| ここには2006年2月のWhat New!を保存しています。 |
| タイトル | 本 文 |
| タイトル メディア 日付 |
この情報の最も新しい更新日は2月28日(火)です。 |
| 日米実施 図上演習 北と中国「仮想的国」 統合運用へ連絡調整 (産経 2月28日 朝刊) |
[概要]自衛隊と在日米軍が2月23日〜3月3日の日程で実施している図上演習「キーン・エッジ」(日米統合指揮所演習)で、北朝鮮と中国を事実上の「仮想的」としていることが明らかになった。今回の図上演習は自衛隊の3軍統合運用に向け、在日米軍と情報などの連絡調整を円滑化することが目的である。 演習のシナリオは、まず北朝鮮で弾道ミサイルの燃料注入の動きを米軍の偵察衛星が探知した。これを受け、日本海で海自のイージス艦が監視体制を強化。韓国でも緊張が高まってきたので、韓国から空自の輸送機で邦人輸送を命令した。さらに北朝鮮の動きに合わせ、中国軍が東シナ海で潜水艦や偵察機の動きを活発化した。また中国が領有権を主張している無人島に民間人の一群が不法上陸し、日本周辺でも北朝鮮の不審船が出現してきた。 中国の潜水艦が東シナ海の無人島付近で、日本の領海を侵犯して海自に海上警備行動が発令される。陸自も島の侵攻に対処するために、西方の普通科部隊投入を準備した。空自もF−15戦闘戦闘機を那覇基地と下地島空港に移動展開するというもの。 今回の演習ではロシアは想定外とされ、逆に中国や北朝鮮の脅威が高まったことを認識させている。今回の演習シナリオについて自衛隊幹部は「明らかに出来ない」と話し、防衛庁は「中国は脅威と見なしていない」との立場を堅持している。 [コメント]まるで絵に描いたような戦争シナリオである。最初はこれで始まって、次はこうなり、その次はこうなると、次の展開が読める内容になっている。まあ初めての統合演習なので、想定も太極拳並みのスロースピードの動きである。 これでは中国や北朝鮮もバカバカしくて抗議してこないと考えての想定と推測する。しかし自衛隊や防衛庁には、もはや日本やアメリカは中国と戦争は出来ないと主張する者はいないのか。こんなばかなことをやるくらいなら、問題の尖閣諸島に日中共同でディズニーランドを作り、無人島ワールドとして観光地化したほうがマシである。韓国ともめている竹島問題も、あれはもめ事ではなく、もめ事を作っているのである。 軍事を学んでいると、とてつもなく人間が愚かに思えることがある。戦争という極限の危機を想定するために、人間の知恵や感性以上のことを行う愚かさである。こんな記事を読むとちょっと落ち込んでしまう。優秀な人材とその人の人生を無駄に消費するむなしさである。 ちょうど、あの「送金メール」騒動こそが、日本の抱える現実のむなしさである。もっと日本人はしっかりやろうよ。 |
| クーデター騒動 比海兵隊司令官を解任 隊員、市民 一時 本部立てこもり (朝日 2月27日 朝刊) |
[概要]フィリピン国軍は26日、海兵隊司令官のレナード・ミランダ少将を事実上解任した。ミランダ少将はクーデターの関与を疑われたアルエル・ケルビン大佐の上司。ケルビン大佐は24日の反アロヨ大統領の集会に海兵隊員200名以上を率いて参加する予定だったという。ブニエ大統領補佐官はケルビン大佐を拘束すると表明した。 26日夜、ミランダ少将の解任に抗議する反アロヨ大統領派市民100人余りや、海兵隊員300人以上が海兵隊本部に立てこもったが、午後11時(日本時間0時)に撤収した。この撤収交渉を担当したアリヤガ新海兵隊司令官は、午後10時すぎ、ケルビン大佐を伴って報道陣の前に現れ、「我々は団結している」と語った。しかし軍を大統領が掌握していないことが露呈し、アロヨ大統領の政権運営は一層厳しさを増した。 [コメント]フィリピンでは軍のクーデターのやり方が定形化してきた。まずは反大統領派の市民が立ち上がる。そしてラジオや携帯電話を使って民衆を呼び集める。呼びかけに新聞やテレビが参加する場合もある。これがピープルパワーである。そこに反大統領派の軍が合流するという政変パターンである。 そこで政権側がクーデターを阻止する方法とは、早い段階で民衆が参加(集結)できないように外出や交通を遮断することである。今回はこれがアロヨ大統領による非常事態宣言で、反アロヨの民衆が結集出来なかった理由であり、反アロヨ派軍部がクーデターに失敗した要因である。 それほど単純なことかと思われるかもしれないが、マルコス大統領やエストラダ大統領はこの方法で政権から追放された。さらに今回のクーデターが失敗した背景には、クーデター派が背後に大きな力の存在から支持を受けていなかった点である。軍のクーデターが成功する要因として、必ず大国など大きな力の支持が必要なのである。 今のフィリピンでは米国政府がクーデター支持を出すとは思えない。次に影響力があるのはラモス元大統領だが、今回のクーデター派はラモス元大統領の支持を得られなかったようだ。 しかしアロヨ大統領はクーデターを阻止することは成功しても、伝家の宝刀である「非常事態宣言」を抜いたことで、フィリピンが危険な国であることを表明してしまった。今後のフィリピン経済では、観光や投資などを控える外国人が増えることになる。今後、フィリピンで起きる悪いことは、すべてアロヨ大統領の「非常事態宣言」のせいになる。すなわちアロヨ大統領は政治力を急速に失うことが推測できる。長くその職(地位)にとどまることは難しい。 それにしてもフィリピン政府高官の汚職や不正蓄財は驚くほど深刻である。あのアキノ大統領でさえも、ピープル革命で大統領になった直後に、日本の大手商社にワイロ込みの商談を求めたきたと商社幹部(本人)から聞いたことがある。フィリピン政府の政治システムそのものが、汚職で政府を維持するように作られているからだろう。しかし日本人もフィリピン政府を笑えない。今、官製談合を摘発されている防衛施設庁など、フィリピン政府とまったく同じことを行ってきたからだ。 今後、どのような形でアロヨ大統領が政権を交代させるかが、フィリピン政府が民主的な政府として前に向かって進めるかがかかっている。 |
| イラク130人 射殺 聖廟爆破 報復拡大 本格政府樹立に暗雲 シーア派の怒り頂点 (読売 2月24日 朝刊) |
[概要]イラク中部のサマッラにあるイスラム教シーア派の聖地「イーマム・アリー・ハーディ廟」爆破事件は、スンニ派に対して激しい報復を訴えるシーア派の行動が激化し、イラクは深刻な事態に陥った。 この爆破事件は23日朝、9世紀のシーア派第10代イマームであるアリー・ハーディが眠る聖廟に、国軍の制服を着た十数人が押し込み、黄金ドームの内側から爆破したもの。犯行声明は出ていないが、イラク当局はイラクの宗教的な対立を扇動するザルカウィ容疑者が率いる「イラクの聖戦アル・カイダ組織」とみている。 同聖廟はイラクでも4大聖地のひとつで、教徒は功徳や来世での罪の赦しを願って参拝したり、聖地付近での埋葬を希望している。それだけに聖地爆破はシーア派に対する最大の冒とくで、人的犠牲以上に断じて許されない挑戦になる。シーア派最高権威のシスタニ師は報復自制を呼びかけているが、シーア派のかつてない憤激にかき消された形だ。 スンニ派最大政党の「イラク・イスラム党」は声明を出し、「暴徒によりバグダッドを中心に100以上の同派モスクが襲撃を受け、銃撃、焼き討ち、投石などを受け、イスラム法学者がシーア派のサドル師傘下の民兵組織に射殺された」という。バスラでは刑務所が襲われ、拘留中のスンニ派武装組織のメンバー11人全員が射殺された。 イラク当局はバグダッドの一部で外出禁止令を出し、国軍兵士や警察官の休暇を取り消し、事態収拾に懸命だ。AFP通信によると、23日までにバグダッドを中心に180人の射殺遺体が報告されている。シーア派を狙ったテロで、スンニ派がこれだけ大きな「報復」を受けたのはフセイン政権後初めて。 [コメント]ザルカウィ容疑者がどうしてこれほど激しい宗派間戦争を煽るかといえば、イラクから米軍を撤退させないためである。ザルカウィはイラクでシーア派とスンニ派の対立を激化させ、イラク国内の治安を悪化させることで、米軍のイラク駐留を継続させ、イスラム教徒とアメリカへの戦いを深刻化させたいからである。 この1点が正しく理解できていないと、今回の聖廟爆破の背景が見えてこない。まさかアルカイダがアメリカ軍をイラくでの駐留継続させる作戦を取るわけがないと考えてしまうからだ。アルカイダは異教徒のアメリカ軍をイラクで駐留支配させることで、アメリカとの戦争(聖戦)を正当化でき、新たな支持者やテロリストを獲得し、イラクをテロの訓練(実戦)場として生きた米兵を相手に戦えるのだ。 まさしくザルカウィはイラクで米軍を挑発している。軍事のいう「挑発」とは、自分の好む時間や場所に相手をおびき出すことである。 対するアメリカの国内事情は、今年11月の「中間選挙」でイラクの泥沼化は避けなくてはならない。そのために米軍の増派は絶対に無理である。それどころか、3月からはイラクの多国籍軍が撤退準備に入り、次々とイラクから去ることがほぼ決まっている。ザルカウィがイラクの宗教間戦争を煽るのは、そのような政治スケジュールが軍事作戦に作用しているのだ。まさに戦場では撤退時が最も危ないの言葉通りである。 今後、イラクではアルカイダの攻撃は、スンニ派を装い、今までの自爆テロからシーア派への聖廟爆破に移っていく。そしてシーア派から激しく報復攻撃を受けたスンニ派は、シーア派を襲い報復する。まさにこれがザルカウィの狙いである。 ブッシュ大統領やネオコンが描いたイラク解放の戦略は、ザルカウィのイラク作戦によって葬り去られようとしている。 今、もっとも効果がある作戦は、スンニ派の最高聖職者が爆破された「イーマム・アリー・ハーディ廟」に行き、静かに祈りを捧げることである。 ※これを日本と考えると、過激な反日感情を持った中国人の集団が、中国国旗と火炎瓶を持って靖国神社を襲ったとする。当然ながら、日本人の反中国感情は最悪になるだろう。怒った日本人は東京の中国大使館を焼き討ちにする。次の報復として北京の日本大使館が中国人のデモ隊に襲撃されて焼かれる。その時、中国の最高指導者の胡錦涛主席に、これ以上の日中対立を避けたいなら、焼け落ちた靖国神社に行って祈りを捧げなさいというようなものである。それほど宗教問題に暴力が絡むと解決が難しいことなのである。 日中外交とはそのような異常な事態を生まないための体制作りであって欲しい。靖国問題は「心の問題」として「理解できない」と日中の対立を煽ることではない。 |
| 「極秘」暗号書類など 海自機密データ流出 ウィニーでネット上に フロッピー290枚分 (毎日 2月23日 朝刊) |
[概要]海自・佐世保基地配備の護衛艦「あさゆき」の乗員のパソコンから、「極秘」と書かれた暗号関係の書類や、戦闘訓練の計画表や評価表など、機密情報のフロッピーデスク約290枚分がネット上に流出していることがわかった。このパソコンは暴露ウィニー(ファイル交換ソフト)に感染しており、パソコン内部の情報をネット上に流出したと考えられる。 流出した情報には、非常暗号書や乱数表などの書類や整理番号をまとめた「暗号表一覧表」があった。また訓練らしき内容を示したものもあった。自衛艦約130隻のコールサインや船舶電話をまとめた表(秘)があった。また乗艦している隊員の写真や家族構成や電話番号などの個人情報などもあった。防衛庁は「詳細を調査中」と話している。 [コメント]とうとうやってしまったか。この記事を読んだ第一印象がこうだった。というのは今の自衛隊を見ると、あまりにも官品(カンピン)と私物(シブツ)の区別が明確になっていないからだ。いわゆる経費節減で、業務に使うパソコンも個人で購入して使う場合が多く見られた。ファックス、プリンターも業務費をやりくりして購入したり、後援会やOBなどの寄付で購入した場合も少なくない。 それに隊員の意識の問題である。ある演習を取材したとき、隊員が頻繁に携帯電話を使って連絡を取り合っていた。そこで演習部隊の連隊長に「携帯電話の持ち込みは禁止できないのですか」と質問したら、「携帯電話がないと演習が成り立たなくなります」と言われたことがある。携帯電話はもちろん私物で、自衛隊が隊員に貸し与えた通信機(官品)ではない。戦争になれば携帯の電波は盗聴(傍受)され、発信位置が測定をされるし、敵から妨害電波をかけられると通話できない通信機である。でも、それ(私物)がなければ演習が出来ないという時代なのである。 戦闘服や軍靴も私物品が日常的に使われている。10年以上も前の話しだが、防寒や防水を考えると、私物でないと使い物にならないものもあると聞いたことがある。 だったら周辺国の軍事脅威が下がった今こそ、そのような自衛隊の周辺機器にお金を使うべきと思うのだが、MD(ミサイル防衛)などアメリカの軍事産業に投資するようなことに目を向けている。 おそらくこの乗員は、「あさゆき」の通信・暗号担当だと思うが、暗号担当が自前のパソコンを使っているのを見ても、誰も不思議に思わないほど自衛隊では私物が氾濫しているのだ。今のパソコンは記憶容量は大きいし、通信速度も格段に速くなっている。また携帯電話でもカメラ機能は当たり前の時代である。自衛隊は掛け声だけで「秘密保全」を言わないで、もっと自分たちの周囲をよく見渡して欲しい。 パソコンの機能は住所録や日記や報告書などや、それにメモやデーターの保存や資料庫や、手紙や電話などと多岐にわたっている。すでに警察や検察では、家宅捜査を行う場合は、真っ先に携帯電話とパソコンを押さえるという。携帯やパソコンは秘密資料の宝箱なのである。困ったことにその宝箱がネットで世界と繋がっていることである。自衛隊にこの自覚がなければ、これからも機密情報の流出は防げない。パソコンなど通信機器の早い進歩に、自衛隊側が適応できていないという問題もあると思う。 さて今回で外部に流出した情報だが、これに関しては深刻な影響が出てくるとは思えない。まず暗号表などはいつでも交換できるように仕組まれているからだ。もし暗号表を持った艦船が燃えたり、沈没した場合で、暗号表の所在が確認できたい場合とか、敵方に暗号の漏洩が感じられる場合は直ちに変更するからである。だから、今回も流出が疑われた段階で暗号表の変更が行われている。また、乗員の携帯番号や自衛艦の呼び出し番号は、すぐに番号(コールサイン)変更などの対策がとられる。そうすることが自衛隊の一種の危機管理法なのである。これで中国海軍が小躍りして喜ぶなど、海自が深刻な影響を受けることはない。しかし海自という組織的に、秘密情報が漏れたという汚点は恥ずべきことに間違いない。 |
| 核問題 イラン「2年限定なら」 ロシア案受け入れ示唆 (朝日 2月22日 朝刊) |
[概要]イランの核問題をめぐるイランとロシアの交渉が21日までモスクワで行われた。イランとロシアが共同で合弁企業を設立し、核兵器開発につながるウラン濃縮をロシアに委託する案では、双方の合意には至らなかったが協議継続は一致した。23日には、ロシアのキリエンコ原子力長官がイランを訪れ、土壇場の交渉が行われるが、大きな進展は難しい状況という。IAEAのエルバラダイ事務局長は27日頃にイランに関する報告書を理事国に配布する予定。国連安保理は3月6日に始まるIAEA定例理事会まで行動を起こさないとしている。 ロシア紙によると、イランはウラン濃縮の委託を2年間に限定した場合は受け入れる姿勢を示したという。しかしあくまでウラン濃縮は自国内で行う主張を繰り返した。イラン代表のホセイニタシュ最高安全保障委員会事務局次長は、ロシアとの交渉を「前向きで建設的だった」と述べ、ロシアと妥協することも示唆した。 [コメント]昨日、自宅前から日テレに向かうために乗ったタクシーの運転手さんは、株式の投資をやっているそうで、今日は東証が大反発して400円以上も上がったと興奮していた。昨年1年間では、自分の給料よりも株の収益が多かったそうだ。その運転手さんが今最も気にしていることは、アメリカかイスラエルがイランの核施設を空爆し、中東の戦争で石油が高騰し、株価が下がることだという。 私は株のことは全くわからないが、アメリカやイスラエルがイランの核施設を、当分の間は空爆しないことは確かである。またイラクの戦争がイランに拡大するようなことなないと思う。アメリカ軍にそんな余力はない。むしろ私の関心は、どのようにイランが核問題を収束させるかである。この記事のように、ロシアに委託する期間を限定させて、国際的なイラン圧力を回避しながら、国民のナショナリズムを静める方法もある。あるいはかつての北朝鮮(KEDO)のように、核兵器開発に使えない軽水炉型原子炉に転換することも考えられる。また第3の方法があるのかもしれない。 とにかく中東の人の交渉術は、東洋人には理解できない駆け引きがある。イランはアラブ人ではない(ペルシャ人)が、とにかく中東で買い物をすると疲れる。どうして値切るという時間の無駄を楽しむのか私には理解できない。 ともあれ、イランがどのように落とし所を決めるか。これからのイラン人の交渉術を見極めたい。前のイラクと違いイランは独裁国家ではないから、フセインのように妥協が出来ない国ではない。選挙で選ばれた指導者は妥協が出来る国なのである。 |
| 残留孤児2世の日本人男性 「外務省の依頼で情報収集」 中国で7年間服役 「助ける」約束 ・・・保護されず (産経 2月21日 朝刊) |
[概要]日本の外務省職員から中国の情報収集を依頼され、北京で国家機密を入手したとして公安当局に逮捕され、1996年から03年までの7年間、北京の刑務所で服役したいたことがわかった。服役していたのは残留孤児の母親と一緒に91年に帰国した原博文氏(40)。原氏は96年6月に逮捕され、翌年、国家秘密探知罪で懲役8年の実刑判決を受けた。 原氏によれば94年に外務省のI氏(キャリア官僚)から連絡があり、当初は意見交換だけだったが、やがて情報提供を依頼されるようになった。原氏は仕事で中国に行った際、中国国内で情報を集め、十数回、外務省職員に渡し、謝礼として10万〜20万円を受け取っていた。この間、中国当局の摘発を恐れてやめたいというと、「国益のためです」とか、「仮に逮捕されても、外交ルートで救出する」と情報収集の継続を説得されたという。 しかし原氏が逮捕されると実際は助けてもらえず、帰国後も外務省からは一言の謝罪もないという。原氏は上海総領事館の電信官自殺事件を聞き、自分と同じように切り捨てられたと思い、外務省の事なかれ主義を明らかにする気になったという。 [コメント]情報専門官でもない外務官僚が、個人を利用して中国に送り込み、「逮捕されても大丈夫」とウソを言った。そして案の定、逮捕されれば知らん顔である。外務官僚にとっては毎月20万程度のお金で、たいした情報は取れないが、それでも「まぐれ」を期待して利用したと思う。逆に原氏は外務省の「助ける」を信じて、大胆な行動に出た可能性がある。要するに、両方ともが情報戦の専門家ではなかったのだ。 以前にも書いたことがあるが、私もこのように利用されかけたことがある。相手は外務省職員ではないが、れっきとした公安関係者である。その依頼はシリアのベッカー高原に行って、日本の赤軍関係者のインタビューをとることだった。そのインタビューは雑誌に掲載しても構わない。要は重信房子などの日本赤軍が、ベッカー高原でどのような状態か知りたいのである。その調査条件として、往復の航空代と現地の滞在費を負担するという。私への謝礼は雑誌社が払うインタビュー原稿料ということになる。そのころの私はまだまだ駆け出しのジャーナリストで、重信房子の独占インタビューという企画に心が動いた。しかしこれこそが公安関係者の典型的な情報収集手口で、危険なベッカー高原に私を投入して赤軍情報を探らせるためだった。すぐに依頼を断ったが、危ないところだった。 その手口を教えてくれたのは、軍事評論家であり元公安調査庁職員の松井茂氏であった。松井氏は典型的な手口の一つとして語ってくれた。私以外のジャーナリストにも、そのような仕事を公安関係者から依頼された者がいたはずである。そのように急にインタビュー依頼の数が増えたことで、日本赤軍が取材依頼の背後に組織的な動きを感じたかも知れない。もし私がベッカー高原に現れれば、シリアの秘密警察に拷問されて殺されることもあった。私は松井氏に助けられたと思っている。 軍事関係の仕事をやっていると、いろいろな罠や謀略が仕掛けられる可能性が極めて高い。しかし自分を守ってくるのは自分でしかいない。そのことだけは絶対に忘れてはいけない。 そういえば松井氏の姿が消えて久しい。噂では広島の親戚宅で糖尿病の合併症で亡くなったと聞いた。最後の最後まで謎にしたまま消えた。なぞの松井氏らしい最後のように思う。そもそも松井茂という名前も、本名であったかどうか疑わしい。 |
| 米軍事専門紙報道 最新鋭 F−22戦闘機 「日本への輸出、有力」 (朝日 2月20日 朝刊) |
[概要]米軍事産業界ニュースレター「インサイド・ジ・エアフォース」の最新号によると、米空軍の最新鋭戦闘機F−22ラプターを、日本へ輸出する案が空軍内部で検討され、有力になりつつあると報じた。F−22は先端軍事技術など極めて機密性の高い機体で、他国との共有は否定的と言われていたが、日米同盟の緊密さを優先させるために方針を転換したという。日本はF−4戦闘機の後継としてF−22に関心を持ち、空軍やロッキード・マーティン社と協議してきたと報じた。F−22はレーダーに捕捉されにくいステルス性と超音速巡航能力を備え、米空軍には180機程度の調達が予定されている。同機は1機の調達価格が約1億三千万ドル(152億円)で、日本にも同様の価格を提示しているという。空自のF−4戦闘機は耐用年数を迎えて08年から機数が減り始める。「中期防衛力整備計画」(05〜09年度)ではF−4の後継機を7機導入することが盛り込まれている。 [コメント]F−4の後継にF−18スーパーホーネットやF−15Eなどの導入が噂されていたが、本命は明らかにF−22戦闘機であった。しかし152億円という調達価格も日本でライセンス生産をすれば、1機が200億円を超えることが予想できる。しかしF−22の機密保持の制限から、日本でのライセンス生産は認めないで、米国機を輸入という方式を選択するのだろうか。 しかし最先端のハイテク技術といっても、F−15を導入する当時もF−15は超ハイテクの固まりだったが、三菱重工がライセンス生産を行っている。また、イージス艦から発射して弾道ミサイルを迎撃するSMー3ミサイルも、三菱のライセンス生産が内定していると聞いている。だからF−22のライセンス生産も不可能とは言えないようだ。問題はライセンス生産で1機200億円という金額が問題になるだろう。 現在の中期防(兵器の買い物リスト)の関係で、09年までに7機のF−22が日本に導入されることになる。イスラエルやサウジ空軍も持てない最新鋭機を、日本が米空軍に継いで初めて外国で配備することになる。まあ、韓国がF−15Kを導入することを考えれば、日本がF−22という新鋭機を持つことは不思議ではないが、これほどの戦闘機を導入する国でなぜ中国軍事脅威論が起こるか理解できない。(韓国は日本のF−22配備を嫌っている) 昨日の日曜日は、書斎の本箱から北朝鮮関連の本をすべて取り出し、目につきにくい下段の位置に移した。そして新たに最も目につきやすい位置を占めたのは中国関連の本である。またそこに、空きスペースを十分にとっておいた。新たに中国関連の本や資料を収納するためである。 |
| 防衛庁 米軍再編 移転先に新交付金 地元説得切り札 (産経 2月19日 朝刊) |
[概要]防衛庁は米軍再編で地元の受け入れ交渉を円滑に行うため、自治体に新たな交付金の支出を創設することを検討している。現在も米軍基地を抱える自治体には、今年度予算で251億円を支払っているが、これとは別に新たな交付金制度を新設するというもの。 防衛庁がモデルとしているのは柏崎刈羽原発(新潟県)などを受け入れている自治体に国が財政支援をする「電源立地地域対策交付金」。今年度は1100億円を支出している。電源対策交付金は自治体が国に事業計画を提出する「申請主義」が特徴。自治体の要望を重視し、地元の抵抗を軟化させる効果がある。 防衛庁は今国会に提出を検討している米軍再編関連法案に振興策を盛り込みたい意向だが、新たな交付金制度に財務省の抵抗や、「基地問題をカネで決着させる」方式に疑問の声も出ている。 [コメント]財政難に悩む自治体にとって、新たな基地交付金は大きな魅力になることは間違いない。私の郷里の田舎でも刑務所を誘致する運動を活発に行っているそうだ。以前はどこも引き受けたくない施設を、交付金が魅力で過疎地で誘致合戦が起きている。 しかし一方では、安全保障政策の賛否を住民投票で行うべきでないと言いながら、基地反対を叫ぶ者の口に札束を押し込むような対策が行われる。 最後はカネさえくれれば、何でもいいという風潮で決まる危うさを感じる。これはホリエモンの「カネさえあれば何でもできる」という政策版ではないのか。 そもそも米軍再編で地元が猛反対するのは、どうせ地元に経緯を話しても、最後はお金で片が付くと思った防衛当局の判断があったからではないのか。ところが地元では選挙や住民投票を経て、きちんと説明が行われないなら、お金の力では前に進まない基地感情が生まれていた。そこで米軍再編で基地強化反対が起きてしまったのだ。 新たな交付金制度を地元の判断で使えるようにするといっても、それを活用するノウハウが地元にはないという問題もある。結局は大手ゼネコンが交付金で箱物の建設を勧め、地元の業者が下請けで参加する程度という実態を聞いたことがある。 今は在日米軍の再編問題で、日本の国防戦略を根本から築き直すチャンスであると思っていた。しかしそれを支える施設庁や交付金で、また再び札束だけが飛び交う国防になるようだ。 |
| アフガン 米軍部隊は削減 NATO 新たな難題 タリバン勢力圏 アフガン南部へ (毎日 2月18日 朝刊) |
[概要]アフガン北・西部で治安維持にあたるNATOは、今月、新たに同国南部に展開を確認した。だが南部地方はイスラム原理主義のタリバンの勢力が強く、米軍に対する攻撃が頻発している。今月9日、ラムズフェルド国防長官は「NATOは将来、アフガン全土に展開し、米軍は駐留規模を削減する」と言明した。 NATOが指揮する国際治安支援部隊(ISAF)は現在、首都カブールやアフガン北・西部に9000人が駐留している。今夏にも南部にオランダ、カナダなど7000人の部隊が展開する。それに伴い南部でタリバン掃討にあたっている米軍主体の部隊(約1万9000人)は約3000人が削減される。今後南部ではタリバン掃討作戦から住民生活の再建が目的になるための変更という。しかしタリバンは開発が遅れ貧しい南部住民の支持を得ているため、米軍の掃討作戦は効果を上げていないという。 また南部には最初に国内でイスラム教の風刺画を掲載したデンマーク部隊が展開する予定になっている。そのことで住民と厳しい対立が生まれることも懸念されている。NATO軍が米軍の戦闘任務を引き継ぎ、NATOに多数の犠牲者が出れば任務が失敗に終わる可能性がある。 [コメント]バスラなどイラク南部から英軍が撤退する理由は、アフガン南部で米軍に代わって治安作戦を担うためである。この新戦略にはアフガン南部でタリバンなどの武装勢力が、大規模な攻撃を仕掛けてくる可能性は低いという状況判断がある。そのためにアメリカの中間選挙(11月)を考慮して、ブッシュ政権は米兵士3000人の削減(撤退)を決めたと推測する。当然ながらタリバンは反撃のチャンスと考えるだろう。アフガンに慣れないNATO部隊の新展開と、中間選挙への影響(打撃)を与えることができるからである。 しかし政治的にはそのように考えても、軍事的にはタリバンの思うようにはならない。それは米軍の兵器が、ここ数年で格段に進歩したためである。2001年秋のアフガン戦争のように、特殊部隊が山間部や峠に潜入して、上空の攻撃機から精密誘導爆弾を投下する様な戦争システムではない。 例えば、タリバンが道路に地雷や仕掛け爆弾((IED)をセットしたとする。すると上空で地上を監視していた無人偵察機の映像を解析する。すると道路上で爆薬をセットする人間の体温で人体が浮き上がる。さらにその映像を巻き戻すことで、タリバンが出撃した洞窟や隠れ家を見つけ出すことも可能になる。そこを急襲するか、空爆で破壊する作戦が可能になっている。武装勢力が暗躍する上空は、幾重にも無人偵察機の監視網が張り巡らされている。 だからこれからアフガン南部では、無人偵察機を使った米軍の新戦争システムの実験が始まることになる。すでにイラク西部のシリア国境地帯や、ファルージャの市街戦でも使われている戦争システムである。これを新しい軍事革命(RMA)と呼ぶことに問題はない。米軍はアフガンで3000人削減させても、戦力は01年当時から数十倍に増えていると考えていい。 これは米軍がNATOを活用するために、10年以上かけて作り上げた戦争システムでもある。まずは米軍が敵の主戦力を大打撃で破壊する。そして後続の治安部隊としてNATOを投入する。さらに小規模な反撃が続けば、米軍のハイテク監視システムが武装拠点を割り出し壊滅させるという戦略である。そこで問題は、武装勢力と一般住民をどのように分離させるだが、ゲリラ戦の本質を考えると、そのような分離は無理というしかないのが現実である。民間人への誤爆や誤射は避けられない。 近い将来、アメリカは日本の自衛隊もアフガンに派遣することを求めてくると思う。その場合の心準備だけは怠りなく。アフガンがイランの東に位置する国であることをお忘れなく。 |
| 昨日、今日、 風邪のために更新休み (2月17日) |
[概要]すいません。風邪だと思うのですが、体調が良くありません。せっかくアクセス頂いたのに申し訳ありません。昨日と今日は更新を休みます。中国のことで届いたメールだけは更新します。 |
「所得1日1ドル以下」 5億人 抗議拡大 大国・中国 蝕む「貧困」 米専門家ら 対米関係影響を懸念 (産経 2月15日 朝刊) |
[概要]中国の内情を知るために、米議会の超党派政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」は2月上旬に2日間にわたり、「中国指導部が直面する国内のチャレンジ」と題する公聴会で12人の委員と合計10人の専門家によって行われた。
米国務省の上級顧問であるジェームス・キーン氏は、経済成長と外貨獲得を重ねる「大国・中国」には、「貧しい中国」という陰が存在するという。その理由として、@全人口13億人のうち8億人は貧しい地方に住み、そのうち5億人は1日1ドル以下の「貧困」所得層。A内陸部は都市と比べ保健、教育、社会福祉、土地浸食、水質悪化、大気汚染、森林破壊など各方面で劣悪環境にある。B地方の住民も法律で保護された権利意識に目覚め、当局の一方的な政策に抗議するようになった。「抗議行動」は04年に7万四千件であったが、05年には八万五千件に達した。C45才から65才までの中国国民の80パーセントは、保険や年金の社会福祉の受益がなく、地方の当局者の腐敗の広がりは社会全体の倫理的価値観を浸食している。と、証言した。 ジョンズポプキンス大学元教授の中国社会問題研究学者アン・サーストン氏は、主要都市には合計2億人もの出稼ぎ労働者が流入し、貧困は地方から都市にも拡大していると述べ、不満を深める住民が自己の権利や福祉を主張する「市民組織」は70万を超えることを報告した。 大手シンクタンクであるランド研究所の上級研究員マーレイ・タナー氏は、中国の治安当局は住民の不満や抗議行動が高まるにつれ、新たな国内治安戦略を採用した。それは@共産党の統治や正当性を国民に周知させ、抗議行動が広がらないように封じる。A組織性が強く、外国勢力の支援を受けた少数民族の抗議行動は徹底的に取り締まるという。結論的には、今のところ共産党政権を脅かす状態にはないが、このままだと地方の統治が弱まり、住民の抗議行動が拡大する危険を認識すべきと主張している。 [コメント]この公聴会の証言では、中国の経済成長率を04年が10,1パーセント、05年が9,9パーセントという高い伸びを見せながら、国民一人あたりの所得は1700ドル(約18万円)で米国の4万100ドル(410万円)と比較している。その所得の中には、5億人以上の国民が1日1ドル以下の収入しかないという。中国沿海部の都市や工場地帯では、奥地の農村地帯から格安の労働力が流入している。17才の少女が沿海部の工場で稼ぎ、その送金で田舎の兄弟の学資を払い、家族を養っているというドキュメント番組を見たことがある。 私が18才の時だった。少年工科学校を中退することを決め、広島の高校(定時制)の編入試験を受けるために夜行列車で広島に向かった。その列車が深夜の姫路駅に到着した。姫路駅で十数分の休憩があった。するとホームの反対側に九州から東京に向かう集団就職の列車が停まった。その列車の窓には、学生服を着た童顔の幼い顔がいくつもあり、不安そうに外を眺めていた光景を忘れることができない。都会では若い労働力を「金の卵」と呼んで、貧しい農村から中学や高校を卒業した者が流れ込むように都会に向かった。そうした世代が日本の高度成長時代を現場で支えたのである。 中国の強さは「労働力の安さ」が重要な要素を占めているが、同時に格差や不均衡の拡大で社会の危うさになるという。しかし私は日本のあの時代を経験した者として、農村の貧しさは社会(政治)否定の大規模な運動にはならないと思う。なぜなら住民運動を取り締まる警官も、貧しい農村から供給できるし、法的な権利意識の自覚は自らの無法手段を抑制するからである。それは貧困層の都市に対する「怒り」よりも「憧れ」と気持ちで現れる。そのような微妙な感覚は、都市生活者にはわからないと思う。 私は、今後、中国で抗議行動が激化しても、体制を崩すほどのエネルギーにはならないし、今の貧しい農村部があるかぎり、中国共産党は存続して支配出来ると思う。しかし地方の開発は絶対に回避できない国家の最重要事業である。だから地方の開発に実績がある胡錦涛主席が中国の指導者になったのではないか。 中国の軍事的な脅威論と、格差拡大ゆえの社会制度の崩壊は、中国を危険な国という場合に併記して語られる。しかし私はこの二つの中国論に疑問を感じている。中国は日本の軍事的な脅威ではないし、社会制度も崩壊(あるいは混乱)しないという考えである。中国ではインターネットや航空路が整備され、交通路や通信網などの産業インフラも整備されてきた。中国が法律によって統治すれば、激しい「抗議行動」は収束し、汚職も少なくなると思う。しかしまだまだ先のことである。 |
| テレビニュース、トップ放映 英兵、イラク南部で暴行 政府、調査を声明 (TVニュース 2月13日) |
[概要]英国のTVニュースは12日、「英紙ニューズ オフ ワールド」が入手した2年前の2004年初頭にイラク南部で投石をした若者を、英兵8人が路上から連行し、暴行する光景を放映した。このTVニュースはトップニュースで扱われ、英国民に強いショックを与えている。英政府は直ちに調査することを発表した。(本日は新聞休刊日) [コメント]ニュース映像では英軍のいる建物に投石したイラクの若者が、路上の壁に隠された場所に連行され、そこで殴る蹴るの暴行を受ける様子が映っていた。(しかし投石の光景は映ってない。騒いだだけという報道もある) 英軍は投石という住民の反抗的な行動に、暴行という制裁で応じたのだろう。しかし英軍は圧倒的に優勢な軍事力を持ち、自分たちの行動(暴力)を正当化する権限を与えられている。しかしその力の行使には相応な理由(法的正当性も)が必要である。このような場合、よく訓練された軍隊は投石を盾などで防ぎつつ、非致死性ガスの催涙弾など投石を排除する行動をとる。非武装の市民が相手なら、例え投石という反抗的な行為でも、軍事力を背景にした行動を取ることは出来ないのだ。だからイスラエル軍は子供のインテファーダ(抵抗・投石)に苦しんでいるである。近代的な軍隊なら、相手が非武装であれば軍事力で押さえることができないからだ。 このニュースによって、イラク国民よりも英国民がイラク駐留の正当性に疑問を感じると思う。自分たちは独裁者フセインからイラク国民を助けにいったはずだったのに、イラク国民から投石されるという現実への疑問である。そこには英国のイラク戦争に対する誤解があったのだ。しかしイラク戦争の正当性よりも、非正規戦(ゲリラ戦)というのはこのような住民虐待を必ず招く。 そのような意味で銃よりもカメラの方が、戦争で強い影響力を示す場合が多くなってきた。アブグレード刑務所内の記念撮影のように、撮影する意図(カメラマンの目的)に関係なく、現場のリアルな映像が戦争の残忍さを告発する様になった。 |
| 海兵隊のグアム移転費 総額80億ドル 「日本、75パーセント負担を」 米が要求 (朝日 2月8日 朝刊) |
[概要]米国防総省は在日米軍の沖縄海兵隊がグアムに移転する費用について、総額80億ドル(約9400億円)のうち、その75パーセントを日本側に負担するように求めて調整に入った。しかし「80億ドル」というのは国防総省が施設整備などを大まかに推測した結果だという。海兵隊は年間1億ドル程度の施設建設予算しかないため、日本政府に負担を求めるという。米側のグアム移転完了は2012年をメドとしている。日本政府はさらに詳細な計画と見積もりを求め、3月末までは負担割合を最終的に画定させたい考えだ。 [コメント]この記事は5日前の朝刊である。比較的ゆっくりできる日曜日の午前を利用して、今週1週間分の新聞を読み直して見つけた記事である。9400億円の75パーセントなら7050億円となる。仮に概算とはいえ、当初は3000億円程度といわれ、それでも金額が多い上に前例(海外の軍事施設に日本が資金援助)がなく、法的な根拠もないことが問題になっていた。それが一気に7000億円にふくれ上がっている。もし仮にグアムの施設建設が3000億円で済むなら、4000億円は海兵隊の餞別にする気だろうか。 とにかく軍事利権にめざとい外務省が、米軍絡みの大型工事受注が背景にあるのは間違いない。これと同じ思考が辺野古沖に建設すると「大風呂敷」を広げた沖合い埋め立て案だった。辺野古の沖合を埋め立て、大規模な海上基地を建設するという軍事知識をまったく無視した工事利権案だった。そして当然ながら埋め立て計画は行き詰まり頓挫した。 それに懲りることなく、また外務省が「米軍のグアム移転費負担」という利権を作り出そうとしている。本当に何とかならないのか。この卑しい外務官僚の利権体質である。 今の日本で問題のは、沖縄から撤退後の米軍基地を、誰が汚染した土壌などを現状復帰させるかである。普天間基地では長期間にわたり重金属などに土が汚染され、米軍撤退後は土壌の除毒など莫大な資金が必要となる。この資金を米軍に払わせる気があるかという問題である。 最近の毎日新聞の記事では、沖縄復帰時に米軍基地の現状復帰工事に日本政府が費用を支払うという密約があったことが関係者の証言で明らかになった。日本政府が今も密約はなかったと言うが、米国の公文書公開では密約の存在が証明されている。このように外務省はかなり悪質な秘密隠しを行っている。 ともあれ日本は法律で許されていない予算を、外務省の一存で勝手に支出させないことが大事である。過去に1件の前例もなく、法的な根拠もなしにである。 ※本当は今日、北朝鮮で2度の失脚から復帰した金正日の妹の夫、「張 成沢(チャン ソンテク)」が訪中していることを書くつもりでいた。金正日からすれば張 成沢は妹の亭主だが、父の金日成からみれば婿(むこ)である。そして金正日の長男 正男の最強の支援者だった。張 成沢は子供の頃から正男を見ていれば、自分が最強の支援者となろうと考えのであろう。しかし金正日は次男の正哲を後継者に選んだ。そこで金正日は張 成沢の思考を改造するために、今回、中国に送ったことが考えられる。中国政府が正哲を後継として承認したことを自覚させるためである。 |
| 米軍の新輸送機 「オスプレイ」MVー22 沖縄配備、 2013年会計年度から (朝日 2月10日 朝刊) |
[概要]米海軍は8日、海兵隊の主力輸送ヘリであるCH−46の後継機、MVー22オスプレイの沖縄配備が、2013会計年度(2012年10月〜13年9月)から15年度にかけて計画されていることを明らかにした。沖縄のどの基地に何機を配備するかは明らかにしていない。MV−22はヘリのように垂直離着陸が可能で、固定翼機のように高速の飛行も可能。しかし墜落事故が相次ぎ、開発が一時中断したこともあったが、昨年9月に本格生産が正式に決まった。沖縄では安全性の問題から、MVー22の配備に反対する動きも出ている。 [コメント]岩国在住の方の話しでは、3月12日に「空母艦載機受け入れの賛否を問う住民投票」が行われるが、すでに岩国では厚木基地からの移転が始まっており、地元の小学校は転校生で2倍の人数に増えているという。 同じように、普天間基地の代替えとなる米海兵隊のキャンプシュワブ基地では、基地沿岸に新基地を建設する案に地元の賛意が得られない状態になっている。しかし地元住民の賛否意志は関係なく、米軍サイドの基地再編はどんどんと進められていく。 そのような地元の不満を押さえるのが、今までは防衛施設庁のばらまき部隊だった。何をばらまくと言えば札束である。地域の振興策と称して、基地対策費をばらまくのである。不満を訴える住民の口に札束を押し込んでいく。もはやこのことは日常していて、政府や米軍から基地強化の話しが出ると、「それでいくら貰える」というのが住民や地元自治体の対応になっていた。 しかし住民投票はそのような「甘い汁」に関係のない人を巻き込んで、住民の賛否を問うことになる。なぜなら施設庁は住民投票には、選挙のような基地対策費を掲げられないからである。だから与党の政治家は住民投票を「地域エゴ」とか「衆愚政治」と呼んで嫌う。また国の安全保障という公共性の高い政策に、一部の国民が感情で賛否を表明するなと主張する。 それでは普天間基地周辺の住民のように、航空機の騒音に苦しみ、米兵の犯罪に怯え、墜落事故の危険を感じている住民は耐えるしかないということになる。そして住民の生活基盤は基地対策費でばらまかれる公共事業に支配されている。 私はそのような国防政策の基礎部分で、危うさを感じている。すなわち日本という祖国で、いかに国防が重要なことで、そのために国民が何をしなければいけないかが語られていないからだ。 戦後の日本で、国防や軍事が忌み嫌われ、生活や思考から遠ざけてきたことへの歪みが限界点に達している。 防衛施設庁を改革するということは、そのような戦後の国防(防衛)政策を根本から改革すること以外に方法はないと思う。単に組織だけを解体し、防衛庁(内局)に取り込んでも問題は解決しない。今回の防衛施設庁の官製談合事件は、98年の防衛庁調達実施本部の不祥事をはるかに超える広がりを見せるという。多くの施設庁関係者、企業の代表や営業関連の役員が、首筋を寒くして身構えている。 これからは国防を堂々と真正面から論じるしか、同様の官製談合事件を防ぐ以外に方法がない。好むと好まざるを問わずにである。 |
| 米国 州兵・予備役を削減へ (毎日 2月9日 朝刊) |
[概要]米上院軍事委員会は7日、07年の国防予算案の提出を受け、ラムズフェルド国防長官を呼んで公聴会を開いた。ペール統合参謀本部議長はイラクなどに大量動員されている州兵や予備役兵について、「来年3月までに駐留米軍に占める割合を現在の30パーセントから19パーセントにする」と述べ、全体の1/5程度に削減することを明らかにした。 [コメント]切りのいい20パーセントと言わないで、19パーセントと言ったところに米国防省の苦悩が表れている。これはブッシュ政権の中間選挙対策である。国内の地元で起きる大災害の救援など、まさに州兵として志願したのに、イラクの最前線に送られて死傷者が続出しているのが現状だ。しかし法律では大統領が必要に応じて招集して、その指揮の下に戦地に派遣できる規定がある。州兵は例えイラクの最前線でも拒否ができないのだ。まして予備役となればさらに厳しい待遇が待っている。 しかしである。ここで考えて欲しいのは、アルカイダなどのイスラム原理主義過激派は米軍がイラクから撤退して欲しくないと考えていることである。異教徒の米軍がイラクに駐留していることで、彼らはアメリカと戦う大義が語られるからである。世界からイラク問題で新しいテロリストを募集し、イラクで実戦で通用する訓練を行える有利さがある。わざわざアメリカまで行かなくとも、イラクでアメリカ兵を殺すことが可能という利便さである。だからアルカイダは平気でイラク人警察やイラク治安部隊を自爆テロで襲うのだ。 イラクの政情を不安定にさせることで、アメリカ軍がイラクから撤退できないようにする作戦である。だから訓練や装備が未熟な州兵は、イラクのテロリストが襲撃しやすいターゲットとなる。また米兵の被害者はアメリカの出身地域で、住民の厭戦気分を高める効果がある。陸軍兵士の被害者は英雄になれても、州兵の犠牲は犠牲者でしかないからだ。そのような理由から、安易に兵力不足を州兵で補うと、こんどの中間選挙で手痛い打撃を受けることになる。だから米国国防省は州兵や予備役の割合を減らす政策を打ち出したと思う。 |
| 米2007会計年度 国防予算案 ミサイル防衛に104億ドル 対テロ 特殊部隊の増強盛る (産経 2月8日 朝刊) |
[概要]米国防総省は6日、2007会計年度(06年10月〜07年9月間)の国防予算案を発表した。総額は4393億ドル(約52兆円)で前年度比は6,9パーセントの伸びになる。予算全体が緊縮傾向の中で、国防費だけが突出したような力点になっている。なおこの予算案の中には、イランやアフガニスタンでの戦費1200億ドルは含まれていない。 ミサイル防衛(MD)関連は06年の88億ドルから、07年は16億ドル増の104億ドルに増額した。これは陸上・海上配備の迎撃ミサイルや前線配置移動式レーダー(Xバンド)に振り分けられる。昨年10月の在日米軍再編に関する中間報告で、日本配備が明記された新型早期警戒レーダー(Xバンド)は、半年以内に日本に配備することを明記されている。その配置場所は明記されていないが、青森県の空自・車力分屯地と見られる。 またテロ対策として特殊部隊の増員も明記され、07年度に約4000人、11年までに約1万4000人を増員し、アラビア語などの言語や現地の文化を理解するプログラムに1億8000万ドルを計上している。 プレデターなどの無人偵察機132機購入に16億ドル、バイオテロなどの大量破壊兵器のよる攻撃に備えて17億ドル、イラクで被害を受けているハンビーの装甲対策に5億8000万ドルを充てている。 [コメント]アメリカの国防費は日本(約5兆円)のおよそ10倍である。それ以外に約3倍のイラク・アフガン戦費を使っているから、全体としてみると13倍〜15倍の規模と言えるのではないか。しかしその半分ぐらいは、軍事大国故に他国から攻撃される恐怖に怯えた軍備に使われる。例えば、敵の弾道ミサイルの奇襲攻撃(偶発戦争を含む)を探知するための宇宙に設置する早期警戒衛星や、戦略核攻撃で報復するための戦略核弾道ミサイル潜水艦(SLBM)の配備である。それらは地球上にロシアや中国が存在する限り、決して武装を解くことができない軍備なのである。 今回の予算案で私が実戦的な面で注目するのは、無人偵察機の拡充と、特殊部隊の増強、そして軽装甲車ハンビーの装甲対策である。すなわち軍事革命(RMA)が進歩する一方で、軽武装の特殊部隊がゲリラやテロリストの拠点を襲撃するという戦略強化である。それ以外にアメリカの敵となる勢力(脅威)は、核攻撃や大量破壊兵器しか存在しないという証明でもある。 これを具体的に言うと、フィリピンの島嶼などに潜むイスラム・ゲリラを無人偵察機が体温を探知して拠点を捜す。つぎに潜水艦に乗った特殊部隊が海中から上陸してゲリラの拠点に近づく。次に潜水艦から発射される対地ミサイルや、上空に飛来した攻撃機からの精密誘導爆弾が、特殊部隊が示す目標を爆破する。 さらに大規模な勢力には、高速輸送船や特殊作戦ヘリの乗った特殊部隊が包囲して殲滅する作戦となる。 その程度の対テロ作戦だが、そのテロリストやゲリラの報復が恐くて、その数百、数千倍の軍事費でアメリカ本土を守る必要に迫られている。もはや戦争が日常化しているアメリカではそのような体制を脱すことも出来ないのである。哀れなものである。 |
| 米艦載機移駐巡り 岩国市住民投票 1両日中にも発議 (読売 2月7日 朝刊) |
[概要]米海兵隊岩国基地(山口県)に空母艦載機を移駐させる計画について、井原勝介・岩国市長は賛否を問う住民投票を1両日中に発議させる意向を表明した。住民投票に反対している桑原敏幸・市議会議長は市長に投票撤回を求めていた。住民投票は3月12日になる見通し。 [コメント]岩国市の地元商店街などでは、艦載機の移転に賛成と聞いていた。地元商工会が防衛施設庁から支払われる基地対策費などに期待するからである。 しかし住民投票となると話しは別だ。岩国基地に関係ない岩国市民とっては、艦載機は騒音被害源で墜落の危険になってしまうからだ。万一、住民投票で移転反対と住民意志が示されれば、防衛施設庁が地元に働きかける振興策を吹き飛ばしてしまう。さらに座間基地(神奈川県)、名護市(沖縄県)などに住民投票が拡大すると、日米2プラス2の最終報告(3月に最終合意予定)どころか、昨年の10月末の中間報告まで吹き飛ばす可能性が高い。 今まで米軍の再編の動きを見てきたが、日本政府が国民に訴えてきた「米軍基地負担の軽減」とは逆の動きになってきた。明らかに日本政府の説明が間違っていたのだ。また政府は基地反対運動も地元振興策などの基地対策費で押さえてきたが、その神通力も財源の枯渇や施設庁の「官製談合」事件の捜索で効かなくなった。 このような動きは今までにない新たな展開だ。おそらく日米ガイドラインを策定したとき以来の大きな変化といえるのではないか。同時に、このような大きな変化は「在日米軍の再編」で誰も予測していなかった新たな状況でもある。 今までは防衛問題を利権の問題にすり替え、錬金術(お金を生む手段)としてきた政治家や防衛担当者の責任が問われることになる。 やっと日本が日本として生きていける時代がきたような気がしてきた。しかし岩国で基地増強の賛否を問う住民投票か。岩国の商工会の力も弱くなったものである。 米政府が日本で勝手に出来ない大改革の時がきたようだ。いよいよ日本の正念場である。私は新たな時代の到来を歓迎する。 追加・・・・今日の読売新聞が社説で、「安全保障は国が行うことで、岩国市長は住民投票で賛否を問うな」と怒っていました。そんな感覚では21世紀は生きられないと思う。国策なら住民の意思に関係ないなど、民主的な政治制度(普通選挙制)に対する挑戦ですね。もっと冷静になっていい解決方法を考えないと、また名護市の住民投票と同じ混迷を招くことになる。名護市の住民投票では「反対派多数」で賛成市長が辞任し、やり直し選挙では「賛成の市長が当選」ですからね。 |
| 普天間移転 辺野古崎案 次期名護市長も 「協議拒否」 (朝日 2月6日 朝刊) |
[概要]普天間基地の移転先とされる名護市(沖縄県)の市長に8日就任する島袋和吉氏は5日、「辺野古崎案を前提とした政府との協議には応じない」とする岸本建男市長の方針を受け継ぐことを明言した。島袋氏はこれまで政府の修正協議に応じる方針を示し、施設を受け入れる余地を残していたが、岸本市長と足並みをそろえて強硬姿勢に転じた。沖縄県も「辺野古沖の従来計画以外なた県外移転を求める」とする立場を崩していない。これで国対県、国対市の対立がより鮮明になった。 [コメント]もはや3月の日米2プラス2の最終報告はお手上げ状態である。地元との調整に当たる防衛施設庁は「官製談合」問題で東京地検特捜部の捜索を受けている。とても地元との調整を行える状態ではないからだ。しかしラムズフェルド国防長官を筆頭に米国防・国務省の「日本側の遅れは許さない」姿勢は激しいものがある。米軍の再編(トランスフォーメーション)は日本の一官庁の汚職などで変更できるような性質ではない。日本の防衛当局の対応能力が問われている。 額賀防衛庁長官はこの危機を乗り切って、米側の信頼を得たいところだが、それどころか自分の首が危うくなってきた。自分が悪しき施設庁を解体すると言えば、それで世論は沈静化すると思っていたのが誤算である。防衛庁も政治家(特に国防族)も施設庁の談合体質は知っていた。知っていたどころか一般常識(あるいは活用した)だった。私は施設庁は防衛庁の省昇格とともに、防衛省に統合されて廃止されることは決まっていた。それを額賀長官は「談合を知らない」と言い、あえて「処罰のために廃止する」という対応に反発が生まれたと思う。 そのような政府の混迷が続くと判断し、名護市長の強硬姿勢が出てきたのではないか。売れるときに高く売るために、相手に買う気がないときは高く値を張るという戦術である。 このように従来の防衛庁・官僚や国防族が利権で仕切る国防政策は破綻したのだ。まったく通用しない時代の流れが生まれている。その意味で日本の国防組織は、古い時代のシステムが脱ぎ捨てられる「脱皮」の時期を迎えている。この脱皮に、米側も混迷する日本政府の対応に危機感を持っているだろう。これが時代の変化なのである。日本の国防にあたる若い諸君(自衛官ばかりか研究者や公務員、政治家志望を含む)は、自分たちのチャンスが来たと自覚して欲しい。 |
| 安保理拡大 日本案 大苦戦 各国「様子見」 支持広がらず (読売 2月4日 朝刊) |
[概要]日本が国連安保理のメンバー国数を15カ国から21カ国に拡大する新たな案に、米国と4カ国グループ(G4)のドイツ、インド、ブラジルの双方から支持を得られていないでいる。国連安保理の常任理事国入りを目指し、日本と共闘していたG4は、1月5日、日本を除く3カ国で決議案を再提出した。しかし日本は米国との関係を重視して、この決議案の再提出に加わっていない。しかし米国のボルトン国連大使は1月30日、記者団に「我々はいかなる特別の提案に、支持も反対もしていない。しかし幅広い支持が得られそうな案は見あたらない」と述べ、日本案には限りなく反対に近い姿勢を語った。 新たな日本案は、米国の意向に沿い、拡大幅をG4の10カ国から6カ国に縮小している。また国連加盟の191カ国のうち2/3の賛成があれば常任理事国資格を持ち、満たなければ準常任理事国にする案である。日本は今年9月までに決議案採択を目標としているが、各国の反応は「様子見」がほとんど。日本がこのまま決議案を提出しても、2/3の賛成は到底得られない。 [コメント]また国連で9月までに決議案ときた。サマワの自衛隊も9月までに撤退していることに間違いない。また皇室典範の改正も今国会に提出するという。なにが何でも、小泉首相が汚名なことは消し、代わりに歴史に残る事業を行いたいと焦っているのだろう。それで国連安保理の改正案をアメリカ頼りで押し通したい気持ちがありありだ。 しかし日本の常任理事国入りは、G4を見切りアメリカにすり寄るやり方で反発を買った。小泉首相が焦れば焦るほど、袋小路に追いこまれてしまう。 私は日本の常任理事国入りよりも、国連憲章の「敵対国条項」を撤廃させることが先と思う。国連に敵国条項があれば、日本が常任理事国になれるわけがないと思う。日本にとっては敵国条項は、憲法9条と自衛隊の関係のようなものである。自衛隊の行動に憲法があらゆる場所でブレーキをかけてくるのと同じだ。 日本の常任理事国入りの動きを見ていると、外務省が洋服屋で、首相が間抜けな「裸の王様」のような気がしてならない。外務省の一人相撲を見ているような気分である。 |
| 施設庁前審議官が供述 官製談合「全国で」 ゼネコン首脳ら聴取 岩国、呉など平均落札 98パーセント (毎日 2月3日 朝刊) |
[概要]防衛施設庁発注工事の官製談合事件で、池沢前審議官(競争入札妨害容疑で逮捕)が東京地検の調べに対し「全国の建設・土木工事で官製談合が行われている」と供述していることがわかった。このため東京地検特捜部では、入札に参加した大手ゼネコンや海洋土木工事会社(マリコン)の首脳や営業担当幹部から一斉に事情聴取する。 すでに自衛隊中央病院と市ヶ谷庁舎の新設工事に関しては官製談合と判明し、さらに岩国基地の滑走路移転工事や佐世保米軍沿岸工事、呉係船係留施設整備などを加えた55件で、平均落札予定価格に占める落札額が98,28パーセントと極めて高率であるとわかった。特捜部は今後、押収資料の分析を進め、対象工事の絞り込みを進める方針だ。 [コメント]防衛施設庁は防衛庁設置法の第3節で設置を定められた官庁である。しかし歴史は防衛庁より古く、 防衛施設庁は1947年9月1日、進駐軍の必要とする施設や物資の調達・管理をする特別調達庁として発足した。そのため、1950年発足の警察予備隊を起源に持つ防衛庁に対し、「先輩である」という意識から特権意識を持っていた。 その施設庁長官は防衛事務次官につぐNO2の防衛官僚で、次の防衛事務次官を狙う立場のキャリア官僚が任についている。全職員数は約3100人で、事務官や技官のほかに、自衛官(出向)が90人程度を占めている。そのトップは施設庁長官だが、その下に施設庁次長がいて、その下にNO3の審議官がいる。技術審議官は技術系の技官ではトップの役職となっている。 年間の予算は5400億円程度(17年度)で、在日米軍や自衛隊関連の施設建設や土木工事を行っている。兵器購入は防衛庁の契約本部(旧調達本部)が行うので施設庁とは関係ない。あくまで米軍・自衛隊の建設・土木工事などを行う行う役所である。いわゆる米軍への「思いやり予算」は施設庁が担当している。 どんな雰囲気の組織かといえば、ちょうど「日本道路公団」のような組織に似ている。政治家が甘い汁を求めて集まるし、建設・土木の企業は大型工事の受注を狙って画策する。また昔は米軍へのサービスや地元との基地問題などを担当したため、「汚い仕事」を担っている役所というイメージがあった。 そのため官製談合を公然の秘密として行ってきた。官製談合をしなければ、政治家と企業の利権(受注)の奪い合いで、最悪の汚職(犯罪)の巣窟になってしまうからだ。だから政治家や官僚たちが、施設庁で官製談合が行われているのを知らなかったという言葉はウソである。知らないわけがないのだ。 もし防衛庁が「省」に昇格すれば、今の設置法が改正され、防衛庁内の施設局として内局に属するものと思っていた。その分、施設局(新設)の監査が厳しくなるが、それは時代のすう勢として変化して行く必要があった。だから施設庁を解体して出直しを図るという言い方は、もともと解体するよていであったものを、この機会に解体して「化粧直し」させる程度の意味しかない。 だから再生の問題は、政治家に甘い汁を吸わせないことと、企業の営利競争に巻き込まれないことである。天下りした役人の報酬を合計し、その割合で工事額を発注するようなバカバカしいシステムを廃止することである。 いつも言うが、最近は内部告発が極めて多い。内部告発には下からの告発があるが、横や上からの内部告発もある。ライバルをけ落とすための告発や、上司が悪しき慣習に染まった腐敗部分を切り落とす様な告発もある。 おそらく今回逮捕された審議官達は、自分たちの行為が悪いという自覚はなかったと思う。まさにそのことこそが施設庁の仕事と信じていたはずだ。ただ、もはやそれが通用しないで、犯罪であることに気がつくべきだった。 これで米軍再編の動きに急ブレーキがかかった。各地元との調整(基地対策費の分配)を行うことが難しくなったからだ。 |
| 水中監視システム開発 テロリスト海中侵入を阻止 (読売 2月2日 朝刊) |
[概要]東大生産技術研究所は1日、石油コンビナートや原発施設に水中(海中)から侵入してくるテロリストを音波で探知する監視システムを開発したと発表した。この水中音波監視(探知)装置(SONAR)は、音響レーダーを使った遠距離(半径1キロ以内)と、音響ビデオカメラを使った近距離(数十メートル)と使い、対象から反射してくる音波を映像化し、侵入者の動きを逐一監視することができる。 同研究所の浅田昭教授は、今後、海保大学校や日立製作所の協力を得て、あと2年で船舶や岸壁に設置できる実用的なシステムに仕上げる予定という。 [コメント]軍港の横須賀港に防潜網があるかと聞かれたことがある。無論、ない。だから私は米海軍の原子力空母が横須賀に寄港中、沖合に停泊中した偽装貨物船から海中を忍び寄って、空母の船底に核爆弾を仕掛けさせた。核爆弾で空母の原子炉を破壊し、北東の風に流された放射能で関東一円を放射能汚染するためである。自爆テロを警戒する横須賀軍港の警備艇も、水中から密かに忍び寄る工作員を探知することはできなかった。 というのが、私が書いた軍事小説「北朝鮮、最後の謀略」のクライマックスであった。空母の原子炉を核爆破することで、放射性物質の割合から核爆弾の出所を隠す目的もある。あくまで小説のストーリーなので誤解なく。 しかし防潜網の代わりに、この新型ソナーが配備されると、軍港などに水中からの侵入が難しくなる。実はこれを最も欲しいのが中国海軍である。米海軍のSEALは水中から潜入して、艦船(船底)に爆薬をセットする訓練を行っている。潜水艦に搭載した小型の水中スクーター(あるいは小型潜航艇)を使い、短時間に数隻の船底に取り付けられる。また中国軍が行う出港前の水中(船底)点検を避けるために、軍港の入り口(海底)に音響機雷を仕掛けるような想定もある。水上を航行する艦船の音響(音紋)に感応して機雷がホーミング(追跡)を始め、船底に大穴を開けて撃沈する攻撃方法である。軍港の入り口に障害物を設置できる効果も期待できる。 そのような水中からの攻撃を防ぐためには、この水中音波監視装置は極めて有効度が高い新システムといえる。この記事を読んで、中国の特務機関が動き出すことは間違いない。 このように民間の新技術でも、軍事に転用すれば画期的な新兵器システムに変化するのが現代の特徴である。軍事的な面で理想をいえば、音響レーダーの有効範囲が2〜3キロで、音響ビデオカメラの監視範囲が数百メートル程度は欲しい。むろん水中の透明度には関係なくとも。 |
| イラン核 安保理付託へ 中ロ取り込み成功 米欧、制裁では譲歩 イラン「外交の終わりだ」 (朝日 2月1日 朝刊) |
[概要]ロンドンで行われた6カ国外相会議で、イランの核問題を国連安保理へ問題付託をすることに合意した。これで安保理への問題付託に慎重だった中ロの支持を取り付けたことになる。この決定に英仏の外相は、イランへ強いメッセージを送ったことになると期待を示した。しかし中ロは安保理の問題付託に合意したが、安保理の制裁措置については、3月6日のIAEA定例理事会で改めて判断する「2段階付託」だという。またロシアのラブロフ外相は、「国連安保理はイラク核問題で何の決定もしないだろう」と語った。中国の李外相は、「矛盾を激化させるような措置を回避するように希望する」と、国営の新華社通信に述べた。 これで当面の問題はロシアとイランのウラン濃縮交渉の行方になる。ロシアがイランのウラン濃縮をロシアで行う提案は2月16日に行われる予定。それでもイランの姿勢に変化がなければ、3月のIAEA緊急理事会で安保理に行動を求める決議が行われる見通しだ。しかし安保理でイランへの経済制裁などは、米欧と中ロの思惑の違いで、強制措置を決議するのは難しいと見られる。 これに対してイランのラリジャニ最高安全保障委員会事務局長は、「いかなる形でも、安保理付託なら外交の終わりだ」と強く反発した。イランはロシアだけに濃縮を求めるのは危険で、中国に濃縮に関与することを求めている。しかし3月までに中国の同意を得ることは難しい。イランは反発を強めつつ、とりうる選択肢が限りなく狭くなってきた。 [コメント]私は湾岸戦争が始まる日まで、イラクはクエートから撤退を表明し、多国籍軍との戦争にはならないと思っていた。誰が考えても、米軍を主力にする多国籍軍がイラクとクエートの交通路(背後)を断ち、サウジやペルシャ湾からクエートに進攻すれば、イラク軍が万が一にも勝てないからである。世界各地から続々とサウジやペルシャ湾に終結する米軍を見て、イラクが撤退声明を出すのは時間の問題と思った。 しかしフセイン大統領は絶対的な独裁者ゆえに、もしイラク軍に撤退を命じれば、自分の地位が危うくなるのを恐れていた。同時にアメリカなどもこの機会に、イラク軍に致命的な打撃を与えることを望んでいた。そして湾岸戦争は開戦したのである。 今はだれもイラン核問題で、国連安保理は各国の思惑の違いで制裁決議は行われないという。ちょうどイラクは湾岸戦争という選択肢を選ばないという空気に似てきたと思う。これは油断できない楽観論ともいえる。イランには反米によって国家を統一させるとバックボーン(背骨)がある。国際的に石油価格が高騰している今こそ、イランは強く出た方が立場が強まるという読みがある。逆に欧米には、それこそが石油危機(オイルショック)の再来という避けられない外交手段と映る。オイルショックとは石油高騰を人質にして、欧米に妥協を求める産油国独特の外交戦術だ。 このように互いの国益や利害が対立し、そこに誤解や意地が加わって問題が大きくなっていく。いつも大きな戦争の開戦前にはそのような特徴が見られる。 今のイラクの核開発をめぐる動きは危険である。普通なら正常な危険回避の機能が段々と少なくなっているようだ。国連安保理でイラン制裁は回避されるという楽観論では危険すぎる。 |
※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。