陸上自衛隊 パーフェクトガイド
Gakken


21世紀の陸上防衛力 その組織、装備、機能を最新データと写真で完全図解


 
友人の『渡部龍太』氏が責任監修した解説本 

定価 2100円(税別)



 学研が得意の軍事ムックである。これで陸・海・空のパーフェクトガイドが揃った。この本の特徴は正確な記述(解説)と、美しいだけでなく、ちょっと珍しい写真も掲載されていることだ。真っ先に気がついたのは、「市街地戦闘」訓練(15ページ)である。この訓練が昨年7月に行われて、どのような教訓が得られたかはうすうす知っていたが、実際の写真を見たのは初めてである。訓練はビルや住宅地などの市街地を想定し、潜入した敵工作員を殲滅する想定である。単にビルといっても、廊下もあれば地下もある。トイレや倉庫などの区画をひとつひとつ制圧するのは至難の技である。その間に、敵から弾は飛んでくるし、手りゅう弾も投げられる。それに敵はドアから出入りするだけではなく、各室にある窓からも自由に出入りできる。それにビルには、敵兵以外に一般人がいる可能性もある。市街戦とは相当に難しい戦闘技術なのである。今年12月には、専用の市街戦訓練所が小倉(福岡県)に完成する。

 99式155ミリ自走榴弾砲の写真、新型の軽装甲機動車、2001年から調達が始まる軽対戦車誘導弾(カールグスタフの後継)など、新しく珍しい写真もたくさんあった。

 また歴史年表など、資料的なものも掲載されている。私が自衛隊生徒時代に持っていたM-1小銃は、もう化石のような存在らしく、自衛隊主要装備の変遷表の片隅に載っていた。もし皆さんの中で、自衛隊とはどんな訓練をしているのか、どんな兵器を持っているのか、どんなものを食べているのか、どんな仕事をしているのか。陸上自衛隊にそんな素朴な疑問をもっている人にはお勧めの本である。私もさっそく仕事に役立たせたい。
写真は同誌の表紙と、市街地訓練のページ、それに下段の写真は軽対戦車誘導段である。どうやらこんどは撃ちっぱなし式になるようだ。戦車が戦場を支配した王座をミサイルに奪われることになりそうである。