カンボジア西部 対人地雷に囲まれた村から

写真報告 
 左の写真は現地の小学校だ。荒地にあった雑草や雑木を焼いて、小学校用の敷地と校庭を作った。その草や木を焼いた時に、埋められた地雷の爆発音が鳴り響いたと言う。生徒が遊ぶ狭い校庭の周りの雑草には、今も大量の地雷が埋まっていると先生が心配していた。埋まった対人地雷の数メートル横で、カンボジアの子供達が学び遊んでいる。




地雷掘りの名人が、両手に掘り出した地雷を持ってやってきた。この地雷は木製の地雷で、元はロシア軍が積雪期に雪の下に仕掛け、スキーで滑ってくる敵兵を攻撃するために作った。それがベトナムに供与され、カンボジア内戦でベトナム軍の陣地を守るために大量に埋設された。この地雷一個で片足の足首を吹き飛ばす威力がある。ベトナム軍は撤退するとき、それを現地に放置し、やがて地面に雑草や雑木が生えたて荒地になった。



 対人地雷の中に入っている火薬。大きさはひとつがタバコの箱ほどの大きさ。重量は150グラム程度。真ん中の万年筆のキャップのようなものが信管。カンボジアの農民はこれを集めて、池の中で爆発させて魚を獲ったりするという。削って着火剤としても使うことができる。ちなみに手榴弾の火薬も同程度の重量だが、手榴弾は固い鉄で囲まれているので威力が増し、1個でも半径15メートル程度の人員を殺傷できる威力がある。



 地雷獲りの名人が住む家。右の青い箱が地雷の火薬を入れているブリキの缶である。背後に広がる畑を開墾したとき、地中から大量の地雷がでてきたという。ベトナム軍が自軍の陣地の回りに大量の対人地雷を埋設して、夜間にゲリラの攻撃から防衛した名残である。このように水道も電気もないような村で、最新ハイテクの地雷探知ロボットが活躍するするとは思えない。しかし村人が地雷の被害に苦しんでいるのは事実である。




 ちなみに地雷を処理する方法には、(1)爆砕処理、地雷に爆薬を仕掛けて爆破する方法。(2)埋設処理、地雷の上に大量の土砂を積み、たとえ爆発しても安全なようにする。(3)活性化処理、地雷を掘りだし、起爆装置を解除して動かしても安全なようにする。などといった方法があげられる。カンボジアのある村では、村の中央の広場にあまりにも多くの地雷が埋まっているので、そこに高さ20センチで幅が2メートルぐらいの土を盛って、そこを生活通路として使っていた。これは対人地雷を埋設処理し実例である。