤解しないように気をつけること。
プーチン大統領 本日、訪韓。滞在日程を一日延期 (毎日 2月26日 朝刊) [要約]27日の金大中大統領との会談を目的に、本日、ロシアのプーチン大統領が訪韓する。最初の滞在予定であった1泊2日を、一日延ばして2泊3日するために一日早い訪韓となった。

[コメント]先ほど、ロシアを訪れた河野外相がプーチン大統領に会談を申し入れたが、大統領は多忙を理由に会うのを断った。しかし本当は多忙ではなかったことが伝え(リーク)られ、イラク空爆に対する河野外相の対応に不満だったと報じられた。要するに、河野外相はなめられたのである。今回の韓国滞在一日延期は、明らかに河野外相(日本政府)へのあてつけである。日本に韓国重視を見せつけることによって、東アジアでの孤立感を味あわせようとしている。それでも4月には金正日総書記が、シベリア鉄道でモスクワを訪問する。さらに今朝7時のNHKニュースでは、ロシアは朝鮮半島の鉄道整備に10億ドルの援助を行うそうである。ロシアは沿海州の開発や軍事活用で、鉄道がもたらす経済や軍事的な価値を十分知っているのだ。経済不安の韓国は、大市場の中国との経済関係を強化している。今の日本の政治状況のように、だれをボスにするかで政治家が足の引っ張り合いをしている時ではない。
《独占インタビュー》「沖縄基地に長居はしない」 アーミテージ氏沖縄を語る (1月1日付け 沖縄観光速報社が報道 2月25日) [要約]昨年十二月中旬、「沖縄観光速報社」はワシントンDCを訪問して、米国の沖縄基地の見方について取材を行った。米側は沖縄基地は日米同盟、安全保障の観点から極めて重要と考えている一方、普天間基地閉鎖に関しては跡地利用プログラムなど最大限のアドバイスを行った。その際、日米同盟に発言力のあるリチャード・アーミテージ氏も会見に応じ、「沖縄基地の利点は不安定地域の中心地にあるという場所である。ただし、アジアの安定が実現すれば長居はしない」と語り、沖縄は国際的に重要な役割を果たしているとの認識を示した。(渡久地明記者) http://www.sokuhou.co.jp/

[コメント]偶然、インターネットで見つけた記事である。これは全国紙の一面トップに匹敵する記事だと思う。ブッシュ政権で東アジア戦略に最も影響力を持つと言われているアミテージ氏のコメントである。この真意は、朝鮮半島が統一されれば、米軍の主力(海兵隊)は沖縄から撤退をするという意味である。このコメントを引き出した渡久地明記者はただものではない。こんなすごい記者が沖縄にいるとは驚きである。本当に心から尊敬する。
日本の専門家ミッション 引き揚げの実現性は高いと判断(CNNが報道 2月24日 CNNのホームページより) [要約] 沈没した漁業実習船えひめ丸の引き揚げについて、米国側と協議している日本の専門家ミッションの佐藤博史団長(外務省経済局海洋室長)が、22日夜(日本時間23日午後)、ホノルル市内で記者会見し「基礎的な調査は終わり、引き揚げの具体的な方法の協議に入る。実現性は高いと判断している」と話した。 専門家ミッションは21日にホノルル入りし、米海軍本部のサルベージ部局の専門家らと協議を続けている。2日間にわたり、米海軍の無人潜水機の映像やこれまでに集まった資料を、日本から持参したえひめ丸の船体構造図などとともに解析した。その結果、米国側に海底の状況や潮流に関する追加データを求めたものの、具体的な引き揚げ方法を検討するのに必要な基礎調査はほぼ終了したことで日米の認識は一致。 佐藤団長によると、えひめ丸はサンゴの交じった平たんな砂地に沈んでいるという。http://cnn.co.jp/
米 ハイテク弾 戦果さっぱり イラク空爆時 的中率40パーセント以下 (朝日 2月24日 朝刊) [要約]米国防省は16日のイラク空爆で使用した「JSOW(AGM-130)」の命中率は、40パーセント以下であったことを認めた。標的25ヶ所のレーダー関連施設を攻撃したが、破壊が確認できたのは8ヶ所だった。命中誤差は最大で130メートルだった。しかし爆撃には別の精密誘導兵器も使用したので、イラクの防空能力を低下させる目的は達成したと、米国防省のクィグリー報道官は語った。

[コメント]アメリカは新兵器の獲得競争が過酷である。軍需産業間の競争が厳しいからである。湾岸戦争でも、スカッドミサイルを迎撃したと評価されたパトリオットミサイルが、その後の再評価で数パーセントしか迎撃していなかったことが判明した。最初は過大宣伝だったわけである。しかし今回の件を考えると、的中率40パーセントが『戦果さっぱり』という評価になるかということになる。仮に目標に3発発射すれば、1発は確実に命中すれば、精密誘導兵器としては成功ではないか。仮に今回の攻撃では、導入が始まった2年前の古いタイプと、改良された最新のタイプの両方を使用し、新しいタイプが命中して古いタイプがはずれたのなら、このミサイルの信頼性は飛躍的に向上したことになる。この種の情報は必ず意図的な操作が行われるので要注意だ。公開の場で嘘をつけば告発(内部)されるが、真実を包み隠すことは許されているようだ。(写真は記事とは関係ないが、イスラエル軍の新型対戦車ミサイル。誘導はFF式と呼ばれ、ミサイルは発射時に照準した目標(ロックオン)を自分で追尾して命中する)
プーチン大統領、中国政府代表団と会見 (人民日報 日本語版 2001年2月23日 ) [要約]プーチン大統領は21日クレムリンで、ロシアを訪問している中央軍事委員会の張万年副主席の中国政府代表団の主要メンバーと会見した。 プーチン大統領は国際情勢について、「世界の戦略的安定を破壊するような行為を許すことはできない」と強調した上で、「ここ数年、ロシアと中国はこの分野で協力を強化し、緊密な協議を行って、大きな成果を収めてきた」と評価、「この問題におけるロシアの立場ははっきりとしていると語った。 これに対し張副主席は「現在の国際情勢では、両国が戦略的パートナーシップを強化することは重要な意義がある。両国や両国国民にとってだけでなく、地域や世界の平和と安定にも役立つ」との認識を示した。

[コメント]アメリカが行ったイラク空爆の反応を見ると、ロシアと中国の反発は互いに協調していると思えるふしがある。。ブッシュ政権が配備を急ぐNMDでも、今後は中露が協調して反対する可能性が高い。ますます中露が軍事関係を強化し、朝鮮半島が統一されれば、大陸から日本に吹く風は強まる可能性がある。日本の安全保障政策を根本から見直す必要もでてくるだろう。日米安保が通用しないということだ。
高速特殊警備船「つるぎ」を取材しました。(2月22日) 新潟海上保安部に配属される新型「高速特殊警備船」の『つるぎ』が報道関係者に公開されました。当日は晴天に恵まれ、波もおだやかで、真っ白い「つるぎ」の船体が鮮明な印象を与えていました。この高速警備船は不審船事件で、35ノットのスピードに追いつなかったことを教訓とし、40ノットの高速が出せるように「ウオーター・ジェット」を3基装備しています。、また夜間でも監視可能な赤外線監視装置や、リモコン式の20ミリ6銃身機関砲を装備して、防弾構造の操舵室から銃撃が可能です。写真は上から、40ノットで高速航行する「つるぎ」。艦橋付近の構造を見る。防弾構造で、窓も防弾ガラスが使われている。艦橋の上部にある四角の箱が赤外線監視装置。手前が20ミリ6銃身機関砲。下はスクリューの代わりに、ウオータージェットの噴出口。3基搭載して高速を出せるようにした。この高速特殊巡視船にはジャイロが搭載されていました。なんのためにジャイロが設置されているのでしょう。これがヒントです。皆さんの推理をお寄せください。なお、海上保安庁はこの点を公開しない方針のようです。しかし抑止という考えでは、あえて公開したほうがベターだと考えています。
沈黙の原潜艦長 徹底的に争う構え 弁護士は敏腕 (朝日 2月23日 朝刊) [要約]潜グリーンビルのスコット・ワドル前艦長は、査問会議開催を1週間延長することを求めた。これは自らが依頼したチャールズ・ギティン弁護士との打ち合わせの時間が足りないという理由からだ。ギティン弁護士は過去の軍事法廷で、多くの事件を無罪や不起訴にしている敏腕弁護士として有名である。

[コメント]予想どおりの展開になってきた。もしワドル前艦長が軍事法廷で敗訴すれば、補償など艦長自らも重い刑罰を受ける可能性があるからだ。法廷で艦長側が主張するのは、司令室に多数の民間人を入れたことは、軍規の規則違反にはならなし、民間人に操舵棹を持たせたことも、他の乗員が手を添えていたので規則には違反しない。他の潜水艦の艦長が証人で出席し、「自分はもっと多くの民間人を司令室に入れて、緊急浮上の訓練を見せたことがある」証言すれば、ワドル艦長に有利な証言となる。またソナーのモニター画面が故障していたこともワドル艦長に有利にはたらく。海軍の軍事法廷で争うのは、あの海域で艦長は海軍の定めた規則に、正しい手順で緊急浮上訓練を行ったかという点だけである。ギティン弁護士がそれを証明できれば、ワドル艦長は有罪にならなし罰されることもない。以前、イタリヤで米軍機が低空飛行をしていて、谷に張られたロープウエーのロープを切断し、多数の民間人が死んだ事件があった。これも軍法会議が開かれて、パイロットたちに重い刑罰が求刑されたが、結局は航空機の機器の故障が原因となり、パイロットには過失がなかったと無罪になったことがある。この判決でイタリアでは反米感情が高まったが、しかし裁判で無罪になれば、アメリカ国民は判決を支持する国民性なのである。道義的な責任というような日本の意識は通用しない。写真はワドル前艦長。グリーンビルのホームページより。なお軍事法廷でワドル艦長が仮に無罪になっても、衝突事故の被害者への補償は米海軍が行うことになる。それでも日本人には割り切れないむなしさが残り、対米軍感情はさらに厳しくなるだろう。
沖縄県知事 海兵隊削減を要求/県議会代表質問 (琉球新報 2月22日 ホームページより) [要約]開会中の県議会2月定例会で、稲嶺恵一知事は在沖米海兵隊の削減要求について、県議会や市町村議会で決議が相次いだことなどを挙げ、「県民の意向を明確にするため、基地の提供責任者である日本政府が、日米協議の中で取り上げるよう国に求めていく」と述べ、海兵隊を含む兵力削減を、具体的に日本政府に求める考えを初めて示した。また訪米要請の際に、「海兵隊を含む米軍兵力の削減、日米地位協定の見直し、15年使用期限など日本政府に求めていることを、米国政府や連邦議会に伝え、理解と協力を得たい」と述べ、具体的な要請項目を明らかにした。
米原潜 ずさん連鎖 浮上1時間前に「えひめ丸』確認 ソナー画面も故障 (朝刊各紙 2月22日) [要約]米国家運輸安全委員会(NTSB)が公表した中間報告で、潜水艦のソナーは「えひめ丸」など3隻を確認していたが、司令室にいた16人の民間人が邪魔で、海図に航路を書き入れる作業を中断していた。ソナー操作を規則に違反して訓練生に行わせていたことを明らかにした。また艦長にソナーの情報を映し出すモニターも故障していった。また潜水艦の速度、方向、深度、ピッチ、ロール、海底からの距離の6項目を毎秒ごとにハードデスクに記憶する「データー・ロガ・システム」があり、NTSBが回収して分析を行っているという。

[コメント]米海軍のお粗末さが次々と明らかになっていく。米海軍は今までソナーや潜望鏡深度のデータ―がないと公表していたが、それも存在することが明らかになった。海軍は「嘘ばっかりついている」、日本人にはそのように見えてしまう。被害者への誠意や真相究明より、自分たちを守ろうとする対応ばかり露出している。日本のマスコミは、これを硬直した危機管理(あるいは裁判対策)として分析せず、感情的な部分を強調して報道するのか気になる。なぜ米海軍は重要な事実を小出しにするのか。あるいはデータ―があるのにデータ―は無いと公表したのか。最初の発表と明らかに違うのに、なぜ記者はそのことを海軍に問いたださないのか。それから最近の記事で、付近の船のレーダー波を受信して相手の位置を知る装置のことが話題になっている。『えひめ丸」はレーダーを作動させていたので、潜水艦が潜望鏡を一度でも海面に出せば、その装置が「えひめ丸」のレーダーの電波を受信して付近に船がいるのがわかるという説明である。しかし私の経験(ヨット)では、そのような警報装置を作動させるのは外洋に出てからで、ハワイの沖9マイルで作動するとうるさくてたまらない。船の交通が多すぎるからだ。ヨットでは見張りがおろそかになるような、夜間航行や眠るときなどに作動させる。もちろん東京湾の中では作動させない。警報が鳴りっぱなしになってしまうからだ。
台湾、大陸部の人々による台湾観光を許可 6月以降(人民日報 2月19日 インターネット版)  台湾当局は今年6月から、大陸部の人々による観光を許可する可能性を示唆した。台湾「内政部」は、まず手始めに1日当たり1千人の割合で大陸部の人々による台湾観光を許可することを計画している。安定的な職業に就いている、50歳以上の人々がメインとなる。観光客は、ツアーに参加しなければならず、ツアーの参加メンバーとしての出入境することが条件。 台湾の観光各社は、当局がさらに多くの大陸部の人々に門戸を開くことを希望している。「内政部」の担当者は、観光が許可されることを受けて、1年間におよそ36万人が大陸から台湾を訪れると見込んでいる。
原潜の民間人16人 衝突時、全員司令室に (毎日 2月21日 朝刊) [要約]ハワイの地元紙「ホノルル・アドバタイザー」によると、衝突時に司令室には16人の民間人がいて、1名が操舵席、1名が浮力調整装置を握っていたと報じた。

[コメント]このように事実が小出しにされると、何か米海軍が裏に大きな過失を隠しているからと勘ぐってしまう。しかし軍事専門的な分析では、これは米海軍が自らの危機管理で、「不利な事実は出来るだけ公表しない」という原則や、軍人の基本概念である「秘密保全」が本能的に作用しているからだと思う。要するに、もともと軍人は口が固いのだ。それが今回の事故では裏目にでて、日本人は米海軍に強い不信感を持ってしまった。だから米海軍は不利に追い込むような、軍人独特の危機管理意識や機密の殻をぶち破るために、公開の査問会議の開催を太平洋艦隊司令長官命でだす状況に追い込まれた。素早い真相公開よりも米海軍の軍人思考優先を、日本国民は絶対に納得しなかったのだ。また別の言い方をすれば、米国の鋭いマスコミの追求で、米軍としては防御の機密保護や軍事優先の壁を少しずつ剥がされてしまった。これが小出しになった最大の理由である。ハワイに待機している「えひめ丸」の関係者が、重要な情報は米海軍からではなく、テレビや新聞で知ったと話していることに注目したい。今も日本のある役所の広報室では、たとえ真実であっても「自己に都合の悪い情報はださない(隠す)」として、対応するジャーナリストを色分けし、「自己に都合の悪い事実を報じるジャーナリスト」には非協力な対応をすると、部外秘の広報マニュアルに定めているところもある。いずれ深刻な事態が彼らを襲うだろう。今回の米海軍のように。
イラク防空網強化、中国人が関与?(ワシントンポスト紙 2月19日付け 読売) [要約]ワシントン・ポスト紙が複数の米国防省高官の話として、米英軍がイラク空爆をイスラム教の休日である金曜日に実施したのは、イラク防空網強化のための光ファイバーケーブル建設で、中国人が働いており、彼らを負傷させないためだったと語った。中国人の中には軍人もいたという。

[コメント]だんだん嘗ての米ソ冷戦時代のような雰囲気が出てきた。中国としては、アメリカの軍事力をイラクに釘付けにしたいからだろう。中東が片付いて、アメリカの軍事力が東アジアや東南アジアにくることを避けたいからだ。イラクが好きでやっているのではない。やはり孫子が生まれた国だけのことはある。中国はイラクの電話回線を光ファイバーにする工事を請け負っただけといえば、アメリカが面と向かって中国に文句は言えない。たとえ中国人労働者の中に軍人が含まれていても、中国で光ファイバー工事を受注しているのが、軍の関連企業なら当然であるからだ。中国もすごいが、アメリカも負けてはいない。対空陣地を攻撃したといえば、中国人にけが人がでても文句は言えない。さらにこのW・P紙の記事で、中国に対する警告は伝わっている。それより、私が中国関連で一番気にしているのは、中国とロシアの軍事強化である。特に軍事技術の分野で強化されれば、その影響は大きい。 「人民日報・日本語版」2000年2月20日は、 ロシア政府の招きを受けて、中央軍事委員会の張万年副主席率いる中国政府代表団は19日、ロシアへの公式訪問に出発したと公表している。写真はイラク軍の対空警戒レーダー。
 原潜衝突事故関連で、LAから軍事通信員「冒険者さん」からアメリカの反応を伝える報告が届きました。(2月19日) 通信員報告のコーナーに、LA在住の「冒険者さん」から興味ある報告が届きました。読みたい方は、「通信員報告」をクリックしてください。文化や歴史が違うせいか、ちょっと日本とは違った捉え方をしているようです。
「えひめ丸」引き上げ、遅くとも参議院選挙前。(2月19日 月曜日)   昨日、日本のある新聞社から、「外電で米海軍当局の話として、えひめ丸の引き上げは困難との情報が入ってきた。これについてどう思うか?」と電話で問い合わせてきた。

 それに対して私は、軍事技術的考えれば、2〜3ヶ月で「えひめ丸」の引き上げは可能。しかし政治的に考えれば、夏の参議院選挙前の可能性がある。と答えた。「もし米海軍が引き上げできないと回答してきたらどうするか」という問いには、参議院選挙で新しく誕生した政府が、「えひめ丸」の引き上げを日本が行う用意があると発表する可能性がある。日本のサルベージ技術でも、多少時間は長くかかるが引き上げは可能である。ただ米政府としてはそれだけはどうしても避けたいから、絶対に引き上げは出来ないと言えない事情があると答えた。技術的には600メートルの海底に沈んだ500トンの漁業実習船を引き上げるのは困難ではない。沈んだ海底も陸に近いし、海底地形や海流の情報もすでに米海軍は持っている。それに無人潜水艇で沈船の形状も捉えている。海面の様子(天候)もさほど悪いとは思えない時期である。また「えひめ丸」の構造図面も完璧にそろっている。しかし日米政府の考えとしては、夏の参議院選挙前に引き上げ、回収した乗組員の遺体をハワイの基地で盛大な慰霊祭(例えば式典の最後に16機の戦闘機が編隊で飛来し、1機づつ順番に急上昇して空に消えていく。犠牲になった9人をとして9機が急上昇する演出など)を行って日本に送り返したいと思うはずである。盛大な慰霊祭でガタガタになった日米関係を元通りに改善したいからだ。逆に日米政府が最も避けたいことは、参議院選挙で野党勢力に、「沖縄ばかりか、アメリカ原潜の無謀な行動で、ハワイ沖には高校生4人を含む9人が沈んでいる」とやられることだろう。参議院選挙に与える影響は絶大である。写真は海底に沈んだ「えひめ丸」の船尾。無人探査船が撮影した。米海軍のホームページより 日本とアメリカのメデアは、民間サルベージ会社だけに引き上げの技術的(資金も)な話を聞かないで、非営利の大学教授や研究者の話も聞くべきだ。でないと、物が物だけに「ぶったくり商法」に利用されることになる。
 イラク空爆 米軍・新型長射程空対地ミサイルを使用 (読売 2月18日 朝刊)  [要約]ワシントンポスト紙によれば米国防省高官の話として、16日のイラク空爆は新防空網の破壊が目的だったことを明らかにしたと伝えた。その際に使用した兵器はAGM−130でGPSを使用して、最大80キロの射程があり、特に「次世代の照準補正付きの精密誘導兵器がデビューした日として記憶される」と強調したという(左の写真は、AGM−130の新型タイプ。ボーイング社のホームページより))

[コメント]このコメントをワシントンポスト紙に話したのは、このミサイルを開発した関係者だとわかる。よほど爆撃成功のニュースがうれしかったのだろう。さてAGM−130のことだが、80キロという射程は相手の地対空ミサイルの射程外(スタンドオフといいます)から発射して、目標に命中できるという性能があります。今までは相手が電波(たとえばレーダー波)を出していれば、その発生源を一瞬に記憶して、たとえ相手が電波を停止しても、そこに命中する超高速ミサイルはありました。今度はさらに相手の対空ミサイル(SAM)の射程外から発射して、GPSの電波を利用して正確に目標に命中できるミサイルが開発されたということです。むろんパイロットは目標は確認できませんから、このミサイルには発射する前に、あらかじめ目標の位置をインプットしておく必要があります。目標の正確な位置は、偵察衛星の情報や新型のJSTARS偵察機(合成開口レーダーつき)で相手に気づかれずに探知できます。特にノースロップ グラマン E−8のJSTARS偵察機は、胴体下面に取り付けた地上レーダーを飛行しながら作動させると、移動した分だけレーダーの機能を高める効果をもっています。例えばJSTARS機が10キロ飛行しながら合成開口レーダーを作動させれば、地上で幅が10キロの巨大レーダーを作動させたのと同じ能力があります。これは400キロ離れた車の位置や車種(乗用車かトレーラー)や速度、走っている方向まで探知できる能力があります。まさに東京の上空にいて、名古屋付近の道路を走っているトレーラー(スカッドミサイルの発射台)を捕捉できます。このように相手が対抗手段をとれないような新兵器を、初めて登場させ成功したことを米国防省の高官は強調(喜んで)しているのです。関連情報がここの1月6日の欄にあります。参考になると思います。写真はE−8JSTARS(ショイントスターズ)。米陸軍と空軍が共同開発した。
沖縄の海兵隊 訓練の一部をグアムに移転 (沖縄タイムス 2月17日 朝刊)  訓練の一部グアムへ/米総司令官が作業着手示唆。米国海兵隊のトップ、ジェームス・ジョーンズ海兵隊総司令官が今月十二日、「訓練の一部を沖縄からグアムに移すよう言ったところだ」などと述べ、在沖米海兵隊の訓練の一部をグアムに移すための作業に着手したことを示唆する発言をしていたことが十六日までに分かった。同総司令官が訪米した下地幹郎衆院議員に明らかにした。また、下地氏が米軍基地を抱える沖縄の負担軽減のため、グアムなどを含めた海兵隊兵力のアジア分散化を進める必要性を指摘したことに対し、同総司令官は私的な見解と前置きした上で、「下地議員が言うこと(分散化)に賛成だ。グアムおよび他の地域をもっと活用できないかと思う」と述べ、訓練だけでなく、沖縄に駐留する兵力を移転することに前向きな姿勢を示した。(詳細な記事は、沖縄タイムスのホームページ(http://www.okinawatimes.co.jp/)
 インドがT-90戦車310台をロシアから購入 (「人民網日本語版」 2001年2月16日)  インドとロシア両国は15日、ニューデリーで戦車の大量輸出に関する協定に調印した。インドはロシアからロシア製T−90戦車310台を購入し、ロシアはインドに対し同戦車の一部製造と主要部品の製造許可を与える。人民中国のホームページ (  http://j.people.ne.jp/home.html ) 
米英軍、イラク・バクダッド郊外など5ヶ所の対空陣地を爆撃(CNN 2月17日 ) [要約]米英軍はバクダッドのイラク軍対空部隊陣地(レーダー施設)を爆撃した。米英軍がバクダッド郊外を爆撃したのは、1998年の「砂漠のキツネ」作戦以来である。ブッシュ大統領はイラクに対して、強い対決姿勢を見せたことになる。

[コメント]先ほど、地元(広島)のRCC放送(ラジオ)から、電話で潜水艦事故のインタビューを受けた。この番組は友人の神足氏(作家)が毎週土曜日の午前、司会をしているトークと情報番組である。そのインタービューの最後の部分で、神足氏が、「今回のイラク空爆と原潜事故は関係ありますか?」と質問してきた。「勿論です。軍事常識的に考えれば、この攻撃は1ヶ月以上前に計画され、爆撃の準備が整っていました。あとは大統領がGOを出すタイミングだけでした。昨日、ブッシュ大統領が爆撃実行の決心をしたのは、潜水艦事故で士気(元気)の落ちた米軍を励まし、国民に軍隊も頑張っているところを見せる考えがあったと思います」と私は答えた。「そんなんで戦争されてはたまりませんね」と神足氏はつぶやいた。そこでこの爆撃の情報をあえて、えひめ丸と原潜衝突事故と並列して掲載します。
民間人がいなければ緊急浮上せず。 海軍が予備報告書 ABCテレビが放送 (朝日 2月17日 朝刊) [要約]事故原因を調査している海軍の予備調査報告によれば、「原潜に民間人が乗っていなければ、緊急浮上していなかった」という内容のようだと米ABCテレビが報じた。同報告書は間もなく公表される。

[コメント]これで艦長がなぜ緊急浮上したかという動機を、米海軍事故調査チームが正式に回答したことになる。しかし米海軍の広報官は、「民間人の乗船と今回の事故は無関係」と、直ちに反論したという情報もある。だが概ね、今までの体験搭乗中の乗船者に艦長がサービスで緊急浮上させたという分析は正しくなりつつある。さらにあの海域でなぜ緊急浮上を行ったかという疑問点だが、まさか乗船者に艦橋からワイキキの風景を楽しんでもらうためと報告書するのは難しいだろう。どう表現するかに関心がある。それにソナーでなぜえひめ丸を探知できなかったかという疑問点も必ず答えてほしい
 役に立たない森総理なら、ゴルフ場から官邸に駆けつける必要はないのでは?(2月16日 質問のメール)  危機管理という専門的な知識のない森総理が、ゴルフ場からゴルフ着のまま官邸に帰っても、何もできなかったと思いませんか。だったら危機管理の邪魔をしないで、ゴルフ場にいるか自宅で待機していたほうがいいと思いました。それに国民を喜ばすパフォーマンスで駆けつけるなんて嫌な感じがします。仙台在住の女子大生という方からメールの質問が届きました。そこで「Re:メールに返事」のコーナーで、「危機管理って何ですか」に返事を書いておきました。興味のある方はそちらをご覧ください。
米NBCテレビが、原潜「グリーンビル」に搭乗していた民間人のインタビューを放送 (2月16日 朝刊各紙) [要約]事故当時、原潜に乗っていた民間人二人の話によると、緊急浮上する前に潜望鏡で周囲を確認したが、モニター画面に船は映っていなかったと証言した。潜望鏡の確認は乗組員が360度2回、そのあと艦長も確認したという。その後、水深120メートルに潜り、浮力調整タンクに圧縮空気を送り急浮上を行った。インタビューに応じたジョン・ホール氏は、緊急浮上の際に操舵レバーを持ったが、他の乗組員がホール氏の手の上に手をのせてサポートしていたという。

[コメント]このインタビューを私もテレビ(日本)で見たが、いくつか気なる点があった。それはジョン・ホール氏のあまりに見事な証言ぶりである。完璧に急所をはずして、今回の潜水艦の過失を、偶然に発生した不幸な事件に変えていることだ。潜望鏡で合計3回確認してモニターで船を確認できないなら、そのときの潜水艦深度や潜望鏡の海面上の高さが重要な意味を持つ。潜望鏡が充分な海面上の高さをとっていなければ、見えるものも見えず、確認作業は行われていないことと同じだ。米海軍は機密でない『潜望鏡で確認した高さ』といような情報も公表していない。先に民間人に海軍に都合のいい情報を公表させて、世論や日本の反応を探ろうとしている。それに私の勘だが、ジョン・ホール氏は退役軍人(陸海空に関係なく、かなりの元高官・・・あくまで勘)のような気がしてならない。軍人の匂いを感じてならない。テレビではただ民間人ということだが、彼が元軍人で軍事組織が事故を発生させたときの「危機管理マニュアル」を知る者であれば、このテレビインタビューは海軍によって巧妙に作られた世論操作ということになる。軍の危機管理マニュアルでは、「発表では嘘をつかない」というようなことから、「たとえ事実でも、自己に不利になるようなことは公表しない」というような定義もある。もともとこのテレビインタビューも、アメリカのメデアが情報公開法に基づいて、民間人乗艦者の名簿を公開するように請求したら、急にNBCテレビの人気番組「TODAY」の出演が決まったという。もう民間人の名簿を隠しきれないと判断したのだろう。たしかアメリカ海軍は事故直後、民間人をアメリカ本土在住のビジネスマンとだけ発表していた。しかし今までのメデアの情報によると、民間人はハワイ在住で『米海軍の支援組織(戦艦ミズリー記念館の賛助会員)関係者』だという説が強まってきた。CNNのニュースで、搭乗者の中に元海軍大将がいると報じていたが・・・このように米海軍が情報を小間だしにしているのは、なにかもっと大きな問題を隠しているようについ勘ぐってしまう。そういえば、潜望鏡がだめだったのなら、ソナー席の民間人は何をしていたのか。ソナーはなぜ「えひめ丸」を探知できなかったのか。あの付近の海域では鯨ウオッチングができる。まさか鯨の声を聞いていたわけではないだろう。とにかく私の勘が外れてもいいから、テレビで証言したジョン・ホール氏の経歴や軍との関わりを知りたい。彼が証言した内容は危機管理マニュアルの視点で考えると、事故を起こした海軍側を擁護する、あまりにも完璧すぎるコメントだからだ。同氏のNBCでの証言の模様は、これから日本で何度もテレビで放映されるはずだ。皆さんも読心(唇ではない)術の気持ちで、顔の表情や話の内容、それに目線の動きなどに注目して欲しい写真は米NBCテレビで証言した乗船者2名。テレビ画面より。
米海軍がアクティブソナーを嫌う理由に正当性があるか。(2月14日 質問のメール)

このホームページを見ている方から、「米海軍が訓練や平時にアクティブソナーを使うことを嫌う理由が知りたい」というメールが届きました。そんな潜水艦乗りの勝手な理由に正当性はないと思います。そのことをRe:メールにご返事に書きました。興味のある方は、「ソナーのことを教えてください」をご覧ください。
港口近くの緊急浮上に原因 (朝日 2月14日 朝刊)

CNNが緊急浮上の際に、潜水艦の操舵を民間人がやっていた。と、報道した。
[要約]編集委員の田岡俊次氏の署名原稿である。概ね、私と考え方は同じだが、さらに詳細にソナーのことや緊急浮上のことを説明してあるので、興味のあるかたは記事の切抜きをすすめます。さて、この記事の最後の部分に、1981年4月に起こった「日昇丸事件」のことが書かれている。田岡氏はこの事件を例にあげ、今回の事故で米海軍に責任をはっきりさすため、「軍法会議」の開催を求めるべきと主張している。

[コメント]当時のことを知らない人に、私が日昇丸事件を取材したときの経験を話したい。今回の「えひめ丸事件」取材の助けになれば幸いと思うからである。あの事件は日本の貨物船と潜水艦が衝突して、潜水艦は一旦は浮上したが、そのまま潜行して立ち去った(逃げた)という一報だった。事故海域は九州に近い東シナ海でる。翌日、救命ボートで漂流中に救助された乗組員から、「間違いなく潜水艦と衝突した」という証言が得られた。事故当日の天候は悪く、事故現場の海も相当荒れていたという。この海域は日本海から対馬海峡を抜けた旧ソ連の潜水艦が、九州に沿って南下し、奄美諸島の間を抜けて深い太平洋にでる潜水艦ルートで、当然ながらソ連の潜水艦に対抗してアメリカの攻撃型原潜の重要パトロール海域だった。(東シナ海は水深が浅く、潜水艦の行動には適さない海域である) そこで私は現場海域から立ち去った潜水艦は、最初はソ連海軍のものかと疑った。日本の潜水艦なら修理のために日本のドッグに帰港するので隠すことはできない。さらに救助された乗組員から、事故当時、上空をプロペラ機が低空で旋回していたという証言が得られた。その証言を追うと、三沢の米海軍の対潜哨戒機P3Cであることわかった。訓練か実戦か知らないが、上空のP3Cは海中の潜水艦を追跡していたのである。しかしなかなかどこの国の潜水艦か特定できなかった。ではなぜ、潜水艦は貨物船に接近したのか?、当然ながら潜水艦のソナーは海面の様子を正確に把握したと考え、潜水艦が上空のP3Cの追跡をまく戦術を考えた。この場合、潜水艦がP3Cの探知を避けたいものは音と磁気である。音とは機関音やスクリュー音だとすぐわかる。磁気探知とは海面付近の磁力をあらかじめ計測記録しておいて、追跡時にP3Cのしっぽにあたる部分に搭載してあるMAD(磁気探知機)で、海に潜っている鉄製の潜水艦で起こる地磁気の乱れで位置を探るものだ。もし潜水艦が貨物船の下に潜れば、P3Cは潜水艦による磁気の乱れを探知できなくなる。潜水艦の機関音も貨物船の音で多少は妨害できる。だからこの潜水艦は、P3Cの追跡をかわすために日昇丸の下に忍び寄った。そして潜水艦は操船を誤り、航行中の日昇丸を突き上げて沈没させた。だから米海軍は事故の一部始終を知っていたのに、日本のマスコミに対しては何の報道も行わなかった。しらんぷりをしたのである。べてがわかったのは、衝突した「ジョージ・ワシントン」がグアムに入港してからである。確か、朝日の新聞記者だったと思うが、船首に大きな傷のある「ジョージ・ワシントン」が入港している写真を掲載してからである。そこでやっとこの艦長は処分を受けた。それも艦長資格剥奪という軽い処分だった。軍法会議を開催し、ソナーの記録や潜望鏡の映像など、いろいろな証拠を公表されるのを米海軍が嫌がったからだ。それでも日本政府は米海軍に抗議をしなかった。日本人船員が2名も死亡しているのにである。むしろ日本のある役所は、私に「余計なことをするな!」という態度で、真相究明の取材協力とは逆な態度で接していたのを覚えている。そうなのだ。我々のジャーナリスという仕事は、悪いことをした人が、「余計なことをするな!」と怒るような仕事だと自覚した。『ここまで書いて、知り合いの新聞記者から、たった今、米CNNが緊急浮上の際に、潜水艦の操舵を民間人(ゲスト)にやらせていたと報じたと連絡があった』。(2月14日 午前8時30分 記入)
ソナーの操作に問題があった? 米運輸安全調査委員会 (共同電  2月13日 ) [要約]米運輸安全調査委員会(NTSB)は、潜水艦「グリーンビル」は急浮上訓練を行う前に、潜望鏡やソナーで海面の調査を行ったと「証言している」と公表した。しかしなぜ「えひめ丸」を確認できなかったかはわからないとしている。

[コメント]これを受けて、今朝7時のNHKニュース(テレビ)は、@潜水艦のソナーでも何らかの理由で探知できなかった。A音を探知しても『えひめ丸」正確な位置をつかめなかった。B「えひめ丸」を探知しても内部の情報伝達が不徹底だった。の3つの原因が考えられると解説していた。よくまあ、全国放送のトップニュースで、こんな解説で報道できるものとあきれってしまった。ただ事故を起こした艦長が、そういっているだけと運輸安全委員会はわざわざ言っているのに、NHKの解説はもっともらしく枯れ木に枝葉をつけただけである。今は艦長が乗組員と口裏合わせを行って、責任逃れの嘘を言っている可能性が非常に高い時期だ。正確な裏付けがないのに、いいかげんな証言に枝葉をつけるのはやめてほしい。今、我々が一番知りたいのは、なぜあの海域でグリーンビルが急浮上訓練をしたかということである。なお、昨日、質問メールが最も多かった「なぜ、潜水艦は救助しなかったのか?」は、Re メールにお返事のコーナーにコメントを掲載しています。(2月13日 午前7時30分に記入)
2月12日 午前6時40分頃 日本テレビ系 「ジパング あさ6」 放送
今までの証言を元に、事故原因を分析した。潜水艦艦長の過激サービス「急浮上」か。搭乗民間人にパフォーマンス。ワイキキ沖10マイル、日帰りクルージング。このように考えました。
 すでに日本テレビ系の「ジパング あさ6」で放送されたので、なぜそう私が分析したかの経過を話します。まず事故が起きた場所ですが、最初、ダイヤモンドヘッド沖南西17キロの海域と聞きました。約10マイルです。この海域はオアフ島でもワイキキの沖合いで、ハワイの絵葉や観光ビデオに必ず登場するビューポイント(美景地)なのです。昨年の8月には、わたしも家族でディナークルーズを楽しみました。沖合い6マイル付近の海域だったと思います。なぜそんなところで攻撃型潜水艦が訓練を?と思いました。次に民間人が15人程度乗艦していると報道されました。それも地元の有力者やビジネス関係者という話でした。それでこの航海は、パールハーバーを朝出航して、夕方か翌日にパールハーバーに帰るデークルーズだと考えました。アメリカ海軍では民間人の体験搭乗を、海軍への理解を高めてもらったり、軍事予算を獲得するための大事な仕事に位置付けられています。そして事故時に、潜水艦は急浮上訓練を行っていたことを、米海軍が公式に発表しました。急浮上訓練は潜水艦が海中で事故や火災が起きた場合に、海水を入れている浮力調整タンク(バラスト)に圧縮空気を送り込んで浮力をつけ、スクリューを全速で回し、一気に斜めの姿勢で海面に浮上する訓練のことです。潜水艦はこの急浮上訓練をすると、船体は船首から海面にすごい勢いで飛び出します。そして今度は自らの重みで海中に船首から突っ込みます。ですから艦橋から長い潜望鏡を出していると潜望鏡は折れてしまいます。潜水艦は急浮上訓練の時は潜望鏡を収納して行います。そして今回の場合は明らかに、急浮上したときに事故が発生して、まず潜水艦の艦橋下の左舷部とえひめ丸が衝突、そして次に潜水艦が自分の重みで沈むときに船尾の方向蛇(垂直安定盤)でえひめ丸を切り裂いたと分析しました。このときの潜水艦のスピードは大変速かったと想像できます。潜水艦は500メートル〜600メートルの水圧に耐えるために、耐圧性の高い合金で建造されています。北極の氷を突き破れるのはそのためです。(北極の氷を突き破るために固い金属で作ったわけではありません)。救助されたえひめ丸の船員が、「船体がカッターナイフのように切り裂かれて浸水した」という話を聞いて確信しました。それではなぜ艦長はこの海域で急浮上をしたかという点です。潜水艦は海中を航行するので、民間人のお客様に窓の外の風景を楽しんでもらうことはできません。ですから艦長は、この急浮上で潜水艦を海面に浮上させ、浮上したら潜水艦の艦橋に出てから、1時間ぐらいワイキキやダイヤモンドヘッドの景色を楽しんでもらい、それからパールハーバーに帰港するつもりだったのでしょう。潜水艦が急浮上すると、艦の中の乗員はジェットコースターに乗ったような気持ちになります。それも6000トンを超える船体が海面に飛び出して、それから再び海面に潜るのでプラスの過重とマイナスの過重が加わります。まさに巨大なジェットコースターです。艦長としては、お客さんに喜んでもらえるサービスだと考えたのだと思います。なぜ事前に潜望鏡で海面の安全を確認しなかったのかとか、ソナーでえひめ丸のエンジン音に気がつかなかったとかの問題は、まさに艦長の責任が問われることです。アメリカの攻撃型原潜はかつてのように、ソ連の原潜と海中で鬼ごっこをするような緊張感はありません。91年の湾岸戦争でも、巡航ミサイルを発射するような任務についただけです。その点で潜水艦に気の緩みがあったかもしれません。このように私は今回の衝突事故を分析しました。しかし米海軍はまだ、民間人が乗っていたことと今回の事故は無関係と発表したり、なぜ潜水艦があの海域で急浮上したか(動気)を公表していません。これからどのくらい時間が経過して、どのような内容で公表するのか関心を持っています。もし米海軍が責任逃れに誤魔化したり、重要な事実を隠したりすると、再度重い責任をとることになりでしょう。(2月12日 午前8時30分) 写真は浮上航行中のグリーンビル潜水艦。同艦のホームページより転載。右前面上空よりヘリで撮影したもの。船尾に2度目の衝突をした方向舵が見える。
潜水艦衝突の原因を分析する。 今回の衝突事故の原因分析を、明日の朝のテレビ「ジパング あさ6」(日本テレビ系)で話します。その謎をとくキーワードは、@ハワイ沖、A急浮上訓練、B民間人が搭乗の3点です。私がどのように分析したかに興味のある方は、この番組ごらんください。(2月11日 15時20分 たった今、収録を終えました)
SSN772は急浮上訓練中 (2月11日 朝刊) 潜水艦グリーンビルはこの海域で急浮上訓練を行っていたことが判明した。なぜこの海域で、海面の状況を把握しないで行ったかは不明。直ちに米政府の謝罪が行われたが、米海軍の事故原因に関する公式発表は遅れている。米原子力潜水艦「グリーンビル」のホームページはhttp://www.csp.navy.mil/css1/772/home.html です
衝突海域の水深は550メートルと判明。  読売新聞の夕刊によれば、衝突海域の水深は約550メートルとのことである。(16時15分)
米原潜 練習船「えひめ丸」と衝突 9人不明 26人救出 (ニュース速報」 [要約]ハワイ・オアフ島の南西約17キロの海上で、愛媛県の練習船「えひめ丸」が浮上してきた米攻撃型原潜「グリーンビル(SSN772)」に衝突し沈没した。乗り込んでいた26名は救助艇に救助されたが、宇和島水産高校の高校生4名(実習生)、教官2名、乗組員3名が今も行方不明になっている。

[コメント]今より6時間前に起きた事故である。先ほど衝突現場の海面をテレビ画面で見たが、浮上した「グリーンビル」の周辺に救助艇以外の物は見れなかった。この事故は浮上する際に、潜望鏡で海面の安全を確認しなかった潜水艦に全責任がある。米軍の報道によれば、潜水艦は訓練中であったそうだ。過去に九州近海で米原潜「ジョージワシントン」が日本の漁船に衝突し、そのまま逃げたことがあった。(81年4月)。日本の漁船は沈没し、死者がでた記憶がある。このときは上空を三沢基地所属の米海軍機「P3C」が低空で旋回しており、米原潜はP3Cの追跡をかわす訓練で、漁船の下に入ろうとして衝突したと私は分析した。その後、このジョージワシントンはグアムの基地に入港し、船首部分に衝突の痕跡があることがわかり、この艦長は艦長資格剥奪などの処分を受けた。今回の事故はハワイ沖17キロという海面なので、そのような訓練を行っていたとは考えられないが、潜水艦は浮上の際に深深度など潜望鏡などで海面の安全を確認する義務がある。それも天気のよい真昼の事故である。(夜間でもレーダーで確認できる)。米潜水艦の責任は重大だ。しかしハワイには米海軍の優秀な潜水救難隊がいる。彼らが船内に空気とともに閉じ込められ、沈んだ「えひめ丸」の乗員を一人でも助ることを祈るばかりである。事故付近の海底深度を早く知りたい。これからの救助は深度が重要な意味をもつからだ。深度100メートルを越えると救出は難しい。(2月10日 14:00現在の状況) 写真はグリーンビルと同じロサンゼルス級の攻撃型潜水艦。外見上の特徴は艦橋に翼のようなセール・プレーンを持たないことである。
沖縄市議会 米軍調整官の更迭要求 (毎日 2月8日 朝刊) [要約]嘉手納飛行場がある沖縄市議会は、在沖縄米軍トップのアール・ヘイルストン4軍調整官(海兵隊中将)の更迭をブッシュ大統領に求める決議を全会一致で可決した。これはヘイルストン調整官が電子メールで稲嶺知事を「頭の悪い弱虫」と批判したことへの抗議の決議である。

[コメント]すでにヘルストン中将は稲嶺氏に謝罪しているが、沖縄市議会は県民に対しても「県民感情を逆なでする発言」として謝罪を要求している。この問題でわかったことは、沖縄県民と在沖縄米軍ともにストレスが非常に強くなっていることである。発端は1月9日に米兵が女子高校生のスカートをめっくった猥褻事件だが、これを受けて沖縄県議会は、初めて「在沖縄米軍の削減を求める決議」をおこなった。ヘルストン中将は「スカートをめくったぐらいで米軍の削減要求するな、我々だって『良き隣人』教育で沖縄県民の心を傷つけないように精一杯努力している」という気持ちがある。しかし沖縄県民の側には、あの米兵のスカートめくりを見逃せば、さらに深刻な猥褻事件に発展するという認識がある。ともに強いストレスを抱え込んでいるのだ。気をつけなければいけないのは、双方のストレスが高まった時期に、最悪の事件が発生することである。昔のコザ暴動や女子小学生暴行事件(95年9月)のように、県民の反米軍感情が一気に爆発する可能性がある。ここには普天間基地移転問題のように、地元に補助金さえやればどうにでもなるとか、深刻化する県民感情を理解しなかったり、軍事知識を持たない官僚(元も含む)によって、現実不可能な打開策を決めたことが最大の原因である。現実不可能な打開策とは、ゼネコンを喜ばすだけのキャンプシュワブ沖の新空港建設(普天間飛行場移転)や、軍事的に明言できない15年限定基地使用確約である。ここで民間人の私がはっきりといえるのは、10年後に沖縄に米海兵隊が駐留している可能性はほとんどない。絶対と断言してもいい。しかし今は、そのことを日本政府も米政府も明言できない。朝鮮半島情勢が許さないからだ。そのことを心の奥にしまって、新たな打開策を考えてほしい。朝鮮半島での戦争を抑止した米海兵隊が、沖縄から追い出されるのではなく、名誉ある撤退の機会を与えてやってほしい。むろん沖縄の県民が過重な米軍基地の負担に苦しんだ犠牲者ということを、本土の私たちは絶対に忘れない。。朝鮮半島の平和が間もなくやってくる。その日までの苦痛である。この苦労はきっと報われると信じてほしい。
金総書記の訪ロ4月17日、18日 (朝日 2月6日 朝刊) [要約]噂されていた金正日総書記の訪ロは4月17,18日であとロシア外交筋が明らかにした。公式発表では金総書記が中国以外の外国を訪問するのは始めてである。

[コメント]これでソウル訪問の時期は、5月か6月ごろが有力になった。北朝鮮で5月、6月は秋に収穫した穀物などの保存食料が無くなる時期で、毎年、国内の暴動(食料危機)に備えて軍隊などの治安機関が高い警戒態勢をとる時期である。ソウル訪問をその時期に選んだ可能性がある。国民の飢餓感をソウル訪問で紛らわすことができる。別な情報では、ロシアが韓国に5億ドル相当の兵器輸出交渉を進めていることがわかった。兵器の項目に戦車、航空機、潜水艦などが挙がっているようだ。(毎日 2月6日 朝刊)
イスラエル総選挙 シャロン党首勝利 労働党との連立内閣へ呼びかけ (CNN 2月7日 中継放送) [要約]先ほど、衛星放送でシャロン党首の勝利演説を聞いた。自分は戦争を数多く体験したので、平和の大切さを最もよく知った人間である。ブッシュ大統領から祝いのメッセージが届いた。これからはアメリカと強調して政策をすすめる。バラク首相の労働党に連立政権を求める。などの言葉が印象的だった。

[コメント]予測どおりにシャロン党首の勝利になった。その選挙結果を受けて、日本のマスコミではタカ派のイメージから、シャロン新政権でパレスチナ和平の後退と、対立や混乱の高まりを指摘する声が多い。確かにそのように分析するのが無難なところである。だが私はバラク首相の政策より、シャロン首相の新政策のほうが読みやすくなった。バラク首相は軍人出身であるが、特殊部隊など心理面を重視する部隊の指揮官だった。いわば外交交渉など裏の政治的な動きをとれる性格である。しかしシャロン新首相は敵の戦力を粉砕して、有無を言わさず占領・支配するタイプの軍人である。だからパレスチナ和平交渉でも、力を背景に強い態度でのぞむだろう。それは間違いない。しかしもしかするとイスラエル国民は、シャロンがやってもだめならしかたない。と、ある程度の妥協を受けいれる可能性もあるのだ。その効果が期待できる。イスラエル国民が最も嫌うのは、長期消耗戦で長い期間にわたって準戦闘態勢が続くことである。経済的にも、心理面でも、イスラエル国民の負担と苦痛な生活が続くからだ。そうイスラエルの人から聞いたことがある。短期決戦には強いが、長期消耗戦には弱い、これがイスラエル軍の特徴である。
イスラエル首相公選 シャロン党首、大勝か (毎日 2月5日 朝刊) [要約]イスラエル首相公選の投票は、6日夜(日本時間 7日未明)に締め切られ、即日開票される。この選挙の予測では、右派リクード党のシャロン党首が労働党のバラク党首に、圧倒的大差で勝利すると思われている。シャロン党首は対パレスチナ政策では強硬派であり、シャロン新首相登場でイスラエルとパレスチナの和平は後退することが予測されている。

[コメント]今のイスラエルにとって、シャロン新首相の登場は戦時内閣の誕生である。イスラエル国民は行き詰まった対パレスチナ和平交渉を、軍事力を背景に乗り切る選択をすることになる。しかし力の政策で真の和平が来るとは思えない。だがイスラエルは今まで常に国家の危機を軍事力で乗り切ってきた。相手を叩き潰すことで和平と安定を得てきたのだ。むかしイスラエルに行ったときに、「イスラエルは国民がばらばらの価値観を持つ小国である。だから、いつも戦争をすることで国民が団結し、世界(特にアメリカ)の同胞から資金援助が得られる」と、イスラエルの大学教授から聞いたことがある。日本人はイスラエルをユダヤ教国家というイメージで、単一の価値観をもつ国民の国と思いがちだが、内情はあらゆる地域や国から集まってきた移民国家で、多用な価値観をもつ人々が暮らす国なのである。国家が危機を迎えれば、必ずシャロン党首のような強い指導者を選ぶ国なのである。逆な言い方をすれば、シャロン党首が首相になりたければ、国家の危機を自らが演出すればなれるのである。実はそのことがイスラエルの最大の問題なのだ。(写真はシャロン党首。イスラエル国民から戦争屋というニックネームで呼ばれることもある)
米本土での攻撃が脅威 国防長官の諮問委員会報告 (朝日 2月2日 朝刊) [要約]2025年までの安全保障について提言する米国防長官の諮問委員会である超党派の「21世紀国家安全保障委員会」は、第三次報告書で「今後最大の脅威は米本土を大規模に攻撃すること」とした報告書を発表した。近い将来、大量破壊兵器で米本国がテロ組織により「壊滅的な攻撃」を受ける可能性を重視している。同時にサイバーテロや衛星破壊などの可能性も上げている。ボイド事務局長は、「これからの最大の脅威は中国や北朝鮮のミサイル攻撃ではなく、国内攻撃との結論に至った」と語った。米国内攻撃を重視して、海外での軍事行動を想定した「二正面作戦」の転換を求めている。同内容の記事は、「サイバーテロの脅威を警告。国土防衛強化の提言」(毎日 2月1日 夕刊) 「米本土攻撃で今後25年内に壊滅的被害も」(読売 2月1日 夕刊)で報じている。

[コメント]世界最大の軍事力を保持するアメリカにとって、その巨大な軍事力の矛先をどこに向けるか悩んでいる。世界の国でアメリカに軍事力で刃向かえば、イラクのように壊滅的な攻撃を受けることは必至である。だからアメリカに軍事力で刃向かおうとする国はない。それでは莫大な国防予算をつぎ込んで、巨大な軍事力を維持する説得力がなくなってしまう。そこで地域紛争に備える軽度な軍事力のほかに、NMDなど莫大な軍事予算を投資するためには、このような正当性を与えてくれる報告書が必要だったのだろう。しかしこの報告書の最大の問題は、だったらどこの国がどのような目的でアメリカ本土に攻撃を仕掛けてくるかという説明がないことである。敵が見えてこないから、正体不明のテロ組織とか、科学技術の進歩によりという、敵の姿が見えない説明になってしまうことだ。要するに、莫大な国防予算を得るために、米議会の国防族がでっち上げた偽脅威の報告書なのである。いっそ宇宙人が攻めてくる可能性があるので、宇宙戦艦と破壊光線の開発といったほうが面白い。どんな国やどんな軍事同盟よりも、アメリカは比較できないほど大きな軍事力を維持している。その軍事力に依存する軍需産業が政治を動かすのもアメリカの一面である。ちなみに日本も敵の姿が見えない防衛(国防)政策を押しすすている。
ここから上は2月1日(木)以降の情報を掲載しています。