files(情報保管庫)
New Files DEC 2003
このファイルには2003年12月分のWhat
New!を保管しています
| 今年はいろいろありました。皆さん、いいお年を! (12月31日) | [コメント]3月、4月のイラク戦争、その後の自衛隊イラク派遣と、今年はいろいろありました。なんだかいっぱい更新したように感じています。また皆さんからもメールをいっぱい頂きました。激励やお叱り、アドバイスや参考情報など、本当にお世話になりました。 今年は春に100万アクセス、年末に200万アクセスを突破しました。このホームページが縁で、いろいろな方と知り合う機会も多くなりました。ありがとうございました。 来年もがんばります。とにかく最高の情報と知識を提供できるようにがんばります。皆さん、来年もよろしくお願いします。それでは良いお年を! |
| イラン地震 自衛隊きょう派遣 C-130機2機 テントなど輸送 (読売 12月30日 朝刊) | [要約]政府はイラン南部で起きた大地震に復旧支援のため、国際緊急援助隊派遣法に基き、空自隊員30名とC-130輸送機2機を派遣することを決めた。同機はシンガポールでJICA(国際協力機構)が常時備蓄しているテントなどを積み、被災地近くにあるケルマン空港に1月1日に到着する予定。また緊急援助隊医療チームの第2陣の18人が29日に現地に向け出発した。 [コメント]今回の地震は想像を絶する被害を与えているようだ。この大災害で感動したのは、イランの保守派と闘っているハタミ大統領が、「この地震は我々の救援能力を越えている。国際的な支援をお願いしたい」と声明をいち早く発表したことである。この声明によって米国などの人道支援が可能になった。どうであれ異教徒を排斥したいイランの保守派は地団駄踏んで悔しがっているだろう。日本でもこのような空自の緊急支援に、なにかホッとする気持ちになれる。それだけイラクへの自衛隊派遣に複雑な思いがあるからではないか。はやり日本はこのような人道支援に限定して国際貢献を果たすべきで、米国の戦争に自衛隊が加担することではないと思った。 政府は高速の国際緊急支援船を作り、数週間でペルシャ湾に到着できる能力を持ってはどうだろう。数百人の医療チームが活動できる病院船として、また、大量の物資を運ぶことができる高速貨物船として、CH-47大型輸送ヘリや輸送トッラクを搭載して貨物の輸送を行う母船として建造するのだ。そんな初夢を見るのも悪くない。とりあえずは、北朝鮮の崩壊に備えた緊急救助船の用意である。 |
| C-17米軍機被弾 空自 ミサイル回避、通じず? 先遣隊、調査へ (毎日 12月27日 朝刊) | [要約]今月9日、バグダッド空港で米軍のC-17輸送機のエンジンが爆発し緊急着陸したのは、対空ミサイルに被弾した可能性が高いことが米軍から防衛庁への情報でわかった。空自のC-130輸送機は米軍のC-17機と同じミサイル回避方法をとっているので、改めて先遣隊が現地で安全を調査することにした。その調査ポイントは、対空ミサイルの射程、空港警備の状況、フレアの有効性である。 [コメント]9日のC-17機被弾後に、空港周辺の警備がどの程度強化されたのだろうか。まあこれは、多数の兵士を空港警備に投入することで、空港の安全を回復させることができるだろう。問題はゲリラが使う対空ミサイルに、IRフレアの妨害を回避できる装置が内蔵されているかである。もしこれが内蔵されていれば、ミサイルはエンジンの排気熱とフレアの熱を区別することができる。フレアに迷うことなく、ミサイルを飛行機に誘導できる。ミサイルの熱源探知が精密なのである。もし先遣隊でそれが確認できたら、1月下旬予定の空自本隊派遣は難しくなる。それを確認できたのに本隊を派遣すれば、防衛庁の責任が厳しく問われることになる。野生のオオカミの群れに、子羊を放つようなものだ。 |
| パキスタン 大統領車列に自爆テロ 14人死亡 ムシャラフ大統領は無事 (読売 12月26日 朝刊) | [要約]パキスタンの首都イスラマバード近郊で、ムシャラフ大統領が乗った車列に自爆テロがあった。このテロで周囲にいた市民など14人が死亡し、64人が負傷した。大統領を狙った暗殺未遂テロは、今月14日に、この現場から300メートル離れた橋で爆弾テロが起きたばかりだ。これで大統領を狙ったテロは3度目となった。ムシャラフ大統領は同時多発テロ以降、従来のタリバン支援を転換し、アルカイダなど500人を逮捕して米国との同盟関係を強化した。これでアルカイダはムシャラフ政権を敵視し、同大統領の追放を叫んでいる。またカシミールで活動を続けているイスラム過激派からも敵視されている。パキスタン国民にも大統領の親米路線に対する反発も強い。ムシャラフ大統領は国中に敵だらけという状態に置かれている。 [コメント]パキスタンでムシャラフ大統領が暗殺されると、パキスタンは米国との関係を転換する可能性が高い。親米路線ではイラクでイスラム教徒と闘う米軍側になるからだ。そのような宗教的な意味から、パキスタンは親米でいられないのだ。そうなると最も困るはアフガンのカイザル大統領である。ムシャラフ大統領が死んで、再びアフガンのタリバンが動き出せば、その標的はアメリカの傀儡(かいらい)となるカイザル大統領が狙われる。再びアメリカはアフガンでのゲリラ戦争に引き込まれることになる。 アメリカのネオコンの予定では、数年後には地中海のレバノンからシリアを通り、イラクやイランを抜け、アフガンからパキスタンに出てインド洋に至る地域が、親米の旗でうまる予定であった。アレキサンダー大王が夢に見た大征服戦略の再現である。それがイラクの占領政策でつまずいた。さらにパキスタンに赤信号が点滅をはじめた。アフガンは黄色の信号が着きっぱなしである。ネオコンの連中にそのことを聞いてみたい。 |
| 本日 アクセス数が200万を突破しました。(12月25日) | [コメント]当ホームページのアクセス数が200万件を突破しました。99年11月に、このホームページを開設し、それから約4年間が過ぎました。最初の半年間は、一日のアクセス数が30件未満という日が続きました。それがいつしか、一日で5千件を越す人が人が訪れるようになりました。 ちなみに100万件を突破したのは今年の3月14日です。150万件を突破したのは7月17日でした。そして200万件を超えたのが、5ヵ月後の12月25日だったのです。おそらく真面目な個人のホームページでこれほどアクセス数を数えるものはないと思います。まさにインターネット時代を象徴する出来事と思います。 明日(26日)はTBSラジオで、夜10時から「アクセス」に出演します。テーマは「ミサイルデフェンス MD」です。興味のある方は聞いてください。 皆さん、本当にアクセスありがとう。これからもがんばります。 |
| サウジ アルカイダ掃討に本腰 アラブ人犠牲を受け国民感情も変化 (読売 12月25日 朝刊) | [要約]これまでサウジは国内にアルカイダはいないという立場をとっていた。それは米政府に内政干渉をさせないためである。またサウジ国民の多数も反米的なアルカイダに親近感を持っていた。しかし今年5月と11月の首都リアドでのテロで、サウジ政府は国内のアルカイダを徹底的に壊滅させる方針に転換した。サウジ国民もテロで多くのアラブ人が犠牲になったのを見て、アルカイダの無差別テロに嫌悪しだした。サウジ政府はアルカイダの情報に多額の懸賞金をかけ、テロ組織の壊滅を目指している。サウジ政府はアルカイダが反米を理由にサウジ王室の打倒を目指していると分析している。 [コメント]サウジがアルカイダの温床だったいう指摘は間違いではない。サウジのお金持ちも、保険をかけるような気持ちでアルカイダに資金提供をしていたのも事実である。そのことをアメリカはよく知っていた。しかしサウジの影響力を考えると、真正面からサウジに抗議することができなかった。しかし米軍のイラク攻撃とリヤドでのテロで、サウジ王室はアルカイダが国内でますます増殖を続け、真の脅威になることを実感したのだろう。ロンドンの英国戦略研究所の年次報告(10月公表)でも、アルカイダは壊滅の危機を脱し、イラク戦争を機会に勢力を拡大していると分析している。アルカイダの勢力拡大で最も危機感を持つのはサウジの王室である。仮にサウジの裕福な王室が人民革命で倒れたとする。その新政府はイスラム原理主義を掲げるアルカイダしかいない。アルカイダの原理過激主義にサウジの石油資金が合わさると、まさにイスラムと異教徒(キリスト・ユダヤ)の第3次世界大戦に拡大する危険を内包している。今後、イラクの治安がさらに悪化すれば、再び米軍はサウジに駐屯することになる。同時にイラク戦争はサウジにも飛び火したことを意味する。 |
| 追加派兵の韓国軍 戦闘部隊は40%の1200人 (朝日 12月25日 朝刊) | [要約]韓国政府はイラク追加派兵同意案を国会に提出した。それによると総勢3千人のうち警戒兵(戦闘兵力)は40%で、残りは工兵や医療部隊だという。治安維持を受け持つのは、1200人ということになる。 [コメント]日本の自衛隊は警戒要員が130人(1個中隊)だから約10倍の規模である。さらに韓国軍は独自の対策を考えている。輸送トッラクのガラスは2重の防弾ガラスで、兵士は韓国軍が開発した防弾チョッキに防弾ヘルメットを着ける。おそらく自衛隊も同じような防衛手段を考えていると思う。装甲車は車体表面に追加装甲を行い、耐弾・耐爆性能を高めるだろう。輸送トッラクは運転席の耐弾を強化する。もしそれを怠れば、厳重な責任問題になると思う。(これ圧力です) |
| 韓国、イラクに3000人の追加派兵を決定。駐屯地はキルクーク。米英軍に次ぐ規模に拡大 (産経 12月24日 朝刊) | [要約]韓国政府は23日の閣議でイラク追加派兵案を了承した。駐屯地はイラク北部のキルクーク周辺で、治安維持活動にあたる戦闘部隊と再建復興にあたる平和部隊の混成で、規模は3000人程度を来年4月末に派遣する。韓国はすでに今年3月に700人規模の派遣を実施しており、韓国軍は総勢3700人となり米英軍に次ぐ第3位の規模になる。 [コメント]韓国軍の駐屯地がキルクークとは!! キルクークとはいうまでもなく、イラクの最重要産油施設がある。ここの警備と復興支援を韓国軍が行うことは、今後の中東石油戦略に韓国は深くコミットしていくことになる。また老朽化した石油施設の修理や改修、そのような復興特需を韓国は期待しているのだろう。まさに将棋の「王手飛車取り」並みのテクニックである。しかしこれと同じように韓国軍は、ベトナム戦争後の復興特需を期待して、65年から8年間に4万8千人をベトナム戦争に派兵したことがあった。その結果、戦死者3844人、負傷者3344人を出し、米国はベトナム戦争に負けて韓国のベトナム復興特需は得られなかった。これと同じような運命が待ち構えていることも考えられる。しかし韓国にはアメリカに逆らってイラクに派兵しないという選択肢はなかった。だったら復興特需に結びつくキルクークに派兵を決めたというのが本音だろう。 キルクークでは石油輸送パイプラインの爆破が続いている。無人の砂漠に延々と伸びる石油パイプラインを爆破するのは、赤子の手をねじるようなものである。また石油パイプラインをパトロールする韓国軍を待ち伏せるのも容易である。再び韓国軍がイラクで多大な犠牲を出し、韓国内で派兵の是非をめぐる論争が高まることも考えられる。韓国もまた、行くも地獄、行かぬも地獄というところか。 明日(25日)のラジオ放送(ニッポン放送系 ひでたけ中年探偵団 東京周辺を除く全国放送)で、朝7時10分頃から11分間、私が自衛隊のイラク派遣問題を話します。テーマは「サマワ宿営地での戦闘シミュレーション」です。 |
| 自衛隊イラク派遣 日本「カネ中心外交の終わり」 海外メディアの反応 (読売 12月23日 朝刊) | [要約]海外のメディアは自衛隊のイラク派遣を、日本政治史の歴史的な出来ごととして報じている。英国のタイムズ紙は「日本と世界のため政治生命をかけた」と小泉首相を称えている。英紙フィナシャル・タイムズ紙は、「小泉首相のかけであり、憲法改正論議のきっかけとなる」と予測している。ドイツの南ドイツ新聞は、「カネ外交を終わらせるもの」と指摘した。韓国の東亜日報は、「平和憲法が無力化した」と報じ、シンガポールのストレーツ・タイムス紙の東京支局編集長は、「実績作りのため、ます派遣ありきだった」とさめた見方をしている。 [コメント]子供の頃、火事場泥棒を見たことがある。ふたつ離れた町の親戚の近所で、昼間に大火事が発生した。その連絡を聞いて、叔父の運転するハーレー(オートバイ)でかけつけることになった。その町につくとまだ火の手があがっており、親戚の家まで数軒しか離れていなかった。とりあえず親戚の家の家具を、裏の田んぼ(冬期)に運び出すことになった。私は子どもなのでその見張りを頼まれた。大人が次々と家具を運び出してくる。それを田んぼに立って眺めていると、一人の男が運び出した家具をどこかに持ち去ろうとしている。明らかにその男の動きは変だった。皆が外に向かって荷物を運んでいるのに、その男だけが荷物を別の方向に運んでいたからだ。急いで叔父さんに報告すると、大柄の叔父はその男に向かって「返しにこい」と怒鳴った。するとその男は立ち止まり、すばらく動かなかったが、振り向いて家具を返しにきた。そして走って逃げた。幸い、火事が親戚の家に延焼することはなかった。再び、家具を家に運び直し、それから親戚の家で酒と肴の宴会となった。火事場のバカ力(ちから)話で宴会は盛り上がっていた。するとさっき家具を持ち去ろうとした男がいっしょに酒を飲んでいるのに気がついた。叔父も知っているはずなのに、何も言わないで飲んでいる。親戚の近所に住む顔見知りだったのだろうか。 帰り道のバイクの背で、叔父さんにその理由を聞いたような気がするが、どのように答えたか記憶にない。私が特に覚えている光景は、その宴会の最後に、親戚の人が「お礼」と書いた封筒を皆に配っていた。中に何がしの現金が入っていたのだろう。荷物を運んでくれた人へのお礼だったと思うが、その火事場泥棒の男ももらっていた。そのとき人の顔には品格があることを知った。その男にはまったく品格がなかったからだ。たぶん叔父さんは帰りのバイクで、「あの男には品格がない」と私に話したのだろう。品格という言葉の意味を初めて知った。うちの娘には、「絶対に万引きはするな。自分の品格を失う」と話している。 日本の政治家には品格が欠けていると思います。品格は豊かさではない。貧しくとも誇り高い品格と自信である。 |
| 自衛隊 イラク派遣 「本隊2月下旬」固まる 神埼公明代表容認を表明 政治的環境整う (産経 12月22日 朝刊) | [要約]クウェートに滞在していた神埼公明代表は米軍機とオランダ軍機を乗り継ぎ、イラク南部のサマワを訪問した。オランダ軍の案内で陸自の宿泊予定地などを3時間半ほど視察した。そしてクウェートに帰った神崎氏は、「テロの情報もあるが、サマワ市内は比較的安全だと感じた」と述べた。この報告を受けて、政府は陸自の先遣隊を1月下旬、本隊を2月下旬に派遣する方針を固めた。現地サマワでは陸自の派遣を歓迎するムードが高まったおり、陸自到着とともに失望感に変わることが懸念されている。またイスラム過激派は存在していないが、ナシリアの爆弾テロのように予測できない怖さもある。 [コメント]期待が失望感に変わるとは、陸自の派遣が現地での雇用や復旧に目立った効果がなかった場合である。先々週にはオランダ軍への雇用をめぐってサマワでデモ騒動も起きている。街の有力者がオランダ軍への雇用を独占しているという不満からだ。 そういえば、カンボジアで撃たれて死んだ中田君(国連ボランテア)も、原因は雇用をめぐるトラブルからだった。地元の有力者で警察の署長が、自分の息子を選挙ボランテアに使うように求めたところ、中田君がこれを拒否したので撃たれたのである。そのとき署長は酔っていて、朝、道で中田君の車を待ち伏せし銃を発射した。(この署長は逮捕されていない) 現地では自衛隊とともに日本企業が進出し、サマワに工場を建設するような噂が流れているらしい。これは意図的に流されたものではなく、現地の人々の希望がそのような噂を生んだのだろう。しかし噂であっても、それを打ち消すには大きなエネルギーを必要とする。 むしろサマワ周辺に多くの日本系のNGOが集結し、民間レベルで復興支援を盛り上げる手もある。日本がイラクに戦争にきたのではないことを、NGOの活動で知らせるのである。国際テロリストに狙われる危険はあるが、サマワの人々が日本人に失望しない方法として考える価値はある。米英型のイラク復興支援ではなく、日本型の復興支援の形をつくるのである。日本政府もそのようなNGO活動に、全面的に協力してみてはどうだろう。サマワでは軍服ではできないことが多くある。しかし民間人なら危険が回避できる場合も多多ある。日本人はそのような場面をいくつも体験し克服してきた。その経験と知恵をサマワで試して見る価値はある。負けるな平和国ニッポン。 |
| 子どもが風邪でした。(12月22日) | 子どもが急病で病院にいきます。あとで書きます。 昨夜中、何度も嘔吐するので、もしや食中毒と思って病院にいったところ、熱が38度1分あることがわかりました。病院で点滴をして、さっき自宅に帰ってきました。するとカミさんも同じ症状で、会社を早退して帰ってきました。今は二人とも寝ています。原因は風邪で菌が腸に入って嘔吐を繰り返したようです。幸い、それほど深刻な症状ではなく、今日、明日と寝ていれば直ると思います。皆さんも風邪にお気をつけください。今夜は二人に熱い鍋焼きうどんを作ってやります。 |
| イラク派遣 陸自の活動、具体像判明 警備130人 直接支援120人 鉄条網の内側から給水 安全への配慮、際立つ (朝日 12月20日 朝刊) | [要約]政府がイラクに派遣する陸自の編成が明らかになった。警備中隊は130人で3個小隊で編成し、機関銃や無反動砲などの火器を使い、装甲車を操縦して警備する。人道復興支援の浄水・給水にあたるのは30人、医療活動は40人、公共施設の復旧にあたる施設部隊は50人となっている。残り300人は司令部(本部)にあたるものや、通信、整備、補給、輸送などの後方支援の要員が占めている。医療部隊には10人前後の女性自衛官も含まれている。 [コメント]イスラム社会で医療支援を行うなら、女性自衛官が含まれると考えていたが、どうやら10人前後が選ばれたようである。宿営地(700メートル×800メートル)の配置は予測通り、広い範囲を見渡せる場所を選び、壕やフェンスで周囲を囲み、唯一の出入り口に障害物を配置するようである。広い範囲とは遠くまで監視しやすくして、迫撃砲やロケット砲の攻撃を防ぐ意味がある。壕や障害物は自爆テロを防ぐためである。フェンスは爆薬を隠し持って宿営地に侵入するゲリラを防ぐためだ。 このように考えると、96式装輪装甲車は迫撃砲の攻撃とゲリラの侵入が同時に行われた場合に、迫撃砲弾が落下中でもゲリラの正面に移動する手段として使うことを考えているようだ。しかしどのように考えても、派遣部隊が宿営地から出て移動する場合、待ち伏せや狙撃から身を守ることは難しい。特にRPG-7対戦車ロケット砲を使われると、96式装輪装甲車では防ぐことができない。よほどの治安回復がないかぎり、宿営地以外で自衛隊の活動を行うことは危険である。それは自衛隊だけではない。米軍もオランダ軍も同じである。本日の新聞各紙には自衛隊の給水部隊や医療チーム、それに施設隊員が宿営地の外で活動することが説明されているが、それは希望的な活動目標に過ぎない。できるならやりたいが、たぶんできないだろう程度の希望目標である。無理をすれば派遣部隊に大量に死者がでる。 |
| イラク派遣 自衛隊にきょう準備命令 空自、25日にも先発 (朝日 12月19日 朝刊) | [要約]小泉首相は18日、イラクに派遣する陸海空・自衛隊の実施要項を承認した。これによって石破防衛庁長官は本日、陸海空・派遣予定部隊に派遣準備命令をだす。また空自には現地で調整にあたる20〜30人規模の連絡調整要員に派遣命令を出す。しかしC-130輸送機3機を含む空自本隊の派遣時期は正式に決まっておらず、今回は異例の処置となった。空自本隊の派遣については、1月中旬にクエートに派遣して現地の様子を見る案が検討されている。陸自については、最速のケースでも、1月中旬に先遣隊30人を派遣し、下旬に宿営地の建設にあたる施設部隊80人を送り、2月末から3月末にかけて本隊440人を送る日程を検討している。しかし現地の治安が悪化した場合、オランダ軍が部隊交代を予定している3月にあわせて、派遣を1ヶ月程度遅らせる案も検討されている。 [コメント]多くの国民がもしかしたら政府は、自衛隊をイラクに派遣しない場合もあるのではという期待を感じているようだ。今のように現地の治安が悪化すれば、このままずるずると派遣が遅れて、6月の参議院選挙とぶつかる可能性がでてきたからだ。無理やり自衛隊をイラクに派遣しても、自衛隊員に続々と死傷者が出たのでは、参議院選挙で与党が大敗北する可能性が高くなる。それを避けるために派遣を遅らせるのではと考えるからだ。 しかしそのような期待は、いつも破られてきたというのも事実である。まさかあんな特措法が成立するわけがない。それが成立した。まさかこれほど危険な戦場に自衛隊を出せるわけがない。それを可能にする実施要項が承認された。そして今は、自衛隊員が戦死する可能性の高いイラクに、参議院選挙前に派遣しないだろうと期待している。 日本が戦争を始めるということが現実のものとなろうとしている。もう、日本は戦争をして国益を追求しない国ということはいえなくなる。まさに日本という国が大きく変わる瞬間が起きようとしているのである。 先日、自衛隊のイラク派遣を推し進める人(外交評論家)が、「自衛隊がイラクに行けば危険な目にあうことはわかっている。派遣された自衛隊が十分に武器を使いない事も知っている。それで死者が出る可能性が高いことも理解している。しかし実際に行かなければ国民にはそれがわからない。自衛隊員に戦死がでれば、法律を改正して戦えるようにすればいい。それで日本は普通の国に変わることができる。どこでも戦争ができる普通の国だ」と私に語った。私は、「そのような考え方は危険です。戦死する自衛隊員の側をまったく理解していない」と反論した。政府にも、この人と同じような気持ちがあるのだろうか。少なくとも米軍にはそのような考え方が主流である。いつから戦争をしない日本が異常な国になったのか。 |
| イラク反米攻撃 当局への勢力誇示か 中心は地方部族、外国勢力 (毎日 12月18日 朝刊) | [要約]イラクの主要紙「アル・サバハ」副編集長で、政治アナリストのハッサン・アル・アニ氏のインタビュー記事である。ハッサン氏は反米テロの現状に関して、サダム信奉者が指揮しているというのは、米メディアが作り出した誤解だという。彼らは抵抗勢力の一部で、多くはサダムに関係なく行動している。その実体は地方の部族勢力や外国勢力が、占領当局や統治評議会に反米勢力が力を持っていることを誇示するためだ。しかし今のような暴動的な攻撃は短期的で、長期的には鎮まるだろう。フセイン支持派は抵抗のシンボルを失った。地方部族も新政権で従来の権利を失うことを恐れている。統治評議会が彼らに正常な生活を送れるような「安全地帯」を与えれば抵抗はやむだろう。しかし外国勢力はイラクの国土を反米活動に利用している。彼らは占領勢力が去るまで抵抗をやめない。 [コメント]重要な要点を的確に分析していると思った。まったく同感である。もし私が取材でバグダッドに行ったら、最初に伺ってお話を聞きたいと思う人だ。しかし米英軍はこのような人の存在を知らない。また米英軍がイラクで行っていることは逆である。米軍は力には力、抵抗には弾圧、攻撃には反撃だけである。ある街で500人のデモ隊がいて、その中の数人が発砲すれば、米軍はデモの500人に向かって銃弾を浴びせる。そのように米軍のR0E(交戦規定)に示されているからだ。もしデモ隊に発砲を命じない指揮官は処罰の対象になる。だが米軍の発砲で死亡した市民の怒りは、最初に米軍に向かって銃を発砲したイラク人に向かうだろうか。銃を持たず、デモを行ってだけなのに、イラク市民を射殺した米兵を憎むと思う。市民への銃撃は軍の論理では正当化できるが、市民の論理では絶対に正当化できないのである。 また非武装の市民がデモをしているのに、テログループのものが物陰から米軍に発砲することもある。米軍に市民を虐殺させ、世論や市民の反米意識を煽るためである。そのようなゲリラ戦術に引き込まれると、米軍のような単純な武装組織は適切な対応ができない。そこが駐留米軍の最大の弱点なのである。 同時に、自衛隊が適切に行動できるような治安環境ではない。たとえ陸自がイラクに行っても、駐屯地の外で活動することはできない。陸自部隊が浄水はする、しかし外部への給水はできない。水を取りに来たものには差し上げる。駐屯地に医療施設は作るが、外で巡回医療はできない。病人が駐屯地に来れば、診察や治療を行い薬を差し上げる。予定している学校や病院の修理はできない。あくまで治安が劇的に改善されればという希望的な任務でしかない。これが軍事常識が示す陸自のイラク復興支援の実体となる。96式装輪装甲車が外に出れば、待ち伏せするRPG-7対戦車ロケット弾の餌食になるからだ。 ここで深刻な問題が発生する。駐屯地に通じる検問所(阻止線)で警備する自衛隊員を、自爆テロからどのように守るかである。駐屯地は被害を受けなくとも、検問所の隊員が吹き飛ばされる危険がある。今、私はこの問題を真剣に考えている。皆さんも考えてください。自爆テロの車両には、ドライバーのほかに機関銃やRPG-7を持った者が同乗していると想定してください。 |
| イラク派遣 陸自本隊 2月21日出発 先遣隊は来月14日 3月までに550人を派遣 (毎日 12月17日 朝刊) | [要約]防衛庁はイラクに自衛隊を派遣する日程の概要を固め、与党に提示した。それによれば陸自は本隊の第1陣135人を政府専用機で2月21日にイラクに派遣する。その本隊を受け入れる先遣隊28人を、1月14日にロシアの大型輸送機で出発させる。陸自は3月下旬までに計550人をイラク入りさせる。また空自は今月25日に先遣隊12人をクウェートに派遣し、C-130輸送機3機と要員140人は1月中旬に派遣する。陸自の物資を輸送する海自の輸送艦は1月14日に出発する予定。防衛庁はこの実施要項を一括して18日に決定する。 [コメント]急に公明党の神埼代表がクウェートに向かったので、何か新しい動きが起きると思っていた。やはりこの実施要項を政府から内示されたのだろう。創価学会では婦人部などから派遣への慎重論(反対論)が強いという。そのために神崎代表は一時的に逃げ出したのではないか。それにしてもドンドンと事態は進んでいく。 政府は実施要項の決定は、フセイン拘束の今がチャンスと読んだようだ。ついに日本でも戦争が始まることになる。その覚悟が政府にあるとは思えない。戦争をやる覚悟がないのに、自衛隊をイラクの戦場に送り出すのだ。中東を支配したいネオコンの戦争に日本が参戦する。これは国際協調でも、国際協力でも何でもない。ネオコンの戦争を加担するだけのことである。 |
| フセインが拘束されてイラクは安定するのは間違い。(12月16日) | [コメント]このホームページを読んでいる方なら、フセインが米軍に拘束されても、イラクが安定化することはないことをご存知だと思います。その理由は、アルカイダのようなイスラム原理主義過激派(国際テロ組織)は、「イラクというイスラム社会に異教徒(キリスト教徒)である米英軍が侵略してきた」という構図(大義)でみているからです。そのテロリストにとってフセイン逮捕は歓迎すべきことと思っているでしょう。今まではアルカイダが行った米英軍へのテロは、フセイン政権の復権を狙った攻撃と宣伝されることが多くありました。厳格なイスラム教徒にとって、世俗的なフセインのためとは情けないことなのです。しかしこれからアルカイダはイスラムの大義のために堂々とテロを戦えます。ですから、フセイン逮捕でイラクが安定化するとは絶対に言えません。 しかし一部の人が、フセイン逮捕でイラクが安定化して、自衛隊を派遣しやすくなったと言い出しています。勝手な理由で政府のやることを正当化する人たちです。いわゆるごますりの御用学者という人たちです。このようなウソに惑わされないでください。 アメリカにとって一番怖い言葉は、「アメリカはイラクにイスラエルのような国を作ろうとしている」、「アメリカはイラクの石油を盗みにやってきた」ということです。今の米英軍の占領統治を見ていると、そこまで露骨にやるのかと呆れるようなことを平気でしています。これからの時間の経過で、シーア派なども反米(駐留反対)に動くことは必至です。どうか皆さん、冷静に対応して、国家100年の計を誤っていけません。 (今日も時間がないので、これくらいしか書けません。しかし私の心を書いています。) |
| 米軍 フセイン大統領を拘束 チクリットに潜入中 健康状態は良好 (TV記者会見 12月15日) | [要約]米英占領統治機構(CPA)はフセイン大統領をチクッリトに潜入しているところを発見し身柄を拘束したと発表した。フセイン大統領の健康状態は良好で、拘束時に一発の銃弾も使わなかったという。また今後のことについて、どこでどのように裁かれるか未定だと言う。バグダッド市外ではフセイン拘束の報道に、市民が銃を空に向けて撃ち、喜ぶ姿が報道された。 [コメント]このニユースを受けて、昨夜は久しぶりに電話が殺到しました。そして今日は3時に起きてホームページを更新しています。5時半には日テレの迎えの車がきます。ズームイン・スーパーの7時と8時に出演するためです。 さてフセインが拘束されてイラク情勢はどのような影響を受けるか。これは劇的に変化すすると思います。しかし好転するか悪化するかわかりません。もしフセイン勢力が大将を失って意気消沈すれば好転です。しかしフセイン大統領の奪還テロが起こる可能性があります。奪還はできなくとも、そのテロで治安は極端に悪化します。その奪還テロの手口ですが、まず米兵の誘拐が多発します。米兵を誘拐して、米政府や駐留米軍を揺さぶる心理作戦です。 アルカイダなどの国際テロ組織は、もともとフセイン大統領が嫌いです。イスラム教に熱心でなかったからです。彼らの狙いはイラクというイスラム社会に、異教徒の米英軍が進駐してきたという憎しみです。ですからフセイン拘束に関係なく、反米テロを繰り広げると予測できます。日本の自衛隊派遣にも、フセイン拘束はそれほど影響を与えないと思います。しかしここ1週間はイラク情勢がどのように激変するか、注意深く見守る必要があります。 それからフセインの身柄のゆくえですが、ハーグ(オランダ)の国際司法裁判所に身柄を送り、人道上の罪名で裁くことができますが、やはりバグダッドで裁判を行いイラク人自身が裁くことがベストだと思います。最悪のケースはパナマのノリエガ大統領のように、アメリカに身柄を送って裁くようなことは危険です。 不思議なのは、米軍はなぜフセインを殺さなかったのでしょうか。抵抗した、逃亡しょうとした、自殺したなど理由はいくらでもでっち上げることが普通でした。例え拘束しても、奪還テロは起きないと判断し、むしろフセイン支持者に敗北感を与えるためでしょうか。残酷なようですが、このような場合は奪還テロを警戒して、なにかと理由をつけて殺害するのが常道なのです。まあ、これからも自殺したとか、逃亡したとかで、フセイン大統領が突然死亡することもあると思います。 それではまずは日テレに行ってきます。今日は忙しくなりそうです。昨日、久しぶりに休養しました。子どもとクリスマス・プレゼントを見てきました。それから夕食は焼肉でした。だから元気はあります。 |
| イラク派遣 政府方針 空自派遣命令 18日前後 出発は25日以降 (朝日 12月12日 朝刊) | [要約]防衛庁はイラク派遣にともなう実施要項を18日頃に策定し、航空自衛隊に派遣命令を出す方針を固めた。今月25日以降に20人〜30人の連絡要員をクェートとカタールに派遣し、来月の1月中旬にもC-130輸送機をクェートに派遣する予定。陸自の派遣は年明けに現地の治安情勢を見ながら判断する方針。 [コメント]先月の専門調査団(自衛隊)の報告では、バグダッド空港は安全という報告がなされていた。そのバグダッド空港であいついでSA-7携帯式対空ミサイルの被弾事件が起きている。先日はDHLの貨物専用機がSA-7に被弾し、翼から火を噴きながら緊急着陸を行って難を逃れた。一昨日は米軍のC-17大型輸送機がSA-7が命中し、エンジン1基が破損して緊急着陸した。先月には米軍のCH-47輸送ヘリにSA-7が命中して多数の米兵が死亡している。命中はしなかったが先月にバグダッドを訪れたラムズフェルド国防長官が乗った旅客機にもSA-7が発射された。 SA-7の脅威を排除するには3つの方法がある。@まずSA-7の射程(およそ4000メートル)を考量した滑走路周辺を厳重警備する。A着陸する航空機は旋回しながら滑走路に降下して、危険空域の滞空時間を減らす。B機体にIR(赤外線)フレア発射機を取り付け、飛来する赤外線誘導のミサイルを誤追尾させる。の3つである。この中で最も確実な安全策は@である。昨日、米軍のC-17輸送機の被弾を受けて、自衛隊の統幕議長が記者会見でコメントした「飛行場周辺の警備状況を再調査する必要がある」というのはこのことだ。 それに意外だったのは、SA-7の命中率が高かったことである。本当のことを言えばSA-7なら20〜30発発射しても、命中するのはその1発程度と予測していた。それが3/4で命中しているから驚いた。これでは航空自衛隊が驚くのもわかるような気がする。しかし現場(制服)の驚きや不安に関係なく、派遣計画は政治的な判断でどんどん進められる。軍事を知らない政治家のなせる技である。 ちょっとマスコミを訂正するなら、旋回して滑走路に降りるスパイラルは着陸の時で、離陸の時は上昇加速中なので十分なスパイラルはできない。DHLの貨物機、C-17輸送機の被弾は、ともに離陸直後を狙われている。ラムズフェルド長官は着陸時なのでスパイラルで難を逃れた。もし離陸後の攻撃と条件を付加するなら、SA-7は100パーセント命中しているのある。中型機のC-130輸送機ならSA-7が命中すれば、受けるダメージはC-17と比較して大きくなる。こんなC-130輸送機のパイロットの悩みや苦しみなんか、政治家は気がつかないだろうな。小泉首相は、「危険な任務であるが、多くの自衛官が志願した、このことを誇りに思う」で、バイバイである。 |
| イラク派遣 実施要項 バグダッドを「非戦闘地域」に 問われる認定の根拠 (毎日 12月11日 朝刊) | [要約]防衛庁はバグダッドの米英占領軍司令部に、自衛隊連絡官(LO)を派遣することを決めた。しかしイラク特措法では自衛官を非戦闘地域に派遣すると規定しているので、これから策定する実施要項では、バグダッドを非戦闘地域に認定することにした。しかしバグダッドでは旧フセイン勢力の残党やアルカイダなどとの戦闘が激化しており、非戦闘地域に認定することの根拠が問われることになる。 [コメント]これは来月に始まる通常国会で、野党にとって絶好な政府批判の材料を提供することになった。これこそがイラク特措法とイラクの現実が整合していないことを示す証拠である。昨日は福田官房長官が小泉首相の「自衛隊は武器・弾薬を運ばない」(9日)という記者会見を修正し、「米兵を運ぶ場合は武器も運ぶ」と記者会見で述べた。その根拠を「常識の範囲」という言葉で片付けた。しかしその常識の範囲も、一般人の常識と軍事の常識ではまったく違う。旅客機にお客さんが手荷物をもって乗る場合、たまたま米兵だったので自動小銃や拳銃での搭乗を許したというのが一般常識だ。しかし軍事の常識では兵士が1人で輸送機に乗ることは希である。通常は小隊や中隊の部隊で搭乗することになる。もし小隊や中隊なら部隊火器も持ち込むことになる。小銃や拳銃のほかに機関銃や無反動砲や対戦車ロケットや対戦車ミサイルの兵器である。それに予備の弾薬や爆薬も持参している。それを移動中の部隊と切り離すことはできないのだ。まして小泉さんや福田さんの話には、どうやらC-130輸送機だけの話ではなく、陸自の部隊が米軍兵士を輸送する場合も含まれているようなニアンスがある。閣議決定された「基本計画」には、陸自にも輸送業務が含まれているという項目を見つけた。この部分については、防衛庁担当の記者は確認して欲しい。もし陸自にも米兵部隊の輸送任務があるなら、これは従来の防衛体制を根本的に変えたことになる。 どうも政府の言うことは、軍事常識を踏まえていないので、迷走に次ぐ迷走で現場の自衛隊に混乱を与えている。本日の毎日新聞には特集で、政府や防衛庁、防衛庁や自衛隊といった関係が、うまく機能していない経緯が書かれている。そんな混乱の原因と責任は、戦争を平和と言い続けた政府にある。もう一度、頭を冷やして考えてもらいたい。 |
| 小泉首相が記者会見で自衛隊のイラク派遣を説明 (各紙 12月10日 朝刊) | [要約]小泉首相が昨日、自衛隊のイラク派遣の「基本計画」を閣議決定した。その後、記者会見でその理由を説明した。大きな目的として、@日本の国際協調を表明する A対米関係の重要性 B現地の人道支援の要求に答える であった。またイラク派遣の大義として憲法の前文をあげ、国際的な人道支援活動を通じて日本が名誉と尊敬を得るためと説明した。 [コメント]昨日、小泉首相の記者会見をTVで見た。発言に特に目新しいものは感じなかったが、ただ「自衛隊を危険な地域に出す」という態度に変わっていた。しかしこれこそが最も重要な変更ではなかったか。自衛隊を平和なところに派遣して、そこで襲われれば正当防衛が成り立つ。しかし危険(戦闘)が予測される場所と認識して、そこに戦闘部隊(自衛隊)を送れば正当防衛は成り立たないと思わないのか。当然ながら戦場であれば、自衛隊は有無をいわずに戦闘に巻き込まれる。 すでに政府は、戦争とは「国家の組織が行うもの」で、テロ、ゲリラは戦争ではないといった詭弁が使っている。それではベトナム戦争は戦争ではなかったのか。このようにその場、その場でウソをつき、今まで誤魔化し続けてきたから、ついに論理破綻しただけだ。 すでに各紙が取り上げているが、大義に憲法の前文を示すなら、9条との整合性を説明してほしかった。派遣される自衛隊は憲法9条の交戦権禁止で、必要な武器使用を禁じられている。小泉首相がいう憲法の前文が錦の御旗(にしきのみはた)なら、自衛隊はイラクで武器使用の制限から解放されるのか。もし政府が前文に従うなら、必要なら戦車や戦闘機の派遣も許されることなのか。国民の多くはそうとは思わないだろう。記者会見の内容は都合のいい言葉を寄せ集めただけで、全体のバランスは著しく欠ける内容であると感じた。(正直に言うなら、政治家はこの程度の理屈で、国民を戦争に行かすのかという気持ちである) 残念ながら、小泉首相の説明は不明瞭である。これでイラクに派遣される自衛隊員の不安は解消しないだろう。また送り出す国民も、不安を拭い去ることは出来ない。 |
| 自衛隊イラク派遣 装甲車や無反動砲を装備 本日、「基本計画」を閣議決定 派遣の時期を明記せず (各紙 12月9日 朝刊) | [要約]本日、政府はイラク特措法に関する自衛隊のイラク派遣で、その「基本計画」を閣議決定することを決めた。陸上自衛隊の派遣先はイラク南部のサマワ地区で、隊員500人〜700人の規模を派遣する。派遣される陸自部隊には、海外派遣では初めて無反動砲や装甲車を配備することとした。派遣時期や期間については明記していない。同時に空自はC-130輸送機3機と政府専用機や多用途支援機など7〜8機、海自は輸送艦や掃海母艦や護衛艦など5〜7隻とすることとした。 [コメント]陸自の場合、これが重武装にあたるかどうかという問題だが、国連PKO派遣などと比較すれば重武装である。また警察と比較しても重武装であるといえる。しかし軍隊という基準なら逆に軽武装にあたる。普通の軍隊であれば、戦車や榴弾砲など破壊力の強い兵器があるからだ。 それでは陸自はこの武器リストで何を行おうとしているか分析してみる。まずは基地(駐屯地)警備である。現地の治安状況を考えると、駐屯地警備だけと言っても過言ではない。無反動砲は駐屯地に通じる出入り口(唯一の接近路)の警備に配置する。その道路上に作られた障害物(土嚢)とともに、猛スピードで突入してくる自爆テロの車両を阻止する。それならば装甲車はどのように使うか。これは駐屯地内に迫撃砲弾が次々と打ち込まれ、同時に体に爆薬を巻きつけた自爆テロリストが徒歩で駐屯地に接近した時、これを迎撃(銃撃)する為である。迫撃砲弾が駐屯地に着弾中は、その破片で警備の兵士は駐屯地内を移動することができない。しかし装甲車なら移動が可能である。装甲車は駐屯地が攻撃を受けている時、その駐屯地の中を移動し、動く機関銃陣地として、接近する自爆テロリストを阻止するのだ。 それなら自衛隊が駐屯地以外で行動する場合、その車列を自衛隊の装甲車が警護することはないのか。まず無いといえる。その任務を負っているのはオランダ軍である。自衛隊の車列が移動する時は、オランダ軍の海兵隊(一部、特殊部隊)が自衛隊を警護することになっている。サマワの治安維持をオランダ軍が担当しているからだ。 ならば自衛隊が学校や病院を修理したり、医療活動を行う場合、自衛隊が現場を警護するかといえば、それも原則はオランダ軍の役割で自衛隊が担当する必要はない。自衛隊は駐屯地の警備と、自らを自衛する以外に武器を使用しないというのが、この兵器リストなのである。それ以上はイラク特措法が想定していないからだ。 しかし本当はオランダ軍の海兵隊(装甲車)であっても、駐屯地以外で自爆テロやRPG−7対戦車ロケット砲で攻撃されれば、それを防ぐことは難しい。自衛隊の装甲車が駐屯地外に出れば、地雷やRPG-7の格好の攻撃目標になる。もしテロリストがRPG-7で待ち伏せすれば、一撃で10人の陸自隊員が装甲車の車内で焼け死ぬことになる。その攻撃の容易さは射的場の的でしかないだろう。 私は基本計画に書かれた、「医療、給水及び学校等の公共施設の普及・整備」は、人道支援活動を粉飾するために書かれたものでしかないと断言する。そのようなことはやりたくとも出来ないのである。すでにサマワのオランダ軍でさえ駐屯地に立てこもって「テロの嵐」が吹き去ることを祈っている。ナッシリアの韓国軍は11月12日の自爆テロ(イタリア軍警察が標的)以降は巡回医療活動を中止して、駐屯地に立てこもっている状態だ。もし自衛隊がサマワに行って、病院や学校の整備を行えば、自衛隊員は狙撃や自爆テロの標的でしかない。 それなら陸自はなぜサマワに行くのか。それを小泉さんは明確に説明して頂きたい。 イラク駐留米軍の司令官は、今後イラクで戦闘が激化することを断言した。アルカイダのオサマビンラデインはすべてのアルカイダ兵士にイラクで戦うように指令を出した。イラク特措法はそのような戦争を想定していない。 |
| 北朝鮮人民軍 横暴、非行が蔓延 「先軍政治」で増長 (産経 12月8日 朝刊) | [要約]北朝鮮軍の内部資料で、人民軍兵士が軍服の乱れや、バスや列車を待つ人を押しのけて先に乗り込んだりして、国民の非難を受けていることがわかった。また兵士の中には、強盗や殺人、暴行などが横行していると指摘している。そのため軍隊では、「規範意識の欠如」をテーマに講習を開き、講習後には兵士に誓約書に著名、捺印をさせている。これは先軍政治で特別扱いされた兵士が、思い上がっているという背景があるという。 [コメント]久しぶりに北朝鮮の話題だが、北朝鮮人民軍の非人民化が問題になっている。しかしこのような情報は、すでに脱北した元兵士が証言している内容である。しかし過去には兵士が飢えて農家の家畜や作物を盗んでも、人民(農民)はだまって泣き寝入りするしかなかった。それがもはや軍も放置できなくなったという意味だろう。北朝鮮が崩壊する前兆として、まず高階層の脱北増加が上げられ、次に北朝鮮軍兵士の集団脱走など、軍のモラル低下が挙げられている。軍が機能しなくなれば、北朝鮮の体制を維持することは難しい。北朝鮮軍は一方で先軍政治で持ち上げられ、その一方では深刻な飢えが広まっている。そうなれば兵士は民家や農家を襲って、食糧を強制調達するしか方法はない。兵士は自分達にはそれが許されると考えているのだろう。すなわち食糧の不足した北朝鮮では、先軍政治で兵士が強盗になるのは必然なのである。日本でも幕末の時代に、禄を失った武士たちが、裕福な商家を襲って軍資金と称した徴集を行っていた。軍事にはそのようなことを正当化できる要素が含まれている。 |
| 外交官殺害 米軍発表訂正 「売店で銃撃」は誤り 米、外務省に連絡 (読売 12月6日 朝刊) | [要約]駐留米軍は日本人外交官が殺害された事件で、当初、「外交官は沿道の売店で車を止めた際、小火器で撃たれた」という発表した。しかしこの情報が誤りで、近くには売店がなく、車は走行中に撃たれたと訂正し、それを日本側に伝えてきた。しかし襲撃犯はまだ特定されていないという。 [コメント]日本からイラクに派遣される自衛隊にとって、現地の治安情報は米軍(外国軍)に頼るしかない。その駐留米軍が、この程度の情報収集にさえ混乱している。これで本当に自衛隊は安全なのか。この日本大使館員への襲撃事件が起きると、米軍は即応できなかったのではないか。直ちに現場に行かないで、まず現地の警察に電話を入れ、そのようないい加減な情報を伝えられたのではないか。なぜか、それは軍事常識ではこの襲撃事件を米軍を呼び寄せる罠と判断するからだ。この事件の一報を聞いて、米軍は部隊やヘリを現場に急行させれば、そこに待ち伏せしているゲリラに攻撃されると考える。これが軍事常識なのである。そこで米軍はまず現地のイラク人警察に電話を入れ、襲撃の状況を確認するのである。しかし現地イラク人警察官たちは、米軍以上に反米ゲリラの待ち伏せを恐れている。そこでいい加減な状況報告を米軍に伝えるのである。それを米軍は公表してしてしまった可能性が高い。私が今までに戦場を取材していると、何度もこのような状況に出会ったことがある。このことから真っ先に現場を取材した共同通信の特派員は立派である。 これからわかることは、自衛隊が派遣される現地(サマワ)の治安対策はオランダ軍の担当である。しかし自衛隊が移動中に襲撃されても、そう簡単にオランダ軍は救援に駆けつけられないこともある。そうなると自衛隊の自己防衛能力が問われることになる。しかしこの問題で政府は、「現地の治安はオランダ軍の担当。自衛隊は治安対策を行わない」としか言っていない。自衛隊派遣部隊も駐屯地防衛に必要な兵器しか認められていない。 いい加減に小泉首相はイラクの現状を直視して欲しい。 |
| 日本人外交官殺害 旧政権情報機関の犯行 イラク外相が言明 (読売 12月5日 夕刊) | [要約]イラク暫定内閣のゼバリ外相は4日、日本人外交官の殺害は旧フセイン政権の情報機関「ムハバラト」とによるもので、日本人を狙ったと断定した。その根拠は、襲撃方法がムハバラトのやり方(教本)に一致していると指摘した。(共同) [コメント]私も同様な考えをしていた。今朝のズームイン・スーパー(7時頃)を見ていただいた方は、この襲撃テクニックを説明したのをご存知だと思う。それはあの車が特殊な車だということである。軽装甲というのは、拳銃弾や |