| カンダハル 米空爆 幹線道路狙う (サンケイ 11月30日 朝刊) |
[要約]カンダハルのタリバン筋の情報によると、米軍の空爆はカンダハルとパキスタン国境のチャマンを結ぶ幹線道路で行われ、事実上、この道路での交通が不可能になっている。またカンダハル州内の小村から、カンダハル市に移動するタリバン兵士が目立っている。
[コメント]米軍がカンダハルへの交通を断ち、空地・包囲網を固めていくと、タリバン勢力はカンダハル市街に集まるしかない。しかし前にも書いたが、米軍はカンダハル市で市街戦は行わないだろう。狙撃や地雷などで、あまりにも犠牲が多くなるからである。都市への戦略爆撃や市街戦のような消耗戦は、すでに過去の戦闘形態である。まずは都市部の包囲を固めて敵を孤立(周囲と遮断)させる。無人偵察機や特殊部隊の投入で敵の中枢を探る。次に敵の指令機能を空爆や砲撃で麻痺させる。これで敵を段々と追い詰めていく。そこでパシュトゥン人勢力による降伏交渉である。あくまで米軍は接近戦を避ける。これがアフガン型(カンダハル・タイプ)RMA(軍事革命)の実験である。敵の「指揮・命令機能を麻痺」させるという言葉に注目。敵の消耗や殲滅ではない。写真はカンダハル近郊の飛行場に到着した米海兵隊員。当面の武器、弾薬、医薬品、野営具、食糧、雨具、防寒具などを背負っている。 |
| 米海兵隊 岩国基地 大型ヘリCH−53D 8機を配備 (朝日 11月30日 朝刊) |
[要約]在日米軍は日本政府に、ハワイ海兵隊基地所属の大型輸送ヘリCH−53Dを岩国基地に配備することを伝えた。配備時期は特定していない。CH−53Dは最大6トンの荷物をつり上げたり、55人の兵員を空輸できる。
[コメント]岩国基地は朝鮮半島への最前線・海兵隊航空基地である。そこにハワイから大型ヘリの移駐である。これが朝鮮半島の緊張に連動していないといったらウソになる。ただしこれから始まる新たな緊張に対応である。岩国基地では滑走路の沖合い移転工事と、拡張工事が行われている。それが完成すれば、普天間(沖縄)の海兵隊・航空部隊の移駐も可能である。今、私が最も注目している在日米軍は岩国基地の航空部隊である。写真は米海兵隊が配備しているCHー53E。CH−53Eは、53Dのエンジン2発を3発に、主回転翼を6枚から7枚に改造した強化型。搭載兵員数の55名は同じである。 |
| 多国籍軍の受け入れを拒否 北部同盟内相 (CNN 11月29日 Cnn.co.jp) |
[要約]ドイツ・ケーニッヒスビンター(CNN) アフガニスタンの暫定政権づくりに向けての各派代表者会議で、北部同盟のカヌニ内相は28日、「治安はアフガニスタン国民が守りたい」と、多国籍部隊のアフガン展開を拒否する姿勢を示した。国連としては、暫定行政機構(政府)設置のために、多国籍部隊を導入し、首都カブールを非武装・中立化させたい考えだ。しかし、カブールを実効支配する北部同盟は、これまでも英国軍の駐留を拒否するなど、外国部隊の展開に消極的姿勢を示していた。
[コメント]北部制圧や南部のアルカイダ壊滅や、オマル師とビンラディンの追跡に必死の米軍が、ふと振り返れば北部同盟とロシアの旗が並んでいた。そんな光景をアメリカやパキスタンが許すだろうか。パキスタンが北部同盟に接近(容認姿勢)するのも気味が悪い。北部同盟が火事場泥棒のようにカブールを押さえただけで、パキスタンがニコニコするような間柄ではない。きっと何か裏で仕掛けられている。今の虚構を信じると危険である。 |
| 米の政策エリート”自己批判” [テロの背景」中東戦略誤り (朝日 11月29日 朝刊) |
[要約]米国の戦略国際問題研究所(CSIS)の、キャンベル副所長(前国防次官補)ら24人の研究員が、報告書「打ち勝つために テロと戦う米国の戦略」(400ページ)をまとめた。米国は今まで中東の石油を安定的に優先供給させるために、民主主義を十分に発展させないままでいるイスラム教国を許してきたと自己批判している。民主化を援助することがテロ根絶に寄与すると提言してる。また西側対イスラムという戦争観に対抗するために、非政府組織(NGO)を援助して、西側とイスラムの宗教指導者との対話を始めることも提案した。
[コメント]間違っても、アメリカの価値観を押し付けないようにしないと、またベトナムのように「アメリカの民主主義は素晴らしいから、ベトナムもアメリカ社会を真似て国を作りなさい。それに反対するものは敵だ」の構図になってしまう。しかしお互いを理解するために、民間レベルの交流(対話)やNGOの援助活動は賛成である。それにしても、問題はイスラム諸国ばかりではない。アフリカの混乱と貧困は大問題である。アメリカが孤立主義を楽しめるほど、世界の社会環境は甘くない。 |
| 朝鮮総連元局長ら逮捕 (各紙 11月29日 朝刊) |
[要約]警視庁は朝鮮銀行・東京信用組合の融資をめぐる不正流用疑惑で、朝鮮総連の中央常任委員で元財政局長の康(カン)永官(66)を業務上横領で逮捕した。
[コメント]この康(カン)永官なる人物が、どれほど北朝鮮にとって重要な人物なのか、じっくり新聞を読んで考えて頂きたい。今まで日本から北朝鮮に、莫大な送金を行ってきた中心的な人物である。これで北朝鮮は日本からの送金ルートが断たれた。金正日体制は太い補給路を切断されたのだ。私はこの逮捕はアメリカ政府の強い指示があったと思っている。今まではいくら証拠があっても、政治的判断で日本の司法当局は手が出せなかった。それがアメリカが同時多発テロ以降に強化した「国際テロ組織を資金の流れで封じる」作戦で可能になった。その意味では、ついに北朝鮮に対するアメリカの攻撃が始まったと考えていい。ブッシュ大統領の対テロ戦争宣言に、北朝鮮がますます緊張を高めのは間違いない。 |
| アフガン北部 暴動の収容所 反乱兵3人 目の前で処刑 700人が死んだ (朝日 11月28日 朝刊) |
[要約]マザリシャリフから南に10キロのところに、戦争の村という意味の「カライジャンギ」がという要塞の村がある。北部同盟はここの砦を捕虜収容者として使った。暴動が始まったのは25日午後1時頃だった。外国人志願兵など800名の反乱は、まず近くの北部同盟兵士から銃を奪い、それから砦の武器庫を襲って、警備の北部同盟と銃撃戦が始まった。その際に、マイケルという米国人(おそらくCIA)が暴行を受け死亡した。もう一人のデビッドは取り残された。そこにデルタ・フォース50人が駆けつけ、直ちに米軍の空爆が始まった。デービッドは25日の夜に脱出した。その後、26日も空爆が続き、同日(26日)にウズベクから米山岳師団の100人が到着した。反乱兵3名が外壁の上に引き出され、北部同盟の兵士に撃たれ、その遺体は要塞の内側に落とされた。27日に、立てこもっている最後の建物にロケット弾が多数発射され、その直後に米特殊部隊が機関銃を撃ちながら、建物に突撃した。北部同盟軍兵士は米軍の援護を行うのみだった。27日午後、暴動は鎮圧され、タリバン700名と多数の北部同盟兵士が死んだ。(現地ルポ 横村出記者)
[コメント]私が聞いた暴動はこうして始まった。まずヨーロッパにテレビ局員が捕虜にインタビューするために近づいた。すると捕虜の一人が、「我々が戦う異教徒が来た」といって、警備兵の銃を奪った。すぐに銃撃が始まり、近くの北部同盟の兵士が殺されたというものだった。(米ABC放送で元米海兵隊の大将が証言)。しかし米軍はこうなることを承知で、戦闘経験の未熟な北部同盟に多数の捕虜を扱わせた疑いはないのか。反乱を起こしても、土で出来た昔の砦に、多数のアルカイダ兵士が立てこもっている。そこを空爆で一気に始末すれば、これからの自爆テロや奪還テロを防ぐことができる。じつは特殊部隊にはそのように教育され、訓練されている。特殊部隊は情報収集のために敵兵を誘拐するあっても、敵兵を降伏させて、武装解除し、捕虜として扱う訓練を受けたなんて聞いたことがない。少人数、軽武装の特殊部隊に、そのような作戦は無理なのである。まだまだ特殊部隊のことが正しく理解されていないようだ。私はこれを偽装されたアルカイダの大量処刑だと思う。写真(上)は朝日新聞に掲載されたカライジャンギの米軍特殊部隊。写真(下)は砦の反乱兵に向かって射撃する北部同盟軍兵士。撮影は武田剛氏。撮影日時は27日の突入前。 |
| 米海兵隊投入 カンダハル進攻 視野 パシュトィン部隊の支援も (読売 11月27日 朝刊) |
[要約]26日付のワシントン・ポスト紙は、アフガン南部の海兵隊が二千人規模に膨らみ、目標達成まで無期限に駐留すると報じた。同日のニューヨーク・タイムス紙は、海兵隊は敵の捜索を行う特殊部隊とは違った任務を持ち、攻撃ヘリ、ハリアー攻撃機、装甲車で広範囲な地域で活動し、継続的な攻撃を行うと報じた。また南部で特殊部隊の救出やパシュトゥン人勢力の支援を行いながら、アルカイダに攻撃をちらつかせ、軍事的な圧力をかける任務だという。
[コメント]米海兵隊の最も重要な任務は、反タリバンのパシュトゥン勢力を支援して、カンダハルを彼らに制圧させることである。間違っても、北部同盟にカンダハルを渡さないことである。北部同盟は民族的に違うから、南部カンダハルまで進攻してこないという見方があるが、その常識を裏切ったのが北部同盟のカブール制圧だった。北部同盟がカブール方面とヘラート方面からカンダハルに進撃し、空から米軍機が支援の空爆をすれば、カンダハルも北部同盟に制圧される可能性があった。それを防ぐために、米海兵隊はカンダハル近郊の空港に移駐してきたのだ。また仮に、山中にビンラデンやオマルが逃げれば、それを追跡するのは特殊部隊やパシュトゥン人勢力である。米海兵隊ではない。米海兵隊は、ビンラデンの存在が確認されれば、その周辺を包囲して封じ込めるのが任務である。もし海兵隊員が追跡に加われば、旧ソ連軍と同じ待ち伏せ攻撃に会うだけだ。そんな危険な作戦は行わない。だが追跡中の特殊部隊が危機になれば、救出するのは海兵隊の任務である。カンダハル市街の攻撃は、市民に犠牲が出ることから、米軍は海兵隊を最前線(市街)に投入せず、パシュトゥン人勢力を後押しする作戦をとるだろう。むろん海兵隊が築いたカンダハル包囲網を破ろうと試みるアルカイダ兵には、容赦ない銃弾が浴びせられることになる。現地の部隊を最前線に立たせて戦わせる。米軍はそれを上空や後方から支援する。これがNATOやアジア地域に限らず、アフガンでも米軍の戦略・戦術の基本形になってきた。要はベトナムのような惨めな戦争をしたくないからである。写真は25日、米強襲揚陸艦「ペリリュー」からカンダハルに展開するためにヘリに向かう海兵隊員。同行のAP通信記者が撮影。世界中(特にアメリカ国民向け)に戦果を配信するために、AP通信記者が同行している。アメリカ政府はアフガン戦争の最後に、アルカイダやビンラディンが米軍に包囲されて、壊滅するシーンを見たい(見せたい)のである。 |
| カンダハルの空港に米海兵隊を投入 16000人規模 (米ABC 11月26日 日本時間 午前8時のニュース) |
[要約]米ABCニュースによれば、昨夜未明から今朝の明け方にかけて、カンダハル近郊の空港に米海兵隊が進駐し始めた。多数の装甲車も空輸され、この24時間で総兵力は1200人〜1600人の規模になる模様。
[コメント]本格的な冬が来る前と、北部のクンドゥズから多数のタリバン兵が帰還してくる前に、タリバンの本拠地カンダハルを制圧する作戦のようだ。すでにパシュトゥン人勢力が、クエッタとカンダハルの補給路を切断しているので、千人を越える海兵隊であれば、攻めあぐんでいる反タリバン勢力を、強力に支援できる兵力である。しかしカンダハルには、普通の市民が残っている上、タリバンの中でも強硬派のアルカイダが集まっているという。一般市民の被害を考慮するなら、非常に難しい作戦になると思う。(考慮しないなら簡単に片付く戦闘である。ベトナム戦争時代の米軍は、住民のことなどまったく考慮していなかった。だから負けた) 米軍の作戦としては、まずカンダハルを分断することである。包囲して,分断する。これだけでも、タリバンの戦力は大きく低下する。(この日、北部のマザリシャリフでは捕虜収容所で暴動が発生し、数百人のアルカイダ兵士(捕虜)が戦闘や空爆で死亡した) 写真は米海兵隊の装甲車LAV−25。重量が10トンと軽いため、C−130輸送機で空輸したり、CH−47輸送ヘリで吊り下げて運搬ができる。 |
| 米英 ソマリア、スーダン、イエメン 次の攻撃対象として情報収集開始 (サンケイ 11月26日 朝刊) |
[要約]英紙サンデー・タイムス(25日付け)は、米英両国はアフガニスタンでの作戦が終了すると、ソマリア、イエメン、スーダンの3カ国を、国際テロ組織壊滅として攻撃対象に位置付けたと報じた。この3カ国はビンラディン氏と関係が強いと言われている。攻撃は早ければ来年1月下旬にも行われる予定で、すでにCIAなどの要員がこの地域に潜入し、テロリストの訓練施設などの攻撃目標を選定に入っている。
[コメント]今のアフガン周辺での米英軍事力を向ければ、この3地域の軍事拠点を叩くことは十分可能である。空爆で数日もあれば、アルカイダと関連が疑われている訓練キャンプなどの軍事破壊できる。しかし誰もいない施設を空爆するだけである。この情報は、むしろイラク攻撃から目をそらさすために、意図的に流された情報ではないか。米英軍の攻撃主体は、あくまでイラク軍に置いているのは間違いない。米英軍がアフガン周辺に集結させようとしている航空戦力は、仮に全体を100とすればアフガン攻撃に必要なのは3〜5程度で、95〜97はアフガン攻撃に不必要な戦力である。まさにA−10攻撃機は地上の戦車軍団を攻撃するためで、山中に潜むゲリラ相手の攻撃機ではない。写真はAー10攻撃機。旧ワルシャワ同盟軍・大戦車部隊の侵攻阻止を目的に開発された。 |
| 1300人以上のタリバン兵が投降 北部クンドゥズ (CNN 11月25日 CNN.co.jp) |
[要約]アフガニスタン北部クンドゥズ市とその近郊で、24日、タリバン部隊が相次いで投降し始めた。CNNが得た情報では、1300人以上のタリバン兵が降伏したという。北部同盟とタリバン軍司令官の間で合意されたタリバンの投降が実行に移されているもようだ。マザリシャリフで北部同盟の指揮を執るドスタム将軍は、投降したタリバン兵士をよく調べ、外国人義勇兵を洗い出し、国連に引き渡す方針だ。ただ、国連軍が現地にいないことから、当面は北部同盟の捕虜として拘置されることになるという。北部同盟の兵士は、投降したタリバン兵士に対し、暖かくあいさつし、握手で迎えているという。
[コメント]多少の抵抗は続くだろうが、これでクンドゥズの戦闘は沈静化していく。問題はタリバンに家族などを殺された北部同盟の兵士である。タリバン兵士に両親や家族を殺されて、復讐のために北部同盟の兵士になったものは多い。彼らは心底タリバンを憎んでいる。まして外国人義勇兵となると自制心が効くか心配だ。アメリカも国連も、この問題に強く関与する気はなさそうだ。もし数千人の処刑(虐殺)が行われたなら、後世の人は我々に、なぜクンドゥズの虐殺を止めることが出来なかったと問う。なんと答えればいいのだろう。写真は投降後に北部同盟のトラックに乗るタリバンの兵士。24日にクンドゥズ周辺で撮影。 |
| 韓国ミサイルは射程300キロの新型 (朝日 11月25日 朝刊) |
[要約]韓国の中央日報紙は、22日に行われた韓国のミサイル実験は、新型の射程300キロの地対地ミサイルだったと報じた。韓国軍の関係者によると、「射程300キロ飛ばせる実験場がないので、燃料を減らして100キロとした。すでに開発は2/3は到達した」と語ったという。
[コメント]この地対地ミサイルで脅威を受けるのは、北朝鮮というより日本である。日本は韓国に配慮して、対馬海峡を越える射程100キロ以上の地対地ミサイルの開発を行っていない。(開発能力はある) しかし航空自衛隊が、早期警戒・指揮管制機を配備したり、空中給油機を導入することから、韓国はこの300キロ・ミサイルの開発を行ったのだろう。いわゆる対抗手段である。たとえ友好国でも、地域の軍事バランスは怠りないという姿勢か。というわけで、日本は韓国のこのミサイル開発に対抗手段をとる必要はない。ところで、久しぶりの同時多発テロやアフガン戦争以外の書き込みである。本日の午前8時に、対テロ特措法に基ずいて、自衛艦(護衛艦1、補給艦1、掃海母艦1)がインド洋に出発した。日本周辺を取り巻く情勢も、刻々と変化が続いている。 |
| 米軍、イラク空爆の可能性 (11月24日) |
[コメント]米軍がイラクを空爆することは、ほぼ確実な情勢になった。イラク空爆は無人偵察機、特殊部隊、爆撃機、攻撃機、それに空母艦載機と巡航ミサイルで行われる。戦車部隊などの地上軍は投入しない模様。またサウジの空軍基地は使用されず、トルコ、タジク、キルギスなどの基地が使われる。クエートの基地が最前線基地(米海兵隊が防衛)になる。アラビヤ海に展開してる空母機動部隊は、空爆開始とともにペルシャ湾などに移動する予定。攻撃開始の時期は、早ければラマダン明けだが、アフガン情勢の展開を見ながら決定されるだろう。なお、日本の対テロ特措法では、ペルシャ湾で米軍の後方支援活動を認めている。これで日本がイージス艦を派遣しなかったことに、米側が極めて残念と表明した理由が判明した。外務省はこの作戦を知っていて、日本のイージス艦派遣を強く求めていたのだろうか。 |
| 米 攻撃機をアフガン北部に派遣 F−15E A−10機をタジク、キルギスへ (共同 11月23日 朝日新聞朝刊より) |
[要約]22日のニューヨーク・タイムズ紙は、米軍がアフガン北部のタジキスタンとキルギスの空軍基地に、F−15E戦闘攻撃機とA−10攻撃機を派遣すると報じた。米軍がF−15EとA−10を両国に派遣するのは初めて。米政府高官はタリバン部隊の最前線に近い基地に配備することで、残存するタリバン部隊に圧力が強化できるとしている。
[コメント]ちょっと待った。タリバンが崩壊している情勢で、F−15EやAー10を派遣する意味があるの? ちょっと変だと誰でも思うはずだ。現在、精密誘導爆弾の空爆は、空母艦載機(海軍)のF−18やF−14などで行われている。局地制圧にはAC−130が使われている。大規模空爆はB−52でやっている。これだけでも十分すぎるほどの航空戦力を保持している。その上に、精密誘導爆撃ではF−18以上の高性能を持っているF−15Eだし、局地制圧ではAC−130以上の高性能機のA−10である。こんな派遣をすると、空軍戦闘機部隊にも出番を与えるための派遣か、イラクを爆撃するための戦力集中と思ってしまう。サウジからイラクを空爆すると、イスラムの反発が大きいので、あえてタジクとキルギスの基地が選ばれたという訳である。まあ、フセイン大統領(イラク)は空爆で殺せるかもしれないが、それからイラクをどうするのと問いたくなる。 |
| タリバン、北部クンドゥズの停戦に合意 (CNN 11月22日 CNN.co.jp) |
[要約]アフガニスタン北部の拠点クンドゥズで抗戦していたタリバンは.21日、停戦に合意した。しかし停戦合意にクンドゥズの明け渡しが含まれるかはまだ明らかでない。 マザリシャリフで交渉を重ねていた北部同盟のドスタム将軍と、タリバンのファイゼル司令官はクンドゥズのタリバン兵が戦闘を停止すると合意した。
ドスタム将軍は「クンドゥズではもう戦いは起きないと、そしてあなたはクンドゥズにいる全てのタリバンを代表していると、アラブ人やチェチェン人、ウズベク人、パキスタン人も全て代表していると、報道陣にはっきりと伝えるべきだ」と促し、「彼ら(外国人兵士)は、あなたの言葉を受け入れるのか」とさらに念を押した。
これに対しファイゼル司令官は、「受け入れる」とうなずいた。クンドゥズにはタリバン兵約1万人がたてこもっているとされる。なかでも外国人兵士約3000人が、投降後の虐殺を恐れて、徹底抗戦を主張していたが、ファイゼル司令官は、外国人兵士も戦闘停止に従うと約束した。
[コメント]まだまだアラブ義勇兵など外人部隊の問題は解決されていない。大虐殺の可能性は大きい。またアメリカもそれを期待しているようである。アメリカ兵が直接、虐殺の引き金を引かないのであれば、あえて黙認するという姿勢である。同時テロが発生して間もなく、ソ連侵攻時代のアフガンで、ソ連軍に追い詰められたアフガンゲリラが、崖から飛び降りる映像がテレビで放映された。そのテレビの解説では、アフガンゲリラの高い士気について語られていた。それは違うと思った。彼らは敵に捕まることを嫌って崖から飛び降りているのではない。ソ連軍の拷問が怖いから死を選んだのである。拷問されて殺されるより、崖から飛び降りる方が楽に死ねるからである。本当に士気が高いなら、崖から飛び降りないで、敵兵を一人でも多く道づれに爆死する。これからそんな戦いが始まるかもしれない。写真は現在のアフガン勢力図。毎日新聞 11月22日夕刊より。 |
| イラク攻撃 「米近くに決断」 軍事専門家が分析 (読売 11月22日 朝刊) |
[要約]米・戦略国際研究センター(CSIS)の元上級副所長で、ブッシュ政権に幅広い人脈をもつウィリアム・テイラー氏は、読売新聞・板元記者のインタビューに答え、米軍は間もなくイラク攻撃を決断すると語った。そのために米軍は、タリバン崩壊には不必要な大規模な軍事力(例えばアラビア海に4個空母群)をアフガン周辺に集結させており、これらの戦力がイラク攻撃に向けられるという。攻撃は特殊部隊と空爆が主体で、攻撃目標はフセイン大統領だと分析した。ロシア,フランスも対テロという意味から攻撃に同意し、他のアラブ諸国も勝つほうにつくだろうと語った。
[コメント]ある雑誌に頼まれて、「報復の論理」という原稿を書いている。それを書いていて気がついたのだが、アメリカ国民はタリバン崩壊、アルカイダ殲滅、ビンラディン暗殺では、同時多発テロの報復量として少なすぎると思うのではないか。国民がこの程度の報復では満足しないのである。もし満足しなければ、ブッシュ大統領は国民の支持を失うことになる。さらに次の大統領選挙では負けることになる。それではブッシュ大統領は、大統領選挙に勝つために報復戦争を続けるのかという見方も出てくる。しかしブッシュ大統領が十分な報復(国民が満足)を行わないなら、次の米大統領は強硬な戦争主義者(ヒットラーのような)が選ばれる危険がある。結局、アメリカ国民がどこまで政府に報復量を求めるかで決まるだろう。だから反戦活動や市民運動が盛り上がる社会環境が生まれてくる。(22日、ニューヨーク市当局はWTCの犠牲者を、死者673人,行方不明3275人と発表した。当初、情報の混乱から犠牲者6500人という数字も上がっていた。ちなみに国防総省では189人、ピッバーグに墜落したハイジャック機の44人で,合計4181人が同時多発テロの犠牲者。この人数は今後も減る可能性が高い) |
| 米国防省 イラク空爆立案に着手 米メディア連日報道 (サンケイ 11月21日 朝刊) |
[要約]米国務省の戦略専門家たちは、テロ戦争の次の目標をイラクに絞り、大規模な空爆作戦の作成に取りかかった。米議会も爆撃計画の作成を認めている。これは19日付けのUSA TODAY紙やAP通信が伝えたもので、CNNも19日に「次はイラクか?」という特別座談会番組を放映した。またライス大統領補佐官などの政府高官が、「イラクは危険なテロ国家」という発言を始め出した。空爆の目標には、フセイン大統領を警護する共和国防衛隊本部や兵舎などが上がっている。
[コメント]来年春のタリバン崩壊後に、米国のイラク戦略が動くと予想していたが、意外なほど早かったタリバン崩壊を受けて、イラク攻撃が動きだしたようだ。9月11日の同時多発テロの時、アメリカ人の多くがテロの背後にイラクの影を意識していた。タリバンやアルカイダ崩壊では、まだ危機意識から脱することはできないようだ。しかしイラク攻撃が始まれば、イスラム社会で大規模な反米行動が沸き起こる危険がある。イスラム原理主義は危険なテロ思想という単純な認識は危険である。テレビに写る米軍の空爆を見て思ったが、大量の生物兵器や化学兵器を貯蔵する北朝鮮は、アメリカが言う「テロ支援国家」で「ならず者国家」ではなかったか。あの空爆がイランの次に北朝鮮で行われることは否定できない。北朝鮮の指導者は、米軍のアフガン空爆をどんな気持ちで見ているのか。もし北朝鮮・空爆が行われるなら、韓国軍が北部同盟の役割をして、そして日本がパキスタンの役を担うのだろうか。 |
| パキスタン、タリバーンと事実上断交 「政権は崩壊」 (朝日 11月20日 朝刊) |
[要約]パキスタンのサッタル外相は19日、タリバーン政権をまだ承認しているかの質問に、「わが国は外交断絶は発表していないが、政権は崩壊しており、承認しているとはいえない」と発言、事実上外交断絶したことを認めた。これでタリバーン政権と国交を結ぶ国はなくなった。
[コメント]パキスタンの新たな戦略としては、一旦タリバンを解体し、ビンラデイン、オマル師、アルカイダ、アラブ義勇兵を排除して、旧タリバンの勢力をパシュトゥン人勢力に再編させ、新しい看板で北部同盟に対抗させるというものだ。この新戦略でパキスタン情報部(ISI)が、タリバンのアフガン部隊とパシュトゥン人勢力の降伏交渉を仲介している。切り捨てられた北部クンドゥズのアラブ義勇兵は、降伏しようとするタリバンを射殺(すでに400名近いという情報もある)するとともに、国連に降伏後の保護を求めている。ここで大事な軍事常識をいえば、背後に補給や退避路を持たない兵力は、ゲリラであっても戦いはできないということである。一部の報道に、山岳戦に慣れたタリバンが山にこもれば、米軍に対して有利な戦いを繰り広げるという見方があったが、それは十分な補給や退路が保障されていればの話しである。パキスタンの支援がないのに、タリバンが山にこもって戦うことはできない。以上のような理由から、ビンラデインの追跡にパキスタンのISIも協力している可能性が高い。今のアメリカの戦略は、アルカイダを壊滅させるための軍事攻撃(空爆)と、米CIAがISIと共同してタリバン後のアフガン体制を作り上げる、2つの政治工作を行っている。 |
| ビンラディン 東部山岳部で追跡 射殺命令 (読売 11月19日 夕刊) |
[要約]19日発売の米誌タイム最新号は、ビンラディン氏が護衛のアラブ兵約1500人と、ジャララバードから同国北部のウルズガン州にかけて、夜間に移動しているというパキスタン当局者の話しを載せた。追跡しているのは米陸軍「デルタフォース」で、発見次第、射殺するように命令を受けている。
[コメント]英サンデー・タイムズ紙〔18日付け)はカンダハル近郊の山岳地帯で、米タイム誌最新号は東部山岳地帯と報じている。しかしどちらも射殺命令を受けているのは間違いない。ビンラディンを逮捕しても、奪還テロが起きる可能性が高い上に、死刑になれば殉教者として祭られるからである。ビンラディンもそのことを覚悟して、もし捕まるような事態になれば、自分を射殺するように息子や側近に命令しているという。しかしアメリカとしては、ビンラディンがどのように死亡しても、本人の確認をすることは間違いない。生死が確認できなければ、アメリカ国民の不安が無くならないからだ。これにはビンラディンの出身国サウジの治安当局も協力するだろう。DNAでビンラディンを検死するのだ。自爆テロを賛美する思想には、潔く自らの手で命を断つような習慣はないのだろうか。 |
| タリバン分裂表面化 アフガン人と外国兵対立 (読売 11月19日 朝刊) |
[要約]タリバンと激しい戦闘が続く北部クンドゥズでは、3万人のタリバン兵のうち1万弱がアラブ、パキスタン、チェチェンなどの外人部隊だ。外国兵士は和平(降伏)に応じるアフガン人に対して、その一部〔150人)の殺害を行ったという。南部のカンダハルでもアラブ人と強硬派民兵が居残って、徹底抗戦の構えを見せている。(またパキスタン政府はアフガン国内のパキスタン人テロリスト96人が、国内に逃げ込むことを警戒して厳戒態勢をとっている。この情報は産経新聞・19日朝刊より)
[コメント]タリバン崩壊で逃げ場のない外人兵士にとって、降伏は処刑されることを意味する場合もある。それがクンドゥズに1万人弱もいるなら、影響は深刻である。米軍の空爆は、この部隊を目標に行われているのだろう。それにしても、テロリストには奪還テロを防ぐため、死しか与えられないのであれば、さらにテロが過激になっていくような気がする。戦争という名目で、多数の反社会的な者を死刑(抹殺)することは許されるのか。人間の英知が問われる問題である。写真はクンドゥズで行われている米軍の空爆を見る北部同盟の兵士。英BBC放送によれば、彼らは実戦の経験はまったくないという。18日撮影。 |
| クンドゥズで抵抗のタリバン、投降を示唆?(CNN 11月19日 CNN.co.jp) |
[要約]イスラマバード(CNN) アフガニスタン北部で唯一、タリバン軍が抵抗しているクンドース州をめぐり、同州のパシュトゥン人部族実力者の6人が18日、パキスタン・ペシャワルで記者会見し、「我々との交渉の結果、タリバンの現地司令官と州知事は、同州が国連の管理下に置かれるなら、投降することで合意した」と述べた。有力者6人と交渉したのは、ダドゥラ現地司令官とハジ・オマル・カーン州知事。
[コメント]ますますタリバンの投降者が、パシュトゥン人勢力に吸収される状況が加速している。これは言うまでもなく、反北部同盟を目指すパキスタン国防情報局(ISI)が行っている秘密工作である。北部同盟の首都カブール制圧やアフガンの広範囲支配を嫌うISIが、パシュトゥン人勢力を使い北部同盟の支配地拡大阻止を目論んでいるのだ。すでに何度も書いているが、この動きが米軍の航空攻撃が弱まる冬季にどうでるか。タリバンの中でも、アラブ義勇軍を主軸としたアルカイダ、同時テロを指導したといわれるビンラディン、カリスマを失ったオマル師については排除されるだろう。それに補給路や支配地区を能力以上に拡大した北部同盟を叩くのは容易である。まだまだアフガン情勢の流動化と緊迫化は収まらない。ところでこの欄への記入は、午前3時半に行っている。たった今、しし座流星群をベランダから見てきた。わずか5分ぐらいの間に5個の流星を目撃した。あの流星をアフガンの人々はどのような気持ちで見ているのだろうか。自分自身がアフガンの和平に直接貢献できる方法はないのだろうか。最近はそんなことを考える時間が多くなった。地図はアフガン北部で計画されている国連の救援物資輸送計画図。クンドーズで戦闘が終われば、陸路を使った効率の高い物資輸送が可能になる。 |
| 北部同盟、英軍特殊部隊に撤退要求 人道援助のみ認める(CNN.11月18日 CNN.co.jp) |
[要約]カブールを制圧した北部同盟指導者が18日までに、首都北部に到着した英国海兵隊特殊部隊約100人について、15人のみを残してアフガニスタンを出るよう求めていた。ロイター通信など報じた内容では、 北部同盟情報省幹部のアリフ氏は、「100人のうち85人は、国連主導の人道援助活動との調整も事前連絡もなくやってきた。我々の決定は、15人だけを残して、後は撤退させるというもの。15人だけの残留が認められないなら、100人全員が撤退して欲しい」と述べ、英軍のバグラム空港常駐に反対した。 これに対して英国防省は、北部同盟からの正式な撤退要請は受けていないとして、特殊部隊をアフガニスタンから引きあげる予定もないと説明している。
[コメント]これで北部同盟の打撃が確実になりつつある。パキスタンのISIがタリバンの残党勢力を活用して、冬季の間に北部同盟に手痛い打撃を加える作戦である。今の北部同盟は補給路が伸びきっている上、展開範囲が広すぎて軍事力が薄くなっている。これを攻撃して打撃を与えるのは、赤子の手を捻るのと同じである。北部同盟の支配に反対するパシュトゥン人勢力にとっては、北部同盟を叩く絶好のチャンスである。北部同盟は墓穴を掘った。春までに首都カブールから撤退を強いられることになる。カブールの北部同盟を支えてくれるのは、グラハム空軍基地に移駐してきた英軍だった。その支援の芽を自らが刈り取った。カブールで活動する国連の人道支援職員を保護するために、緊急の対策が必要である。世界のマスメデアはカブールの国際援助団体の活動を積極的に報じる必要がある。彼らの存在価値を高めるためである。 |
| タリバン後のアフガン 南北二分の勢力図 衝突のおそれ (読売 11月18日 朝刊) |
[要約]北部同盟のカブール制圧と、タリバンの撤退が続く中で、アフガニスタンの勢力範囲が二分されてきた。北西部を支配する北部同盟と、南東部を支配するパシュトゥン人勢力である。北部同盟軍はカンダハル西方250キロの地点に達しており、さらにカンダハル攻略・占領を目指している。カンダハル周辺では米軍の支援を受けた反タリバンのパシュトゥン人勢力がタリバンと交戦を続けている。もしここに北部同盟軍が攻めてくれば、タリバンとパシュトゥン人勢力は一枚岩となり、北部同盟と内戦になる最悪の可能性がある。
[コメント]アフガンでの戦闘がこの段階に入ると、これからは戦後の政治体制作りを目指して、戦闘を考えなくてはいけない。とにかく勝てばいい、敵と倒せばいいという考え(戦略)では、戦後の混乱と不安定化を招くだけである。ここにきて、アメリカが反タリバンのパシュトゥン人勢力を活用しているのもそのためだろう。北部同盟だけに点数を稼がせないためだ。そこでアメリカ軍がアフガンに駐留していれば、北部同盟とパシュトゥン人勢力の武力衝突は防げるが、問題は米英軍がアフガンから撤退した後である。さらに北部同盟の内紛も防ぐことができるか。また国連がどれだけ存在感を示すことができるか。まだまだアフガンの和平は見えてこない。 |
| アフガン東部 地方政府樹立の動き 反北部同盟のパシュトゥン人(朝日 11月17日 朝刊) |
[要約]ジャララバードのあるナンガハル州で、北部同盟をけん制する目的で地方政府を樹立する動きが始まった。これはタリバンに替わり東部を掌握した「東部シューラ(評議会)」が、同地区の支配下にあるナンガハル、クナール、ラフマン3州の政治家や司令官で、パシュートゥン人の勢力を結集して北部同盟をけん制するための地方政府。この動きはパキスタンが支援しているとされている。
[コメント]だんだんとタイ軍とポル・ポト派の関係に似てきた。これはパキスタンのペシャワール、イスラマバードを北部同盟から防衛する防波堤である。逆な言い方をすれば、北部同盟が支配するカブールをパシュートゥン勢力が攻撃できる態勢が築かれることになる。すべてパキスタンの外交・軍事戦略の工作を担当する国防省統合情報局(ISI)が描くシナリオ通りである。これに対応を誤ると、アフガン問題が泥沼化する要因になる可能性がある。なお国連の多国籍軍(治安維持)だが、英軍はカブール北部のバグラム空軍基地に展開する。カブール市内はイスラム諸国の部隊が担当することとなった。フランス軍はマザリシャリフの飛行場に展開する。 |
| 英仏などの多国籍治安部隊 数日内にアフガンに(CNN 11月16日 CNN.co.jp) |
[要約]国連安保理が14日、アフガニスタンの治安維持のための多国籍軍編成を支持する決議を受け、英、仏、カナダなどの各国軍が数日内にも展開する見通しになっている。英国各紙の報道によると、英国が派遣する部隊は約4000人規模。第2パラシュート大隊、第16航空強襲連隊、第3特殊旅団、第45海兵隊特殊部隊などが主力になる。当初の計画では、北部マザリシャリフに展開する予定だったが、事態の急変でカブールなどの他都市にも展開する見通しだ。また、フランスのリシャール国防相も15日、数日以内に部隊をアフガンに派遣すると述べた。規模は明らかではない。カナダのエグルトン国防相も同日、同国部隊の約1000人を展開することを明らかにした。このほか、多国籍軍には、トルコ、インドネシア、バングラデシュ、ヨルダンなどのイスラム教国も参加する見通しだ。
[コメント]イスラム諸国が多く参加することは朗報である。しかし全体で数千人では規模が少なすぎる。全体で何万人になるかが重要である。また危険な南部や東部を、どこの国が担当するかが問題になるだろう。自衛隊の派遣は、国会で武器がどうのこうのと言っているうちは無理である。しかしアフガンに行けるものなら、行ってみるのはいいことだ。だが国会の議論を聞いていると、戦争なら何でも反対の人と、アメリカのために自衛隊を派遣したいという意見ばかりで、そんな政治環境で自衛隊を派遣したら自衛官がかわいそうである。 |
| 米、特殊部隊主体に転換 南部に数百人展開 ラマダン中、空爆縮小の見通し (読売 11月16日 朝刊) |
[要約]これまで十数人規模と伝えられていた特殊部隊は、USAツデー紙によると数百人に規模になっていることがわかった。カンダハルに通じる道路に検問所を設け、逃亡者を阻止するとともに、尋問を行ってビンラデイン一派の動静を探っている。空爆はタリバン兵士と離反したタリバン兵士の区別がつきにくく、空爆を断念して爆弾を投下しないまま帰投する爆撃機が増加している。
[コメント]米軍はタリバン崩壊の表明で、いよいよビンラデン追跡が本格化する。しかしこのホームページでは、米軍の空爆が制限を受ける条件として、冬季による天候の悪化と、兵士と市民が混ざり合うことを指摘しておいた。米軍の特殊部隊が強いのは、空爆を誘導して周囲の敵に精密な爆撃ができるからと説明した。すなわち、空爆の支援ができなければ、特殊部隊は決して強い戦力ではないのだ。さらにラマダンで米軍の空爆は縮小を強いられる。崩壊し、逃亡中と言われるタリバン兵に、爆弾を投下することにイスラム諸国が反発するからだ。これから治安維持目的の多国籍軍の投入が始まるだろう。しかしともに治安維持にあたる北部同盟自身が内紛を起こす可能性もある。またタリバン後の政治体制についても、国連でやっとアイデアが示されたばかりである。フランス国防省はいち早く、北部のマザリシャリフへフランス軍の多国籍軍派遣を表明(15日)した。これは危険なカブールや南部への派遣はしないという意味なのだろうか。オーストラリアの外相は多国籍軍への参加に慎重な姿勢をみせている。また北部同盟の外相は多国籍軍不要を表明した。アメリカはアフガンの将来より、同時多発テロに報復するためビンラデインの追跡に必死である。こうみると、すでにアフガンの混迷は始まっている。軍事常識に、「戦略の失敗は戦術で補えない」という言葉がある。アメリカ軍の戦略の失敗が、アフガンを危険な状況に突き落とした。それを国連や多国籍軍で補おうとしても、無理である。 |
| パキスタン大統領 断食明け訪中を予定 (朝日 11月15日 朝刊) |
[要約]中国の外交筋は、ラマダンが終わった後の12月20日前後に、パキスタンのムシャラフ大統領が訪中する予定と語った。またパキスタン外務省のカーン報道官は、「パキスタンにあるタリバンの大使館はまだ存在している。私たちは状況を見守っている」と語った。タリバンが首都から撤退し、政権が事実上崩壊したにもかかわらず、当面は外交関係を維持していく姿勢を示した。
[コメント]今後、タリバンを殺すか、生かすかはパキスタンの意志が大きく作用する。かつてカンボジア内戦のとき、ベトナム軍がカンボジアに侵攻してタイ国境に迫ったとき、タイは敗走してきたポル・ポト軍に武器と食糧を与え、ベトナム軍と戦わせた経緯がある。ポル・ポト軍をベトナム軍の防波堤に使ったのである。この時、タイと一緒にポル・ポト軍を強く支援したのは、ベトナムと対立する中国だった。それからは乾季になると戦車に乗ったベトナム兵とカンボジア人民軍が西部や南部を攻め、戦車が動けなくなる雨期になるとポル・ポト軍が奪い返すという、ドロドロの内戦が何年も続いた。北部同盟を嫌う(対立)パキスタンにとって、アフガン東部や南部に拠点を移したタリバンを、自国の防波堤に使う可能性もある。むろんカリスマのなくなったオマル氏は排除されるが、もしカリスマが残っていれば保護されることもある。(ポル・ポト氏はタイに保護された) アラブ義勇兵、アルカイダ、それにビンラデン氏は、追放されるか、逃亡するか、殺されることになる。神学生を募ってタリバンを作り、育てたのはパキスタンの参謀本部情報部(ISI)である。そのタリバンをビンラデン一派とオマル師が乗っ取ったという論理(いい訳)である。今も以前も、タリバン活用の目的はアフガンの北部同盟を駆逐するためだった。パキスタンはタリバンを再度活用する。そのような状況が生まれたとき、北部同盟を支援したアメリカはどう動くか。アメリカの戦略はいつも短慮的である。 |
| 米 南部でも特殊作戦 タリバン本拠地 撤退部隊を空爆 (読売 11月14日 夕刊) |
[要約]ラムズフェルド国防長官はカブールから撤退し、南部に逃走中のタリバン要員に米軍機が空爆を加えていることを明らかにした。会見に同席したマイヤーズ統合作戦本部議長も、山岳地帯の洞穴に潜んでいたタリバン部隊が姿を現して逃走を開始。米軍機はこれらの人員、車両、戦車、弾薬貯蔵目的の洞穴を重点的に空爆していることを説明した。
[コメント]タリバン全体が敗走中という情報である。そして逃げこむ先は、山岳地帯と説明が行われている。これにパキスタンがどうでるか。本日の新聞(夕刊)を読むと、タリバンは敗走し、北部同盟は勝ち誇っているようだ。そして北部同盟の虐殺(処刑)や略奪も始まった。やがて内紛も始まるだろう。この事態を生んだ責任はアメリカにある。同時テロの報復を行うために、北部同盟という凶暴集団に力を与えたのはアメリカである。 |
| アフガン情報が混乱している。こんな時は冷静になろう。(11月14日 朝) |
[コメント]北部同盟のカブール進攻で、アフガン情報が混乱している。今朝の新聞を見ても、「タリバン政権維持困難に。北部同盟ジャララバード奪回。カンダハル空港制圧か」(サンケイ)、「隣国パキスタン大誤算。アフガン国王 進攻「合意に違反」。暫定政権へ難航は必死」(朝日)、「タリバン政権 事実上崩壊。拠点の南部でも守勢。新政権は混乱も」(読売)、「オマル師、戦闘継続指示。北部同盟ドスタム将軍、各民族参加の政権を否定」(毎日)などと、評価や意見はさまざまである。タリバンの撤退を予定通りとして、これから得意のゲリラ戦に移るというのは、元パキスタン情報部(ISI)長官のハミド・グル氏である。逆にタリバンに継戦能力はなく、オマル師など指導部が立て直しに必死という見方もあった。北部同盟軍兵士が降伏してきたタリバン兵を殺し、持ち物を略奪しているという記事もあった。(ニューヨーク・タイムス) マザリシャリでは少年兵(神学生)100人を含む600人が虐殺(処刑)されたという国連筋の情報もある。カブールでも残党狩りが行われ、アラブ人兵士が路上で処刑された映像もあった。(米ABC) 空爆が止まったカブールには、難民として市外に逃げていた市民が続々と市内に戻ってきているという話もある。これから彼らの食糧をどのように確保するのだろうか。またマザリ周辺では食糧を運ぶ国連のトラックが北部同盟軍に襲われ、略奪されたという情報も伝わっている。残ったタリバンとしては、ラマダンの期間中に部隊を建て直し、米軍の航空作戦が制限を受ける冬季に攻勢をかける作戦ではないか。タリバンが山岳に移動をするのは、冬季に北部同盟を叩いて、航空作戦が再開される春以降である。多少でも軍事を理解していれば、まだ今の段階で北部同盟の勝利を信じるものはいない。ここ数日は、落ち着いて事態を冷静に見る必要がある。不確実な情報を分析して、誤った評価をだす危険がある。特にカブールやマザリを撤退したタリバン勢の正確な情報が欲しい。写真はカブールに入ってきた北部同盟のT−54戦車(産経新聞より)。北部同盟のナディーム広報官は、20日前にロシアから整備状態のいいT−62戦車50両の供給を受けたことを明らかにした(14日付け 毎日新聞)。 |
| 北部同盟 カブールに進撃 市の庁舎を占領 タリバン撤退 (11月13日 正午のNHKニュース) |
[要約]正午のNHKテレビのニュースによると、北部同盟はカブール市内に入り、市庁舎の建物を占領したようである。市内の刑務所から囚人が脱走して、略奪を始めたという情報もある。
[コメント]この刑務所の鍵を開いたのは撤退前のタリバンだろう。カブール市内の治安を悪化させるためである。この北部同盟の行動は極めて危険である。アメリカのコントロールをはずれると、北部同盟は危険な武装集団でしかない。まさかアメリカは北部同盟を見限ったわけではないと思うが・・・・。これがアフガンの現実なのだろうか。しかしハラハラするほど危険な行動である。北部同盟の戦力ではカブールを確保することは難しい。米国も北部同盟の行動を追認できるとは思えない。パウエル国務長官の声明を聞きたい。写真はカブールに向かって進撃する北部同盟のT−54戦車。 |