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タリバン予想を上回る抵抗 米、消耗包囲戦に戦略を転換へ 補給路を断ちつつ越冬 (サンケイ 10月29日 朝刊) 要約]米軍の空爆は3週間連続で行われたが、タリバンは崩壊の前兆を見せていない。このまま冬を迎えれば、弾薬庫や燃料庫を攻撃して、補給路を断って弱体化させる消耗戦しかない。26日の英紙インディぺンデンドは、19日の第75レインジャー部隊100人を主力とするカンダハルの攻撃は、「タリバン側の思わぬ強い抵抗に逃げ帰った」と報じた。北部同盟も思ったほど強くはなく、アブドル・ハク氏を処刑されたことで、もう南部の反タリバン勢力の結集は期待できない。米軍としてはこのまま空爆を続行して、越冬して消耗戦をするしか手はなさそうだ。

[コメント]空爆と特殊部隊の投入で、今年の冬までにアフガンの戦闘は終わると分析していた人には、まさに米軍の戦略(作戦)の変更である。しかし来年春に米地上軍を投入して、アフガン地上戦を分析していた人には、分析どおりの展開〔戦況)が続いている。つい3日前のTVニュースで、カブールが数日中に、北部同盟の攻撃で陥落するというのを見た。それで一気に私のストレスは高まった。金曜日の夜は同期生と14人と飲んだ。土曜日の午前中はフジテレビの報道プロジックトに生出演、午後は友人(同期生)の長女の結婚式に出た。そして昨日は、ストレスと飲みすぎの過労が重なって、一日中家でゴロゴロしていた。そのせいで本日は快調である。あのカブール・ストレスは解消した。本日は朝7時10分からラジオのニッポン放送で、「米軍の誤爆」について電話で解説。今日からストレスをためないために、一日、1時間の運動(時速7キロの早足で歩く)を再開しようと決めた。私の説を馬鹿にしていたマスコミの人も、段段と少しずつ、私のアフガン分析を関心を示して話しを聞いてくれるようになった。同期と飲んだ時、「ホームページ見ているぞ。頑張れ」は嬉しかった。写真は米軍のB−52戦略爆撃機。大量の爆弾を搭載でき、広範囲の敵陣を一瞬で壊滅させる破壊力がある。
アフガン国境 港開放にウズベク同意 国連物資アフガンへ (朝日 10月26日 朝刊) [要約]中央アジア3カ国を訪問中の大島賢三・国連事務次長(人道問題担当)は、ウズベクの首都タシケントで記者会見し、アフガン向けの援助物資をアフガン北部に輸送するため、国境のアム川のテルメズ港を開放することを、ウズベク政府が合意したことを明らかにした。これで160トンの援助物資が、今後1ヶ月以内にアフガン側のハイラートン港へ運ばれ、国連組織によって難民に供給される。なお鉄橋については、安全保障上の理由で、今の段階での開放は拒否された。テルメズはアフガン北部のマザリシャリフまで60キロの距離がある。タリバンや難民のウズベク流入を警戒して、国境が封鎖され、大量の援助物資が滞留している。

[コメント]これでラマダン前のマザリシャリフの陥落は一段と高まった。あとはウズベクに移駐してきた米軍特殊部隊や山岳師団の、進撃体制がいつ整うかの問題である。その進撃体制が整ったところで、米軍はマザリシャリフへの空爆を強化し、北部同盟とヘリに乗った特殊部隊がタリバンへの総攻撃をかける。さらにアム川の鉄橋を渡って、米軍の車両(装甲車)部隊がマザリシャリフ陥落を目指す。そしてまずは空港を占領し、さらにマザリシャリフ全域を制圧すれば、国連の援助物資が現地(市民)に届くという作戦である。北部同盟が単独でマザリシャリフを占領では、略奪や報復が起こる可能性がある。必ず占領後のマザリシャリフの治安は、米軍が全責任をとる必要がある。そのように考えていけば、首都カブールへ北部同盟や特殊部隊の進撃と占領は当分ないと考えるのが軍事常識である。(マザリシャリフ総攻撃の陽動作戦で、カブール攻撃を強化する可能性はある)仮にカブールを北部同盟や特殊部隊が占領しても、後に続くものが何もないからだ。カブールの治安を維持するだけの軍事力がない。またカブールの難民に提供する国際援助の食糧がいない。またカブールは首都なので、北部同盟が占領すれば権力の空白状態が生まれる。それにタリバン崩壊後の政治体制が何も決まっていない。今、カブール近郊で行われている空爆は、アルカイダの第55旅団を攻撃して、タリバンとアルカイダを引き離すための空爆である。・・・・と、この分析を読んで、すっきりした人は多いはずである。軍事分析はこの「すっきり」が大事だと心がけている。
ラマダン中の攻撃を改めて示唆 パウエル国務長官(CNN 10月25日 CNN,co,jp) [要約]ワシントン(CNN) パウエル米国務長官は24日、ストロー英外相と共に記者会見に臨み、イスラム教のラマダン(断食月)中の攻撃継続の可能性を改めて示唆した。一方で「今後2、3日の間に、軍事目的が達成されることを望んでいる」と、当面の目的はラマダン前に完了する見通しも述べた。その際に、ラマダンを尊重するものの、新たな軍事作戦の実施の必要性が出た場合、作戦を優先させるとの考えを改めて表明したものだ。

[コメント]
ラマダンと米軍の攻撃との可能性を述べたものである。これをわかりやすく解説すると、神聖なラマダン(断食月)に異教徒のアメリカ軍はタリバンを攻撃しません。そんなことをすれば、全イスラム諸国を敵にまわしてしまいます。しかしアメリカ軍が攻撃をしないからといって、空爆で温存した対空機関砲や部隊を山岳地帯に移動させれば、これは軍事行動と判断して空爆で攻撃します。ということになる。ラマダンには例外が認められている。それは妊婦や病人、それに子供と戦闘中の戦士である。だからイスラム教徒同士では戦争を行う。でもラマダン中のイスラム教徒に異教徒が襲いかかれば、アメリカの攻撃は許されない暴挙となる。しかしタリバンが戦闘中を理由に軍事行動を起こせば、それはラマダンの例外と判断して、米軍は攻撃しますというメッセージなのである。私のラマダンの時にアルジェリアを旅行したことがあるが、昼間はレストランの料理場で食事をしていた。異教徒でも堂々とレストランで食事はできない。敬謙なイスラム教徒は、ラマダンになると昼間は唾も飲み込まないほどである。金持ちも、貧乏人も、平等にイスラムに服従する宗教的な行事である。
米軍が大規模部隊をアフガンに送る理由 (10月25日) [コメント]ゲリラ戦が得なベトナム軍が、世界最強のゲリラ戦士であるポル・ポト軍を相手に対ゲリラ戦法を開発した。私がカンボジアの密林で、ポル・ポト軍幹部から直接聞いたその「対ゲリラ包囲殲滅戦」の作戦を解説します。私は米軍がこれをアフガンの山岳地帯で、タリバン相手に採用すると思っています。そのためには、パキスタンに米軍の大規模地上部隊を送る必要があります。空爆と特殊部隊だけでは、アフガン戦争は終わらないという自説の根拠のひとつです。興味のある方は、軍事常識のABC 「対ゲリラ包囲殲滅戦」 をクリックしてください。
飯田さんではありませんでした。(10月25日) [コメント]本日の朝一番のカミさんの声は、「飯田さんじゃなかったよ」でした。それで目を覚ましました。じゃーよかったといっても、別な日本人が拘束されているので、率直に言ってまだまだ本気で喜べません。それにしても、飯田君の性格がこんな大騒ぎを起こした原因が数パーセントはあると思う。あいつなら捕まっても不思議はないという気持ちが、だれにもあるのです。(笑い)。それから飯田君が45歳になっていたとは、・・・・・・。今回の報道でこれが一番びっくりしました。皆さんにご心配をかけたことをお詫びします。私事ですが、昨日、臨時のお小遣いをもらいました。それで神田の書店街にいって欲しかった本をいっぱい買いました。その中に、「タリバン」(アハメド・ラシュド著 講談社刊)という本があります。いい本です。こんな本が書けるような人間になりたいと思いました。それに訳者の坂井定雄さんに若い頃は憧れていました。元共同通信の外報部記者で、坂井さんのようなジャーナリストになりたいと思っていました。
日本人カメラマン タリバンが逮捕 取り調べ (各紙 10月24日 朝刊) [要約]このカメラマンはパキスタン北西辺境州のナマパスこ国境検問所からアフガニスタン東部のコナル州に入った。翌日、パキスタンに帰ろうとしてタリバンの国境警備隊に見つかり逮捕された。逮捕されたのは、フリーカメラマンの飯田勇さんと見られている

[コメント]やはり飯田君だったのか。という気持ちである。彼ならビザを持たないで、堂々と国境検問所(お金を握らせて)からアフガン入りをやる男である。もう彼とは20年前からの知り合いで、すごく気が合ういい奴である。元気がいいというか、度胸があるというか、人が撮れないところで写真を撮る。彼は93年に北朝鮮ツアーに参加したことがある。その時は、許可を取らないで平壌の「公衆便所」を撮影し、ガイドが北朝鮮当局から厳重注意を受けたと話していた。体の芯の芯まで報道カメラマンで、人生のすべてを報道写真にかけている。飯田君の笑い顔が優しいので、タリバンも手を出さないと思う。そのうち少し痩せて(今はだる磨さんのような体型)、髭ぼうぼうで笑いながら帰ってくるだろう。絶対にタリバンもスパイとは想像できない体型と性格である。
ホワイトハウス付属の郵便室から炭疽菌検出(CNN 10月24日 CNN.co.jp) [要約]ワシントン(CNN)米首都ワシントンのホワイトハウスへ送られてきた郵便を検査して仕分けする施設で23日、炭疽(たんそ)菌の陽性反応が出た。この郵便室はホワイトハウスからは「数マイル(1マイルは1.6キロ)」離れた軍事施設の中にある。この郵便室には、「スリッター」と呼ばれる封筒を自動開封する機械がある。この機械から、炭疽菌が検出された。この郵便施設の職員とホワイトハウス内の郵便室の従業員は全員、炭疽菌の検査を受けているという。ホワイトハウス内からは今のところ、菌は検出されていない。

[コメント]
肺炭そ菌感染の犠牲者がでるようになって、炭そ菌テロは一段と深刻になった。ついにホワイトハウスへの攻撃も確認された。米国政府の不安が一気に高まった。さらに米国や各国で被害や汚染が広がれば、同時多発テロ以上に深刻な被害が出る可能性がある。また米政府は現段階では否定しているが、兵器用に改造された特殊な炭そ菌なら、アルカイダの背後に国際テロ国家(すなわちイラク)の存在が濃厚になる。数年前に、イラクのフセイン大統領は末期ガンに侵され、余命数年という情報があったのを思い出した。その時は、どうせフセイン大統領の政治力を低下させる謀略情報と考えた。しかし今になって、余命数年というのが気になる情報になってきた。
米 トマホーク800基増産 アフガン以外念頭か (読売 10月24日 朝刊) [要約]米海軍はトマホーク・巡航ミサイルの生産ラインを3年ぶりに再開、同ミサイルを800基増産する方針を固めた。すでにラムズフェルド国防長官は総額9億6千万ドル(1200億円)の予算処置を申請した。増産されるトマホークは改良型で約2000基の在庫がある。湾岸戦争では260基が使用され、今回のアフガン攻撃にも数十基が使用されている。国防省は増産の理由について説明していないが、アフガン以外の国際テロの拠点を攻撃する作戦を念頭に置いたものと見られている。

[コメント]ということは、トマホーク1発は1億五千万円ということになる。湾岸戦争時代の1基1億円から五千万円ほど値上がりした。この記事でいうアフガン以外の筆頭はイラクだが、最近はアメリカ国内で、アフガン後にイラク攻撃を主張する意見が強まってきた。国際テロの拠点を叩くという建前と、本格的なアフガン地上戦では、米軍の海・空の攻撃機部隊、陸の重戦車部隊の出番が少なくなる。それでは米国内に存在感が示せない。将来の予算獲得にも響く。そんな部隊の突き上げも影響しているような気がする。しかしイラク攻撃の最大の問題は、イラクを叩くことに世界(とりわけイスラム諸国)の同意が得れるかという点である。
豪の特殊部隊150人がオーストラリアを出発 (CNN 10月23日 CNN.co.jp) [要約]オーストラリア軍部隊の第一陣が22日、母国を出発した。 出発したのは、特殊部隊「SAS」の150人。アジア太平洋経済協力会議(APEC)から帰国したばかりのハワード首相や、野党・労働党のビーズリー党首がSAS司令部のある西海岸パースに駆けつけた。 ハワード政権は、「対テロ戦争」への全面協力を打ち出し、1500人規模の部隊投入を決めた。

[コメント]この「豪SAS」の連中は、アフガンで試される新たな戦場実験を、研修するために派遣される要員である。これからアフガンで新戦術や新兵器が試される。
米軍、タリバン前線攻撃を続行(CNN 10月23日 CNN.co.jp) [要約]ワシントン(CNN) ラムズフェルド米国防長官は22日の記者会見で、米空軍がアフガン時間の同日、首都カブール北方と北部マザリシャリフに展開するタリバン政権とテロ組織「アルカイダ」の前線部隊を、前日に続いて爆撃したと発表した。長官はさらに、軍事行動の期限について、アラブ諸国の宗教感情には配慮するとしながらも、断食月(ラマダン)の始まる11月中旬まで攻撃を終わらせるかについては明言しなかった。マイヤーズ統合参謀本部議長は、拠点マザリシャリフの制圧に北部同盟がてこずっていると認め、米軍によるここ数日の攻撃で、タリバンの兵力をそぐことに成功しつつあると説明した。マイヤーズ議長によると、空爆は20日、戦闘機約90機、爆撃機5機前後、21日に戦闘機約75機、爆撃機約10機をそれぞれ投入して行われた。食糧投下も続行しているという。

[コメント]北部の拠点マザリシャリフがなかなか落ちない。確かにタリバンが必死に守っているのはわかるが、だから北部同盟がてこずっていると言うのは変だ。私はこの理由は、まだ十分に米軍の部隊がウズベキやタジクに到着していないかと思う。米本土から米軍特殊部隊などが、空軍輸送機でウズベクの基地に十分に到着していないのである。だからマザリシャリフが落とせないのではないか。北部同盟だけで落としても、すぐに逆襲されて再占領される危険がある。3万〜5万人の米軍兵力がウズベクなどに展開し、それから一気に空爆を強化して、北部同盟とともにヘリに乗った米軍特殊部隊がマザリシャリフを落とす。その直後にウズベクとアフガンの国境封鎖を解き、陸上からも米軍がマザリシャリフを目指して南下する作戦ではないか。ウズベクとアフガンの国境(封鎖中)には、食糧を満載した国連の援助トラックが集結を始め出した。米軍のアフガン進攻とともに、国際救援物資が現地に届けられるのである。これが今回のアフガン戦争の基本形になる可能性がある。
ビンラディン氏 潜伏先を32キロ四方に特定。米ニューズ・ウイーク誌が報道。(毎日 10月23日 朝刊) [要約]米軍はアフガンに特殊部隊や無人偵察機を投入し、ビンラディン氏やアルカイダの追跡を本格化している。米ニューズ・ウイーク誌は米情報当局が、ビンラディン氏の潜伏先を20マイル(32キロ)四方に絞り込んだが、この地域には洞くつやトンネルが多く、精密な特定が出来なかったと報じた。地上戦で身柄を確保できない場合は、空爆で殺害する可能性が高いという。

[コメント]この記事のために昨日は6件の問い合わせがあった。でも私は「まゆつば」情報だと思うと答えた。32キロ四方までどうやって絞り込めるのか。その地域で護衛を連れて動き回っていても、ビンラディン本人だと確認する方法がない。むしろ米軍を誘う罠であったり、混乱させるための影武者である可能性の方が高い。どこの国でもこのような情報で、ビンラディン本人と識別できる能力はない。また特殊部隊による捕獲(あるいは暗殺)だが、まだやっと特殊レインジャー部隊の100人程度が2時間戦える段階になったのに、アルカイダが数千人いるような地域に特殊部隊は投入できない。これは3日目の地上戦を受けて、タリバンに圧力をかけるための心理戦と、炭そ菌の恐怖に震えるアメリカ国民を元気づける心理戦である。米軍はタリバンの拠点カンダハルを襲撃できる能力があるという証明と、アメリカ国民にはビンラディンを20マイル四方に追い込む能力があるという元気の出る情報である。衛星放送を見るとどこの国のマスコミも、米英軍の特殊部隊や諜報機関がビンラディンを必死に追跡しているように報じ、それがアフガン戦争の最大の目標のように言っているが、今の段階でそんな危険な作戦を特殊部隊は行わない。まずはタリバンを片付け、アルカイダを始末すれば、ビンラディンは自然と浮き上がってくる。むしろ米軍はアルカイダを崩壊させるまで、ビンラディンには生存していてほしいぐらいだ。世界のマスコミはアフガン戦争の目的を誤認している。これはビンラディンを片付ければ終わる戦争ではない。
国連 PKO一転容認 米の意向を反映? (読売 10月22日 朝刊) [要約]アフガンのタリバン崩壊後をめぐる協議で、これまではPKO派遣に否定的であった国連アフガン担当事務総長特別代表のブラヒミ氏は、20日、「PKOも今後、欧米や関係国と協議する選択肢のひとつだ」と述べ、従来の姿勢から容認と一転させた。これは19日までに、チェイニー副大統領やアーミテージ国務副長官らと、ワシントンで協議して国連PKOを受け入れたものと見られる。

[コメント]PKO派遣国はトルコなどイスラム諸国がなるだろう。とにかく米英軍はタリバンとの戦闘終了後は、すぐにアフガンから撤退する必要がある。そういないと占領したことになるからだ。だから戦火で燃え残った煙が立ち昇っていても、戦争終結が宣言されれば、米英軍にかわり国連PKO軍はアフガンに緊急展開する必要がある。その緊急展開能力が必要だ。政治の空白期が長く続くとまた内紛が起こる可能性は高い。日本もこのPKOに参加するなら、法整備のほかに、医療資材などを緊急移送できるように準備をして、輸送艦に積んで置くなどの体制をとることをすすめる。自衛隊の車両(トラックなど)は白く塗り、UNとはっきり書くことも重要である。援助物資は海上輸送でカラチからアフガンに運ぶ。PKO要員は政府専用機(民間のチャーター機でも可能)でカブール空港に空輸する。持っていく武器がどうのとか、戦闘が再発したらどうするなんて議論は無駄である。アフガンで戦争に苦しんでいる人々を助けに行くのである。やはり日本の外務省に、このような平和外交を期待するのは無駄か。機密費をネコババするより、アメリカに追随するしか外交能力のないほうがより日本に迷惑だ。
カブールにも特殊部隊か 米軍ヘリ飛来情報 (読売 10月21日 朝刊) [要約]カブールで昨夜8時(現地時間)過ぎに、上空にヘリコプターと見られる低速で飛行する航空機の音が聞こえ、タリバンが対空砲火を開始した。またロイター通信は目撃者の情報として、タリバン側の戦車が市内を移動していると報じた。これに対して、米特殊部隊がカブールにも特殊部隊を投入した可能性がある。

[コメント]ヘリの爆音だけでタリバンが、すわ特殊部隊の襲撃と大慌てして、右往左往する光景が浮かんでくる。その騒乱にあわせて、市内でCIAスパイが「米兵が西の方からやってきた」と大声で叫んだだけで、タリバンが民家などに隠していた戦車を移動し始める。またタリバンの兵士が恐怖にかられて、温存していた対空機関砲を西の空の星にむかって射撃を開始する。これが心理戦である。軍事力で圧倒的に劣勢なタリバンは、アメリカが仕掛けてくる心理戦に対抗できない。しかしこれで米軍が勝負に出たと思わないで欲しい。そのうちにタリバンが落ち着きを取り戻し、心理戦であったことがばれるからである。特殊部隊員は装備量が極めて少ない軽武装である。その致命的な弱点は、タリバンとの正面戦闘では必ず負ける。そのうちタリバンが罠を仕掛けるだろう。例えば、昨夜、襲撃したオマル師の家だが、次の襲撃場所には地雷や爆弾が仕掛けられる。そして民家などを使って密かに周囲を包囲して待機する。もし100人程度の特殊部隊なら全滅する危険もある。特殊部隊を過大評価するのは危険である。写真上はアラビア海の空母エンタープライズの甲板で訓練するシールズ(海軍特殊部隊)。19日に米国防省が公開した。彼らは潜航した潜水艦から出撃する能力がある。むろん、ヘリや航空機を使った空路進入も難なくこなす。空母艦載機の対地攻撃を誘導する任務も可能である。写真下はパキスタンの基地からMC−130に乗り込む特殊レインジャー部隊の隊員。空母からは輸送ヘリで移動した。これが夜間暗視鏡の映像です。
米軍が日中の空爆を再開 タリバンは「ヘリ撃墜」と主張  (CNN 10月20日 CNN.co.jp) [要約]米軍は20日の夜明けから、タリバンの本拠地カンダハルなどに激しい空爆を再開した。米軍は前夜、特殊部隊を投入して初の地上戦を展開したが、米軍は今後も、昼夜の空爆を続ける一方で、アフガニスタン国外の安全な地帯から、特殊部隊を投入し、短時間で引き上げるという作戦をとる可能性が高い。 米軍は19日、陸軍レンジャー部隊を中核とする約100人の特殊部隊がヘリコプターでアフガニスタンに入り、数時間にわたってカンダハル近くの目標に対して攻撃を加えた。カタールの衛星放送テレビ「アルジャジーラ」によると、タリバン側は、この作戦に参加していた米軍ヘリコプター1機を撃墜したと主張している。 米軍はパキスタン国内でヘリコプター1機が墜落し、米兵2人が死亡したと発表しているが、このヘリコプターはアフガニスタンでの戦闘行動には加わっていなかったとしている。

[コメント]この攻撃は心理戦の要素が多い。今後はいつでも、どこでも米軍の暗殺者(特殊部隊)が行くぞという意味である。軍事的にこれも威力偵察の範囲にはいる。敵に対して、戦力を行使して反応を探るという任務である。同時に、タリバンの強硬派と穏健派を分離させ、強硬派を早く山にこもるように仕掛けているのだ。パラシュート降下したのは、敵に降下位置を特定されないためである。これからもヒット・アンド・ラン作戦は続く。というより、ヒット・アンド・ラン作戦以外には、軽武装(武器・弾薬数が少ない)の特殊部隊にはできないのである。AC−130など強力な対地攻撃力の支援を受け、短時間の掃討作戦を実施するのである。あくまでタリバン内部への心理的な脅迫(威圧)と分離・分断が目的である。写真はMC−130から夜間パラシュート降下する第75レインジャー連隊。カンダハル近郊。暗視カメラで撮影。
アフガン南部に特殊部隊投入 (朝日 10月20日 朝刊) [要約]パキスタンの政府筋によると、アフガン南部に投入された米軍の特殊部隊員は23名前後だと語った。使用している基地はジャコラババード、バニス、ダルバンディンとシャムシの4基地。この特殊部隊は、10日に空母キティホークからカラチに空港に到着し、パキスタン軍特殊部隊(SSG)とカラチ近郊の山で山岳訓練を行い、19日にクエッタの南120キロにあるシャムシ空港からカンダハルの周辺地域に入ったという。目的はアフガンで活動中のCIA工作員を支援するためである。CIAはタリバンの切り崩しなど、弱体化を図る任務で活動をしている。

[コメント]この特殊部隊の連中は、派手に銃を撃ちまくる任務ではない。あえて言えば、空爆の目標誘導である。CIAが指定した目標を、攻撃機の爆弾を誘導(レーザー誘導装置など)して正確な時間に正確な場所に爆撃させるのである。タリバンの中に戦争の行く末に迷っているものがいれば、CIAはこの者に脅迫を開始する。だから懐柔といっても、やさしく説得するわけではない。例えば、CIAは「お前の家の庭を21時35分に空爆する。死にたくなければ、避難しろ。我々の命令をきかないなら、次はお前の頭上に爆弾を投下する」と脅迫する。そして1分1秒の狂いも無く、21時35分になると庭に爆弾が命中し、大爆発を起こすのである。個人的な予告爆撃をやられると、爆撃が正確なだけに受ける恐怖心は最高度になる。特殊部隊にはそのような任務が与えられている。特にタリバンの穏健派が狙われる。穏健派を殺すのではなく、脅迫してタリバンから分離させるためである。だから意外であってもタリバンの強硬派は攻撃しない。(だたし重機関銃座に使用できる対空機関砲などは破壊する) 強行派は将来の本格戦闘のために温存しておくのだ。米軍が勝ちすぎないように、今はタリバンの穏健派と強硬派を分離さすことが重要である。これで本格的な地上戦が始まったとか、大規模な地上戦は回避されたと判断をするのは早すぎる。アメリカ政府は米国民が強い束縛(敗北感)と深い不安(危機意識)から解放(勝利)される戦争(報復)を求めていることを忘れてはいけない。まだまだアフガン戦争は心理戦の要素が強い。・・・・・ところで、アメリカで巡航ミサイルの大増産が行われているというニュースを聞いた。アフガンで使用した分は少量だから増産する必要はない。だとすると、アメリカは密かにイラク攻撃を準備しているのだろうか。もし炭そ菌テロは過去にイラクが加工したものと酷似していて、イラクからアルカイダに渡ったことが証明されると・・・・・・・・。これは全くの仮説だが、最悪の仮説でもある。アメリカは必ずイラクに報復するし、イラクは炭そ菌をトン単位で保有している可能性がある。アメリカも炭そ菌テロ事件がイラクと結びつくことに極めて慎重である。 
米軍が無人攻撃機初投入(ワシントン共同 10月18日) [要約] 十八日付の米ワシントン・ポスト紙によると、米軍はアフガニスタン空爆で無人偵察機にミサイルを装備した無人攻撃機を初めて投入した。米国防総省筋の話として伝えた。同紙によると、米軍はこれまで無人偵察機として使用してきたRQ1プレデターにヘリコプター用の対戦車ミサイルを装備。具体的な任務は不明だが、アフガニスタンで数回ミサイルを発射したという。プレデターは低空を低速で飛行する無人機のため、パイロットを危険にさらすことなく地上目標を攻撃できる利点がある。

[コメント]マスコミからの問い合わせに、「今度の米軍のアフガン攻撃で、何か新兵器は使われていませんか?」というものが意外に多い。バンカー・バスターやクラスター爆弾は新兵器ではないし、AC−130攻撃機もかなり古い機体である。今までは「新兵器はないですねー」がいつもの答えだった。そこにきてこのニュースである。これは新兵器といえば、新兵器といえるのではないか。無人機に対戦車ミサイルというよりは、対戦車ミサイルに無人機とTVカメラと言うほうが兵器の性格を現している。空飛ぶ対戦車ミサイルである。これで山岳地帯のように地形が悪かったり、危険な場所でも対戦車ミサイルが発射できることになる。むろん照準する目標の画像は捉えているので、遠隔操作でも正確に目標を攻撃できる。目標は戦車でなくても、対戦車用のHEAT弾なら超高温で炎上させることもできる。カンボジアで携帯式の対戦車火器RPG7で、木造建築物(学校か役場)を攻撃した直後の現場を見たことがあるが、まるで大量のガソリンをぶちまけて火を着けたような燃え方をしていた。爆撃や砲撃での破壊が難しい地下建造物などは、その入り口からこの対戦車ミサイルをぶち込むと、中にガソリンをぶちまけて火を放ったのと同じ効果がある。アメリカ軍はこんなロボット兵器も作っていたのか。むろん山岳戦の戦場無人化作戦として強力な攻撃兵器になる。そのうち無人偵察ヘリに対戦車ミサイルを装備したものも登場する。こうなるとロボットとゲリラの戦争である。
降伏勧告 「お前たちは有罪」「地上部隊がやってくる」 タリバンへ米軍放送 (CNN 10月18日 Cnn.co.jp) [要約]ワシントン(CNN)  国防総省によると、宣伝放送は先週から始まった。空中放送局の役割を果たす米軍機EC130「コマンド・ソロ」がタリバン兵に向けて、「選択肢はただひとつだ。投降せよ」と繰り返している。 米軍の放送内容の一例は次の通り。 「タリバン兵に告ぐ! お前たちは有罪だ。知っていたか。お前たちが支持するテロリストが我々の飛行機を乗っ取った瞬間から、お前たちは自分に死刑を宣告したのだ。合衆国軍は、同朋の犠牲に報いるためここにいる。高度な訓練を受けた兵が、ウサマ・ビンラディンのテロ集団と、それを支援するタリバンを壊滅させるためにやって来る。 われわれには最先端の装備が備わっている。われわれのヘリは、お前たちのレーダーが探知するより先に、お前たちの陣営に砲火を浴びせる。われわれの爆弾は正確無比で、お前たちの窓をねらうことだってできる。われわれの地上部隊は、あらゆる気候・地形に対応するよう訓練されている。米軍兵士の射撃能力は高く、優れた武器を持っている。 選択肢はただひとつだ。ただちに投降せよ。そうすれば、生きのびるチャンスを与えよう。投降すれば、危害は加えない。投降する決心がついたら、両手をあげて米軍に近づけ。武器は銃口を地面に向けて背中に担げ。弾倉は外し、実弾は抜いておけ。これしか、お前たちが生きのびる道はない」

[コメント]こんな馬鹿げた降伏勧告はタリバンの敵愾心を煽るだけである。だからアメリカは西部劇なのだ。これならお前たちは殉教のために戦って死ねというだけのことである。弱者に対する思いやりや配慮に欠ける。敗者にも尊厳をもって対応することが大事である。子供の頃に父から言われた。罪を憎んで人を憎まず。その人、その人に人生がある。自分の尺度で人を評価してはいけない。強い立場の時ほど謙虚になれ。(このホームページを読んでいる方から、この降伏勧告文はコーランに基づいて書かれているのではという指摘がありました。タリバンのように宗教心が強いものほど、このような恫喝に弱いという特徴を利用した心理戦という分析です。参考までに付け加えます)
戦車や車両などの「動く標的」を攻撃する作戦に移った。(CNN 10月18日 CNN co.jp) [要約]ワシントン―米統合参謀本部のスタフルビーム作戦副部長は17日、アフガニスタンでの軍事作戦について、低空から戦車や車両などの「動く標的」を重点的に攻撃する作戦に移ったことを明らかにした。 これまでの空爆の結果、タリバン側からの地対空ミサイルによる反撃などが報告されなくなった。このため、米軍は16日から、一定区域を米軍機が自由に行動する「交戦区域」を設定したという。 「交戦区域」の広さや数などの詳細は明らかにされていないが、同区域の中で米軍機のパイロットは、タリバン側の戦車や車両などを見つけ次第、指揮官の許可を得て攻撃しているとみられる。

[コメント]この交戦区域の中に、カブールとカンダハルを結ぶ幹線道路が入っていれば、タリバン勢力は完全に分断されたことになる。米軍はその幹線道路が見えるに場所(遠くの山や高台)に、密かに設置した監視カメラで監視していれば、AC−130攻撃機と組み合わせタリバンの動脈を切断するに等しい損害が与えられる。今の段階では無人偵察機であっても、必ず米軍は地上に監視カメラを設置することになる。本日のBBC(英)テレビ放送(ニュース)では、マザリシャリフへの攻撃を北部同盟側から取材している特派員が、「タリバンが敗走しているという報道があるが、私の目の前のタリバンは強固に反撃しており、とても士気が落ちたようには感じられない」と話していた。アフガンからの現地情報が混乱してきている。
オマル師 「各部隊、独自で戦闘を」 指示。指揮系統弱体化裏付け (毎日 10月18日 朝刊) [要約]タリバンの最高指導者オマル師は、各地に展開する部隊に対し、「司令部の命令を待つことなく、自らの判断で戦えよ。撤退するのも、前進するのも自由に判断せよ。投降したければすればよい。戦いを続ける者はイスラムの信義を守り抜くように望む」と伝えたという。これは空爆で主要な通信設備も破壊され、通信・指揮系統が機能しなくなったためとみられる。

[コメント]タリバンへの空爆は、事前の想像を越える被害を与えているようである。なにより、空爆に一切の抵抗手段を持たないタリバンにとって、挫折感や敗北感は予想以上に深刻なようである。これが普通の戦争なら、タリバンのほとんどの抵抗手段を奪ったので、もはや戦争の最終段階に入ったといえるほどである。これからはタリバンに降伏を勧告し、武器を捨てて示されたルートを通って集結地に向かうように命令を出すべきだ。(あるいはその準備を急ぐべきだ) その集結地へのルートだけは、空からの安全が保障されると約束するのである。すなわち抵抗か死か、あるいは降伏かの選択である。それをアメリカが行わないなら、同時多発テロに報復するための大虐殺を、これからアフガンで行おうとしているという指摘も生まれてくる。それこそ再びテロを激化させる最大の要因になる。本来なら、それを日本が米国に提案して、集結地での警備(反タリバン勢力の襲撃撃退)や医療活動を主体的に行うべきだった。むろん多くの国との共同行動である。どうして日本はそのような和平外交ができないのか。アミテージのように戦争をやることしか頭にないようなやつの言いなりにならぬほうがいい。写真はカブールの北部で空爆を受けて燃え上がるタリバンの燃料集積所。しかし右隅下の黒い点が人間(4人)であるから、燃料集積所といっても町のガソリンスタンド程度の規模である。本当はガソリンスタンドかも? この写真は毎日新聞1面に掲載。
アルカイダ民兵とタリバンが衝突? アフガニスタン南部 (CNN 10月17日 Cnn.co.jp) [要約]イスラマバード―国連当局者は16日、アフガニスタンでウサマ・ビンラディン氏のテロ組織「アルカイダ」に属するアラブ系民兵とタリバンの警官との衝突が相次いでいると述べ、タリバン政権側に亀裂が広がっているとの見方を示した。 国連当局者によると、約20人の外国人とみられる武装集団が13日、南部カンダハルのイスラム系援助団体の事務所を襲撃。援助団体の通報を受けたタリバンの警察官約15人が現場に駆け付け、銃撃戦になったという。 地元当局者はこの援助団体のメンバーに対し、外国人の武装集団とタリバン警察の間で衝突が起きるため、安全を保障できないと述べており、同様の衝突が各地で多発している可能性が高い。

[コメント]これは心理戦のひとつのよう気がする。もしアルカイダだったら堂々と国連事務所に正門から入り、これからの作戦のために物資を接収すると宣言するはずである。タリバンの警察官(憲兵)が駆けつけても、堂々と「これは物資の接収である」と宣言して、銃撃戦にはならないと思う。もし銃撃戦が起きたなら、それはタリバンの内部で逃亡や反乱が起きているためではないだろうか。タリバンの内部で逃亡を企てた者が、混乱を機に国連倉庫を襲って食料を強奪したというわけである。だから銃撃戦が起きた。どうもアルカイダとタリバンとの対立で銃撃戦といういのが演出(謀略)くさい。
タリバンの北部要衝都市が「近く陥落」 北部同盟 (Cnn 10月17日 Cnn.co.jp ) [要約]北部同盟のアブドル・ムミラ司令官は16日、タリバンの北部要衝都市マザリシャリフが近く陥落する見通しを示した。 北部同盟は同都市の中心地から約4マイル(6.4キロ)の地点まで進軍していて、すでに同市の3地域を支配下に置いたという。 「我々の軍はマザリシャリフで激しい戦闘をしていて、タリバンを敗走させることに成功した。タリバン40人が死亡した。もうすぐ陥落するだろう」と述べた。

[コメント] マザリシャリフ陥落は米軍の了解と、空爆などの支援を得て行われている。米軍は一刻も早く、ここマザリシャリフに特殊部隊の前進基地を築きたいのだ。マザリシャリフを制圧して、飛行場の周辺5キロを支配下に置けば、米英の特殊部隊が航空部隊とともに移駐してくる。そうなれば米軍はアフガン北部で圧倒的な攻撃力を行使できる。マザリシャリフの陥落はかつて蒙古来襲の時に、蒙古軍が博多を占領し砦を築いたことを意味するほど重要である。(実際は博多を占領できなかった)
タリバン外相亡命 パキスタンが保護 次期アフガン政権はタリバン穏健派も参加認める(朝日 10月17日 朝刊)  [要約]タリバン政権のアブルド・ムタワキル外相がパキスタンに亡命し、国防省統合参謀本部情報局(ISI)が保護していることがわかった。ムタワキル外相はタリバンの中でも穏健派として知られ、アフガニスタンでも多数派を占めるパシュトゥン民族の出身。16日にイスラマバードで行われたパウエル国務長官とムシャラフ大統領の会談では、タリバン穏健派を次期アフガン政権に含める方針を確認しているが、これはムタワキル外相を念頭に置いた発言とみられる。(ムタワキル外相が対米交渉に失敗して、アフガンに帰国したという報道もある)

[コメント]北部同盟と同様に次期政権の主役にはなれないが、タリバン後をにらんだ重要な脇役の登場である。元アフガン国王のザヒル・シャー氏は国連のアナン事務総長に書簡を送り、タリバン政権が崩壊した場合、国連にPKF(国連平和維持軍)を展開するように申請した。アフガンのタリバン勢力を米軍が武装解除すれば、直ちに国連PKOがアフガンに到着して、国連主導の暫定統治を行うためである。世界のイスラム教徒を敵にまわさないためには、米軍が制圧後も長くアフガンに駐留することはできない。ただちに国連軍の展開が必要である。このような戦争パターンは、米軍がNATOやアジアで軍事同盟国との未来形として想定してきた形である。むろん日米安保体制にも、これを期待しているのはいうまでもない。ただ東アジアでは北朝鮮の存在が、この形への移行をなかなか許さなかっただけだ。もし米国やパキスタンが描くタリバン後のこのシナリオが、アフガンで成功を収めたら米国が日本に期待するものは自衛隊のPKF参加という構図になる。米軍の後方支援ではない。(北朝鮮だけを想定すると後方支援という形になる)日本の政治情勢も、来年夏ころの自衛隊アフガンPKF派遣を目指し、再び議論が高まることになりそうだ。このように軍事知識というのは、ここまで政治(外交)が読めるのである。写真は16日、イスラマバードで共同会見をするパウエル国務長官とムシャラフ大統領。この会談で次期アフガン政権にタリバン穏健派を参加させることが確認された。
米軍 低空攻撃も開始 AC−130を投入 (読売 10月16日 夕刊) [要約]米軍はタリバンの本拠地カンダハルの攻撃に対地攻撃機AC−130を投入した。これで米軍はタリバンの幹部を標的に狙う軍事行動の第2段階に移行したことになる

[コメント]どうしてこれが第2段階になるのか疑問だ。確かに、精密誘導爆弾や巡航ミサイルなどの固定目標の空爆や終了した。これからは人や車など、移動目標への空からの攻撃も可能である。しかしあくまで空爆の一環で、地上攻撃でないから第2段階と呼ぶのは疑問である。むしろ「威力偵察」の段階に突入したと考えたほうがいい。AC−130はプロペラが4発で、エンジンの1発がステンガーにやられても、残りのエンジンで飛行が可能である。またAC−130の床には装甲板がひかれ、地上の対空砲火から乗員を守る工夫がなされている。すなわち、アパッチなど攻撃ヘリと比べて生存性が高いのである。だから威力偵察に使われたのではないか。まだタリバンは高射機関砲など、移動式の対空火器は地下に隠して温存している可能性が高い。今の段階で攻撃ヘリを対地攻撃に使用するのは問題がある。だから生存性の高いAC−130の投入である。軍隊ではこのようなやり方を、「威力偵察」と言っている。タリバンに温存した高射機関砲を撃たせるのである。もしタリバンがそうしなければ、数機の無人偵察機と組合わせ、AC−130攻撃機でタリバンの移動目標を攻撃する。だから攻撃ヘリや地上戦を戦う特殊部隊の投入は先のようだ。来月中旬から始まるラマダンまでに、米軍がどこまで作戦を進めるか注目したい。写真はAC−130攻撃機。イラン大使館救出作戦で準備されたが、結局、実戦で活躍することはなかった。南米の麻薬戦争で使われたと聞いていたが、確認はしていない。
米国で炭そ菌被害、広がる。(10月16日) [コメント]不気味な広がりを見せている米国の炭そ菌事件だが、これは明らかに人為的な細菌テロと断定できるが、ビンラディン一派のアルカイダの仕業とはまだ断定できない。なぜかというと、感染者の被害報告が少なすぎるからだ。もし細菌戦の訓練を受けたテロリストなら、郵便で菌を郵送するなどといった消極的な手段ではなく、もっと爆発的に感染者がでるような散布方法を選ぶだろう。例えば、食物や飲料水で腸に炭そ菌を入れるなら、食料市場などで散布すれば大被害が出る。また大きな建物や地下街の空調ダクトの空気取り入れ口に散布すると、多くの人が肺炭そ菌に感染する。世界貿易センタービルに旅客機を突入させたテログループなら、それくらいのことは平気でやるだろう。これは私の勘だが、別な者の便乗テロの可能性が高いと思う。それとも、まだ警告の段階(炭そ菌を保持しているという証明)なのだろうか。もう少し、様子を見ることが必要だ。私事だが、同時多発テロが発生して1ヶ月が過ぎた。毎日、嵐のように鳴っていた電話の呼び出し音も、最近は静かになってきた。昨夜は、ひさしぶりに「キムチ鍋」を作った。豚肉、カキ、ハマグリ、タラ、椎茸、豆腐、それに白菜(キムチ)とニラを入れた。味は最高。ちょっと飲みすぎたようだ。今朝はあまった汁でオジヤを作って朝食にした。それにしても、私が作る料理は山賊料理や海賊料理が多い。子供の味覚がちょっと心配である。今日から3日間、山のような依頼原稿と格闘することになる。金曜日(19日)はテリー伊藤氏と対談。何を聞かれるのだろう。
反米デモ 2人死亡 ジャコババード空軍基地周辺 (朝日 10月15日 夕刊) [要約]パキスタン南部のシンド州のジャコラババード空軍基地周辺で、数千人が参加した大規模な反米デモが暴動化し、治安当局側の発砲で2人が死亡、50人が負傷した。この空軍基地には9日、米海兵隊の100人が到着している。

[コメント]この米海兵隊の100人という情報が重要である。新聞は最も重要な情報に気がついていない。もっと早く海兵隊の到着を伝えて欲しかった。そうだったのか。海兵隊がどこに行くのか気になっていたが、ここジャコラババード空軍基地に橋頭堡を築くのか。クエッタと港町のカラチとの中間に位置し、北西から南東に伸びる滑走を2本持っている飛行場である。海兵隊の橋頭堡としての戦略的な位置は最高である。むろんパキスタンでの反米デモの最大拠点になる意味も含まれている。これからパキスタン治安当局の厳重な警戒が行われる。この情報でタリバンへの米軍の攻撃は、空爆と特殊部隊で済ませる話しはなくなった。次に欲しい情報は、米空挺部隊(第82師団と101師団)と、第25軽歩兵師団の情報である。米国にいる日本の特派員諸君、それにパキスタンやウズベクに派遣された特派員諸君、日本では米軍の情報が不足しています。気をつけてがんばってください。健闘を祈っています。
米特殊部隊、タリバンの精鋭「第55旅団」に照準 (Cnn 10月15日 Cnn,co,jp) [要約]ワシントン(CNN) 対テロ戦争の第2幕として、アラブ人などの義勇兵からなるタリバン精鋭部隊が、米英軍の次の攻撃目標になっている。14日付のワシントン・ポスト紙が報じた。 タリバンの精鋭部隊は第55旅団として知られ、アフガニスタンには2000人から4000人の外国人が同旅団に所属しているとみられている。米国が次の攻撃対象に第55旅団を選んだのは、移動歩兵として標的にしやすいこととともに、米国民に対しテロ組織を追及しているという姿勢をアピールしやすいためだという。 同旅団への攻撃の主体は、米軍の特殊部隊になる。少数の地上部隊の支援を受け、ヘリコプターからの攻撃になる見込みだ。ただ、ビンラディン氏の居所を見つけた場合でも、逮捕を目指すのは難しいので、実際は殺害を狙うとの見方もある。

[コメント]攻撃は近接戦闘を避けて、ヘリによる攻撃という点で信頼できる情報だ。ここでいう少数の地上部隊というのは、米軍の特殊部隊本隊(グリーンベレー、SEAL、特殊レインジャー部隊)ではない。CIA,MI6、デルタ、SASなどの少数の潜入要員である。たとえ第55旅団を発見しても決して自分たちは攻撃を行わない。後方で待機する攻撃ヘリや攻撃機の出動を要請し、正確な位置情報を与えて攻撃さすのだ。人目の多い都市や、見通しのきく原野にいる第55旅団は、昼夜を問わず、いずこから現れる米軍の攻撃(機)ヘリに苦しめられることになる。これはタリバンを市民から引き離し、山岳地帯に追い込むための作戦なのである。この機会に極秘情報(冗談・本当は軍事常識)をひとつお知らせします。携帯式SAM・ステンガーの最大の弱点は、水平線でステンガーを構えた場合、仰角10度以内(0度〜+10度)は発射できないという特性がある。これはミサイル本体が発射されると、いったん降下して飛翔するためです。ですから、ステンガーを正しく使うためには、その死角を補うため近接用の機関砲と併用して対空陣地を構築する必要がある。タリバン攻撃の場合、彼らの携帯SAM・ステンガー対策として、フレアー(偽熱源の放出)の使用と、この10度以内で接近する超低空攻撃も重要になる。タリバンの持つステンガーの射程は最大3500メートルだから、アウト・レンジ(射程外)からの攻撃もOKである。攻撃ヘリが搭載する対戦車ミサイルは5000メートル級のものも珍しくない。米軍はタリバンが一般市民の住む都市を離れ、山岳地帯に立てこもることに期待している。写真は自走対空機関砲のZSU23X2に乗ってカブール市内をパトロールするタリバン兵士。米軍の攻撃機や攻撃ヘリにとって、このような光景はほとんど射的場の動く標的である。
米軍攻撃ヘリ ウズベクーアフガン国境で作戦飛行 ロシア国境警備隊目撃 (朝日 10月14日 朝刊) [要約]ウズベクに近いタジキスタン国境に駐屯するロシア国境警備隊は、13日午前1時頃、米軍の攻撃ヘリがウズベク・アフガン国境を飛行しているのを目撃した。またウズベクのハナバード空軍基地には2機の米軍爆撃機(攻撃機?)が配備され、爆撃が行われた夜間に数十分おきに発着している。ハナバード空軍基地はアフガン国境から200キロの草原の町カラシ郊外にある。すでに数千人規模の部隊が到着し、米軍の大規模なテント村や野戦病院が設営され、数十機の軍用ヘリが駐機している。また陸軍山岳師団(第10師団)や救助捜索活動を行う部隊とは別に、アフガン国内に投入される「特殊部隊」が展開を始めたとの見方がある。なおハナバード空軍基地は、今月初めから続いていた米軍輸送機の飛来が11日朝から目撃されていない。地上戦の準備が整ったという見方もある。

[コメント] このアフガン北部の情報を待っていた。この米軍特殊部隊などが、本格的な冬が来る前(ラマダン前)に行う作戦は、マザリシャリフ、クンドース、シベルガンなど、アフガン北部にあるタリバンの拠点を掃討する作戦である。攻撃は上空から米軍攻撃機の支援が得られるし、攻撃ヘリなどの支援も得て優勢に進めることができる。そしてアフガン北部のマザリシャリフなどに米軍特殊部隊の前進攻撃基地を設置することである。この地域のタリバン勢力は、すでに空爆で大打撃を受けており、兵力規模は合わせて数千人と予測できる。この作戦は一般市民を巻き込まないように、最大限の注意を払う必要がある。これが空爆に続く作戦の第二段階になる。(第2段階の作戦はパキスタン側ではない。伝えられたパキスタン配備の米軍ヘリは、空爆の際に対空砲火や機関の故障などで脱出した米軍パイロットを、アフガンから救出する捜索・救難部隊である。この配置を完了しなければ、アフガン空爆は行われないからだ)
「わが国は依然、危険にさらされている」米大統領 (Cnn 10月13日 Cnn.co.jp) [要約]ワシントン―ブッシュ大統領は12日、ワシントン市内で、全米に波紋を広げている炭そ菌感染について、生物兵器テロの可能性を認め、「わが国は依然、危険にさらされている」と述べ、政府が全力でテロと戦っていることを強調した。

[コメント] 米NBCテレビのニューヨーク本社の女性職員が、郵便物と思われる感染で炭そ菌に汚染されていることがわかった。今の段階では被害報告が少ないことから、愉快犯、便乗犯、などの犯罪が考えられる。しかしFBIやブッシュ大統領が厳重警戒情報を出していることを考えると、何者かが政府を脅している可能性がある。テロリストたちは炭そ菌を持っていることを証明し、何かの要求を政府に出している可能性である。これに対し、テロリストとは取引をしないというのが米政府の公式な対応である。また脅迫であってもいたずらの域をでなければ、公開して対策を行えば社会不安が増すだけである。アメリカ政府は苦しい対応を迫られることになる。もしテログループが本格的に炭そ菌を散布すれば、被害が爆発的に出てくるのですぐにわかる。日本で何が起こっても、決してパニックにならないように冷静に対応する覚悟が必要である。テロとは我々市民を人質にとる卑劣な犯罪である。写真はニューヨーク・タイムス本社で調査に入る防護服の捜査官たち。米国ではマスコミに送付される郵便物から炭そ菌に感染するので、各マスコミは厳重な警戒態勢にはいった。
カブール陥落を避ける米国 (毎日 10月13日 朝刊) [要約]米軍の空爆はカブール周辺のタリバン軍の機甲・砲兵部隊を標的にしていない。反タリバン連合(北部同盟)のカブール進攻を遅らせるためだ。この地域にはタリバン軍はまだ戦車200両、数百基の重火器戦力を保有している。米国はアフガンで多数派を占めるパシュトゥン人穏健派が次の政権で大きな役割を担わないとアフガンに安定がこないことを知っているからだ。そのために北部同盟が首都カブールを陥落することを許さないだろう。(世界の目 デレク・フレミング氏の寄稿 英国の政治アナリスト)

[コメント]先日の日本の新聞で、「北部同盟・カブールに攻勢強める。首都解放も視野」という記事を読んだ。「それなら北部同盟は火事場泥棒になるよ。そんなことをアメリカが許すわけがないだろう」思った。米軍にとってカブール進攻は軍事的に、政治的にも重要な戦略項目(イベント)である。米軍の地上部隊がタリバン軍を打ち破り、装甲車や上空の攻撃ヘリが隊列を整えてカブールに入城する。それを歓迎するカブール市民。米軍の隊列の後ろには、難民援助物資を積んだ国際援助団体のトラックが続々と続く。アメリカ政府はこのようなテレビ中継が欲しいのである。これこそイスラム社会の反発を和らげるし、最高のテロ対策になるからだ。(3年後の大統領選挙運動に使える)。ちなみにタリバン軍の戦車200両、数百の重火器は米軍とって赤子の手をひねるように、簡単に攻撃ヘリや戦闘攻撃機で始末できる。もし北部同盟が勝手にカブール進攻を行えば、アメリカとロシアの関係は最悪に発展する。そのことはロシアも十分に承知している。
報復攻撃、「出撃ないが即応態勢」/在沖海兵隊トップが表明 (琉球新報 10月13日 朝刊) [要約]在沖米海兵隊トップのウォレス・グレグソン第三海兵遠征軍司令官(在沖米四軍調整官、在日海兵隊司令官=中将)は12日午後、米中枢同時テロ対する報復攻撃に関連し、「直接の参加はないが、在沖海兵隊は作戦を支援する立場からかかわっている。一部はアジア地域での基地の警備にも当たっている」と述べ、現段階で在沖海兵隊の出撃はなく、一部が日本以外のアジアの米軍基地警備に出動していることを明らかにした。

[コメント]不気味なほど海兵隊の動きが静かである。まだまだ出動は先と読んでいるのか、あるいは空爆後のタリバン勢力を分析して、その後の対タリバン作戦を練ろうとしているのだろうか。ともあれ気候が好転する春からのアフガン攻略作戦を考えれば、おそくとも来年1月にはパキスタンへの展開が必要である。今は嵐の前の静けさか、あるいは空爆でタリバンの戦力消耗が期待できるのか、それともこの機会にイラク攻略を検討しているのか。海兵隊が静か過ぎる。写真はグレグソン第3海兵隊司令官。
深深度貫徹爆弾GBU-28「バンカー・バスター」と誤爆。(10月12日) [コメント]1昨日、米軍が使用したGBU−28バンカーバスターは、重量が2トンと重いし、硬い殻(超鋼金属)に覆われて、高高度から投下されるために、岩盤や強化コンクリートで固めたバンカー(塹壕)に対し貫徹力を高めた特殊爆弾である。誘導は先端に取り付けられたレーザー誘導装置で行う。今回は地下の弾薬庫を直撃したが、この位置情報はロシアがアメリカに提供した可能性が高い。というのはタリバンは95年にアフガンに進攻して、今まで押せ押せのムードで戦ってきた。そのため頑丈な地下司令部や地下弾薬庫は必要なかった。そこでソ連軍が進攻して来た時代に地下に建造した司令部を、タリバンは弾薬庫に使っていたと推測できる。その正確な位置を米軍はロシアから情報提供され、今回のGBU−28爆弾で空爆したのだろう。パキスタン側で深度3の地震が観測されたのは、この火薬庫の砲弾などが誘発して大爆発したからだ。さて誤爆についてだが、空爆に誤爆はつきものである。対空砲火を避けながら飛行し、空から目標を確認するのは至難の技である。私はワシントンでのテロ機(旅客機)が国防省に激突したのも、ホワイトハウソの建物を視認できなかったからだと思っている。私が取材ヘリで飛んだときも、上空からホワイトハウスを探したが、建物の斜めや背景などから視認するのは難しかった。ベトナム戦争でも米軍ヘリが友軍への誤射事件は、よくある話しだった。また精密誘導兵器の誤爆は、目標を誤認識(事前の誤情報)して起きる事故も多い。ユーゴ空爆の際の中国大使館誤爆事件はその典型である。また迎撃のために打ち上げた高射砲の弾が落下(自爆装置の故障)して、地上で被害を与えることも良くある話しだ。ただし今回のアフガン空爆で国連職員四人が本当に犠牲になったなら、タリバン側は事故直後に中立的なテレビ局を現場に案内し、その証拠になるようなミサイルの破片などを提示しなければいけなかった。それを行わなかったタリバンの証言は、国際的には評価されないことになる。もし空爆が始まったら、たとえ攻撃目標(例えば飛行場)から数キロ離れていても、高射砲弾が落下する危険性があるので、地下3メートル以上のシェルター(防空壕)に避難することを怠ってはいけない。写真は空母カールビンソンで空爆の準備を進める米兵。
米軍5000人が沖縄で大規模な上陸演習 (Cnn 10月11日 Cnn co.jp ) [要約]沖縄に駐留している米海兵隊と海軍が10日、大規模な上陸演習を開始した。 演習には海兵隊と海軍の計5000人と、強襲揚陸艦「エセックス」や掃海艇など5隻の艦艇が参加。約2週間にわたり、数百人の海兵隊員が海岸へ「上陸作戦」を行うという。 第7艦隊水陸両用群司令官のシュルツ少将は「本土の部隊と違い、われわれは常に万が一の作戦を支援する準備が求められている」と述べ、同様の演習はこれまでも年2回行われていると強調した。

[コメント]空爆が始まったアフガン戦争では、米軍は大規模な地上部隊をパキスタンに派遣しないのではないかという観測が日本で報じられている。これはパキスタンなどの反米行動の高まりや、アジアなどイスラム諸国の反発から、大規模な地上部隊の派遣が難しいという分析からでる。そのかわり地上進攻には北部同盟を使い、米軍は特殊部隊や空爆で支援するという作戦である。しかし私は、そのような作戦は政治的にも軍事的にもそれは無理だと指摘する。米軍が行うアフガンでのタリバン壊滅は、アメリカの名誉と自信再生や恐怖からの解放がかかった報復戦争である。アメリカの国民は同時多発テロで自信を失い、今も新たなテロに怯えながら生活している。そのような暗い社会環境から脱するのは、アメリカ軍の力でタリバンを壊滅させ、首都カブールやカンダハルにアメリカ軍が隊列を組んで進攻することである。アフガンの人々はタリバンから解放され、国際的な援助物資を与えられ、アメリカ軍に感謝し歓迎する光景が必要なのである。(たとえ演出であっても) それを外国の武装勢力(北部同盟)が主体的に行い、米軍は航空勢力で支援したでは米国民は政府や軍を許さない。それに軍事的にも、パキスタンに米軍ヘリのヘリ部隊と、特殊部隊の配備したぐらいでは反米行動を煽るだけである。また米軍の拠点基地を守りきれない。そのためにも大規模な米軍のパキスタン派遣が必要なのである。さらにタリバンのようなゲリラ組織を壊滅させるには、地上部隊での掃討は欠かせない。タリバンの武装を解除して、隠された兵器を破壊する必要があるからだ。そのような理由で、私は沖縄で上陸訓練中の海兵隊などが、数ヶ月後(おそらくラマダン以後)、パキスタンに移駐(上陸)することは必至と考えている。これは今後、日本で大きな論争を呼ぶかもしれない。あなたは米軍の大部隊がパキスタンに移駐すると思いますか? それとも出来ないと思いますか? 
米軍 支援部隊パキスタン入り (読売 10月11日 夕刊) [要約]パキスタン政府報道官は11日、米軍部隊がすでにパキスタンに到着していることを明らかにした。ただ、同報道官は米軍部隊は後方支援要員で、戦闘部隊ではないとしている。

[コメント]アフガン空爆にともなうパキスタン国内の反米デモの高まりで、米軍のアフガン移駐が早まるか気になっていた。しかし早まっても数ヶ月先なので、今のところ米軍の動きには変化は見られない。このパキスタンの米軍後方支援要員は、本隊が移駐する際に必要な情報を得るのが任務である。むろんパキスタン情報部の保護と援助を得て活動をしている。今のところ米軍がパキスタンに移駐する情報がまったく米政府から出てこない。情報規制をしいているためだ。このように特定の情報が異常なくらい出なくなるのは、大変化が起きる前兆だという軍事常識を知っておこう。イラク攻撃に関する情報も米政府からでてこない。だからアラブ各国はあせっているのである。米国がイラクを攻撃しないなら、アフガンぐらいはしかたがないと思わせる作戦か? もう少し、状況を観察しよう。
米軍作戦 第2段階へ 特殊部隊で接近戦 戦闘ヘリ投入 (読売 サンケイ 10月11日 朝刊) [要約]ニューヨーク・タイムズ紙(10日)は、米軍は作戦の第2段階として、低空から直接タリバンの地上軍を攻撃できる攻撃ヘリの投入準備を始めたと報じた。ウズベキスタンへの米軍特殊部隊への配備は加速されているが、まだタリバン支配地区に地上から進攻する計画はないとも報じている。

[コメント]空爆で制空権を握った米軍は、いつでも、どこでもタリバンを攻撃できる能力(制空権)を手にした。しかしそれは空からの攻撃だけである。まだ特殊部隊など地上軍で攻撃することはできない。いつも書いているが、攻撃ヘリや近接対地支援機(A−10攻撃機)などの、支援体制が確立されなければ特殊部隊などの地上部隊は投入できない。それを行うのが、作戦の第2段階だと思う。C−5やC−17などの大型輸送機で運ばれた攻撃ヘリなどが、整備機材とともにウズベキスタンに移駐することが重要だ。それにしても、米国内の米軍基地(海兵隊や空挺部隊)の動きや、空軍の空輸部隊(戦略輸送部隊)などの動きがまったく報じられていない。それがわかれば、米軍の動きはかなりの精度で分析・予測できる。どうして米国のマスコミは報じないのか。不思議でならない。今の段階で報道統制などできないのだが。それと今、米軍が一番恐れているのは、ウズベクの飛行場に着陸しようとした米軍の大型輸送機に、ステンガーミサイルを発射されることである。兵員の他、武器・弾薬を搭載しているので被害は甚大である。
炭ソ菌テロ? 米に緊張走る。(各紙 10月10日 朝刊9 [要約]2人目の感染者が見つかったフロリダの新聞社で、コンピューターのキーボードから炭そ菌が見つかった。また同じ新聞社に勤めていて入院中のバージニア在住の男性も、炭そ菌の汚染されている3人目の可能性があることもわかった。同じ場所から複数の感染者がでることは不自然で、FBIは生物テロの可能性が高いとして捜査を行っている。

[コメント]炭そ菌とサリンのどちらが怖いかというと、炭そ菌のほうが数千倍、数万倍の脅威がある。炭そ菌の感染報告は76年以降、発病が報告されていない。サリンは散布された場所を除毒すれば安全になるが、炭そ菌は草食動物の排泄物や肉から菌が広がり、皮膚の傷口や呼吸から肺に入って無限に感染する危険があるからだ。非常に死亡率が高く、無差別に生物兵器として使われれば、大きな被害(テロ攻撃)を社会に起こす。しかし1955年に死菌ワクチンが開発され、また抗生物質を投与することで予防することもできる。フロリダでの炭そ菌汚染がビンラディン一派のテロと認定されると、今後のテロ対策やアフガンでの戦争に深刻な影響を与えることは必至である。アメリカ国民に与える心理的な影響は、同時多発テロをはるかに上回るだろう。なお、フロリダには米軍の中央軍司令部が設置されている。
アフガニスタンへの2日目夜の空爆始まる ( CNN 10月9日 Cnn co.jp) [要約]現地時間8日午後8時半(日本時間9日午前1時)ごろ、アフガニスタンへの2日目夜の空爆が始まった。前日と同様、巡航ミサイルと爆撃機による複合攻撃で、首都カブール、タリバン政権の本拠カンダハルへの攻撃が確認されている。この日は米軍だけで、英軍は参加していない模様。

[コメント] そろそろタリバンは、米軍は北部同盟や旧ソ連軍と違うことを理解してきたのではないか。夜になり、暗くなると航空機の爆音が聞こえ、間もなく爆弾やミサイルが爆発する轟音が響き渡る。そのような空爆が今夜も続く(3日間)。タリバン兵士は何も反撃できぬまま、無力感や敗北感に襲われるだろう。それが恐怖心に変わったときに、タリバンが逃亡兵で内部崩壊を始め、大部分のタリバン兵士が戦線を離脱するというのが、アメリカの読みである。しかし米軍のアフガン作戦はまだまだ初期の段階である。アメリカの国民は、これがニューヨークやワシントンで起きた同時多発テロへの報復であることを忘れていない。写真は空爆前の飛行場と空爆後の飛行場の比較。しかしよく見ると、上の空爆前の写真だが、地上の航空機は壊れており、飛べる状態ではないことがわかる。このような空爆写真は、アメリカ国民に自信を取りもどすために公開される。アメリカ軍はこのように、世界のどこにでも敵対する国があれば攻撃(空爆)できるという証明写真である。メデアが発達した社会では、わざと絵になる戦争が意図的に行われる証明である。
米軍 食料投下は心理作戦の一環 (10月9日) [コメント]米・英軍の空爆に続いて、アフガン各地の都市に食料や医薬品が空中投下された。これは米軍が行う心理作戦の一環である。といっても難民支援のためではない。空中投下した物資は、タリバンがかなり強制的に回収する。中に何が入っているかわからないからだ。ところが中から出てくるのは、山岳戦でも使えるC−レーション(戦闘食料)のパックである。ここでこの食料にはいろいろな効果が期待できる。(1)タリバンは飢えた一般市民のために投下された食料を奪い去った。(国際世論の批判) (2)市民は自分たちのために投下された食料をタリバンに奪われた。(食い物の恨み) (3)タリバンは山岳戦に必要な食料を確保したので、都市から山岳に移動する時期が早まった。(市民と兵士の分離) このように、米軍は投下した食料がタリバンに渡ることを計算した上で、空爆直後に食料を投下したのである。あくまで人道的な援助のためでないから、ここで感動すると後悔することになる。これが軍事作戦なのである。写真は投下したコンバット・レーションについて説明するドイツのラムスタン米軍基地司令官。
アフガンで空爆。攻撃機25機、爆撃機15機、巡航ミサイル50発 米統合参謀本部が発表(10月8日) [コメント]アフガニスタンの7ヶ所に米軍は空爆を実施した。私はこの空爆の緊急の目的は、これからウズベキスタンに展開する第10山岳師団の動きに合わせ、タリバンがマザリシャルフなどのアフガン北部に9000人のタリバン兵士を集結させたことが原因と分析した。同時に、空爆が可能なタリバン勢力下の飛行場と対空施設を叩き、ウズベキに空爆できる航空戦力と防空戦力を奪うことが目的だったと思う。緊急空輸されてきた第10山岳師団先遣隊は、現在の空輸初期の段階では戦力が弱体である。タリバンはその時期を狙って先遣隊の襲撃を行おうとし、米軍はタリバンの集結を知って空爆したということである。先遣隊に被害がでれば、それから後続する部隊に影響がでることが避けれない。アフガン北部にあるシベルガン、クンドウス、マザリシャルフの空爆は、まさにそのことを示している。アフガンでのタリバンと米軍の戦争は、まだ本戦にも入っていない。本戦に入る前にドアをノックした程度のことである。それなのにこんなに大騒ぎをしていいものか。(本日は深夜11時に起こされて起床。午前1時からラジオで5時まで生放送。それから・・・・・・・・・・テレビ特番2本、ラジオ特番3本。その他。つ、つ、疲れました) でもやっとアフガン地上戦は準備に時間がかかるという話しを聞いてくれるようになりました。それなのに、これから一気に地上戦に突入すると解説している人がいた。「ど、どこにそんな地上軍がアフガンの近くにいるんだー」。
首都で対空砲火 タリバン 所属不明の2機 (朝日 10月7日 朝刊) [要約]アフガンの首都カブールに国籍不明機2機が飛来した。これに対してタリバンは同市内10箇所以上で対空砲を発射した。しかし航空機の高度が高かったので、対空砲火は届かなかった。米軍筋の情報によれば4日にから、空母エンタープライズのFA−18戦闘機が偵察活動を始めたという。

[コメント]この偵察飛行は、タリバンに対空砲を撃たせるのが目的である。タリバンが配備している対空砲は、100ミリ高射砲(KS−19)、85ミリ高射砲(KS−12)、57ミリ高射砲(S−60)、37ミリ高射機関砲、23ミリZSU高射機関砲と、対空ミサイル(SAM)のSA−7とSA−13である。携帯SAMのステンガーは射程が3.5キロ(自衛隊用は4キロ)しかない。もし偵察機が高度が1万メートルを飛行すると、SA−13は有効高度5千メートルで届かない。(SA−7は携帯SAMで米軍のレッドアイと同タイプ)要するに迎撃を心配することなく、悠々と偵察飛行が可能である。偵察の目的が撃たせることと言ったのは、高射火器の位置を探るというのではなく、策敵レーダーの周波数を探るためである。もし空爆を行うなら、その周波数にあわせて妨害電波を発信して電波妨害(ECM)をする。また対レーダー超高速ホーミング・ミサイルもある。敵が策敵のレーダーを発信すれば、その位置をミサイルが記憶して命中する超高速ミサイルだ。このように策敵レーダーや誘導レーダーが使えないなら、対空機関砲のように目視照準か、赤外線誘導しかないが、夜間に空爆を行われると目視照準や低空用赤外線照準は使えない。どうせ今の段階で空爆するのは、タリバンに心理的に恐怖心を与える空爆だから夜間に行われる。ゴウゴウと航空機のエンジン音が街中に響きわたり、暗闇で閃光が走って雷のような大音響が連続して響く大型爆弾の空爆である。再度言うがこの空爆の目的は、タリバン勢力に心理的な揺さぶりをかけて、分裂や逃亡を起こすことである。(あくまで特殊部隊とは関係ない作戦である)。写真は米軍の大型戦略爆撃機B−52。デエゴガルシア島から大編隊で飛来し、タリバンが潜む一帯(市街地以外)に爆弾の雨を降らせると、生き残った兵士も大部分が恐怖のあまり逃走するだろう。絨毯(じゅうたん)爆撃とはそれほど怖いという。
ウズベク 米軍の基地使用を承諾。米兵救助に限る。(NHK 10月6日 朝7時のTVニュース) [要約]ウズベキスタンを訪問しているラムズフェルド国防長官は、カリモフ大統領と会談し、空軍基地1ヶ所を使用する承諾を得た。しかし空爆には使用せず、あくまで米兵を救助するためだけの使用に限るという条件付である。米軍はウズベクに山岳師団を派遣する。米国はウズベクをこの地方の安定勢力として位置付けるという。

[コメント]これを軍事的に読むと、実に味わい深いニュースである。最後の部分で、この地方の安定勢力というのは、米国がカリモフ大統領の政権維持に責任を持つという意味である。むろん民間投資も積極的に支援して、米国の同盟国に近い関係を保障する約束だ。ウズベクへのイスラム過激派の浸透と活動は、これからは米国の治安機関が取り締まることになる。ロシアとしては面白くないだろう。それから米兵の救助に限るという条件だが、これは米軍の作戦行動を制限するものではない。この軍事的な意味は、特殊部隊を支援するコンバット・レスキュー部隊を配置して、特殊部隊の救助作戦を行うという意味である。もし特殊部隊を投入するなら、必ず、このコンバット・レスキュー部隊を配置する必要がある。この部隊が配置されていないので、まだアフガンへの特殊部隊の投入はされていない。あるのはCIA(米)やMI6(英)それにSASなど、謀略や心理戦などを行う情報機関の要員である、と私は書いてきた。しかしここにきてやっと、コンバット・レスキュー部隊の配置が始まった。カリモフ大統領の粘り勝ちだ。このコンバット・レスキューの連中は、特殊部隊員以上の戦争のプロである。なにしろ特殊部隊が「メーデー、メーデー。至急、救援を求む。緊急事態発生!敵に包囲された。敵がトラックで続々と到着している。至急、コンバット・レスキューの出動を要請する」と、無線で叫んで、救助を要請する戦闘救助部隊である。訓練も凄いが装備も生半可なものではない。すでにアフガン全土で特殊部隊が作戦中と思っていた人や、間もなく空爆が始まると思っていた人は、もう2度と米英の心理戦に踊らされないために、特殊部隊とコンバット・レスキューの連携作戦を知っておこう。写真はコンバット・レスキューの部隊に配備されているMH−53特殊作戦ヘリ。敵からの銃撃に耐えるように、厚い装甲板に覆われ、銃弾が飛び交う中に降下し特殊部隊員を収容する。コンバット・レスキューについては、軍事常識のABC 「コンバット・レスキューの殴り込み戦法」に書いておきました。興味のある方はどうぞ読んでください。
本島周辺で演習へ/強襲揚陸艦エセックス (琉球新報 10月5日 朝刊) [要約]長崎県佐世保基地を2日に出港した米海軍の強襲揚陸艦エセックス(40、532トン)を指揮下に置く第一水陸両用部隊は5日午前、エセックスや勝連町にホワイトビーチに寄港している揚陸艦や在沖海兵隊2000人余が、来週から沖縄近海で始まる特殊作戦能力を検証する訓練に参加することを明らかにした。同艦は5日午後、勝連町のホワイトビーチに入港した。 ホワイトビーチで取材に応じた第一水陸両用部隊のポール・シュルツ司令官(少将)は、「今回の訓練も含めて、米軍はいつでも出動命令に対応できるよう訓練している。米国はテロリストとの戦いの準備に入っている」とエセックス公開の趣旨を説明した

[コメント]この部隊がパキスタンに緊急移駐(上陸)して、数ヵ月後にアフガン進攻が始まる。その意味で、動向が注目される部隊である。その訓練が公開されたなら、テレビの全国放送はその内容を放映してほしかった。ありもしない空爆が48時間後とか、特殊部隊がアフガン全土に展開してビンラディンを追跡中とか、軍事常識では心理作戦の段階で大騒ぎするより、こちらの訓練内容がもっと重要である。そろそろ日本人もマスコミも、本物の軍事作戦とはどのようなものか気がついてほしい。国会の審議もこっけいである。偉そうに言ってすいません。ところで7日(日)に放送予定の「ザ・サンデー」(日本テレビ系)ですが、アフガンの偵察衛星の写真(タリバンの拠点)を解説します。興味のある方は見てください。私が1枚の偵察衛星の写真でどこまでわかるか分析します。
ロシア機、黒海に墜落 ミサイル誤射か (CNN 各紙 10月5日 朝刊) [要約]イスラエルからロシアに向かっていたシベリア航空ツポレフ(TU)154型旅客機(乗客65人、乗員12人)が4日、黒海に墜落した。ロシア当局は墜落前に同機で爆発が発生していたことを確認したと発表した。ロシアのプーチン大統領は、テロの可能性があることを示唆しているが、米国政府高官はウルライナで行われていた軍事演習でミサイルが誤射され、ロシア機に命中した可能性があると語った。

[コメント]昨夜は8時50分頃に、文化放送からの電話で事件を知った。その直後、野球の中継放送を中断して、私のコメントを生で放送した。初めての経験だった。受話器を耳にあてていると、野球中継の放送が聞こえる。すると突然、アナウンサーの人が「テルアビブ発のシベリア航空の旅客機が爆発して墜落しました。・・・・・・・・・ここで軍事評論家の神浦さんと電話がつながっています。神浦さん」という呼びかけである。ラジオの速報性はすごいと思った。この段階ではミサイルの情報がなかったので、湾岸戦争でイラクがイスラエルをスカッド攻撃した例をあげて、今、テロリストがイスラエルを攻撃する理由と、テルアビブ空港で体験した厳重なセキュリテーチェックのことを話した。その後、電話で新聞社の人から、ミサイル誤射説がでていることを聞いた。またシベリア航空機が通常の飛行コースからはずれていた可能性があるとも知った。数時間のことだったが、まさに真剣勝負の雰囲気だった。もう夜でもあまりお酒を飲まないようにしようと、今朝は思っている。
米、天然痘ワクチンを増産 生物兵器テロに対応  (CNN 10月4日 Cnn.co,jp) [要約]トンプソン米厚生長官は3日、生物兵器によるテロの脅威に関連して、来年後半までに4000万単位を用意すると述べた。テロ以前のワクチン増産計画は、2004―05年を目途としていた。 トンプソン長官は、天然痘の予防接種には副作用があるため、事前に幅広く実施することは考えていないと説明。ワクチンの備蓄が充分あれば、天然痘が発生しても地域住民にすぐ接種・対応できると説明した。

[コメント]天然痘については絶滅宣言が出ていたが、細菌研究所に保存されていたウイルスが流出した可能性が否定できないからだ。タリバンやアルカイダが生物(細菌)兵器を持っているかどうかだが、生物・化学兵器は移動や保存に細心の注意(知識)と、それなりの防護服が部隊単位で必要である。しかしながら、それらを目撃したという情報はない。だが、けっして絶対ないとは言い切れないので、米軍は対応をしっかりしてアフガンに乗りこむこちになる。もしタリバンが天然痘を使用すれば、米兵より飢餓で体力の弱ったアフガン人に大被害がでる。そのことを考えれば絶対に使えない。人類にその程度の良心はあると信じている。写真はすでに派遣予定の海兵隊で、核・生物・化学戦争の訓練が行われている。今月2日、カリフォルニアの海兵隊の訓練場。これを装着して戦闘を行うと、がんばって2時間が限界である。砂漠でないなら3時間か。
集団的自衛権NATO行使へ 米が支援要請 (読売 10月4日 朝刊) [要約]米側からNATO同盟に対して、具体的な支援要請リストが提出されることになった。これはNATO条約第5条の集団的自衛権が初めて発動されることを意味している。NATOは4日、ブルッセルのNATO本部で行う大使級理事会で集団的自衛権行使の決定を行う予定。

[コメント]NATO同盟国18カ国はこれでやれやれというところだ。今回の同時多発テロ事件でアメリカが第5条発動を行えば、今後、同盟国内で起きたテロ事件でアメリカ軍の支援を期待できるからである。アメリカは一時期、今回は第5条の発動を見送って、独自の軍事力でやるつもりのようだった。しかしテロ対策全体のことを考えると、これから同盟国の支援無しには難しいという考えに変わったのだろう。最近のアメリカの対応を見ていると、なにか内部で深刻な対立が起きているように思える。イラク攻撃のこと、早期空爆の動き、タリバンへの対応、基本的な戦略をめぐって意見がぶっつかっているのだろう。今は揺れている。しかし戦略が1本にまとまれば、一気に突き進むのもアメリカである。今は政治と軍事のぶつかり合いが起きている。
米、山岳師団1000人以上を派兵。ウズベキスタンとタジキスタンへ、特殊部隊の支援 (読売 10月4日 朝刊) [要約]ニューヨーク州シラキュース郊外のフォートドラム陸軍基地に所属する第10山岳師団にウズベキスタンとタジキスタンへ出動命令が出た。特殊部隊の支援が任務と思われる。

[コメント]ちょっと予想より早い出動となったが、これは特殊部隊の展開が計画以上に早く進んでいるからだろう。タジキスタンやウズベキスタンに緊急移駐した特殊部隊は、ここに米軍の大型輸送機が到着するベースキャンプを設営した。次はアフガン国内(北部)にヘリやC−130で連結する前進キャップを設営する。それから特殊部隊やヘリ部隊のアフガン投入である。だから第10山岳師団の投入は前進キャンプ設営後と想定していた。もう前進キャンプに特殊部隊は展開を始めたのだろうか。しかし厳しい冬を目の前にして、アフガン北部の山岳作戦は何もできない。(当然、タリバンも動けない) 今の段階で移駐を始めたのは、厳しい寒さに体を慣らす意味がある。兵士がその土地の自然環境に体がなじむには、軽い訓練を行いながら1〜2ヶ月の期間が必要である。そんなことも軍事作戦を立案するには重要な検討事項なのである。ハワイやカリフォルニアの太陽から、マイナス10度や20度に引っ越すのである。結構、体はきつい。このニュースでミソは、1000人以上というところ。最終的に1万人を越しても1000人以上である。まあ第一陣(先遣隊)がとりあえず1000人という意味だ。この連中はスキーがうまいからね。写真はアフガンのジャララバードの近くにあるタリバンの山岳基地。いかにも難攻不落の砦のように思えるが、空から地雷を1000個ぐらい散布しておけば、タリバンはこの一帯を使用することはできない。左下の地下入り口は弾薬庫の入り口と思える。アメリカは対人地雷禁止条約に加盟していないことをお忘れなく。10月3日のサンケイ新聞・朝刊より
米国防長官、中東歴訪へ 軍事行動の協力態勢詰めへ (CNN 10月3日 Cnn,co,jp)
[要約] ラムズフェルド米国防長官は2日、同日中にサウジアラビア、オマーン、エジプト、ウズベキスタンなどの歴訪に出発すると発表した。訪問先では各国の首脳と会談し、米国が準備を進める軍事行動への協力態勢を固める構えだ。ラムズフェルド長官の中東歴訪中は、米軍による攻撃はないはずとの観測が強まっているが、「歴訪は軍事行動の前触れか」という記者団の質問に対し、長官は「その質問には答えられない」と述べた。ラムズフェルド長官の歴訪は、軍事行動の開始を前に、国際的な連携の足固めをはかるのが目的とみられる

[コメント]だったら、アフガン空爆(攻撃)はできないよ。というのが、率直な私の感想である。まだまだ本格的な攻撃のためには、準備に時間がかかるので、このあたりで地ならしに歴訪するのだろう。日本も米軍支援のために軍事行動を起こすのなら、アジア各国に事前説明するくらいの配慮は必要だ。いつも外務省はアメリカだけしか見ていないから、そのあたりの配慮が全く出来ていない。写真はラムズフェルド国防長官。Cnn.co.jp
空母キティーホーク 洋上基地か (朝日 10月3日 朝刊) [要約]今月1日に横須賀を出港したキティホークはアラビア海で「洋上基地」になる可能性が高い。これはニューヨーク・タイムス紙が国防省高官の話しとして報じたもので、艦載機の一部を日本に残し、広い甲板を特殊部隊の出撃基地として活用するというもの。対アフガン戦では、パキスタンが基地の使用を認めているが、反米感情も強いのでキティホークを洋上基地として活用するという案である。

[コメント]今回のアフガン攻撃では、米海軍と空軍の戦闘機部隊の出番は極端に少ない。上空から攻撃するするものが、あまりにも少ないのである。戦車や装甲車なら攻撃ヘリで簡単に始末できる。また海兵隊はF−18攻撃機やハリヤー攻撃機を配備している。必要な対地攻撃は十分に可能である。だったら、空母をアラビヤ海に浮かべ、輸送ヘリで海兵隊を運ぶほうが効率的である。その成果がはっきりと現れるのは、海兵隊がパキスタンの基地に移駐(上陸)する初期の作戦である。できるだけ短時間に、できるだけ多くの兵力をパキスタンに展開しなくてはいけない。その初期の段階が、米軍にとって最も危険(弱点)な時間帯であるからだ。海兵隊の強襲揚陸艦(エセックス・クラス)は1隻で2000人の海兵隊員しか運べない。仮に5箇所の飛行場を押さえるとして、最初の米軍兵士がパキスタンの飛行場の地面に足を着けた瞬間から、約2〜3時間以内に各飛行場に数千人(全体では数万人)の兵士と装甲車などを移駐させ、戦闘配置をとる必要がある。まさに秒単位で大移駐(上陸)作戦が実施される。この戦争における最大の見せ場なのだ。簡単に説明すると、ヘリで運ばれてきた海兵隊員や、輸送機で運ばれた空挺部隊が飛行場に着陸し、周辺に展開すると、そこにデエゴガルシア島から大型の輸送機が次々と着陸する。そして装甲車や監視機材を飛行場周辺に配置して、この初期の作戦は終了するというものだ。そのような上陸作戦を考えると、アラビヤ海に空母を使った洋上基地ができるだけ欲しいというのが本当の気持ちだろう。そのような作戦方針が出港後に決まったので、キティホークは横須賀に一旦帰港して余分な荷物を降ろしたような気がする。アフガンやパキスタンで頑張っているマスコミ各社の特派記者や戦争カメラマン諸君! 米軍の飛行場制圧はまだ先だと思うが、この瞬間だけは見逃さないように気をつけてがんばってください。まず米本土や沖縄の海兵隊の動きに注目。海兵隊は上陸前に最大限(史上最大)の戦力集中を行います。私も行って見たい気もするが、まあ、日本にいて上陸作戦の解説をしているでしょうね。写真は甲板から艦載機を降ろした空母キィテーホーク。意外なほど甲板は広い。
特殊部隊はビンラディン氏を追跡しない。(10月2日) [コメント]最近、特に気になったいたのだが、マスメデアの「米・英の特殊部隊がビンラディン氏の居所を探しにアフガンに潜入して活動している」という報道は間違いだと思う。いや明確に間違いである。そんな任務を特殊部隊に命じるはずがない。なぜなら、ビンラディン氏が脅威なのは、彼が存在することで資金(寄付など)が集まり、テロリストの志願者がアフガンに集まって訓練を受け、テロの命令をうけて世界各地に流出するからである。しかし今はタリバンやビンラディン氏の資産は凍結され、資金の流れも厳重に監視されている。またアフガンは封鎖されたし、新たにテロリストを志願しても、訓練キャンプにはもう人はいないのである。オマル氏やビンラディン氏が暗殺を恐れて、逃げ回っているようでは、新たな作戦を行う指揮系統は機能していないと思える。そうなれば、もうビンラディン氏は軍事作戦的に怖い存在ではないのだ。これからタリバンを壊滅させれば、ビンラディン氏は存在基盤(隠れ場所)を失って浮かび上がってくる。。だから今の段階で、いくら特殊部隊員でも危険なアフガンのビンラディン探しに、数百人や数千人を投入するほど米軍は愚かではない。むしろ米軍は特殊部隊がビンラディン氏を追って、アフガン全土で作戦中という誤情報を流し、タリバンを高い緊張状態に追い詰める心理戦と理解したほうがいい。日本人は映画のせいと思うが特殊部隊に期待が高すぎる。彼ら特殊部隊にも弱点はある。タリバンが銃や刀を持ってうじゃうじゃしてる場所などに潜入しない。それはCIAなどの仕事である。以前、中東やアフリカを旅行したとき、ブルース・リーのカンフー映画のせいで、日本人の私をみて空手の達人と思い、へんなチンピラやスリに尊敬されたことがある。日本人が特殊部隊に想像しているのは、そのような幻想である。どこにいるかわからない一人を探しまわるほど、今の特殊部隊は暇でない。やがて山岳地帯に逃げてくるタリバンを待ち伏せるため、山の要所要所に罠を仕掛けるのに忙しいのだ。米軍とタリバンの主戦場が山岳地帯になることは明白な事実である。そこに米英軍の特殊部隊が、各種の戦場監視機材を山岳地帯に設置して待ち伏せる。山なら市民と兵士の区別がつきやすい。夜間戦闘なら米軍が絶対に有利である。そこで行われる戦闘はRMA(軍事革命)によって編成された米軍が最初に行う戦闘(実験)になる。(RMAを知らない旧ソ連軍の指揮官たちは米軍の大損害を予測するが、RMAを知っているものは「米軍の虐殺的戦闘」を心配する)。RMAについては「軍事常識のABC Revolution in Military Affairsで解説を掲載しました。写真は自走対空機関砲ZSU−23 2連装でパトロールするタリバン兵士。軽武装の特殊部隊では対抗できない。
米軍、空爆準備を完了(サンケイ 10月1日 朝刊) [要約]タリバンの拠点を攻撃するために、米軍は300機以上の攻撃機を使って空爆を行う準備を完了した。空軍はサウジの兵力を増強する形と、デエゴガルシア島にB−52爆撃機を移駐させ戦力を増強した。海軍は湾岸からインド洋にかけて展開する空母部隊が配置についており、合計2万8000人の兵力と、B−52とB−1爆撃機が50機以上の総計300機以上が出動可能である。今回の空爆は、米国の軍事専門家の間では、限定的なものであるという見かたを紹介している。(同様の内容で、昨日、英国紙が48時間以内に空爆開始と報道している)

[コメント]だったらどこを空爆の目標に何を選んだのかという点が重要である。すでに逃げ出してだれもいない「ゲリラ養成軍事キャンプ」「人の姿が消えたタリバン本部」「逃げ出すこともできない人がいる市街地」「山岳地や荒地にひそむタリバン」など、どこにも攻撃目標に設定できるものがない。いくら英軍SASの数チームをアフガンに入れて、空爆目標を探し回っても見つからないだろう。そこで私は、今、米軍がタリバンに一番やってほしくないことを考えた。それは塹壕掘りである。攻めてくる米軍に塹壕を掘って待ち構える。これが一番いやなことだと思う。タリバンが急いで徴集した男たちも、米軍との戦闘には期待できないが、塹壕堀りなら十分に活用できる。出来上がった塹壕なら空爆や砲撃にも耐えることができる。これが米軍は嫌なのだ。だから米軍は塹壕を掘って待ち構えるような場所を空爆するのではないか。爆弾には時限信管式のものがあって、数時間後、数日後、数週間後に爆発をセットできるものがある。滑走路などを長期間にわたり敵に使わせないための爆弾である。またセメントなどの倉庫が空爆できれば、弾薬庫を空爆するのと同じ効果が期待できる。かつて米軍がドイツを空爆したとき、ボールベヤリングの工場を徹底的に空爆した。どんな兵器や車両でも、ボールベヤリングがなければ動かないからだ。今、それが塹壕を掘る資材であると思う。むろん、この空爆でタリバンが分裂することを期待しているのは言うまでもない。
北部同盟 進撃緩める? 米の軍事行動を見極める (毎日 10月 1日 朝刊) [要約]進撃を続けていた反タリバン勢力の北部同盟軍は、いったん攻撃を控える動きをみせ始めた。これは間もなく米軍の空爆が始まり、その際にタリバンの逃走が予測できるので、それに備える処置と思われる。今回の戦闘で北部同盟には800人の死者、タリバン側に数十人の戦死者が出た模様と、元KGB諜報員(ロシア軍情報関係者)は語った。なお北部同盟の戦力は12000人程度で、実戦経験のない若者が中心。兵器はタリバンと劣らないが、兵士の戦闘能力、後方支援、車両などの機動力が劣るという

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