| ここには2006年6月のWhat New!を保存しています。 |
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この情報の最も新しい更新日は6月30日(金)です。 |
| テポドン2 北に自制求める 温家宝首相が明確化 (産経 6月30日 朝刊) |
[概要]オーストラリアのハワード首相は29日、温家宝首相との会談など一連の訪中日程を終えた。温家宝首相は28日の首脳会談後の記者会見で、北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2」の発射準備を進めていることに対して、「事態を悪化させる措置をとらないように望む」と述べ、中国首脳として、北朝鮮に自制を求める姿勢を初めて明確にした。この発言はハワード首相の「北朝鮮に最も影響力のある国は中国以外にない」という考えに答えたものである。 [コメント]北朝鮮がこれからも核兵器開発を行い、核実験を経て、核武装国家になると信じる人は多い。また北朝鮮は、すでに数個の核兵器を保有していると考えている人も多い。しかし私は北朝鮮は核兵器開発を行うことができず、核兵器も保有していないと信じている。その最大の理由は、中国が北朝鮮の核武装に反対しているからである。中国にウソを言ったり、隠れて核兵器の開発をすることはできない。 同じ様に、北朝鮮が中国の顔に泥を塗って、弾道ミサイル(人工衛星を含む)を発射することはできない。北朝鮮は日本やアメリカの経済制裁や金融制裁よりも、中国の怒りの方がもっと恐いことなのである。 昨年9月の6カ国協議の共同声明で、アメリカは北朝鮮に軍事攻撃をしない約束を行い、北朝鮮は北東アジアの安定を損なわない約束を行った。そして中国がその共同声明の立会人として署名している。これで北朝鮮の弾道ミサイル発射は凍結されたとみていいのだ。今回の温家宝首相の言葉も、昨年の6カ国協議の共同宣言の延長線上にあるべきと考える。 そのことに気がついていないメディアは、まだ北朝鮮の弾道ミサイル発射の可能性があると考えている。あるいは北朝鮮のミサイル危機を意図的に煽っている。すでに北朝鮮の「弾道ミサイル発射」カードは切られることなく失われた。 |
| 記者の目 大き過ぎた現地の期待 イラク陸自派遣は 何だったのか 例えば平和教育支援で 等身大の対策を探ろう (毎日 6月28日 朝刊) |
[概要]外信部の小倉孝保記者の記事である。陸自のサマワ派遣については、現地の住民の評価は低くない。学校や病院の修復、水の供給などはもとろんだが、自衛隊員の住民に対する評価も素晴らしかった。自衛隊員は常に住民を「友人」として対応した。 しかし親しいイラク人から「期待外れ」の声もある。「ハイテク国の軍隊がなぜ学校でバナナを配るのか」という援助の規模が小さすぎるという指摘だ。こうした感情は当初の期待が大き過ぎたという背景がある。80年代にイラクで活動した日本人ビジネスマンの評価が非常に高かったことも影響している。自衛隊は任務を果たしたが、現地の落胆は大きかった。さらにイラクの治安悪化は混乱を極めている。 そこで今後のイラク復興支援では、日本が平和を知らないイラクの若者に平和教育を考えてみてはどうか。先日、北部のクルド人地域で日本の被爆者団体が協力して原爆展を開催した。イラク政府は夏にイラクの若者を広島や長崎に派遣し、平和の尊さを考える計画を立てている。イラクが日本に期待するのは、軍による貢献だけではない。陸自が撤退することで、我々の身の丈に合った支援策を探るべきだ。 [コメント]戦争による殺人や破壊で失うものと、平和で得られる繁栄と安らぎの明暗を、カンボジアのシェムリアップで実態を目視した。アンコールワットがあるこの街はカンボジアで2番目に大きな都市でもある。しかし最初にシェムリアップ空港に降りた時、滑走路の脇では前日の襲撃を受けて燃えたUH−1ヘリがくすぶっていた。街をバイクの後ろに乗って走っても、至るところに延焼した建物が焼け落ちていた。シェムリアップで最高のホテルに入っても、バスのお湯は赤茶けた泥水のようなお湯が出てきた。ホテルのレストランも2〜3品しかメニューになかった。 それがシェムリアップに平和がきて、観光客が戻ってくると街は激変した。いくつもの高級ホテルが建ち、世界中の食事ができるレストランが開店した。庶民の足であるバイク・タクシー運転のおじさんは、一日で10年前の1ヶ月分のドルを稼いでいた。もうシェムリアップで戦争は出来ないと思う。平和によって手にした繁栄を失いたくないからだ。これも一種の平和教育である。 ところでサマワの病院に、自衛隊は最新のハイテク医療機器を贈り、現地の医師に使い方を指導した。今ならそれらを使いこなすイラク人医師を見ることが出来る。しかし1年後には、サマワの病院から最新式の医療機器は姿を消しているはずだ。病院の関係者が医療機器を売り飛ばしてしまうためだ。売ったお金は自分たちのポケットに入れる。私はそのような光景を何度も見てきた。しかしそれを差して、イラク人の不誠実さを指摘するのは間違いだ。イラク人の身の丈に合わない援助をしたことの当然の結果なのだ。 もし日本が贈った医療機器が故障したら誰が直すのか。その修理部品はあるのか。心電図を描きとる紙を誰が補給するのか。そうして動かなくなった医療機器は闇市場で売り飛ばされる。日本が行っている援助とはそのようなものなのである。その意味からイラク人にも身の丈にあっていない援助なのである。 数ヶ月後にサマワの病院を訪れる機会があれば、あまりの不誠実に怒らないようにしよう。日本人が自分たちの都合に合わせて行った支援である。イラク人のせいではない。サマワに現地人スタッフを派遣している日本のメディアは、そのような現実を正しく伝えるべきで、日本政府の人道支援が長く効果を持続するように考える必要がある。まずは今の医療施設の写真を撮ることから始めて欲しい。1年後の現実と比較するためである。 |
| 靖国参拝警戒 中国、対日「熱烈友好」 基地を公開・3000人訪中計画 (朝日 6月27日 朝刊)
小泉首相 「千鳥ヶ淵」拡充前向き 戦没者墓苑 講演化の検討指示 (読売 6月27日 朝刊) |
[概要]中国が対日関係改善に向け、盛んにシグナルを発信させだした。胡錦涛主席が今月10日に、宮本雄二・駐中国大使に”条件付きながら訪日の意向”を示してから、中国の対日姿勢の潮目が変わった。これはポスト小泉の自民党総裁選にむけて「友好攻勢」を仕掛け、中国に有利な環境を作ることが目的と思われる。「中国は明らかにギアチェンジした」と第6回自衛隊佐官級訪中団の一人は26日に語った。この訪中団には広東省・湛江の海軍基地を外国訪問団として初公開し、訪中初日の26日には北京軍管区の主力戦車部隊を視察しせた。 中国共産主義青年連合会の中華全国青年連合会は、84年に訪中した日本人3000人の再訪中を計画している。共青団出身の胡主席の意向を踏まえた計画として注目されている。民主党の小沢代表にも訪中招請するなど、中国は小泉首相の8・15靖国参拝にブレーキをかけつつ、自民党を揺さぶる「熱烈友好」を始めているようだ。(以上、朝日新聞より) [概要]小泉首相は26日夕、千代田区の「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」周辺の公務員宿舎などを廃止し、同墓苑を拡充・整備の検討を自民党に指示していることがわかった。同墓苑の周辺は、財務省管理の三番町住宅や九段住宅など、政府の資産圧縮に伴う売却対象になっている。自民党の中川政調会長の提案では、公務員宿舎などを売却対象から除外し、同墓苑を広げて公園化し、外国の要人などが戦没者の献花する「無名戦史の墓」のような施設に整備するというもの。小泉首相は、「(墓苑周辺の)土地を売るだけを考えてはいけない。政府の土地を公園にしてみんなが喜ぶのだったらそれでもよい。よく検討してくださいという話しだ」と記者団に語った。中川氏はこの構想が「新たな追悼施設を作ることではない」としている。(以上、読売新聞より) [コメント]中国が自国の兵器に自信を持ち始めたような気がする。また軍事情報を公開することの必要性も理解し始めてきたようだ。それは近隣諸国との信頼醸成というよりも、軍の実態を隠すことで生じる開発(近代化)への障害を取り除くためとも思われる。それに今までは古くて外国に見せれるような代物ではなかったのも事実である。 痛くない腹を探られるより、恥ずかしくとも腹を見せることも大事である。とくに今のようにインターネットの時代であれば、中国軍極秘のハイテク兵器といえども、基地周辺の兵器マニアのカメラから逃れることは難しい。また中国軍とともに兵器開発を行ったスエーデン、イスラエル、ロシアなど技術者の口を塞ぐことはできない。彼らから中国軍の兵器開発状況が漏れてきていた。 これから不透明と言われてきた中国軍が姿を見せる機会が多くなる。逆にこちらの見る目が試されることになる。 小泉首相が千鳥ヶ淵を拡充・整備して無名戦士公園にするのは、ちょっと筋が違っているように思う。これは福田元官房長官の私的諮問機関が出した「北の丸公園・国立追悼施設構想」を潰すための案だと思う。ポスト小泉を争う安倍幹事長を有利にするためである。そのような政争の具として戦没者慰霊碑を考えてほしくない。 私が北の丸公園に国立の戦没者慰霊碑が必要と思うのは、戦死や戦病死だけでなく、原爆の犠牲者や、都市や軍需工場の爆撃で死んだ人、沈没した貨物船の乗組員、沖縄戦の犠牲者、旧日本領で犠牲になった方など、日本が参戦した第2次世界大戦で犠牲になった方を追悼する国立の慰霊施設である。 千鳥ヶ淵の慰霊碑は、海外の遺骨収集で持ち帰った無名戦士や戦争犠牲者の慰霊施設で、原爆、空襲、沖縄戦などの犠牲者とは違うのではないか。頼むからこれ以上、戦争犠牲者を政争の具に使わないで欲しい。ただ私は戦争で犠牲になった方を追悼・慰霊したいだけである。これからも靖国神社に行きたい人は行けばいい。ちなみに私は今年も7月13日の靖国神社の「御霊祭り」に同期生たちと参拝する。死んだ同期との約束だから。 |
| 在日米軍 沖縄にパトリオット3 年内配備方針 500〜600人増員 (読売 6月26日 朝刊) |
[概要]今月17日にハワイで行われたミサイル防衛の関する日米事務レベル協議で、米側が沖縄に対弾道ミサイルのパトリオット・PAC3の配備を日本に伝えていた。配備する場所は嘉手納基地(嘉手納町)か嘉手納弾薬庫(沖縄市など)で、年内にも配備する方針という。在日米軍へのPAC3配備は初めて。この配備に合わせて、500人〜600人の米陸軍兵士が新たに駐留する見通しで、PAC3は4基配備(フジテレビは20基以上と報道)する予定。 PAC3は北朝鮮のノドンミサイルには有効といわれるが、テポドン2号には対応できないという。PAC3の防護範囲は半径数十キロといわれている。 [コメント]防護範囲が半径数十キロというのは、航空機のように低い高度で接近してくる場合である。弾道ミサイルのようにほぼ垂直で落下してくる場合は、半径だと数キロがやっとで、直径でも10キロを越えないと思う。それに中国の中距離弾道ミサイルのような場合も、テポドン2のように迎撃は難しい。それではなぜ嘉手納にPAC3を配備するかといえば、将来は新設されるキャンプ・シュワブ新基地に配備させるためである。そして嘉手納基地防空の役割は空自部隊(パトリオット部隊)の担当となる予定だ。 今回のテポドン2の騒動では、日本で無用な大騒ぎは回避できたと思う。98年8月のテポドン発射の大騒ぎに危機感を持っていたからだ。しかしアメリカの動きを見ると、久しぶりに「ミサイル危機」で大騒ぎしている。アラスカやカリフォルニアのミサイル防衛システムは実戦モードに入ったとか、北朝鮮の発射基地を先制攻撃するという表明である。 でもハワイでイージス艦搭載のSM3ミサイルの迎撃実験成功や、嘉手納基地へのPAC3配備は北朝鮮のテポドン2騒動に関係なく、予定通りの動きであるから混同してはいけない。 これ以外にも、細かい動きを見テイクとテポドン2騒動の便乗組が出てくるから見物(みもの)である。そういえば警察庁がテポドンで攻撃を受けた場合とか、部品が落下してきた場合の対処を検討していると聞いた。やっぱりね。 |
| ペリー元国防長官 先制攻撃論を提唱 北朝鮮ミサイル問題で (毎日 6月24日 朝刊) |
[概要]ペリー元国防長官は22日付けのワシントン・ポスト紙に寄稿し、「北朝鮮が長距離ミサイルの発射準備をしているなら、米国が発射前にミサイルを攻撃する『先制攻撃論』を主張し、発射前にミサイルを破壊すべきだ」と提唱した。これに対してチェイニ副大統領はCNNに出演し、外交的な圧力で対処する方針を強調した。 また副大統領は、テポドン2は弾頭部分に「3段目」の推進力あることを明らかにした。 [コメント]ペリー元国防長官の先制攻撃論は無理である。それが政治・軍事的に可能ならすでに行っている。なぜ出来ないかといえば、非武装地帯に沿って地下に配備された北朝鮮軍の長距離砲、地対地ロケット、地対地ミサイルがあるからだ。これらの砲弾は化学兵器が詰められ、ソウル市街や在韓米軍の部隊を襲うように配備されている。そしていつでもボタンを押せば、即、発射出来る体制が維持されている。これは北朝鮮にとって米軍の攻撃を抑止する抑制戦力である。よく北朝鮮軍の奇襲戦力として語られる事が多いいが、逆に非常に戦力価値の高い抑止力になっている。 チェイニ副大統領のいう「3段式」というのは、1段目に今回は直径が2,2メートルの新型ロケットを製造した。その上の2段目に直径1,3メートルのノドン・ミサイルを乗せた。その接続部はテポドン1と同じトラス構造で繋いである。2段目のノドンの先端には、さらに固体燃料と人工衛星を搭載した3段式ということである。全長は35メートル。本来の軍用・弾道ミサイルあれば、3段目の固体燃料と人工衛星を搭載する場所に、火薬や化学兵器や核兵器を搭載する弾頭という部分なのである。 このようにアメリカもテポドン2の発射は、北朝鮮が人工衛星を打ち上げることは知っていたのである。テポドン2が組み立てられたとき、偵察衛星の写真から、ロケット(ミサイル)先端の形で容易に3段式の人工衛星打ち上げと識別できる。 |
| 北テポドン 対米牽制 緊張 長期化の様相 「発射1ヶ月後、1年後も」 (産経 6月23日 朝刊) |
[概要]北朝鮮がテポドン2号の発射準備を進めている”ミサイル危機”が、米国が直接対話を拒否する中、長期化の様相を見せ始めてきた。朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」は21日、現在注目を集めているのは「運搬ロケット白頭山2号」で、人工衛星「光明星2号」を打ち上げるためと主張した。さらに人工衛星保有国の自主権として、他国の干渉を受けず、「いつでも1ヶ月後でも1年後でも発射できる」と強調した。この記事から韓国の専門家は「すぐに発射しない。交渉を望む」という意向があるという人もいる。 韓国の聯合ニュースは、テポドン1号が発射された翌年の99年の夏に、長距離ミサイルを発射台に約50日間設置したと伝えた。その後の9月に、米国との高官協議でミサイル発射凍結に合意している。そのような理由から、北朝鮮は米国との直接協議を望んでおり、今回のミサイル危機の長期化は必至という見方が多い。 長距離ミサイルの発射実験は米国に対する最大の外交カードだけに、「容易には切らないだろう」(発射しない)との見方もある。 [コメント]99年に98年のテポドンの時よりも、11メートル高い発射台(22→33メートル)が組み立てられたことは知っていた。しかし当時、弾道ミサイルが50日間も組み立てられたという話しは初耳である。むしろ弾道ミサイルは組み立てられなかったと聞いている。 今回の騒動を振り返ると、情報戦における勝敗の分かれ目は「人工衛星の発射でも弾道ミサイルの発射とみなし制裁を課す」と日米が公言した時である。 北朝鮮が発射台を組み始めたのが先月中頃という。その時はミサイル発射の兆候として監視していた。そして北朝鮮は米政府に特使を平壌に来させるように要請した。しかし米政府は直接交渉を拒否した。そこで北朝鮮は弾道ミサイル・テポドン2を工場から運び出し、発射台で組み立て始めた。いつもの瀬戸際外交である。 この段階から、日米は北朝鮮がミサイル発射の準備を進めていると非難を始めた。北朝鮮が人工衛星を打ち上げることを知った上で、日米は弾道ミサイル発射を強く非難である。周辺国からも北朝鮮の動きは、北東アジアの平和と繁栄を破壊する行為として非難が拡大した。そのときに日米当局者は、「人工衛星の発射でも弾道ミサイルの発射とみなす」と一言発言した。この瞬間に、テポドン2を巡る情報戦の勝敗が決したのだ。 北朝鮮は平和目的の宇宙開発で、非軍事の人工衛星発射で逃げられると思い込んでいた。その逃げ道を塞がれたのである。 もしこれが何もない時に、日米が「北朝鮮の人工衛星発射を許さない」といえば、それこそ主権国家への不当な干渉である。しかしテポドン2の発射準備で、日米が騒然としているときに「人工衛星の発射はミサイルと同じ」でやられれば、それを押し返す力は今の北朝鮮にはない。同時に日米は人工衛星の発射でも、北朝鮮が耐え難い制裁を行うことを宣言した。さらにロシア、中国、フランス、オーストラリアから、最後は韓国までも、北朝鮮のミサイル発射を非難しだした。こうして北朝鮮が人工衛星を打ち上げることも今回のテポドン騒動で封印してしまった。 それでも北朝鮮は無謀にも、テポドン2を発射する可能性があると思う。しかしそれは銃口を自分の頭に向け、銃の引き金を引くことと同じである。なぜなら日本、アメリカ、韓国や、国連安保理などから制裁を科せられるからだ。もはや中国とロシアも以前のように北朝鮮に同情しないだろう。それが自殺行為というわけである。 今に思えば、「人工衛星の発射でもミサイルの発射とみなす」の言葉は重かった。テポドン2の情報戦で勝敗を鮮明にした言葉であった。 今回の騒動が長期化しても困るのは北朝鮮だけである。長期化で誰が得して、誰が損をするか。情報戦はいつも後で振り返ると”単純(シンプル)”と思われるほど飾り気がない。 |
| テポドン コメ支援中止示唆 韓国統一相「発射なら」 (朝日 6月22日 朝刊) |
[概要]韓国の李統一相は21日、「北朝鮮がミサイルを発射すれば(コメや肥料)支援問題に影響するだろう。撃ったのに何もなかったような対応は出来ない」と述べ、北朝鮮へのコメ、肥料支援の継続は困難になるとの見方を示した。 太陽政策を続ける韓国では、政府が人道問題としてここ数年、北朝鮮にコメ、肥料をそれぞれ年間数十万トン規模で支援しており、それを中止を示唆することで北朝鮮に発射自制を促した形だ。一方、聯合ニュースによると、李統一相は「ミサイルが発射されても、北朝鮮・開城工業団地の造成事業は継続する」という考えを示した。 [コメント]昨日は金大中前大統領の訪朝中止が発表になった。原因はテポドン・ミサイルの発射準備が影響しているという。今回のテポドン騒動では中国が早い段階で、北朝鮮に発射自制を求める動きを見せた。ロシアのプーチン大統領もミサイルの発射自制に同調した。それに国連の安保理でミサイル発射があれば、北朝鮮制裁を審議する動きをみせた。そのような素早い国際協調の中で、韓国のあいまいな対応に各国の厳しい視線が集まっていた。 それが昨日になって、金大中氏の訪朝中止と、コメ、肥料支援の中止を発表して、周辺国の北朝鮮対応に肩を並べる姿勢を示した。しかし韓国の対応が遅い、遅すぎる感がある。これでは北朝鮮がミサイル打ちあげを断念したのを知って、「もし発射したら、コメ、肥料の支援中止」を表明したと疑われることもある。韓国政府としては、北朝鮮が人工衛星の打ち上げに成功したら、平和目的の宇宙開発ということで、厳しい国際世論から北朝鮮を守る約束でもあったのだろうか。 しかし北朝鮮との約束があったとしたら、それこそが北朝鮮を心理戦の戦場に引きずり出す罠だったとなる。表向きは金正日の友人を装いつつ、謀略の仕掛けが隠された森に誘いだす役割が韓国だった。・・・・・ここまで書くと、いくら何でも考え過ぎ、想像し過ぎ、と誰もが思うだろう。しかし国家が行う情報戦、心理戦とはそのようなものなのである。韓国の盧武鉉大統領でさえも、情報戦では”ひとつの駒”にすぎない厳しい世界なのである。 今回のテポドン騒動ではミサイルも飛ばない、銃弾も飛ばない、爆弾が落ちてくることもなかった。しかし確かに北朝鮮とアメリカ・日本の間で戦争が行われた。これは情報戦争であり心理戦争なのである。北朝鮮は今回の戦争でアメリカとの交渉カードであった「弾道ミサイルの発射」カードを奪い去られた。まさにねじ伏せられたのである。すでに北朝鮮は対米カードのもう一枚である「核兵器開発カード」を、北朝鮮の核兵器問題を扱う6カ国協議への参加したことで失っている。これで北朝鮮は対米カードの2枚を失って、アメリカと直接交渉の道は断たれた。 これは小泉首相とブッシュ大統領の会談前に、北朝鮮敗北という大きな花を飾ることになった。 アラスカとカリフォルニアのミサイル防衛システムが実戦モードに移行したというのは、この機会にMD予算の増額をアメリカ国民にアピールしたい世論操作である。 北朝鮮が「ミサイル発射は独立国の主権として認められた権利だ」と主張するのは、負け犬の遠吠えである。 これからも北朝鮮で、ミサイル発射という緊張した事態が1ヶ月程度は続くというのは、アメリカが情報操作で流した「液体燃料は1ヶ月有効」という偽情報をカバーしているだけで、実態はない。(米大統領安全保障補佐官が認めたように、液体燃料が注入されたいう情報さえも曖昧だった。) 我々は情報戦争の一部始終を見た。(現在も進行形) この戦争では、明らかに北朝鮮が敗北し、アメリカと日本が勝利した心理戦争である。 |
| テポドン2準備 米、強硬路線に傾く 対北政策 日本と圧力強化協議 仏も「強い懸念」 豪州も抗議 (読売 6月21日 朝刊) |
[概要]北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射準備を進める中で、仮に北朝鮮のミサイル発射がなくとも、ブッシュ政権の北朝鮮政策が強硬路線に傾くのは必至という見方が支配的になった。ライス長官は19日、「我々は次の手段を検討している」として、日本などと北朝鮮に圧力強化を検討していることを明らかにした。さらにライス長官は、アメリカは北朝鮮が6カ国協議の開催に背を向け、ミサイル発射準備を進める北朝鮮に譲歩する可能性が皆無であると示唆した。ブッシュ政権内でも、今回のミサイル騒動で北朝鮮との対話を主張するクリストファー・ヒル国務次官補の立場が苦しくなった。さらにミサイル発射があれば、北朝鮮との対話派路線は弱くなり、圧力派の対北朝鮮強硬政策の比重が増すことになる。 フランス外務省報道官は16日の声明で、北朝鮮が「テポドン2」の発射準備を進めている問題で、「強い懸念」を表明した。声明は北朝鮮に対して99年のミサイル発射凍結を遵守し、05年9月の6カ国協議の共同声明に反する行動を自制するように求めた。 オーストラリア外務省は19日、北朝鮮の千在弘駐豪大使を呼び出し、発射実験を準備していることに抗議した。 [コメント]今回の北朝鮮のミサイル発射準備の動きを、日本の諺(ことわざ)で何かないかと考えた。今朝、思いついたのは、「ヤブを突いて蛇を出す」である。北朝鮮としては軍事目的の弾道ミサイルの発射ではなく、平和目的の人工衛星の打ち上げ(あるいは準備段階だけも)で乗り切れると思った。何とかしてアメリカとの直接交渉を実現させ、アメリカの金融制裁を解除させたいと切望したのだ。これが動機で北朝鮮は「ヤブを突いた」ことになる。 ところがアメリカは、北朝鮮がミサイル発射準備を始めた約1ヶ月前から動きを察知していながら、準備万端で北朝鮮の動きを注視し待ち構えた。そしてアメリカは北朝鮮が求めたヒル国務次官補の平壌訪問要請を無視をした。すると北朝鮮は組み立てたミサイル発射台でミテポドン2を組み立て始めた。これが北朝鮮が得意の瀬戸際外交である。 この段階から、アメリカと日本は航空機(ミサイル発射監視偵察機)と艦船(ミサイル追跡艦やイージス艦)による監視を強め、メディアに北朝鮮がミサイル発射の準備を始めていることを公表した。その弾道ミサイルは新型のテポドン2で、アメリカに到達する可能性があるという説明も行った。この段階で「ヤブから蛇」が出てきたのである。それもこの蛇は1匹ではなかった。北朝鮮は「液体燃料の注入を完了した可能性がある」「注入完了を確認した」と、日米はガンガンと危機感を煽りだしたのである。 さらに日本はもしミサイル発射が行われれば、”万景峰号の入港を止める”とか”日本からの送金を禁止する”という、北朝鮮として耐えられない経済制裁を行うことを宣言させてしまった。(日本政府は北朝鮮のミサイル発射に備え、万景峰号の入港禁止という手段を今まで温存させていた可能性もある) また、北朝鮮のミサイル発射は人工衛星の打ち上げであっても、弾道ミサイル(軍事目的)と同じ判断をするという日米が歩調を合わせた。北朝鮮にとってヤブの蛇は2〜3匹ではなかったのだ。日米当局は北朝鮮の弾道ミサイル発射は、99年の米朝のミサイル発射凍結、日朝平壌宣言(02年)のミサイル発射凍結、6カ国協議の共同宣言(05年9月)に違反する行為と、ガンガンと国際社会に北朝鮮の異常さを繰り返した。 その結果、中国の外務大臣、ロシアのプーチン大統領が北朝鮮説得を約束し、国連の安保理では北朝鮮のミサイル発射の事前審議を行うという動きまで現れた。さらにオーストラリア、ニューランド、フランスなど北朝鮮と国交がある国までが、北朝鮮のミサイル発射に反対することを表明しただした。 こうして北朝鮮の弾道ミサイル(人工衛星)打ちあげは、アメリカと日本の連携でねじ伏せられてしまった。すでに北朝鮮は6カ国協議への参加で”核兵器開発カード”は封印されている。今回のテポドン2騒動で北朝鮮は、弾道ミサイル発射(準備だけを含む)による威嚇も政治的に封じられることになった。 もともと北朝鮮の弾道ミサイルでアメリカを威嚇することが無理だったのである。それが出来ると誤信して、ヤブの中にいた蛇を追い出してしまった。結果、北朝鮮は1枚しか残っていない手持ちの”弾道ミサイル発射カード”を失った。 これが今回のテポドン2騒動に関する私の考え(分析)である。もしアメリカの情報機関が北朝鮮に罠を仕掛け、弾道ミサイルの発射を誘って行った謀略ならば、いつも私がいうところの挑発で”戦わずして勝つ”(孫子の兵法)のお手本となるだろう。 |
| 【緊 急】 問い合わせ! (6月20日 15時08分) |
@ 本日、嘉手納基地から米軍の”RC−135S コブラボール”が飛び立っていないという情報があります。どなたか確認できる人がいますか。もし確かな情報がわかればメールで教えていただけませんか。それでは連絡を待ちます。(15時08分)
確認しました。本日、コブラボールは離陸していません。先ほど、嘉手納基地をウォッチしている人の知人から連絡がありました。(17時18分) A 次の確認事項は、米海軍の弾道ミサイル追跡船「オブザべーション・アイランド」が最近、佐世保に入港した事実が本当にあるのか? という点です。17日に産経の朝刊が1面トップの記事で報じた情報です。本当に佐世保に入港し、今は日本海で監視任務に着いているのでしょうか。他のメディアでは報じていません。(17時25分) 関連情報を入手しました。米軍基地を監視している民間組織 「追跡 在日米軍!」 ※ に関連情報が あるというメールが届きました。「オブザべーション・アイランド」は5月26日に佐世保に入港し、26日に出港して帰ってきていないようです。日本海でテポドン2の発射に備えていると推測できます。情報をありがとうございました。(22日22時30分) ※ 「テポドン発射」監視と在日米軍基地・海自基地 (06.6.18更新) 今回は情報収集や確認を読者の皆様にお願いしました。途中、私の仕事(TV出演)の都合で3時間ほど留守をしました。でも期待した成果がでました。どうもありがとうございました。このような動きは、「いい加減な軍事専門家の推測」、「軍事知識を無視した北朝鮮ウォッチャー」では知り得ない情勢分析を可能にしたと思います。 これで今回のテポドン2騒動では、ますます「子狐(北朝鮮)と古狸(アメリカ)の化かし合い」という心理戦だったという認識が強くなりました。北朝鮮はこれに懲りて、ミサイル発射恫喝の交渉カードを使えなくなりました。日米の当局者は、中国、ロシア、国連安保理、オーストラリア、ニュージーランドまでも、北朝鮮の弾道ミサイル(人工衛星)発射反対のスクラムに組み入れることに成功しました。 日本の自衛隊も初の運用訓練と実動を兼ねて、新設された統幕監部が北朝鮮のミサイル発射でも効果的な動きができることを証明しました。 そして韓国もそのスクラムを無視できないことを知ったようです。いろいろ情報を下さった皆さん、このホームページを見てくださった皆さん。どうもありがとうございました。(21日03時12分) |
| 小泉首相きょう発表 イラク陸自撤退決定 尽きない開始8月完了へ マリキ首相 「英軍から治安移譲」 (朝日 6月20日 朝刊) |
[概要]イラクのマリキ首相は19日、イギリス軍が治安を管轄し、陸自が駐留している南部ムサンナ県の治安権限を、7月からイラク側に移管されると発表した。イラクで治安権限が多国籍軍側からイラク側に完全移譲されるのは初めて。 小泉首相は20日午前に公明党の神崎代表と会談し、与党連絡会や野党党首と会談に臨んで撤退の方針を説明する。その上で、陸自撤退の理由を国民に直接説明する。額賀防衛庁長官は本日中にも派遣部隊に撤退命令をだし、クェートへの出国も8月以内に完了させる。 空自の輸送業務は継続し、首都バグダッドや北部アルビルへ拡大する。政府内ではイラク人道派遣を巡って、「陸自の派遣目的は達成された」(陸自幹部)として、早期撤退を求めていたが、多国籍軍と歩調を合わせるために撤退が遅れていた。 [コメント]2月23日にイラク中部にあるサマッラでシーア派聖廟爆破が起こり、イラク全土の治安悪化が極端に悪化し、陸自のサマワ撤退が2ヶ月遅れた。当初の予定では5月に撤退完了であった。この2ヶ月間が一番キツイ時期になったような気がする。しかし陸自は1発の銃弾を撃つことなく、イラク人の誰も銃で傷つけず、自衛隊員も傷つくこともなかった。これはこれから自衛隊の国際貢献を考え上で重要な歴史を刻んだと思う。また、外国の軍隊にも自衛隊の特殊性を理解させるのに貢献した。 さて、これから気になるのは撤退時の問題である。撤退によって段々と兵力数が少なくなれば襲撃を受ける危険が増すからだ。しかしこのことは2つの点で心配がいらないという。まずサマワの宿営地に残される備品だが、これが目的の住民による集団略奪の危険があった。しかし自衛隊のサマワ宿営地には、直ちにイラク軍とイラク警察が移駐して来るという。放棄された備品はそのまま彼らが使用することになる。 また「しんがり」と呼ばれる最後尾の撤退部隊は、防衛庁が多数の民間軍事会社(PMC)の社員(傭兵)を雇用して、警護させることが決まっている。上空を英軍や米軍の攻撃ヘリが警戒することは間違いない。だから「しんがり」部隊が危ないという問題は回避できそうである。 何としてもこれからの2ヶ月間、自衛隊の撤退での平穏を願いたい。サマワのサドル派民兵(サドル派)が、自分たちが自衛隊を追い払ったと宣伝するために、自衛隊を攻撃するようなまねは止めて欲しい。 自衛隊のイラク派遣が決まった頃、私が小泉首相に勧めてサマワ派遣を決断させたと自慢げに話す人がいた。しかしここ1年以上は「我関せず」の知らぬ顔をしていた。イラク情勢の悪化とともに、イラク派遣の無責任さを問う声が高まったからである。自衛隊のサマワ派遣を美化してはいけないと思う。イラクで銃撃されて死んだイラク日本大使館の奥参事官と井ノ上書記官の死を美化して、利用するのと同じ事になるからだ。まずはサマワから帰国した自衛隊員達に、サマワで何を感じ、何が出来て、何が出来なかったか、素直な気持ちで聞きたいような気持ちだ。 |
| テポドン2号 「燃料注入 完了」 米当局者述べる (読売 6月19日 夕刊) |
[概要]ロイター通信とニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によれば、複数の米政府当局者は18日、北朝鮮が発射を進めているテポドン2は、燃料注入を完了したとみられると述べた。当局者は、いったん注入した燃料を取り出すのは困難なため、北朝鮮が発射を断念する可能性はますます低くなったとの見方を示した。 ニューヨーク・タイムズ紙は米政府が偵察衛星の写真を解析した結果、ミサイルに燃料が装着されていることが確認できたという。米政府内では当初、北朝鮮の動きを国際的な注目を集めるためとみていたが、動きが本格化するにつれ、単なる示威行動ではないと明らかにした。 [コメント]まだまだ北朝鮮が得意の瀬戸際外交の範囲である。ここで今回の情報を説明すると、土曜日(17日)の段階ではミサイルのまわりに液体燃料を積んだトレーラーだけを、悪天候のために偵察衛星の地上監視レーダーだけで確認した。しかし燃料注入中の様子は確認できなかった。悪天候で偵察衛星に搭載している光学カメラが使えなかったからだ。しかし、その後にテポドン・ミサイルの燃料タンクが、写真を解析した結果、液体燃料でタンクが冷えていることが確認されたという意味である。 液体酸素はマイナス183度である。この極低温をタンクに注入すれば、容易に温度変化が偵察衛星から判別できる。北朝鮮は発射するしないは別としても、そこまでは織り込み済みで準備作業を行っている。アメリカに見せいているのだ。これが北朝鮮流の瀬戸際外交である。 今日の夕刊の毎日新聞には、液体燃料は1ヶ月の発射可能な状態が続くとあるが、北朝鮮のタイプは液体酸素は、3日間程度しか耐えられない従来のタイプではないか。 液体燃料の抜き取りだが、天候の悪化、故障の発見、国際状況の変化などで、発射が中止になる場合は少なくない。だから液体燃料を抜き取る可能性は残っていると思う。 さらに別の場所で、人工衛星追跡の長距離レーダーを作動させれば、より高いレベルで発射直前の次元が生まれる。もし今回も発射するなら、次は長距離レーダーの電波を日本海を飛行中の海自(岩国基地)のEPー3電子情報収集機か、米軍のRC−135S コブラボールが探知することになる。 それにしても今回は日米両政府の連携は上出来である。これでは北朝鮮が暴走して”程度の悪い人工衛星”を打ち上げても、国際的に孤立し、莫大な不利益を被ることは必至である。また、中国から北朝鮮への反発は大きなものになるだろう。 ※本日の「メールにお返事」にテポドンの燃料に関する私の間違いと、説明する2通のメールが届いています。取り急いでその部分の一部を訂正します。重要と思いますので参照してください。(※の部分を追加 19日20時49分) |
| テポドン2号 政府、警戒態勢続く 北の動向分析に全力 衛星写真 KBS入手 発射台に据え付け (読売 6月19日 朝刊) |
[概要]韓国のKBS放送は米商業衛星イコノスによって撮影された発射台のミサイル写真を報じた。ミサイルは全長が35メートル、下段の推進体は直径最大2,2メートルで、「テポドン1号」よりも体制が40パーセント増している。発射台は2002年に撮影されたものと比べ、大きさは約2倍。先端のクレーンが取り外されており、ミサイルの組み立てが終わったとわかる。 防衛庁では18日午後に、額賀防衛庁長官、守屋次官、先崎統幕長など主要幹部が集まり、イージス艦や米軍の情報から18日に発射の可能性が低いと判断した。しかし引き続き警戒態勢を続ける。 政府内では今回の北の意図を、米国との直接交渉で、昨年9月から続いている金融制裁を解除する目的と見る向きが強い。防衛庁幹部は「北朝鮮がミサイルで米本土(ハワイや西海岸)を攻撃できる能力を持てば、米国との交渉がやりやすくなる」といい、発射準備や気象条件が回復すれば発射に踏み切ると見ている。 また液体燃料も従来のものは数日で使用できなくなるが、最近の技術の進歩で数週間は発射できるものもあると見方もある。政府の中には、「米国を揺さぶる目的なら、発射までもっと時間をかけるのではないか」という語った。 麻生外相は北朝鮮がミサイル発射が行えば、北への送金・貿易の停止、万景峰号の日本入港禁止や、国連安保理に付託すると語った。 [コメント]ここで今回の情報を簡単に整理しておく。98年のテポドン・ミサイルでは全長が25メートルで下の段の推進部は直径が1,3メートルだった。02年に発射台だけが確認されたのは33メートルであった。それが今回は2倍の高さというと66メートルである。しかし今回、車で発射台に運ばれたテポドン2というミサイルは全長35メートルと報じられた。この発射台の高さとミサイル全長のバランスがとれていない。ちょっと気になる。 昨日の発射は天候悪化が原因とみる向きが多いようだ。また液体燃料の注入でグレーなのが土曜日である。天候悪化で正確に注入が確認できていない。しかし液体年燃料は3日以内に発射か抜き取る必要がある。液体燃料の性能が向上したと行っても、北朝鮮が新しい液体燃料を開発したとは思えない。本日中(19日)に発射がなければ、ミサイルの燃料を抜くか、最初から燃料は入れていない可能性がある。むろんミサイルを発射する可能性も残されているが。 それにしても北朝鮮とは不思議な国である。私には北朝鮮が自分の喉にナイフを突きつけ、お金や食糧をくれなければ喉を突くと脅しているように見える。偽札を作り、覚醒剤を密輸する、国際支援で韓国からもらった肥料をタイに横流す。自国民の多くが飢え、人権を無視した政治が行われている。 それに韓国である。韓国の盧武鉉大統領は北朝鮮の圧政で苦しんでいる北朝鮮・国民の苦しみは理解できないのか。 |
北 ミサイル発射準備 米、新たな制裁辞さず 麻生外相 駐日大使 即時中止へ警告 (産経 6月18日 朝刊) |
[概要]日本の政府筋によると、北朝鮮指導部は国民に対して、18日午後2時に国旗を掲揚し、夕方のテレビなどで国民向けメッセージを視聴するように指示している。これはミサイル発射に関連した動向の可能性があると注視している。 もし北朝鮮がミサイルを発射すれば、ミサイル発射モラトリアム(凍結)を盛り込んだ日朝平壌宣言や、東アジア地域の平和と安定に努力することを明記した6カ国協議共同声明に違反する行為になる。実際に発射した場合は北朝鮮に近い韓国や中国も反発することは必至で、国際的な対北朝鮮圧力が強まることになる。 シーファー米駐日大使は、麻生外相と会談し、「ミサイル行為は挑発的な行為で、国際的な孤立を招く」と批判し、国連などを視野に入れた制裁を示唆した。 [コメント]北朝鮮の軍人向け内部文書では、軍隊の中でも日常的に餓死するものが出ているし、集団脱走や兵士による強盗事件が多発しているという。また最近の脱北者の話しでは、親しい知人同士では、金正日の批判が行われているという。イラク戦争が始まった3年前と比べると、北朝鮮の末期症状はより深刻になっている。(参考資料 「北朝鮮軍の全貌」 清水 惇著 06年1月 光人社刊) また本日の産経新聞では、北朝鮮で生産された覚醒剤が国際的に厳しい取り締まりで国外に出せず、国内に流れて中毒者が増えているという。 ミサイル発射でアメリカを挑発して、経済制裁を解除させたいという狙い以上に、国内向けに緩んだ国民の気持ちを引き締めたいとの目的を感じる。ブッシュ政権が北朝鮮のミサイル発射で態度を軟化させることはあり得ないからだ。そんなことは北朝鮮も十分にわかることである。 とにかく今日は、”北朝鮮がミサイルに液体燃料を注入した可能性がある”という朝6時のニュースで目が覚めた。いよいよ北朝鮮が本当に崩壊する瞬間が始まったような気持ちである。今年の夏が越せるのだろうか。 ※本日の「メールにお返事」に関連情報が出ています。そちらも参照してください。人工衛星打ち上げの可能性です。 |
| テポドン2 北 発射準備ほぼ完了 日米、厳戒態勢に移行 燃料注入確認急ぐ (産経 6月17日 朝刊) |
[概要]複数の政府関係筋は「テポドン2の発射準備が完了した」と指摘し、近く液体燃料の注入を開始するとの分析を示した。北朝鮮はミサイル発射で、日米に譲歩を迫る「恫喝カード」との見方があるが、最短で18日に発射される恐れが強いとみて、日本政府は厳戒態勢を敷いた。北朝鮮では5月上旬からミサイル発射の兆候が確認され、大型トレーラーで全長が35メートルテポドン2が搬送されているのを確認した。2段式のテポドン2が発射台に据えられたことも米国の偵察衛星が確認し、日本政府に伝えられた。しかし、ここ数日は雲が多く、燃料を注入したか確認できていない。 海上自衛隊はイージス艦「ちょうかい」(佐世保基地)を日本海の秋田県沖合に展開させ、別のイージス艦を太平洋の三陸沖に配備した。射程3500キロ〜6000キロのテポドン2は米国のアラスカや西海岸に到達し、米国に発射されれば北日本上空を通過すると見られる。 米側も電子偵察機「RC−135」(コブラボール)と、核実験を監視する「WCー135W」気象観測機などを沖縄・嘉手納基地に配備して、監視飛行を継続している。長崎・佐世保にはミサイル観測船「オブザべーション・アイランド」を配置した。日本政府は最短で18日にも発射される危険があると、安全保障会議のメンバーに18日は短時間で官邸に参集できるように指示をした。 テポドン2は2段式で、一段目は新型ブースター、2段目はノドンが使用されている。この2段式テポドン2は、米軍の偵察衛星で発射台への設置が確認され、完了している。また@目標追跡レーダー 気象観測レーダーの稼働 A発射実験場周辺海域の航行禁止区域の設定 Bミサイル推進システムの予行 などが必要になるが、98年の8月のテポドン1号が発射された際には、発射の4日前に終了している。この段階が終わると、弾頭の搭載、ミサイル追跡艦の海上への展開が開始される。これは通常、発射の2、3日前とされる。そして最終段階として液体燃料が注入され、燃料の注入は8時間で終了する。 [コメント]この記事は、今までこのホームページでテポドン2への疑問を示したことへの政府からの回答である。テポドン2はテポドン1の発射台が22メートルで、翌年、発射台だけが組み立てられ、その長さが33メートルだったからテポドン2の虚像が生まれたと書いた。今日の記事ではテポドン2の全長が35メートルとある。まあ、テポドン2を想定するにはちょうど手頃な長さである。2段式というのも、北朝鮮のクラシックなミサイル技術を考えると無理がない。2段目にノドンを使い、1段目がやや小型の新型ブースターと想定している。まあ、この程度なら今の北朝鮮でも作れる代物である。 常に私が指摘するように、RC−135電子偵察機の配備にも触れているし、ミサイル観測船「オブザべーション・アイランド」が佐世保に来たことも書かれている。さらに今回は海自が2隻のイージス艦を出動させ、日本海と太平洋に待機することも書いた。このように完ぺきすぎると、まるで演習(訓練・テスト)の想定のようだと感じてしまう。 さらにほとんどのマスコミでは話題にならない追跡レーダーや気象レーダーの事にも触れ、北朝鮮のミサイル観測船が配置されることも書いている。このことは重要なミサイル発射の兆候だが、これは94年に北朝鮮が日本海にノドン・ミサイルを4発発射した時の話しである。98年のテポドンでは北朝鮮のミサイル観測船は配置されなかった。この観測船配備の想定も演習くさい演出である。 このように私にとっては、非常に気を使って書いて頂いた記事と思えるが、だからこそこの情報が演習の想定臭いのである。日本で誕生した陸海空3自衛隊の統合幕僚監部が、北朝鮮のミサイル発射にどのように対応するか。それが米軍もいっしょに参加してテストをしているという構図である。 北朝鮮が経済制裁を解除させるために、アメリカや日本を脅すにはミサイル発射(兆候でも可)しかない。そこでミサイル発射場で活発に動いているように見せた。その段階では、確かに北朝鮮が経済制裁に悲鳴を上げて恫喝をした。その北朝鮮の「恫喝」芝居を受けて、こんどは日本とアメリカが統合幕僚監部のテストをかねて、ミサイル実験対応の実動演習を行っている。日本にとっては実動テストでも、北朝鮮にはミサイル発射に万全の体制が取られているという政治メッシージになる。 18日の日曜日に安全保障会議のメンバーに禁足令が出た。液体燃料の注入が確認されていないのである。だから演習だと推測しなければ、演習の想定と、現実の問題がゴチャゴチャになってしまう。 もっとも重要なことは、今、北朝鮮が弾道ミサイルを発射して得られる物と、失うものを考えれば、得られるものはないもないが、失うものは多すぎて自滅行為に繋がることである。北朝鮮の支配体制は生き残ろうとして必死なのである。 |
| 防衛施設庁 天下りシステム化 年収応じ発注額決定 建設部が仕切る 審議官1500万→8億 局長級1200万→6億 部長級1000万→4億 (毎日 6月15日 朝刊) |
[概要]防衛施設庁の発注工事をめぐる官製談合事件に絡み、天下りを民間企業が受け入れた場合、その年収と見返りの工事発注額を細かく決めていたことがわかった。この仕組みは防衛庁、陸海空自衛隊幹部の天下り条件にもなっていたことが判明した。 施設庁のケースでは、審議官の天下りを受け入れた企業は年収1500万円を保証し、その見返りに約8億円の工事を発注する。同様に局長級は1200万円保証で工事額約6億円、部長級は年収1000万円で工事費が約4億円などと決めている。施設庁建設部はこれを基本に毎年、建設、土木などの部門ごとに5億円以上の工事で分配表を作成して談合していた。施設庁は20年〜30年前からこうゆう手法を続けていた。 防衛庁は、すでに施設庁の解体と査察部門の新設などを柱とする組織改編を決めたほか、関連企業への再就職自粛を「2年間」から「5年間」に延長するなどを決めている。 [コメント]以前にも書いたかとがあるが、天下りで思い出すのは、”戦車1台天下り一人”いう言葉である。私が少年工科学校にいた頃(40年前)は、陸自は61戦車の導入時期だった。その61戦車を初めて見学したとき、教官がこの言葉を話したのだ。戦車1台の値段で、自衛隊の陸将クラスが一人、軍需企業に天下るという意味である。当時の61戦車は1台が約1億円だった。現在の90式戦車は1両が8億9000万円で約9億である。その当時の天下りと発注額の割合が変わっていないのに驚いた。 この記事にも書いてあるが、これは防衛施設庁だけの話しではない。防衛庁や陸海空自衛隊の天下り条件にもなっている。「お宅は35億円を受注(発注)していますから、4人をお願いします」という具合である。これは一般自衛官が定年後の再就職と役割がまったく違う。肩書きは「顧問」などで働かなくても高給がもらえるのが天下りである。 それでも、世の中が不況になると、天下り先でたびたび問題が発生した。ひとたび天下った人が約束の年数がきても辞めないのだ。理由は、まだ子供がこれから大学に行くのでやめるわけにはいかない。娘が嫁入り前で、できるだけ収入を貯蓄したい。もし天下り先を辞めても、他で働くところがないなどである。すると次ぎに天下りに予定した者が、その企業に天下れなくなるからトラブルになる。しかし企業側はそのようなトラブルは自衛隊側の問題として介入しない。特に不況がくると後輩の天下りは厳しいものになっていく。 すると部隊では天下った元上司に冷たい対応する。逆にエリートといわれる者は、退職後の天下り確保のために派閥(グループ)を組むようになる。こうなると組織全体が、天下り制度のために腐敗していく。自衛隊で将官といえばエリートだが、しょせん天下り予備軍という人もいる。役所は予算をより多く獲得する者が評価されるゆえんである。 一般の再就職では、自衛隊員の大部分が定年が54才〜56才で、年金受給の65才まで働くことを強く希望している。こちらは自動車保険の代理交渉(事故)や、マンションなどの管理人など、体と頭を使って仕事をしている。これは天下りではない。 |
| 海外派遣 自衛隊に治安任務 自民が恒久法原案 武器使用を緩和 (毎日 6月14日 朝刊) |
[概要]自衛隊が国際協力活動を行う際の海外派遣要件を定める「恒久法」に関し、自民党がまとめた議員立法原案が明らかになった。活動を「非武力紛争地域」に限定し、武器使用基準を緩和し、治安維持任務や警護活動を与えるのが柱。派遣は国連決議の他にも、政府独自の判断で可能としているが、歯止めとして国会の関与を義務づけた。 14日の党防衛政策検討小委員会で報告され、停滞していた政府・与党の恒久法論議が本格化する。 派遣部隊の武器使用権限は、現行で正当防衛と緊急避難に限定されているが、原案では国際基準とされる「任務遂行のための武器使用を認め」、その任務を@治安維持 A警護 B自衛隊が武器を持って救助に向かう「駆けつけ警護」を容認している。 国会関与とは、いづれの派遣でも国会の事前承認が必要で、国会の判断による派遣終了も盛り込んだ。政府の独自判断による派遣では、「1年ごとの国会承認」を義務付けた。 [コメント]一見すると、いかにも「正論」のように見えるが、現状に当てはめて検証するととんでもない悪法である。 防衛庁が防衛省に昇格すると、自衛隊の海外派遣は日本への武力侵略に対処する任務と同じ本来任務になる。その海外派遣で治安維持を主任務として、派遣部隊の武器使用を容認するという法案である。それも自衛隊の武器とは、戦車や戦闘機を含んでの武器である。さらにこの法案では、政府の判断で派遣先が決定できるいう。その際に国会の承認が必要といっても、今のイラク派遣で見られるように、国会であっても正常な判断がなされるとは言い難い。確か今のイラク派遣でも、政府の説明は「非戦闘地域」であると説明されていた。また、日本独自の判断で”撤退”することの難しさもわかったのではないか。 さらに現在の戦争(戦闘)は、特定の国(政府)が管轄する軍事組織が相手(敵)ではない。武装勢力と呼ぶ内戦に近い勢力が大部分である。そのような紛争地域に、自衛隊を治安維持のために派遣できる法案なのである。 憲法が禁じる戦争(武力行使)との関連や、軍事法廷の必要性も無視している。これではますます憲法を改正することは難しくなる。これでは現憲法の改正はあきらめて、今の憲法下で拡大解釈で戦争を行おうとする法案のように思える。 私はこれを自民党の末期症状と見た。もはや正常な感覚を失っている。自民党が崩壊する前に、戦争承認法案を出すことの異常さである。多くの自衛隊員もイラク派遣の現状を見れば、この法案に到底賛成できないことに気がつかないのか。自衛隊は自民党のおもちゃの兵隊ではない。ネオコンに踊らされたブッシュ大統領を応援して、自衛隊をイラクに差し出した小泉首相の愚行をどのように考えるのか。 今の参議院の自民党に自衛隊出身(防衛庁を含む)はゼロである。本来ならば参議院で4人が当選できる組織票(隊員、家族、OBなど)があるといわれている。そのゼロの理由がこの法案でわかる気がする。自衛隊出身の中谷元防衛庁長官(衆院議員)にこの法案の説明を聞きたい。来年の参院選挙では、この法案への賛否が”自民党公認”の踏み絵になるのだろうか。 しかし私は自衛隊が国際貢献を行うことは支持している。国際貢献が自衛隊の本来任務となることも賛成している。しかしアメリカが間違った戦争を行う時に、自衛隊をアメリカの戦力として使われることに反対である。日本はイギリスとは、立場も、歴史も、文化も、政治、軍事も違うのである。 自衛隊がサマワで1発の銃弾を撃つことなく、イラク人を一人も傷つけることがないのも、政府がサマワを「非戦闘地域」と設定したからではない。まさにサマワの自衛隊が徹底的に人道上の国際貢献活動を行い、イラクの復興支援活動を貫き通したからである。その功績と苦労を踏みにじる法案である。 |
| 中国 際立つアフリカ重視 資源戦略 要人訪問続く (朝日 6月12日 朝刊) |
コンゴ共和国もアフリカ有数の産油国、他の訪問先も鉱物資源や木材資源をはじめ、中国が必要とする天然資源が豊富な国々が目立つ。李外相は1月に6カ国、胡主席は4月にナイジェリアなど3カ国を訪問している。 温家宝首相歴訪について9日に記者会見した中国外務省の何亜非外務次官補は、「50年前に12000ドルだった中国とアフリカの貿易額は、05年に397億ドルに達した。アフリカと外交関係樹立50周年を機会に、さらなる共同発展をしたい」と述べた。(中国が最初にアフリカと外交関係を築いたのは56年のエジプト) [コメント]今年になって3回目の中国要人のアフリカ歴訪である。中国はアメリカがイラクに足下を取られているスキに、一気にアフリカに外交攻勢を仕掛けている。アフリカにはこのような外交攻勢以外にも、中国人ビジネスマンが安い日用品などの中国製品を売り歩いている。これと同じようことが東南アジアで見られる。ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどメコン川流域を開発した中国は各所に港を築き、メコン川に通じる道路網を整備し、大量の中国製品をメコン流域国に氾濫させた。もはやメコン流域で日用品の生産業を興せるような状況ではなくなっている。東南アジアの各国では価格・品質・生産量を含め、中国製品に太刀打ちできない。 だから中国が積極的にアフリカに進出するのは、単に国際政治と資源獲得のためだけではない。産業・流通基盤の弱いアフリカの市場も中国のねらい目なのである。これがまさしく中国の国際戦略である。さらに今は微弱な程度だが、今度は中国の軍事力もアフリカに展開させようとしている。それがアフリカにおける国連PKO活動で、中国は国連の治安維持活動を通じて、アフリカの親中的な各国政府の擁護と、アフリカ進出企業を防衛する体制を取り始めている。 (本日の「メールにお返事に」に関連情報がでています。参照してください) (上記の地図は、朝日新聞(6月12日付け 朝刊 に掲載されたものです) |
| 外務省 諜報対策を強化 上海事件受け 「一人で悩むな」徹底 (読売 6月11日 朝刊) |
[概要]中国・上海の日本総領事館員が中国情報当局から機密情報の提供を強要され、遺書の残して自殺した事件を受け、外務省が諜報工作の対応強化策をまとめた。 本省や在外公館の職員が諜報工作を受けた場合、個人でトラブルを抱えないで、「必ず組織として対処する」「複数のルートで直ちに上司に報告、組織として情報を共有する」との基本ルールを「大臣訓令」で明確にした。 工作を受けても処分を恐れて報告しないことを避けるため、「正直に報告した者は人事上の処分をしない」とし、全職員を対象にした電話による相談窓口も設置した。 諜報工作対策に関する研修では、対象者を昨年度の420名から今年度は1200人に増やした。研修マニュアルでは女性工作員による「ハニートラップ」(甘い罠)なども明記した。また尾行の方法をイラストで解説したり、海外のホテルの従業員や在外公館の現地採用の職員が、工作員である可能性を考量し、部屋にカギをかけたり、セーフティーボックスでも安全ではないと具体例をあげている。 [コメント]この外務省の対策マニュアルであるが、本気で諜報対策上「マズイ」ことを明文化したような気になる。なぜなら、あまりにも幼稚すぎることである。日本の外交官がこの程度の対諜報意識しかないと公表してしました。 今どき、本当に貴重なもの(クレジットカードなど)をホテルのセーフティーボックスに預けないとは、東南アジアをリゾート観光をする日本人旅行者なら知っている。留守の部屋の書類など、盗まれなくとも、写真で簡単にコピーできる。だから盗まれるより、見られないための処置と、見られた時の処置が重要である。書類にはあらかじめ数字や名称を違って記録したものに変えて運搬する。運搬中に自分以外の者がこの書類を見た場合に、密かに痕跡が残るように仕掛けをする。髪の毛1本で出来ることや、化学薬品をつかって紙に痕跡を残さす方法もある。この外務省の諜報対策マニュアルを読めば、逆に日本人外交官の弱点を教えているようなものである。 それならどうすればいいのか。日本の外交を防衛する対諜報組織を外務省とは別に作ることである。いわゆるカウンター・インテリゼンスといわれる対諜報組織である。内外で日本の外交官に忍び寄る者を捜査したり、特定の外交官に入るお金や物を監視する非公開の組織と要員である。 仮に上海で日本公館の職員がカラオケに熱中しても、密かに日本総領事に「Aさんが工作対象になっています。中国人女性とのお付き合いは慎重にしてください」と警告の知らせが入る。そこで総領事がAさんを呼んで、「カラオケもほどほどにしなさい」と注意を喚起するわけである。この警告文は上海の日本商社に勤務する”日本の情報機関のカウンター・インテリゼンス”の者によって届けられたというものだ。 なぜ外務省はそのような基本的な対応を考えないのか。それは外務省の官僚達が甘い蜜があふれる瓶を失いたくないからだ。外交機密費や在外手当などで蓄財に励み、特権を横臥する外務官僚にとって、自分達を厳重に監視する政府機関の情報組織などもっての他なのである。だから上海領事館職員自殺事件の対策が、幼児性の溢れる程度の低い注意勧告になってしまうのだ。 この諜報工作対応マニュアルを見ても、日本の外務省がいかに愛国心のない者たちの集団か理解できる。今の外務省幹部には、日本を立派な国にしたいという意識はない。 |
| ザルカウィ容疑者暗殺(空爆) 過激テロ 市民離反 宗教支配 行き過ぎ 「聖戦士」支持失う イラク新政府 治安3閣僚決定 (朝日 6月9日 朝刊) |
[概要]米軍の駐留するイラクで、アメリカの政治プロセスの破壊を目指し、無差別テロを率いてきた「イラク・アルカイダ機構」の幹部ザルカウィ容疑者が、米軍の精密誘導爆弾の爆撃を受けて死亡した。イラク駐留米軍のケーシー司令官の発表では、中部バクバの北約8キロの地域で、7日午後6時15分ころ、「ザルカウィ容疑者が、精神的な指導者アブドルラフマン師とともにいる」との情報で、民家に戦闘機から精密誘導爆弾2発を投下して殺害したという。ザルカウィ容疑者の本人確認は、遺体の指紋、容姿、入れ墨、DNA鑑定で行ったという。爆撃現場には2人の他に、女性と子供を含む身元不明の4人が死亡していた。 しかしバクダッドでは5月だけで1400人が死亡するなど治安悪化は深刻で、ザルカウィ容疑者の殺害後、直ちに治安が回復するか不透明だ。 イラク国民議会は8日、空席だった内務相ジャワド・ブラニ氏(シーア派)、国防相にアブドルカデル・ジャシム氏(スンニ派)、国家安全保障担当相にシルワン・ワイリ氏(シーア派)を承認した。これでイラク政府の陣容が整った。いずれもマリキ首相が推薦し、「党派色の薄い人を選んだ」としている。 [コメント]産経新聞によれば、この爆撃には米空軍のF−16戦闘機2機を使い、誘導型500ポンド爆弾の2発が使用されたとある。また米軍は、攻撃の決め手になった情報を明確にしていないが、「同容疑者のネットワーク内に情報提供者がいた」ことを指摘している。これはイラク・アルカイダが内部分裂を始めた可能性を示唆している。(以上、6月9日付け)。 イラク新政府と米軍はザルカウィ暗殺直後に、死体の顔写真ばかりか、指紋やDNA鑑定まで行って暗殺成功を公表した。さらに新政府はマリキ首相が兼任して空席だった内務、国防、国家安全保障の大臣を素早く承認した。また記者会見でこのザルカウィ情報はアルカイダ内部から得たなどと内部不審を招く様な演出を行っている。 以上のような状況を考えると、ザルカウィ容疑者はかなり前から米軍の監視下におこれていたのではないか。あるいは警戒の甘いアブドルラフマン師を監視しているうちに、ザルカウィ容疑者と密会する情報を掴んだケースも考えられる。 しかしイラクでのザルカウィ容疑者の立場を考えると、遅かれ早かれ暗殺は避けられないと考えていたと思う。そこでたとえ暗殺されても、全体への影響を最小限に抑える対応(ダメージコントロール)がなされていると考える。だからイラクでのテロが終演するとは思えないのだが・・・・・。 ちょっと気になるのは、護衛の兵士が少ないことである。現場で6人死亡で、そのうち2人が当事者、2人が子供と女性、すると護衛は2名ということになる。その護衛を2人の当事者に分けると、ザルカウィ容疑者とアブドルラフマン師に一人ずつの計算になる。ウサマ・ビンラディン容疑者と同額の2500万ドル(約28億円)の懸賞金をかけられた者の護衛として少なすぎように思う。 となればこの会合は極めて個人的なものか、他の護衛は外にいて逃走したのか。しかし500ポンド爆弾を2発を受ければ、外に護衛が待機していても、かなりの被害を受けることは必至である。あるいは米軍が死亡した護衛や側近の死体を隠した場合もある。アルカイダからの内部情報説を増幅させるためである。当然ながら、現場でザルカウィ容疑者と一緒に死んでいるはずの者が、空爆された場所で死体が発見されなければ、ザルカウィを米軍に売った本人という話しを増幅できるからだ。 米軍の特殊部隊は心理戦も担当している。強調されているイラク警察が爆撃現場に到着する前に、米軍特殊部隊がザルカウィ容疑者の側近や護衛の死体(あるいは負傷者)を持ち去った。(イラクの米軍司令部は、最初に爆撃現場に到着したのは”イラク警察”と強調している) 今頃、イラク・アルカイダ聖戦機構のメンバー達は、消えた側近や護衛のことで不信感を募らせていると思う。そのことで内部に不審感が高まり、内部崩壊を早める効果を生むことがある。これがテロ組織と戦う心理戦である。 ※ 現場で見つかった死体は計7人という報道もありります。この記事にある6人という数字は正確とはいえないようです。 |
| ソマリア 原理主義瀬勢力 「全土にイスラム法」 米、アルカイダ連携警戒 「イラク」抱え対応限界 (産経 6月8日 朝刊) |
[概要]91年以来、無政府状態が続く東アフリカのソマリアで、首都モガディシオを制圧したイスラム原理主義勢力の「イスラム法廷」は、ソマリア全土でのシャリーア(イスラム法)施行を目指すと言明した。彼ら自身は、アフガンのタリバンと違って穏健派と強調するが、寄せ集め集団のために、このまま混乱が続けば戦闘に加担している過激派が浸透するという見方もある。 ブッシュ大統領は6日、「アルカイダの避難場所にならないように注意深く見守る」と、ソマリア情勢に懸念を示した。米情報当局者らによると、ソマリアにはアルカイダなどの拠点になるテロリスト訓練キャンプはないが、無政府状態の中から内戦でイスラム勢力が力を伸ばしたアフガンのタリバンと環境が似ていると指摘する専門家もいる。 これに対し、アメリカはイラク問題の対応に追われ、ソマリアに兵力を派遣する余裕はない。93年には武装勢力アイディード将軍への攻撃で米兵18人が死亡し、ソマリアから撤退した苦い経験がある。アメリカがイスラム法廷に対抗するためには、対立する武装勢力に資金援助を密かに行っていると報道(ワシントン・ポスト紙 5月17日付)もあるが、アメリカが以前に敵対した勢力と手を組まざるを得ないのが実情という。 隣国ケニアに拠点を置くソマリア暫定政府は、米国の武装勢力への支援が内戦を激化させると強く批判する。 [コメント]モガディシオを制圧した武装勢力のイスラム法廷と、ケニアにあるソマリア暫定政権の関係が不明である。単に反米姿勢だけが一致するとなれば、さらにソマリアはアメリカの支援で内戦が激しくなる。アメリカはソマリアに直接兵力を派兵しなくとも、さらに東アフリカ方面の宗教戦争に関与することになった。 このようにアメリカがイラクの戦争で泥沼に足を取られ、もがき苦しんでいるうちに、東アフリカなどで反アメリカ勢力が拡大している。またアメリカのイラク戦争の失敗から、イランや北朝鮮に対する姿勢も大きく変化してきた。 アフガン南部ではタリバンが復活し、「戦争状態」に逆もどりしたという報告書(欧州のシンクタンク 「センリス・カウンシル」が出た。(産経新聞 8日付け)。「アフガンではタリバンが抑圧者で、多国籍軍が解放者のはじであった。しかし今は、タリバンが保護者で、多国籍軍が侵略者と受け止められている」と同シンクタンクのライナー所長はロンドンでの記者会見で語った。 バグダッドでは5月に遺体安置所に運び込まれた遺体が1400人で最悪を記録している。宗教対立や民族間対立で殺された人たちだ。今年になって6000人を越える人がバクダッドで殺されたという。イラクの治安悪化は手が付けられない状況に立ち入った。 それでも、アメリカはこれほど間違った戦争を続ける必要があるのか。イラク情勢の悪化は宗教や民族の対立から起きているのではなく、イラクの駐留米軍を無力化させるために、宗教や民族問題を使って内戦を煽っているのである。イラク問題の元凶は駐留外国軍で、だからこそイラクから外国軍が撤退することで、イラクに平和と国民の統一を願う本当の動きがでると思う。 |
| 中国・「早期警戒管制機」 KJ2000 最新鋭の中国軍機 墜落か 最高幹部現地入り (朝日 6月7日 朝刊) |
香港の親中国紙大公報は5日、墜落したのは「早期警戒管制機」だと報道した。現場付近を管轄する南京軍管区保有の「KJ2000」型と「運8」型警戒機の性能を詳しく紹介し、米軍やロシア軍にない新しいレーダー技術を備えた機体という。 [コメント]胡錦涛主席が原因究明に特別チームの編成を命じ、郭伯雄中央軍事委副主席が現地に入ったなら、墜落機はKJ2000である可能性が極めて高い。KJ2000は漢字で「空警2000」で早期警戒機となる。しかし乗員全員の40人が死亡したことでわかったが、早期警戒機だけでなく、早期警戒”管制”機だったようである。単に空飛ぶレーダーではなく、敵機と味方機の位置や高度を把握し、有利な戦術で空戦や攻撃できるように空中管制も行う戦術機だ。こればかりはロシアやアメリカが技術提供したとは聞かないから、コンピュータやソフトを含め、KJ2000は中国が自国の技術で開発した自慢のハイテク機のはずだった。(当初、イスラエルが技術協力したという情報もあった)。
(写真はいずれも中国のネット上にある軍事サイトで掲載されていたもので、離・着陸時に航空機のファンが撮影されたと推測される。この写真は2枚ともにKJ2000である)。機体の原型はロシアのIL−76輸送機で、改造して中国版の早期警戒管制機に改造した。 |
| アフガン東部にも 3000人、全土展開へ アフガンNATO軍 増強 (読売 6月6日 朝刊) |
[概要]NATOはアフガンの治安活動を巡り、年内にも東部に3000人の部隊を展開させ、アフガン全土に関与を広げることを決めた。8日にブリュッセル本部で開かれる国防相理事会で決定する。これでアフガン駐留NATO軍は計1万8000人規模になる。アフガンではここにきて急速に治安が悪化し、タリバン勢力の活動が活発したことから東部への展開を急いだ。 ただ東部には、米軍1万9000人規模がテロリスト掃討作戦を実施しているので、新たに「統合司令部」をカブールに設置する構想が浮上している。米国は「統合司令部」の設置で、米軍独自の掃討作戦をNATO部隊に引き継ぐ意向をもっている。しかし独仏両国は統合司令部構想や掃討任務に慎重で、国防相理事会でまとまらない可能性もある。 [コメント]米軍はアフガン東部の山岳地帯で幻のタリバンやビンラディンを追うよりも、イラクの治安回復に全力を挙げてイラク撤退の道を見つけたいのだ。それにしてもアフガンを押しつけられた独仏両国はどう思うか。アメリカにかわってアフガンでプレゼンスを拡大する気になるのか、それとも嫌々ながらアメリカを助けて恩を売るのか。 米ソ冷戦が終わり、NATOが大きく変革した時、NATO内で米軍と他の参加国の役割が分けられた。事あれば、米軍は迅速に軍事行動して火事を消し、その後始末をするのが米軍以外のNATO軍である。 アフガンでタリバンを壊滅させ、アルカイダ勢力を掃討すれば、米軍の軍事任務はいったん完了する。その後の治安維持を独仏軍などNATOが担当する軍事システムである。 これからアメリカは東アジアや東南アジアでも、これと同じような軍事システムを作ることを考えている。中央アジアは上海協力機構が先に行ったが、東南アジアではアメリカの主導で新しい軍事システムが構想されている。現在のラムズフェルド国防長官のベトナム訪問はそのためと見ていい。また東アジアでの米軍再編はそのシステム作りのための初動となる。 日本の自衛隊が統合指揮を取り始めたのも、その多国・軍事システムに合わせるためという考えも間違いではない。 額賀防衛庁長官が2+2最終合意のとき、これから日本の防衛戦略は劇的に変わるといった意味がこれである。私が代わって説明する必要はないのだが、だれも言わないので勝手に代弁することにした。 中国も今はアメリカの経済交易や軍事技術が欲しいので、アメリカのこの構想を支持することは可能だ。ただしロシアだけは焼き餅を焼くだろう。ロシアは上海協力機構を軍事同盟にしたがっている。しかし中国は、日本やアメリカの軍事力強化(対立)を招くことに慎重な姿勢を見せている。 |
| 米制裁で北朝鮮が反発 「中国の方が偽札大量製造」 (産経 6月6日 朝刊) 時事 ソウル |
[概要]北朝鮮に詳しい消息筋は、先ごろ訪朝して北朝鮮関係者と接触した際「中国も大量に紙幣を偽造しているのに、なぜ中国は放置してわれわれだけに(制裁を)科すのか」と米政府の金融制裁に不満を表明したという。北朝鮮の偽札づくりについては明確に否定せず、「中国の方がより多く製造している」と答えたという。 [コメント]今でも中国が偽札を刷っているなら、アメリカとの関係は決定的に悪化することは必至である。また中国経済が受ける打撃(損失)は計り知れない。米中が国交を正常化する前なら「あり得る」と思うが、今の米中関係では中国政府が関与することは考えられない。 しかしである。中国には党幹部の子供達が、絶大な親の権力を背景にして、違法の武器密輸や麻薬ビジネスを行っているという話しを聞いたことがある。もし中国で今も偽札製造が行われていたら、そのような勢力が動いている可能性はある。また偽札はドル札だけでなく、自国通貨の「元」などの可能性もある。それにしても中国で大規模な偽札製造が明らかにばれば、中国ばかりか日本やアメリカも経済への大打撃を受ける。 |
| イラク・バスラ 警察腐敗 治安最悪 英軍撤退出口見えず 駐留28カ国 情勢を注視 サマワで500人デモ 政府施設を襲撃 (読売 6月5日 朝刊) |
[概要]イラク第2の都市バスラで治安が急激に悪化し、駐留英軍が撤退戦略を描けなくなっている。新生イラクの治安を担うイラク警察が腐敗し、権力・権益を巡る宗教対立の場に化してしまったためだ。マリキ首相は国軍を投入しバスラの治安回復に乗り出したが、事態打開は困難だ。 バスラ駐留英軍に100人いた通訳は脅迫で半減した。英軍への攻撃や市民を狙った爆弾テロも相次ぎ、バスラの治安は劇的に悪化した。イラク戦争時に英兵がイラク人を虐待したビデオが今年になって暴露され、2月にバスラ県知事は英軍と警察分野での協力を中止した。5月になって協力関係は回復したが、この間にバスラの警察は宗派・部族対立に組み込まれてしまった。 約7000人の警察組織はシーア派の強硬派サドル師のマフディ軍と、親イランのバドル軍(イラク・イスラム革命最高評議会 SCIRI)が激しい主導権争いをしている。またシーア派とスンニ派の対立、部族間の争い、石油利権をめぐる争いなどが起きている。英軍は中立的な立場をとっているが、一般的な市民にとっては英軍が治安安定の仕事をしていないという不満がある。しかし英軍が警察の内紛に介入することは難しいのが現状だ。 一方、サマワでは4日に、ハッサン県知事の辞任要求のデモ隊500人が、給水所や石油局などの地元政府施設を襲撃し、警官隊と衝突、双方で計18人が負傷した。サマワでこれほどの規模のデモ隊は異例。サマワの治安当局は同日、無期限の外出禁止令を出した。サマワでは給水や電力提供の長時間にわたる停止に加え、産油拠点であるバスラの治安混乱で、ガソリン価格がこの1ヶ月で5倍に跳ね上がった。 [コメント]シーア派が多数を占めるイラク南部で、バスラやサマワの治安が急激に悪化したという。その最大の原因はシーア派内のマフディ軍(サドル派)と、バドル軍(親イラン系)の主導権争いである。同時にこれは、イラク新内閣の内務相(警察)と国防相(軍)の任命を巡る権力の奪い合いでもある。だから英軍でも簡単に片づく問題ではないのだ。というよりは、外部の勢力などが簡単に片づかない様にしている。言うまでもなく、イラクの治安を悪化させて、米英軍などの力を無力化させるためである。米英軍がイラクから逃げ出す様に無力化させているのだ。 だからイラク警察が利権で腐敗し、宗派や部族問題で内部抗争に突入しても、それは結果的に米英軍を追いこむ作戦なのである。米・英軍はバスラやサマワの治安悪化をイラク警察の責任に転化できないのである。 最近、イランが核問題でアメリカと話し合い姿勢を見せ始めている。その背景には、イラクでの急激な治安悪化に成功した自信があると感じる。イランはこれからアメリカと話し合うことで、イラク情勢を好転させるカードを握っていることを示したいからだ。日本で広まっているアメリカ軍のイラン攻撃など、イラク情勢を無視した無責任な思考であることに気がついて欲しい。アメリカ軍のイラン核施設への攻撃はない。むろんイスラエル軍もアメリカ政府の了解無しには行えない。 再度言うが、イラク南部の治安悪化を解決するには、アメリカがイランと対話するしかないことをこの記事から知って欲しい。これがイランの対アメリカ戦略であり、したたかなアフマディネジャド大統領の強気と自信の背景である。 |
| 首相参拝めぐり当局者 ・専門から 米、多様な「靖国観」 アジア外交への影響力 懸念は一致 政権はだまって注視 (朝日 6月4日 朝刊) |
[概要]米下院議員で太平洋戦争で日本と戦ったことのあるハイド外交委員長(82)は、ハスタート下院議長に書簡を出し、小泉首相が米下院で演説をして「靖国参拝をしないことを自ら進んで表明する必要がある」と演説内容の条件を送った。しかしハイド氏は戦争体験を持つ人で、そのような考え方は米議会で一般的でないという。 しかし米国は日本の過去(歴史問題)を誤ると、日米間で火種になる恐れがあると考えている。米国務省高官も「米国が靖国の理解を深めれば、(米国が)不愉快な思いを抱く」と指摘する。アメリカの政治勢力を地図にすると、一番右が反中国のネオコンで、「日本が中国を刺激するほど喜ぶ」が該当する。ブッシュ政権は右からちょっと真ん中寄りで、介入をしないほうが得策と考えている。これには共和党・穏健派が含まれる。真ん中からちょっと左が民主党右派。親日的で、米国は参拝の中止を求めて介入すべきと主張する。一番左が民主党左派やニューヨークタイムス紙の社説。靖国を放っておくとアメリカもアジアで孤立すると懸念する。民主党右派のキャンベル元国防次官補代理は「(靖国参拝は)日本のためにならない」日本に直接(日中間の)対話を促す。 米国にとって日中関係の悪化は決してプラスにならない。元国防総省日本部長のポール・ジアラ氏は「日本がアジアで道義的優位性を失えば、米国の立場も弱まる」とみる。一方、共和党穏健派であるアミテージ前国務副長官は、「首相の靖国参拝は、中国が不満を言い続ける限り継続すべき」「中国が静かにすれば、首相が決断する余地が出てくる」と語った。 ※ ( )の年齢以外は神浦が書き込みました。 [コメント]靖国神社にまだ行ったことない人にはぜひ行くことを勧める。宗教的な事情で参拝に抵抗があるなら、付属の資料・博物館の「遊就館」だけでもみる価値がある。私は子供の頃から零戦が好きで、遊就館に展示してある零戦を見るとワクワクする。 しかし友人と行くことはあっても、外国人を連れて行く気にはならない。特に日本軍と戦ったアメリカやイギリス、オーストラリア、オランダ、中国の人には勧められない。なぜなら遊就館の大黒柱(主張)は、あの戦争は日本の国家防衛のための戦いで、戦死者はその尊い正義の戦いの犠牲者(英霊)であるという主張であるからだ。だったら日本軍と戦った米、英、豪、オランダは侵略軍になってしまう。日本にいる在日米軍こそ、今なお侵略軍の支配が続いている国になってしまう。しかし靖国のい遊就館には米英軍が侵略軍とは書いていない。ただ日本が祖国防衛で正義の戦いを行った国だけである。それでは一体「悪」は誰なんだ。まさか占領軍のGHQに、「靖国は『遊園地』として再建します」と命乞いをした者ではないと信じたい。 小泉首相は、「中国や韓国から靖国神社に参拝するなと言われて行かないでは済まない。参拝するかしないか心の問題です」と話していた。それならアメリカ政府から「東アジアの安定化のために、靖国参拝を止めて頂きたい」と言われたらどうするのどうか。アメリカ政府もバカではないから小泉首相に面と向かって宗教上の干渉を行わない。単純に、「靖国問題で日中間の関係悪化は好ましくない」で、小泉首相の靖国参拝は止まる。すでにそのような言葉がアメリカから出ており、ポスト小泉の者で靖国参拝を明言するものはいなくなった。 今の日本でバランスのとれた愛国心教育が一番必要なのは小泉首相ではないか。韓国の盧武鉉大統領の反日感情の悪用もひどいが、小泉首相の靖国参拝の、”参拝日ずらし””初詣参拝””ポケット小銭参拝”もひどかった。まさに醜態でさる。 私は第二次世界大戦(太平洋戦争)で亡くなった犠牲者である戦死者、戦病死者,都市空爆の犠牲者、原爆の犠牲者、沖縄戦の犠牲者などを、日本国が慰霊する国立の追悼施設を無宗教で作ることを提案している。場所は皇居に隣接する北の丸公園がいい。天皇にも参拝して頂き、外国の元首などが訪日された場合に参拝・献花など頂く施設で、日本人の平和に対する強い気持ちが込められた追悼施設である。 |
| 海自 ・ 呉 運搬中のミサイル損傷 04年 口裏合わせて隠す (毎日 6月3日 朝刊) |
[概要]海自・呉地方総監部(広島県呉市)の弾薬整備補給所(同県江田島)で、04年8月に、艦対艦ミサイルSSM1B(長さ5,1メートル、直径0,35センチ、重量660キロ)をプラステックの発射筒に入れてフォークリフトで運搬中に、落下させてミサイルを損傷させていたことがわかった。同総監部は落下事故を把握していたが、公表せず、事故にかかわった隊員に慣例に反した運び方をしていたことを口外しないように口裏を合わせていた。本来は発射筒の鋼鉄製の穴に、リフトのツメを差し込んで運ぶが、差し込まずに台の下から持ち上げる不安定な運び方をし、誤って電柱に接触して落下した。 [コメント]これは2年前の事故である。なぜ今頃になってわかったかといえば内部告発であるからだ。なぜ今頃になって内部告発を行ったのか。このことが重要である。わたしが今までに知り得た内部告発は、ほとんどの場合は事件とは別の原因が多かった。すなわち正義感や使命感から事故の隠蔽を暴く告発ではないということである。自衛隊内部で昇任など不当な扱いを受けたとか、あるいは嫉妬ややっかみ、相手の性格などを嫌って困らせる行為などである。そのような内部告発でも、告発を受けたマスコミは無視できない。そこでこのような記事になる。 内部告発は自衛隊組織だから特別に多いというものではない。しかし自衛隊が兵器や軍事情報などを扱う特別の組織だから、民間会社などの内部告発とは違ってマスコミで大きく扱われる。自衛隊の内部告発は、コンビニにFAXが置かれたことや、インターネット・カフェで匿名のメールが送れる様になって多くなったという。 それに自衛隊の内部告発にはもうひとつの側面があるという。それは「マイナスの競争」をしているからといわれる。マイナスの競争という意味は、自分が成果を上げて階級や地位を競うのではなく、他人が失敗をして組織から脱落することで、自分がピラミッドの上部に上がるという意味である。たとえばある幹部が中隊長のときに、部下が飲酒運転で人身事故を起こしたとする。するとこの中隊長は部下の監督不行き届きで評価が下がる。当然ながら自分の昇任に悪影響を与えることになる。だから中隊長は部下の飲酒事故をなんとか隠そうとする。そこで表向きは事故を起こした部下をかばう様な理由付けがなされる。あるいは中隊長の上司にあたる連隊長が、「中隊長には将来があるから事故を内密にしてやれ」と隠蔽を指示をする。しかし中隊長と連隊長が行った行為は、実は自分の保身のためと多くの部下は見ている。そこで中隊長や連隊長が気に入らないことをすると、怒った同僚や部下たちは、内部告発で対抗(あるいはけ落とす)するというわけである。これを昔から「マイナスの競争」とよんで、自衛隊の人事に悪影響を与えているひとつである。 これを解決するには、風通しのいい組織を作り、公平と公開を原則にして、内部の問題を隠蔽することの危険を知ることが重要である。自衛隊は階級社会だから、ついつい自分の命令で簡単に隠蔽できると誤信する。それこそが内部告発を生む温床となる。 また絶対に事故を防ぐことの不可能さを知る必要もある。どんな組織でも事故は必ず発生する。問題はそのときにどのように処理をして、今後、同様な事故発生を少なくする様に取り組むことである。そのあたりの意識が薄いことも、自衛隊で内部告発を生む原因になっていると思う。 |
| ※ 本日は更新を休止します。 ( 6月2日 金曜日) |
本日は更新を休止します。これから水戸街道の残り部分を歩いてきます。今までに最終到着地の日本橋まで、あと29キロの千葉県柏市まで歩いています。これから地下鉄を乗り継いでJR柏駅に向かい、そこから歩き始めます。昨日は猛暑でしたが、今日は最高気温が24度まで下がるそうです。このチャンスに残りの距離を詰めます。梅雨も迫っているのでちょっと急がないと。
そのかわり、明日の土曜(3日)と日曜日(4日)はいつものように自宅で原稿書きの仕事をします。もろんHPの更新も行うつもりです。 歩いているとき、携帯電話を持参しています。仕事関連など、急用がある方は携帯か自宅に電話をください。自宅の電話は自動的に出先の携帯に転送します。よろしく。 そうそう童謡で”お江戸日本橋七つ立ち”というのがありますね。昔の時刻の”七つ”とは午前4時だそうです。昔の人は早起きだったようです。 |
| テポドン2 日米、警戒態勢を強化 陸海空自 初の統合運用 (産経 6月1日 朝刊) |
[概要]北朝鮮の長距離弾道ミサイル・テポドン2の発射準備が進んだとして、日米両政府が警戒レベルを高めたことがわかった。政府筋の話しとして、ミサイルへの液体燃料の注入は不明だが、「準備は最終段階に入った」と指摘した。米軍はミサイル発射を探知するため、電子偵察機のRC−135S機(コブラボール)を嘉手納基地(沖縄県)に飛来させ、5月末に監視飛行を行った模様である。 発射の兆候は5月上旬に確認され、北朝鮮東北部の成鏡北道花台郡にあるミサイル実験場で、無線交信が増え、交信の種類も変化したことから日米両国は注目している。 海上自衛隊はイージス艦の「ちょうかい」(佐世保基地)を日本海に派遣し、空自の電子測定機「YS11E」機も日本海側に展開、すでに監視飛行を行っている。しかし北朝鮮は6カ国協議が膠着状態に陥る中、日米両国に譲歩を強要する「恫喝カード」が目的で、実際にミサイルを発射する可能性は低いとの見方が強い。 自衛隊はこの機会に、今年3月に発足した統幕幕僚監部が陸海空自衛隊を統合運用して、ミサイル防衛の警戒活動や情報伝達のテストを検証すると位置づけている。また、自衛隊の高級幹部は相次いで海外出張を中止している。 [コメント]この記事で疑問な点が3つある。嘉手納基地にRC−135機の飛来はわかったが、日本海に米海軍の弾道ミサイル追跡船「オブザベェーション・アイランド」が待機しているか知りたい。もしRC−135Sだけの飛来なら、新設された統幕監部の運用システムを訓練しテストしている可能性が高い。RC−135S機だけであれば、緊急時にすぐに別の場所に移動することが可能である。しかし速力20ノットのオブザべーション・アイランドだど別の場所に緊急展開で対処できない。 2つ目は液体燃料の注入が不明としている点である。国産の偵察衛星の画像を見れば、燃料注入の様子は明確に判別できる。それが不明だという意味がわからない。もしそれが真実なら、日本はそんな出来の悪い偵察衛星を打ち上げたことになる。仮にミサイルに液体燃料が注入されれば、発射を中止して燃料を抜き取らない場合は、注入後3日以内の発射となる。 さらに3点目は、北朝鮮のミサイル実験場から発信される電波の種類が変化したというが、それは発射時の追跡に使用する長距離レーダー(波長)のテスト発信のことか、あるいは全軍に警戒態勢を指示する交信用の電波なのか。この記事からは、長距離レーダーの電波(波長)に変わったという意味に読みとれる。もしミサイルに液体燃料も入れずに、実験場の長距離レーダーだけを回せば、それは明らかに北朝鮮の「ミサイル脅し」のお芝居である。 さらに付け加えれば、中ロ政府から北朝鮮の弾道ミサイル発射の兆候が、すでにアメリカ政府に伝えられたかという点である。中ロは北朝鮮の弾道ミサイル発射が、自国の戦略核ミサイル(アメリカ向け)の発射と、アメリカの監視衛星に誤認されない様に、北朝鮮のミサイル発射の兆候を探知すればアメリカ政府に伝える。 だから今まで、北朝鮮がノドンやテポドンを発射した時は、数ヶ月前からアメリカは日本海や日本列島で監視態勢をとることができた。同時に日本もアメリカ政府からの通報を受け、海自のイージス艦を日本海に待機させたのである。 私も今回の動きは、この記事が指摘している様に、統合幕僚監部のミサイル防衛(MD)への対応実験と実動訓練と思う。もし実際のミサイル発射なら、何本かの情報軸が欠けている。 今後、2プラス2で合意した米軍再編に関して、2014年まで自衛隊と米軍との間でいろいろな実験や予備訓練が行われることになる。その視点を持っていないと正しく日米両軍の動きが見えてこない。 |
※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。