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このファイルには、2003年2月分の「Re:メールにお返事」を保管しています
| 講演会と出版記念飲み会をやりましょう。 (2月28日) | 届いたメール 神浦さん、著書リリースおめでとうございます。沖縄ではまだ書店に並んでいないようです。さっき近所の書店にわざと注文しておきました。新刊でも2週間の遅れがあるといわれています。 00氏が神浦さんの講演を再度企画しているようなので(こんどは旅費とギャラを用意しているようです)、その時は出版記念飲み会をやりましょう。 |
| 所長コメント このメールを読んで、おもわず生唾を飲み込んでしました。うまかった沖縄料理と泡盛を思い出したからです。それから沖縄行きですが、私は3月10日頃からイラク攻撃が開始されると予測しています。約1ヶ月間ぐらいは超多忙な日が続きます。それが(順調に)終われば、4月、5月、6月、7月に北朝鮮崩壊が第一段階に突入すると予測しています。(詳細は次回)。 はやく沖縄に行きたいですよ。沖縄の海兵隊が撤退を決定したら、アミテージさんを呼んで、盛大に飲み会をやりましょう。あなた方が招待すれば、アミテージさんもやってくると思います。米海兵隊撤退の最大の功労者はアミテージさんです。あなた方の気持ちは伝わっています。 |
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| ミサイルの終末誘導に画像識別は実用化されていますか。 (2月28日) | 届いたメール 度々のメールですみません。00です。北朝鮮の領空侵犯は示威行為だというご意見、納得しました。戦争が近ければ、兵力の移動や再配備など、もっと軍事的な兆候があってもいい、というわけですね。 今回のシルクワーム、日本ではバタバタしてましたが、韓国では早々に通常の訓練、という報道がなされていたようです。福田官房長官の「厳重に」というコメントは政治屋(あえて屋としておきます)がよく使う手で、自分達が責められそうだからとりあえず違うところに責任を持ってけ、的なところがあるのでは?と思ってます。口先だけで、本気で「厳重に」注意したとは思えません。だけど、防衛庁側は大変でしょうね。言った本人は責任転嫁の言い逃れでも、言われた側は本気で対策を考えなければならないのですから。特に真面目な制服組にとっては頭が痛いことでしょう。 ”メールにお返事”のところにミサイルの話が出ていましたが、「すると電波がかく乱してミサイルが誘導できなくなるのです。」とチャフの説明をされていましたが、かく乱というより”欺瞞”ではないでしょうか?かく乱というと潜水艦で言えばマスカーみたいに本体を隠すイメージですが、どちらかというとデコイのように、本体になりすます、と言う表現が合ってる気がします。チャフはレーダーに対して、フレアは赤外線に対して、欺瞞により本体になりすまして誤爆させる目的に使われると理解していましたが。 慣性誘導+アクテブレーダーホーミング+赤外線誘導より”画像認識”式のミサイルが一番新しい技術だと思ってましたが、まだ実用化されていないのでしょうか? |
| 所長コメント チャフのところは「欺瞞」に直しておきます。このあたりの専門用語は、ときどき自分でも表現に悩むことがあります。これからも、もし気がついたら教えてください。 それからミサイルの画像識別ですが、防衛庁の技術研究本部あたりでは、基礎研究は終了して、実用化のめどは立っていると思います。しかし今のところ日本に差し迫った危機がないので、画像識別の技術を寝かせているのではないでしょうか。ときどき起こして、新しい技術を導入して、いつでも最新の画像識別のミサイル終末誘導を活用できる能力を保持している作戦のような気がします。ちょうど巡航ミサイルを開発できるのに、わざと日本が開発しないという理由と同じです。日本はRMA時代を前にして、いろいろなハイテク潜在技術を隠しています。 |
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| 日本へのミサイル攻撃はアメリカに代理報復して頂きます。 (2月28日) | 届いたメール 以前パソコンの不調の時にメールいたしました、たしか、大阪在住のフリーのSEと名乗りました00です。いつも毎日チェックして、なるほどと思いつつ、最近は要約を読んでから、自分なりの感想を先に考えてからコメントを読むようにして自分で考える事ができるように、勝手にトレーニングしています。 昨日報道がありました、アーミテージ米国務副長官の発言「日本が攻撃を受けた場合は米国が攻撃を受けたとみなす」、なのですが、報道についてはちょっとだけであまり取り上げられませんでした。が、私の感想としては日本の扱い以上に、外交的には影響が大きいのではと思いました。 まず、アメリカ人を拉致しないのは、アメリカ人を拉致した事によって招く結果について北朝鮮は恐怖しているからであって、それ故、日本人を拉致できた。これは「人」→「国」「拉致」→「攻撃」に置き換える事もこれまではできたと思います。 ただ、今回の発言によって北朝鮮は暴発したくてもできない状態に輪をかけて軍事以外でも日本にちょっかいを出しにくい状況をこの発言は作ったような気がします。 これを同じく韓国を攻撃すれば。と言い出す可能性も、この発言の成分には含まれているような気がします。 あともう一つには今のイラク攻撃前の日本国内の沈静化。日本には北朝鮮に対しての危機感をアメリカとしては本当は煽りたいところですけれど、今開戦直前には北朝鮮問題をこれ以上大きくしたくないというところなのでしょうか。 乱文ですみませんが、もしよろしければ感想をお聞かせください。それでは失礼します。 |
| 所長コメント 本日の読売の1面トップで、北朝鮮が「テポドン」噴射実験をしたと報じていました。さっそくラジオで朝7時12分からの全国ネットでコメントを求められました。その質問の中で、「もし北朝鮮が日本にテポドンを発射したらどうなりますか」というのがありました。私は、「その場合は、アメリカが数百倍のお返しをします。攻撃を受けた日本が、憲法を改正して、北朝鮮に報復すると言い出すのが怖いので、アメリカは必死で北朝鮮を攻撃するするでしょう」と答えました。まさに日米安保条約は日本が他国から攻撃されたとき、アメリカは自国が攻撃されたと判断して、アメリカが日本の代理攻撃するための条約です。そのために日本は独自の防衛に必要な戦力を持たないで、アメリカの軍事支配を受け入れているのです。もしアメリカが代理報復をしないなら、日本は在日米軍をさっさと追い出すでしょう。(北朝鮮の恫喝にはこの手が使えることを忘れないでください)。 |
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| フランス・ロシアがイラク攻撃に反対する理由。 (2月27日) | 届いたメール 初めまして!京都の00と申します。昨日のシルクワームの事件を検索エンジンで調べていたらこのサイトに行き着きました。膨大な情報と的確な内容なので驚きながら読ませています。 さて質問なのですが、先日友人と話していたのですが、友人が言うにはフランス・ロシアがイラク攻撃に反対するのは、平和やヒューマニズムなんかでは無いと。イラクは結構ロシアやフランス製の武器を購入しているそうなので、もし,イラク軍がこのままアメリカ主導で攻撃を受けたら、間違い無くイラク軍は壊滅する。そして、ロシア・フランス製の武器はアメリカ製には勝てないというイメージが広がり、ロシア・フランス製の兵器価値は暴落するのではないかと。それをロシア・フランスはそれを恐れて反対しているのだと。これが全てでは無いと思いますが成る程と思います。神浦さんのご意見をお聞かせ下さい。 |
| 所長コメント ごめんなさい。あと30分で打ち合わせのため、駅前の喫茶店に行くので簡単に説明します。私もそのような見解を聞いたことがあります。確かに湾岸戦争(91年)ではイラク軍のT−72戦車が米軍のM1A2戦車に完璧に敗北して、T−72戦車の国際評価を下げたことがあります。しかし今回のイラク攻撃で問題になるような兵器(米軍と競う)はないと思います。 むしろフランスやロシアがイラクに売った兵器の代金や、石油の利権が失われることに危機感を持っていることが大きいと思います。しかしアメリカがイラク戦争後の保障を約束すれば問題は解消します。私はアメリカがイラク攻撃を実施すれば、フランスもイラク攻撃に参戦する可能性さえ感じています。すでにフランスの空母「シャルル・ドゴール」はトルコ沖に待機しています。それからフランスは国連査察の必要性を強調しても、最後の手段として軍事攻撃は否定しないと明言しています。アメリカがここまで国連での議論を大切にするのは、フランスと何かの密約を結んでいる可能性が大です。これから来月にかけて巧妙な外交戦見ることができると思います。 |
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| 国民は軍事の論理で動いてはいません。 (2月27日) | 届いたメール こんにちは神浦さん。私は、北朝鮮のミサイル発射のニュースを新幹線の中で知りました。車両の電光掲示板に流れる文字ニュースで、「北朝鮮がミサイル発射」と表示されました。ちょうど、入試の帰りだったのですが、前の席に座っていた受験生とその親が、「怖いよね」と言っていたのを覚えています。 私は、以前からJ-RCOMを読ませていただき、北朝鮮の悪あがき程度で驚いたりはしませんでしたが、「日本にテポドンが向けられている」と騒がれている中での「ミサイル発射」は、殆どの人を驚かせるでしょう。少なくとも株式市場には影響を与えたらしく、WBSという経済系のニュース番組によると、東証ではこのニュースが流れた途端に売り注文が増え、終値は大幅安になったようです。 「この程度の情報をすべて官邸に上げたら、官邸は軍事情報の洪水で機能がストップしてしまう。 いいかげんなことを厳命するな」という記述がありましたが、それは違うと思います。 日本国内では北朝鮮の脅威が過大評価され、北朝鮮は「尋常ではない大きな脅威」と見られています。北朝鮮に関する情報は、もはや程度の低いものでは無いはずです。少なくとも、株価を押し下げるだけの力は持っているのです。事前に説明があれば、あるいはニュースと同時に福田官房長が説明をしていれば、混乱は避けられたでしょう。 軍事問題は、市場や世論に大きな影響を与えます。防衛当局が、情勢によっては「下らない情報」が「とんでもない影響」をもたらす事を自覚すべきです。自衛隊が国民心理に気を配らないのならば、いつまでも北朝鮮のいいようにされるでしょう。国民全てが「軍事の論理」で動くと思ったら大間違いです。 |
| 所長コメント 98年8月のことですが、北朝鮮が「テポドン」ミサイルを発射したことがあります。あの時、日本中が大騒ぎになり、日本の国民が強い危機感を持ったことがあります。マスコミは明日にでも東京にテポドンが襲うというように報じていました。株価が低下するどころの騒ぎではありませんでした。政府はそのような国民の危機感を最大限に活用しました。私はこれを世論操作と判断しました。例えば、テポドンが東に向かって発射され、東北上空を通過しました。これをもって、テポドンは三沢(青森県)の米軍基地を狙ったもので、次は沖縄の米軍基地が攻撃目標になるといった情報(報道)です。しかしテポドンは人工衛星で、人工衛星なら真東に向かって発射するのは常識なのです。(地球の引力圏を脱出するために、地球の自転を活用するからです)。 今回、北朝鮮で発射されたミサイルがシルクワームと聞いたとき、すぐに思ったことはテポドンの二の舞にしてはいけないということでした。そこでニュース速報がでると数分後に、フジテレビに電話出演して、「これは短距離の対艦ミサイルで、日本に脅威を与えるようなものではない。不必要に怖がってはダメです。画面に使っているテポドン発射の画像は不適切です」と発言しました。このコメントは多くのメデア関係者が見ていたようで、このシルクワームのニュースとテポドン発射の画像が一緒に放送されることはありませんでした。 さらに一部の軍事専門家から、これは北朝鮮が軍事危機をエスカレートさせる第2段階(第一段階はMIG19の領空侵犯)で、これから核実験の実施とか弾道ミサイルでの攻撃まで予測して対応する必要があるというコメントが報じられました。この報道に対して、「そんなバカなことがあるか。シルクワームにそれほどの政治的・軍事的なメッセージ性はないよ」というのが私の考えです。しかし夕方になると、「北朝鮮が次に行なう軍事行動(さらに危険な兆候)は何か」という質問がマスコミから殺到しました。「それはない」というのが私の答えでした。その説明に必死でした。 そこで次のテーマを失ったメデアの一部は、政府や防衛庁の対応(危機管理)に誤りがあったという点に目を向けました。そこで政府はミサイル発射を官邸に報告していなかった防衛当局の責任論に転化しました。しかし普通の軍事常識では、この程度(情報価値の低い)の情報は官邸に上げません。むしろシルクワーム発射でうろたえた政府が、その責任を転嫁するために報告の有無を利用したのです。 さらに石破防衛庁長官は、防衛庁での発言権を拡大するために、防衛庁の責任を認める発言を行なっています。はっきりいって、石破防衛庁長官は軍事オタクかもしれませんが、国家の軍事戦略を考えられるほどの軍事知識はないとうのが防衛当局内の一般評価です。だから自己の存在感を強化するために、あのような発言を行なったと考えています。 このように、国民すべてが「軍事の理論」で動かないことはよく知っています。だからこそ、そのことを悪用されないように、このホームページでは普通の軍事常識を語っているつもりです。国民を軍事の理論で動かす気持ちはサラサラありません。むしろもう少し、日本に軍事の知識を広めたいと思っているだけです。これが私の姿勢と、今回の経過です。ご理解頂けたでしょうか。これからもよろしくお願いします。 |
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| 慣性誘導+アクテブレーダーホーミングって何ですか。 (2月26日) | 届いたメール いつも楽しく拝見させていただいてます。ところで慣性誘導+アクティブレーダーホーミングとレーダーホーミングとでは、どのような違いがあるのですか? |
| 所長コメント 昨日、シルクワームの書き込みをしたとき、説明をしようと考えましたが、ちょっと時間がなくて省略していまいました。ごめんなさい。 簡単に説明しますと、まずレーダーホーミングとは、誘導レーダーを照射すると、電波が敵艦に当たって反射します。この反射波にむかってミサイルが誘導されます。ですからレーダー波が届き難い距離になると発射できません。ですから北朝鮮の地対艦シルクワームは、港湾近くのかなり高い地形の場所に設置されています。見通せる距離しか発射できないからです。これが第一の弱点です。第2の弱点はレーダーホーミングは、敵のチャフ(銀紙の幕)の弱いことです。もしシルクワームの誘導電波(レーダー波)を照射すると、それを受信した敵艦では警報がなります。「対艦ミサイルに狙われているぞ」という警報です。するとチャフを発射して艦全体を覆うように銀紙片で幕をはります。すると誘導電波を欺瞞してミサイルを誘導できなくするのです。 これに対して、慣性誘導+アクテブレーダーホーミングは、艦や陸上基地から見えない遠方の敵艦をヘリや偵察機(無人偵察機でも可)が見つけたとします。するとその方向に向かって対艦ミサイルを発射します。ミサイルは敵に見つからないように、海面スレスレを慣性飛行して接近します。そしてあらかじめ設定した目標近くになると急上昇します。そして再び海面に向かい、ミサイル自らがレーダーを発信して、目標を捕えて命中します。すると敵が対応する時間が短く、防御のためのチャフや対空機関砲が使えなくなります。 さらに最新の対艦ミサイルは、終末誘導に赤外線を使うものもあります。慣性誘導+アクテブレーダーホーミング+赤外線誘導です。敵艦がチャフを使っても、最終的には煙突や機関の熱を感知して命中するのです。 ですから北朝鮮のシルクワームは旧式なレーダーホーミングということになります。それでも昨年6月29日に発生した北限境界線での警備艇同士の銃撃戦では、撃沈に怒った韓国軍の警備艇が北朝鮮軍警備艇を追跡したら、陸上にあるシルクワーム基地から誘導電波が発信され、それで警報が鳴った韓国警備艇が引き揚げる場面がありました。 これって「軍事知識のABC」に書くようなテーマですようね。こんどもう少し加筆して、ABCに転載しておきます。 |
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| 本をAMZONで注文しました。 (2月26日) | 届いたメール 無沙汰してます。00の00です。北朝鮮消滅を本日探して見ましたが00の様な田舎ではみつかりませんでした。静岡までいけば東海地方最大といわれる本屋があるのですが、仕事で静岡までいく事もないので、さきほどHPよりアマゾンコム経由で北朝鮮消滅を注文させていただきました。 10日ほど入院してましてTVと新聞のみ(ラジオは医療装置がおおくて雑音が多いので使わなかった)で短波の朝鮮中央放送を聞けないで居ました。入院中に日経にドイツから北朝鮮の船でサリンの原材料が詰まれて出港したとかいてありました、事の真偽はいかがな物でしょうか?では本がくるのを楽しみしております。 |
| 所長コメント 入院されていたそうですが、まあ10日なら骨休めのつもりでちょうどいい期間ですね。ひょっとしてノミスギではありませんか。肝臓とか、血糖値とか、まあ私も人のことはいえませんが。 そうなんです。本を書いて、AMZON.COMで買えるようにしました。昨日の午後4時ごろにAMZONとネットで結びましたが、昨夜の9時頃には販売順位が180位になっていました。特に昨日はシルクワーム騒動で、アクセス数が5000件/一日を越えたので、その影響が強かったと思います。本を出した出版社ではこのホームページの凄さに驚いていました。 ところでサリンの原料は農薬に転用できるので、ほとんど輸出規制できないと思います。アメリカがイライラするのもわかるような気がします。日本でも30年前頃には、民間の化学薬品製造会社がサリンを製造して、実験用のために自衛隊の化学学校に納入していました。数百CCのために高価な実験装置を買う必要がないという理由です。しかし今は化学学校で製造しています。ただし化学防護服や防毒マスクを開発するためです。 |
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| ちょっと先日のメールの補足説明をします。 (2月26日) | 届いたメール 先日の私のメール(2月25日掲載)が、キリスト教への差別的な意図を感じさせてしまったようなので、少し弁明させて下さい。実は私は幼少の時よりキリスト教会に通っている信者です。正確にはまだ洗礼を受けていませんので正式な信者ではなく、いわゆる「求道者」という立場ですが。ですので、特にキリスト教などの一神教を危険なものとして誹謗中傷する意図は全くありません。 ただ、あらゆる宗教にはそれぞれ特有の「陥りやすい落とし穴」というのが存在すると思うわけです。例えば禅宗では禅によって陥りやすい落とし穴を「魔境」と言って戒めたりしていますよね。一神教においては同様に「終末思想」が危険な落とし穴の入り口になりやすいのだと思います。そして、アメリカ社会というのはこうした落とし穴に対してかなり無防備な要素があるのではないかと日頃から私は感じているのです。 その理由の一つとして注目してもらいたいのは、アメリカ社会が少なくとも三つの性格の異なる「団体」の連邦構造を成しているという事です。まず第一は、制度上の連邦構造、すなわち「州」という国家的団体の連邦です。第二が、資本貴族とも言える企業家たちの連邦。そして第三が、キリスト教諸会派の連邦です。NGOのような非企業的団体を四つ目の団体として別に設定すべきなのか、それとも第二の連邦構造の要素として含めてしまっていいのか迷っているのですが、とりあえず、この三つ(あるいは四つ)のスタイルでアメリカ人の社会が主要な人の絆をつくっているのではないかと私は考えています。 そして、重要なのは、どの州も、どの企業家貴族も、どのキリスト教会派も、他を圧倒するほどの大勢力ではないという事です。一見安定したニ大政党制度のように見えるアメリカ社会は、実はこうした「群小政党」の寄り合い所帯であり、それらの勢力抗争による共倒れ防止装置としての表向きのニ大政党制度なのではないかというのが私の考えです。ここで、ニ大政党はこれらの三つのスタイルの団体の結節点として機能します。つまり、ニ大政党制度という安定装置によって共倒れする心配から解放された群小団体が、それぞれ小さな差異をことさらアピールして勢力拡張を競い合う社会なのではないでしょうか。ここに、「宗教の落とし穴」が口を開けて待ち受ける事になります。つまり、「落とし穴」的要素をこそアピールすべき特質として取り上げてしまう可能性が増してしまうのです。 過激な宗教的主張の旗手たちがしばしばテレビ伝道師だという事も、これを裏付けていると思います。 次に、私は決して「陰謀史観」を述べたわけではありません。アメリカにおける宗教右派や原理主義団体のもくろみというのは決して密室で企画され、その意図が限られた人たちだけに共有されて密かに実行されている事がうわさされている性格のものではなく、目標やとるべき手段が白昼堂々主張され、実際に選挙などにおいて集票上重要な要素となっているものだからです。 少なくとも、アメリカ合衆国において宗教団体というのが政治権力から一線を画して存在する性格のものではなく、国政の権力闘争において重要な要素、抗争勢力であるということは、アメリカ合衆国と深い絆をつくってしまっている日本国民がはっきり自覚しておくべき事と思います。アメリカのアンチリベラリストによって確かに日本はジャパンバッシングから救われました。しかし、だからといって彼らを無条件に「ありがたい日本の味方」と崇めてしまうのではなく、彼らがいかなる権力構造の上に立脚し、なぜ日本に救いの手を差し伸べたのかを冷静に分析して日本のとるべき道の戦略、戦術を練っていく事が重要なのだと私は考えます。 しかし、これが非常に錯綜した難しいパズルになるであろう事も自覚しなければならないでしょう。例えば、かなり過激な宗教右派を産み出した南部バプティスト教会諸派は、またキング牧師をも産み出しています。 やはり、現代の日本人の多くにとって、現象分析が非常に困難になってしまっている分野がいくつかある事を認めざるを得ないでしょう。少なくとも軍事問題、宗教問題、民族問題の三つに関しては、日本人の多くが思い込んでいる「常識」と現実に多きなずれがある事を最初から自覚して分析にかからなければならないと私は考えます。 |
| 所長コメント 私は祖父が厳格な古神道信者だったので、宗教を信じる人を尊敬できます。でも私はちょっと苦手です。でも宗教の重要性や存在の大きさを理解できます。その程度の人間ですが、エルサレムにいったことがあります。私はエルサレムで人間の歴史は宗教の歴史であることを感じました。きちんとした自分なりの宗教観を持たないと一人前の人間になれないと知りました。でも今はまだそこまで精神が達していません。でも将来は宗教を必要とする時が必ず来ると思っています。 むかし代々木上原にあったイスラム寺院にお祈りを見に行ったこともあります。パキスタンから来たイスラム教の偉い人から、イスラムの教えを聞いたこともあります。 この程度のことしかわかりません。でもキリスト教やイスラム教やユダヤ教のことは理解したいと思っています。これからも教えてください。 |
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| 福田官房長官の「厳命」には苦笑しました。 (2月26日) | 届いたメール 神浦さん、先日はご返事をいただき、ありがとうございました。2月も押しつまってから、またひと騒動きましたね。昨日はお疲れさまでした。 職業軍人(自衛官を除く)が姿を消した社会(または、著しく冷遇されている社会)では、この程度の常識もなくなるものかと驚かされます。ある意味、標準的な日本人の軍事常識は50年前からほとんど止まったままなのではないかと思えます。「ミサイル」!というと過激派のロケット弾もICBMも頭の中で同じカテゴリになってしまうようです。しかも、無限に遠くまで飛ぶものと思えてしまうようで。 昨日、ランチを一緒に食べた人も「大丈夫ですかね?」と質問してくるので、「せいぜい60キロぐらいしか飛ばない、中国製の沿岸防衛ミサイルですよ」と答えましたが、一発でこれだけ人心を乱すことができるなら、(日本に対しては)味をしめることでしょう。 それにしても、福田官房長官の談話中「厳命」には苦笑してしまいました。まず、情報を重要性と種別のマトリクスにかけようという姿勢が見られない。普段は選別しているのかもしれませんが、非常事態にヒステリックな反応でその原則をひっくり返すようでは、一国の宰相の補佐をする者として失格でしょう。平時の能吏は乱時には普通の人以下ですね。ましてや、官邸に居る彼らの多くは世襲的に政治的地盤を受け継いだか、ペーパーテストで良い点をとったかだけの人種ですから、乱時の資質や常識を期待するのはまちがいかもしれません。 でも彼らがあわてたせいで、日本がまたもや大恥をかいた一日でした。余波で今日もお忙しいと思いますが、どうかがんばってください。 |
| 所長コメント どうも、どうも。ご同情をありがとうございます。マスコミの皆が北朝鮮のミサイルは怖い、脅威だ、大変だと叫んでいる時、「うろたえないで下さい。これは大騒ぎするほどのものではありません。冷静に現実を見ましょう」と言うのはちょっと勇気がいります。マスコミの中には、「次に北朝鮮からテポドンが飛んでくるとコメントしてくれ」と言われたりします。勘弁してくれよ、です。 でも悪いことばかりではありません。私の書斎にはテレビがありません。いつも居間のテレビを見ていました。そこでラジオ局やテレビ局から電話がかかってくると、居間の子機(電話)で受けることになります。しかし子機では音質が悪くて、もう一度かけな直してもらって、次に親機で取ることにしています。するとこんどはテレビの報道が見えなくなります。そこで昨日、我が家の予算委員長(カミさん)と交渉して、机の脇に置ける液晶の小型テレビを買ってもらえることになりました。液晶テレビも最近は安くなって、5万円台のものが出ているそうなので、これから秋葉原に探しにいきます。 これからも応援よろしくお願いします。昨日は結構、孤立感を感じていました。 |
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| たった今、ラジオ放送を聞きました。 (2月26日) | 届いたメール こんばんわ、00です。たった今、神浦さんのラジオを聞きました。ちょうど神浦さんのHPを見ている時でした。すごい偶然なので驚きました。 神浦さんはラジオでしゃべる時も、いつもの気さくな喋り方なんですね。ビールを飲みながら話している神浦さんの口調と全く同じでした。 短い時間でしたが神浦さんのコメントにはインパクトがありますね。 怪我の具合が良くなったら、また神浦さんに会いにいきたいと思います。その時はよろしくお願いします。 |
| 所長コメント 昨夜は3本の生ラジオ(電話)にでました。テーマは当然ながらシルクワームです。気さくな口調でしゃべっているので、ビール片手にしゃべっていると思ったのではないですか。とんでもない。夜に生ラジオ(電話)がある場合は、夕方からの晩酌をやめて、ウーロン茶を飲みながら軽い夕食をとります。そして時計とにらめっこをして、放送開始の10分頃前に缶ビール(350CC)を一本飲みます。まあこれなら本番中にアルコールの影響はまだでないという判断からです。それに本番前にビールを一口飲むのは、なんとなく緊張が解けて気が落ち着くからです。 そして生ラジオが終わると、すぐにランランランランと冷蔵庫に行って、冷えたビールをグイグイグイと飲みます。それから残り物の夕食のおかずを肴に一杯です。それが昨日は最後の生ラジオが終わったのは10時半頃です。まさしく犬が、「おあずけ」と言われる気持ちがよくわかりした。 それから気さくな口調は、偉そうにしゃべっても、内容を理解してもらえないとしかたないという気持ちからです。話すときは、できるだけわかり易い表現で、内容を簡潔に表現して、親しみ易い口調で話すことを心がけています。だからビールを飲んでいるときと同じ口調になると思います。なにより私は偉そうに話すタイプではないでしょう。 |
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| カルト宗教と軍事の絡みについて。 (2月26日) | 届いたメール 最近の読者からのメール等で思ったことがあるのですが、 1.原理主義について誤解していませんか。 聖書主義(いわゆる原理主義)は宗教であり、政治とは本来関係ない(むしろ俗世間の権力政治を嫌がるほう)ではありませんか。 共産主義者ならすべて過激派とはいえないでしょう。イスラムの原理主義者もすべてテロリストとは限らないはずです(釈迦に会ったら釈迦を殺せという仏教の禅はどうでしょうか)キリスト教原理主義も同じと判断するべきでしょう。 といっても、私も他宗派なので、よく知らないのですが、いわゆる「聖書主義(原理主義=お気楽脳天気派)」は、米国では少数派であり、南部を中心に400ほどありますが、すべてカルトで、一般の米国人からはクレイジーと呼ばれているそうです(笑)。 しかし、聖書主義は、我々がそれを笑い飛ばし軽蔑する必要があるのですか。とても間違った発想で「ユダヤの陰謀」などと同じにおい(差別)を感じます。宗教をいうなら日本人の神風は仏教の無常観と関係がある、仏教は危険な思想だなどといわれたらどうでしょうか。軍事のサイトにおいて宗教差別の見解を聞くのは不愉快です。(神浦・・・私は宗教差別と感じませんでした) また、(超)少数派であっても米国人の精神のバックボーンの宗派を馬鹿にすると判断を間違えると思います。 2.米国の新保守派について もちろん、いろいろな見かたがあって当然ですが、現在の米政権は新保守派の日本は新保守派のおかげで助かっています。新保守派と軍部がリベラル派のジャパンバッシングに反対したおかげで、日米関係はようやく保たれたこと、そして現在日米関係はとても良好になったいることを忘れたら公平でありません。 どうか、お気を悪くしないでください。もし気に入らないなら無視して結構です。寒い日が続きますが。 |
| 所長コメント 本当に宗教の解釈や認識には千差万別あると思います。しかし軍事と宗教を分離することはできません。またある宗教を一方的に批判することも許されないとおもいます。あなたのご意見と、下段のメールを読み比べることで、読者のかたはさらに深い認識を持つことが出来たと思います。 私はある宗派の一方的な批判は許しませんが、下段と、この欄の解釈は立派だと思いました。おそらく読者の方も、公平に考えて宗教と政治、軍事と宗教を考えることができたと思います。 昨日、乗ったタクシーで運転手の方から、延々とある宗教集団の悪口を聞かされてしました。私はその宗派と関係はありませんが、やはり嫌な気持ちですね。しかし下段と、この段の内容は、そのような嫌な気持ちを感じません。いい意見ですよ。 |
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| 新保守主義とクルド人問題の根幹 (2月25日) | 届いたメール 00です。軍事問題の国際情勢に関して2点ほどメール致します。 1:アメリカの新保守主義者について アメリカの政府内で勢力を伸ばしつつあるラムズフェルドら「新保守主義者」について、彼らの宗教的背景を注意して見守る必要があるようです。どうも、彼らが基盤に置いているのは伝統的に共和党が票田として利用してきたキリスト教原理主義者の団体らしいのです。彼らが単に票田として利用されることに飽き足らず、政権自体の乗っ取りをかけている様子は、以下のサイトが参考になるかと思います。 http://www.yorozubp.com/0211/021119.htm ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三つの一神教は同じ系列の宗教ですので、いずれもこの世の最後に神による「最期の審判」があり、ここでこの世が始まってからこの世が終わるまでのすべての人間が裁きを受け、神から「義人」と認められた者だけが永遠の「神の王国」で永遠の生を生きるとされています。これらの宗教における「原理主義」とは彼らの考えるスタイルで「聖典を一字一句文字通り信じる」ことによって、下手をするとこれらの宗教が発生した原点ですらあり得なかったような極端な「正しい生き方」をすることによって神から「最後の審判」において「義人」と認められ、「神の国」の住人になることを目標とする宗教的姿勢と言うことができます。 特にキリスト教において、聖書の「ヨハネの黙示録」に「最後の審判」に先立って神の側の陣営と、神に逆らう陣営の最終戦争が行われる事を示す暗示と解釈できる記述があり、多くの原理主義教団はこの解釈を信者獲得のキーとして利用してきました。 閑話休題。この最終戦争は「ハルマゲドン」と言われていますが、日本語に中実に訳すと「メギドの丘」となります。メギドとはパレスチナ地方の交通の要衝となる軍事上重要な意味を持ってきた都市国家の名前で、あえて日本で似たような土地を探すと、関ヶ原(いわゆる関ヶ原の合戦以前にも、壬申の乱における決戦地にもなっている)がぴったりでしょう。つまり、「ハルマゲドン」をニュアンスも含めて意訳すると「天下分けめの関ヶ原」となるわけです。 さて、キリスト教原理主義教団の伝統的な布教方針によってこうした教団の信者の多くは「最終戦争の到来=自分自身が生きたまま最後の審判に遭遇して神の国に救い上げられるチャンスの到来」を心から望んでいます。つまり、彼らは常に最終戦争の相手となる敵の陣営を求める傾向にあるということです。 冷戦期には最終戦争の仮想敵対陣営は共産圏でした。共産圏が崩壊して敵を失った原理主義教団の信徒達は、新しい仮想敵対陣営をイスラム圏に求めています。そして、彼らは「最後の審判」で自らこそがまっ先に「義人」とされ、神の国に行けることを固く信じているため、今我々の生きている世界や地球環境がどうなろうとかまわないと考えています。 このようなグループが政権乗っ取りをかけているということは、アメリカの軍事戦略が通常の「軍事常識」からは考えられないような行動を選択する可能性を高めていると思います。 アメリカにおけるこのような「キリスト教原理主義者の政権乗っ取り」、日本における政府中枢の「軍事常識の無知」といった問題、つまり国家が「軍事常識」からは考えられない「軍事非常識」に走る要素に関して、神浦さんはどのようにお考えでしょうか。 2:クルド人問題に関して 私がトルコにおけるクルド人問題を考える上で、というより今日における様々な国における少数民族問題について考える上で非常に参考になった本を紹介します。 「トルコのもう一つの顔 」中公新書 著者:小島 剛一 価格:¥740 言語学者の著者がトルコ共和国東部でクルド系諸言語のフィールド研究に従事した折に体験したことをまとめた著作ですが、トルコ東半部の山岳地帯ではクルド系諸集団の人口は少数民族とは言えないくらいの大きな規模であること、しかしトルコ政府は近代国家であるトルコ共和国がトルコ民族の単一民族国家であるという建て前をつくるために、国民教育など様々な手段を駆使してクルド系の民族は世界に存在せず、いわゆるクルド人とはトルコ語の山地方言を話すトルコ民族であるという公式見解をとっていること、またクルド人も民族国家をつくることができるようなまとまった集団とはとても言えない、言語的にも宗教的にも、文化的にも多様なクルド系諸集団としか言えない存在であることが見事にあぶり出されています。 つまり、日本に例えると北日本に「アイヌ共和国をつくれ」どころの問題ではなく、近畿を中心とする西日本で話されている言語が東日本で話されている言語と全く別系統であり、なおかつ県ごとに言語の差が激しくて会話による西日本人同士の意志の疎通も難しく共通文語もなく、政府の公式見解では日本語の方言に過ぎないことになっているという状況を想像してみるといいでしょう。 こうしたユーラシア大陸部での「民族集団」と「国家」のあり方の現実が日本人一般が持っている常識と大きく異なっている事を理解するためには以下の本をお勧めします。 「遊牧民から見た世界史」日本経済新聞社 著者:杉山正明 価格:¥2800 なお、神浦さんがイランでのクルド人への視点を紹介しておられますが、歴史的にユーラシア諸地域において平地民と山岳民の間にこうした緊張関係が普遍的にあった事は認識しておくべきでしょう。つまり、乾燥ユーラシア諸地域において大規模な農耕、牧畜、遊牧が展開できる平野部は大きな集団形勢を先に成し遂げた集団が先に占拠しており、山岳部にはそこに参入する事のできなかった農民、牧民の小さいけれども結束の固い小集団が谷ごとに割拠するという状況がありました。こうした状況下で平野部の農民、牧民の大集団の共同体は生産の不安定さを大きな集団(前近代では王朝国家など)の内部で保障しあったりする事で相対的に安定した生活を送ってきたわけですが、山地の農民、牧民は個々の集団の規模が小さかったり自然条件が過酷な事もあって、不安定な生活を強いられてきました。この不安定さを克服するため、例えば深刻な飢饉に見舞われた時などには、彼らは近隣の他の山岳民集団同士で略奪しあったり、あるいは互いに同盟を結んで平野の住民に略奪遠征を仕掛けたりすることで生き抜いてきました。そうした生活を何千年もくり返す事で、彼らは血縁小集団内の固い結束と、武勇を重んじる気風を育んできました。 もちろん、今日の国家や、国家の多数派民族集団とされている人間集団は平地の農民や牧民の大規模集団にルーツを持っていますから、彼ら山岳民と国家の関係とは非常に相性が悪いところがあるわけです。また、山岳民と近隣平地民の相互憎悪も非常に年期の入ったものと言えます。 歴史的にこうした平地民との摩擦が頻発してきた山岳地域を挙げてみると、クルディスタン〜ザグロス山脈、チェチェンを含むカフカズ、アフガニスタン、アルバニアを中心とするバルカン山岳地帯などとなります。正に今日の少数民族問題がこじれている地域と重なります。 ただでさえ、今日の近代国家の建て前としての民族観と現実の歴史的に形成された人間集団のあり方のずれが多くの国で潜在的な不安定要因となっている上に、こうした戦国時代のような山岳民社会を抱え込んだ地域は今後とも非常に危険な火薬庫として浮上してくると私は考えています。もちろん軍事問題として、目の離せない地域です。 |
| 所長コメント 薄々、新保守主義が宗教的な色彩が濃いと感じていましたが、キリスト教の原理主義による「最後の審判」に結びついているとは気がつきませんでした。確かに、このメールを読んで頷くところが多多ありました。昨年の春から夏頃ですが、アメリカの軍事政策がまったく読めなくなった時期があります。ちょうどチェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官が、狂人的な軍事政策を進めた時期だったようです。まさにあの時は、アフガン戦争が一時的にも終了し、宗教的な軍事政策が暴走を始めた時期だったようです。しかしパウエル国務長官が国連(国際)協調路線を奪い返し、アメリカの軍事政策が再び読めるようになりました。おそらく軍事をまったく知らない人は、今のイラク攻撃はアフガン戦争の延長と考えていると思いますが、同じ延長線上でもラムズフェルドとパウエルとは、まったく異質な戦略論でした。私は今のイラク攻撃におけるパウエル戦略は、ラムズフェルド戦略の立てなおしをしているような気がします。+ |
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| 対人地雷の撤去方法を考えつきました。 (2月24日) | 届いたメール 突然のメールで恐縮ですが、地雷撤去のアイデアを一つ考えましたので、送ります。中古で、もう破棄するような一般乗用車や大型・小型トラック、または農耕用トラクター、などなんでもいいのですが、車両の後ろに紐やチェーンで古タイヤをたくさんぶら下げて、人の運転の変わりにリモコン操作で地雷原を走り回ります。重い古タイヤが地面を滑走することによって地雷は爆発するでしょう。 撤去というより、爆破させてしまうやり方ですが、車が通ったあとはほぼ地雷はないと見ていいと思います。車が直接踏まないかぎり車両は何度も使えますし、爆発しても中古車はいくらでも換えがききます。操作をリモコンで行いますので、その技術がはたしてどんなもんか見当がつきませんが、たいしたものではないと思います。ただの思い付きですので、このやり方は、不発弾等に対しては妥当かどうかわかりません。また、森林地区には不向きです。実現可能かどうか、ご検討下さい。 |
| 所長コメント いやー、私も同じことを考えたことがあります。しかし専門家に聞くとダメだそうです。軍隊では地雷をこのようにして、爆砕処理することもあると思いますが、人道的地雷処理は処理後の安全度を98パーセント(?)ぐらいに設定しています。ですから地面を焼いて処理したり、叩いて地雷を爆発させる方法では、わずかでも地雷が残る上に、変形したり、不安定になってわずかな圧力で爆発する危険さえあります。 まず地面の表面を焼いて、次に表面を叩いて爆発させる。最後に人力で探知するとなると、人が差し込む探知棒のわずかな圧力で、地雷が爆発する危険が生じてきます。だからダメなんです。私も最初はすごいアイデアと思いましたが、そう言われるとなるほどと思いました。でしょう。 |
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| 生物・化学弾の攻撃方法とは。 (2月24日) | 届いたメール まず初めに、昨日、文字化けしたメールを出した事をお詫び申し上げます。 私は以前、北朝鮮の内部事情についての、宮崎学氏のHP上のレポートのリンクを送った者です。あの時はお返事を戴き誠にありがとうございました。 今回一つお訊きしたいことは、弾道ミサイルに生物・化学兵器を搭載して、果たして効力はあるのか?ということです。 というのも、随分以前に読んだ雑誌記事で、数人の軍事評論家が、「生物・化学兵器を弾道ミサイルに載せて撃っても、着弾時の熱と衝撃によって効力を失う」とか、「弾道ミサイルに搭載可能な生物化学兵器は、未だ実用化に至ってない」というようなコメントをしていたのを記憶しているのですが。 最近の週刊誌などでは「NBC兵器を搭載したテポドン云々」といった記事がやたらと氾濫しており(『日本を標的にする場合、中距離ミサイルのノドンじゃないの?』とツッコミ入れたくなりますが・・・)しかも、よくテレビや雑誌に登場する軍事評論家までもが、その種の脅威論を裏付ける様なコメントを出しているからなのです。 軍事情報で飯を食っている人間がそのような事を言うからには何らかの根拠があるのでしょうか? |
| 所長コメント 私も同じような質問を受けたことがあります。「生物・化学兵器の砲弾は、着弾したときに破裂(爆発)するので、その熱と圧力で毒性を失うのでは?」というものです。ここでカン違いをしているのは、生物・化学砲弾は破裂しないことなのです。「砲弾が破裂しない?」と思う人がいると思いますが、破裂しない砲弾はたくさんあります。例えば照明弾です。発射後に目標上空でパラシュートを開き、ゆっくりと降下しながら明るく光ります。また発煙弾もあります。味方前方に着弾させ、数分間、発煙して味方部隊を煙で隠します。これも砲弾は破裂しません。 化学砲弾の場合は、爆風や破片効果は必要ないので、毒剤を散布するために小さな破裂だけ行ないます。これを軍事専門用語で、化学弾の発生は「曳火破裂方式」と呼んで分類しています。 またミサイルやロケットでも同じように使うことができます。特にミサイルやロケットの場合、空中に薬剤を散布しながら飛行させることも可能です。これをエアゾール散布といいます。もちろん着弾地して散布することも可能です。ですからノドンの場合でも、弾頭に生物・化学剤を搭載することは可能で、それを着弾地周辺に散布(エアゾール化)させることができます。 弾道ミサイルの場合、落下時の空気との摩擦熱を断熱すれば、中の生物・化学剤は無力化しません。イスラエルがイラクが発射する弾道ミサイルに怯えているのは、弾頭に生物・化学剤が搭載されているのを警戒しているのです。 |
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| トルコのクルド人問題は重要です。 (2月23日) | 届いたメール 先日は拙い質問にご回答下さりありがとうございました。トルコ情勢についてお書きになっておられましたので、一筆いたします。 トルコの新政権にとって対米協力が難しいのは、経済事情に加え、クルディスタンの要因が大きいのではないでしょうか。クルド人はイラン・イラク北部・トルコにまたがって居住する人びとですが、彼らの独立運動は厳しく弾圧されており、とくにトルコにおける弾圧は人権上問題になっています。 EU加盟の拒否の口実にもされています。さて現在、イラク領のクルディスタンは事実上の独立状態にあり、米軍が既に活動中です。ここにはイラクの原油生産量の三分の一が属しており、実際問題としては独立宣言しないのはアメリカの意向があり、またトルコの反発を招いて同国領内での同胞に弾圧が及ぶのを懼れるからです。クルド人はおおむね米国のもたらした自由を歓迎しており、浸透を図っているイスラム原理主義者とは対立関係にあります。 ところが、トルコにとっては、イラク北部での独立クルディスタンの成立は、悪夢以外の何物でもありません。多分不適切な例だと思いますが、これをあえて日本で譬えれば、シベリアで戦争を米軍が行う、ついては現地人の協力が必要であり、樺太と北海道の一部にまたがる「アイヌ共和国」を作れとアメリカがいうようなものです。東京(アンカラ)にとって飲める内容ではないし、そもそも出来たばかりのイスラム政権(穏和派とされていますが、伝統的な世俗主義の”藩屏”たる軍や、欧米からは警戒されており、世論の人気が頼りといわれています)にとっては国内の反応が心配なところです。 このアメリカの親クルド的な姿勢をトルコは危惧しているわけで、そのためにも巨額援助など説得材料となる代価がなければ、現政権は潰れかねません。というのも、クルド問題はトルコのナショナリズムを刺激する問題だからです。 長くなりました。この問題、ヨーロッパでは難民問題と直結しているので重要です。 今後のさらなるご活躍をご期待申し上げます。 パリにて |
| 所長コメント 日本にいると、多少の感じは掴めるのですが、実感とは程遠いものがあります。貴重な情報をありがとうございます。トルコのクルド人問題はぜひ現地で実感してみたいと思っています。そういえば、昨年末にロスに行ったときに、バクダッドで長年働いていた日本人と知り合いました。その方の話しでは、イラン人にとってクルド人は、毎年、収穫期になると山から下りてきて、略奪する人たちという認識があるそうです。私はそれまでクルド人といえば、差別され、虐待されている人という認識が強かったので意外な気持ちがしました。しかしアメリカがフセイン後のイラン統治で、クルド人を戦後統治の中枢から外したことから、やはりクルド人にはトルコばかりかイラク人の反発も強いことを感じました。 |
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| ミグ19は威力偵察ではないですか。 (2月22日) | 届いたメール こんばんは。先日、ホームページに掲載して頂いた00です。ありがとうございました。 さて、今回の北朝鮮の領空侵犯ですが、以前、ソ連が日本に行っていた東京急行、いわゆる”威力偵察”ではないでしょうか?対日米韓との緊張が高まる中、米韓の防空体制を確認する意図があったと思われますが。また、政治的には新大統領の出方を探ったのではないかという観測もあるようです。ちなみに陸上でも越境があったと報道されていました。 |
| 所長コメント 今回の領空侵犯は武力偵察の可能性はないと思います。武力(威力)偵察とはどこに、どの程度の敵が存在しているかわからないような場合、敵から攻撃を受ける覚悟のもとに偵察を強行し、その行為で敵の存在を確認する偵察方法です。北朝鮮は韓国の防空能力や迎撃態勢は十分にわかっています。今さら、武力偵察を行なう必要はないでしょう。また陸上の越境というのも、板門店で北朝鮮の警備兵が数センチ入った程度で、たまたま時間が戦闘機の時間と一緒だったので、越境の意思があったのではないかという程度です。 また新大統領はまだ就任していません。軍の指揮権を持っていません。ですから今の段階で新大統領の出方を探ることはできません。 やはり単純な示威行為と片付けたほうが常識的です。 |
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| JAL機、御巣鷹山墜落の記事について。 (2月21日) | 届いたメール 初めてメールします。私は航空自衛隊の幹部候補生ですが、空自の幹部機関誌「翼」において気になる記事がありました。それは御巣鷹山での日航機墜落事故における災害派遣で、「降下可能でありながら空自のヘリは降下しなかった」なる発言をした軍事評論家k氏、という記事です。 この発言をした軍事評論家とは神浦氏なのでしょうか?もしそうだとしたら、どのような状況判断で発言したのかお聞かせ願いたいと思いメールいたしました。当時の中空司令の書かれた寄稿文と含めて、卓越した見識のある神浦氏の意見をお聞かせ願えれば、今後の空自の災害派遣の資となると思いました。人違いで有れば無視していただいて結構であります。hpでの返答が不可で有れば、私のメールアドレス「00000000.ne.jp」にメールをいただけたら幸いであります。 |
| 所長コメント この「翼」の記事は悪意が隠されています。ここにある軍事評論家K氏というのは私を指していると思います。当時、この件で取材を行なっていた軍事ジャーナリストは私だけです。ただし「降下可能でありながら空自のヘリは降下しなかった」というように書いていませんし、発言もしていません。「百里から飛来した空自の救難ヘリは、まだ空が明るいうちに現場上空に到着した。嘉手納から横田に飛来した米軍のC−130が現場上空を旋回する中、何度か現場降下を試みたが、急斜面と樹木に阻まれ救助隊員を地上に降ろすことができなかった」という風に書いたり、発言しています。 まず、その様子をぶどう峠から見ていた地元の人(北相木村、上野村の住民)から取材しました。それから空幕の広報室、中部航空方面隊司令部(中空司令官と幕僚長と救難隊長)に取材をしました。(これらの人に救難ヘリのパイロットがどのように行動《操縦》し、判断したかを聞きました) しかしその記事の中には、墜落地点特定作業に関係した人で、あまりにも責任回避をするるためにいい加減なことを話したり、事実とは違う情報を流したので、そのことを批判したことはあります。そのことがジャーナリストの使命と思っているからです。しかし私の取材は徹底していたので、かなり関係者を緊張させたことは事実と思います。しかしいくら悪意やデタラメでも、着陸できるのにしなかったなどと書けるような状況ではありませんでした。まさに敵前逃亡か職務離脱ですからね。 当時、その救難ヘリのパイロットの方に聞くと事実がすぐに判明します。もし当時、私がそのようなことを書いたり発言したなら、その救難ヘリのパイロットをすごく屈辱したことになります。それほどひどい屈辱を受けたなら、決して私のことを忘れていないと考えられるからです。救難パイロットの方は屈辱を受けた記憶はないと話されると思います。 当時は、私の記事を悪用(引用)する人が増えてこまりました。私は週刊プレイボーイ誌の10月頃から6回ぐらい連載しました。すると全く知らない人が、JAL機は自衛隊のミサイルに撃墜されたという本を出しました。するとその中に、私が知らないうちに多くの記事が引用され、「神浦の記事によれば000と書いてある。だから自衛隊のミサイルでJAL機は撃墜された」と、とんでもない推論をしているので驚いたことがあります。もちろん抗議をしましたが、編集者が会社を辞めたり、著者が逃げ回って出て来ませんでした。 また困った原因の一つに、私が徹底的に取材し、その真実を書いたために、神浦の記事は反自衛隊の意図をもって書いたと反応をした人がいたのです。その人は正面では私に対抗できないので、この「翼」の記事のように、私が言いもしないことを書いて反撃しているのです。無礼であり、卑劣な行為です。 もし可能なら、JAL機が墜落したあの夜のことを、空自の幹部候補生学校に講演しに行ってもいいですよ。あの時、自衛隊機は墜落現場で住民からどのように目撃されていたか、警察、消防との連系はどうだったか。その夜に現場特定のためにどんな試みが行なわれたか。そしてマスコミにどのように対応したか。そもそもなぜ現場特定に時間がかかったのか。空幕・広報室(当時の室長は佐藤 守1佐)の対応、中空司令官(当時は松永空将)の対応など、私には当時の様子を皆さんに詳しく話すことができます。私のような軍事ジャーナリストが行なう取材のやり方を、将来の空自幹部の人が知るのもいいでしょう。 「翼」に抗議して、謝罪文を掲載させるより、私が皆さんに講演したほうがよっぽど空自のためになると思います。もちろん謝礼や交通費はいりません。もし航空自衛隊もそれを受け入れるぐらいの度量があれば、この「翼」の記事のような姑息な手段で、自己の失敗を塗り隠すようなことはしないはずです。 もし必要なら、航空自衛隊も当時の関係者(元自衛官)を招いて、学生といっしょに私の講演を聞く(反論も可)といいでしょう。防衛庁の記者クラブの人も、この後の展開に興味を持っていると思います。また防衛担当記者なら、フリー(一人)の軍事ジャーナリストが行なう取材のやり方にも興味があると思います。ですから正々堂々とやるように学校側に勧めてください。それから、あなたは何も問題を発生させていません。もしあなたがこのことで学校から処分されそうになったら、同期の者や良識ある自衛官が守ってくれるはずです。心配しないでください。 貴重なメールをありがとう。私は自衛隊を騙していません。いつでも堂々と説明できます。 |
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| 戦車の前にある地雷処理具とは何ですか。 (2月19日) | 届いたメール 神浦所さん、お疲れ様です。北海道の00です。最近は特にお忙しそうですね。 さて、このような時期に適切な質問なのか、ちょっと躊躇する所ではありますが、以前からの疑問が丁度『今週の一枚』に出ていたので、質問いたします。 以前から、神浦さんのテーマの一つに『対人地雷の廃絶』があるようにお見受けしておりますが、いかがでしょうか?で、この地雷の撤去は非常にマンパワーが必要な、高い技術を擁するものである旨、記述があったかと思いますが、『今週の一枚』にあったように、ブルドーザーとかで、そこら辺の地面ごと掘り返して『ドーン』って訳にはいかないのでしょうか? 地面に与えるインパクトの大きさなら、地雷がある可能性だけでも十分なマイナスのインパクトを与えている気がするのですが・・・ あと、これは本当に素人の質問です。戦車の車体に大きく白い『赤い星マーク』が書かれていますがこれは一体何ですか?折角砂漠の色を塗っているのに、これじゃ意味が無いくらいに目立つのですが・・・。これって、大戦末期のP-51あたりがハデな塗装(あるいはジュラルミンむき出し)をしていた事と同じ意味でしょうか? 余りにも時候のものとは思えない質問ですみません。 |
| 所長コメント 地雷には対人地雷と、対戦車(対車両)地雷があります。M1A2戦車の先につけているのは対戦車地雷を掘り出すものです。対戦車地雷は人間が乗っても爆発しないように、数百キロの重さが加わらないと爆発しません。(対人地雷も小動物の体重では爆発しないものもあります)。ですから強引に砂を掘り起こしても爆発しないのです。また対戦車地雷の下に圧力解放式(重いものが取り除かれると爆発する)の対人地雷を一緒にセットして、対戦車地雷を取り除くと対人地雷が爆発して、その爆発力で対戦車地雷が爆発するようにセットする場合もあります。そのような場合は、とうぜんこのM1A2戦車の前で爆発しますが、戦車の底の部分には爆発力が及びません。せいぜい地雷処理具が破損する程度で済みます。もし破損すれば取り替えることになります。そのための道具なのです。 しかし敵が設置した地雷原に誘い込まれ、そこで戦車戦闘を行なうことになれば、戦車は縦横無尽に動きますので、極めて不利になるし、戦車兵のストレスも高まると思います。 それから赤い星マークは、実戦演習で敵味方を識別するためのマークだと思います。訓練は演習場に違う方向から戦車各20両程度が進入してきます。そして模擬戦車戦を戦うことになります。早く敵戦車戦車を発見して、攻撃する必要があります。また態勢が不利なら、くぼ地に身(戦車)を隠すことも必要です。そのような実戦的な訓練を行ないます。ただし演習ですから実弾の代わりに光線を照射します。すべての戦車の車体に光受感器がついていますので、光線が当たれば命中ということになります。ですから模擬戦でも戦車兵士はかなり緊張します。疲れ、睡眠不足、空腹、長いストレス、そのような環境で演習を行います。 それから戦車の色は、米軍の砂漠迷彩と呼ばれるもので、戦車の姿を砂漠の風景に溶け込ませたり、戦車の形(凸凹も)を崩して発見され難しくする効果があります。当然ながら、実戦になると赤い星マークは消すことになります。実戦で敵戦車は偵察ヘリ(空)の情報か、シルエットで判断することになります。米軍は敵戦車部隊への探知能力、長い距離での交戦能力があり有利ですが、市街戦になるとそれらの優位さを発揮できないので不利になります。 |
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| 金が下がって、原油が上がっています。 (2月19日) | 届いたメール 朝早く失礼します。昨夜はつい徹夜して欧米市場を注視していました。前回メール差し上げた後、金はますます下落し、現在340ドル台前半をうろうろしています。最高値から1割以上下げたわけです。原油(NY先物)はさらに上げて、37ドルに届きそうだというのに。 先週の査察団追加報告以来、緊張緩和を見込んだのか米株とドルに買い戻しが入っている模様です(対円だけでなく、ユーロとフランの相場も見ればわかります)。それだけに原油の高止まりが不可解です。 いずれにせよ、3月までに決着がつく可能性は高そうですが、ところで仮にイラク全土が占領されたとして、その後パレスチナのような抵抗運動が起こる可能性はないのでしょうか(ある、或いはないとしたらどのような条件下でしょうか)。派手な反乱はなくとも、占領軍駐屯地や石油施設へのチマチマした、あの手この手の嫌がらせやサボタージュが、しつこく繰り返されるのではないかと私は考えています。 乱文失礼しました。駆け出し相場師より |
| 所長コメント どのような終わり方をするかで直後の状況はまったく異なると思います。イラク国内各地で戦闘が行なわれる。あるいはバクダッド市街戦が行なわれる。あるいは油田に放火されて、大規模な破壊が起きる。難民が大量に発生して、国内情勢が不安定化する。そのような混乱がイラクで起これば、反米テロや米軍への抵抗は続くと思います。 逆に、米軍が進攻しても、イラク国内で抵抗らしいものはなく、油田も破壊されず、バクダッドを包囲した段階でイラク政府が降伏(フセイン亡命、暗殺、クーデターなど)すれば、それほど深刻な抵抗を心配する必要はありません。 じつは私が聞いた情報では、思った以上にフセイン大統領は国民に不人気で、共和国防衛隊以外はほとんど支持していないようです。ですから、米英のイラク攻撃にそれほど抵抗しない可能性が高いと思っています。 |
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| 日本は現実的な目でアメリカの暴走を制御すべき。 (2月18日) | 届いたメール どうもこんにちは。今日は携帯から失礼します。 最近イラク問題を見ていると、フセインがどうこうよりナポレオン、ウィーン二百周年も相まって、「凡ヨーロッパ主義」的な独仏vsEUがうっとうしい米と、伝統的に大陸に大勢力を作られるのを阻止するイギリス+独仏中心のEUとロシアがうっとうしい欧州諸国の欧州と、中東における主導権争いと漁夫の利をねらうロシアの駆け引きにしかどうも見えません。 ただ、アメリカの戦争における圧勝は確実だと思いますし、下手に国連決議無しの単独となった場合の方が、「独仏」はEUでの威信はがた落ちし、ましてやカブールの時のようにバグダット解放を喜ぶ市民って感じで、メディアに演出されたら計り知れないダメージか特に独あるような気がします。 また実際はシュレイダーの「念仏」のせいで、フランスの行動範囲を狭めシラクはうっとうしがっているような気がします。平和が一番ですが、日本は民衆受けのための「念仏」に同調するよりも、現実的な難民、医療などの対策をすべきだと思います。皮肉にもフセインの圧政下の貧困に苦しむよりも、アメリカのもとの方がイラク国民にとっては幸せだと思います。日本は理想ではなく現実的な目を持って、アメリカの暴走制御役をすべきです。 |
| 所長コメント 携帯からの文章だと、読点や句点がはっきりしないので、多少直しました。これでいいのでしょうか。要するにヨーロッパ内部の利害関係や、ヨーロッパとアメリカの関係が変化し、イラク問題をきっかけにロシアが漁夫の利を得ようとしているということですね。そして日本はブッシュ大統領の暴走を押さえる役割を演ずるべきと。 最近はアメリカの反戦運動も報じられるようになりましたが、それでも米民主党には「反愛国的」というイメージを恐れて戦争反対を大声で叫ばないようです。でもやはり、アメリカのやり方によっては、フセイン後に難問題を抱え込むことは間違いないと思います。ドイツやフランスはその時なって、「だから言ったじゃないか、戦争は最後の手段で、まだ交渉で解決できる方法が残っていたよ」、と。 しかしアメリカの攻撃が効果的に行われ、早い時期にフセイン体制が崩壊し、その直後に大量破壊兵器が山のように見つかれば、「最後の手段として、軍事力を行使してよかったね。これからも協議をしょうね」で終わると思います。その時はアメリカもヨーロッパも、日本のことなどすっかり忘れていると思います。 |
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| 日本の核武装をアメリカが論じています。 (2月18日) | 届いたメール 神浦さん、こんにちは。先日は私のメールに回答していただいてありがとうございます。 CNN (JP)のHPで、マケイン上院議員が「北朝鮮問題に関連して日本が核武装の可能性」と報じています。中国に対しても言及しており、神浦さんの意見と全く同じ可能性を論じているようです 。 http://www.cnn.co.jp/usa/K2003021700107.html 一方のライス米大統領補佐官は、否定的な見解を示しています。共和党と政権高官の話なので「観測気球を上げたのかな」と思いますが、Webで見る限り日本のマスコミは報じていないようです。 少し前なら蜂の巣をつついたような騒ぎになったのではと思いますが、神浦さんはどのように判断されますか? 日本の世論やマスコミの反応を見るためのものなのでしょうか? イラク情勢がらみで大変な日が続くと思いますが、がんばってください。では失礼します。 |
| 所長コメント 本当にマケイン議員は日本が核武装するとは思っていないでしょう。ただし軍事の原則では朝鮮半島で核実験(プルトニューム型)を成功させ、運搬手段の中距離弾道ミサイル(弾頭重量が約1トン)の保持を確認さすと、核武装宣言が行なわれます。すると日本は核抑止論によって、日本独自で核武装する可能性が高くなります。これが軍事原則なのです。反核意識や平和運動とは別の意識なのです。ライス補佐官はそのような動きが日本にはまだないと発言したのです。 それではなぜこの時期に、マケイン議員がそのことを言い出したのかといえば、やはり北朝鮮の核開発を中国の力で中止させるためです。もし日本が核武装すれば、最も困るのは中国ということになります。中国は日本から向けられた核ミサイルに対抗するために、莫大な経費と兵力をつぎ込むことになります。また互いの核抑止戦略で、日中関係が非常に緊張した状態になります。 そのような緊張を東アジアで生み出さないように、マケイン議員は中国に警告していると考えていいでしょう。 |
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| 偵察衛星とU−2偵察機の違い。 (2月15日) | 届いたメール いっも拝見しています。 質問ですが、軍事衛星と偵察機の違いについて教えください。 |
| 所長コメント 軍事衛星には監視衛星、偵察衛星、通信(傍受を含む)衛星などがあります。また偵察機にも戦略偵察機と戦術偵察機があります。質問の趣旨は、イラクの大量破壊兵器をめぐる空からの偵察と思いますので、その視点で説明します。 まず偵察衛星では、地上の表面を画像として光学撮影するほかに、赤外線探知やレーダー電波を使って撮影します。すると建物や陣地や車両などほかに、地下資源の場所や穀物の収穫量などがわかります。しかし周回軌道をまわっているものは、偵察する時間や場所の制限を受けます。偵察される側は、偵察衛星が上空に来る時間を計算して、上空に偵察衛星がいない間に移動させることも出来ます。また偵察衛星はほぼ真上から撮影しますので、屋根や天井を張って、地上のものを覆い隠すこともできます。 一般に戦略偵察機は迎撃しにくい高い高度から、地上の様子をさぐります。その偵察精度は衛星と比べ格段に向上します。また偵察機だといつでも長時間の偵察ができるので、地上の敵部隊は強いストレスを感じます。また地上を斜面状に偵察したり、ドプラーレーダーを使って移動中のものを探知することもできます。また陣地の配備状況や戦闘車両の移動のほかに、総合的に敵の戦争能力を探知することも可能です。空から電力、輸送力、水資源、燃料消費などを探知して、その能力を総合的に判断できます。戦略偵察機は空中のゴミから、核兵器開発を調査することもできます。 戦術偵察機とは、まさに戦闘に必要な情報を空から得る方法です。敵の陣地の配備として、車両部隊、砲迫陣地、燃料や弾薬の集結地や配備などや、敵の通信手段やレーダーの位置や周波数などを探知します。敵の無線を探知するのは、発信地から割り出して敵陣を攻撃したり、妨害電波を出し通信や防空能力を無力化するためです。 このようにイラクに対して、U−2偵察機を査察手段に投入することは、開戦前のイラクに対して強いプレシャーをかけることができます。例えば、東京の歌舞伎町の高いビルに数台の監視カメラを設置して、それらを周回させて防犯監視しているのが偵察衛星なら、通りや街角の電信柱に多数の防犯カメラを設置し、それの映像(撮影方向やズームアップ)で防犯監視しているのがU−2偵察機ということになります。(歌舞伎町とは東京の歓楽街で、最近、犯罪が多発して問題になっているところです)。 またドイツが提供を表明した小型の無人偵察機と大型のU−2偵察機では、その偵察能力に大きな差がありすぎ、偵察する側はU−2を使った方がはるかに有利になります。それでも小型機は無人なので、同時に大量投入(ミツバチの群れのごとく)して、その偵察情報を有機的に統合させる運用が研究されています。RMAでは市街戦を想定して、路地裏、建物の中、壁の裏側などの敵情を、兵士のゴーグルに画像で表示(ヘッド・アップ・ディスプレー)することも可能になると思います。 |
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| 英国、世論に背く労働党、危うし (2月14日) | 届いたメール 000です。お久しぶりです。 相変わらず、毎日読んでいます。本当にお世話になっています。 実は、私、00の自治だけではなく、イギリスの政治を勉強していたりもするわけです。といっても、日本ではあまり専門家がいない、スコットランドの自治に関することです。 イギリスの市民の反戦運動は、このHPで様子が垣間見られます。 http://www.stopwar.org.uk/ 来る15日、イギリス史上最大の50万にを集める大反戦集会を予定しているようです。笑ってしまうのは、姑息な嫌がらせをするブレアー政権で、今の時期、冬枯れに近い状態のハイドバークの芝生に大きなダメージを与えるから、という理由で、許可をずっと渋っていたようです。 とうとう、先週末環境大臣が折れたようで、ハイドバーク使用の許可を出した、市民は勝ち取ったと誇らしげにHPに書いてありました。 3,4日ぶりに見ると、今度は、同日、スコットランドグラスゴーで予定されているブレアーの演説会場を市民が取り囲んでデモをする予定でしたが、市民がアクセスする場所に立ち入り制限する規制を出してきたようで、もめているようです。 中央の政治で注目に値するのは、自由民主党の動きです。これまで、この政党、めだって反戦運動の先鋒にあったという記憶はまったくありません。 コソボでも、政府支持で、言い過ぎかもしれませんが、労働党の補完政党にような存在にしか見えませんでした。 事実、比例代表制度を採用するスコットランドでは、自由民主党は労働党との連立を組んで、労働党の政権に大臣を送っていたわけです。それが、今回、明白に、イラク攻撃反対を表明しています。15日に反戦集会も政党として公式に支持し参加を呼びかけています。 サッチャーリズム的な政策をすべてブレアー労働党に奪われてしまった保守党は、明確な、対労働党対抗機軸を打ち出せないでいるところと、旧来から労働党支持者で、保守党のようなブレアーに愛想を付かした人々に、どうやら目をつけたようで、自由民主党のHPを見ていると、これを機会に、保守党に取って代わって、最大野党になりあがるぞ、という意気込みすら感じられます。 あまり得意でない英国中央政界はさておいて、スコットランドでは、スコットランド議会で、30%近い議席を占める最大野党、スコットランド国民党は4年前の選挙で、独立と独立スコットランドにおける米国との同盟破棄(NATO離脱)を訴えて、コソボ戦争のさなか、党首がTVで、大反戦演説をぶち上げました。(そのとき自由民主党は参戦派)コソボは結果オーライになったことと、国民党のように、スコットランド出身兵が戦っている背後で、足を引っ張ることを言うのは許せないという雰囲気の中、保守党・労働党・自民党・メディアの多数から総攻撃を受け、思ったように票が伸びませんでした。 スコットランド連隊は、常に最前線なので(ほんとかどうかは軍事的によくしりませんが少なくともイメージがそう)、スコットランド人は、イギリスの戦争に敏感なような気がします。が、、、、今回国民党は、前回の教訓から、自民党と比べてれば、反戦色が薄い気がします。(上の市民団体の反戦政党の欄にも載っていない)あからさまな反戦政策というよりも、言葉を慎重に選びながら反戦的な態度を間接的に表明しているように見えます。 おそらく、イラクが結果オーライであれば、そのまま、引っ込め、長期化したりうまくいかなかった場合は、5月のスコットランド議会選挙にむけて徹底的に反戦政策を打ち出していくと予想されます。 あまり想定しにくいですが、イラクの失敗・長期化は、あるいは、英国内におけるより凶暴なテロの現実化(英国はIRA関連で小規模テロは恒常的)が生じると、もしかしたら、スコットランドの世論では、イングランドといっしょにいることが危険と主張し続けているスコットランド国民党への支持が高まり、独立主義政党が政権をとる、あるいは、自民党と国民党との連立政権となって、ますます、イングランドとの距離を開けていくかもしれません。 どこの国でもそうですが、戦争が、政党による支持の拡大、世論の動因、政権の獲得と密接に結びついていますね。国民の心情・世論・風をどの政党(あるいは政党リーダー)がどううまくつかむか、これで、英国の政治も転換期を迎えているかもしれません。英国系のHPをざっと見た感じでは、以前のコソボと比べ物にならないぐらい世論は反戦的なような気がします。15日の集会がどの程度のものになるのか、知りたいところです。 (実際に住んでいる人からの情報が欲しいところですね。)ということで、「世論に背く労働党、危うし」でした。 |
| 所長コメント 今回、イギリス軍は中東に38000人を送っているわけですよね。アフガンにもISAF(国際治安部隊)に1個大隊を出していますね。アメリカは自衛隊に将来は英軍のような役割を期待しているような気がします。アジア方面における英軍の役割です。だからアフガンのISAFに自衛隊が加わることもないとは言えない状況になってきました。 アメリカにとって今のイギリスの世論は気になるでしょうね。もしイラク戦争が泥沼(長期化、生物・化学戦)になれば、労働党は国民の支持を失うと思いますが、もし短期間で終われば、労働党の支持が上がるか関心があります。 とにかく、今夜の国連査察団の追加報告に注目しています。 |
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| 仏・独・露同盟の背景分析です。(2月13日) | 届いたメール (神浦・・・・すぐ下のメールを下さったパリ在住の方からです) 先程はHP上で早速のレスを下さり感謝にたえません。仏独露中vs米英の図式について続きをお便りします。 思うに、この大陸勢力の同盟関係は一時的なものですが、利害関係の一致には重要な点があります。特に大事なのは、仏独とロシアの接近はアメリカが自分でまいた種だということです。今回の件で仏独とロシアの間に援助の約束など、何らかの裏取引があった可能性は否定できませんが、根本的には、大陸部欧州、特に東欧諸国にアメリカが直接手をつっこんできたことに対する、ロシアの不快感があるのは見逃せません。仏独主導の欧州を分裂させて自分に有利な展開に持っていこうとしたはずが、ロシアの反発を招いたという風にパリからは見えます。 中国についてはどういう利害関係にあるのか、どなたか現地の方に教えていただきたいものです。 ただ日本人としては、仏独露中の一時的同盟に日本が加担するのは下策と思います。政府レベルではあくまで後方から米国を支援しながら、NGOなどはイラクそしてアラブに良い顔をしておく、という現状は、図らずも日本にとって最も正しい外交上の立場となっていると思います。日本にとってメインの軍事外交問題は北朝鮮や中国であって、イラクではないからです。そしてこの点を考えると、好むと好まざるとに関わらず、米英との同盟は死活的に重要です。 神浦さんがおっしゃりたいのは、感情に流されて「政治は軍事の延長」とするのではなく、「軍事こそ政治の延長」とすべきだということなのかな…と愚考しましたが、如何でしょうか。 長くなりました。今後ともご活躍を期待しております。 パリにて |
| 所長コメント NATOが旧ソ連やワルシャワ同盟軍という強敵を失い、さらに旧東欧を含む19カ国に拡大したことで、アメリカがNATOの役割を変質させようとしているのでしょうか。またそのようなアメリカの動きに仏・独が抵抗しているのでしょうか。これは注目に値しますね。今回のイラク攻撃では変なところで大きな火山を噴火させるのしょうか。 ところでイギリスの政府の動きは伝わってきますが、市民の動きがいまいちよくわかりません。イギリスの世論を知っている方はメールをください。 |
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| フランスはガッツを見せています。(2月12日) | 届いたメール 以前HPでメールにお答えいただいた00です。その節は有難うございました。 さて「古いヨーロッパ」発言の時に、フランスの閣僚・政治家達は「われわれのガッツを今に見ていろ」的な発言を口々にしていたものでした。 どうやら意地づくの外交が実りを見せて来たようです。現地のTVニュースなどでもいかに独仏のラインにロシア・中国が加わって来ているかを嬉々として伝えています。「戦後復興」への参加を政府発表のままに流している日本のメディアの「達観」ぶりとは大違いです。 ただそうは言っても単なる理想主義や選挙対策で反戦を唱えている、というわけでもなさそうです。やはり石油やそれ以外の産業上の利益競争が、イラクを巡って火花を散らしているのかもしれません。 かのイスラエルに空爆された原発もフランス製だったわけですし、フセイン大統領とシラク氏は30年来の”知己”であるということも映像入りで盛んに報道されています。特にミラージュの大量購入時に、首相シラク氏がフセイン副大統領(共に当時)相手に独断で行った大幅値引きの話がよくでてきます。 石油に関しては欧州各国だけでなく、ロシア・中国も現地に開発会社を置いており、利権があるようですね。 そこで質問ですが、クラウゼヴィッツが言うように、「軍事は政治の延長」だとすると、イラク問題でブッシュ政権が政治的に勝利する見込みというのは、どの程度あるとお考えですか。軍事的な勝利は、戦争を始めることさえできるならば、疑いないでしょう。ただそれも大分混み入った事になってきているようですし、アメリカの現政権にとって「手術は成功しても患者は死んだ」ということになりかねない情勢になってきているような気がします。ブッシュ政権を困らせることで政治的得点を稼げるという状況が多くの国にある以上、膠着状態は結構長く続くような雰囲気も感じられるのですが・…。 長くなりました。今後ともご活躍期待しております。 パリにて |
| 所長コメント 米英の対イラク戦争がどの程度で決着がつくかで、その後の政治的な状況がまったく違うと思います。もし簡単にフセイン亡命や宮廷クーデターで片がつけばベストです。その後のことも、イラク情勢も悪い方向には向かないと思います。しかし強固な抵抗を受けたり、戦争が長期化すれば米英にとって最悪です。さらに市街戦や大量破壊兵器で、双方に多くの死者がでれば、アメリカは政治的に敗北することになると思います。その後に、アラブやイスラム教徒の反発は高まるし、対米テロも激化することは避けれないと思います。 アメリカが思いっきりフセインを殴り倒せば済むというものではありません。アラブの人やイスラム教徒は勿論ですが、世界の人にフセインという独裁者が危険であったことを証明し、その排除をアメリカの功績として印象付けなければアメリカの負けです。もちろん、それが戦後であっても印象付けられれば、こんどは仏、独への非難がおこります。仏、独はEU内部で発言力が低くなるでしょう。 いまのところ、イラクは大量破壊兵器を隠していることは間違いないようです。ですから、もし米英が国連安保理で9カ国の支持をとれば、仏、露、中は拒否権を行使できないと思います。 |
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| ラムズフェルド長官の神経は切れている。(2月12日) | 届いたメール パウエルとラムズフェルドはぺァーと受け取れませんか? フセイン相手では、無論世界相手にはこの戦術が有効と選択されているのではないでしょうか? フランスとドイツは歴史的な心理面での解析が必要ではないでしょうか? 漁夫の利を狙うのはロシアであり、中国であり、我国の条件をもってすれば、ひたすら米国に追従する以外術ないのではないでしょうか? 米国が横暴だとか覇権主義と言っても歴史を振り返れば、意味ないと思えますが。 |
| 所長コメント パウエルとラムズフェルドがペァーはないと思います。あまりにも違いすぎるのです。それにラムズフェルド国防長官は、ドイツの非協力をキューバ、リビアと同列にあげたり、「ドイツの原政権はもう用済み」と語り、ドイツで反発を受けています。(読売 2/8 朝刊)。ドイツのキンケル元外相から、「ラムズフェルド長官は神経が切れている」という批判を受けています。ドイツはアフガンやバルカン半島に1万人以上の対テロ部隊やPKO部隊を派遣しています。キューバやリビアと同列にすることは暴言すぎます。 日本も米国に追随するだけでは、米国ばかりか、世界から軽視されます。アメリカの番犬なんて言われるのは嫌ですね。日米外交でできることは山ほどあります。まさに外交戦です。 |
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| 春休みの海外旅行は大丈夫ですか。(2月12日) | 届いたメール こんにちは。Googleで検索していて、このHPを知りました。とても分かりやすく、かつ詳しくNEWSが掲載されていて興味深く読ませていただきました。というのも、私は今大学の2回生で、3月にイタリアに旅行しようと計画を立てていたからです。 暇なのは、学生のうちだけ、と思うので、なるべく暇なうちに海外旅行をしたくて友人とイタリア旅行の計画を立てていました。しかし、最近の世界情勢はかなり厳しいということを連日の報道でイヤというほど認識させられました。ちょっと怖くなったので、毎日危険情報をHPで見るようになりました。 外務省のHPではあまりに危険度が低く、やはり、政府はコトが起こってからしか動かないんだ、 と思わざるを得ませんでした。ここまで危ないかもしれないと知っていながら、それでもイタリア旅行にまだ行きたいのは暇なのは今だけだから、と思う自分がまだいるからです。 HPのメールにお返事を読んでいて、何か高尚な質問が多くて、質問するのは本当に気が引けるのですが、勇気を出して質問します。3月3日から10日まで旅行したいと考えています。旅行会社の方は、テロや戦争がおきればツアーは一切中止だが、それまでは予約は受け続けるとおっしゃっていました。たしかに、彼らの仕事ですものね。 私達はフリープランで、添乗員さんのいない、まったくもって二人でする旅をしたいと考えています。旅行の最中にもしものことが、と思うと不安です。やはり戦争はおきてしまうのでしょうか?3月に旅行に行くのはやはり控えておいた方がよいでしょうか。 現金な話で申し訳ないのですが、テロや戦争などのせいで中止になった場合は全額返金で、今申し込んで、やはり怖くなったから、と自分からキャンセルをするとキャンセル料がかかります。学生でそんなにお金に余裕はないので、まだ申し込むのを躊躇しています。 それから、夏にアメリカに2ヶ月ほど、語学留学をしようと思っています。これも、危ないでしょうか?ボストンに行きたいと思っています。でもこの留学は自分が夢見てきたことなので、よっぽどのことがない限り、行くつもりなのですが。 本当にくだらない質問で申し訳ないのですが、お暇があれば返信お願いします。ここまで長々とつたない文章を読んでくださってありがとうございました。 |
| 所長コメント もし私の娘が大学2年で、春休みにヨーロッパに行きたいといえば、即、大丈夫だから行ってきないさいです。もし行く先がバクダッドやサウジやクエートだと、親としてはちょと考えてしまいますが、イタリアなら問題ないと思います。しかし父親としては、くれぐれもイタリアの男には気をつけろと忠告も忘れません。私の友人だったイタリア人の若い頃は、日本の女性に声をかけるのが挨拶ぐらいと思っていたからね。あきれるぐらいでした。 それから夏の語学留学も問題ありません。この時期にアメリカに行くなら、単に言葉だけを勉強するのではなく、アメリカ人がいかにテロを怯えているか見てくるといいでしょう。怖いから行かないのではなく、怖いところを用心深く見てくる旅行も必要です。この時期、飛行機に乗るときはセェキュリテーが徹底しますので、時間に余裕をもって空港に行くことが大事です。 |
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| イラク問題でブッシュは調子に乗りすぎていませんか。(2月11日) | 届いたメール いつも興味深く貴殿のホームページを拝見しています。私は元陸上自衛官です。15年前に3尉で辞め、今はコンピューターメーカーの課長をしています。予備自衛官として年5日、朝霞駐屯地に行ってます。いつもロムばかりなので、たまには発言してみようと思いメールしました。 イラク問題ですが、ブッシュは調子に乗り過ぎていませんか?前回の湾岸戦争では、それなりに戦う意味があったようですが(と言ってもアメリカが出て行く必要は無かったと思ってますが)、今回のイラクに対する戦争は全くその意味が見出せません。石油の利権を守るため、とか国内の経済的な不満から目を逸らす、とか最もらしい理由をこじつければいろいろあるでしょうが、基本的な所でブッシュの単なる個人的な感情という印象が拭えないのですが。 まあ、世界の警察と思い込んでるアメリカはともかく、日本の対応にも全く呆れます。今回の対応ではドイツの対応が一番光ってるように思います。多少、アメリカから非難されても、言うべきときは言う。この姿勢を貫いて欲しいものです。 以前、テレビタックルでハマコウが言ってましたが、アメリカに黙って日中国交正常化を図った田中角栄がロッキード事件で嵌められたらしいですから、小心者の小泉ではアメリカに物申すことが出来ないのは解っていますが。 北朝鮮の動きも気になりますね。この頃の過激な態度はイラクを救うべく、アメリカを牽制しているように見えます。ならず者国家同士、裏で繋がってるでしょうから。本気で日本やアメリカを相手にする気はないでしょう。とりとめの無い話で申し訳ありません。これからも政治や軍事に関する話題をメールしますので、懲りずにお付き合い下さい。では。 |
| 所長コメント 本日の朝日新聞に漫画家のやく みつる氏の風刺漫画が掲載されていました。おもわず笑ってしまいました。野党議員が国会で川口外務大臣に、「安保理の新たな決議がないのにアメリカがイラク攻撃を開始すれば、日本はアメリカの行動を支持するのか」と質問すると、「そのような仮定の話にお答えできません」と答弁していました。しかし数日後のテレ朝のサンデープロジュクでは、同じ質問に、「国連で武力容認の決議がでれば日本もとうぜん支持するが、(決議がなくても)大量破壊兵器がテロリストの手にわたることを思えば、もう少し高い次元で考えるべきだ」と、決議なしでも支持する可能性を示唆していました。(読売 2月10日 夕刊) 外務大臣が国会の質疑で答えられないものが、テレビ番組だと雄弁に答えていることを風刺していました。このように今の政治家は質が低いように思います。今までの国会では官僚まかせ、ただ官僚の指図に従っていればよかった。しかし今は、昔流の官僚では考えられないような状況が続いています。 佐藤元総理が辞任の記者会見のとき、新聞記者を会見場から退室させ、テレビ(NHK)だけを相手に行なった光景を思い出します。 今回のドイツの行動は、米独関係を多少ギクシャクさせたかもしれませんが、ドイツの評価を高めたことは確かです。EUやアラブ諸国におけるドイツの評価は上がったでしょうね。さてイラクの次は北朝鮮です。こんどは日本政府がどこまでのことが出来るか。日朝正常化交渉を仕掛けた田中 均(外務省)のような姑息な手段では通用しません。そのときはこのホームページでガンガンと発言しましょう。 よろしく。 |
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| 電磁兵器のことを調べてみました。(2月10日) | 届いたメール (神浦・・・・このメールはこのコーナー2月4日の「電磁兵器に関して」というメールを頂いた方です) いつもご丁寧なご回答いただき有難うございます。あまりに極超短波兵器は情報がありませので、軍事はわかりませんからインターネット検索で日本での関連非軍事技術を調べて可能性を探って見ました。的外れでしたらご容赦ください。 1) 爆薬でプラズマは出るか。 高速プラズマは爆発時に発生するようです。MHD型の爆薬発電機記載あり。 http://www.nimc.go.jp/publication/news96/20-1.html 爆発エネルギーの電磁エネルギーへの変換〜(あまり正確でない。) http://www.eecs.kumamoto-u.ac.jp/.eecs/labs/akiyama-lab/subjects/vircator/mc-j.html デトネーションからプラズマ発生の映像 http://sogo.t.u-tokyo.ac.jp/Hp-laser/Hp/camera.html 爆薬の爆発でプラズマは発生し、MHD型の爆薬発電機があるようです。 2)[MDH発電]って何。(もっと知りたい方向け)パルスMHD発電:パルスMHD発電方式は,可搬大電力 発生装置MHD発電機:主にファラデー型直線形状発電機(図1),ホール型ディスク形状発電機(図4) および対角型発電機に大別される。 http://www.es.titech.ac.jp/~okuno/mhd-m-j.html 日本では核融合用と一般用のMDH発電機が開発されている。 パルス型MHD発電方式で爆薬のプラズマを用いてコンパクトな可搬大電力発生装置が出来そうで す。***コンデンサーでは重くて無理ですが、無人偵察機等に積載できそうです。 3) 電磁パルスですから電子機器の試験機「ノイズ試験機」が関係有りそうです。 電子機器を破壊する電気ノイズの原因追及ノイズ研究所. 代表者, 藤垣正純社長. http://j-net21.jasmec.go.jp/info/genki/genki_h14/02_04-5.html ノイズシミュレ−タ http://www.mmri.pref.chiba.jp/guidance/kaihou/noisesim.html 可搬大電力発生装置とノイズ技術で安易な発想ですが,極超短波兵器が出来そうです。 民生品の寄せ集めで出来そうな物でそんな凄い物ができるのでしょうか。 蛇足、日本の民生技術 凄い発明と以前から思っている「アモロファスシリコンカーバイド繊維」はケミカル・レターで同心状 のラウエパターンを見てから注目しているのですが用途が限定されるのかあまり陽の目を見ませ ん。 **スペースシャトルの耐熱レンガの補強に使われて陽の目を見たらいいなと思っています。 炭化珪素セラミックス及びその製造方法 750〜1573Kの中間温度での耐熱性に優れ、靭性及び1500℃以上の温度での高温強度に優れ たニアネットシェイプ性を有する炭化珪素セラミックスが得られる。 http://www.jfca-net.or.jp/sinaji/data/date-039.htm 自信喪失の日本ですが技術の蓄積は可也の物が有ると思います。技術の異業種転換でかなりのことが出来るのではと考えるこの頃です。 長くなってすみません、ご活躍を期待しております。 |
| 所長コメント なんだか面白そうな情報ですね。今はイラクと北朝鮮で大変ですが、少しでも時間が取れれば、この情報に基いて取材をしてみたいですね。どなたか取材をしてみませんか。おもしろい記事が出来ると思います。ポイントはその基本技術とどのような軍事転用が可能かです。どうも情報提供ありがとうございました・ |
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| 空母キティーホークの中東派遣の意味?(2月9日) | 届いたメール こんにちは、神浦さん、00と申します。いつも貴重な情報興味深く拝見させて頂いております。 早速の質問で恐縮なのですが、昨日ですか?キティホークが湾岸に派遣されました。同時にハワイ沖で演習中であったカールビンソンが日本海に派遣されることとなったそうですが、この間、日本及び朝鮮半島から空母が10日間以上空白となります。これは米国が意図的に空白期間を演出させたものなのでしょうか?そして、そこにはどんな意図、思惑?各国へのメッセージが込められていると読めばいいのでしょうか? 当方不明なものですから、なんとも判断できません。もし御教授頂けたら幸いです。 |
| 所長コメント 今までの情報では、空母キティーホークに派遣命令が出たが、湾岸に向かったかわかりません。カールビンソンが到着するまで、しばらくは日本近海に留まるとおもいます。とすると2月下旬か3月上旬の空爆開始には間に合いません。空爆開始は空母4隻態勢で行なって、その後の交代任務と考えられます。また開戦後、意外とイラク軍の抵抗が強く、さらなる戦力の増派を緊急に行なう場合の予備戦力にすることが可能です。今の段階でのキティーホークの中東派遣命令は、イラク軍に軍事的な圧迫を強めるための心理戦として考えたほうがいいと思います。 米101空挺師団の派遣決定も、規模や派遣先が公表されていないので、心理戦の様相が大ですね。今から多数のヘリを中東に輸送するなら、緒戦に間に合わないでしょう。101師団を使うなら、とっくに派遣しています。101師団はイラクが徹底的に抵抗してきた場合の戦略予備部隊です。作戦初期の段階での投入は別の部隊が担当するでしょう。 |
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| パウエル演説後に金が3l急落しました。(2月9日) | 届いたメール ご無沙汰でした。世界中の市場が閉まっているこの時間帯は、強迫性神経症患者の自称相場師にとって1週間で唯一気が休まる時間帯です。 パウエル演説の夜、興味深い動きがありました。てっきり緊張が高まってドル・株下落、金・原油上昇かと思ったら、原油はやや上げたもののドルは買い戻されて、金は約3%も急落したのです。前日384ドルまで買われていたのが370割れまで急に下げた理由は、今のところ利食い売りが大量に来たためと説明されていますが、なんだか奇怪です。原油のほうは、ベネズエラ情勢の好転にもかかわらず、高値で推移してついに35ドル台にのせた(26ヶ月ぶり高値)というのに。 前にも書いたような気がしますが、相場はやはり理外の理で動いているようです。天気予報と違って、背反する法則が不規則に交替するその動きを、事前に確実にわかるのはアラーぐらいでしょう。どんな独裁者にも支配できないのです。 私は、アメリカ帝国を倒すのは、大量破壊兵器よりも経済原理の可能性が高いと考えています(ソ連がそうだったように)。 昨日の午後、自衛隊が最後の対人地雷を処分したそうです。あとは研究訓連用だけだとか。多分朝刊に載るでしょう。長くなりました。今日はこの辺で。 |
| 所長コメント 私にはこの時期に金が下がるなんて想像できません。本当に怪奇ですね。理外の理とは不思議な世界の様です。軍事は理論をしっかり勉強すると、誰でもある程度の予測は可能です。しかしその予測どおりに動かないのも事実です。まさに今のイラク情勢や北朝鮮情勢がそうです。 |
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| 親や祖父の思想や仕事で、自衛隊では不利になりますか (2月8日) | 届いたメール 神浦さん初めまして、00と申します。自分は少年工科学校の二次も終わり、採用の結果を待っているのですが。祖父が共産党員で、父は赤旗を昔購読しており、自衛隊生徒受けたいと言ったら、お前は右翼、軍国主義者か、祖父が泣くぞと言われ、父親には黙って受験しここまできた次第です。祖父が共産党員だと、自衛隊で不利でしょうか。 読みにくい長文申し訳ありません。 |
| 所長コメント 絶対に不利ではありません。もし不利になったら自衛隊の方に問題があります。一番大事なことは、自分が自衛隊員の仕事を選んだことを誇りにできるかという点です。自分の仕事に誇りが持てればいいんです。私が生徒時代にも、父親の仕事が労働組合の専従で、自衛隊に反対しているという者がいました。しかし自衛隊で不利な扱いを受けたことはないと言っていました。また、当時は創価学会(公明党)は自衛隊を憲法違反としていました。しかし親が創価学会員で子が工科学校に入校し、夜の点呼後に階段下の掃除用具置き場で、数名がお経を上げていたのを覚えています。当然、幹部が許可をしたのだと思います。公明党が自衛隊を認知したのは私が29歳の時ですから、認知する13年前の話しです。 という私も、親の反対を押し切って入校しました。親には試験が合格してバレました。入校するために横須賀には一人で行きました。旅費も親戚から借りて行きました。(旅費は入校後に学校から支払い)。 自衛隊にはいろいろな出身者がいます。祖父が共産党員なんて、それを問題にするほうが馬鹿なのです。そんな馬鹿はどこにもいますが、相手にする必要はありません。 今日、自衛隊のヘリが首相官邸の屋上で離発着訓練を行いました。大規模災害のための離発着訓練です。昔、同じような訓練を官邸に申し込んだら、クーデターと間違えられるからやるなと言われたことがあります。私も元自衛官ということで、いろいろ嫌な思いをしたこともありますが、自衛官であったことに誇りを感じていましたから、このような仕事を続けているのだと思います。 本当に自分の気持ちが一番大事です。自衛隊で親の思想や仕事で差別されたら、いつでも私に知らせてください。私もいっしょに徹底的に戦います。もう、そのようなことを問題にする時代ではありません。自衛隊はこれからRMAの時代を迎えます。優秀な人材を必要としています。 |
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| リッター氏の講演を聞いてきました。(2月8日) | 届いたメール 6日に東京都内で行われたスコット・リッター氏の講演会に行って来たのですが、彼はパウエルの出した「証拠」は、すべて「証拠としては斥けられるものばかりだ」と言っていました。 それみろ、パウエルの言ったとおりだ、疑惑が深まった、という意見もありますが、私は爆撃すべき理由になるとは思えません。スコット・リッター氏の証言について、いかがお考えでしょうか。 また、どうしてもアメリカが「フセイン政権の転覆」を最優先の目的にする理由がわかりません。この二つ、初歩的な質問のようで恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。 |
| 所長コメント リッター氏は元国連査察官として、イラクに大量破壊兵器がないという結論を持っています。しかしパウエル長官はイラクが持っていると証言しています。しかし現実には、まだ国連査察団は発見していません。そこでパウエル長官はイラクが巧妙に隠しているからだと主張しています。 もしイラクが本当に持っていないのなら、国連査察団の偵察機による査察を認めるべきです。アメリカはイラクが大量破壊兵器を持っているという証拠ではなく、イラクが査察に非協力という理由で、軍事攻撃の理由にしようとしています。 だが、アメリカが軍事力によってフセイン政権を倒しても、その後にイラクの大量破壊兵器の発見と破棄が行なわれます。もしその時、リッター氏のいうようにイラクで大量破壊兵器が見つからなければ、アメリカに対する国際世論の反発と、対米テロの激化という嵐に見舞われます。そんな危険なことをアメリカはしないという常識があります。 アメリカがフセイン政権の転覆を優先させるのは、イラクの大量破壊兵器がテロリストに渡り、アメリカで使われるという危機感に悩むアメリカ国民を救うためです。またそのことによって、1年後に迫った次期大統領選挙を有利にできるし、イラクの石油を押さえて世界に強い発言力(影響力)を得ることができます。自分の選挙のために戦争を利用するから許されない。あるいはアラブの石油を支配したいから戦争をするという意見もあります。この様な問題はその人、その人がどのように考えるかです。 |
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| 福生市に北朝鮮のミサイルが飛んできませんか。(2月7日) | 届いたメール はじめまして。HPを拝見させていただいて、素早い情報に感激しました。身の危険を生まれて初めて感じ、思い切ってメールしています。 軍事問題は今まで全く関心がなく、素人なので、ルールがわからず失礼があるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 両親が東京福生市に住んでいまして、横田基地の飛行機の音におびえています。今月に入って、かなり飛行機の音が増えたということです。北朝鮮は、最初に日本にミサイルを撃ってくるという噂がありますが、もし、そうだとすると米軍基地が狙われる可能性は高いでしょうか。都心のほうが目標になる可能性のほうが高いとお考えですか?いざミサイルが撃たれてしまったら、打つ手はないのかもしれませんが、何か少しでも、心構えというか、非常の時の用意をできたら・・・・と思っています。 それから、ミサイルは同時に何箇所にも撃てるものでしょうか。質問ばかりですみません。 |
| 所長コメント 地上から発射して、敵の地上の目標を破壊するミサイルを地対地ミサイルといいます。ちなみに地上から発射して、航空機などを破壊するミサイルは地対空ミサイルです。ミサイルには、空対空ミサイル、艦対艦ミサイル、空対地ミサイルなどがあります。(艦というのは水上艦です。潜水艦は潜で表します。対潜ミサイル、対潜爆弾(機雷)などです) さらに飛翔する距離で、短距離ミサイル、中距離ミサイル、長距離ミサイルです。また地上スレスレに何千キロも飛行する巡航ミサイル、垂直に発射して高い高度を高速で飛翔してまっ逆さまに落下してくる弾道ミサイルがあります。 北朝鮮が日本に発射するミサイルは、中距離の弾道ミサイルで「ノドン」と呼んでいます。93年5月に日本海に向けて3発ほど発射実験したことがあります。(4発?) このノドンを韓国の国防省は、北朝鮮の海岸沿いに100基配置していると言っていますが、その証拠になるようなもの(写真)は示していません。もし日本に発射すればこのノドンですが、日本にはその数十倍(数千倍?)の報復力があります。 例えば、その報復として日本に寄港する北朝鮮籍の船の出入りを禁止すれば、たちまち経済難で北朝鮮は崩壊します。またアメリカも、日本が北朝鮮・報復のためとして巨大な軍事大国にならないために、北朝鮮を日本の代わりに報復攻撃するでしょう。 北朝鮮は自殺行為であっても、数に限りあるミサイルですから、日本などに発射しないで韓国の都市や、在韓米軍の駐屯地を狙うと思います。 それに北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射する能力があるかも疑問です。ノドンを福生基地に発射しても、長野県や静岡県に落下する可能性が高いと思います。北朝鮮製は命中精度が悪いのです。ですから、例え福生基地の近くに住んでいても、今のところ「北朝鮮のミサイル」に怯えて暮らす必要はありません。日本の国会を狙って発射したら、福生に命中したなんてことは、まさに落語の世界のお話です。(落語家に失礼ですが) 仮に北朝鮮が1発でも日本にミサイルを発射すれば、間違いなく自殺行為です。その程度のお話しです。安心してください。怖がるとつけあがりますから。 |
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| NLP問題の沖美町が成田にならない理由。(2月6日) | 届いたメール (神浦・・・・この2段下の「切り崩しと推進派」のメールを下さった方です)。 私は沖美町は第2の成田にならないのではないかという気がするのです。ただ、そうならないと言い切ってしまうには沖美町に関する情報が不足しているのではありますが。 私がそう考えるのは、成田の特殊性です。 千葉県北部の下総台地は台地面と、そこに樹枝状に切れ込んだ「谷津田・やつだ」という谷地形から成り立っています。そして、古くからの村落形成は、谷津田底面の水田、谷津田斜面の水源薪炭林、台地の縁の畑地をセットにした生活圏の上になされてきました。 それに対して、台地の中央平たん面では生活用水の入手困難によって開拓、村落形成は幕末まで殆ど行われませんでした。そして、この空白地に明治以降の畑地開拓、御料牧場のような新しいモデル施設の建設、また習志野市、船橋市の境に広がる習志野原のような陸軍施設の建設が行われたのです。 さらに、敗戦に伴い満蒙開拓団からの引揚者、退役軍人らを積極的に入植させてこれらの人口の吸収と食料生産基地の建設が図られました。成田空港の建設が計画されたのは、こうした国有施設と新規開拓村落の混在地帯だったのです。 私は新空港予定地として成田が選ばれた背景には、自民党政治家の票田である地縁社会と一線を画した(しかも満蒙開拓団の悲惨な経験から国家に対して一定の不信感を秘めた)新規開拓地域が、彼らの票田に傷をつけずに済む安全パイとして選ばれた要素は決して小さいものではないと考えています。ちなみに、下総台地奥部の平たん地で地形的に空港建設が可能と思われる地域はもう一ケ所ありますが、ここには明治時代に開拓地が形成された八街市が存在し(落花生の名産地ですよね)、自民党の票田となりうる地縁社会が既に形成されていたと考えられます。 しかし、こうした構図は自民党政治家にとって危険な落とし穴も秘めたものでした。彼らは地縁社会と密着した日頃の選挙区対策、どぶ板選挙等によって地縁社会の特性に対して膨大な情報を持っています。こうした「人間データバンク」が集結する永田町の自民党国会議員社会は一種の日本地縁社会の博物館収蔵庫とも言えなくはありません。人質化による地元推進派形成等が可能になるのもこうした膨大な情報があってこそです。 成田市三里塚は自民党政治家の票田を傷つける心配なく空港建設が行いうる一方、彼らの情報空白地帯でもあったのではないでしょうか。これこそが成田空港問題の泥沼化の根っこにあるものだと私は考えています。 しかし、広島県沖美町には古くからの地縁社会が形成されているでしょう。そこでは当然地元の自民党組織によって膨大な地縁社会の情報が収集され、永田町の自民党議員の頭脳の中に生きたデータベースとしてストックされているはずです。当然ここでは合理的な地元切り崩し工作が立案される事と私は考えます。 さて、こうした地域情報の把握というのは正に軍事そのものと言えますよね。で、地域情報の把握とはその地域を構成している人間がいかなる原理の「絆」で編成されているか、さらにそうして編成された人間集団がいかなる経済的、精神的生命線に依存しているかにつきると私は考えています。 軍事行為、あるいは警察行為も含めた泥沼化というのは突き詰めればこの情報の読み誤り、分析ミスに起因するのではないでしょうか。古くはチンギス・カンの西方遠征がその初期には巧妙な情報収集と政治工作によって最低限の戦闘で推移したのが末期にはその成功があまりにも鮮やかだったためにあまりにも早く情報空白地帯の現在のアフガニスタン地域に突入してしまい、無駄な戦闘や残虐行為が頻発した事から泥沼化をさけるために急速に引き返すと言う事が起きています。 アメリカのベトナム戦争や旧ソ連のアフガニスタン介入も現地状況の急展開によって情報不十分のままずるずると引きずり込まれた要素が大きいのではないでしょうか。もちろん、戦前の大日本帝国の大陸政策が泥沼化したのも、特に中国における人間編成原理の分析の困難さに翻弄された要素が大きいと私は考えます。 逆に太平洋戦争におけるアメリカによる日本占領の成功は日本軍との戦闘過程で捕虜尋問、将兵の日記解析等によって日本社会の人間編成原理の把握に成功した事、朝鮮戦争における南北分割の早期固定による泥沼化の回避は占領下の旧宗主国日本からの朝鮮半島の人間編成原理情報の獲得に成功した事によるのではないでしょうか。 |
| 所長コメント 結局、政府はNLPの大黒神島移転をあきらめた様です。しかし現地では怪情報が飛び交っているようです。「00はすでにお金をもらった」「暴力団関係者が漁業権を買いにきた」「これを最初に思いついたのは、すでに米軍施設のある00町長で、沖美町長にもちかけた」、とにかく、ここでは書けないような怪情報が飛び交っています。この沖美町は小さな町ですから、そのような噂の中で人が生きていけるような環境ではありません。町長が辞任したのも、そのような噂社会の中で、不毛の町内対立を避けるために必要だったのかもしれません。正直、私は町長が自殺するかもしれないとさえ思っていました。 私はNLP問題の解決策は、空母キティーホークをグアムに移すことだと思います。もう日本はNLPができるような環境ではないのです。それまでは硫黄島でがまん、がまん。 |
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| 学習用に地雷を貸してください。(2月6日) | 届いたメール 神浦さん、お世話になっております。 00市立000小学校6年1組担任の00と申します。以前、神浦さんの著書を読ませていただいたことがあり、お名前は存じ上げておりましたが、今回子どもたちを通じて、ご縁があったことを大変嬉しく思っております。 さて、子どもたちのHP作成に際し、お力添えをいただきましてありがとうございます。さらに、対人地雷の実物をお貸しいただけるとのこと、重ね重ねありがとうございます。子どもたちのためにもぜひお願い致します。大変お手数をおかけして申し訳ありませんが、下記まで送料着払いにてお送りいただければ幸いです。(返却の期限もお知らせ下さいませ。) 〒000-0000 00県00市0000 000小学校6学年 宛 (п@000−00−0000) どうぞ宜しくお願い致します。 |
| 所長コメント すごく幸せな気持ちで一杯です。木製の地雷はたいへん壊れやすい状態になっていますが、壊れても大丈夫です。接着剤でくっつけるか、カンボジアに取りにいけばいっぱいありますから。プラスチックのものは、分解も簡単にできますが、小学生なら組み立てるのは無理だと思います。金属製の安全装置がついていますから、それを引き抜くぐらいのことはできます。(すぐに元に戻ります)。火薬はすべて入っていませんので、子供がけがをする心配はありません。(ばねの部分は、こちらではずしておきます)。 さっそく今日の午後に宅配便で送ります。返却は1ヶ月後ぐらいで結構です。またカンボジアやアフガンで、子供たちの安全教育用に使う木製地雷模型が、JCBL・地雷廃絶日本キャンペーン(NGO)にあります。形だけ地雷に似せた木製模型です。ここに連絡をすれば、貸していただけるはずです。ちなみに電話は、03−3834−2388 です。 |
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| NLP問題。切り崩しと推進派の作り方。(2月5日) | 届いたメール NLP誘致の地元切り崩しに関してですが、私は以前、地方公務員として諫早湾の干拓事業において、地元の「推進派」がどのようにして形成されてくるかをつぶさに見る機会がありました。そこでは、地元が農業で生きていくのに必要なインフラ整備がストップされ、かつそうしたインフラ整備と等価の効果を持つ要素が干拓事業に組み込まれるというキャッチフレーズが政府や長崎県によって盛んに流されていました。 それによって、地元の農家はいわば人質として地元で農行を続けるのを諦めるか、干拓事業推進の旗手として干拓事業礼讃宣伝の先頭に立つかの二者択一状態に追い込まれ、それによってマスコミに登場する「地元推進派」という層が形成されていったのです。 今後、NLP誘致に関して何らかの地元の生命線を遮断する事で、「地元推進派」の形成が試みられる可能性は非常に高いと思います。ですから今後マスコミは、広島県沖美町の経済や住民福祉に関する生命線に政府筋から何らかの干渉、あるいは引き揚げ現象が起きていないかどうか、「地元推進派」が形成されている場合は、彼らの生命線に最近顕著な異変が起きていないかに注目して取材してほしいと思います。 神浦さんのおっしゃる「説得工作のための甘い果実」は、単独で掲げられる事は少ないと思います。その前に上に挙げたようななんらかの「人質化工作」が行われるはずです。つまり、「甘い果実」を受け入れざるを得ないような下地ならしがあるでしょう。「甘い果実」はそれ自体が「地元推進派」の欲しいものではなく、せっかく確保した「人質」が途中で息絶えないようにするための「点滴」とでも言うべきものです。 そういう背景を考慮せずに、マスコミが利権提示に落ちた地元民のような報道をした場合、人質たる「地元推進派」の態度硬化を招き、より強固な推進運動に追い込む可能性があります。 |
| 所長コメント 本日、沖美町の町長が辞任しました。町長の最後の言葉は、「施設庁が国のトップシークレットだと言うから秘密にしておいた」です。交渉は昨年の1月から始まったのに、公表後、わずか1週間で当事者(町長)の辞任でした。 しかしこの問題はさらに尾を引くと思います。なぜかというと、今までは単に厚木基地のNLP代替え基地で済んでいましたが、大黒神島のNLP基地建設案で岩国基地と絡ませ、米軍の東アジア戦略の再構築という分野に入り込んだからです。要するに、日米の対中国戦略をどのように構築するかの価値がでてきたからです。 何度もいいましたが、沖縄では中国に近いし、周囲が海で防御しにくいという特徴があります。その点、岩国基地は九州や中国地方に幾重にも防御線を築くことが可能です。 その点で、このメールは極めて重要だと思います。読んで思わず背筋が寒くなりました。この問題に関心を持っている方は、このメールが指摘する内容を十分理解するようにお勧めします。 |
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| また電磁兵器が出てきました。(2月4日) | 届いたメール 度々お世話になっております。曖昧な質問ばかりですみません。 最初に、コロンビア号の乗組員の方々のご冥福をお祈り致します。技術が熟成期に入ったと思っておりましたので驚きました。 あてずっぽうですが、高温の為に油圧系統温度が上がり、気泡が発生してエルロンが作動しなくなったのでしょうか。 今日は朝からテレビニュースで「耐熱タイル」を繰り返し報道されていましたので調べてみました。 A)炭素繊維で形状を作成した後に表面を炭化珪素化(SiC)して不燃化した炭素材。・・・一体物でタ イルではないようです?。(高温部は消耗品か?) B)耐熱タイル、HRSIタイル(高純度シリカアモロファス繊維)、FRCI-12タイル(アルミナ硼珪酸ファイバ ー+高純度シリカアモロファス繊維)タイルは隙間があり間を耐熱繊維m−アラミド(ケブラーはp-ア ラミド)で埋めているようで結構ラフな構造のようです。 間違えがあったらすみません。詳細は以下でご覧ください。 関連ホームページ http://www.unique-shohin.com/subfalder/mhcb-10similarprd.htm 本題ですが[電磁兵器はあるのでしょうか。」 雑誌などにも度々出てくるのですが、騒ぐ割には開発が上手くいっていない。(効果が少ない。)との報道が多いようです。 爆薬の用途にダイヤモンドを作ったり、異種金属を接着したり、時には衝撃波で爆縮したり、色々な用途があるようです。以前プラズマを使った直接発電が研究されていました。強力な電流の発生ですが、爆薬で発生するプラズマを金属螺旋のなかを通過させて強力な電流を発生させて金属飛翔体を飛ばすカタパルトを大昔に写真で見たことがありますが同様の原理でしょうか。記憶なので曖昧ですが軍用ですから、爆薬発電の電磁パルスなのでしょうか。 あてずっぽうですが、専門家のご意見をいただけないでしょうか。最近テレビなどでご活躍を拝見しております。本が出ると聞きました、楽しみにしております。 |
| 所長コメント 実は私もよくわかりません。電磁パルス(EMP)なら、核爆発で発生することは知っていますが、通常の電力で地下の電子部分を破壊するような兵器はないと思います。またそのようなものが実用化されたという話も聞きません。 この種の情報は、ときどきマスコミに出てきます。確か、01年のアフガン攻撃のときも出てきたと思います。しかし使われたという話は聞きませんでした。 もしこの情報を知っている方がいましたら、こちらにメールを送ってください。このホームページに掲載して公表します。 |
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| 韓国政府の「30日計画」の全容です。(2月4日) | 届いたメール ネット閲覧者です。貴重な情報や参考になる見方をソウルから拝見しております。 さて、神浦さんが「最新情報」で1月27日『産経新聞』の紹介をされておりますが、その『月刊朝鮮』の該当の文書の訳をつくりましたのでお送りします。添付は不可ということですので平打ちで送ります。もともとワードでつくったので、メールとしては読みづらいと思いますがご容赦下さい。 ソウル特別市西大門区 0000 (神浦・・・・ここにこの方の名前が書いてあります) @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 朝鮮日報社『月刊朝鮮』2003年1月号別冊付録政府内シナリオ文書 北韓急変対策「30日計画」 宮廷クーデター 金正日逐出。 ‐金父子格下・大々的粛清・大規模脱北事態想定・・・われわれは何をすることになるのか‐ 〔編集部注〕月刊朝鮮が発掘した「30日計画」は表示に「1997年7月30日」という日付が記された点から推測し、金泳三政府当時、わが政府関係機関が北韓の急変状況に対処する為用意した全政府レベルの国家危機管理シナリオである。しかし政府は、どの部署でその資料を作成したのかは明らかにしていない。 まず、「30日計画」は北韓権力層内部に宮廷クーデター等が突発的な事態が発生し、金正日が逐出されることを仮定している。新たに登場した政権は権力基盤を固める為、金日成‐金正日父子格下運動と大々的な粛清を繰り広げる一方、中国式改革開放を推進する。その過程で経済難と政治的混乱で社会統制機能の喪失、北韓住民の脱北ラッシュが深刻になることと仮定し作成された。即ち、脱北住民規模が一日数千名水準に至るとき「30日計画」を発動するということである。 「30日計画」が発動されれば、南韓は北韓に対し統制力を掌握し、次に現在の休戦線を維持させ、脱北者たちの南韓移住を抑制したまま一定期間の間、北韓経済再建を推進する。過渡期の間、北韓経済が自生力を回復し、大規模人口移動に対する憂慮が減少すれば南北韓自由移動を保障する完全統一していく。 その過程で、南韓主導の中央政府が外交・安保権を独占し、軍統合を指導し、北韓全体を代表する地域政府をドイツ式に吸収することが望ましいと明記している。 T 30日計画の概要 1.30日計画の基本内容 −「30日計画」は北朝鮮の急変事態発生直後の初期30日間、北韓(北朝鮮)住民の動揺を最大限抑制し、南韓(韓国)経済を安定させるために与えられた情況を安定的に管理することに、その目的がある。▲急変事態の初期状況を安定的に管理しうるか否かによって、今後、南北統一の形態が変わりうる。 −上の政策目標達成の為の政策課題は次の通り ▲対北課題:初期移住抑制、周辺国家との共助、食糧及び生活必需品支援、北韓経済再建計画発表。 ▲内部課題:危機管理機構設置運営、経済安定化初期施行、緊急費用調達。 −既存の統一対備計画も北韓崩壊直後の危機管理方法を含んでいるが、初期短期的な対応策の準備には相対的にいい加減である。 ▲例えば、財源調達にあって増税、国公債発行などは急変事態発生直後30日以内に使用できる政策手段ではない。 ▲一方、中長期的な経済統合方案等は当時の国内の与件を勘案し、短期間内に準備できると見られる。 2.30日計画の状況設定 カ:シナリオ −北韓権力層内部に宮廷クーデター等突発的な事態が発生し、金正日が逐出され、クーデター主導勢力が政権を掌握。▲新たな政権は独自の統治基盤を構築する為、金父子の格下げ運動と共に、大々的な粛清を断行するなど熾烈な権力暗闘に突入。 ▲中国式改革開放を指導する過程で南韓、中国等に対する情報が北韓住民の間に広範に流布。 −継続される経済難と政治的混乱により社会統制機能の喪失で北韓住民達の脱北ラッシュが深刻になる。 ▲30日計画の発動与件:大量脱北事態発生(脱北住民規模1日数千名水準) −30日計画が発動される時点の状況は次のように整理される。 ナ:段階別政策課題設定 ‐兆候段階(D‐x):北韓権力層内部に宮廷クーデター等突発的な事態が発生し、脱北が急増し、北韓に混乱の兆しが見られる時点で30日計画に対する点検及び準備が必要。 ▲対北:30日計画及び早期警報体系を点検し、周辺国家の共助体制を強化 ▲対内:国内経済安定化の為の準備措置(特に外換危機対策)、脱北難民対策準備 ‐30日計画発動段階(D):北韓が内部統制力を喪失し、大量脱北事態が発生する時点で初期混乱収拾の為の各種措置等を公布することが必要。 ▲初期移住抑制の為、脱北者対策を発動させ、対北食糧及び生活必需品支援計画を発表。 ▲併せて、30日計画の遂行の為国内の各種推進機構設置。 ‐30日計画前半段階(D+15):上の30日計画「発動段階」で発表されたプログラムを実行する段階で、混乱を収拾すると同時に南韓の対北影響力拡大を図る。 ▲対北食糧生活必需品支援及び国内外難民収容所に対する緊急支援 ▲国内経済安定化措置 ‐30日計画後半段階(D+30):南韓が北韓内部に対する統制力を拡大する段階で統一の為の準備を開始することが必要。 ▲相互南北統一を前提にする北韓経済再建計画を発表し、各種統一準備 タ:30日計画以後 ‐30日計画中、南韓は北韓に対する統制力を掌握し、事実上の統一を成し遂げるが、南北韓を分離運営する一定期間の過渡期を設定することが必要。 ▲分離期の課題:南韓での移住を抑制したまま北韓経済再建を推進。 ‐過渡期中、現在の休戦線を維持させ、北韓人口の南下を防ぐと同時に南北韓の間に一定規模の移住協約を締結し、4分の1による人口流入を許容。 ▲南韓内で折半された不法移住者は全て北韓に送還 *香港は移住者割り当て制限協約によって中国で一日最高150名を受け入れ、それを 除いた不法在留者は全て中国に送還 ▲一方、南韓で北韓に移住する自由化(香港・台湾で中国に訪問及び移住する無制限許容) ‐過渡期中、北韓地域に対する経済再建計画を実施し、南北韓の経済力格差を解消し、経済体制の同質性をある程度回復。 ▲イメエン式政治統一後、再分断及び内戦の可能性をなくす為には南韓主導の中央政府が外交・安保権を独占し、軍統合を即刻実施することが望ましい。 ‐過渡期中、北韓経済が自生力を回復し、大規模人口移動に対する憂慮が減少するようになれば、南北韓の自由移動を保障する完全統一を成す。 ▲そのとき、再分断の危険を無くす為には北韓全体を代表する地域政府を設立することよりも、ドイツ式で「道」単位地域を吸収する形態が望ましい。 3.30日計画の推進体系:非常国務会議 カ:推進体系 ‐北韓住民の大量脱北で触発された危機状況を収拾し、南北韓を安定化させるため大統領を議長とする非常国務会議を設置 ▲事案別に6個の委員会を置き、それぞれ、国家安全保障、対北物資支援、在外難民対策、国内経済安定、南北経済再建及び経済統合関連課題を審議した後、非常国務会議に上程。 *各委員会は主務部署長官を委員長、主務部署次官を委員に委嘱(暫定的な委員名簿は「表2」と同じか事案に従って調整可能) ▲国務総理室は統制状況室として委員会の審議事項を集め、非常国務会議に上程し、非常国務会議で議決された内容の執行を点検。 * 国務総理室は南北統一に対備する各種制度統合課題も準備。 ‐非常対策機構構成の主要着眼点:迅速で総合的な対処が重要。 ▲緊急状況ゆえに迅速な対処能力が重要:委員会の決定事項を迅速に非常国務会議に上程議決し、大統領の裁可を獲得。 ▲状況に対する総合的な対処が必要であるゆえ部署別対応より、部署間の意見を総合する委員会の運営が必要。 *現行「非常対備支援管理法」は平時用意ゆえに主務部署の役割を重視しているが、本稿に於いては、部署を総括する委員会機能を重視。 ナ:法律的根拠 ‐非常対策機構等、30日計画の実行に必要な各種法的措置を総合する「北韓急変事態対処臨時特例法(案)」を用意。 ▲同法が統一院、安企部の基準計画上の法的措置と連携統合する必要(統一院、安企部、法制処) ▲臨時特例法の必要性:ほか特別事態発生時、現行国内法をそのまま適応することが難しい条項に特例条項を設定 ▲臨時特例法は多様な状況に柔軟に対応できるよう一般的な規定のみを行い、具体的なシナリオ別に対応が違う場合には大統領の緊急命令(法律的効力)や大統領令としての規定される。 ‐北韓緊急事態によって30日計画が展開されるとき、大統領は「国家危機事態」を宣布し、「臨時特例法」を施行し、30日計画を発動。 ▲緊急命令権(法律的効力)の発動が必要な部分に対する事前検討が必要。 U 難民対策及び対北安定化方案 1 難民対処方案 カ:状況設定 ‐状況設定:大部分は北韓との国境線地域を通じ中国ロシア等に脱出し、一部は海上及び休戦線を通じ、南韓・日本・台湾等に脱出。 ▲中国と南韓で毎日数千名が脱出する状況で30日計画が発動されても、計画発動以後にも当分の間脱出は持続。 ‐脱北者規模:「兆候」以後から30日計画の終了時点まで約2ヶ月間脱北者規模は約30万名に至ることと想定。 ▲ドイツの場合、ベルリンの壁崩壊を前後して2ヶ月の間、約18万名の東独住民が西独に脱出(北韓人口比例で26万名に相当) ▲北韓は様々な面でドイツと区別されるが、本報告書は内部統制力を完全に喪失した北韓を想定しているのみならず、最悪の状況に対する対備策を準備する趣旨でドイツと比べて難民規模を高く設定。 ‐国内流入は約10万名、国外難民は約20万名に達する見込み ▲国内流入:約10万名 休戦線:約9万5千名(休戦線隣接居住住民約100万名) 海上:約4800名(小型船舶800隻×6名基準) ▲国外難民:約20万名 中ロ隣接20万名(中ロ隣接地域住民約200万名)他、少数の海外居住北韓人 ナ:在外難民対処方案 ‐1段階:該当国家での臨時収容 ▲国際法上、難民の寄着地(経由地)である現地国は臨時救護(temporary asylum)の義務がある。 *「難民の地位に関する協約」1951「難民の地位に関する議定書」1967 ▲難民を北韓に強制送還しないよう外交的な共助を導き出すことに重点(外務部) ▲脱出国での臨時救護期間中、わが(韓国)要員を派遣し、脱北者たちの人的 事項を把握。(内務部、安企部) ▲‐2段階:現地国と南韓そして国連などの共同補助下に「北韓難民国際会議」を構想し、共同対処。(外務部) ▲先例:ベトナム難民の主要脱出対象地だったタイは国際社会の人道的な責任負担を強力に主張し、「インドシナ難民国際会議」を発足。 ▲「北韓難民国際会議」が現地国との協助下に脱北住民の流入が予想される北韓との隣接地域に収容施設を設置(外務部、建設交通部)し、運営(統一院)。 ‐「北韓難民国際会議」で南韓の費用負担は不可避:特に南韓に対北影響力を拡大させながら負担が拡大される見通し(外務部、統一院)。 ▲食糧、生活必需品等、現物支給と共に人的支援も必要(統一院、財経院)。 ▲日本が収容所施設及び運営に対する費用負担を要求した場合、それを日本の対北賠償金で差し引きする原則を提示(外務部) ‐3段階:脱出国現地又は、南韓を除く第三国に定着する意思がある場合には協力体制維持。 ▲現地国に進出している韓国企業が、脱北者を雇用する方案を研究(通信産業部)。 ‐4段階:南韓が北韓内部に対する統制力を掌握すれば脱北者たちは北韓に送還(統 一院)。 ▲先例:アジア各国に広がったベトナム難民も国際情勢の変化で1995年4月から強制送還されはじめる。 *ベトナムに対する国連調査官の報告:一次送還者6万8千名に対するベトナム政府の妨害は無かった。 ▲そのような基本的な立場は現在の「北韓脱出住民の保護及び定着支援に関する法律」とは異なる為「臨時特例法」又は緊急命令の発動が必要(統一院、法務部)。 タ:国内難民対処方案 ‐1段階:全国に「臨時特例法」を発動させると同時に北韓内の住民たちに対北支援計画を広報して、難民発生を抑制。 ▲現在「北韓急変事態対処臨時特例法(案)」が用意されているが、それに対する再検討が必要。 ▲先例:1994年8月キューバからの難民が急増するやアメリカ・フロリダ州知事は州の全域に難民非常事態を宣布し、連邦政府に緊急救護資金の支援を決定(内務部、安企部) ▲ドイツの例:ベルリンの壁崩壊直後に西独に脱出した東独住民は連邦緊急収容所で約1週間臨時救護を受けた後、各州に設置された正規難民収容所に移動。 ‐臨時救護施設:休戦線付近に約1万名のための臨時救護施設を分散設置し、運営(内務部、統一院、国防部)。 ▲軍内務班に準じ、簡易救護施設を建てる場合40名(1小隊)基準、約60坪が必要である為、救護施設建設に約2万坪必要。 ▲現段階から休戦線付近に収容施設建設敷地を確保しておく必要があり、実際建設は「兆候段階」から実行しても差し支えない。 *組み立て式(pre-fab)を利用する場合、一週間なら250個建設可能。 ▲臨時救護施設の運営人力:休戦線付近である為主に軍人力活用(国防部)。 ‐3段階(収容段階):難民を各地方自治団体別に分散収容、保護 ▲現段階で地方自治団体別に活用可能な収容施設を点検し、有事の時に備え、各地域別配置計画を準備する必要(統一院、内務部) ▲管轄市・道知事の責任の下に廃校施設、宗教施設、研修院等電気水道施設が整っていて接近が容易な公共施設を優先的に選定し、必要な場合追加的に収容施設を建設。 *1993年10月現在、首都圏と済州島を除く全国の使用可能な廃校施設は教室数2450箇所で総22万5千坪程度。 ‐もし、国内難民10万難民を収容する施設を全て新たに建設する場合、最小限1300億ウォンの予算が追加で必要になる見通し。 ▲現在建設中である脱北者収容施設の場合、500名規模であるが約90億ウォンが必要になったことに比べれば、一人当たり13分の1の少ない水準と推定。 ▲組み立て式の場合、内部の家具を含め、40人基準のままで建てて約250億ウォン必要(1000万ウォンが必要であるゆえ10万名の場合、費用は半分に節減することができるが、夏や冬には使用が困難) ▲部隊施設:他簡易食堂、医務室、化粧室、洗面室、簡単な体育・余暇施設、運営人力の為の施設等を含めれば、約250億ウォンの追加が必要。 ▲敷地造成:総収容施設約15億坪、部隊施設約5万坪総約20万坪が必要であり、その為の敷地造成及びコンクリート床作業は約600億必要。 ▲社会間接資本工事:電気、通信、上下水道等に約200億ウォン必要。 ‐収容期間:30日計画が終了になる時点で南韓が北韓に対する統制力を掌握することと前提する為に約一ヶ月収容を原則。 ▲しかし、統制力確保に時間がかかれば、収容期間も延長される必要があり、その場合、災害救護法上の収容期間3ヶ月を最大収容期間に設定。 ▲現在の脱北住民収容期間(1年)に準じるのは困難:北韓住民は北韓に送還される為、国内定着の為の教育が不必要になる為。 ‐4段階:南韓が北韓内部に対する統制力を確保した後南韓内脱北住民統制外難民と同じく北韓に送還(統一院) ▲南韓が北韓内部を掌握した後も一定期間南北韓の人口移動を制限する為に脱北者も同じ原則を適応する必要。 ▲先例:クリントン米大統領はキューバ難民をカンタナモ海軍基地に臨時収容した後、本国送還を誘導したり、第三国に設置された「安全地帯」に移送。 ▲30日計画の「後半段階」でも脱北住民送還計画を用意(統一院)。 ‐収容期間中の支援内容:約300億ウォン必要。 ▲基本原則:支援水準は「災害救助法」上の救護基準及び、「生活保護法」上の基準を適用され、適正生活が維持できるように措置。 ▲生活必需品(調達庁)、医療支援(保険福祉部)、電気・水道・暖房(通商産業部)通信施設(情報通信部)、物資輸送(建設交通部) ‐物資確保:脱北者収容に必要になる財源は基本的に政府財政で支出されるべきだが、物資支援は財政負担軽減及び民族同質性回復の次元で汎国民的な募金事業で推進し民間の自発的な参加を誘導。 ▲基本生活品は現物又は現金募金をし、主要経済団体及び、離北出身企業家の協力を誘導。 ‐人力確保:休戦線付近の軍部隊人力(国防部)と各地域のセマウル本部、民防衛等の人力を活用し(内務部)追加的な人件費を最大限抑制。 ▲所要人力は総収用人員の10万名を基準に設定。 ▲運営人員:5000名(脱北者20名あたり1名)。セマウル運動本部、大韓赤十字社、民防衛本部(内務部)各宗教団体。 *西独でもベルリンの壁崩壊直前、大規模脱出者を管理する為に赤十字社、奉仕者、カトリック救助団、等、宣教慈善団体を参加させたことがある。 *必要運営人力:生活指導員、生活補助員、事務員、栄養士、炊事部、洗濯部。 ▲警備人力:2000名(脱北者50名に1名)軍部隊人力 ▲医療人力:医師200名、看護師600名(脱北者500名に対し医師1名、看護師3名の比率)。大韓医師協会、大韓看護師協会、国防部(公衆保健の活用) *人力規模選定基準:産業安全保健法によれば、常時勤労者3000人以上の事業所の場合、医師1名、看護師2名をおくようにしている。しかし、収容された北韓住民の健康状態が一般人より悪いことも予想され、医療人力の数を高く見積もること。 2 対北食糧支援 カ:支援物量規模 ‐北韓住民に対し最小限2か月分にあたる70万d程度の穀物を緊急支援する必要がある。 ▲現在の北韓人口を対象にするとき最小要求量(1637kcal)基準で一日約1.1万dの食用穀物が必要(飼料用・産業用等他の用途の穀物所要除外)。 ▲最小限の活動をするとき必要な要求量をコメとトウモロコシで100%獲得すると仮定すれば、成人基準一人当たり一日468gの穀物が必要になるため。 *しかし、北韓で1997年春窮期の間、一般住民に対し、配給量は100~200gに過ぎなかった。 ▲最小要求量でなく熱量勧奨量(男2500kcal、女2000kcal)を基準にすれば、一日約1.4万dの米、2ヶ月間総90万dの食用穀物が必要。 ‐備蓄穀物の選択:価格面ではトウモロコシが有利であるが、象徴的な意味でコメとトウモロコシを50%づつ配給することが望ましい。 ▲国際市場での穀物価格は変化が激しいが、相対的に見れば、トウモロコシのトン当たりの価格を1とすると、ムギは1.5、コメは2.5程度の水準である。 ▲コメの供給は北韓住民に新しい時代の到来に対する象徴となることのため、今後、南北韓の統一過程に肯定的な作用になる見通し。 *しかし100%コメで配給することは不必要:比率問題、北韓住民の期待感上昇。 ナ:支援物量の事前確保 ‐対北緊急支援に備え、統一韓国人口基準2ヶ月分以上の穀物を予め「統一備蓄 」として備蓄しておくことが望ましい(農林水産部) ▲「非常対備支援管理法」第13条:政府は非常事態に備え、必要な物資を大統領の承認を得て3か月分の範囲内で備蓄しなければならないと明示。 ‐至急性:アジア地域で穀物を購入する場合にも2ヶ月必要になる為1段階事態後2ヶ月を支援できる穀物の事前の備蓄が必要。 ▲仮に、アジア地域の穀物需給状況がよくなく、アメリカ等の支援穀物を確保しなければならない場合、契約締結・船積み・引き渡しに3ヶ月以上必要。 ▲仮に、南韓が適時に北韓に支援できない場合、脱北事態の安定化が遅延するのみならず対北影響力の拡大にも不利。 ‐経済性:僅かな日数内に食糧を確保しようとする場合、高い価格を抑えなければならない為、予め確保する場合がより経済的。 ▲穀物を備蓄する場合、追加貯蔵費用が多少発生するが北韓政権崩壊時点で穀物を急に求めるよりも全体的費用は減少するであろう事。 *1981年政府が米を大量輸入しようとするや価格が1.5倍も急騰したことがある。 ‐食糧安保:北韓の急変事態に備える支援は勿論、統一韓国の食糧安保の為の意図もある。 ▲UNの食糧農業機構(FAO)は最小限2か月分の穀物を食糧安保用に備蓄することを勧告。 タ:物量備蓄及び支援方案 ‐基本方向:1997年の備蓄物量は南韓人口基準で2ヶ月分と推定されるが、ここに北韓人口基準2か月分である70万dの穀物を追加し、統一韓国の人口基準2か月分を確保。 ‐トウモロコシ:35万dをできるだけ早く確保(約7000万j所要) ▲毎年1000万d(飼料用8対加工用2)程度が輸入されている為に追加で35万dを輸入したとしても政治的負担はないであろう。 コメ:UR(ウルグアイ・ラウンド)対策に従い、結局は、毎年一定量は輸入しなければならないので1997年から輸入米を統一対備用として備蓄する場合、2000年までは必要な物量35万d確保が可能(総所要費用1.75億j) ▲コメの最小市場 量は1995年国内市場に1%(約5万1000d)から1999年には2%、2004年には4%で増加されるであろう。 ▲輸入全量を統一対備用として備蓄することは国内市場に統一対備用として備蓄することは国内市場の攪乱(混乱)を最小化するという面からも望ましい。 *政府は1996年穀物需給状況が悪化するや約束とは異なり、主食用コメを輸入して物議を醸した事がある。 ‐1996年3月末現在、政府糧穀保管倉庫の総保管能力は450万d規模であることに比べ、1993年以後最高在庫量が300万dを超過したことがない点を勘案するとき、保管倉庫の増設は不必要。 ▲南韓のコメ在庫量は1991糧穀年度末5カ月分(205万d)に達したが、1995糧穀年度末に(1996年10月)至っては1.6カ月分(64万d)水準で急減。 ▲保管料、運搬料など細部事項は協議必要。 ‐北韓急変事態発生時、まず「統一備蓄糧穀」を支援した後、追加的に必要な支援穀物を輸送に所要時間を考慮、中国・日本・タイ・ベトナム等アジア地域で確保することが望ましい。 ▲現在、日本は300万dから400万dの在庫米を備蓄しているが、その中で食糧安保上必要な備蓄分150万dを除いても約200万d程度を放出できることと判断される。 *北韓非常事態発生時、日本の在庫米を北韓住民に緊急支援できるよう今から日本政府と引き渡し条件に関し、協議する必要。 ▲東北三省でトウモロコシを購買し支援することが穀物を比較的迅速に北韓に提供するまた異なる方法である。 *この場合貨車等運搬手段を確保しておくことが望ましい。 ラ:支援穀物の輸送及び配給 ‐支援穀物の輸送:大規模輸送が可能な海上輸送(海洋水産部、海洋警察庁)を中心に休戦線を通じた陸上輸送(建設交通部)を補助的に活用。 ▲1997年南北赤十字会談で支援穀物輸送に関し合意した内容を参照。 ‐海上輸送:北韓開港8ヶ所(南韓27ヶ所)等東海(日本海)側はナジン、ソンボン、チョンジン、ホナン、ウォンサンを、西海(黄海)側はナンポ、ソンンリン、ヘジュ等を活用。(統一院、海洋水産部) ▲今から上の直航路を積極活用していく必要。 ‐道路輸送:円滑な道路輸送の為に道路整備に必要な重装備が運送車両及び燃料と共に提供される必要。(建設交通部、通信産業部) ▲「兆候段階」以前に予め南北韓の間の断絶したままの道路を連結しておく必要がある。:国道1号線(ムンサン‐パンムンジョム‐ケソン)3号線(チョルウォン‐ピョンヤン)7号線(カンソン‐チャンジョン) ▲運送手段として車両(5dトラック等)を利用する場合、道路事情が多少劣悪であっても即時導入されるが、単位輸送規模が小さいという限界がある。 ‐鉄道輸送:南韓→トラック→近接北韓地域内始発駅→鉄道輸送(貨車あたり50dの穀物輸送)→トラック→北韓住民 ▲南北韓の間に復元しなければならない路線:京義線(ムンサン‐チャンダン‐ポントン20`)京元線(シンタンリ‐ウォンチョン‐ピョンガン31`)金剛山線(チョルウォン‐キソン75.3`) ▲30日計画発動以前にまず、南側区間の復元を検討し、30日計画発動後には北側区間復元を緊急推進(建設交通部) ‐配給体制:北韓の配給体制を迅速に復旧し、住民の移動を最小化することが望ましい(統一院、安企部) ▲北韓の配給体制を僅かな日数の内に再可動できない場合には交通中心地など住民の接近が円滑な所を中心に配給所を新設(統一院)。 *この場合相当数の配給要員が南韓から派遣されなければならない為に国際機構との協力の下に公益要員等を活用する方案も考える(統一院、国防部) ▲究極的には小さい地域単位で配給を拡散して住民が現居住地で復帰できるように誘導し北韓社会の安定させることが望ましい。 マ:生活必需品支援及び総所要支援 ‐北韓住民の生活安定化に必ず必要であると判断される基礎生活品を一回に限って無償配給。(「表7」参照) ▲耐久材性格が強い追加生活必需品は有償で配給。(生活必需品についての分類は「表8」を参照) ▲細部品目は関係部署と協議をかけて調整(統一院) ▲調達及び供給:業体別に該当量を割り当てた後、配布(調達庁) ‐北韓住民に対する支援の総額規模はおよそ4.9兆ウォンと推定される。 ▲支援期間の設定:北韓の春窮期に急変事態が発生し、年間穀物不足量150万d全額を支援しなければならないと仮定する場合、それは4か月分に該当。 *又は4ヶ月であれば、北韓地域内の基本的な経済活動再開が可能になるであろう。 ▲穀物:新規に購入が必要な穀物は0.22兆円(2か月分の「統一非常糧穀」確保費用まで合わせれば、総0.44兆円) ▲副食費:副食の規模を国内収容施設の25%で減らせば(ラーメン、缶詰等活用)、約1兆ウォン程度所要。(副食規模に対する研究が必要。保健福祉部) ▲生活必需品:基礎生活必需品のみ配給する場合、3.3兆円所要(調達庁、通信産業部) ▲医療費:現在、南韓の医療保護対象者の5分の1を基準にするとき、約0.4兆ウォンが必要になり、大規模予防接種など実施必要。(保健福祉部、財経院) ‐「非常対備者院管理法」施行令第17条の備蓄時期を決定。 ▲現在、部署備蓄が必要な物品:食糧及び医薬品、ほか物品に対する確保計画。 ▲「兆候段階」で備蓄が必要な物品:食糧品、広報物資、被服類、電気・燃料及び機器、輸送用装備(鉄道車両、荷役装備等)土木建築用物資、通信装備 3北韓経済再建計画 カ:再建計画の必要性 ‐30日計画の初期段階から 北韓住民に希望を与える改革が発表・実行され、脱北の発生を最小化しなければならない。 ▲脱北は難民として区分され移民と本質的に異なる性格で別途の措置が必要。 ‐難民防止の次元の対北支援を実行する一方、短期間内に南北韓の社会・経済的格差を相当部分解消する政策的意思を発表し移民の発生を最小化する必要 ‐北韓経済再建計画は30日計画期間中に実行される必要はないが、30日計画の「発動段階」でその基本精神と政策方向が国内外に迅速に知らせなければならない。 ▲それを通じ、アメリカ、日本、中国、ロシアとOECD国家で南韓の北韓の急変事態を安定的に管理し、南北経済統合を成功裡に成し遂げられるよう信頼感を持つようにすることが重要。 ナ:再建計画の推進(北韓版マーシャルプラン+ニューディール+経済開発5ヵ年計画) ‐マーシャルプラン、ニューディールそして経済再建5ヵ年計画の教訓を生かし、北韓地域の迅速な体制転換と経済開発を支援する準備になることを知らせることが望ましい。 ▲全般的計画は南韓の専門家たちが樹立し、細部の内容は北韓住民の意見を幅広く反映することが望ましい。 ‐北韓版マーシャルプランを通じ北韓の体制転換過程で発生する不適用を最小化し、民間投資を維持する一方、北韓住民の自救能力を支援。 ▲実例:マーシャルプランはヨーロッパに対するアメリカの持続的な支援を象徴化しており、ヨーロッパの戦時統制体制が市場体制に還元するように誘導するために、特にヨーロッパの自救能力促進と民間資本の対ヨーロッパ投資を活性化することに大きく寄与。 ▲セマウル運動の場合のように「政府は自らを助けるものを助ける」という事を初期から北韓住民に認識させることが望ましい。 *このような政策方向は南韓でも進んでいる地方化及び分権化の趨勢にも一致する。 ‐経済開発5ヵ年計画の経験を生かし、北韓経済建設に対する一貫した政策を民官合同で推進する。 ▲北韓の場合、人的資本及び基盤施設の質の側面で、1947年のヨーロッパに比べ劣悪な方であるため体制転換のみならず経済開発の基盤造成にも相当な努力を要求されるであろう。 ‐北韓版ニューディールを通じ、大規模公共事業、就労事業を実施、雇用を創出。 ▲特に相当数の老朽した北韓工場が閉鎖され、北韓軍が解体されるに従って発生する失業事態に備える為にも、大規模公共事業が必要になることと展望。 *現在、北韓の劣悪なSOC(社会間接資本)を勘案してみるとき、道路・鉄道・港湾施設及びダム・発電所建設、山林緑化等公共事業の需要は充分。 ▲ただし、大規模赤字財政運営や1960年代経済開発式で政府次元の外資誘致に重きを置くよりは、国際資本市場を充分に活用し、国内外民間企業の公共事業推進を招くことが望ましい。 ▲又は民間投資を活性化し、労働集約的産業を育成することも失業事態を解消する効果的な方法。 ‐再建計画の基本方向 ▲賃金を安定的に維持し、対北投資を拡大すると同時に北韓住民による小規模流通業の創業を推進。 ▲過去のように政府次元の外資誘致に重きを置くことよりは民間投資が活性化する与件を造成してあげ、外国人直接投資を積極誘致。 ▲北韓住民に対する広報強化:「むやみに越南(南に行く)する」場合 *そのため、広報物資を発刊及び配布計画必要(広報庁、統一院) ‐北韓経済再建は次の通り、細部内容を含めなければならない。 ▲対北エネルギー供給支援計画(通信産業部)対北送電計画、原油資源計画等。 ▲北韓経済開発計画:地下資源(通信産業部)水産支援(海洋水産部)観光支援(文 化体育部)の開発計画の樹立。 ▲南北統一の為の計画案準備:北韓の体制転換及び経済統合関連政策課題 V 国内経済安定化方案 1 国内経済安定化 ‐急変事態発生により、南韓は深刻な経済不安定に直面することになる可能性存在。 ▲発生可能な危機状況:外国人投資家の流出、預金引き出し事態、内国人による外貨不法流出、不動産投機及び物価上昇。 ▲従ってそのような衝撃を最小化し南韓経済の安定性を堅持する事を以って対北支援を推進できる力量を維持する必要。 カ:外換(外国為替)危機 ‐問題意識:対韓国投資リスクが高まり、この後ウォンの平価切下げが予想されることに従い、外国人投資家が大挙して資金を回収する可能性が存在。 ▲特に短期資金(hot money)の流出が著しくなると見られ、第二のメキシコ事態を 招く憂慮。 ‐外国人投資資金の流出は初期に急速度で進行する為、危機兆候を迅速に捕捉し、他のどの対策よりも、まず外換対策を発動することが必要。 ▲下で論議する外換危機対策は段階別に使用しなければならないことでなく、経済に及ぼす衝撃の程度に従って整理すること。 ▲従って危機兆候段階で下の方案に対する検討を慎重にした後、その中の幾つかの方案を同時に実行しなければならない。 ▲30日計画が成功する場合、北韓の戦争危険解消によって韓国のカントリー・リスク(国家別危険度)は却って減少することと期待 ‐外換危機一次防衛線:外換保有高を放出し、ウォン貨の急激な平価切下げを遮断。 (財政経済院、韓国銀行) ▲しかし、ある程度のウォン貨の平価切下げは不可避である為、政策の焦点はその後、ウォンが続いて平価切下げられるという悲観的な予測を払拭することに合わせなければならないことである。 *特に北韓再建に必要になる財源の一部を外国人投資で充当する為には、換率が実勢水準でまず、調整されることが望ましい。 ▲1997年5月現在、韓国の外換保有高は319億ドルで、その中の約60%は預金であり、残り40%は流動性が高く、換率防衛に活用可能。 ▲又は、その後緊縮財政に対する政府の施策発表(財政経済院) ‐二次防衛線:国際金融支援を誘致(財政経済院、韓国銀行) ▲何より韓国経済の基礎力量(fundamental)が堅実である為、海外金融支援は楽観的。 ▲現段階から緊急支援に対する協約を締結し、有事時の金融支援窓口を確保しておく必要。 *協約締結対象:韓国政府‐IMF、韓国政府‐他国政府(日本、アメリカ、東南アジア等)、韓国銀行‐他国中央銀行など ▲メキシコの事例 アメリカ政府、IMF、BIS(国際決済銀行)は500億ドルの緊急救済金融をメキシコに提供。 ‐三次防衛線:外換取引税(Tobin Tax)の導入を検討 ▲外換取引税:ウォンが外貨で転換されるとき、一定額の税金を賦課し、外貨の流出を抑制しようとする政策として、チリ・コロンビアなどで採択されたことがある。 ▲本来、外換取引税は外貨の売買に対して低率の取引税を賦課する方式であるが、韓国の場合には外換買入時にのみ適用し、税率も高く策定する必要がある。 ‐四次防衛線:一時的な外換取り扱い中断も考慮可能 ▲最近、フィリピンは換率変動幅拡大措置の結果、ペソ価値が11.5%に下落するや外換取引を数日間全面中断(1997.7.11〜) ▲しかし、外換外換取引中断措置はメキシコ危機の時にも発動されていなかった非常措置として国際金融市場で韓国の信認度を墜落させることとして慎重な考慮が必要。 *しかし北韓の急変事態が反復的に発生することのみでなければ、韓国の信認度は大きく毀損されない事と期待することができる。 ▲外換取引中断等の措置と共にOECD等に対する外換自由化措置を一時的、部分的に留保しなければならない必要性検討。 ナ:預金引き出し ‐問題意識:金融機関の不実化(注:信用低下)、深刻なインフレ等を憂慮する巨額預金者たちが預金を一挙に引き出す可能性。 ▲引き出された預金はドル、金、不動産他現物に対する需要で転換する見通し。 *それにより、金、不動産価格の暴騰、ウォンの平価切下げ予想。 ▲少額預金者の場合には、預金引き出し後、別の他の対案が無い為、引き出し事態に同時に集まらないであろう。 ‐波及効果:このような大量預金引き出し事態は金融市場の梗塞を招いて企業の倒産に至る憂慮。 ▲金融機関の破産で金融大乱の可能性も存在。 ‐一次対応:一時的に巨額の短期金融商品に限り、預金引き出し税を導入し、預金引き出し金額の一定比率を租税として賦課する方案を検討。(財政経済院、国税庁) ▲徴収された預金引き出し税は対北支援などに使用。 ‐二次対応:状況がより緊迫した場合、一時的に預金引き出しを停止し、初期の不安心理による預金引き出し事態を鎮静させる方案を検討。(財政経済院、銀行監督院、金融決済院) ▲それは極めて極端な措置である為、発動の可否を慎重に検討しなければならない。 ‐預金引き出し税や、預金引き出し停止は譲渡性預金証書(CD)、特定金銭信託等、巨額の短期性金融商品に対して適用することが効果的。 ▲少額預金の場合には引き出し停止の効果が微弱。 ▲長期資金の場合には、引き出しによる損失が大きい為、預金者たちが自発的に引き出しを忌避するであろうと見通し。 ▲しかし、CDや特定金銭信託は、企業の資金運営手段の場合も多く、却って企業の資金難を悪化させる可能性があるため、個人名の口座にのみ、限定することが望ましい。 ‐一方、引き出された預金が京畿道北部、江原道隣接地域等に不動産投機熱風と連結する可能性存在。そのために、 ▲土地取引許可制拡大:江原道隣接地域など許可区域で指定されていない地域に対する許可区域指定(建設部) ▲土地取引に対する徹底した審査で外資人による土地投機防止。 タ:外貨不法流出 ‐一方、一部企業 国民による外貨不法海外流出可能性も存在する為、対外経済活動を萎縮させない範囲で対策の用意が必要。 ▲機関間の情報協力が重要:財政経済院、国税庁、関税庁、韓国銀行、ほか外国換銀行。 ‐企業資金の海外流出防止対策 ▲輸出入物品価格適正性調査を強化し、輸出入価格調査による企業資金の海外流出防止(関税庁) ▲外国換銀行の引き出し業務強化:特に本支社間取引、国内本社の海外投資機関との取引など、変則取引の素地がある部分に対する事後管理強化(韓国銀行、銀行監督院) ▲海外支社設立を通じた資金流出防止の為に支社設立要件を強化し、送金実績に対する実態調査(財政経済院) ‐個人の海外流出防止対策 ▲外貨の携帯搬出を防止する為の検索活動強化(関税庁) ▲他人名義による外貨送金を防止する為、外貨両替時の本人確認徹底(金融機関) ラ:インフレ ‐買い占め・売り惜しみ、一部物資の対北支援によるインフレ、パニック現象が発生する憂慮。 ▲予想品目:食料品、生活用品、一部医薬品等 ‐解決方案1:非常国務会議の審議を経た後、大統領の承認を得て「緊急需給調整措置」を発動(「物価安定に関する法律」第6条) ▲措置内容:生産計画の樹立・実施・変更・供給及び出庫、輸出入の調節・運送・保管または譲渡、流通組織、及び流通段階。 ‐解決方案2:買占め・売り惜しみに対する取締りを強化し、国内の稼動率引き上げ。 ▲1996年国内製造業の平均稼動率は81.8%(統計庁)であり、軽工業製品の場合にはそれより低い水準のため稼動率拡大である程度は対処可能。 ‐解決方案3:輸入拡大及び輸出品の内需転換 ▲輸入拡大:予想される物品が主に汎用製品として生産量が豊富で製造業者が多く、輸入船確保に大きな支障はないであろう。 ▲輸出物量の内需転換:ただ長期輸出契約など輸出中断時、海外信頼度に問題が発生する場合は除外。 ‐輸入拡大の為の政府の役割:輸入業者の資格要件緩和、入港待機期間短縮、検査の優先順位付与など輸入手続簡素化。 ▲輸入主体:調達庁が民間業者に輸入を代行させる方式が望ましい。 *現在、政府は農産物など極めて例外的な場合に限り、直接輸入契約に参加。 2 財源調達 カ:所要費用推計 ‐項目別所要額:30日計画発動後4ヶ月間約5.2兆ウォンが所要になる見通し。 ▲在外難民支援:在外難民は国内難民の2倍程度であろうという前提の為、韓国が全体費用の50%を負担する場合、在外難民支援額は1600億ウォンの水準。 ▲国内難民支援:臨時救護施設(200億)、収容所施設建設(最大1300億ウォン)物資支援(300億ウォン)に最大1800億ウォンが必要になる見通し。 *既存施設を利用できる場合、収容所施設建設費用(1300億)は節減可能。 ▲対北支援:4ヶ月間およそ4.9兆ウォンと推定される為、30日計画中には約1.2兆ウォン。 *「統一備蓄糧穀」に必要になる費用である2200億ウォンは除外されている。 ‐段階別所要部門と所要額 ▲現段階〜2000年:「統一備蓄糧穀」確保に2200億ウォン。 ▲兆候段階:臨時救護施設敷地及び施設工事に約200億。 ▲30日計画中:国内の難民支援及び対北食糧支援及び物資支援に1.55兆ウォン。 ▲30日計画以後3ヶ月の間:対北食糧及び物資支援に3.43兆ウォン。 ナ:財源調達 ‐超短期的に、政府財政上のキャッシュ・フロー(cash flow現金資金)をどのように維持するかがキーポイント。 ▲兆候段階及び30日計画の中の財源調達:南北協力資金と予備費を活用。 ▲30日計画以後、4ヶ月までの財源調達:追経予算(補正予算)及び海外借り入れ。 −予備費活用:今から国家非常事態に備えた予備費を設定しその転用を禁止する必要がある。 ▲予備費支出を要求する主務部署長官の、明細書の提出がある場合、それを迅速に非常国務会議に上程し、大統領の裁可を獲得。(財政経済院) *1997年予算は財政経済院予算で8800億ウォンの一般会計予算が計上されている。 ▲現在、一般会計予備費中3000億ウォンは災害対策以外には支出できなくなっている為(1997年度 予算総則第13条)それを転用できるように災害対策費の概念を国家非常事態に幅広く解釈する必要。 ▲併せて国家非常事態時には予備費の他項目を転用し、使用できるよう規定する。 *現在にも換率変動によるウォン不足額及び各種選挙経費と関連した所要経費と予備費支出は予算総則13条の制限を受けないようになっている(1997年度予算総則14条) ‐南北協力基金:北韓の状況を見て、南北協力基金を漸進的に拡大していき、公共資金管理基金の預託など硬直的な運用部門を縮小し、余裕資金を確保することが必要。 ▲南北協力基金は急変事態初期30日計画中の対北支援の為のものであり、30日計画以後の中長期的な対北支援の為のものではない為、大規模に助成する必要は無い。 *従って急変事態発生時点を知りえない段階から南北協力基金を大幅拡大することは不必要。 ▲1997年5月末現在、基金残額は3442億ウォンであり、その中の33.4%である1150億ウォンが財特預託(財政投融資)されており、短期間内回収が難しい見通し。 ‐追経予算(補正予算)活用(財政経済院、国会):30日計画中迅速に臨時国会を召集し追経予算(補正予算)を審議する必要。 ▲30日計画以後、対北生活必需品支援など消耗性経費は主に追経予算を活用しなければならないであろう。 ‐IMF等、海外借り入れ(財政経済院、国会):当時国際金融市場の与件にかかっていたが、現在、問題無いものと見られ、海外借入資金は主に北韓地域内公共事業に活用。 ▲IMF等、準備資産は特別引き出し権(SDR)の形態で運営(1SDR=1.5ドル)されており、IMFは緊急事態に備え、先進工業国家に170億SDR約390億ドル相当の金を売却できる。 *メキシコ事態の場合、アメリカ政府、IMF、BIS(国際決済銀行)等からの総約500億ドル(約45兆ウォン)の支援を受ける。 X 当面の政策課題 1対北安定化 ‐「統一備蓄糧穀」を確保する為トウモロコシ35万dは可及的速やかに備蓄し、コメは2000年まで35万d確保。 ▲1998年度予算にトウモロコシ35万d確保の為、予算約630億ウォン(財政経済院) ▲1997年から輸入されたコメは全量「統一用備蓄糧穀」として確保し、そのための保管倉庫を点検」(農林部) ▲北韓の急変事態時、日本の在庫米を北韓住民に緊急支援できるように日本政府と引渡し条件について事前協議(財政経済院、農林部) ▲北韓地域の配給体制を点検した後、緊急事態時活用可能な配給所の位置を選定。 ‐ほか物資確保計画 ▲医薬品の備蓄(保健福祉部) ▲広報物の発刊、発表計画樹立(広報庁、統一院):急変事態発生時、脱北ラッシュを鎮静させうる内容を盛り込む広報物発刊及び配布計画を樹立。 *シナリオ別文案作成、印刷日程計画配布方案の研究。 ▲ほか30日計画以後所要な物資を選定し、確保計画を樹立。(財政経済院) ‐対北支援物資輸送のための準備 ▲南北韓の間の断絶した鉄道及び、道路に南韓側区間を復旧し、北韓の書く地域に対する物資配布計画を樹立。 ▲北韓のナンポ、ウォンサン、ナジン等を利用する直航路を拡大し、直航路で大規模物資輸送が可能になるよう北韓の港にコンテナ施設等を支援する方案を南北関係の進展に従って考慮。 ‐在外難民対策 ▲中国が脱北者を北韓に送還しないよう、南北韓の間の外交的な協力体制を構築(外務部) ▲向後、「北韓難民国際会議」が発足する場合に備え、タイ国内のベトナム難民処理に活用された「インドシナ国際会議」に対する事例を研究。 ‐国内難民対策 ▲臨時救護施設:休戦線隣接地域に脱北者臨時救護の為の敷地を国有地に確保(財政経済院、建設交通部) ▲収容施設:全国の収容施設に対する点検を素に、各地方自治団体別脱北者配置比率 を決定し、追加建設が必要な収容施設は兆候段階で迅速に建設することができるように計画案を用意。(統一院、建設交通部) ▲国内難民収容所に必要な人力についての確保計画樹立。 ‐北韓経済再建計画:北韓経済を蘇らせる為の具体的な方案を用意。 ▲北韓地域に必要な社会間接資本施設の優先順位を選定(統一院、建設交通部) 2 国内経済安定化 ‐財政:1998年度予算の予備費項目に国家非常事態用の約3000億ウォンを指定して、その転用を禁止(財政経済院) ▲3000億ウォンの内訳:臨時救護施設(200億ウォン)+収容期間中の支援(300億ウォン)+在外難民支援(1600億ウォン)+対北広報費用(100億ウォン)+ほか緊急費用。 ▲北韓の緊急事態可能性が高まるに従って毎年漸進的に予備費を上向き調整し、最大1兆ウォン指定。 *兆候段階から30日計画の終了の間に必要な約1.75兆ウォンで約7500億ウォンは南北協力基金で残り1兆ウォンは予備費で充当。 ▲南北協力基金をより厳格に運用し、流動性を確保すると同時に税収増大方案を準備(財政経済院)。 ‐外換保有:有事時に備え国際社会と緊急資金支援協約を締結。 ▲協約締結:韓国政府‐IMF、韓国政府‐他国政府、韓国銀行‐他国中央銀行等(財政経済院、韓国銀行) ▲併せて国際収支均衡を外貨保有高を安定的に維持する短期性外国人投資(hot money)の流入に慎重に対処(財政経済院) ‐インフレ防止 ▲各物品別に急変事態時、輸入を代行する民間業者を把握。(通信産業部) ▲不動産投機防止:休戦線隣接地域の中で現在許可区域として指定されていない地域に対する追加設定の可否検討。(建設交通部) 3 統一対備研究強化 ‐既存経済分野統一関連計画は各部署別で樹立推進されているため、本30日計画が統一院・安企部の既存統一計画と連携できるようにする必要性がある。既存の計画としては、 ▲統一対備計画T(統一院、段階的統合を前提):北韓体制の崩壊後、民主政府が樹立され、三年間の分離統治期を経て相互協議を通じた統合を前提。 ▲統一対備計画U(統一院、急進的統合を前提):北韓体制の崩壊後、北韓自ら危機状況を収拾できず、われわれの側が一方的に吸収統合する場合を前提。 *統一院主管下に「統一対備要員」が計画を樹立:統一対備要員1995年から毎年20名づつドイツなどに派遣。現在、補完作業中。 ▲平和計画(安企部、北韓突発事態を前提):安企部が大統領指示に従い、1991年に作成した計画として北韓崩壊時、脱北者処理等の危機管理次元の一時的緊急対応措置。 *1991年以後安企部は平和計画課題を持続的に調整し、関連内容を補完。 ‐KDI(韓国開発研究院)の統一対備研究強化 ▲ドイツの事例を中心に視野を拡張してルーマニア、ベトナム等北韓と政治経済状況が比較的類似した社会主義国家の事例を集中研究。 ▲かつての社会主義陣営の体制転換についての研究を北韓研究に接ぎ木させ、北韓問題についての国際共助を推進。 *そのためにOECDのCCET(Center for Cooperation with Economies in Transition)IMF、世界銀行等と協力を推進。 ▲KDIの最近統一対備研究:「ドイツ経済統合の韓半島統一への示唆点」(DIW共同)、「韓半島統一時の経済統合戦略」、「経済体制転換期の労働政策」「南北韓経済統合時の経済・社会安定化方案」等 Y 付録 1 他のシナリオの検討 カ:現状維持 ‐状況:金正日政権が経験している深刻な体制危機は持続されるが、それが金正日の失脚として繋がらない現在の遅遅として進まない状態が維持(muddling through)される場合として見るシナリオは次のような背景において可能。 ▲市民社会の抵抗力が弱く、社会統制力が維持されており、下からの体制挑戦は事実上、不可能。 ▲北韓の既得権勢力が全て金正日政権の維持に共通の理解を持っており、金正日に対する代替政治勢力も未形成。 ▲中国は勿論、アメリカと日本も韓半島での突発事態を望んでおらず、金正日政権の軟着陸を支援。 ▲部分的な改革・開放の実施と国際社会の支援で今の激甚な経済難を脱皮するが、急激な改革開放は体制崩壊の危機に対する不安として実施できない。 ‐政策方向:現段階で北韓の韓国排除政策と挑発的行動に対しては断固として原則的な立場を堅持しつつも、韓半島の平和を保障し、北韓の漸進的な体制変化を誘導する 為、政策を駆使する必要。 ▲多者間会議(例:四者会談)、南北首脳会談開催、南北経済交流活性化など。 ナ:改革開放の成功 ‐状況:権力エリート内部で政治的動揺が発生し、その収拾過程で改革連合勢力が登場、中国式の改革開放が成功裡に推進することによって北韓が徐々に体制変化の過程を明らかになる場合。 ▲現在の金正日政権下では、そのシナリオが現実化する可能性はそれほど高くないが、いかなる理由においても金正日政権が退陣することになれば、そのシナリオによる北韓が変化する可能性は相当に高い。 ‐政策の方向:北韓が急激な改革・開放にでることに備え、南北経済協力、韓半島経済圏形成、北韓の国際社会参加?に対する協力体制構築についての具体的な用意が必要。 タ:武力挑発 ‐状況:北韓指導部が政権喪失の危険を感じているとき、南韓に対する武力挑発を指導する可能性もある。 ‐それに対しては別途の計画(国防部)が樹立されている。 2 ドイツの統一過程 ‐1989年5月2日:ハンガリーがオーストリアとの国境を開放するや、東独でチェコスロバキア、ハンガリー、オーストリアを経て西独に移住急増。 ▲1989年5月から11月まで約28万名の東独人が西独に脱出し、東独内で大規模デモ発生。 ▲30日計画の「兆候段階」に該当。 ‐1989年11月9日:ベルリン壁崩壊。 ▲クレンツ書記長登場以後任命されたモトロフ東独首相は政治的民主化と東西独の国家連合構想を約束したが、東独住民たちは速やかなドイツ統一を要求し、デモ。 ▲30日計画の「発動段階」に該当 ‐1989年11月28日:西独のコール首相が10項目の漸進的な統一方案を提示。 ▲内容:東独に対する即刻的、具体的な援助、東独の自由選挙実施と計画経済廃止、連邦制創設を目標にする条約共同体形成、ヨーロッパ枠内でドイツ統一。〔注:アメリカの影響力がない〕 ▲世論:西独・アメリカは支持、東独共産党及びソ連は反対。(東独の一部は賛成)ヨーロッパ諸国は懐疑的。 ‐1990年1月:東独のライプチヒで反共及び統一の為のデモ。 ▲東独共産党はドイツ統一を反対しないという立場に旋回し、生産手段の所有及び自営業を許可する改革措置断行。 ▲ドイツ統一に向けた雰囲気高潮。 ‐1990年2月:統一協議の為の東西ドイツ共同委員会業務開始。 ▲モトロフ東独首相は、コール首相を訪問し、貨幣統合と経済共同体創設の為の協議を開始することで合意。 *西独のコール首相、速やかなドイツ統一論を旋回。 ▲30日段階の終了時点に該当。 ‐1990年5月:東西独間統一協議が終結し、東西ドイツ間の経済・貨幣・社会統合に関する国家条約調印。 ▲経過:1990年3月東独では58年ぶりの自由総選挙が実施され、急速な東西ドイツ統合を主張するドイツ連合が勝利しトメルジエが政権樹立。それにより、統一協議が急進展。 ▲その後1990年7月1日の経済・社会統合を経て、1990年10月3日統一ドイツ出帆。 3 マーシャルプラン、及びニューディール政策の教訓 カ:マーシャルプランの教訓 ‐経済開発で資金確保と制度改善は互いに補完的な役割を遂行しなければならない 為、北韓に対する援助は経済改革の基本方向をはっきりし、自救努力を支援する性格 にしなければならないであろう。 ▲一般的に開発援助金は経済改革に従う調整期の混沌と副作用を最小化するために体制転換について国民的な支持を確保することに寄与。 ▲しかし、開発援助金は急激な経済改革を緩め非効率的な体制を維持する一助になる 危険も内包している。 ‐マーシャルプランの支援額は絶対規模でヨーロッパの経済再建に決定的な役割を果たすに値する程ではなく、その構想にあっても消費財支援が大部分を占め、機械など資本財の比率は16%に過ぎなかった。 ▲1947〜1951年間アメリカがマーシャルプランを通じ、ヨーロッパに支援する額は132億ドルで当時アメリカ総生産の1%、ヨーロッパ受益国の総生産2.5%に該当。 ▲しかし、マーシャルプラン援助金は調整期の外換、及び生活必需品不足現象を解消することに相当に寄与。 ‐マーシャルプランはヨーロッパに対しアメリカの持続的な支援を象徴化しており、ヨーロッパの戦時統制体制が、市場体制に還元されるよう誘導することにより、特にヨーロッパの自己救済能力促進と民間資本投資を活性化することに大きく寄与。 ▲ヨーロッパの国民は第二次世界大戦直後、市場経済体制体制に対する確信を持てずにおり、戦時価格統制等を解除するときに不安感を感じていた。 *低い自信感の背景:アメリカの大恐慌とソ連の急速な経済成長。 ▲アメリカはヨーロッパの自救能力を支援する形態で援助を執行しつつ市場経済体制への転換が主要政策目標になるべきであるという点を明確にする。 ▲1948年西独を筆頭に貨幣改革価格自由化、換率現実化等体制転換措置を断行。 ▲西欧に対するアメリカの持続的支援が目に見えるようになり、市場経済体制が確立される一方、共産勢力が悪化されるや、そのときアメリカに投資した民間投資家たちのヨーロッパに対する投資を増やし始めた。 ‐はっきりした政策目標を設定した後、自己救済能力を支援する形態で推進される外部支援が迅速な体制転換と民間投資誘致に相当に寄与しうるというマーシャルプランの教訓は北韓の場合にも有効なことと見られる。 ナ:ニューディールの教訓:公共事業を通じた失業解消と経済成長基盤造成 ‐アメリカは大恐慌から脱するため、ニューディール政策の一環として1935年WPA(Works Progress Administration)を設立し、公共建築、ダム、道路、橋梁などを建設する公共事業数千件を通じ雇用機会を創出。 ▲1938年末WPAの雇用人力は300万名に達し、1930年代にかけて20%のアメリカ労働力がWPAに雇用された経験がある。 ‐しかし元々均衡予算論者だったルーズベルトは赤字財政拡大を躊躇い、その結果、公共事業による雇用創出が不十分で第二次世界大戦前まで大恐慌を終息させられなかったという評価もある。 ▲アメリカの失業者数は1933年の1500万名(33%の失業率)で1937年には700万名まで減ったが1938年には再び1100万名規模に達する。 ▲アメリカの財政赤字規模は1936年に44億ドルだったが、戦時の1942年と1943年にはそれぞれ215億ドルと574億ドルに達した。 ▲一方、ドイツとスエーデンの場合にはより積極的な赤字財政運営と大規模公共事業を通じ失業問題を解決。 以上。 |
| 所長コメント 貴重な翻訳をありがとうございました。さっそく全文を掲載させて頂きました。韓国政府がドイツ統一をモデルに、南北朝鮮の統一案を検討してという話は聞いていましたが、これほど詳細に検討しているとは驚きました。私は今月の「所長ご挨拶」のコーナーで述べましたが、つい最近、タイトルが「北朝鮮 消滅」という単行本をまとめました。その最後には、2008年の北京オリンピック開会式までに南北が統一されて、新しい統一国家の選手団が入場すると、世界中から拍手が興るのを楽しみにしていると書きました。 南北統一が、最小限の混乱と犠牲で済むように、これからもがんばるつもりです。本当に貴重な情報をありがとうございました。 |
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| イラク開戦の日がどんどん延びていませんか。(2月3日) | 届いたメール こんにちは。先日メールのお返事いただきました00と申します。その節は丁寧なコメントをいただき、ありがとうございました。 いよいよイラク情勢が本当に緊迫した状況になってきました。最近のニュースで見たのですが、神浦さんがおっしゃていたDdayが大幅に遅れ、3/中旬ということで報道されていますね。これは本当なのでしょうか。(腕立て伏せ30回コースですが???) ということは超短期戦で勝利をおさめるシナリオで進んでいると解釈したらいいですか?そんな簡単なものなのでしょうか。4月になると地上戦は困難だと聞きました。また、イラク側も攻撃を受けたら、クウェートやイスラエルにも反撃すると言っていますよね。 本日下記のような内容のニュースを読みました。色々な情報が散乱し、何を間に受けたらいいのか分からなくなってしまい、メールを送らせていただきました。また、神浦さんの見解お聞かせいただければ、と思います。 ***コロンビア号の乗組員の方々のご冥福をお祈り致します*** それでは、お身体にお気をつけて。 *** [ワシントン 2日 ロイター]*** 国防総省当局者などによると、米国はイラクへの武力行使の際に、最初の48時間内に3000発を超える精密誘導爆弾やミサイルにより、イラク軍や政府中枢の標的を攻撃する計画で、これによりフセイン政権を転覆させるための地上戦を優位に持ち込む戦略をたてている。 開戦後2日間で、700発近くの巡航ミサイル「トマホーク」が戦艦や重爆撃機から発射される。そうしたハイテク兵器を使った攻撃の威力は91年の湾岸戦争時の約10倍としている。 民間の被害を最小限に食い止め、フセイン大統領を軍から直ちに孤立させるため、湾岸戦争時に比べて全天候型の衛星誘導方式の爆弾への依存度を高める。 この空爆計画については、2日の米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報じた。米国がフセイン大統領に亡命を迫る圧力を高めるなかで、戦闘計画の詳細が散発的にリークされている。(ロイター) |
| 所長コメント 遅れても Dday が3月中旬や下旬ということはないと思います。遅くとも、3月上旬に空爆開始しなければ、気候の関係でその後のスケジュールが詰まってきつくなります。バクダッドにはイラク国境、クエート国境から約500キロはあります。その間を、5〜6万人程度の部隊が移動するには、最短でも2週間は必要です。それも強い抵抗を受けない場合のみです。湾岸のアメリカとしては、2月中旬になれば、早く開戦したくてウズウズすると思います。しかし到着した兵士の体が、まだ現地の気候に適応していない。国連はドタバタして武力介入の決議をなかなかださない。これがイライラの原因になるでしょう。 そこでアメリカ軍が、このバクダッド進攻の2週間を詰める作戦を考えている可能性があります。輸送ヘリを大量に使った大空中機動作戦ですが、イラン軍の共和国防衛隊にこの奇襲が通用するかどうか。 とにかく5日の、国連でのパウエル報告を待ちましょう。その報告を安保理がどのように受けとめるかです。もしかすると、国連安保理の武力介入決議が出て、フセイン大統領が亡命を決意する可能性もあります。今は心理戦の情報が乱れ飛んでいます。 |
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| コロンビア乗員の死と、同時多発テロの犠牲者の死と、誤爆による犠牲者の死。(2月3日) | 届いたメール はじめまして。00と申します。 このページは一昨年の911の直後からずっと見ていましたが、メールを出すのは初めてです。マスコミでよく見る軍事解説というと、兵器オタク的な内容が多く違和感を覚えていたのですが、神浦さんの解説はいつも理論的かつリベラルなので国際情勢を理解する上で非常に役に立っています。 さて、僕がメールを送ろうと思ったのはスペースシャトルコロンビアの事故を受けて、今日(2月2日)の更新を休まれたことです。僕もこの事故には非常にショックを受けましたし、冥福を祈らずにいられません。今日は1日中このニュースを見るか、何も考えられずに呆然としていました。 そうではあるのですが、どうしても割り切れなかったのが人の死として911の時の死やアフガニスタンでの「誤爆」による死、そして近く始まるであろうイラク攻撃による死と今回の事故での死に違いがあるのかということです。人の死にはひとつひとつの悲しみがあることや、人によって(人種、国民、地位、職種、大人か子供か等々)差があるのでははいと、僕に改めて気づかせてくれたのは神浦さんだったからです。 むしろイラク情勢が緊迫する中でこのような悲劇が起きたからこそ、哀悼の意とともにこの事故がイラク情勢に与える影響についての解説を伺いたかったと思うのです。 とはいえ神浦さんがこの事故を受けて、今回のような対応をとられたことに対し、「神浦さんらしいなあ」という感想を持ったのもまた事実です。このような気持ちを持つ神浦さんだからこそ血の通った軍事解説が出来るのだろうと思います。 これからも更新を楽しみにしています。健康にはくれぐれもお気を付けください。 |
| 所長コメント 現実的に見て、イラク情勢には関係しないように思います。コロンビアの乗員たちは戦争には関係のない人々です。科学の進歩のために、犠牲になったのだと思います。もちろん、誤爆によって死んだり傷つく人も、戦争には無関係の人ですから、誤爆を正当化することはできません。アメリカでは今回のコロンビアの事故で、人間の生命に対する関心が高まってきていると思います。同時多発テロでは、生命の尊さとは別に、怒りや復讐といった感情も強かったと思います。しかし今回はまさに、人の生命の尊さへの関心です。その気持ちを大事にしたいと思って更新を休みました。もしこの気持ちを失ったら、私の仕事は単に大量殺人の解説です。兵器だけの解説ですと、破壊と殺戮の説明しかなりません。その兵器を使うものの背景、その兵器を使われるものの立場、そのことを理解することが重要だと思っています。これからもよろしくお願いします。 |
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| 北朝鮮の生物・化学兵器が原爆100発以上?(2月1日) | 届いたメール こんにちは。神浦さん。毎日ホームページ拝見しています。 神浦さんの最近のコメントで、化学兵器を搭載した北朝鮮ロケットの韓国への脅威について述べられていることが多くなってきており、先日は「原爆100個」という表現をされていますが、本当に「短距離ミサイルのフッログ7やスカッドCなど約54基」にそれだけの殺傷能力があるのでしょうか? 素人目で考えますと、オウムのサリン事件において、史上最強の化学兵器といわれたサリン・ガスを地下鉄という密室にばら撒いての死者が10人程度、そういった化学兵器をいくらノドンやテポドンよりも高い精度の短距離ミサイルに搭載するとはいえ、空気中広範囲に拡散するだろうミサイルの着弾地点で、10万人単位の被害が発生するとは考えがたいのですが、いかかがなものでしょうか? 実際に北朝鮮は、ロケットの着弾地点にどういった場所を想定しているのでしょうか? |
| 所長コメント 先週も、ある週刊誌から同じような問い合わせがありました。「原爆100個に匹敵するというのはオーバーすぎないか」というものです。実はこれがオーバーではないのです。 北朝鮮には韓国国防省が把握している情報だけでも、化学兵器が3500トン、生物兵器が1トンほど貯蔵されています。(研究・生産能力は別) 昨年、2月にこの生物・化学兵器が38度線近くに前線配備されたことも確認しています。フッログ7は射程が70キロ、スッカドCは300キロぐらいあります。弾頭重量は300キロ〜1トンぐらいでしょう。それが地下陣地に配備されています。(ちなみに38度線からソウルまで40キロ)。また化学兵器には砲弾で発射できるものもあります。 もし北朝鮮がこの生物・化学兵器を使う場合は、まさに自殺行為であることを知っています。自滅することを覚悟で使います。当然ながら、ミサイルだけでなく、特殊部隊が韓国国内に潜入して、市場や駅などで生物兵器を散布する可能性もあります。生物兵器は発病まで潜伏期間があるので、数日間、広範囲に散布することが可能です。また天然痘など、感染(伝染)によって被害が拡大する危険もあります。(北朝鮮は天然痘ウイルスを保有しています) 北朝鮮の空軍のパイロットには、極度の訓練不足のために、一人一人に突入する目標が決められています。その中には、生物・化学爆弾を搭載する機もあります。このように考えていくと、北朝鮮が貯蔵する生物・化学兵器は凄い戦力があることがわかります。攻撃目標は戦争を有利にするという意味がないので、人が集まる都市が標的です。国家、民族を葬り去る量です。まさに貧者の原爆です。 しかしこのことを韓国がいたずらに協調することは、政治的に北朝鮮側を有利にさせます。ですから韓国政府も大々的に批判していません。もし北朝鮮がそのような宣伝を始めれば、ただちにアメリカは韓国に再び核弾頭を運び込んで、核兵器で報復体制をとる必要があります。ですから北朝鮮は生物・化学兵器の宣伝もできないし、攻撃する意図も見せることはできません。 しかし能力があることは確かです。でも北朝鮮が使う意図を見せれば、アメリカが核報復体制を再構築する口実を与えます。まさに朝鮮半島を襲う最終兵器なのです。 韓国は北朝鮮が自滅(自殺)を覚悟で使う場合を考えて、太陽政策をとっているのです。これは軍事知識を知っている人だけが、この関係を知ればいいことなので、一般の人が知る必要がない知識かもしれません。しかしこのホームページは、軍事情報を専門に発信するものです。ですから、このような軍事常識が存在することを公表しました。 アメリカはこの生物・化学兵器がテロリストに渡り、アメリカや在韓米軍に使われることを極度に恐れています。 |
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| カンボジアの暴動について意見を聞きたい。(2月1日) | 届いたメール こんばんわ、00です。 驚いたのは、タイ・カンボジアの暴動です。発端となった原因は明らかではありませんが、両国民の複雑な心境が露になった事件だと思いました。 今日のWhatsNewでの神浦さんのコメントを期待していたのですが、この件については触れていませんでしたね。やはり原因も定かではない事件に、神浦さんもコメントするのは難しいのでしょうか。 神浦さんのHPはすごい影響力を持ってますから、迂闊にコメントはできないですよね。でも、個人的には神浦さんの意見を聞いてみたいと思います。 僕は昨年末の交通事故が無ければ、今はちょうどバンコクで中国のビザの発給待ちをしているところでした。そう考えると少し複雑な心境です。両国間の国境も閉じているようですから、旅行者等の間でもかなり問題になっていると思います。バンコクは旅行者が多いですから。 どうやらフン・セン首相がタクシン首相に謝罪文を送ったそうです。今回の衝突の背景にあるのは、とても興味があります。やはりアジアは奥が深いと思いました。 それではHPでの神浦さんのコメントに期待しています。 |
| 所長コメント 本日の新聞各紙では、暴動の第一原因はカンボジア地元紙が事実を確認しないで、タイ女優が「アンコールワットをカンボジアが盗んだ」と発言した記事を載せたこと。さらにフン・セン首相が「(女優は)雑草ほどの価値もない」とコメントしたこと。これがカンボジア人の反タイ感情に火をつけ、暴動に発展したようです。これをフン・セン首相が選挙用に国民の反タイ感情を煽ったとか、カンボジアの反政府(野党)が暴動を操ったとかいう話は、カンボジアでよく出る噂にすぎません。プノンペンには政府を支配するベトナム系、経済を支配する華僑系とタイ系、それに国家経済の元栓(IMF)を握る米国系、メコンから大進出して来る中国系とまさに複雑怪奇です。ベトナム系(特務機関)がタイ資本の進出に打撃を与えたことも考えられます。またカンボジア人がタイ資本の進出を嫌ったという分析もできます。 とにかく同じASEAN内で起きた暴動事件なので、フン・セン首相のイメージダウンは避けれないでしょう。カンボジアにとってタイ資本の進出と経済援助は生命線です。タイにとっても、カンボジアは有利な投資先です。その摩擦で今後も、このような暴動は発生すると思います。 日本人に必要なことは、このような暴動が発生した場合、暴動の現場に近寄らないことです。日本人の顔は中国人と誤認されます。私の暴動の取材経験では、現地の記者にカメラを預けることもあります。外国人にとって戦場の取材より、都市暴動の取材が難しいと思います。どこから敵が襲ってくるか予測できないのです。言葉が通じなければ、まさに最悪の事態を覚悟しなければいけません。 |