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 イラク駐留米軍 テロ掃討に部隊再編 大量破壊兵器捜索部隊を治安部隊に編成 (産経 10月31日 朝刊) [要約]イラクでフセイン政権が隠匿したとされる大量破壊兵器を捜索中の専任部隊1400人を、テロが相次ぎ悪化する治安部隊に編集する案が検討されている。大量破壊兵器の捜索はすでに想定された場所の大半を調査したという。しかし大量破壊兵器の発見を不可避とする国防省高官からは再編に強い異論もでている。またイラクで重要石油施設などの警備を行っているイラク人要員数千人を、数週間ほど訓練したのち、治安部隊としてバグダッドやスンニ三角地帯に重点的に配備する計画も検討されている。イラクでは反米テロが組織化され、激化する方向に向っている。

[コメント]イラクで復興支援に当たっている国連職員は、全員イラクから退避することを決めたという記事が今日の朝刊で報じられている。現地の国連本部、国際赤十字、スペインやトルコの大使館、イラク警察署など、次々と爆弾テロが襲い掛かっている。イラクでは治安がさらに悪化することは間違いない。もうイラク戦争の目的である大量破壊兵器の捜索などに振り分ける兵力はないということか。
 それにしてもイラク情勢が、これほどベトナム戦争に似てきたとは驚きである。この記事で石油施設を警備しているイラク人が南ベトナムの政府軍兵士に思えてきた。しかしかつての南ベトナム人ほど忠誠心は高くはないだろう。当時の南ベトナムでは戦争が国全体を覆っていた。兵士たちは家族を連れて移動し、各地で戦闘を行っていた。戦争と日常生活が重なり合っていた。しかしイラクは違う。米英軍はあくまで異教徒であり、軍事占領を続ける外国軍である。それもいつ撤退していくかわからない外国軍である。イラク人をいくら訓練して、銃を持たせて配備しても治安が回復することはない。むしろマイナス面が強くなるだろう。エラそぶる気持ちはないが、どうしてアメリカはこうも間抜けなのだろうか。どこか頭のネジがとれているような気がしてならない。
 北朝鮮 米に伝達 不可侵条約の要求撤回 「大統領親書で」 (朝日 10月30日 朝刊)  [要約]北朝鮮は核開発問題で会談した米政府当局者に対し、核開発の放棄の前提条件にしていた米国との不可侵条約締結要求を取り下げたという。そのかわり「大統領の親書」で安全の保証という手段を受け入れることにした。これによって6カ国協議の2回目開催が年内の12月にも行われる見通し。8月の第1回協議で金永日外務次官(北朝鮮側代表)は、米国が不可侵条約を結び電力の損失や補償に応じれば、@北朝鮮は核査察に応じる。A米朝・日朝外交関係の樹立と同時にミサイル問題を妥結する。BKEDOの軽水炉が完成すれば核施設を解体する−−などを表明していた。北朝鮮は「大統領親書」を受け入れることで、重油提供や食糧などの人道支援を受け入れたい意向のようだ。

[コメント]米国が北朝鮮に「安全の保証」を文書で行う用意があると発表したとき、北朝鮮は「笑止千万な主張」(朝鮮中央放送)と拒絶する姿勢を明確にした。そこでこのホームページでも、「だったら勝手にしろ。それで困るのは誰か考えろ」と切り捨てた。するとさっそく撤回である。これでいいのだ。もうこうなれば北朝鮮の主張など検討に値しない。極度に窮乏している北朝鮮の内情など、中国やロシアばかりか、アメリカや韓国も知り尽くしている。北朝鮮はこれからどんどん追い詰められていく。
 昨日、友人の大手通信社カメラマンの定年退職記念パーティーで、前韓国特派員の00さんと話す機会があった。北朝鮮に6回(4回?)も入国した経験がある人だ。もはや北朝鮮は再生不能である点では一致したが、同時に北朝鮮の人材は基本的に優秀という興味ある体験談を聞いた。地方の都市や農村に行っても、知的レベルの高い人を多く見たという。タイ、カンボジア、ミャンマーなどを担当したことのあるベテラン特派員だが、それら東南アジアの国と比べると、北朝鮮の政府職員は優秀と思うと話されていた。それが金親子の崇拝教育でねじられてしまった。そのねじれが取れると北朝鮮の回復は早いという分析である。バンコクの支局長時代、ポル・ポト派のラジオ放送を聞いて、毎日、翻訳させていたそうである。ところがポル・ポト派が崩壊し、あらためてポル・ポト派の支配地区に入ってみると、現状はラジオで言うほど大したことはなかったそうだ。最近の北朝鮮の放送でも同じ事を感じているそうだ。
 韓国人の反米意識、民主化闘争世代(40歳前後)の政治的な特徴、ノムヒョン大統領の支持層と非支持層のことなど多くの話をした。貴重な話を聞けた。
 韓国国防省 脱北者の施設計画 小学校体育館など10ヶ所 (毎日 10月29日 朝刊)  [要約]韓国国防省は28日、大量の脱北者流入に備え、小学校の体育館など臨時収容施設にあてることを明らかにした。連合通信によると南北軍事境界線沿線にある小学校6ヶ所、海軍も黄海側と日本海側にある海軍施設4ヶ所の建物を臨時施設に指定した。規模はいずれも200人程度。ここに収容した脱北者は、1週間程度の合同尋問を受けたのち、政府の収容施設に送られる。脱北者が予想以上に増えた場合、さらに臨時の収容施設を拡大する方針。韓国政府は今まで北朝鮮を刺激する情報の発表を避けてきた。このように北朝鮮の混乱を前提とした収容施設の存在を認めたのは、極めて異例と言える。

[コメント]一方で北朝鮮を丸裸にする6カ国協議の再開交渉が続いている。そのために中国の呉邦国氏が平壌を訪朝中である。また別の一方では北朝鮮崩壊に備えて、その準備も着々と進んでいる。中国は8月中旬から中朝国境付近に人民解放軍15万人(3個軍団)を配備し、北朝鮮の難民40万人を収容できる施設の建設を終えている。ロシアも北朝鮮からの難民流入に備えた演習を8月に実施した。アメリカはモンゴルにある旧ソ連軍駐屯地のアパート群を手直しし、100万人以上の難民を収容する手順を決めている。このモンゴルのアパート群は1年間ほどNGOによって運営され、2年目からは国連の難民高等弁務官事務所が引き継ぐことが決まった。
 日本はどうか。日本は警察と自衛隊が共同で武装難民(武装工作員の対応ではない)の対応を調整するだけである。貨物船や漁船に乗って、日本に漂着する北朝鮮難民をどのように扱うのか。さっさと韓国に送り返せばいいと考えているだろうか。その日は迫っている。日本も混乱を避けるため、そのような対応策を事前に公表しておくほうが賢明であると思う。(危機管理論上の常識) 今後は北朝鮮の武装工作員が、日本に上陸して日本海の原子力施設を襲うといった戦争ごっこはやめて欲しい。あまりにも馬鹿馬鹿しい想定だからだ。
 バグダッド 連続爆破テロ 34名死亡 負傷224名 赤十字などが標的 (各紙 10月28日 朝刊) [要約]バグダッドにある赤十字国際委員会(ICRC)の現地本部前で、27日午前8時30分、救急車に擬装した自爆テロが発生した。その後、警察署付近4ヶ所でも爆発が起り、米兵1名を含めイラク人職員やバグダッド市民34名が死亡した。米英の暫定占領当局(CAP)は大規模連続テロとの見方を強めている。また体に爆弾をまいた自爆テロ犯の男が爆弾不発のまま逮捕された。この男はシリアのパスポートを持っており、一連の連続爆破テロは外国人勢力の可能性が高くなった。

[コメント]国際赤十字(ICRC)の設立主旨からすれば、米軍に施設や職員の警護を依頼することはできない。いわば無防備である。さらに爆破テロでバグダッド市民が犠牲になることも予測できることだ。それなのに大規模連続テロを行う理由は、イラクの治安を悪化させ、米軍をイラクの地に引き止めるためである。米軍をイラクに引き止めて、持続的かつ徹底的に攻撃し、米軍の影響力を中東から完全敗退させるためである。そのようなゲリラ戦の本質で考えなければ、このような大規模テロの背景を知ることはできない。8月19日に国連本部が爆破された時、8月29日に米軍の占領統治に融和的なシーア派指導者が暗殺された時、このゲリラ戦争は国際的なイスラム原理主義過激派と米軍との戦いが始まったと考えた。
 アルカイダのような国際テロ組織にとって、昨日のような自爆テロ攻撃は容易に可能である。まして国連や赤十字など、警戒が薄いところを狙うのであれば、今後も連続して起る可能性が高い。米政府や米軍は自らの巨大な軍事力を過信し、そのことでテロリストの罠にはまったのである。
 このように自爆テロは無防備な施設を攻撃する様相を強めている。その意味で今後テロの対象が、イラク復興で米国とともに突出する日本に向かって来た場合、軽装備の自衛隊が攻撃される可能性が高くなった。国際テロ組織の狙いは、米軍が来たからイラクは悪くなったとイラク国民に信じ込ませることである。同じように日本から自衛隊が来たから、南部の治安が悪化したという宣伝をやられる危険もある。米軍のイラク復興支援から日本を取り除くためである。イラクの自衛隊は自らを守っているだけでは通用しないことも、これから考えておく必要がある。(写真は自爆テロが起きた国際赤十字の前の現場。自爆テロは2台の車で、救急車と乗用車が猛スピードで突っ込んできて、車止めで爆発した)
 バグダッド 米国防副長官宿舎に砲撃 ロケット弾6〜8発命中 (読売 10月27日 朝刊) [要約]米国防省のウォルウィッツ国防副長官が宿泊しているバクダッドのラッシドホテルに、500メートル離れたザウラ公園近くにセットされた時限式ロケット発射装置(40発装填)から29発のロケット弾が発射され、その6〜8発がホテルに命中した。この攻撃で米兵1人が死亡し、15人(民間人を含む)が負傷した。ウォルウィッチ副長官は無事。このロケット攻撃はイラクの反米勢力が存在感を内外に示すためと思われる。

[コメント]昨日の米NBCテレビに出演したパウエル国務長官は、これほどバグダッドの治安が悪化しているとは思わなかったと話している。(27日 お昼のNHKニュース)。米軍がホテルからわずか500メートルの距離で発射する多連装ロケット弾(たぶん手製)を防げなかったとは意外だった。反米ゲリラ(テロリスト)としては、わざわざワシントンの国防総省に出かけなくなくても、ウォルウィッチ国防副長官の方からバグダッドに来てくれるので助かると思ったのではないか。そういえば石破防衛庁長官は約束のイラク行きを中止したのだろうか。選挙が忙しくてそれどころではないのか。それとも選挙後に変更したのか。幸い、イラクはラマダン(断食月)に入ったようだ。選挙後でも間に合いそうである。宿泊中のホテルがロケット弾攻撃を受けた場合、直撃でなければ地震とは違う揺れや爆発音を体験できるはずである。そんな体験がこれからの政治活動にきっと役に立つとお勧めする。(写真はロケット弾を発射した擬装発射機。ロケット弾は2種類あり、射程が4キロ〜6キロのものが使われていた。この擬装発射機は発電機のように現場まで牽引されてきた)
 自衛隊イラク派遣 弔慰金引き上げ 最高で9000万円 危険に配慮 防衛庁方針 (朝日 10月26日 朝刊) [要約]防衛庁はイラク派遣にあたり、任務中の死亡、あるいは重度障害になった場合、弔慰、見舞金の最高限度額を、現在の6千万円から3千万円上乗せして9千万円に引き上げる方針を決めた。また自衛隊員が任務中に死亡した場合、このほかに国家公務員災害補償法により、支払い給与から算出される補償金と、首相から特別褒賞金(最高1千万円)が支払われる。また派遣手当ても一日3万円(カンボジアPKOでは2万円)に引き上げる。

[コメント]最近、現職(自衛官)の友人と話していたら、地方の名士である人物から「自衛官は高給欲しさにイラクに行きたいのか」と聞かれたという。自衛隊に理解がある人からそのように言われて驚くとともに、非常に腹が立ったと話していた。その友人は、自衛隊は命令されて行くのであって、お金目的の隊員はいないと説明したそうだ。
 カンボジアPKO(92年)の時もこの死亡給付金が話題になった。警察官が公務で死ねば総額で6千万円支払われるのに、自衛官だと2千万円台で額が少なすぎたからである。そこでPKO派遣を機会に自衛隊も警察並みに引き上げられた。それが最高6千万円である。さらに今回は9千万円に引き上げられるという。派遣される自衛官はお金目的でなくとも、派遣する政府や官僚に「大金をやるから行け」という姿勢があると感じる。
 またこの高額の補償金は派遣自衛官の家族対策でもある。実は政府や官僚たちは、イラクに派遣される自衛官の家族の反発が怖いのだ。もし自衛官がイラクで戦死すれば、その遺族に多くの同情が集まるだろう。その時、「あの遺族は1億3千万もらったそうだ」というような噂で社会の同情を打ち消したい目的もある。この部分のことは知られていないが、私はカンボジアで死亡した警察官の遺族が、支払われた高額の補償金(全国の県警などが集めた香典を含む)をめぐって、深刻な分配争いを起こしたという話を聞いたことがる。その話が週刊誌などに書かれ、社会に広まることで、死亡した警察官への同情が急に消えていったそうである。その殉職した警察官が最後に乗ったランクル(トヨタ)をカンボジア西部の国連PKO軍陣地で見た。ドアや窓に数発の銃弾痕が残り、車の床には日本から持ってきたお菓子の袋が散らばっていた。車の床に大量の血のあとはなかったように思う。おそらく車外に連れ出され、そこで射殺されたのであろう。あの車を見た日本人が何人いるだろうか。日本の政府関係者や官僚たちが見たという話を聞いたことがない。しかしその後、日本の警察官を国連PKO活動に派遣する話はなくなった。
 更新休止のお知らせ!
   (10月22日)
 このホームページの更新を、10月23日(木)〜26日(日)の間、都合により休止します。
        10月23日(木)   子供の合唱コンクール ビデオ撮影のため。
        10月24日(金)   海上自衛隊 観艦式取材のため。夜、同期生会。
  10月25(土)、26日(日)   家族サービスのため紅葉を見に行きます。

   ※ただし、緊急事態が発生した場合は、直ちに予定を中止して更新を再開します。 
 イラン、ウラン濃縮停止 強制査察も受諾 (朝日 10月22日 朝刊) [要約]イラン政府は英、独、仏3カ国の外相と会談し、IAEAが求めていた@ウラン濃縮の一時停止、A強制的な査察を可能にする議定書の署名、BIAEAの核査察の実施と情報提供について、受け入れることを合意した。これによってイランの核開発疑惑は解消し、危機的な状況は回避された。

[コメント]これでイランが米軍やイスラエルから攻撃を受ける危険はなくなった。といっても米軍にとってイラク問題が手一杯で、とてもイランに軍事介入する余裕などない。米国も今回の受諾を歓迎するしかない。イランも平和的な核開発の道は確保したので、国内的にも保守派の反発は少ないだろう。イランの人権派女性弁護士シリン・エバディさんがノーベル平和賞を受賞したので、この問題で大きな進展があるかと期待したがその通りになった。イランは先のアフガン戦争でもアフガン国境を封鎖して、イランからアフガンに流入するゲリラや武器の流れを止めた。そのことでアメリカとの関係が改善されたと思っていた。しかしイラク戦争直後になって、この核問題で再び悪化していた。やれやれである。
 私の推測で根拠はないが、アメリカのネオコンはイラクを落としたあと、両隣のシリアとイランを攻め落とし、地中海からアフガン(中央アジアを含む)に通じる一帯を占領しようと画策したような気がする。世界最強の軍事力を誇る米軍なら、それが現実可能と考えたのではないだろうか。ところが現状はそれどころの話ではなくなった。米軍はまずイラクで失敗した。イラクの泥沼にはまり込んで動けなくなくなった。米軍はイランを攻めるよりは、イラク復興にイランの助けを借りたいと願うほどだろう。それにイランにはフセイン時代にイラクから亡命してきたシーア派の人たちが多くいた。その人たちはイラク戦争後にイラクに帰国した。間接的ではあるが、イランはイラク・シーア派への影響力を持っていたのである。危なかった。
 ともあれ、米国のネオコンが夢想した中東のオセロゲームは挫折した。
 対北朝鮮 「安全の保証」文書化 APECで合意する可能性 北朝鮮・シルクワーム発射 (毎日 10月21日 朝刊)  [要約]北朝鮮の核問題で、米国と中国が北朝鮮の「安全の保証」を文書化するための協議に入ることを決めた。小泉首相も中国の役割を高く評価してると述べ、文書化に賛成する姿勢を示した。ロシアのプーチン首相や韓国のノムヒョン大統領も、この文書化を支持していることから、今回のAPECを通じて何らかの動きが出てくる可能性がある。これに対して北朝鮮は昨日、地対艦ミサイル・シルクワームを発射した。

[コメント]北朝鮮が欲しいのは「体制の存続保証」だけではない。それとワンセットになった経済や燃料・食糧などの支援である。核開発で脅しをかけ、それを中止することで、見返りに体制の存続と大規模援助を勝ち取りたいのだ。外国からの援助でやっと生きている国に、1枚の「安全の保証」の紙など何の価値がないことは明白である。「同情するなら金をくれ」という意味がシルクワームの発射であったと思う。北朝鮮をとりまく環境は一段と厳しさを増している。この「安全の保証」だけで北朝鮮の窮乏を救わないからだ。むしろ北朝鮮の脅迫外交の口実をひとつ奪い去ったことになる。このように中国のやり方は、真綿で首を絞めるように北朝鮮を追い詰めている。
 アメリカの強大な軍事力を背景に脅しをかけるやり方と、中国のように老獪な政治力で追い詰めていくやり方。イラクと北朝鮮。アメリカと中国の外交力が試されている。
 米軍、イラク駐留外国軍に大規模置き換えを計画。 (各紙 10月20日) [要約]19日付けのワシントン・ポスト紙は、現在イラクに駐留している13万人の米軍を、来年(04年)の夏までに10万人以下に削減する計画を、米軍がまとめたと報じた。この削減は来年1月からの大規模な部隊交代で実施。イラク人治安部隊を拡充して米軍と置き換える。(読売 10月20日 朝刊)
[要約]韓国政府は18日、イラクに追加派遣する方針を決めたと発表した。派遣されるのは数千人規模の戦闘部隊で、バンコクで開かれるAPECでノムヒョウン大統領からブッシュ大統領に伝えられ予定。またイラク復興支援金として04年〜07年までの4年間に2億ドルを無償で追加拠出することも決めた。(朝日 10月18日 夕刊)
[要約]トルコのエルドアン首相は18日、イラクへの軍部隊派遣について、「望まれるなら行くが、そうでなければ行かない。必ず『派兵する』と決断を下したわけでない」と派兵中止の可能性を示唆した。(神浦・・・トルコは年内に1万人規模の部隊派遣を検討していた) (産経 10月19日 朝刊)
[要約]米国防省はイラクの駐留米兵を、05年半ばまでに5万人まで削減することを検討していることがわかった。これは19日に報じたワシントン・ポスト紙の「出口戦略」で、このままでは駐留米軍の士気の低下や、朝鮮有事への兵力不足、軍の長期的な人員不足を懸念したからだという。この計画はラムズフェルド国防長官に報告されているが、最終的な承認は得ていない。(朝日 10月20日 朝刊)
[コメント]
 すでにこのようなイラク駐留米軍の大規模削減計画の公表は時間の問題だった。駐留米軍の士気が極度に低下し、米国内で多くの人がベトナム戦争の悪夢(再来)を思い出し、このままでは来年の大統領選挙(ブッシュ再選)が戦えないからである。イラクから米軍が撤退すれば、そこに米軍が養成したイラクの治安部隊と、日本や韓国のような外国部隊が配備されることになる。そこで重要なことだが、この「出口戦略」には撤退(削減)時のイラク治安情勢の分析が書かれていないことだ。
 当然ながら、イスラム原理主義過激派は米軍がイラクから撤退することを好まない。(オヤと思うかもしれないが、これがゲリラ戦の本質なのである) せっかく自分達の攻撃圏内に米軍を引きずり込んだのに、ここで米軍を逃して(撤退させて)は千載一遇の攻撃チャンスを失うということになる。これから米軍を徹底的に痛めつけて、米軍敗北を意識させるような攻撃を激化する。このような米軍の駐留兵力削減とか、撤退計画はゲリラを勢いつけさせる呼び水になるのを知らないのか。しかし秘密にしたくても、来年の大統領選挙を考えると、一刻でも早く公表して、マイナスに向う国内世論の流れを変えたいのだろう。
 これで駐留米兵はゲリラ攻撃の激化と、イラク撤退の期待で士気はさらに下がる。また米軍が養成したイラク治安部隊も、駐留米兵の大規模撤退を警戒して士気が大きく下がるだろう。
 それでは米軍は何をすればいいのか。それはイラク復興計画の失敗を宣言し、国連に復興支援の指導権を譲って、イラクから撤退することを宣言するのである。それを米政府が行わない限り、イラクの治安はますます悪化していくことになる。要するに、米国のネオコンは敗北したのである。 
 イラク派遣・陸上自衛隊 中核部隊は第2後方支援連隊(旭川市) (毎日 10月17日 朝刊)  [要約]昨日の毎日新聞だが、「自衛隊のイラク派遣 来月中旬に基本計画」というタイトルの記事に、さりげなく「陸自は第2師団第2後方支援連隊(旭川市)が中核。イラク南部で給水、給電、医療支援などの人道支援を行う」という」記述がある。

[コメント]第2師団(旭川市)の第2後方支援連隊という名前は聞いていたが、新聞紙上に具体的に部隊の名前が書かれたのは初めてと思う。それ自体が凄いことだが、何気なく書かれているのが気になる。またこの記事には、海自が輸送艦と護衛艦の2隻を出すと書いてある。一時期、海自の護衛艦派遣の名前が消えていたので不思議だったが、やはりイラクに護衛艦を出すのは決まっているようだ。もし護衛艦ならDDHである可能性が高い。DDHなら通常3機の対潜ヘリを搭載している。この対潜ヘリの対潜装備を取り外し、連絡、輸送、警戒用として使えないか。もし必要なら、床に耐弾装甲版を敷き、機関銃や対地ロケットを装備する方法もある。ヘリに乗るのは江田島(広島)の海自・特殊部隊を使えばいい。それくらいの覚悟は海自もしていると思う。そうでなければわざわざ護衛艦をイラクに向わせる意味がない。これはイラクで本格的な戦争を行うためでなく、陸自の隊員をゲリラなどの攻撃から守るためである。
 それにしても石破防衛庁長官が、「自衛隊は安全なところに出す」とか、「自衛隊は戦場に行くわけではない」と断言していたが、今でもそうと断言できるか問うてみたい。あれは単なる詭弁だったのか。
 イラク 米兵死者100人超す 終結宣言後の戦闘・襲撃 米軍兵士の士気低下が半数 (読売 10月18日 朝刊) [要約]16日夜にイスラム・シーア派の聖地カルバラで、巡回中の米憲兵隊・イラク警察が銃撃を受け、米兵3人が死亡しイラク警官2人が死亡した。17日の朝にはバグダッドで爆発があり、米兵1名が死亡した。これでブッシュ大統領の大規模戦闘終結宣言(5月1日)以降、米兵が襲撃や戦闘で死亡した人数は100人を超えた。・・・・また米軍の準機関紙スターズ・アンド・ストライプスは、アンケート調査の結果として、イラクの米兵に任務への疑問が広がり、士気が低下しているという記事が掲載された。この調査は今月8月に実施したもので、「所属部隊の士気が低い」と答えたものが49パーセントに達した。「士気は高い」は16パーセントであった。(以上は同紙の記事2つを合わせたものです)

[コメント]アンケートは8月に行われたというから、最近の情勢ではさらに米兵の士気低下を現す数字が出てくると思う。なにしろ駐留米兵に帰国の目処がつかないのだ。ベトナム戦争では現地の勤務は1年とされ、その日がくればジャングルで戦闘中でも帰国命令が出て、ヘリが迎えにくるという徹底ぶりだった。ところがイラクでの大規模戦闘が終結して5月末には帰国予定だった第3師団は、大半が交代や帰国の予定がたっていない。さらに連日、襲撃や戦闘を受けて、犠牲者が確実に増えていく状況が続いている。米兵のストレスは相当高まっていると思われる。
 それからシーア派の聖地カルバラで米兵が襲撃され、3名が死亡した事件であるが、これは南部のシーア派地域なら安全という日本政府の神話が崩れたことにならないか。無気味さを感じる前兆である。
 国連安保理 イラク新決議採択 多国籍軍を容認 全会一致で仏独ロも賛成 (各紙 10月17日 朝刊)  [要約]国連安保理は米国などが提出した決議1511を全会一致で裁決した。これはイラクへの多国籍軍の派遣と戦後復興の国際協力を求め、しばらくは米英の占領統治を認めるものの、早い時期に総選挙の実施や憲法の起草を求め、イラク人自身に政権を移譲させるというもの。この決議案は米国が修正に応じ、国連の役割を強めた内容になっているが、仏、独、ロはまだ不足と表明した。そのため仏、独、ロは、今後も追加の経済支援を行わず、多国籍軍へ部隊の派遣も行わないという。

[コメント]再び米国が国連を無視することができなくなって修正に応じた。しかし全会一致で多国籍軍の設立を承認しても、仏、独、ロは部隊を派遣しないし、追加の復興支援金を出さないというのはおかしなことである。ますます日本の姿がイラクで鮮明になっていく。しかし日本は多国籍軍に入っても、戦闘行為は禁じられているという矛盾がある。あくまで戦闘行為をともなわない後方支援だけという制限である。これは逆にイラクのゲリラに絶好の攻撃チャンスを与えることにならないか。日本の自衛隊は戦いを禁じられているとわかれば、米兵からも足でまといと嫌われるだろう。
 日本の自衛隊はイラクという戦場に行くのに、真剣を置いていき、竹光を腰に差していくようなものである。この安保理決議1511の採択で喜んでいる日本政府の気が知れない。これで国連のお墨付きを頂いたので、イラクのゲリラが米軍を攻撃しないと思っているのだろうか。これで自衛隊が攻撃を受ける可能性が低くなったと思ったのか。
 逆に今後、イラクの治安が回復せずに政権返還が遅れれば、イラク国民の反米感情はさらに悪化していくことになる。米国は国連安保理1511を守ろうとしないという理由からだ。仏、独、ロはそれを目的に賛成し、ブッシュ政権を孤立化させる作戦のようにも思える。小泉さんや外務省にそのあたりの深謀遠慮(しんぼうえんりょ)が読めるのか。
 自衛隊、イラク派遣準備着手 官邸、争点化避け「指示」せず PKOの「慣例」崩れる (朝日 10月17日 朝刊)  [要約]防衛庁は政府から正式のイラク派遣準備命令がでないまま着手することになった。これは防衛庁が官房長官に慣例の派遣準備命令を求めたが、これを官邸が拒んだ。総選挙で自衛隊のイラク派遣が争点化することを避けたという事情からだ。このため内閣の責任共有も、国民への周知もないまま、自衛隊のイラク派遣準備が進んでいくという異常な事態となった。16日の記者会見で守屋防衛事務次官は、「政府が具体的に何をやるか決めていない段階で防衛庁の準備作業を明らかにすることは適切ではない」と述べ、準備状況に関する情報を一切公表しない方針を示した。

[コメント]私が自衛隊の国連PKO活動を見てきた経験から言うと、もっとも深刻な情報は派遣部隊名の公表である。もしイラクに派遣する陸上自衛隊の部隊(連隊)の名前を公表すれば、その部隊や駐屯地にマスコミの取材が殺到することになる。単にイラク派遣隊員ばかりか、その家族に対しても取材合戦は繰り広げられる。自衛隊のイラク派遣には国民の68パーセントが反対している。当然ながら、派遣隊員や家族の意見も批判的なものが出てくるだろう。そうなると総選挙に与える影響は絶大である。それこそ安部官房長官起用のプラス効果を相殺して、なおマイナスのイメージを強く与えるだろう。これを官邸や防衛庁は恐れているのである。すべては総選挙が終わってからで、それまでは絶対に部隊名を出すなというのが内情だ。これを政府は賢いと見るか、ずるいと見るかは個人が判断すればいい。このように総選挙であっても派遣部隊名がだせないような、異常な事態が日本で進行していることは確かである。
 イラクに初年用として15億ドル(無償)の復興支援金を提供。 (毎日 10月16日 朝刊) [要約]政府はイラク復興支援について、初年の04年分として15億ドル(1650億円)を無償提供することを決めた。04年〜07年の4年間で50億ドル(5500億円)を供出し、05年からの3年間は、イラクの石油収入があることから資金を貸し付ける方法で行う。政府はイラク支援で新たな国債発行を行わない方針を決めた。

[コメント]当初、外務省幹部会では米国を納得させるために100億ドルという額が語られたという。しかし財務省の新たな国債発行は財政改革に反するという意見で、ODA予算とのからみから初年の15億ドル(無償援助)が決まった。この金額だが、EUではイラク復興支援として2億ユーロ(260億円)で、それも1年間に限定するなど厳しい対応をしている。またアメリカとともにイラク戦争に参戦したイギリスは、来年度から2年間で総額3億ポンド(560億円)で、その中には英国がEUとして負担する額も含まれる。(以上、数字は毎日新聞)。
 このようにヨーロッパの主要国と比較すると、日本の供出額は突出した感もある。さらに日本は自衛隊をイラクに派遣する。こうなるとイラク戦争はアメリカとイギリスが行ったが、イラクの戦後統治はアメリカと日本が行うという印象が強くなる。日本がアメリカのイラク占領統治に加担する。そのようにアラブの各紙が報じる可能性が高い。
 日本がこのような新しい環境に突き進み、それで英国ではブレア首相が失脚し、ブッシュ大統領が再選されないとなれば、日本の立場はどのようになるのか。仮にアメリカの新大統領が、「あの戦争は間違っていた。我々はイラクから撤退する」と宣言し、さっさとイラクから引き揚げたら、まさに日本の主体性が問われることになる。なんとも哀れな日本の現実である。このお金を米国抜きでイラクの復興支援に使えたらと思うと残念である。
 政府 自衛隊にイラク派遣準備指示 陸自 南部で活動へ 年内に先遣隊150人 (毎日 10月15日 朝刊) [要約]福田官房長官は14日、石破防衛庁長官と会談しイラクに自衛隊を派遣するための準備指示を出した。防衛庁はこれでイラク派遣準備に着手することとなった。小泉首相は17日に来日するブッシュ大統領にこれを伝える。政府の想定では、陸自は後方支援連隊を中核に部隊を編成し、イラク南部のナシリアやサマワなどで、給水、給電、医療などの支援活動を行う予定。空自はC-130輸送機3機と隊員150人をカタールに派遣し、救援物資をカタールからイラクに空輸する。陸自の先遣隊150名は年内にも出発予定で、本隊600名は年明けに派遣する方針。

[コメント]陸自の派遣規模が連隊ということで、カンボジアPKO派遣のときの大隊規模を上回ることになった。しかしこのままイラク情勢が悪化すれば、旅団や師団規模の拡大も現実化する可能性がある。そこでイラク南部という派遣先だが、政府の調査団は比較的安全だと説明した。しかしイラク人口の60パーセントを占めるシーア派の大部分に、アメリカの駐留に強く反対する考えが広がっている。バスラの英軍のように、シーア派住民が暴動を起こし、外国駐留部隊と激突する可能性は高い。陸自が10月に予定をしていた40名程度の現地調査団の派遣は中止になったようだ。また石破長官が自ら話していたが、事前に現地を訪れて長官自身が視察するという話も消えた。海自の動きも見えてこない。今朝のNHKニュースでは、海自の輸送艦がイラクに援助する警察車両を日本から運ぶと言っていたが、陸自のサポートはどのような体制をとるのだろうか。
 昨日、このホームページで告知しましたが、11月23日(日)に札幌で第5回のオフ会を開催することが決まりました。テーマは「これでいいのか! 自衛隊のイラク派遣」です。派遣部隊は北海道の連隊が選ばれるようです。近くにお住まいの方はこの機会に集まってください。何が問題なのか、きちんと考えたいと思います。ボランテアも募集しています。
 バグダッド トルコ大使館前 自爆テロ 職員ら6名負傷 (読売 10月15日 朝刊)  [要約]バグダッドの中心部ワジリア地区にあるトルコ大使館前で、14日、爆弾を積んだ車の自爆テロがあった。自爆犯一人が死亡し、大使館スタッフなど6人が死亡した。トルコは7日にイラクに派兵を決定し、イラク国内で反発が高まっていた。大使館が狙われたのはヨルダン大使館についで2件目。

[コメント]大使館への自爆テロは2件目だが、先日はスペインの大使館員(武官)が自宅前で射殺されている。スペインは日本とともに、アメリカのイラク戦争開戦時に、強く米国支持を表明した国である。このように考えていくと、次はバグダッドの日本大使館が自爆テロで狙われる可能性が出てきた。警戒を怠らないように。
 フセイン大統領 シリアに30億ドルの隠し預金 CIAが反米攻撃の資金に使われる可能性指摘 (共同 10月13日 配信) [要約]米CIA(中央情報局)はイラクのフセイン前大統領について、シリアの国営銀行に30億ドルの隠し預金があると公表した。この隠し資金がイラクでの反米攻撃に使われている可能性があるという。しかしシリア当局はこの情報を間違いと否定した。

[コメント]さらなるイラク情勢の悪化にともない、アメリカがシリアに向ける目が厳しくなってきた。ちょうどアメリカがベトナム戦争のとき、隣国カンボジア(シアヌーク国王時代)がベトコンの出撃基地になっていると指摘したのに似ている。このままイラク情勢が悪化の一途をたどると、イラクの戦火がシリアに飛び火する可能性が高くなる。ゲリラ戦が戦われた場合、その地域の隣国がゲリラの出撃拠点になるという原則があるのだろうか。アメリカはシリアを深く疑い始めている。先日行われたイスラエルのシリア爆撃も、そのアメリカの苛立ちの表れなのだろうか。シリアの現アサド大統領は、息子の時代を迎え指導力は低下し、統治力には不安がある。もしアメリカがシリアに襲い掛かれば簡単に倒れてしまう。CIAはシリアにクーデターを工作しているのか。それとも直接、米軍の軍事侵攻をやる気だろうか。もしシリアが強引にでも親米国になると、アメリカは地中海に面したレバノンからシリア、それにイラクと、中東を真っ二つに分断することになる。(レバノンは実質的にシリアの支配下にある)。そしてレバノンの隣国は超親米のイスラエルである。
 アメリカ・ネオコン(新保守主義)の壮大な野望はこれではないのか。彼らはイラクとシリアをワンセットで考えているような気がしてきた。ネオコンにとってイラクの混乱(治安悪化)こそ、すべてを計算した上での中東新政策(戦略)なのだろう。ともあれシリア情勢も目が離せなくなった。
 トルコ軍も間もなくイラクに入ってくる。アフガン、イラクとまるでオセロゲームのようである。(ベトナム戦争の時はドミノゲームと呼ばれた)。しかし不気味すぎる。イラクの治安回復や復興どころの話ではなくなってくる。(※シリア軍の現有総兵力は31万9千人、陸21万5千人、海4千人、空4万人、防空軍6万人・・・・ミリタリーバランス2002〜2003年版より)
 バグダッド CIAの拠点ホテルに自爆テロ 相次ぐ中枢への攻撃 死者6人 (各紙 10月13日 朝刊) [要約]CIAが拠点として利用し、CPA(連合軍暫定当局)の関係者が出入りするバグダッド・ホテルで、12日午後に自爆テロがあった。これは同ホテルに猛烈なスピードで突っ込んだ車に警備兵が発砲、ホテル手前50メートルで大爆発炎上したというもの。警備兵や付近のイラク人など6人が死亡した。このテロによって米英軍の治安能力の限界を示すことになり、イラク人の不安と反発を高めることとなった。バグダッドでは先月、統治評議会の女性メンバー、アキラ・ハシミ氏が暗殺され、国連暫定当局者の宿泊するラシッドホテルや外務省がロケット攻撃されるなど、占領軍中枢やイラク当局を狙ったテロが頻発している。

[コメント]テロやゲリラは非正規戦の一種で、戦力が敵側と比較して圧倒的に弱体の勢力が、正面攻撃を避け、敵の弱点や疲弊した個所を攻撃することである。まさにその原則どおりの戦いをイラクの反米勢力は行っている。いくら世界最強の米軍14万人がバグダッド周辺に展開しても、すべての統治評議会の委員や国連職員、すべての外国の外交官を保護することはできない。また米軍が頼みにするイラク警察も、自爆テロやロケット攻撃に曝され、米軍以上に被害を拡大させている。まさしくイラクの治安状況は悪化しているのだ。このように反米勢力の狙いは、かならずしも米軍を攻撃することではない。米軍の力が無力であることを証明し、世界の人々に米国への信頼を断ち切ることである。そのために米軍のイラク駐留で、生活が苦しくなったバグダッド市民の姿を見せることも効果的である。イラク市民の不安や怒りは、反米勢力が期待するところである。
 日本ではゲリラや非正規戦を、住民の支持を得ている戦争形態なので、これを好感的にとらえる風潮が強い。だからバグダッドで行われているような、無関係の市民が犠牲になるよなゲリラ戦を、正確に見ることができなくなる場合が多い。だがゲリラ戦の本質は敵を弱点を撃破し、敵兵の士気を下げ、世論を有利に誘導することである。これからもイラクでの反米攻撃は、多くのイラク市民を巻き込む形で行われる。
 イラク支援費 04年分、15〜20億ドル ブッシュ来日前に表明 (朝日 10月11日 朝刊)