| アメリカの意志に従えば、北朝鮮に経済制裁の解除など甘いアメを与える。しかしアメリカに意志に逆らえば、さらに日本や韓国と一緒になって制裁を強化して、食料や燃料の援助を停止する。その制裁強化で北朝鮮の現体制は存続が困難になるだろう。甘いアメか、厳しい制裁のムチか、それを選ぶのは北朝鮮である。こんな内容の報告書がペリー政策調整官(米元国防長官)の要旨である。
これに対して、米議会で多数を占める共和党は、CIAなどの情報をもとにして、北朝鮮がまだ密かに核兵器開発を続行している。またミサイルなどを中東やパキスタンなどに輸出している証拠もある。そんな北朝鮮に援助を増大したり、経済制裁を緩和するなどもってのほか。そもそも北朝鮮はナチにも匹敵する独裁国家で危険な国である。政治犯強制収容所は国民の人権は無視した非人道的なもので、国民の自由は厳しく制限され統制されている。そんな国に援助を増やしたり、経済制裁を緩和するなどアメリカの外交政策は許せない。共和党はそう主張して、民主党クリントン大統領の対北朝鮮政策を攻撃し始めた。 むろんその背景にあるのは、来年の大統領選挙を考えての政策論争である。北朝鮮にこれ以上譲歩すれば、共和党は民主党を弱腰外交と非難し、大統領選挙へ確実に悪影響する。しかし共和党の対北朝鮮外交を推進すれば、東アジアの軍事的な緊張は避けれない。 ![]() どちらに転んでも、2000年に北朝鮮とアメリカの関係は悪化することは必至である。共和党は本気で北朝鮮の体制を崩壊させ、朝鮮半島を統一させる気があるのだろうか。もし大統領選目当ての政策論争なら、ちょっと危険な論争のように思える。今,北朝鮮の体制が崩壊すれば、その大きな負担に韓国が押しつぶされる可能性がある。 そろそろ米,中、日、韓と、北朝鮮の代表を密かに集めて、朝鮮半島の統一について秘密交渉を開始する必要な時がきた。ちょうど東西ドイツが統一する前に、密かに両政府の要人が、統一のための交渉を行なっていたようにである。 しかし北朝鮮の最後の運命を決定するのは、アメリカと中国であることに間違いはない。 |