| ここには2006年7月のWhat New!を保存しています。 |
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この情報の最も新しい更新日は8月18日(金)です。 |
| アフガン南部 治安回復 見えぬ道程 きょうNATO軍に指揮権移譲 (産経 7月31日 朝刊) |
[概要]アフガン南部のカンダハル、ヘルマンド、ウルズガンなど6州の治安維持指揮権が、31日、米軍からNATO軍(指揮官 英軍リチャーズ中将)に移譲される。これでNATO軍はアフガンの75パーセントに活動範囲を広げることになる。米軍がタリバン攻撃を続ける東部地区も、年内にはNATOが治安権限を受け継ぎ、アフガン全域をNATO軍が全土に活動を拡大する方針。 南部にはNATO軍の中でも、英国、カナダ、オランダの部隊が新たに展開し、その規模は全土で倍増の1万8000人規模になる。しかし南部では米軍主導の多国籍軍がタリバン攻撃を続け、6月以来600人以上が犠牲になっており、この中には地元の一般市民の犠牲者も含まれていることから、米軍の支援を受けるカルザイ政権の基盤を揺るがせない事態になっている。 NATO関係者によると、NATO関係者は比較的治安のよい中部バーミヤンに、ニュージャーランドにかわり自衛隊を派遣するよう日本に求めている。 [コメント]先ほどレバノン南部で48時間の空爆停止にイスラエルが合意したとTVニュースが報じた。レバノン南部で孤立している避難民を移送させるための休戦だという。 ここで忘れてはいけないことは、アフガンの治安作戦とタリバンの反撃、イラクでの自爆テロと宗派間の戦闘の激化だが、これらはレバノンで激しくなったヒズボラとイスラエルの戦闘激化と無関係ではない。アメリカやイギリスやイスラエルにとって本丸はイランだが、アフガン、レバノン、イラクは外堀・内堀のようなものである。結果的にイランが落ちれば軍事的には中東全体がアメリカの勢力に下ることを意味している。ロシアや中国にとっては決して容認できない情勢となる。またアメリカ軍といえども、非正規戦に使える兵力が不足し、イラクでの泥沼状態から抜け出せないままである。 そのような戦況の中で、アフガンでは米軍から英軍を中心とした多国籍軍に治安権限が移譲されるわけである。アフガン東部の山岳地帯から撤退した米軍・特殊部隊は、イラクに投入されてシリアとイラク国境付近でのゲリラ掃討作戦に使われる。こうしてシリアに軍事的な圧力をかけるとともに、レバノン・シリア方面から浸透するイスラム過激派を阻止する作戦を担う。 これは冷戦後における米軍とNTAO軍の典型的な連携作戦で、まずは米軍の圧倒的な攻撃力で敵の主力を叩きつぶし、その後の治安作戦や人道援助、それに復興支援などをNATO軍が行うというものである。アメリカ政府はそのような役割を日本の自衛隊や韓国軍などにも求めている。しかし米軍はイラクの泥沼で動きがとれない状態に陥っている。アメリカの思い通りにいっていないのだ。このネオコンが描いた世界戦略が、そのまま進行すればイスラム社会の対立と混乱は世界を狂わせることになる。 日本は過剰に軍事力に依存しない別のアプローチで、中東の戦争と和平に対処する方法を考えるべきである。小泉首相の過ちを繰り返すべきではない。 |
| 「完全な失敗」 防衛庁調査報告 テポドン2は北朝鮮近海 に落下 飛距離400キロを数十キロ に修正 ノドンが2発 スカッド4発 (毎日 7月30日 朝刊) |
[概要]防衛庁が近く公表する北朝鮮の弾道ミサイル発射に関する調査報告書で、3発目に発射された2段式の「テポドン2号」については、「発射は完全な失敗」と断定した。飛距離も約400キロの日本海と推測していたが、「落下は沿岸から数十キロの北朝鮮近海」と修正した。 これは複数のデータ解析から得られたもので、「1段目の燃焼は約40秒で終わり、2段目と分離しなかった」と断定し、飛距離も修正した。1段目の燃焼時間は正常なら3分以上とみられており、今回は完全な失敗と結論づけた。一方、目標については「太平洋に向けられた可能性が高い」が、正常な打ち上げではないからと特定は避けた。 残り6発は2発がノドンで4発がスカッドとし、北朝鮮東南部の旗対嶺(キツテリヨン)から北東方向に発射され、400キロ前後の海域に落下したと見ている。しかし正確に解析できる十分な航跡データが得られていないことから、落下地点の特定は避けた。そこで「6発とも直径数十キロの範囲に落下した」と分析している。北朝鮮が開発中とされる新型IRBM(潜水艦発射の中距離弾道ミサイルの改良型)は含まれていないと判断した。 [コメント]この調査調査報告書で注目されるのは、防衛庁がどのような方法でミサイルの航跡などの情報を入手し、断定や判断を行ったかという点である。すなわち米軍情報や防衛庁の情報収集能力をさらけ出す可能性につながる。だからこの記事を読んだだけでも、日米の情報収集能力をわざと誤魔化す記述も数点ある。 たとえばこの記事では、「この報告書は海自のイージス艦が捕らえたミサイルの航跡などの初期情報に、米軍の地上レーダーなどの追加情報を合わせて解析し、防衛庁独自の結果をまとめた」とある。しかしイージス艦でノドンやスカッドの航跡を追うには、相当に北朝鮮近海で警戒待機する必要がある。前回の98年8月のテポドン発射では、事前の想定以上にミサイルの飛距離が出て、事後の解析に苦労した経験がある。だから今回の発射では、北朝鮮近海で警戒待機していたとは考えにくい。すなわちイージス艦のレーダーでは、ほとんどミサイルの航跡をキャッチできなかったか、あるいは極めて限定した一部の航跡(高々度)しか捕らえていないと思われる。また米軍の地上レーダーの情報といっても、どこに米軍の地上レーダーがあるのかと問いたくなる。防衛庁としては車力駐屯地(青森県)の米軍Xバンドレーダーが役に立ったと言いたいのだろう。しかしXバンドレーダーは画像の精度は高いが、海の水面から隠れた目標を捕らえることはできない。この報告書で米軍の地上レーダー情報と合わせて解析というのはやりすぎである。Xバンドレーダーが捕らえたとして極めて高々度域の部分的な情報というしかない。また同じように米軍の弾道ミサイル追跡艦である「オブザベードアイランド」も解析に必要な十分な情報を得たとは考えにくい。今回は北朝鮮が発射した弾道ミサイルの高度に関する情報が最重要になった。 そこで活躍したのは、高度3万5000キロの宇宙からミサイルの熱源などを感知する米軍の監視衛星(静止)である。あるいは嘉手納から飛び上がったRC−135S偵察機が情報収集手段と考えられる。第1弾のロケットが40秒程度の燃焼で墜落したというのは監視衛星の能力である。あるいは1段目の切り離し失敗、2段目の点火(噴射)が行われずというのも、監視衛星によって正確に得られる解析結果である。しかし監視衛星にも弱点がある。ノドンやスカッドが海面に着弾しても、もし爆発(赤外線の放出)が起こらなければ正確な地点(海域)を出すことができない。 とにかくテポドン2は、我々の想像を”はるかに下回る幼稚な長距離弾道ミサイル”であったという事実である。そのために日米が準備し設定した弾道ミサイルの探知・追跡網ではわずかな情報しかとれなかった。北朝鮮のミサイルが高性能であったためにわずかしか探知できなのは困るが、数十キロしか飛ばないで墜落したから探知できなかったのではいいと思う。今回の発射を失敗と断定できただけでも、日米のミサイル探知網の成果であった。 ちょっと気になったのは、同じ記事を読売新聞も書いていて、読売ではテポドン2の1段目をノドン本体を4本束ねたと書いている。もし1段目のブースターがノドン4発なら、直径(2,2メートル)や全長も大きく変わる。これは間違いではないか。今までに私が知っている情報では、北朝鮮は1段目に新型のブースターを開発したと聞いている。 |
| 陸自ゴラン高原PKO レバノン緊迫で 行動禁止地域拡大 読売・解説部 勝股秀通記者 (読売 7月29日 朝刊) |
[概要]イスラエルとレバノンのヒズボラの戦闘が激しくなった7月中旬以降、ゴラン高原でイスラエルとシリアの停戦を監視する国連兵力引き離し監視軍(UNDOC 7カ国 約1000人)に、陸自が96年2月から現在も第21次派遣隊43名が輸送業務についている。 現地からは、「宿営地の西方約10キロでロケット弾数発が破裂」「目と鼻の先でミサイルとロケット弾が飛び交っている状況。着弾音は毎日聞こえてくる」(陸自幹部)と報告が入ってくる。戦闘が激しくなった7月中旬以降、UNDOFはイスラエル国内での輸送活動を全面的に中止した。また他の地域で活動中も、防弾チョッキとヘルメットの着用を義務付け、休暇などの公務外外出を中止している。 今回の戦闘でイスラエル軍が国連レバノン暫定施設を空爆し、4人が死亡したが、「シリアのダマスカスと宿営地間の緊急避難ルートは確保されている。今のところ心配していない」(防衛庁幹部)と話す。8月下旬には陸自部隊も半年ごとの交代期を迎え、第22次の派遣が予定されている。 イラクのバクダッド多国籍軍司令部には、空自の輸送を支援するため5人の自衛官が派遣されている。サマワから陸自の撤退が完了しても、まだまだ中東情勢から目が離せない日が続く。 [コメント]ゴラン高原から陸自部隊は一時的に避難していると思っていたので、この記事に正直驚いた。ゴラン高原はイスラエルにとって戦略的要衝で、もしゴラン高原を反イスラエル勢力に奪われれば、イスラエル北部を軍事的な脅威にさらすことになる。ゴラン高原から地中海側を見ると、40キロ程度先にハィファ港と海が見えた。その幅約40キロが加濃(カノン)砲の射程に入り、砲撃によりイスラエル北部が攻撃を受ける訳である。だからゴラン高原をめぐる戦闘は、歴史的に見てもイスラエルの存亡を左右する激しい戦いとなる。逆にシリアはゴラン高原をイスラエルに奪われ、ダマスカスを急襲される危険にさらされている。そのためイスラエル、シリア双方が、ゴラン高原の各所に、大量に地雷を敷設した地域が広がっている。 私が訪れた当時であるが、イスラエルがシリアからゴラン高原を奪い、軍事占領した後であっても、シリア側からゲリラが活発に侵入していた。私はゲリラの狙撃を避けるために、マイクロバスの床に伏せて、時速100キロの高速で移動したこともある。もし今後、イスラエルがレバノンの国境線に2キロの軍事支配地区を作り、そのために多くの兵力をさけば、ゴラン高原を不安定化するために、ゲリラの再浸透が活発化する可能性がある。だから国連軍による兵力引き離し監視が行われていた。 だからゴラン高原の国連軍(UNDOC)はレバノンでの戦闘が激化しても、ゴラン高原から安易に撤退できないのである。ゴラン高原をめぐる激しい戦闘の再開を誘発するからだ。 ただゴラン高原のイスラエル側にはイスラエル人入植者とイスラエル軍、それに日本など7カ国の国連部隊しかいない。いわゆるアラブ人やパレスチナ人は住んでいない。だからイスラエル軍の誤爆(あるいは確信)は心配しなくていい。シリアも今の情勢では、イスラエルとの直接対峙は望んでいないと思うので、ゴラン高原へヒズボラなどの浸透を許さないだろう。そのような情勢判断が防衛庁や自衛隊にあり、ゴラン高原の陸自部隊を避難させないと思う。また22次派遣隊も、予定通り出発させる判断と推測する。ただこれからの第22次派遣隊は、今までにゴラン派遣を経験したベテラン隊員を主に選抜し、緊急の情勢変化に備えることになる。 そういえば、サマワから帰国した陸自隊員からメールが届き、クエートの倉庫にはサマワの宿営地から撤収した大量の医薬品があるという。あの医薬品を空自のC−130輸送機は使えないにしても、外国の民間貨物機でレバノンに緊急移送する方法がないかと書いてきた。イスラエル軍機によって空爆を受けたベイルート空港も再開されたようだ。レバノンの国連職員は無理と思うかも知れないが、日本政府に人道的な措置でクエートの医薬品を緊急援助するように働きかけて欲しい。 |
| ASEAN ライス長官 針のむしろ 中東巡り厳しい視線 (朝日 7月28日 朝刊) |
[概要]ライス米国務長官が一連のASEAN会議のために、ローマからマレーシアのクアラルンプール入りした。昨年のASEAN関連の外相会議に欠席し、東南アジア軽視の失点を回復するため、「はずせない日程」(米国務省当局者)と位置づけられていたからだ。 ライス長官は、ASEAN外相会議には間に合わなかったが、27日、最後の文書調印式に駆け込んだ。28日は、緊迫するレバノン情勢も議題になる見込みのASEAN地域フォーラム(ARF)に出席し、会議終了後、そぐにマレーシアを離れる予定だという。再び中東入りとの観測も出ている。 ライス長官を迎えたASEAN諸国は、イスラム国家が多く、イスラエルやアメリカに対して厳しい視線が注がれている。さらに、イスラエルの攻撃で犠牲者(国連部隊)を出した中国も待ち受け、まさにライス長官にとっては”針のむしろ”だ。 ASEANは25日までに開いた外相会議で、「イスラエルによる一方的で無差別かつ過剰な武力行使を深く憂慮する」と、イスラエルの国名を挙げて批判する特別声明で厳しい姿勢を示している。(シンガポールは抵抗)。 [コメント]今朝のTVニュースによれば、イスラエルでは1万人を超える予備役の招集が始まったという。これはイスラエル政府が今回のレバノン侵攻作戦を、長期作戦になると見込んでいる明かな証拠となる。イスラエルはレバノンとの国境線60キロに、幅2キロの軍事占領地帯を設け、ヒズボラなど反イスラエル勢力を排除する作戦だという。まさに2000年5月に行ったレバノンからの一方的なイスラエル軍撤退を、敗北行為と評価し、再び、レバノンで軍事占領地帯を作ろうというものである。またこの機会に、首都ベイルート付近やベッカー高原などの反イスラエル勢力(ヒズボラなど)を攻撃し、その弱体化を目指している。 テレビのニュースなどではイスラエル軍の激しい空爆や砲撃で、各地で巨大な黒煙が上がり、建物や主要な橋が崩壊している。しかしレバノン国内に5000人を越えるヒズボラ戦闘員に損害を与えているか不明である。むしろヒズボラはイスラエル軍侵攻でゲリラ戦に移行し、空爆や砲撃の被害を受けているの一般市民である可能性が高い。そうなれば激しい空爆や砲撃は、イスラエルに対する新たな憎しみを増しているだけだ。 確か、00年5月のレバノンからのイスラエル軍撤退も、長期にわたる消耗戦に疲れ、犠牲の大きさに耐えきれなくてレバノンから撤退したと記憶している。イスラエルのような人口の少ない国では、予備役が大量かつ長期に徴集されると、国内の産業や経済活動が受ける打撃は大きい。長期になればなるほど、消耗戦から受ける打撃が深刻になる。 そのようなイスラエルの戦争による打撃を補ってくれるのがアメリカである。逆に言い方をすれば、イスラエルは戦争をすることでアメリカから援助をもらい、国家の存続を確実なものにしているという言い方もできる。だからイスラム諸国ではアメリカに対して厳しい視線が注がれる。 イスラエルは戦争さえなければ美しい国である。もし周辺国と共存共栄できれば、農産物などで豊かな国になると思う。旧エルサレム市街は私が最も感動した街であった。エルサレムの街全体がそのまま歴史博物館のようなものである。人の住む石の住宅の地下には、ローマ時代に作られた水槽(水道)が今も使われていた。清く透明な水で溢れていた。今でも、できればもう一度訪れてみたいと願っている街だ。 しかし今のようにイスラエルとアメリカが組めば、戦争こそがイスラエルの最重要課題になってしまう。そしてネオコンのような好戦的な思想を生みだす。日本とアメリカの安全保障を考える上で、イスラエルの問題は決して対岸の火事ではない。 |
| レバノン停戦 関係国会議で合意できず 「中東像」溝あらわ 欧州 「消極」米国と対立 アラブ シリア圧力強化 イスラエル 早期停戦に強く反発 (毎日 7月27日 朝刊) |
[概要]レバノンのヒズボラ武装組織とイスラエルの早期停戦を目指したローマ国際会議は、レバノン南部に派遣する国際部隊の編制などを先送りし、停戦に向けた具体的な合意ができなかった。事態の沈静化のカギを握るイスラエル、シリア、イランがこの会議に不参加したことや、停戦条件を巡る米国と欧州などの意見の相違が大きく響いた。 会議を主導した欧米は、多数のイスラム人口を抱え、中東の新たな戦争が飛び火するのを恐れている。イスラエルへの憎悪、ヒズボラへの共感が広がれば、イスラム過激派が台頭してくると警戒している。米国はイスラエルと歩調を合わせ、ヒズボラの根絶、シリア、イランの影響力排除で、「新しい中東」秩序につなげる戦略だ。しかし欧米にはブッシュ戦略はイラクで失敗したという見方で、米国は中東を対テロ、民主化としか見ていないという批判がある。 スンニ派のサウジやエジプト、ヨルダンなどは、ヒズボラはイスラム・シーア派のイランの影響下にあり、武器の供給源としてシリアとともに、レバノンで我が物顔で振る舞っていると見ている。今回のレバノン危機でサウジやエジプトは、シリアに対してヒズボラ支援の停止を求めた。ライス米国務長官はローマ会議に先立ち、親米国のサウジ、ヨルダン、エジプトと、反対にイラン、シリア、ヒズボラの反米国に分け、「新しい中東」という表現で圧力を加えている。 イスラエルは早期停戦に否定的で、レバノンの国連施設への空爆を「意図的な攻撃」と語ったアナン国連事務総長に不満を表明した。イスラエルはレバノン南部から撤退したことを「惨めな敗北」と批判を強め、レバノンへは国連平和維持軍ではなくNATO軍を主力とするような多国籍の国際部隊を受け入れの条件にした。 [コメント]やはりアメリカとイスラエルが連携して、今回のレバノン侵攻を企てたことが明らかになりつつある。少なくとも欧米や中東諸国はそのように見ているようだ。 果たしてブッシュ政権がいう「新しい中東」とは何か。対テロの思考から、中東を親米と反米に分け、親米国が反米国と戦うことなのか。ブッシュ政権はまだまだネオコンの芽が摘み切れていないようだ。 また新しい動きとして、アメリカは国連を無視する外交に軸足を移している。パウエル前国務長官ならこのような動きを自制するだろう。対テロにおいては、アメリカの軍事力で解決できることは限界があると、イラク統治で知ったと思ったら、また同じような失敗をレバノンで繰り返そうとしている。 さらにアメリカはレバノンでイスラエル軍を大暴れさせることで、NATO軍まで中東の戦争(新しい中東)に引き込もうと画策している。単にNATO軍といっても、ブッシュ政権の戦争政策に批判的な仏、独のほかに、冷戦後に加盟した親米的な旧東欧系の国もある。イギリスはイラクやアフガンで手一杯だが、新加盟の旧東欧系は新NATO軍として数万人規模でレバノンに派兵してくる可能性はある。フランス、ドイツ、スペインなども、自国のイスラム教徒の問題を考えると、レバノンのイスラエル軍を押さえる意味から、NATO軍のレバノン派兵に反対しにくい事情がある。 そうなれば次ぎに動き出すのが、ゲリラ戦(非正規戦)にたけたイランの革命防衛隊である。そのように考えていくと、まさに中東大戦争の姿が浮かんでくる。それこそがネオコンが描いた戦争シナリオだと思えてしまう。 石油1バーレル100ドル超などという時代がくれば、ロシアは再び大国として復活するだろうが、エネルギー供給が確立していない中国経済は大打撃を受けることになる。 いやな戦争が始まった。ネオコンが復活したような気がしてならない。 |
| ミサイル防衛「有効性と限界」 迎撃能力過信は危うい 科学的論議こそが必要 署名コラム 「記者の目」 (毎日 7月26日 朝刊) |
[概要]毎日新聞の布施・論説委員の署名コラムである。91年の湾岸戦争でサウジアラビア東部には、夜になるとイラク軍のスッカドミサイルが飛来した。そのたびに地上から米軍のパトリオットが、スカッド迎撃で打ち上げられ、夜空に大輪の火花が広がり、ホテルの屋上では拍手が上がった。拍手したものたちは「パトリオット神話」の信者になった。 湾岸戦争後に、米マサチューセッツ大学のセオドラ・ボストル教授らがビデオ映像をもとに、「パトリオットはまったく役に立たなかった」と見解を示した。「大輪の火花」やスカッドの残骸を見たので、パトリオットが役に立たないという見解を信じることができなかった。しかしイスラエルを守れなかったのは事実である。 98年8月に北朝鮮がテポドンを発射した時、アメリカではMD(当時は米本土ミサイル防衛・NMD)の早期配備を求める声が高まった。今の日本の世相と似ている。しかしボストル教授は、「今のシステムでは迎撃は無理」と語り、配備は政治ではなく科学の問題とすべきと強調した。00年にはノーベル賞を受賞した50人の科学者が大統領に配備反対の書簡を送った。 MDは専守防衛という主張はわかりやすいが、危うさがある。防御力も攻撃力もともに戦力である。防御力を増せば、相手は攻撃力を高める軍拡を覚悟しなければいけない。一般的なミサイル防衛の研究・開発は有意義と思うが、技術的な限界は直視するべきだ。「MDさえあれば大丈夫」という錯覚を国民に与えてはいけない。その後で莫大な請求書を国民に突きつけてはいけない。 [コメント]トリオット・PAC2はほぼ垂直に落下してくる弾道ミサイルの直前で爆発して、大量の破片をまき散らす。その破片の幕に、弾道ミサイルが衝突して破壊されるという迎撃方法(近接信管・当時)をとっている。これが「大輪の正体」である。乾燥して雲の少ない砂漠の夜空で、大輪が次々と咲けば、パトリオットがスカッドに命中して大破させたと勘違いをするわけわけである。確かサウジでのPAC2の迎撃率は7パーセント(最終報告)だったと記憶している。またイスラエルでの迎撃はすべて失敗したと聞いたことがある。 また新しいPAC3は射程が30キロ(防衛ハンドブックでは20キロ)と公表されている。マッハ5を越える高速で、ほぼ垂直に落下してくる弾道ミサイルでは、防衛できる範囲は直径でも5〜10キロが限界である。(弾頭は直撃破壊式)。 日本でもMDにおける科学的な論争が全く行われていない。日本の原子力技術者、ロケット開発者、誘導技術の研究者らが全く発言をしない。これらの者は兵器を全く知らないのか、知っていても黙しているのか。このような科学界の現状は実に情けない話しである。 ノドンが移動式発射台(大型トレーラー)を使い、発射には数時間で可能なことを知っていれば、イージス艦搭載のSM3を発射予定海域まで移動させる無理を考えるべきである。SM3搭載の4隻のイージス艦で何が出来るというのか。 日本の科学者は研究費を文部科学省に握られているので、新兵器に関する無能論などもってのほかと考えているのだろうか。 かつて日本では、海戦では航空戦力の時代が目の前に到来しているのに、古い大艦巨砲主義や不沈艦神話に縛られて戦艦大和や武蔵を建造した。軍事的に考えれば、空母や航空機をより多く生産すべきだった。そのような愚を日本は再びMDで行おうとしている。訪米中に一夜にしてMD導入を決定した石破元防衛庁長官が、最近、テレビの取材に応じて自分のMD論を話していた。それを見て聞いて、つい大笑いしてしまった。そして腹が立ち、無性に悲しくなった。 |
| マカオの口座 人民元偽造 北制裁か 中国銀行が凍結 (産経 7月25日 朝刊) |
[概要]韓国の最大野党ハンナン党の朴振議員は24日、中国の4大国有銀行のひとつである中国銀行が、北朝鮮関連の口座を凍結したことを明らかにした。これは同議員が今月中旬に訪米した際、複数の米政府高官が明らかにした。 朴議員によると、昨年9月に米国が、北朝鮮のマネーロンダリングに関わったとしてマカオのバンコ・デルタ・アジア銀行を調査した過程で、中国銀行のマカオ支店も調べたところ、ニセ米ドル札以外に中国のニセ人民元もあったという。マカオは金正日総書記の私生活にかかわる資金調達と知られ、金総書記の秘密資金を管理する朝鮮労働党39号室の口座もある。同銀行の口座凍結で、シンガポールやオーストラリア、スイス、ロシアなどの金融機関の北朝鮮口座にも影響が出ている。 「これで北朝鮮は相当のダメージを受けている」(朴議員)と語っている。 [コメント]結局、北朝鮮が7月5日に行った弾道ミサイル発射は、この金融制裁を解除して欲しいという悲鳴だったのだ。北朝鮮の軍部が独走したとか、ミサイルを売る(輸出)ためという説は間違いである。ここで明らかになったのは、北朝鮮は中国のニセ人民元まで製造していたことである。かつて中国はニセ米ドルを作っていたいた時代があるから、北朝鮮も許されると思ったのかもしれない。しかし中国のニセ米ドルは、米中が国交を回復する前のことで、今より30年より前のことである。 しかし北朝鮮のニセ米ドルは取り締まりが厳しく、国際的なマネーロンダリングについてもお金の動きが監視できるようになった。そこで北朝鮮はニセ人民元に手を出してしまったのだろう。これは北朝鮮の致命的な失策に繋がると思う。このような情報が世界を飛び交うだけで、人民元の評価はがた落ちする。中国は人民元を守るためにも、北朝鮮に厳しい制裁を課すことを避けることができない。 北朝鮮の支配体制を軍事力で倒すことはできない。しかし金融・経済制裁でグイグイと首を絞められている。北朝鮮の末路が見えだしてきたように思える。 |
| 昨日、帰京しました。 本日より更新を開始します。 (7月25日 火曜日) |
昨日、広島から帰京しました。広島では母を見舞い、弟家族と食事をしました。カミさんと娘は、庄原市で行われたセト・ウドック(ライブ・コンサート)を楽しみました。4日間雨天で、天候には恵まれませんでしたが、久しぶりの故郷を楽しむことができました。
昨夜から、4日間分の新聞を読み、届いたメールを読んでいます。しかしまだまだ半分も読んでいません。少しずつ元の調子に回復させるつもりです。 4日間のメールを読んで気がついたことは、天皇の側近による靖国神社メモの件、イスラエルやイラクのアメリカ軍が使った秘密兵器の件で、何通かの賛否(真偽)のメールが届いています。それらのメールには、ちょっと私がコメントできない様にも感じます。賛否や真偽の根拠が曖昧だからです。 |
| 更新休止のお知らせ!
(7月21日〜24日の4日間) |
かねてより予定していました広島への家族旅行で、これから羽田空港に向かいます。広島には母がいます。今は体が不自由ですが、気はしっかりしています。久しぶりに母を見舞い、機会があれば一緒に食事をしたいと楽しみにしています。
広島には携帯電話を持参しています。仕事など、緊急の場合は東京の自宅に電話を頂ければ、自動的に旅先の携帯に転送します。ご不便をかけますがよろしくお願いします。 テポドンで多忙を極めたので、ちょっと気分転換になると思います。ゆっくりとした気持ちで郷里を楽しんできます。 |
靖国A級戦犯合祀 昭和天皇が不快感 「だから参拝していない」 元宮内庁長官メモ 分祀論議に影響も (毎日 7月20日 夕刊) |
[概要]昭和天皇が1988年にA級戦犯合祀に強い不快感を示し、「だから私はあれ以来参拝していない」と語っているメモが、当時の富田朝彦・宮内庁長官の手帳に残されていたことがわかった。靖国神社に関する発言は、88年4月28日付けの手帳に貼り付けてあった。特に日独伊3国同盟を推し進めた松岡、白取までも合祀されていることに強い不満を示している。 [コメント]このメモは今後の首相の靖国参拝問題に影響を与えると思う。あるいはA級戦犯分祀論が強まる可能性がある。しかし私は合祀・分祀は靖国神社の問題で、宗教の自由から国家がくちを出すべきではないと思っている。だから昭和天皇も口に出さずに、靖国参拝を中止されたと思う。 ここはなんとしても、第2次大戦で犠牲になった多くの犠牲者を慰霊できる、国立の追悼施設が必要である。軍人や軍属ばかるではない。原爆犠牲者、都市の大空襲、沖縄戦の犠牲者、海軍に重用された貨物船の船員の犠牲者、そのような多くの方を慰霊できる国立の施設である。 私は北の丸公園が最適と考えているが、皇居に近いので天皇が参拝をされるのに便利だからだ。天皇が参拝し、外国の元首クラスが参拝し、日本国人にも解放された施設であることが大事だ。 この記事を読んで、胸が熱くなった。昭和天皇に対して、ますます親しみがわいてきた。 |
| 北朝鮮 全域で伝染病流行 肌ただれる奇病も (産経 7月19日 朝刊) ソウル 時事 |
[概要]北朝鮮の人権改善に取り組む韓国の活動家らが運営するインターネットサイト「デーリーNK」は18日、北朝鮮の広い地域でパラチフス,百日ぜきなどの伝染病が流行していると報じた。うみが出て肌がただれる奇病も発生している。 伝染病は今年春、南部や北部で発生し、現在は他の地域にも広がっている。特に北部の両江道では、病気にかかった牛や豚の肉を食べた人に奇病が発生している。肉は市場で密売されているとみられる。当局は両江道一帯を封鎖し、肉の販売や流通の統制を強化しているという証言もある。 [コメント]北朝鮮で春になると伝染病が発生するのは、極寒の冬が過ぎて、飢えた人々が食糧を求めて各地を移動するからである。飢餓によって体力の衰えた子供や老人にとって、伝染病は致命的な症状を起こすこともある。また地方では医薬品や医療施設も貧弱で、伝染病にかかってもまともな治療を受けることが出来ない。 その上で、腐った肉や病死の肉が市場に出回る。どのように言いつくろっても、もう北朝鮮は末期症状なのである。このまま絶望的な体制が続けば、先に死んでいくのは子供や老人や病人たちである。 私たち日本人は、片手で金正日体制を一刻も早く終わらせるための行動を起こし、残った片方の手では北朝鮮で苦しんでいる人々を一刻も早く救う行動を起こすべきと思う。 単に抗議や制裁だけではなく、各地で食糧暴動が発生したり、伝染病の大流行が確認されたり、軍隊同士が銃撃戦を始めた動きが確認されれば、どのような方法と手順で北朝鮮国内に緊急の医薬品と食糧を送り届けるか準備すべきだ。その検討と準備が”敵基地攻撃論”よりも差し迫った緊急の課題である。 北朝鮮をめぐるテーマは、もはや金正日体制の崩壊ではなく、北朝鮮・緊急救援なのである。すでに金正日体制は崩壊という形で消滅してからの問題が始まる。 段ボールにハングル文字を印刷して、緊急食糧や医薬品の迅速な配給が行えるように準備をしたり、日本のいくつかの港を救援物資輸送拠点港に指定し、救援物資が滞ることなく輸送できる体制を検討する。などなど日本側でも準備すべきことは数多くある。これが日本の安全保障なのである。敵を大砲や戦車で攻撃し、航空機から爆弾を落すだけが国家の安全保障ではない。 将来の北朝鮮の人々から、感謝と尊敬を得られる日本こそ、最強の安全保障なのである。 |
| 軌跡 (上) 陸自イラク撤収 準備1年 最後は「奇襲」 (読売 7月18日 朝刊) |
[概要]クエートのアリ・サーレム空軍基地に17日午後、イラクから最後に撤収した陸自隊員220名が、空自のC−130輸送機から降りてきた。最後までサマワの宿営地に残っていた約170人が、約40台の軽装甲機動車に乗り込んだのは16日午後8時、すでにあたりは闇に包まれていた。車列は1時間かけて裏手のゲートからひそかに出発した。オーストラリア軍の車両に先導され、100キロ離れたタリル空港へ。すでに空港にいた50人と合流した。タリル空港から空自のC−130輸送機でクエートに向かった。 サマワの宿営地では陸自の完全撤退後に、地元住民が部隊の残した装備品を奪おうと侵入を試みる事件も起きた。サマワからの撤退は、10日間に600人いた隊員を6陣にわけ、5陣までは早朝に英軍のヘリでタリル空港に移動した。最後の撤収は車両を使ったが、このことはクエートで待ち受ける部隊にも知らされていなかった。「身内をも欺く奇襲作戦」(陸自幹部)だった。撤収に備えて1年以上もかけて準備した計画だった。ある陸自幹部は、「すべて自衛隊が準備をして、撤収までやり遂げることで、初めて独り立ちしたといえる」。 [コメント]今月中には陸自隊員が全員帰国できるという。空自の輸送部隊はイラク(クエート)に残るからまだ不安な日が続くことになる。しかしこれで陸自が自己完結を示したとは思わない。非常に限定された行動規範で、戦地の活動を強いられた恨みは残る。迫撃弾やロケット弾が飛べば、自衛隊は宿営地に籠もるという不評を残した。また現地での自衛隊取材では、不必要な制限を行い、事実上、自衛隊員の苦悩を報じさせない姿勢をとった。隊員の安全のためとはいえ、同時に隊員の苦悩を国民から隠す手段として使われたことを忘れないでおこう。 それから政治家の責任である。イラクは安全な場所と言い通し、自衛隊員の生命を軽視した罪である。自衛隊員は日本を守るためなら進んで死ぬ覚悟はあると思う。しかし政治家の権力欲のためには死ねない。これから小泉首相をはじめとして、イラク派遣を強行した政治家たちが、サマワに派遣された自衛隊員への称賛が繰り返されるだろう。政治家が自らを正当化し、自画自賛するためである。しかし自衛隊員はバカではないことを知っておいて欲しい。 サマワの恨みは日本で晴らす。来年の参議院選挙が楽しみである。 |
| 安保理 全会一致 北朝鮮非難決議を採択 北は全面拒否 (各紙 7月17日 朝刊) |
[概要]国連安保理は北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難し、弾道ミサイル計画に関するすべての活動の中止と、ミサイル発射凍結の再確認、核開発放棄を求める決議案を全会一致で採択した。国際社会が結束して北朝鮮の核・ミサイルの放棄を迫る意志を表示した。日本が主導して安保理決議がされたのは初めて。 [コメント]日本はよくやったと思う。これだけの国際協調を演出できたことは大成功と喜びたい。 本日はお墓参りのため、これから夕方まで外出します。夕食は日本外交の成功を祝ってワインで乾杯です。 |
| 北朝鮮崩壊 →大量難民恐れ 半島の「安定」 最優先の中国 (朝日 7月16日 朝刊) |
[概要]中国は北朝鮮に大きな影響力を持ちながら、言うことを聞かない北朝鮮に怒っている。それでも北朝鮮の安定を最優先に行動している。唐国務委員(副首相)によると中国はミサイル発射前後3回ほど北朝鮮大使を呼びつけて「中国の意見」を伝えた。しかし北朝鮮はミサイル発射を強行した。中国のメンツは丸つぶれになった。それでも日本などの国連制裁には拒否権をちらつかせた。北朝鮮の金正日体制が崩壊すれば、中国東北部に大量の難民が流出し、中国が不利益を被るのを防ぐためである。 [コメント]北朝鮮の体制崩壊で、難民が非武装地帯を越え、韓国に流入することは地雷原などで難しい。船で海に出て日本を目指すことも少ないだろう。やはり大半は陸続きの中国になってしまう。しかしである。今も200万人の朝鮮族を抱える中国が手をこまねいて見ているはずがない。 私が推測しているのは、中国が北朝鮮の体制に不穏な動きを察知すれば、中朝国境付近に大量の軍用トラックを集結させ、大量の食糧や医薬品とともに、非武装の兵士が北朝鮮に救援に入ることである。表向きは、北朝鮮政府から中国に緊急救援支援の要請があったとして、中国軍が北朝鮮に入ることで難民の中国流出を防ぐのである。 中国軍から食糧や医薬品をもらった北朝鮮国民は中国に感謝する。この瞬間に金正日の絶対的な独裁政権が崩壊する。北朝鮮に独裁者以上の権力者が新しく誕生したからである。 国連安保理も中国軍が非武装であることと、北朝鮮側が救助を要請したことと、食糧や医療などの人道的な援助が行われていることで、中国を非難することは出来ない。 韓国がどこまで早く北朝鮮の救援に立ち上がれるかだが、韓国軍が護身用とはいえ武器を携帯しないのには抵抗があると思う。 中国は北朝鮮を併呑するタイミングを正確に計り始めている。盧武鉉大統領の外交術が中国と競って勝てることは万が一にもない。 |
| ニュースが読めない 多忙のために情報閉塞 今週末に回復目指す (7月15日) |
[コメント]お恥ずかしい話しだが、今朝の朝刊でレバノンがイスラエル軍の空爆で大変なことになっているのを知った。北朝鮮がミサイルを発射したのが5日未明、それから約10日間はその対応に追われた。対応といっても、わたしの場合はマスコミなどで解説や分析をすることだが、その間は北朝鮮やミサイル以外の情報に関心を持てる余裕がなかった。 そこで今日から3連休が始まった。幸いなことに、短い原稿書きが2本と、17日のお墓参りしか予定が入っていない。この機会に、10日間の新聞や週刊誌を読み返し、スポーツで体を引き締め、たっぷりの睡眠で休養をとりたいと思っています。 今になって考えても、北朝鮮は本当にバカなことをやったと思います。今は中国が庇ってくれていますが、それが終わると北朝鮮に中国の陰湿な制裁が始まります。 98年8月のテポドン発射で、日本中が誤情報で騒然としたことがありました。その反省の意味を含めてこのホームページを作りました。今回はそれなりに無駄な混乱を防いだと考えています。どうもありがとうございました。 |
| 在日米軍 PAC3迎撃ミサイル初配備 嘉手納基地 年内前倒し (産経 7月14日 朝刊) |
[概要]日米両政府はミサイル防衛(MD)の前倒しとして、米軍の沖縄・嘉手納基地にパトリオット・PAC3を年内に配備することを決めた。PAC3の国内配備は初めて。当初は”可能な限り早い時期に運用を開始する”としていたが、北朝鮮の弾道ミサイル発射で配備が前倒しになった。米陸軍は新たに4個高射隊(600人)を嘉手納に配備し、24基の発射台を運用する。米軍は別の在日米軍基地にもPAC3を、今後、配備する予定で具体的な場所や基地の検討に入る。 [コメント]在日米軍は最も重要な軍事施設を嘉手納基地と見ていたことがわかる。日本を狙う北朝鮮軍の移動式発射台の弾道ミサイル・ノドンの脅威を最も強く感じているからだ。これから米軍第一軍団司令部が来る座間基地と、横田基地が第2の配備地となる可能性が高い。ただし空自の航空総隊司令部が横田に移転した後の府中基地に、空自のPAC3が配備される可能性もある。PAC3は移動式なので、多少の距離があっても配備地は柔軟に考慮できる。 ただし米海軍の横須賀基地だが、イージス艦のSM3では敵弾道ミサイルの最終段階は迎撃できないから、横須賀にもPAC3は配備されるだろう。 いよいよこれからは北朝鮮のノドンミサイルと、自衛隊が軍事的に対峙する関係が露骨になる。北朝鮮はヤブを突いて蛇をだした。来年には空自に空中給油機が配備される。第1段階に4機の空中給油機で、さらに4機の空中給油機を導入を目指している。合計8機が小牧基地(愛知)に配備される。空自のF−2攻撃機(爆撃機)には空中給油装置が着けられ、すでに空自は精密誘導爆弾の購入も終わっている。このような日本の戦力が北朝鮮のノドンに強く志向する。 |
| 防衛庁 戦車、戦闘機など 女性配置を検討 (読売 7月13日 朝刊) |
[概要]防衛庁は男女共同参画基本計画を策定し、「戦闘職種」とされる戦車、戦闘機、潜水艦、護衛艦などへの女性配備を検討する。従来は「母性の保護」を理由に戦闘職種への配置を見送っていた。基本計画は06年〜10年度が対象。 [コメント]連日連夜、テポドンやノドンの説明に追われ、たまには別のことを考えたいと思ったら、この記事を見つけた。まあ自衛隊で、女性隊員が戦闘職種に進出するのは時間の問題である。自衛隊で男性隊員しかできないことを考えてみたが思いつかない。 そういえば我が母校の少年工科学校にも、女性生徒が入校してくる可能性があるのだろうか。少年という意味の中に少女という意味が含まれるというから、女性生徒が入校してきても校名を変える必要はない。そうそう、海自と空自は生徒教育(少年自衛官)を廃止することを検討中と聞いた。海空は生徒の人数が少なく、組織としての効果が少ないらしい。だったらこれからの統幕時代を迎えて、陸海空統合の生徒学校にすべきと思うのだが。むろん女性生徒にも入隊してもらう。日本にそんな学校がひとつぐらいあってもいい。 ※テポドン騒動が一息ついて、こんどは敵基地攻撃論や先制攻撃に関心が移ってきている。また日本に配備されるMD(ミサイル防衛)の有効性や、北朝鮮の生物・化学兵器と非武装地帯に沿って配備された火砲、ロケット、ミサイルの地下陣地に関心が深まっている。来週はそのあたりのことが話題になりそうな気がする。 |
| ミサイル発射 テポドン2 100キロ飛ばず (産経 7月12日 朝刊) |
[概要]在日米軍関係者は11日、テポドン2の飛翔距離について、防衛庁などが推測している約400キロより短い数十キロから、最長でも100キロ以下で日本海に墜落した可能性が極めて高いとの見方を示した。米政府高官は「テポドン2の痕跡が発射後40秒で消えた」として、「墜落地点は350キロ〜500キロ」という漠然とした数字を上げていた。 [コメント]第1弾ロケットが小爆発を起こし40秒で画像が消えたのに、なぜ数百キロも飛ぶことが出来るかの不思議だった。これでひとつの疑問が解けたように感じる。つぎにノドンやスカッドが狭い範囲に落下し、命中精度の優秀性を証明したというのを聞くが、私はまだ着弾海域の座標を聞いたことがない。たまたまテレビで日本海の地図が示され、わかりやすいように着弾数を示すために7つの赤丸を貼り付けただけである。その赤丸がたまたま1列に並んでいたから、ノドンとスカッドの着弾が等間隔の1列であったという誤解が生まれたように感じるのだが。できれば弾着した海域の座標を正確に公表して欲しい。北朝鮮のミサイル発射では信じられないような誤解や誤情報が、街に溢れているように思う。 昨日、テレビ関係者から、「専門家が断定されると、なかなか我々の方から否定や疑問視することは難しい。コメントの内容があいまいでも番組に使うことがある」と聞いた。今回のミサイル発射には、北朝鮮の兵器ビジネスの商品展示のあったという事を聞き、「誰が、何を根拠に、そのような話しをしているのですか」と聞いた時のことである。 ところでテポドン2は飛翔数十キロで墜落したが、これは時速300キロ以上はだせるF−1レーシングカーを作ったという。しかし実際に走らせたら、時速30キロ程度で車軸が折れて走らなくなった。それでもF−1と呼ぶのだろうか。 |
| 燃料を増量 「新スカッド」日本到達か 最大射程、推定1000キロ (読売 7月9日 朝刊)
本日10日は新聞休刊日 |
[概要]日本政府は北朝鮮が発射した弾道ミサイル7発の中に、射程を600〜1000キロに伸ばした「新型スカッド」の可能性があると警戒を強めている。防衛庁によれば新型スカッドは燃料タンクを延ばし、射程の延伸を図っている。仮に800キロなら中国地方全体と九州・四国の大部分、1000キロなら中部地方の大部分が含まれる。 またノドン同様に移動式発射台から発射されるため、事前の探知が困難とされる。 [コメント]91年の湾岸戦争の時、イラクのフセイン大統領は砂漠や山間部に移動式のスカッド発射台(大型トレーラー)を隠し、夜間になると砂漠に出てきてイスラエルにスカッドミサイルの発射を繰り返した。これに対して米軍は「スカッド狩り」作戦を行うために、地上監視レーダーを設置したり、小グループの特殊部隊をイラク内部に大量投入した。むろん上空では偵察機が移動発射台の位置を探して飛び交った。しかしスカッドミサイルの素早い発射準備と、発射後の早い移動ができるので、米軍はなかなか発見できなかった。ノドンやスカッドミサイルは単段で固定式の発射台を組み立てる必要はない。 だから移動発射台に載ったノドン・ミサイルのような脅威に、事前配備する数隻のイージス艦のSM3で対処することは出来ない。またこの記事では新型というが、日本を狙うならノドンで十分で、すでに兵器としての信頼性が確立したノドンを使い、射程の劣る新型スカッドを開発する必要はない。 このような場合は、短距離なら燃料を少なくして、大量の弾頭重量を得るためと見るのが普通の考えだ。弾道ミサイルの場合は、より遠く射程を伸ばすためには燃料を多く積むが、逆に火薬(炸薬)など弾頭重量は少なくなる。フセインのスカッドはイスラエルに着弾しても、燃料を多く搭載したために炸薬の量が少なく、大きな被害を与えることができなかった。おおむね燃料(射程)の量と弾頭重量は逆比例する。 今回、北朝鮮がムスダンリ(舞水端里)でテポドン2の発射を試みたが、スカッド、ノドンの発射は北朝鮮南部の旗対嶺・発射陣地を使った。その理由は、在韓米軍に近い北朝鮮南部とし、搭載燃料を少なくして、逆に化学兵器などの弾頭重量を増やす意味がある。また短距離なら、短時間でミサイルが目標に到達するので、相手にリアクション・タイムを取りにくくさす意味もある。 だから新型スカッドは射程を伸ばしたことを重視するより、弾頭重量を増やしたことに注目すべきなのである。北朝鮮が日本を目標するなら、古くても信頼性があるノドンで十分に攻撃できる。だから新型スッカドミサイルが、日本向けに開発された新兵器と考えるのは間違い。 この機会に何でもカンでも、北朝鮮のミサイル脅威を煽るような情報操作が行われています。ご注意下さい。 |
| 本日の更新は午後に行います ( 7月9日 午前8時45分 ) |
アクセスして頂いたのに申し訳ありません。今日の更新は午後に行います。(予定)。昨日は早朝から仕事で、更新ができませんでした。昨日、アクセスしてくださった方にお詫びします。本日の仕事(サンデージャポン TBS)は午前中に終わりますので、お昼過ぎには更新ができると思います。よろしくお願いします。
すいません。先ほど自宅に帰ってきました。16時12分です。今日は午後になると一気に月曜モードに移行しました。テレビやラジオ番組などの月曜日担当スタッフは、ギリギリまでニュースをチェックしているようで、お昼のニュースが終わると一斉に取材依頼の電話が来ました。結局、また、これから収録と取材になりました。日曜日の午後は一息つくと思った私が間違いでした。でも今は瞬間風速だと思います。明日はなんとか乗り切って更新します。皆さんから、励ましや”ご注意”のメールが多数届いています。ありがというございます。ご批判のメールを含め、非常に感謝しています。このテポドン騒動が終焉したら、皆さんと一杯やりたいですね。無論、私を批判して下さった皆さんもご一緒です。 |
| テポドン発射 ハワイ周辺に照準 米硬化、制裁決議へ圧力 (産経 7月7日 朝刊) |
[概要]北朝鮮が5日朝に打ち上げたテポドン2は、照準をハワイ周辺に合わせていたことが6日、分かった。これで北朝鮮の狙いが米国による金融制裁解除だったことが明確になった。米国は自国領が狙われたことで態度を硬化させ、国連安保理での経済制裁決議に国際的な圧力を強めていくと見られる。 複数の日米政府筋によると、防衛庁と米軍はイージス艦や弾道ミサイル追跡電子偵察機「RC135S」などで収集したデータでテポドン2の弾道を解析。発射直後の傾斜角度や到達高度などから、照準をハワイ沖に合わせていたと判断した。北朝鮮からハワイまで約7000キロ。テポドン2の射程は3500〜6000キロと見られていたが、実際の射程はこれより長い可能性が高まった。北朝鮮がハワイ周辺海域を選んだ理由は明かではないが、テポドン2には米国が射程に入っており、ハワイの太平洋艦隊司令部を狙えることを誇示したかった思われる。 アラスカに向けて発射した場合、テポドン2は命中精度が悪いので、誤って陸地に着弾する危険があり、避けたと考えられる。 [コメント]私はこの記事に強いリァリテーを感じる。私が最初にアラスカという言葉を使ったのは、北朝鮮のテポドン2ミサイルが稚内の近海に着弾したという第1報を、テレビ生出演中に聞いた時だった。「稚内近海の着弾なら、アラスカコースの可能性が高い」と解説した。しかし心ではなぜアラスカなのかという疑問を強く感じた。 テポドン2はアメリカ本土というより、アメリカ周辺地を狙える長射程のミサイルとして開発された。それを対米用という軍事目的を隠すために、人工衛星発射用のロケットととして位置づけわれている。今回、テポドン2が発射台に取り付けられたとき、米軍のRC135S偵察機は、わずかな傾斜でハワイ方面にミサイル本体が向けられたのを解析した可能性が高い。もしテポドン2の打ち上げに成功しても、ハワイまで届かず、その手前に燃料が尽きて落下する距離となる。ハワイ(陸地)には着弾することはない。仮に人工衛星の発射であれば、ミサイル本体がハワイの手前海域に墜落しても、人工衛星はハワイ上空を通過して、地球の周遊軌道を回ることになる。これは宇宙を平和開発する人工衛星であっても、北朝鮮はハワイを攻撃できるミサイル能力を誇示したことになると考えたのではないか。 しかし現実はテポドン2を発射直後の40秒後に、第1弾ロケットは2段目ロケットに点火・分離することなく爆発炎上して、日本海に墜落した。だからハワイコースと解析した理由は、テポドン2が発射台に取り付けられたわずかな角度(傾斜)と、第1弾ロケットが40秒間ほど上昇する方向で、目標はハワイ近海という結論を得たのではないか。 さて第2回目のテポドン2発射の準備が報じられているが、今回の発射では発射台の周辺にテポドン2の部品らしきものが散乱していることが確認された。(毎日 7月7日 朝刊)。第1段目の点火・リフトアップの段階で、何らかの爆発事故が起きた可能性がある。これは構造的な重大欠陥で、すぐに2基目を組み立てて、再発射できるような事故原因ではない。再び同じ失敗をすれば、北朝鮮のミサイル技術の低さを国際的に証明するだけである。また、北朝鮮のミサイル発射に自制を求めていた中国や韓国の顔に泥をぬっただけでなく、さらに頭の上に足を載せて踏みにじる行為にも繋がる。それを中国や韓国政府が耐えることができるか。 私は2回目のテポドン2の発射はないと思う。しかし、再び北朝鮮はアメリカ相手に瀬戸際外交をする気のだろうか。 |
| 本日は、今日現在の 2つの疑問を考えました。 @ なぜスカッド・ミサイル を発射したか? A テポドン2の発射は、 失敗か、自制か? (7月6日) |
@今回の北朝鮮のミサイル連続発射ではテポドン2,ノドンミサイルの他に、スカッドミサイルが発射された。しかしスカッドミサイルを発射した意図が日本のメディアでは何も報じられていない。北朝鮮が旧式なスカッドミサイルを発射した目的とはなにか。 [コメント] スカッドミサイルは旧ソ連で開発された短距離ミサイルです。旧式ですが構造が簡単で信頼性はあります。日本に向けて発射しても射程が届きません。(スカッドを改造したノドンなら届きます)。北朝鮮軍のスカッドミサイルは、朝鮮半島で使う短距離・地対地ミサイル兵器で、特に在韓米軍やソウルを攻撃できる能力を持っています。今回北朝鮮のスカッド発射は、アメリカに在韓米軍を攻撃できる能力を示すことと、過剰なアメリカ軍の軍事的反発を抑止するために、スカッドミサイルを発射したと考えています。特に夕方発射された7発目のミサイル(ノドンの可能性あり)は、抑止効果を狙った可能性が高いと思います。 (例えば、北朝鮮上空に米軍のU−2偵察機が領空侵入して、詳細な偵察活動を行った場合、北朝鮮にU−2を迎撃できる能力がありませんから、スカッドかノドンを日本海に向けて発射し、米軍の偵察活動を中止させる意志表示を行うような場合です) さらに2発がいつでも発射できる態勢を維持していることは、アメリカ軍の攻撃を抑止しているつもりでしょう。北朝鮮はミサイルの連続発射でアメリカ軍に攻撃されることを怯えています。ちなみに北朝鮮では300〜400基のスカッドミサイルを保有していると思われています。在庫を気にしないで日本海に発射できる特性があります。またスカッドミサイルの発射場所が、非武装地帯に近い北朝鮮南部であることに注目してください。
Aテポドン2が発射後35秒で落下しました。専門家の中でも、これを失敗と見るものが主流ながら、北朝鮮がわざと日本や米国に届かないように燃料や少なくしたり、指令爆破で墜落させたという見方があると報道されています。失敗か、自制か、はたして真相は? [コメント] 明らかにミサイル発射の失敗です。2段式ミサイルであるテポドン2の発射が、成功か失敗のポイントは、2段目ロケットへの点火が確実に行われ、1段目が切り離されたかがポイントです。仮に2段目に点火され、1段目が切り離され、ミサイルの速度が加速された後に、飛翔角度を出した上で、墜落(失速・自爆)したのであれば、成功したのに自制したいう見方が出来ます。しかし今までの情報では、2段目ロケットへの点火や加速が確認できず、1段目の切り離しも行われていないという情報が主流です。2段目が1段目に連結されたまま墜落したのであれば明らかに失敗です。それらの確認は宇宙配備のミサイル監視衛星(米国)から瞬時に捕らえることが出来ます。日本海配備のイージス艦のレーダーでは、テポドン2・ミサイルの高度が低すぎて探知できなかったようです。 今日は新聞のミサイル発射の記事が掲載されています。特にこの2点について詳しい記述がないように感じたので掲載します。もしどこかの新聞に関連記事が掲載されていたら参照してください。 |
| 北朝鮮 スッカド・ミサイル ノドン・ミサイル テポドン2・ミサイル など計6発を発射 日本海に着弾 (7月5日 ) |
[コメント]5日早朝の3時半頃、北朝鮮がスカッド、ノドン、テポドン2を発射したという情報が飛び込んだ。すぐにテレビ局に向かい、早朝から生出演した。その間にも次々とミサイル発射の情報が飛び込み、スタジオは異常な緊張感につつまれた。 そこで北朝鮮の意図だが、まったく理解できない。しかし北朝鮮は今までアメリカと戦争だと国民を洗脳して、引き締めを図ってきた。そのため外向けの理由より、国民の引き締めを狙っての発射も考えられる。 3種類のミサイルを発射した理由は、スカッドが在韓米軍向け、ノドンが日本の在日米軍向け、テポドン2がアメリカ向けとなる。 もはや国連安保理への付託や、6カ国協議の空中分解、韓国や中国の北朝鮮援助は難しくなった。北朝鮮の末期症状といえると思う。北朝鮮は自滅に向かう様な気がする。 午前10時から11時の間、ちょっと時間があったので急いで自宅に帰り更新しました。13時からニッポン放送(ラジオ)に出演します。テリー伊藤さんの番組です。 |
| 米誌報道 「イラン攻撃は成功せず」 米軍将官進言で政権断念 (産経 7月4日 朝刊) |
[概要]米誌ニューヨーカー(電子版)は2日、ブッシュ政権がイラン中部のナタンツの核施設を核兵器で攻撃する計画を真剣に研究したが、ペース統合参謀本部議長ら複数の米軍将官が、「イランの核施設の攻撃は成功しない」と見解を伝え、4月下旬にイラン攻撃を断念していたと報じた。国防総省ではこれを「4月革命」と言われているという。 イラン攻撃が難しい理由を、イランが空爆に備え、過去2年間に核施設を市街地に移すなどの対応をとり、「攻撃目標が多すぎて、あいまいになっている」ことを挙げた。さらにイランは一部を除いて平坦な地形が少なく、空爆が容易でない上に、防空システムを整備していると指摘した。仮に攻撃に踏み切った場合、イランが反撃し、「経済的、政治的、軍事的に深刻な事態を招く」としている。これによってブッシュ政権はイランとの多国間交渉など外交的解決策を優先する姿勢になったが、核施設への軍事攻撃も選択肢から排除していない。 [コメント]おそらくこの記事の半分が事実で、残りの半分はウソだと思う。そしてこのような情報のリークは「ブッシュ政権にはイラクに攻撃の計画があったことと、まだ放棄された攻撃計画ではないことを通告する」という目的を感じる記事である。 確かにイランの核施設を攻撃するのは難しく、イランも簡単に攻撃させれないように、分散化、地下施設化、防御能力向上化などで備えていると思うからだ。ロシアから低空を飛来する巡航ミサイルを迎撃可能な対空ミサイルも購入している。しかし何より恐いのはイランの革命防衛隊である。反米意識が強く、士気も高い精鋭部隊で、ゲリラ戦に精通した12万5000人のイスラム革命のエリート達である。もしイランが米軍の空爆攻撃を受けると、革命防衛隊は軽武装の兵器だけを持ち、隣国で内戦中のイラク・シーア派地区に浸透するだろう。そして米軍を相手に激しい非正規戦を仕掛けてくる。親米的なヨルダン、サウジ、クエートなども、イラン革命防衛隊のテロ攻撃を受けることになる。すなわち中東全体が激しく振動を始め、原油価格の高騰などで、世界経済はメチャクチャになってしまう。 何も米軍の将官レベルではなくとも、イラクの現状を見ればアメリカのイラン攻撃の愚かさは誰でも気がつく。これがイランの強気な理由である。アメリカはイラン攻撃が出来ないから、イランの核攻撃を検討したとか、まだイラン攻撃計画を放棄していないと言いたいのだ。 ただそれだけの理由なのだが、この心理戦情報は06年4月にブッシュ政権はイランの核施設に核攻撃を検討したことがあると、これから10年以上は語り次がれるだろう。ちょうど94年に、クリントン大統領が北朝鮮の核施設を軍事攻撃しようとしたというのと同じである。クリントン政権が本気で攻撃しようとしたのかは疑わしい。アメリカは北朝鮮に足下を見られているから、北朝鮮の瀬戸際外交や恫喝外交に振り回されることになる。私はクリントン政権では、真面目に北朝鮮核施設の攻撃を検討したことはなく、そのような心理戦情報を流しただけだと思っている。 しかし今回のテポドン2騒動で北朝鮮の瀬戸際外交の手段は封じ込まれた。また同じ手が通用すると考えた北朝鮮が幼稚だった。 |
| イスラエルのガザ攻撃 ガザの首相府爆撃 ハニヤ首相や職員は無事 インフラ破壊 住民反発 「兵士拉致と関係ない」 停電で医療危機 爆音に眠れぬ夜 (朝日 7月3日 朝刊) |
[概要]イスラエル軍は2日未明、パレスチナ自治区のガザ地区にある自治政府首相府をヘリからミサイルで爆撃した。建物の一部を破壊したが、ハマスのハニヤ首相や職員は無事だった。イスラエルのパルオン内相はラジオに出演し、「これはハマス主導内閣の統治能力を失わせるための作戦の一環だ。交渉は行わない」と語り、攻撃の標的がハマスそのものであることを改めて示した。1週間前にイスラエル兵士が拉致された事件はエジプトが仲介しているが暗礁に乗り上げている。しかし兵士は生存している模様だ。 イスラエル軍の首相府爆撃は6月30日にも爆撃され、破壊の規模が小さいことから、要人暗殺や政府機能の破壊ではなく、「警告」のためとみられる。しかしイスラエル軍は27日深夜から「兵士を開放させるため」としてガザ攻撃を開始し、ガザ電力の6割を供給する発電所と、市内と南部をつなぐ2本の橋を爆破した。地上部隊も南部に侵攻した。 市内では断続的な停電が続いており、停電で給水ポンプが止まり、各所で断水も起きている。600人の入院患者がいるシャフィ病院では、自家発電の電気が不足し集中治療室と手術室だけに送電している。さらに自家発電機も古いために、電力停止の危機が懸念されている。またエジプト国境では検問所の閉鎖で、ガンの放射線治療など、ガザでは行えない治療を受けるためにエジプトを定期的に訪れていた患者300人が足止めされている。爆撃だけでなく、イスラエル軍は上空を超音速で飛ぶことで引き起こす「ソニックブーム」による攻撃を行っている。シャティ難民キャンプに住む15才のマジド君は、「夜中に騒音が続いて寝られない。騒音で家が揺れ、恐くて吐き気がする」と話す。ガザ地区の土木作業員(54才 失業中)は、「これでハマスへの支持が弱まると思うのは大間違いだ。自分たちで選んだ政府を無理矢理倒されてたまるか」と話した。 [コメント]イスラエル軍は兵士1名が拉致されたことで、これを機会にハマス政権に軍事的な圧力をかけて崩壊させる作戦に出た。ガザ地区の6割の電力を供給する発電所を破壊し、イスラエル側から送電する電力に依存させようとしている。水の補給も深刻さを増している。さらに検問所を閉鎖し、深夜はソニックブームで騒音と振動を起こしている。もはやあらゆる手段を使い、パレスチナ人の精神をボロボロに壊そうとしている。そこでは真っ先に、精神的に弱い子供達が犠牲になるだろう。これほど非人道主義的な威圧作戦はないと思う。 これがイスラエルでテロを発生させる可能性をさらに高めた。こんなことをいつまでも続けていれば、本当にイスラエルは存亡の危機を迎えることになる。ハマスがイスラエルとの停戦を破棄したのは、イスラエル軍が海岸で遊ぶパレスチナ人家族7人を砲撃したことである。例え原因は誤射であっても、イスラエル軍が罪を認め、責任をとれないことに問題がある。ここで復讐、憎悪の連鎖を断ち切るか、あるいは、互いのどちらかが死に絶えるまで殺し続けるのか。 |
| 陸自サマワ撤退 英軍同行取材で 邦人記者を拒否 日本政府の要請 (読売 7月1日 朝刊) |
[概要]英外務省は28日、イラク南部のムサンナ県で7月に行われる英側からイラクへの治安権限移譲式典で、日本の報道機関の同行取材申し入れをすべて却下した。これは日本政府が27日に英外務省に対し、日本の報道機関の同行取材を受け入れないように申し入れたため。英国は極めて異例の措置だが、日本政府に配慮せざるを得ないという。 [コメント]サマワの自衛隊を取材する方法は、ひとつは現地住人を現地スタッフとして雇用して記事や写真を送稿してもらう方法がある。あるいはムサンナ県で警備にあたる英軍を現地取材し、その機会を活用してサマワの自衛隊を取材できるチャンスを狙う方法である。しかし6月に英軍の護衛と共にサマワに入った飯塚恵子記者(読売・ロンドン支局)は、サマワの対岸の英軍基地に到着しながら、東京の首相官邸(高官)の意向で取材を拒否されたという。 当初は防衛庁も取材の申し込みに困惑していたが、やがて英軍と防衛庁、陸自は「英軍警護下で行動する」という説明で受け入れする方向に対応が変わった。しかし首相官邸の高官が記者に告げたのは、イラクが危険であるという理由だった。それもサマワ宿営地の対岸である。同行している英軍兵士も不思議がったという。(イラク取材記 「閉ざされた」陸自活動 読売新聞 7月1日 朝刊 飯塚恵子記者著)。 この高官はサマワが危険だとか、現地の陸自が迷惑とか、そんな理由で取材を拒否しているのではない。自分たち政治家や官僚が大失敗した陸自のイラク派遣の現実を、隠そうと必死になっているだけだ。しかし政治家や官僚がサマワの報道規制に必死になればなるほど、現地でどのような問題が発生していたのか。ジャーナリスト根性を震わせ血が熱くなるほどの興味がわいてくる。 こんなことで日本人ジャーナリスト根性を舐められてはたまらない。かつて私自身が体験したことである。カンボジアにはPKO活動で自衛隊が派遣されていた。そして総選挙が近づくとポロ・ポト派出現情報や、各地で銃撃戦が起きていた。そこでレインジャー訓練終了者で編制した武装パトロールも始まった。日本国内ではカンボジアに派遣された自衛隊員の家族から、国会に早い帰国を求める請願なども行われていた。日本のテレビのニュースでは自衛隊員(3佐)が、「何が起きても不思議ではない危険な状況です」と語っていた。そんなときに外務省官僚で後に外務事務次官になり、駐アメリカ大使になった外務官僚がプノンペンにきた。その時の記者会見で、「あなたはカンボジアは平和で、危険はないと言った。しかし自衛官達は極度の緊張状態に置かれ、何が起きても不思議ではないほど危険とテレビにインタビューに答えている。そのことについてどう考えるのか」という私の質問に、外務官僚は「そのテレビを見ていないので何も答えられない」の一言だけだった。 今回の日本人サマワ取材お断りの態度にも、同じように自分たちの責任を追及される怖さを感じているのではないか。 やはりここはジャーナリストとして筋を通し、あらゆる手段で権力者の報道統制をうち破るしか方法はない。彼らはまだ第3と第4の方法があることを知らないようだ。 |
※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。